勇者「作戦タイム!」魔王「よかろう!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:05:53.77 ID:FLg06z/i0
また妄想が溜まったので投下していきます。よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1523970353
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:06:40.47 ID:FLg06z/i0

――魔王の間――

勇者「とうとうここまで来た。今日こそ暗闇の世界から光を取り戻してみせる!」

女戦士「ああ。行こう勇者!」

魔法使い「ほっほっほ、無茶はするでないぞ、勇者」

盗賊「さてさて、魔王はどんなお宝を持ってんのかな?」

くノ一「……主人の望む世界。それが私の未来……」

勇者「よしっ! 行くぞ、みんな!!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:07:39.82 ID:FLg06z/i0

魔王「はーっはっはっは!! よくぞここまで来た勇者達よ!」

勇者「魔王! お前の野望もここまでだ! 覚悟しろ!!」

魔王「面白い! 我が覇道、止められるものなら止めてみろ!!」ゴゴゴゴ

勇者「うぉぉぉぉ!!!」ザンッ

魔王「そんな攻撃、効かんわぁ!!」

勇者「うあああああ!!!」

女戦士「勇者! くそっ! なんて力だ!」

魔法使い「ならばこれでどうじゃ! 爆炎呪文!!」ゴオッ

魔王「効かぬ! 効かぬわ!!」

盗賊「おいおい、旦那! 全然攻撃が通らないっすよ!?」

勇者「強い……!!」ゴクッ

魔王「ふははは! こんなものか勇者よ! ならばこちらから行かせてもらうぞ!」ゴゴゴゴ

魔王「死ねい! 雷撃呪文!!」

勇者達「「「「うわぁぁぁぁ!!!」」」」

魔王「弱い弱い! 弱すぎるぞ勇者よ!」

勇者「くっそ……!!」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:08:09.79 ID:FLg06z/i0


シュンッ!!


魔王「!?」

くノ一「不意打ちなら……どう?」


カキンッ


魔王「甘い!」ドゴッ

くノ一「きゃあ!!」

勇者「くノ一!!」

魔法使い「これは困ったのう……手も足も出んとはこのことか」

女戦士「どうする? 勇者!?」

勇者「………」

女戦士「勇者!!」

魔王「もうお終いか、つまらん。ならばこの永遠の闇に飲まれて消えるがいい!!」ゴゴゴゴゴ

勇者「さ、作戦タイム!!」

一同「「「「はあ!?」」」」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:08:58.69 ID:FLg06z/i0

女戦士「こ、此の期に及んでなにを言っているんだお前は!? 正気か!?」

盗賊「そうだぜ旦那!? 作戦タイムってできる訳ないだろ!」

勇者「いやだってこのままじゃ全滅しちゃうし……」

魔法使い「ほっほっほ、やはりお主は面白いのう!」

くノ一「主人の仰せのままに」シュタッ

盗賊「嬢ちゃん、なんでも言う通りにすればいいってもんじゃないんだぜ!?」

女戦士「そうだ! 我々は魔王との戦いの真っ最中なんだぞ!? ルールが決められたスポーツじゃないんだ、そんなことできる訳が……」

魔王「よかろう!」

勇者「よっしゃ!」

女戦士・盗賊「「いいんだ!?」」

魔王「私は寛大な魔王なのだ! お前らの全力を見せてみせよ! 最もそれでも私には勝てんだろうがな! あーっはっはっは!!」

盗賊「なめやがって……!!」

勇者「わかった! ありがとう!」

女戦士「魔王に感謝するな!」

勇者「じゃあ、みんな集まって」

くノ一「主人の仰せのままに」

女戦士「なんか納得いかないな……」

盗賊「姐さん、俺もだぜ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:09:38.70 ID:FLg06z/i0

――作戦タイム――

勇者「えーっと、なんとか作戦タイムを勝ち取ることができたけど……どうしよう?」

女戦士「どうしようって……なにも考えて無かったのか!?」

勇者「いや、あの時はパニクっててさ。まさか本当に貰えるとは思わなくて……」

魔法使い「若さじゃの……まぁ、先ずは今の状況を確認する必要があるじゃろう」

勇者「今の状況は……」


勇者パーティー
勇者、女戦士、魔法使い、盗賊、くノ一

魔王
直接攻撃、魔法を跳ね返す。
強力な雷撃を放つ。
現時点での攻略法、無し


盗賊「無茶苦茶強いっすね」

勇者「攻撃が通用しないのは厳しいなぁ」

魔法使い「わしらの能力が低いのかのう」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:10:43.54 ID:FLg06z/i0

女戦士「馬鹿を言うな、今までの戦いでも私達の攻撃が通用しなかったことは一度もなかったじゃないか」

勇者「ならなぜ通用しないんだ?」

女戦士「それは……分からないが」

くノ一「……不意打ちも通用しなかった」

盗賊「なんかバリアでも張ってるのかねー?」

魔法使い「問題はその突破方法じゃのう。なにをもってあの魔王に一太刀浴びせることができるかじゃ」

一同「「「「「………」」」」」

女戦士「ええい! なにかいいアイディアは無いのか!」

魔法使い「騒ぐで無いわい。そんなものがあったらこんなことになってはおらんじゃろ」

勇者「とにかく、魔王の力は強大だ。だけど必ずどこかに弱点があるはずだ。そこを見つけ出すしかない。態勢を整えてもう一度戦ってみよう」

女戦士「結局、無策のまま戦うことになるのか」

くの一「……主様は私がちゃんと守るから」

勇者「ああ、みんなで協力してこの世界を平和にしよう」

盗賊「じゃあ、話がまとまったところで回復でもしましょうかね。ほれ、回復薬。ちゃんと飲むんすよ?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:11:14.92 ID:FLg06z/i0

―――――

魔王「終わったー?」ゴロゴロ

盗賊(寝っ転がって漫画読んでるー!!)

勇者「ああ、待たせたな。覚悟しろ魔王!」

魔王「なにか策がるようだな。面白い。ならば私も全力で相手をしようではないか!」

勇者「うぉぉぉぉぉ!!!」タッ



勇者「さ、作戦タイム!!」

魔王「オッケー!」

勇者「よっしゃ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:13:52.73 ID:FLg06z/i0

――作戦タイム(2回目)――

盗賊「旦那、作戦タイムって2回もとれるものなんか?」

勇者「取れちゃったね」アハハ

女戦士「完全になめられているのだ我々は! なんとも腹立たしい!」

魔法使い「しかし、攻撃が全く通用しないのは困るのう」

くの一「……主様の剣も魔法使い殿の魔法も一向に通じる気配がない……」

盗賊「旦那、実際どんな感じなんです? 魔王ってのは」

勇者「そうだな、目の前で全て弾かれてしまうと言った感じかな?」

盗賊「鉄をも切り裂く旦那の剣がねぇ……やはり特殊な魔法なんですかね」

魔法使い「わしもそこそこ魔導の道に身を置いているがあのような魔法は見たことが無いのう。恐らくは失われた古の魔法ではないかの」

女戦士「なにか、なにか手立てはないのか? このままでは全滅はもちろん、世界が闇に飲まれてしまう!」

勇者「そうだ。世界の命運は俺たちに掛かっている。とにかく攻略の糸口を探さないと……」

盗賊「あー、旦那。ちょっといいですかい?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:15:06.57 ID:FLg06z/i0
勇者「どうした? 盗賊」

盗賊「俺、さっきダメ元で魔王に盗みを仕掛けてみたんですよ」

女戦士「魔王から盗みなんて成功するわけないだろう」

盗賊「それが成功したんですよ、姐さん」

女戦士「なんだと!?」

勇者「何を盗めたんだ?」

盗賊「これです」スッ

魔法使い「これは……ロケット?」

盗賊「まだ俺も中身は見てないんですが……なにかの役に立ちますかね?」

勇者「とにかく、中身を見てみよう」

くノ一「主様、ここは私が。罠かもしれないので」

勇者「ああ、頼む」

くノ一「……これは」

女戦士「……人間の女の子……か?」

勇者「なんで魔王がこんなものを?」

魔法使い「なるほど、読めたぞい」

盗賊「じいさん、なんかわかったのかい?」

魔法使い「ズバリ! 魔王はロリコンだったのじゃ!」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:15:35.65 ID:FLg06z/i0


現在の状況
魔王
直接攻撃、魔法を跳ね返す
強力な雷撃を放つ
ロリコン?←New

女戦士「これ、攻略の役に立つのか?」

盗賊「やっぱりダメっすよね」

勇者「いや、これは使えるかもしれないぞ。みんな、戦いの準備を!」

盗賊「わっかりました! みんな、回復薬を!」

くノ一「……私、これ苦くて嫌い……」

女戦士「わがまま言うな、致し方ないことだ」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:17:06.12 ID:FLg06z/i0

――――

魔王「作戦会議は終わった?」ダラダラ

くノ一(……ごろ寝しながらポテチ食べてる……)

勇者「ああ、今度こそお前を倒す!」

魔王「ほう。今度こそなにか切り札があると見える! あ、ちょっと待ってポテチ食べちゃうから」バリバリ

勇者「ああ、切り札はこれだ!」ジャラッ

魔王「そ、それは私のロケット……なぜお前が!?」

勇者「知らなかったぞ、魔王。お前、ロリコンだったんだな!」

魔王「ぐっ!」

勇者「しかも、人間の幼女が大好きなド変態野郎だったんだな!」

魔王「ち、ちがう!! 私は断じて……」

勇者「うるさい! これが動かぬ証拠だろうが! このド変態ロリコン魔王!」

魔王「ちがぁぁぁぁう!!!」

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:17:45.25 ID:FLg06z/i0


勇者「よしっ! 魔王が動揺してる! 今だ! 一斉攻撃!」

魔法使い「なるほど考えたのう、勇者!」

くノ一「さすが主様……」

女戦士「いいのか? こんな卑怯なやり方で!」

盗賊「勝ち方にこだわってる場合じゃないっしょ! 行きますよ姐さん!」

勇者「覚悟しろ! 魔王!」

魔王「私はロリコンではなぁぁぁい!!!」





勇者「……さ、作戦タイム……!!」ボロッ

魔王「私はロリコンでは無いな?」ゴゴゴゴゴゴ

勇者「いやでもロリコンじゃ……」

魔王「『魔王はロリコンではありません』」ゴゴゴゴゴゴ

勇者「魔王はロリコンではありません……」

魔王「よし、作戦タイムオッケー」

勇者「よ、よっしゃ……」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:18:17.01 ID:FLg06z/i0

――作戦タイム(3回目)――

女戦士「……さ、さらに強くしてどうするのだ……」ボロッ

魔法使い「……どうやら大分怒らせてしまったようじゃのう……」ボロッ

勇者「……うまくいったと思ったんだけど……」ボロッ

現在の状況
魔王
直接攻撃、魔法を跳ね返す
強力な雷撃を放つ
ロリコンと言うと怒る←New

盗賊「しかし、本気になった魔王があそこまで強いなんて……」

女剣士「くそっ、どうすればいいんだ? 私達はどうすれば……」

魔王「ロケットを返してくれないか?」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:18:58.29 ID:FLg06z/i0

女剣士「いや、ダメだ。あれにはまだなにか使い道があるかもしれないからな」

魔王「じゃあ、しょうがない。このまま一気に全滅させてやるか」

女剣士「なにを言って……って魔王!?」

勇者「い、今は作戦会議中だろ!?」

魔王「もう待ってるの飽きたんだよ。いいじゃん、なにもしないからさ。あとロケット返して。あれ大事なやつなんだよ」

くノ一「……やっぱりロリ……」

魔王「あ?」ゴゴゴゴゴ

勇者「わー! なんでもない! なんでもないから! 盗賊、ロケットを返してやってくれ」

盗賊「はいはい……ほれ、魔王さん。これでいいかい?」

魔王「どうも……なにか思いついた?」

女戦士「も、もちろんだ! 余裕でいるのも今のうちだ! すぐにその首を取ってやる!」

勇者「いや、正直なにも思いついてはいない」

女戦士「勇者!?」

勇者「事実だろ。嘘はつけない」

魔王「では私を倒すのは諦めるということだな?」

勇者「いや、諦めない。俺たちは必ずお前を倒す。なにがなんでもだ」

魔法使い「魔王よ、悪いがこの男、あきらめの悪さと女癖の悪さは天下一品での。一度かみついたら相手が倒れるまで絶対に立ち上がる男なんじゃよ。お主も厄介な奴に目をつけられたと思ってあきらめるんじゃな」

魔王「ふふ、あーはっはっは! 面白い! 気に入ったぞ勇者。この作戦会議、私も混ぜろ」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:19:39.63 ID:FLg06z/i0

女戦士「は、はあ!?」

盗賊「あ、あんた自分が何言っているのかわかってるか?」

魔王「ああ、どうやったら私を倒せるのか、だろう? それを一番よく知っているのは私だとは思わないか?」

盗賊「いや、そりゃそうだけどさ……」

女戦士「勇者、耳を貸すな! これは罠だ!」

勇者「魔王、どういうつもりだ?」

魔王「なに、お前らがあまりにも弱すぎるからな。少しは手心を加えてやらんと私がつまらないのだよ。私も待つのも飽きたし、ポテチも無くてな。暇つぶしだ」

勇者「お前が加わればお前を倒せるのか?」

魔王「確率は上がるだろう。それでも私を倒すなど不可能だと思うが」

勇者「……わかった。魔王、お前の知恵を借りよう」

女戦士「勇者!?」

盗賊「本気ですかい!?」

勇者「盗賊も言ってただろう? 今は勝ち方にこだわっている時じゃない」

魔法使い「そうじゃの、綺麗なままでは世界は救えん」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/17(火) 22:20:16.62 ID:FLg06z/i0

女戦士「しかし……」

くノ一「……主様の御心のままに」

魔王「ふむ、どうやら腹は決まったようだな。勇者よ、ともに私を倒そうではないか」

勇者「……ああ、よろしく頼む」

魔法使い「では会議に戻ろうかの」

盗賊「まずはあれっすね、『どうすれば魔王にダメージを与えられるのか』」

魔法使い「魔王よ、お主はなにかに守られている様に見える。どうすればその守りを破れるのじゃ?」

魔王「魔法使い殿よ、そなたが言っているのはこの黒衣の力のことだろう。この黒衣は持ち主のありとあらゆる災厄から身を守ってくれるものだ」

盗賊「なんすかそれ、無敵じゃないっすか」

魔法使い「ではまずは魔王からその黒衣を引きはがす方法を考えないとのう」

女戦士「引きはがすと言ったってどうやって?」

魔法使い「そこは魔王に知恵を借りるとしようかの」

魔王「引きはがす必要などない。黒衣の守りを破るのは簡単だ。お前たちが通ってきた魔王城のどこかに『聖石』が保管されている。その『聖石』をかざせば黒衣が纏っていた闇の力が晴れ、守りが消える」

女戦士「『聖石』……そんなのあったか?」

勇者「とりあえず戻って探してみよう」

盗賊「それじゃあ、行く前に回復薬っす!」

魔王「………」


現在の状況
魔王
直接攻撃、魔法を跳ね返す←聖石をかざせば守りを突破できる。
強力な雷撃を放つ
ロリコンと言うと怒る
アドバイザーとして魔王が会議に参加

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