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【艦これ】駆逐戦隊!ショキカンジャー!!改 その2
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194 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:44:06.05 ID:kNiVnV+e0
叢雲「全く……世話の焼けるリーダーね」
吹雪「ご、ごめん……」
電「でも、吹雪さんならそう言ってくれるって思ってたのです」
漣「説得フェイズに時間取った分、キッチリ仕事してよね!」
五月雨「……吹雪ちゃん、これ」スッ
五月雨は吹雪のショキブレスを差し出した
吹雪「……ありがとう、五月雨ちゃん」
五月雨「……お礼を言われるようなことはしてないよ」
五月雨「それより、ここからが勝負だよ!一緒に頑張ろう!」
吹雪「……うん!」
195 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:44:34.66 ID:kNiVnV+e0
吹雪「抜錨!!」
カチッ
シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン…………………………………………
吹雪の体に、スーツが装着されていく!
バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
196 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:45:16.06 ID:kNiVnV+e0
デデッデデー デデッデデーン
吹雪「吹雪レッド!」
叢雲「叢雲ブラック!」
漣「漣ピンク!」
電「電イエロー!」
五月雨「五月雨ブルー!」
吹雪「五人そろって!!!」
五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」
バァァァァァァァァァァァァァァン!!!
197 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:45:42.90 ID:kNiVnV+e0
クウボ「くっ……まあいいわ」
クウボ「どうせ大した力も出せないんだもの!行きなさい、あなたたち!」
イーたち「イー!!」ワラワラ
吹雪「行くよ、みんな!!」チャキッ
四人「オー!!」
198 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:46:09.49 ID:kNiVnV+e0
吹雪「はぁっ!!」ズバッ!
イーA「イーッ!?」ドサッ
吹雪「まだまだ!」ズバズバッ!
イーB「ぐはっ!?」
イーC「ぐえっ!?」
ドサドサッ
199 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:46:44.12 ID:kNiVnV+e0
イーD「あ、あいつは今力が出せないはずだイー!なのに何であんなにやられちまってるイー!?」
イーE「こうなったら一斉攻撃だイー!!」
イーたち「イー!!」ワラワラ
イーたちは吹雪を取り囲み、一斉に襲い掛かった!
吹雪「はああああああああああっ!!」
吹雪は激しく炎を放出し、襲い掛かってきたイーたちを燃え上がらせた!
ボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
イーたち「イーーーーーッ!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
200 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:47:27.85 ID:kNiVnV+e0
叢雲「その調子なら大丈夫そうね、吹雪……ふんっ!!」ドガッ
吹雪「まあね……はあっ!」ズバッ
クウボ「……っ」
クウボ(どういうこと……!?ショキカンレッド、あんなに力が出せるなんて……!)
クウボ(予想以上に速く戦闘員が倒されていってる……!これじゃまずいわ……)
クウボ(やはり、ここは……)
201 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:47:53.55 ID:kNiVnV+e0
電「えーい!!」ブォンッ
ドゴォォォォォォォォォォォォ!!!
イーたち「イーーーーーーッ!!!」
電「さあ次は……」
シュンッ
吹雪「!!電ちゃん、後ろ!!」
電「!!」
ドガッ!!
202 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:48:31.87 ID:kNiVnV+e0
電「っ!!」ヨロッ
クウボ「……少しよけられたか……あまりダメージはなさそうね」
電(瞬間移動して、電の後ろから……)
電「……えいっ!!」ブォンッ
クウボ「おっと」シュンッ
電「……!」スカッ
203 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:48:57.47 ID:kNiVnV+e0
電「皆さん、気を付けるのです!クウボさんが、瞬間移動して攻撃を……!」
吹雪「みんな、背後を警戒して!いつ攻撃してくるかわからない!」
漣「気を付けてって言っても……」
シュンッ
叢雲「っ!漣!」
漣「っ!」シュバッ
クウボ「あら、避けられちゃった」
204 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:49:47.41 ID:kNiVnV+e0
漣「この……!」バシュッ!
クウボ「っ!」シュンッ
漣「あーもう!これさっきも見たよ!この戦い方!」
叢雲「ディープマリンってこんなんばっかね……」
イーたち「イー!!」ワラワラ
五月雨「みんな、まだ戦闘員もいる!クウボさんにばっかり気を取られないで!」
電「そうは言っても……少しでも油断したらやられるのです!」
205 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:50:21.43 ID:kNiVnV+e0
叢雲「戦闘員を先に倒せればなんとかなるわ!さっさと倒して……」
シュンッ
叢雲「!!そこだっ!!」ブォンッ
ドガッ!!
クウボ「!!」
クウボ「……やるわね」シュンッ
叢雲「……浅かったか」
吹雪「……」
206 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:51:32.02 ID:kNiVnV+e0
吹雪(どうする?戦闘員はまだ大量にいる……先に倒してしまうのは難しい)
吹雪(どうにかして、クウボを倒すか……動きを封じるかしないといけない)
吹雪(クウボは瞬間移動して攻撃してくる。叢雲ちゃんくらい瞬発力があれば攻撃はできるけど……)
吹雪(パワーがないと決定打になりにくいし、すぐに対応できるようなスピードも必要……)
吹雪(……これしかない)
207 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:51:58.66 ID:kNiVnV+e0
吹雪「みんな!少しの間、戦闘員を引き付けておいて!」
五月雨「吹雪ちゃん!?」
吹雪「クウボは私が何とかする!その間、戦闘員を……!」
叢雲「何する気よ、吹雪!?」
漣「……アレ使う気?」
吹雪「うん……」
電「で、でも大丈夫なのです!?」
吹雪「うまくいくかはわからないけど……それでも!」
五月雨「……わかった!任せておいて!」
208 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:53:03.89 ID:kNiVnV+e0
吹雪「……」スッ
吹雪は、改装設計図を取り出した
吹雪(……きっと大丈夫。さっきまでの私とは違う)
吹雪(さっきまでの、『みんなを守れなかった思い』があった私じゃない)
吹雪(怒りや憎しみに任せて戦ってた私じゃない……)
吹雪(今の私なら、きっと…さっきよりもずっと強い力が出せる)
吹雪(私はこの力で……みんなを守るんだ!!)
209 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:53:29.23 ID:kNiVnV+e0
吹雪はショキブレスの横の溝に、改装設計図をスラッシュした!
吹雪「第二改装!!」
シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン……………………
吹雪のスーツが変化し、より強化されていく!
バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
吹雪「吹雪レッド、改二!!」
210 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:53:57.38 ID:kNiVnV+e0
吹雪「そして……!」カチャッ
吹雪は、アンカーパーツを剣に取り付けた!
ボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
アンカーパーツを取り付けた途端、吹雪の周りに炎が吹き上がる!
叢雲「あれは……!」
漣「キタコレ!能力使えるようになってるじゃん!」
電「これならきっと、大丈夫なのです!」
五月雨「吹雪ちゃん……任せたよ!」
211 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:54:23.35 ID:kNiVnV+e0
クウボ(またアレ……!?姿が変わって、炎が噴き出した……!)
クウボ(……あの状態のあの子には近づかない方がいいわね……)
クウボ(あの状態、強力だけど短時間で息切れするのはわかってる)
クウボ(ショキカンレッドは放っておいて、こうやって隠れつつ離れた子たちを攻撃すれば……)
五月雨「やぁーっ!!」ズバッ
クウボ(……ショキカンブルー、レッドから一番離れていて、攻撃に集中している……)
クウボ(狙い目、ね)
212 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:55:00.36 ID:kNiVnV+e0
五月雨「たぁーっ!!」ブンッ
クウボ(よし、今!!)
シュンッ
クウボは、戦闘員への攻撃に集中している五月雨の背後に瞬間移動した!
クウボ(隙だらけな背中ね……!一撃で仕留めてあげるわ!)
213 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:55:35.21 ID:kNiVnV+e0
ボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
クウボ(……?何、この熱気……?)
吹雪「はああああああああああああああああああああ!!!!」
ボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
吹雪は既にクウボに接近し、剣を振り下ろし始めていた!
クウボ「なっ!?」
214 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:56:01.13 ID:kNiVnV+e0
クウボ(あそこから瞬時に反応して、ここまで来て攻撃を!?)
クウボ(あり得ない……あり得ないわ!)
吹雪(……この人が、そう何度も隙を見せるとは思えない)
吹雪(私の子の力も、長くはもたない……)
吹雪(だったら……!)
吹雪「この一撃で……終わらせる!!」
クウボ「う、うわああああああああああああああ!!!!」
吹雪「『ブリッジバスター』!!!!!」
吹雪は炎を纏わせた剣を、思い切り振り下ろす!
ボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!
215 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:56:35.67 ID:kNiVnV+e0
パラ……パラ……
吹雪「はあ……はあ……」
五月雨「吹雪ちゃん!大丈夫!?」
吹雪「私は大丈夫……それより、五月雨ちゃん巻き込まれなかった?」
五月雨「うん……何とか」
五月雨(びっくりしてころんじゃった事は黙っておこう……)
叢雲「……戦闘員、これで全部?」
電「そうみたいなのです」
漣「よーし、こっちも終わったよー!」
216 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:57:13.51 ID:kNiVnV+e0
吹雪「……残るは、センカンだけか……」
叢雲「急ぎましょう。鎮守府が襲われてるんでしょ?」
電「そうだったのです!急いでここから出ないと……!」
五月雨「みんな、連戦続きだけど……大丈夫?」
漣「まーなんとか。結構危ないけど、ここでやらないわけにはいかないっしょ」
吹雪「……そうだね」
217 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:57:39.94 ID:kNiVnV+e0
吹雪「……みんな」
四人「?」
吹雪「……ありがとう。助けに来てくれて」
四人「……」
叢雲「……別に、お礼を言われるようなことじゃないったら」
電「吹雪さんが無事で何より、なのです」
漣「やりたいようにやっただけだかんね!勘違いしないでよね!」
五月雨「……何が?」
吹雪「……ふふっ」
吹雪「よし、行こうみんな!」
四人「オー!!」
第九話「守りたいもの」 艦
218 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:58:09.92 ID:kNiVnV+e0
次回予告!
吹雪「いよいよ最終回!長かった戦いもこれで終わる!」
叢雲「結局勝つの?負けるの?」
電「それを言ったらダメなのです……」
五月雨「と、とにかく!みんな、頑張ろう!」
漣「ラスボスに勝ってもブラックは死ぬかもしれないけどね」
叢雲「え!?」
吹雪「こらぁ!漣ちゃん!」
次回、最終話「私たちは、ヒーローだ!」
最後までどうぞ、よろしくお願いします!
219 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/08/20(月) 00:59:30.97 ID:kNiVnV+e0
今日はここまで。次で終わりです。また分けることになるかもしれませんが……
出来れば9月中に終われるといいなぁ……
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/20(月) 01:12:07.94 ID:Vn7Yy3Qg0
おつ、待ってた
しかし
>>218
の漣の台詞はジェットマンを思い起こさせますな
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/20(月) 03:07:58.41 ID:FcDdGnIA0
乙
>>193
か
>>208
辺りから挿入歌でも流れそうな
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/20(月) 14:49:17.57 ID:hr1PRtfN0
おつ
いくらでも待てますよ
223 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/10/16(火) 02:12:52.73 ID:p/DLaTF20
ss速報復活した!よかった……
でもやる気なくして結局書いてないので、しばしお待ちを……申し訳ありません
224 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:06:20.81 ID:T7paMVJ60
最終話「私たちは、ヒーローだ!」
鎮守府 執務室
提督「……」カリカリ
提督「……」
ズドォォォォォォォォォォン……
提督「!?」
225 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:07:31.59 ID:T7paMVJ60
提督「何だ今の音は……?地響き……?」
提督「前に聞いたのとは違う感じがしたが……」
ズドォォォォォォォォォォン……
提督「っ!またか……一体何なんだ?」
バンッ!
大淀「し、失礼します提督!」
226 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:08:37.97 ID:T7paMVJ60
提督「大淀?どうしたそんなに慌てて」
提督「ノックもせずに……お前らしくもない」
大淀「緊急事態です!外をご覧ください!」
提督「外……?」スッ
提督「……!!」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
鎮守府の外に、戦艦棲姫の艤装に似た巨大な生物が立っている!!
227 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:09:38.22 ID:T7paMVJ60
提督「何だあれは!?戦艦棲姫の艤装に似ているが……」
大淀「わかりません……先刻急に現れたようです」
大淀「それに…少しずつですが、こちらに向かってきています」
提督(あれは……あいつらが言うところの『例の採石場』がある方角だな……)
提督「とにかく放ってはおけないな……」
大淀「提督、ご指示を!」
提督「……明石を呼んでくれ」
228 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:10:08.98 ID:T7paMVJ60
明石「失礼します提督!」バンッ
提督「来たか明石。あれが何かわかるか?」
明石「さあ……詳しいことは何も」
明石「ただ、先日と同じように……ディープマリンの仕業だとは思われます」
提督「やはりか……だったらやることは一つだ」
提督「ショキカンジャーに迎撃させてくれ。例の巨大戦力を使用するんだ」
明石「……あー、提督、それが……」
229 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:11:08.29 ID:T7paMVJ60
提督「連絡が付かない!?」
明石「はい……本日、預かっていた装備を彼女たちに返したんですけど……」
明石「その後、彼女たちに連絡を取ろうとしても一切繋がりません」
明石「電波が通じない場所にいる可能性が高いですね……」
提督「……そうか」
大淀「提督、どうなさいますか?戦艦や空母なら迎撃できる可能性がまだあります」
提督「……いや、艤装での攻撃が焼け石に水なのはわかっていることだ……」
提督「全員避難しろ!艤装を付けて海上へ出るよう指示を出してくれ!」
230 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:11:40.21 ID:T7paMVJ60
工廠裏
『緊急、緊急!総員、速やかに海上へと避難せよ!!』
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ズシーン……ズシーン……
巨大生物は、少しずつ鎮守府の方へと歩みを進めている
「……」
ザッ
夕張「どこ行くのよ、大井」
大井「っ!」ピタッ
231 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:12:06.35 ID:T7paMVJ60
夕張「さっき目覚めたばかりでしょ?病み上がりのあなたが何しようっていうのよ」
大井「……止めても無駄よ」
大井「……あの子たちは今いないんでしょ?」
大井「だったら戦えるのは私だけ……私一人でも戦わないといけないのよ」
夕張「ふーん……丸腰で?」
大井「……」
夕張「これが必要なんじゃないの?」ポイッ
大井「!」パシッ
大井「……ショキフォン……」
232 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:12:38.42 ID:T7paMVJ60
夕張「止める気なんてないわ。あなたの好きなようにしなさいよ」
大井「……」
夕張「ただ、無理はしないこと。もうぶっ倒れた大井の面倒見るの嫌なんだからね?」
大井「……悪かったわね」
夕張「そ、れ、と!」カチッ
大井「?何よ、そのボタン」
夕張「あれ、明らかに巨大ロボで戦うタイプの敵でしょ?等身大で戦うなんて無理があるじゃない」
ゴォォォォォォォォォォ……
大井「……!?」
ショキカンオーに似た白い巨大なロボットが海から飛んできた!
233 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:13:08.69 ID:T7paMVJ60
夕張「戦うならやっぱり……」
ズシィィィィィィィン……
夕張「二号ロボくらい用意しないとね?」
大井「……ふん」ニヤリ
大井「お礼は言わないわよ、夕張」
夕張「必要ないわ。その代わり、後で感想聞かせてね」
234 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:14:20.06 ID:T7paMVJ60
執務室
大淀「提督、艦娘の大方の避難、完了いたしました」
大淀「現在遠征中の艦隊にも、帰還せず指示を待つよう通信を行いました」
提督「よし……こっちも別の鎮守府に避難先になってくれるよう要請はした。遠征艦隊にも知らせて、そこへ避難するんだ」
提督「大淀、お前も早く艤装を付けて海上へ出ろ」
大淀「それよりも提督、あなたも避難を……」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ズドォォォォォォォォォォン!!
提督「!?」
大淀「ま、また近づいて来ている音でしょうか?」
提督「いや、違う……何かがぶつかったような……」スッ
提督「……!」
235 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:14:55.46 ID:T7paMVJ60
「グオオオオ……オオ……」
グググ……
大井の乗っている巨大ロボットが、巨大生物と組み合っている!
大井「ここから先へは……行かせないわ……!!」
グググ……
「グ……グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォッ!!
大井「!!!」グラッ
236 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:15:24.41 ID:T7paMVJ60
提督「あれは……?前に見たロボットとは違うようだが……」
明石「二号ロボットですよ」
提督「明石?まだ避難してなかったのかお前!」
明石「申し訳ないですけど、今逃げるわけにはいかなくなったんですよ」
明石「夕張ちゃんと一緒に、オペレーター兼メカニックとして色々やらないといけないので」
提督「……」
237 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:15:57.31 ID:T7paMVJ60
提督「……それで、あれは何だって?二号ロボ?」
明石「ええ。大井さん専用の二号ロボ。その名もショキカンジンです」
提督「大井?あいつ目を覚ましたのか」
明石「ついさっきみたいです。それであの生物に気が付いて向かっていったようで……病み上がりなのが心配ですが」
提督「……大井には悪いが、ここはあいつを頼るしかないか……」
238 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:16:22.87 ID:T7paMVJ60
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォッ!!
大井「っ!このっ!!」
ドガッ!!
「グオオオオオオオオオオオ!!」
大井「……っ」
239 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:17:03.44 ID:T7paMVJ60
大淀「……大丈夫でしょうか、大井さん」
提督「……少し押されているように見えるな」
提督「明石。ショキカンジンの性能はどのくらいなんだ?」
明石「性能としてはショキカンオーより少し劣りますね。元々ショキカンオーのサポート用として作ったものですから……」
明石「それに、完成したのもつい先日です。細かい調整はできていないですし、大井さんの体調の面も考えると……」
提督「不利ってことか……」
明石「はい。それに、敵も以前戦ったものよりかなりタフみたいですね……」
提督(……今からでも退却させるか?)
提督(いや、向かい合った状態でそれはむしろ危険か……)
提督(それに、あいつらがまだ……)
ピピピピッ
三人「!!」
240 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:17:32.47 ID:T7paMVJ60
例の採石場
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
大井「はぁ……はぁ……」
大井(手強いわね……全然倒れる気配がない)
大井(攻撃が全く効いていないわけじゃないとは思うけど……それでも、すぐに倒せるようには思えないわ……)
「…………フフフ」
大井「!!」
241 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:18:05.03 ID:T7paMVJ60
センカン「なかなか頑張ってるようだけど……その程度じゃこの子は倒せないわよ?」スッ
巨大生物の頭上にセンカンが現れた
大井「……あなたがセンカンね」
センカン「ええ。こうして会うのは初めてね、ショキカンホワイト」
大井「随分大袈裟なことしてくれたわね。こんなものまで出して」
センカン「フフフ……いいでしょう?この力。思った以上に暴れられて、いい気分だわ」
大井「……」
センカン「それで、どうする気?まだやる?」
大井「……当然よ!!」
ドゴォォォォッ!!
242 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:18:41.20 ID:T7paMVJ60
センカン「あらあら……私、そんなに暇じゃないんだけど……」
センカン「……まあ、もう少しだけ付き合ってあげるわ」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォッ!!
大井「ぐっ……!!」グラグラ
巨大生物の拳を受けて、ショキカンジンはよろめく!
243 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:19:10.54 ID:T7paMVJ60
大井「このっ!!」グイッ
ブォンッ!!
センカン「甘いわ!!」
ガッ!
大井「!!」
ショキカンジンは拳を振り下ろすが、巨大生物はそのまま受け止める!
大井「……っ」グググ
センカン「はぁっ!!」
グイッ
大井「!!」
ショキカンジンはそのまま投げ飛ばされてしまった!!
ズドォォォォォォォォォォン!!!
244 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:19:43.38 ID:T7paMVJ60
大井「……痛いわね」
センカン「もうわかってるでしょう?あなたと私では力の差がありすぎる」
センカン「このまま戦っても、私に勝てっこないわ」
大井「……まだよ!」グイッ
ショキカンジンは起き上がり、再び巨大生物へと向かっていく!
センカン「……しつこいわね」
245 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:20:13.50 ID:T7paMVJ60
ドガッ!ドガッ!
ショキカンジンは巨大生物に向けて拳を振るうが、怯む様子はない
センカン「……いい加減、諦めたらどうなの?」
大井「うるさいわね!」
センカン「全く……諦めが悪いことこの上ないわ」
センカン「これだけやってもわからないのかしら?勝てないってことが」
大井「……」
大井「……わかってるわよ、そんなこと」
センカン「……?」
246 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:20:42.92 ID:T7paMVJ60
センカン「どういうつもり?勝てないのに戦う……」
センカン「もしかして時間稼ぎのつもりかしら?他の艦娘や、あなたたちの提督を逃がすための時間稼ぎ……」
センカン「そのために犠牲になろうっていうの?ご苦労なことね」
大井「違う!」グイッ
ドガッ!
センカン「……っ」
大井「確かに、私がやっていることはただの時間稼ぎ……」
大井「私一人じゃ、あなたに勝てないことくらいわかってるわ」
大井「……一人じゃ、ね」
247 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:21:18.45 ID:T7paMVJ60
センカン「……まさか、あの子たち……ショキカンジャーを待つつもり?」
センカン「残念だけど、無駄なことよ。あの子たちは私の部下が相手をしている……」
センカン「仮に彼女たちに勝ててたとしても、もう戦えるような状態じゃないはず。ここに来ることなんてできないわ」
大井「……あなた、あの子たちのことがわかってないわね」
センカン「……?」
大井「『ヒーロー』っていうのはね……遅れてでも、待っている者のために必ず来てくれるのよ」
大井「あの子たちは立派な『ヒーロー』よ。私が、みんなが待っているこの場所に……」
大井「あの子たちが……ヒーローが来ないはずがないのよ!!」
248 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:21:54.45 ID:T7paMVJ60
センカン「……もういいわ」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ブォンッ!!
大井「!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォッ!!
巨大生物はショキカンジンの脚部に向けて腕を振るう!
ズドォォォォォォォォォォン!!!
大井「ぐっ!!!」グラグラ
249 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:22:21.40 ID:T7paMVJ60
センカン「……もう戯言は言わなくていい」
センカン「沈みなさい、ショキカンホワイト」
ブォンッ!!
大井「……っ!」
ゴォォォォォォォォォォ…………
センカン「……?何、この音?」
大井「……!」
250 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:22:56.57 ID:T7paMVJ60
ゴォォォォォォォォォォ…………
五隻の船が、巨大生物とショキカンジンのもとへと飛んできた!
センカン「……これは、まさか……!」
大井「……」
ピピピピッ
大井「!通信……?」ピッ
『大井さん!大丈夫ですか!?』
大井「……ええ、何とかね」
『遅れてすみません!今から加勢します!!』
大井「……ふんっ」
大井「全く……遅いのよ」
251 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:23:47.52 ID:T7paMVJ60
「みんな乗った!?いくよ!」
「了解!!」
「駆逐合体!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ヒュォォォォォォォォォォ
五隻の船が空中で合体し、一つの巨大なロボットになる!!
ピキィィィィィン ガッシィィィィィン!!
「完成!ショキカンオー!!」
吹雪「勝負はこれからです、センカン!!」
252 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 02:24:17.61 ID:T7paMVJ60
センカン「ショキカンジャー……まさか来るなんてね」
センカン「特にレッド。力もないのに、よく来れたわね……」
吹雪「……そう思っていられるのも今の内です!」
五月雨「大井さん、まだ戦えますか?」
大井『ええ、少し損傷はしてるけど、まだ戦えるわ』
大井『とりあえず、敵はかなりタフよ。心してかかりなさい!」
電「了解なのです!」
叢雲「さあ、反撃開始よ!」
253 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:17:02.36 ID:T7paMVJ60
ガキィィィィィンッ!! ドゴォォォォォッ!!
ショキカンオーとショキカンジンが巨大生物に向け、それぞれ剣と拳を振り下ろす!
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ブォンッ!!
漣「うわっ危なっ!?」
電「ぜ、全然効いてる様子がないのです……!」
大井『いいえ、さっきより動きが鈍いわ。少しはダメージが通ってるはず』
吹雪「だったら攻撃を続けるしかない!」グイッ
ブンッ!
ガシィッ
叢雲「!まずい、掴まれたわ!」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
グイッ
ショキカンオーはそのまま投げ飛ばされてしまった!!
ズドォォォォォォォォォォン!!!
五人「うわあああああああああああああああ!!!」グラグラ
254 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:17:30.47 ID:T7paMVJ60
漣「あいたたた……こりゃ予想以上だね」
五月雨「少しはダメージが通るって言っても、これじゃジリ貧だよ!」
明石『そんな時のためにあるのが必殺技でしょ!』
吹雪「明石さん!?」
電「必殺技って……ギガデストロイキャノンなのです!?」
明石『それしかないでしょ!でっかい一撃を食らわせるのが一番!』
叢雲「流石にタダで食らってくれそうにはないんだけど……」
255 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:18:01.43 ID:T7paMVJ60
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」ブォンッ!!
五人「!!」
ガシィッ
巨大生物が振り下ろした腕を、倒れた状態でショキカンオーは防ぐ!
グググ……
五月雨「お、重い……」
漣「相手の片腕を両腕で防ぐので精一杯なんだけど!」
256 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:18:29.09 ID:T7paMVJ60
センカン「この体勢で両腕が塞がっている……もう逃げようがないわね」
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
巨大生物はもう片方の腕をショキカンオーに向けて振り下ろす!
五人「!!」
ズドォォォォォォォォォォン!!
257 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:18:56.09 ID:T7paMVJ60
漣「……ん、アレ?」
電「なんとも……ないのです?」
叢雲「……っ!」
大井「この……っ!」グググ……
振り下ろされた腕は、ショキカンジンが受け止めていた!
センカン「しぶといわね、本当に……!」
258 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:19:24.70 ID:T7paMVJ60
吹雪「大井さん……!」
大井『片腕は塞いだわ!今なら奴は動けない!』
明石『みんな、今がチャンスだよ!』
五月雨「チャンスって……ギガデストロイキャノンのですか!?」
漣「確かに今なら当てられるかもしんないけど……!」
明石『でも角度が悪い!もう少し体勢を起こして!』
叢雲「そう言われても、腕を塞ぐので精一杯よ!」
五月雨「下手に体勢を変えようとしたら、腕を振りほどかれそうですし……」
電「でも、チャンスは今しかないと思うのです……!」
吹雪「……」
『……れー……』
吹雪「……?」
259 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:19:52.43 ID:T7paMVJ60
『が……れー……』
五月雨「……声?」
叢雲「どこから……?」
明石『……ああ、聞こえる?』
明石『今、鎮守府の外から……港の方から通信してるんだけど』
『頑張れー!!!!ショキカンジャー!!!!』
明石『……みんな、応援してくれてるよ』
260 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:20:23.07 ID:T7paMVJ60
「負けるなー!!!行けー!!!」
「あとちょっと!!頑張ってー!!!!」
「みんなの鎮守府を守ってー!!!ショキカンジャー!!!」
吹雪「……」
電「皆さん……」
漣「メガレンジャーみたいなことしやがって……」
叢雲「全く……これじゃ下手なことできないじゃない」
五月雨「……吹雪ちゃん」
吹雪「うん……わかってる」
吹雪「みんなが見てるのに……ヒーローがここで負けるわけにはいかないよね!!」
261 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:21:00.75 ID:T7paMVJ60
グイッ
ググググ……
ショキカンオーが少しずつ体勢を起こしていく!
センカン「な!?まだこんな力が……!」
吹雪「大井さん!あと少しだけ、その手を放さないでください!」
大井『わかってるわ!その代わり、絶対に決めなさいよね!」
五月雨「はい!みんなにかっこ悪いところは見せられませんから!」
ググググ……
漣「……っ!角度はオッケー!いつでもいけるよ!」
吹雪「よーし!一気に決めるよ!!」
262 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:21:40.76 ID:T7paMVJ60
五人「アンカーパーツ、セット!」カチャッ
ウィィィィィィィィィィン ガッシィィィィィィィィィン!!
ショキカンオーの胸部から、巨大な砲身が現れる!
センカン「……!!!」
五人「ギガデストロイキャノン!!」
吹雪「ってえええええええええええええええええええええええ!!!!」
キュィィィィィィィィィィン……
ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!
「グ……グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!
263 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:22:13.02 ID:T7paMVJ60
──────────
──────
───
ショキカンジンコックピット
ピピッ
夕張『……大井!ちょっと大井!大丈夫!?」
大井「……まあ、一応ね」
夕張『良かった……ショキカンジンの脚が崩れちゃうからどうなったかと……』
大井「元々脚部に損傷受けてたからね……あれだけ無理すればこうなるわ」
大井「ただ……私もちょっと……無理しすぎたみたいね」
夕張『……そう』
大井「……悪いわね、また面倒見させて」
夕張『別に?無茶させたのは私だしね』
夕張『まあ、あとはあの子たちに任せて、あなたは休んでなさい。後で引っ張り出してあげるから』
大井「……そうね」
大井「……あとは、任せたわよ……」
264 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:23:03.29 ID:T7paMVJ60
──────────
──────
───
例の採石場
センカン「……ぐっ……まさか、ここまでやられるなんて……!」ヨロッ
ザッ
センカン「!!」
五人「……」
センカン「……ショキカンジャー」
吹雪「……決着をつける時です。センカン」
265 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:23:29.33 ID:T7paMVJ60
センカン「……どうして?」
センカン「どうして立ち向かってくるのよ?」
吹雪「……」
センカン「私に敗北して……幹部たちとも戦って……」
センカン「もう体力もないはず……ショキカンレッド、あなたからはエネルギーも奪った!」
センカン「それなのに……どうして戦えるのよ!?」
266 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:23:57.45 ID:T7paMVJ60
吹雪「……私たちが、ヒーローだから」
センカン「……?」
吹雪「私たちには、大切な何かを守りたいっていう強い思いがある」
吹雪「それさえあれば、必要なものは……『強さ』は湧いてくる」
叢雲「強い『意志』も……」
漣「『勇気』も」
電「『優しさ』も」
五月雨「『希望』も……!」
吹雪「それぞれの『強さ』が、戦うための力をくれる!」
267 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:24:28.53 ID:T7paMVJ60
叢雲「大切な人……大切な場所」
漣「それを守りたいって思いが、私たちを強くする!」
電「たとえ体がボロボロでも、力を奪われても!」
五月雨「私たちに守りたいものがある限り、私たちは戦う!」
吹雪「私たちは……!!」
五人「『ヒーロー』だ!!!」
268 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:24:56.97 ID:T7paMVJ60
デデッデデー デデッデデーン
吹雪「吹雪レッド!」
叢雲「叢雲ブラック!」
漣「漣ピンク!」
電「電イエロー!」
五月雨「五月雨ブルー!」
吹雪「五人そろって!!!」
五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」
バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!
269 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:25:23.35 ID:T7paMVJ60
吹雪「みんな、行くよ!」
五人「抜錨!!」
カチッ
シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン…………
五人の体に、スーツが装着されていく!
バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
270 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:25:51.78 ID:T7paMVJ60
叢雲「ふんっ!!」ブォンッ
電「えいっ!!」ブォンッ
センカン「!!」ガキィンッ!!
叢雲と電の攻撃をセンカンは素手で防ぐ!
漣「そこだっ!!」
バシュッ!
センカン「っ!」
271 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:26:18.96 ID:T7paMVJ60
叢雲「怯んだわね!」ブォンッ!
センカン「っ!!」スッ
ザパァァァァァァ!!!
センカン「なっ!?」バシィッ!
五月雨の放った水が、ガードしようとしたセンカンの腕を弾いた!
五月雨「叢雲ちゃん、今!」
叢雲「わかってる、わ!!」ブォンッ!
ドゴォォォォォォォォォォォォ!!!
センカン「ぐああっ……!!」ズザッ
272 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:26:49.44 ID:T7paMVJ60
センカン(おかしい……ほんの数時間前に戦った時と動きもパワーも違う……!)
センカン(体力は限界なはずなのに……!)
吹雪「はぁっ!!」ブォンッ!
センカン「!!」ガキィッ!
吹雪「まだまだ!!」
ガキィッ! ガキィッ!
センカン「この……!」
ドガッ!!
吹雪「……っ!」ヨロッ
273 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:27:18.88 ID:T7paMVJ60
センカン(このまま追撃を……!)ブォンッ!
シュンッ
センカン「!?」
突如として吹雪がセンカンの目の前から消えた!
センカン(消えた……!?いや、違う!)
センカン(加速したブルーが離脱させて……)
シュンッ
五月雨「やあーっ!!」
五月雨が加速してセンカンに接近し、すれ違い様に斬りつける!
ズバァァァァァァァッ!!!
センカン「ぐああっ!!」
274 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:28:07.35 ID:T7paMVJ60
センカン「ぐっ……」
電「えいっ!!」ブォンッ
センカン「!!」シュバッ
センカン「そう何度も食らってばかりじゃ……」
シュバババババババッ!!
センカン「!?」
センカンに向けて、無数の矢が飛んでくる!
275 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:28:35.80 ID:T7paMVJ60
センカン(多い!でもこの程度なら……!)シュバッ
クイッ
センカン「!?」
矢は軌道を変え、センカンへと向かってくる!
漣「逃げられると思った?残念!」
ドガガガガガガガガガガガッ!!!
センカン「ぐあああああああああああっ!!!!」
276 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:29:03.07 ID:T7paMVJ60
センカン「はぁ……はぁ……」ヨロッ
吹雪「はぁっ!!」ブォンッ!
センカン「っ!」
ガキィンッ!!
センカン「くっ……」グググ
吹雪「……っ」グググ
277 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:29:32.86 ID:T7paMVJ60
センカン「何なの……何なのよ、あなたたち……!」
センカン「ここまで、戦えるなんて……!」
吹雪「……あなただって、消耗してるはず」
吹雪「私から得たエネルギーは、さっきの巨大生物でほとんど失くしたんじゃないですか?」
センカン「……!」
吹雪「確かに私たちも限界は近い……それでも、ここで立ち止まるわけにはいかない!」
吹雪「守りたいものを守るために……!」
278 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:30:04.07 ID:T7paMVJ60
センカン「守りたいものを守る!?くだらない!」
センカン「守りたい思いが強くするだなんて……そんなこと……!」
吹雪「あなただって言っていたはずです!私たちの力は、感情によって変わる力だと!」
吹雪「私たちの持つ一番強い感情……思いが、その守りたいっていう思いなんです!」
吹雪「この力は、大切なものを守るための力だって……仲間が教えてくれた!」
吹雪「ただのエネルギーとしてしか見ていないあなたには、わからないでしょう!?」
センカン「……っ!」
ガキィンッ!!
279 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:30:32.98 ID:T7paMVJ60
センカン「うるさい!さっきからゴチャゴチャと……!」
センカン「戯言は聞き飽きたのよ!いい加減……」ブォンッ
電「ええいっ!!」
センカン「!!」
ガシィッ!!
センカン「……惜しかったわね、あと少しで直撃だったのに」
電「……いいえ、これでいいのです!」
センカン「……!?」
280 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:30:57.24 ID:T7paMVJ60
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
センカン「……!?」
センカン「身体が……重い!?」
電「これで、動きは封じたのです!」
漣「キタコレ!あとはとどめじゃー!!」
吹雪「よし……!みんな、行くよ!」
四人「オー!!」
281 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:31:25.26 ID:T7paMVJ60
電「アンカーハンマー!」ヒュンッ
漣「デッキチェリー!」ヒュンッ
叢雲「マストランス!」ヒュンッ
五月雨「キールブレード!」ヒュンッ
吹雪「ブリッジソード!」ヒュンッ
ピキィィィィィン ガッシィィィィィン!!!
五人が投げた武器が空中で合体し、バズーカとなった!
五人「デストロイキャノン!」
282 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:32:01.81 ID:T7paMVJ60
センカン「……グッ……く……」
センカン「ふざけ……るな……信じ……られるか……」
センカン「私の力が……そんなものに……負けるはずが……!」
吹雪「……確かに、この思いは簡単には信じられないものかもしれない」
吹雪「私だって、一時は忘れてしまっていた……」
吹雪「それでも、思い出させてくれた仲間が……そして共に戦ってくれる仲間がいるから!!」
吹雪「私は……艦娘として、ヒーローとして……この思いを信じていたい!!」
吹雪「これで終わりだ!センカン!!」
283 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:32:32.07 ID:T7paMVJ60
漣「目標捕捉!」
電「照準よし!」
叢雲「充填完了!」
五月雨「発射準備完了!」
吹雪「これが……私たちの力だ!!!!」
吹雪「ってえええええええええええええええええええええええ!!!!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!
284 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:33:13.32 ID:T7paMVJ60
センカン「そんな……そんな……!」
センカン「私が……負けるなんて……!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!
センカン「ぐああああああああああああああああああああ!!!!」
ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!
285 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:34:59.91 ID:T7paMVJ60
──────────
──────
───
数日後 鎮守府
夕張「それにしても生きててよかったわねー、大井」
大井「……どういうことよ?」
夕張「いや、あの状況完全に力尽きて死ぬ前の状況でしょ?」
大井「んなわけないでしょ!大きな外傷なんてなかったもの!」
夕張「いや、でも『燃え尽きたぜ……』みたいなこともあるし」
大井「はぁ……全く」
286 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:35:30.96 ID:T7paMVJ60
夕張「それで、体調はどうなの?」
大井「まあ、もう大丈夫よ。体力も十分回復したし」
夕張「そう。なら良かったわ」
大井「……あの子たちは?」
夕張「ああ、明石に診てもらってたけど、異常はないみたい。出撃や遠征もできるくらいらしいわ」
大井「そうなの。でも、さすがに提督もしばらくは休ませてあげるんじゃないの?」
夕張「あー、それがね……」
287 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:35:59.74 ID:T7paMVJ60
執務室
提督「……出撃したい?」
吹雪「はい……」
提督「……確かに、お前たちの体調は異常なしと明石から聞いたが……」
提督「あれだけのことをしてくれたんだ。もうしばらく休んだって、誰も文句は言わんぞ?」
叢雲「だったら休まなくたって誰も文句は言わないでしょ?」
提督「まあ、そうかもしれんが……」
288 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:36:30.16 ID:T7paMVJ60
漣「いいじゃないですかご主人様ー。無理なお願いしてるわけじゃないしー」
提督「うーん……」
提督「……そもそも、どうしてそんなに出撃したいんだ?」
提督「それなりの理由があるんじゃないのか?」
電「理由、ですか……」
五月雨「確かに、あると言えばありますが……」
提督「……何だ?」
五人「……」
289 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:37:01.87 ID:T7paMVJ60
叢雲「……リーダー」
吹雪「……ん?」
電「代表して言って欲しいのです、リーダー」
吹雪「え、私!?また都合のいい時だけリーダーって言って!」
吹雪「そもそももうリーダーじゃないよ!?」
五月雨「吹雪ちゃんは私たちのリーダーみたいなものだし」
漣「ゆけ、−ダーリ!」
吹雪「なんて!?」
290 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:37:29.81 ID:T7paMVJ60
提督「……漫才を見せに来ただけか?」
吹雪「い、いえ、違うんです!」
提督「……変わらんな、お前たちは」
提督「……それで、理由は?」
吹雪「……」
吹雪「……守りたいものが、あるからです」
291 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:38:02.27 ID:T7paMVJ60
提督「……」
五人「……」
吹雪「ダメ、でしょうか……」
提督「……全く、本当に変わらないな。お前たちは」
提督「着任したころと言っていることが変わってない」
吹雪「……それしか、考えられないですから」
提督「……ふっ」ニヤリ
292 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:38:28.88 ID:T7paMVJ60
提督「そうだな……丁度哨戒任務が空いているな」
提督「お前たち、艤装の扱いは久しぶりだろう。近海だし、丁度いいはずだ」
提督「とりあえず、まずはリハビリだ。艤装の感覚を取り戻せ。いいな?」
五人「はいっ!」
提督「よし。旗艦は吹雪、お前だ。概要は後で伝える」
提督「総員、心して取り掛かるように」
293 :
◆BXyNb5hpYI
[saga]:2018/12/16(日) 04:38:55.69 ID:T7paMVJ60
吹雪(……変わらない、か)
吹雪(でも、これが一番大切なことだし、一番強い思いなんだ。変わらなくていいんだよね)
吹雪(そして、それはきっとこれからも私たちを強くしてくれる)
吹雪(それを忘れない限り……)
叢雲「遅いわよ、吹雪!」
電「もうみんな準備できてるのです!」
漣「早くしないと置いていくよー!」
五月雨「吹雪ちゃーん!早く早くー!」
吹雪「待ってよみんな!今行くからー!!」
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