貴音「貴女様ァッ!!」カッ! P「面妖な……」 玲音「クインテット、だ!」

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23 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/02(月) 16:53:09.27 ID:YVdt7E8JO
ちょっとお出かけしてきて帰ってきたらお隣さんラストまで行けるかな?
終わったらリハビリがてら幕間一つ二つやってうっうー
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/02(月) 19:08:15.63 ID:34VA0lGZO
さすが玲音さんやで…
ベランダ一歩だったら嬉しいが違くても嬉しい
千早スレ…○○は○げられたやつかな復活だし
25 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/02(月) 20:07:49.20 ID:cF8UknzMo
そいですねー、隠しても仕方ないので賽投げとベランダですわね
ベランダはちょい先になるかもですたい
26 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:15:15.70 ID:cF8UknzM0
キャラの雰囲気が三者三様なので、全部並行すると頭がおかしくなりそうだ
27 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:27:27.97 ID:cF8UknzM0

P「ま、人によっては充電期間も必要だしね」

玲音「そういうこと。ファンのみんなには申し訳ないが、二年も三年も休むつもりはないさ」

玲音「この機会に、清く正しい隣人付き合いというものがしたくてね。不束者だがどうかよろしく頼むよ、隣人さん」

P「はいはい」

玲音「さて、そろそろ本当に閉まるみたいだ。帰ろうか」スクッ

P「サー、イエッサー」スクッ

玲音「……おや? あれは出会えると孫の代まで幸福になれるという秘丹弥虚羅多尊像が買えるゲリラ屋台じゃないか?」

P「来場ガチャを回しまくらなきゃいけないという噂の!? 買ってくる!」

(スタタタタタタタッ)




玲音「……ほら、隠れてないで出ておいでよ」

(ガササッ)

貴音「私の気配に気づくとは、流石ですね、神泉玲音」ヌッ

玲音「茂みから髪がはみ出していたからね。気付かない隣人さんが鈍いのさ」

貴音「なんと……」
28 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:31:11.39 ID:cF8UknzM0

玲音「安心してくれ。アタシは手を出すつもりはないよ」

貴音「そっ、そのようなことを心配していたわけでは!」アセアセ

玲音「ははは、まぁ暇な時に借りることはあるかもしれないがね」

貴音「……」ギンッ!

玲音「そう怖い顔をしないでくれ。あくまで知人として、さ」

貴音「それならば良いのですが……」プシュルルルル

玲音「しかし、彼……今は彼女かな? なかなか面白い人物だ。休養中も退屈しなさそうで助かるよ」

貴音「プロデューサーの良さを理解していただけるのは嬉しいですね」

玲音「黒井社長やジュピターの面々にも好かれるわけだ」

貴音「……あげませんよ?」

玲音「取られたくない玩具なら、しっかり名前でも書いておいた方がいい」

貴音「ふふふ、そうですね……ふふふふふふふふふ……」




P「」ゾクゥッ!

P「い、いま、何か悪寒が……」
29 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:41:57.16 ID:cF8UknzM0

玲音「一緒に帰るかい?」

貴音「そこまで無粋な真似はいたしません。おいとまいたしましょう」

玲音「そうかい。ならまた、近いうちに」

貴音「はい。また、神泉玲音」シュバッ!

玲音「彼女は忍者の末裔か何かかな……隣人さん以上に謎が多い」



P「売り切れてた……」トボトボ

玲音「展示見本を拝めただけでも良かったじゃないか。さ、帰ろう」

P「ヴぁい……」
30 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:42:29.01 ID:cF8UknzM0

玲音「またどこかに遊びにでも行かないか?」

P「暇な時ならいいよー。はい、コレ連絡先」

玲音「これが天ヶ瀬が血眼になって欲しているという……」

P「絶対教えちゃダメだからね!? 絶対だよ!?」

玲音「想い人がいるという話は聞いていたが、まさかキミだったとは……可哀想な人だ」

P「悪いとは思ってるんです……でも後に引けなくなってしまったんです……」

玲音「一歩引いたところからのんびり観察させてもらうよ、せいぜい楽しませてくれ」ニヤァッ

P「ほんま、ホンマたのんまっせ玲音の姉御ぉ!?」

玲音「ほら、早く帰るよ隣人さん」スタスタスタ

P「返事してぇぇえっ!!!」ダダダッ



――――――――――――

―――――――――

――――――

―――
31 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:52:39.41 ID:cF8UknzM0

【翌日!】


(ガチャッ)


P「ふわぁぁぁ……今日も今日とて元気に出勤、と」ダンディーボイス

玲音「おや、おはよう」ガチャッ

P「おはよ、昨日はどうもお疲れ様。お出かけ?」

玲音「ああ、たまには散歩がてらうろついてみようかとね」

玲音「……しかし、本当に同一人物なんだね」

P「おかげさまで。それじゃ、いってきまーす」

玲音「はいはい、行ってらっしゃい」
32 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:57:05.90 ID:cF8UknzM0

【そして事務所】


P「……」カタカタカタ

赤羽根「……」カタカタカタ

律子「……」カタカタカタ

小鳥「……」カタカタカタ

律子「ところでプロデューサー殿」カタカタカタ

P「ん?」カタカタカタ

律子「アレ、何なんですか?」カタカタカタ

P「何なんですか、と言われてもなあ」カタカタカタ
33 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:27:29.22 ID:cF8UknzM0

玲音「この冷蔵庫のジュース飲んでいいかい?」ガチャリンコ

伊織「はぁ!? ダメに決まってんでしょ、伊織ちゃんの私物よ!」

玲音「4缶もあるんだ、1缶くらいいいじゃないか」

伊織「ダメダメダメ! いきなり事務所来て雑誌読んで寛いでるってだけでも図々しくて意味わかんないのに!!」ガーッ!

玲音「高木社長が『仲良きことは美しき哉!』とか言いながらオッケーしてくれたんだからいいじゃないか」

伊織「きぃーーっ!! 社長は何でこんなヤツの出入りオッケーしたのよ!!」

玲音「あ、そうだ、天海」

春香「はい?」リハエイゾウカクニンチュウ

玲音「今のとこちょっと巻き戻せるかい?」

春香「戻せますけど」キュルキュル

玲音「あ、そこそこ。足を交差する時に右手がプラプラする癖があるから直した方がいいよ」

春香「……あっ! ホントだ! こっちも……こっちのシーンも!」キュルキュル

伊織「……た、ただの非常識女ってワケでもないようね」

玲音「なら構わないね。1缶貰うよ」プシュッ

伊織「あーーーーーーーーっ!?」
34 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:33:21.57 ID:cF8UknzM0

律子「ストーカーの次はコレですか」カタカタ

P「うーん、これには流石の俺も想定外」カタカタ

小鳥「まぁいいんじゃないですか? 元々色んな人が出入りしてますし、さっきの春香ちゃんみたいにアドバイスもくれますし」カタカタ

赤羽根「朝なんて響が振付のアドバイス貰って崇めてましたからね」カタカタ

P「事務所に入るまで、家からずっと後をつけられてた時は内心ちょっと怖かったけどね」カタカタ


(ガチャッ)

亜美「やっほーおつおっつん……ってなんでレオレオがいんの?」

玲音「おや、亜美じゃないか。ついでだ、これ返しとくよ」ゴソゴソ

亜美「おークリアしたの? なんかまた貸そっか?」

玲音「いや、ちょっと最近積んでしまってね。しばらくはそっちの消化だね」

春香「へ?」

伊織「アンタ達、知り合い?」
35 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:44:01.04 ID:cF8UknzM0

亜美「ほら、前に収録で一緒になったじゃん?」

伊織「玲音の活動休止直前?」

亜美「そそ。そんとき休憩時間にゲームやってたら、レオレオに話しかけられてさあ」

玲音「双海姉妹とはゲーム仲間なんだよ」

春香「真美もなんだ」

玲音「で、隣人さんをつけてきたついでに、この前借りたロマサガを返そうと思って」

P「俺をつけなくても、もうここの場所知っとるだろがい」カタカタ

玲音「いやあ、前回探偵の真似事してたら、なかなか楽しくて」

P「いいか玲音、尾行をターゲットに気付かれてたらそれはもう探偵じゃない。ポンコツだ」カタカタ

玲音「ポンコツぅ!?」ピシャァン!

伊織「いいわよプロデューサー! もっと言ってやりなさい!」

P「このポンコツ・オブ・ポンコツゥ!」

玲音「いいぞ! もっとだ、もっと言うがいい!!」ニコォッ

伊織「ウソでしょなんでちょっと嬉しそうなのよぉ!!」

春香「え、でも伊織ファンも結構……」

伊織「ううううるさいわね!」
36 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:49:43.98 ID:cF8UknzM0

律子「アンタ達うるさいっ!」

伊織「ぴっ」ゴチン

玲音「ぴっ」ゴチン

P「ぴっ」ゴチン

春香「ぴっ」ゴチン

玲音「痛いじゃないか」ヒリヒリ

律子「トップ・オブ・トップだろうがなんだろうが、うちに出入りする以上、うちの子達と同じ扱いしますからね」ジロッ

玲音「……肝に銘じておくよ」

春香「か、完全に巻き添えだよぉ……」ウルウル

P「もー、りっちゃんってば肝っ玉母さんだなあ」

律子「だっ、誰が母さんですか!」ベシィッ!

P「手首のスナップきかせて痛ぁいっ!」ジンジン

律子「か、母さんなんて、私たちそんなんじゃないでしょお……」カァァァッ

玲音「ほう……」

(ガチャッ)

貴音「今日はいつにも増して騒々しいですね……おや?」

玲音「思ったより早い再会だったね」
37 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:56:18.49 ID:cF8UknzM0

玲音「いや、今なかなか面白い光景を見れてね?」

貴音「何かあったのでしょうか?」

玲音「隣人さんが秋月を母さんと呼んで、秋月も満更じゃなく……」

貴音「……ほう」ギロッ!

P「んん!? いやいやそういう変な意味ではなくてだな!?」

律子「え、ええそうそう! 変な意味じゃないのホントなんだから!」

貴音「……二人とも……」



<オカクゴハヨロシイデスカ...?

       マテタカネ、ハナセバワカル>
     ソウヨ、チョットシタコトバノアヤデ>
    
<モンドウムヨウデス

         ギャーーー!!>
          キャーーー!!>



小鳥「律子さんのこういうシーンって珍しいですね」カタカタ

赤羽根「策士策に溺れるとか猿も木から落ちるとか、そういう言葉が過ぎりました」カタカタ

伊織「ふんっ、いい気味よ」ナミダメ

春香「私、今回は完全に被害者だよねえ」ナミダメ
38 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:58:12.42 ID:cF8UknzM0

玲音「ははは、やっぱり楽しい事務所だね」

亜美「でしょでしょー? お仕事まで暇だから対戦しよ!」

玲音「いいね、何やる?」

亜美「実は先月、兄ちゃんがエアライドを買ってきたのだ!」

玲音「それは懐かしい。やろうやろう」

春香「えっ、今リハの映像見てるんだけど……」

亜美「ちょっとくらいいいじゃーん! ほらはるるんも!」

春香「はぁ、まぁいっか」ヨッコイショット

伊織「ほら、4P貸しなさいよ」

亜美「え、いおりんもやるの?」

伊織「やるわよ!」




玲音「ふふ、本当に退屈せずに済みそうだ」ニコニコ



おわり
39 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 22:01:16.68 ID:cF8UknzM0
そんなわけで空白の年月を経て、ようやくの幕間でござんした
ほんま申し訳ねえ
お次はリハビリがてら、全員集合な幕間をさらりとできればいいなと思ってます
どっとはらい
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/03(火) 00:59:48.32 ID:VFB7wC9OO
あの当時と違い今は管理人仕事放棄してるし焦らずゆっくりでようござんすよ
一年だか半年だか前のスレも普通に残ってるしね
41 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/03(火) 16:53:09.15 ID:+OMzC85lo
サーバーに余裕でもできたのかな?
まぁビビらなくていいのはありがたくもあり、それに甘えるのも良くないなあと思うところもあり……
あーやっぱステラステージ買おう、そうしよう
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/03(火) 19:01:06.65 ID:9RWYEm2uO
ステラステージ普通に良作だから損はないよ
プラスタは損しかなかったけど…最初の一人でそれなりにはかかるけど二人目からは大体二時間あればS行ける
43 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/04(水) 12:50:46.26 ID:Uj/nf4tuo
おー、サラサラっとできそうでいいね
通常版かステラBOXか悩みどころだけど……お財布ゥ!
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/05(木) 00:26:27.97 ID:5QtP8qaNO
ステラボックスの早期購入で衣装二つ手に入るけど別になくてもプラスタと違いライブも簡単になってるからコーティングでスキル集めれば手に入るしあってもなくても関係ないかな
律子+αの全14人は大体一週間から二週間(長くても)あれば余裕だし
あとはコーティングポイント集めに誰か一人全部のスキル取っておけば特訓でたくさん手に入れれるし
他には衣装などのレベル上げは必要(特に特訓クリアで手に入るウェアやハチマチ水着は最重要)
スキル+衣装(+小物)あれば余裕
45 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/05(木) 22:07:30.96 ID:2NeQE73GO
ドラマCDとかグッズ類で悩んどるのじゃよ
むむむ、金銭的に厳しい状況でどこまで欲求に抗えるか……
ライブ帰りなうで帰ったら少し更新するかもかも
46 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/06(金) 00:17:13.05 ID:m2Fax+Wio
流石に限界でした
明日は更新しますのですみません
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/06(金) 03:54:59.28 ID:3Em5hG+MO
まあプラスタも限定版買った自分は"限定"と"早期購入"って言葉に負けた人種なんでそこらへんは>>1の欲望に素直になるだけかなと(悪い顔)
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/07(土) 20:11:06.45 ID:Z26t8QeBO
マダー?(゜∀゜)つ凸⌒☆チンチン
49 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/07(土) 21:40:42.36 ID:6EYQOuZeo
ごめんねごめんね
本日更新しまする、日付変更線辺りになるかもですが
50 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:06:21.62 ID:UnTjGLwD0



ちょびっと幕間 『生きてる限り』

はーじまーるよー


51 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:08:17.47 ID:UnTjGLwD0

(prrrrr...)

(ガチャッ)


律子「はい、765プロ……ああ、貴音。どうしたの?」


千早「最近暇ね」

春香「年始から仕事続きだったもんねえ。ちょっとお仕事落ち着いてきちゃって寂しい?」

千早「事務所の収入はそれなりにあるらしいから心配はしていないけれど、歌う機会が少ないのはちょっとつまらないわね」

真「まぁこういう時期もあるさ。あんまりとんとん拍子に行きすぎても怖いしね」

響「? 何が怖いんだ?」

真「ほら、こうさぁ、良いことばっかり続くと次に悪いことがあるんじゃないか、って……」


律子「……えっ!?」


春香「律子さん、すごい声出してどうしたんですか?」
52 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:11:32.59 ID:UnTjGLwD0





律子「プロデューサーが……事故、に……?」




53 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:16:34.28 ID:UnTjGLwD0

千早「えっ!?」ガタァッ!

響「うそっ!? ねえ、大丈夫なの!?」

真「お、落ちついて二人とも!」


律子「ええ……えぇ……え、面会、謝絶……?」


春香「っ!!」


律子「え、ちょっと、よく聞こえ……貴音、貴音!?」

律子「もしもし、もしもし!? っ……切れ、た……」ガチャッ


千早「律子、どういうこと!?」

律子「わ、私だって分からないわよ! いきなり電話来て、いきなりプロデューサーが、事故に、って……」

真「そんなっ……いや、ちょっとぶつかったとかそういうのでしょ、ねえ?」

律子「面会、謝絶、って……何よ、何してるんですか、プロデューサー殿……! 嘘でしょう、ねえ、嘘でしょうっ!?」

真「り、律子……」

律子「嘘だって言って! ねえ、誰か嘘だって!!」


春香「落ち着いてくださいっ!!」


律子「っ」ビクゥッ
54 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:19:53.14 ID:UnTjGLwD0

春香「心配なのは、みんなそうですから、早くみんなに連絡、しないとっ」

律子「そ、そうね、ごめんなさい……」

春香「で、電話、しないと……あ、あは、手が震えて、電話帳選べない……」フルフル

響「律子、病院は聞けたのか!?」

律子「ええ……亜美たちの親御さんのいる病院らしいわ」

真「……はい、そうです。お願いします」ピッ

真「小鳥さんと連絡取れました。オフのみんなには連絡してくれるそうです。仕事に行ってる子たちにはまだ連絡しないそうです」

律子「そうね……動揺して仕事に影響しては……」

響「……千早? ねえっ、千早っ!!」

千早「……」

響「しっかりしてよ! ねえ、千早っ!」

千早「いや……いやぁぁぁぁっ!!」

春香「千早ちゃんっ!!」
55 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:20:19.43 ID:UnTjGLwD0

律子「とにかく、私たちは病院に行きましょう」

真「でも、面会謝絶って……」

律子「そんな状況だから! せめてそばにだけでも、行くんでしょう!」

真「っああ、分かった。みんな、急ごう!!」

響「千早、急いで!」

千早「いや……いやぁ……!」フラフラ

春香「プロデューサー、さん……!」

真「なんで……こんな時ばっかり、言ったことが本当になるのさあっ……!」
56 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:23:54.26 ID:UnTjGLwD0

【病院前】


(キキィーッ!)


律子「ここよ!」

響「ん、あのタクシーは……」


美希「ハニぃーーっ!」ガチャッ


真「美希!」

美希「どいて! ハニーが、ハニーがっ!!」

春香「ここ病院なんだよ! 騒いじゃダメだよ!」

美希「放して! ミキ、早くいかないと! いかないとなの!!」

(バッ!)

春香「あぅっ!」ドテッ

美希「ハニーっ!」ダダダッ!

響「自分たちも急ごうよ! ほら、千早!」

千早「プロデューサー……ぷろでゅーさぁっ……!」
57 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:33:20.02 ID:UnTjGLwD0

(ダダダッ)


律子「プロデューサーは765号室よ!」

春香「こんな時に語呂合わせなんて……プロデューサーさん、つまらないですよぅ……!」

真「プロデューサー、今日は確か貴音の付き添いだったよね」

響「うん……お仕事早めに終わるから、そしたらラーメン食べに行くって……」

千早「私……明日食べに行く予定だったのに……」

響「自分は明後日……」

律子「あの馬鹿……何杯食べるつもりだったのよぉ……!」


春香「あ、この角の先だよ!」



<ナノォーーーーーーッ!!!



真「!? 美希の声だ!」
58 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:38:00.36 ID:UnTjGLwD0

(ザッ)


律子「ここが、765号室……」

真「あれ? 面会謝絶の看板が、ない……?」

響「どういうこと? でもさっき電話では……」

千早「……ま、まさか」

春香「そ、そんなはずないよっ! だってプロデューサーさんだよ!?」

律子「……そうよ、そんなはずないわ。殺しても死ななそうな人だもの」

律子「ねぇ、そうよね……?」



律子「来るのが遅かった、なんてこと……あるわけない……!」


<ナノォーーーッ! ナノォーーーーーーーッ!!


真「美希も、中に」

律子「そ、そうだわ! きっともう無事で、意識も戻って……!」



(ガチャァッ!!)



律子「プロデューサー殿!!」ダッ
59 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:46:48.30 ID:UnTjGLwD0

(ヒョォォォォオオオォォォ...)


美希「ハニー……はにぃぃぃ……」

P「……」シーン

貴音「貴女様……」



律子「……ね、面会謝絶じゃないってことは、無事だったのよね……?」

貴音「面会、謝絶、ですか……?」

貴音「……そんなもの、もう必要ありません」

律子「え……?」

美希「ごめんね、ハニー……もっと早く、もっと早く来てれば……」

真「ね、ねえ、ちょっと待ってよ美希……変な冗談、だよね……?」

響「貴音も貴音さ……そういう冗談はよくないぞ……はは……」

貴音「……冗談など、一度も申しておりません。私自身、信じられないくらいです」

千早「っ……」フラァッ

真「千早っ!?」ガシッ

春香「プロ、デューサーさん……」
60 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:52:08.20 ID:UnTjGLwD0

P「……」


春香「……本当に、お疲れ様でした」ポロ...ポロ...

律子「私、まだ何も、恩返しも何もできてないのに……」ヘタリ

真「最後の最後が女の子なんて……ズルいですよ、プロデューサー……」

千早「もう一回、私のこと撫でてください……千早って、名前を呼んで……」

響「自分は呼びたかったよ……ねーねーって、また……うぅ……!」


律子「でも……でも……」




律子「どうして死んじゃったんですか、プロデューサー!!」










美希「えっ」

貴音「えっ」

律子「えっ?」
61 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 00:58:35.68 ID:UnTjGLwD0

貴音「はて、何を仰っているのですか?」

律子「え? 何ってプロデューサー……」

美希「律子、頭どうかしちゃったの?」

律子「はっ? えっ!?」

貴音「プロデューサーが亡くなったなどと、縁起でもないことを……」

律子「えっでもこれぇっ」ユビサシッ



P「……すぴー」スヤスヤ



律子「はぁっ!?」

春香「……すっごい幸せそうな寝顔ですね……」

P「……ふふ、ふふふ……」スヤスヤ

真「ひ、人騒がせな……」ヘナヘナ

響「でも電話で面会謝絶って言ってたってことは、大変な状態じゃないの!?」

貴音「面会謝絶、ですか? そういえば美希もそんなことを言っていましたが……」

美希「貴音、面会謝絶なんて言ってないって。どこ情報なの?」

千早・春香「「……」」シラーッ

律子「えっ!? いやあの……えぇっ!? で、でも貴音、確かに電話で……!」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 01:59:16.14 ID:hjfMt8y/O
いつのまにか復活してるしwww
懐かしすぎんだろ

待ってたよ
63 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 02:17:43.02 ID:UnTjGLwD0

律子「電波悪くて途切れ途切れだったけど、そう言って――」

貴音「はて……大事はないので面会は焦ることはない、というようなことはお伝えしましたが……」

真「……律子?」

律子「……」タラタラ

真「やっぱり律子でも焦ることってあるんだね」

響「動揺しちゃってすごかったね、『嘘でしょう、嘘でしょう』って」

美希「ふぅん。律子ってばハニーのことほんとに大好きなんd」

律子「ああああああああああみなまで言うなああああああああああああ!!!」

美希「面白いの」
64 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 02:22:34.29 ID:UnTjGLwD0

春香「でも一体、何があったの?」

貴音「それが……」
65 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 02:29:57.05 ID:UnTjGLwD0

【数時間前】


P「はー、これで終わり終わり」ビューティボイス

貴音「でしたら! このまま春のらぁめん巡りへいざ! いざ!!」グイグイ

P「ははは、まぁ落ち着きなされや貴音さんや。らぁめんは逃げんぞよ」

貴音「逃げるのです。すぅぷ切れなどで早く閉まったらどう責任を取られるのですか!?」ガタァッ

P「こんなお昼時にスープ切れ起こす店があったら経営が心配になるわ」

貴音「ううう、らぁめん……らぁめん……」ウズウズ

P「……ん?」


(ラッシャイラッシャイ!)


P「ああああっ! あの店頭にあるのは超合金魂のビッグオーじゃないの!」

P「ビッグオー! アァァァァァアクションッ!!」ダダダダダダッ!

貴音「あ、貴女様! 道路に飛び出しては危な」


(キキィーーーッ!)


P「ん?」

貴音「貴女さっ――」



(ドンッ.........)
66 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 02:32:43.83 ID:UnTjGLwD0

<コウツジコダ!

       オンナノコガオオガタトラックニハネラレタ!!>

<ヒデェ...トラックガベッコリヘコンデル...

            ドライバーヲタスケダセ!>

<オ、オンナノコノホウハ...



貴音「……」サァーッ

貴音「あ……も……」パクパク
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 02:40:13.04 ID:uLkQhdusO
このP詩花と(ロボットの話などで)意気投合しそう
68 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 02:51:14.74 ID:UnTjGLwD0

【戻って現在】


貴音「人間、本当にショックな出来事に遭遇すると叫ぶなどではなく、声が出なくなるのですね……まるで餌を撒かれた鯉でした」

響「貴音が真っ青になってパクパクしてるなんて想像するだけでもレアだなー、ちょっと見てみたかったぞ」

律子「まぁ確かに、目の前で姫が轢かれたら……ショックよね」

貴音「それもあるのですが……」チラッ


P「すぴー……ぐぅ……」スヤスヤ


貴音「流石にトラックに撥ねられて打ち身擦り傷程度と言うのが、人として信じられなくて……」マガオ

春香「頑丈とかいうレベルじゃないね」

雪歩「まぁプロデューサーならこんなものかな?」ヒョイッ

真「わぁっ雪歩!? いつの間に来てたのさ!」

雪歩「それもあるのですが、くらいかな。小鳥さんが慌ててたから何事かと思ったけど……プロデューサーはこれくらいなら平気だよ?」

律子「コレってそういう生き物なの?」クイッ

P「ふへへ……んふふ……」スヤスヤ

雪歩「そうですね……銃弾10発くらっても平気なくらいの鍛え方はしてるはずですけど」

響「それ胸貫かれる感じの死亡フラグだからやめとこう? ね?」
69 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 03:00:01.46 ID:UnTjGLwD0

雪歩「こうしてると思い出しちゃうなあ、プロデューサーが放火された事務所の四階から飛び降りた時のこと……」

美希「うちの事務所、火事になんてなったっけ?」

雪歩「あ、ううん、765プロじゃないよ。うちの事務所」

春香「何の事務所ですか!? 何があったんですか!?!?」ガタガタ

真「雪歩! 春香が怯えてるじゃないか!」

春香「ううう真ぉ、最近雪歩が怖いよぉ……」ブルブル

雪歩「大丈夫だよ、春香ちゃん。もし春香ちゃんの家が放火されたらうちの実家総出でお礼参りしてあげる」グッ

春香「あっ、雪歩がグッてした! グッてしましたよ! すっごく怖いです!!」
70 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 03:03:55.03 ID:UnTjGLwD0

(ダキッ)

千早「よかったぁ……本当に、よかった……!」

千早「ほら、起きてくださいプロデューサー! みんな心配してますから!」ユサユサ

律子「こらこら千早! 仮にも怪我人なんだからやめなさい。もしかしたら頭とか打ってるかもしれないんだから……」

貴音「精密検査はこれからですから、詳しい状態までは何とも言えませんね」


P「……んん……」


春香「あ、プロデューサーさんが!」

美希「目を覚ましたの! はにぃーーーーっけふぅっ」グイィッ!

律子「だ・か・ら・飛びつかないの!」

千早「あっ……で、でも、飛び付いちゃ……ああ……」アタフタ


P「ん……なんか身体の節々が痛い……」ビューティーボイス

P「はぁ……あれ、ここは……?」ムクリ


貴音「病院ですよ。全く、心配しました、貴女様」
71 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 03:08:10.98 ID:UnTjGLwD0

P「……はぁ」キョトン


響「もー、ねーねーはいっつもいっつも迷惑ばっかりかけてー!」

真「でもこれで一安心だね。よかったぁ……」

雪歩「ふふっ。みんな慌てん坊さんなんだから」

春香「しばらくは検査入院とかですか?」

律子「多分そうなるんじゃないかしら……そんなに長引かないとは思うけど」

美希「千早さん、涙目なの」

千早「う、うるさいわね。私だって人の心配くらいするわよ」


<ワイワイガヤガヤ

       ヤイノヤイノ>


P「……」ボーッ

貴音「まだ頭がはっきりしませんか? もう少し横になっていられたほうが――」

P「……あのぉ」オズオズ
72 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 03:10:28.36 ID:UnTjGLwD0

P「ええと、皆様……どちら様、でしょうか?」

貴音「え?」

P「というか……」



P「え、私って…………誰?」



「「「「「「「………………」」」」」」」







「「「「「「「えええええええええええええええええええええええ!?!?」」」」」」」
73 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 03:13:00.67 ID:UnTjGLwD0
本日はここまでぇ
多分明日も来ます、多分
ちなみに無事欲求に負けました

>>62
いつの間にか出戻りました
ありがとうございまする
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 05:56:59.05 ID:8egjooYlO
限定版買ったのか。ようこそ要求に負けた側へ(ニッコリ)

P今は女だけど、これから男に戻ったら男になる病気と思うのかな
一生このまま女になったら面白いな
75 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 22:34:09.68 ID:UnTjGLwD0
アナザークローバーがかっこ良すぎてデスネ
プロ(c)はどうなるのカナカナ?
というわけで少々投下
76 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 22:39:14.52 ID:UnTjGLwD0

(ガチャッ)


亜美「兄ちゃん、大丈夫?」

真美「ってうあうあ〜! 姉ちゃんじゃん!」

亜美「だから看護師さんあんな微妙な表情してたんだね」

律子「ああ、また騒がしいのが来たわね……えっと二人とも、よく聞いt」


亜美「トラックに撥ねられたってホント!?」シュタッ

真美「それにしては綺麗なすべすべお肌ですなあ」シュタッ

P「え、はあ……」


律子「ガン無視かい……」


真美「でも、真美たち心配したんだかんね……」プクーッ

亜美「姉ちゃんがいなくなっちゃったりしたら……やだよ……」ウルッ

P「あ……」

P「……うん。二人とも、ありがとう。心配かけてごめんね?」ニコッ

亜美・真美「「……」」


亜美「ええええええええええっ!? 姉ちゃんどしたのきっしょいよ!?」

真美「頭でも打ったの!? おかしくなっちゃった!?」

P「うぐっ」グサーーッ!
77 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 22:49:13.58 ID:UnTjGLwD0

春香「え、えっとね、その、実はプロデューサーさん……」


真美「そ、そんな優しい女の子みたいな表情しちゃってさ!」

亜美「姉ちゃんはもっとヘンタイみたいな顔でにへらにへら笑ってないとおかしいっしょ!!」

P「え゙っ」

真美「『JCのせくちーだいなまいとぼでーがうまそうだぜぇっ!』って飛び掛かったり!」

亜美「『ああ〜これがやめられないんじゃあ〜』って叫びながらハッピーターンの粉吸ったり!」

P「うそ……」

亜美・真美「「外で会ったら知り合いだと思われたくないランキング第一位の姉ちゃんはどこへいってしまったの!?」」


響「ふふふふたりともストォ――――ップ!!!」

亜美「どしたのひびきん?」

響「どうしたもこうしたも! さっきからプロデューサーになんてことを……!」

真美「だってさー、姉ちゃん本調子じゃないじゃん」

亜美「ここは亜美たちのチカラで元気いっぱいにツッコんでいただいてですなー」

真美「まぁいつものことなんだから、そう怒らないで」

響「いや、あのぉ……実はね……」
78 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 22:53:39.16 ID:UnTjGLwD0

春香「プロデューサーさん……記憶喪失、みたいで……」

亜美・真美「「へ?」」

響「ほら、だからさっき二人が言ったこと、真に受けちゃってさあ……」オソルオソルユビサシー


P「わ、私って……そんなヤバイ人だったんだ……あは……私なんてこのまま社会的に抹殺されてしまった方が……」ブクブクブク


亜美「うあうあうあ〜〜〜〜!?」

真美「ききき、きおくそーしつとかそれはそれでショッキングなんだけどっ」

亜美「それはいったんさておき、ととととと、とりあえず姉ちゃん……」


P「きっと、私は誰彼構わず迷惑をかける産業廃棄物だったのね……ごめんなさい生きててごめんなさいああそこに窓がありますねきっとこの高さなら」ズゥゥゥゥン


亜美・真美「「ごめんなさああああああああああああああああい!!!!!」」ズザァーz_ッ!
79 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:02:40.12 ID:UnTjGLwD0

【しばらくして】


律子「二人とも、しっかり反省しなさい」

亜美・真美「「ごめんなさい」」

P「私……本当に産業廃棄物ではないですか……?」ビクビク

真「産業廃棄物って……こんなに自虐的なプロデューサーもすごいなあ……」

貴音「案ずることはありません。記憶を失う前の貴女は、誰からも好かれる素晴らしいお人でしたよ」

美希「そしてミキのハニーなの!」ダキッ!

千早「こ、こら美希っ!」

P「ハニー……? つまりその、以前の私は同性と……」

律子「美希の言うこと真に受けなくていいですよ。懐いてただけですから」グイー

美希「むー! 律子ったらいけずなのー!」ムニィー

春香「それにプロデューサーさん、男ですから」

P「へっ……」

P「私……男……?」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 23:02:43.34 ID:TTHX3GmyO
アナザーの色違いもあるし個人的にはラッピングマイハートが好き
あの衣装可愛くてヤヴァイ
あと特訓で手に入る水着も好き
特訓PRO水着で走るから乳揺れに気をとられる
81 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:08:36.95 ID:UnTjGLwD0

P「……おっぱいある」モミモミ

雪歩「ありますね」

P「下は……」スカッ

P「……ないっ!? えっ!? 私切り落としたんですか!?」ガガァーz_ン!

響「違う違う違う違う!!」

真「あちゃあ、そっかそこからか……そうだよね」

P「あ、あなたは何か知ってるんですか?」

真「え、そりゃまあ……」

P「よかった……自分が男性だというのには実感がありませんが、同じ男性の方がいらっしゃってよかったです」

響「あ」

真「」ピシィッ!!

P「……? な、何か私、失礼なことを……?」

春香「あー、これはちょっと残酷だね……」

P「えっ!?」
82 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:14:31.03 ID:UnTjGLwD0

【更にしばらく経って】


P「性別が日替わりで……そんな定食みたいな……」ガクゼン

律子「まぁ明日になれば嫌でも分かりますから」

雪歩「ほら真ちゃん、そろそろ帰るよ」

真「ボクは……ボクは……」ダラーン

P「ほ、本当にごめんなさい……」

律子「まぁちょっといきなり情報量が多過ぎましたよね。お医者さんも一時的なものかもしれないとおっしゃってましたし」

貴音「しばらくは入院ですから、急ぐ必要はありません。時間は嫌でもあるでしょうから、少しずつ情報を整理してみてください」

P「……うん。ありがとう、四条さん」

貴音「貴音、とお呼びください。そう呼ばれておりました故」

P「じゃあそうするね、貴音」ニコッ

貴音「〜っ!」ゾクゥッ!


P「……あの、貴音が変な表情のまま固まってしまいましたけど、私、また何か……?」

律子「あ、気にしないでください。アレはいつもの貴音です」
83 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:19:05.87 ID:UnTjGLwD0

春香「それじゃ明日、また来ますねー!」

響「プロデューサー、お大事にな!」

美希「はにぃー! もっとハニーといたいのぉ!」ジタバタ

千早「も、もう少しいいでしょう! プロデューサー!」ジタバタ

律子「病院に迷惑だから帰るわよ」ガッシ

雪歩「ほら真ちゃん、そろそろ自分で歩いて」

真「ボクは……だってボクはぁ……うぅ……」

亜美「パパはだいじょーぶって言ってたから多分大丈夫っしょ」

真美「じゃね姉ちゃん、まったあっしたー!」

貴音「……貴女様。いい機会かもしれません、ゆっくりお休みください」

P「ええ。皆さん、さようなら」


(バタン)


P「……ふぅ。賑やかな人達だったなあ」

P「記憶喪失、か……私ってどんな人だったんだろう?」

P「……いい人だと、いいな……」
84 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:26:50.09 ID:UnTjGLwD0

【翌日】


伊織「ぷ、プロデューサーが事故に遭って記憶喪失になったってホントなの!?」

小鳥「ええ……幸い、怪我などは軽いみたいなんですけど……」

やよい「私達のことも覚えていないんですか……?」

千早「さっぱりだったわね……そもそも自分が男だってことすら覚えていなかったみたいですし」

玲音「つまり、昨日は隣人さんは女性だったということかい」

伊織「……アンタ当たり前のようにいるわね」

赤羽根「仕事のフォローは俺たちが頑張ればいいだけだから心配ないけど……」

あずさ「ちゃんと私たちのこと、思い出してもらわないと困ります……」

やよい「うー……長介たちも心配しちゃうかなーって。懐いてましたから」

玲音「ん? そういえば……」ゴクゴク

伊織「あぁっ!? 私のオレンジジュース!!」



玲音「病院の方は、『彼女』が夜の内に『彼』に戻ること、知ってるのかい?」



「「「「「「あ」」」」」」





「「「「「「ああああああああああああああああああああ!?!?!??!」」」」」」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 23:28:21.20 ID:XHqBK6A4O
>律子「まぁ明日になれば嫌でも分かりますから」
リッチャンそうでもないっすよ…千早の時変わらなかったし…
86 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:33:59.47 ID:UnTjGLwD0

小鳥「え、知ってるわよね?!」

あずさ「ど、どうでしょう、亜美ちゃん真美ちゃんのご両親はご存知だと思いますけど……」

千早「昨日、女性用の入院服を着ていたわ……」

伊織「つまり今頃下手したら……」


======================


(バッツゥゥゥゥゥウン!!)


看護師「ど、どうしました!? 今すごい音が……」ガラッ


P「ダブルバイセップス!!」ダンディーボイス


看護師「」




「いやあああああああああああああああああ!!!!!!」

======================


小鳥「警察沙汰ぁぁぁぁああ!!!」

伊織「いいいいそいでプロデューサーのところへ行くのよ!!」

やよい「がってんしょうちですーー!」
87 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:38:17.53 ID:UnTjGLwD0

【病院】


伊織「パトカーは来てないわね!」

玲音「それはそれで面白そうだけど」

伊織「だからなんでアンタまで来てるのよ部外者!」

玲音「アタシを除け者にして面白そうなことをするなんて許さないぞ!」

あずさ「とりあえず、病室に行ってみましょう?」

やよい「お仕事中の人たちも心配してましたから、ちゃんと報告しなきゃですっ」

玲音「まったく、高槻は偉いなあ!」ナデナデ

やよい「そうですか? えへへ、誉められちゃいました」テレテレ

伊織「玲音アンタ私の前でやよいに手を出すとはいい度胸してるわね……!」ゴゴゴゴゴゴ
88 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:48:25.22 ID:UnTjGLwD0

―――――――――

――――――

―――



(テクテク)

伊織「ここが765号室……ホント分かりやすいわね」


<〜

<〜


あずさ「誰かが会話してるわ……」

伊織「ま、まさかプロデューサー!」

玲音「爆肉鋼体して騒ぎになってるところだったりして……」ボソッ

伊織「だだだだダメよ、ちかーーー!!」

あずさ「こら、あまりからかわないの」

玲音「ふふ、つい悪戯心が疼いてしまってね」

やよい「ちか……?」


(ガチャァッ!)


伊織「ちか!!」

P「あれ、どうしたの?」ビューティーボイス

看護師「面会の方ですか?」

伊織「……あれ?」
89 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/08(日) 23:54:21.77 ID:UnTjGLwD0

P「ええと……皆さんも765プロの……?」

伊織「えっ!? え、ええ、そう――」

玲音「ああ、そうだ。765プロからお見舞いに来たんだよ。いやあ、元気そうで良かった」

伊織「アンタは違うでしょ!?」

玲音「そんな……酷いよ水瀬。どうしてアタシを事務所の仲間だと認めてくれないんだ……」グスッ

P「あ、えっと、水瀬、さん? 同じ事務所の仲間なんだから、そう仲間外れにしなくても……」

伊織「ほら勘違いしてるじゃない! 記憶喪失なんだから紛らわしいことして誤解させるんじゃないわよ!」

玲音「アタシもまさかこんなにスムーズに話が進んでしまうとは思わなかったんだ。ごめんごめん」

P「え? え??」

やよい「えっと、玲音さんは765プロの人じゃないんです。最近時々遊びに来てくれるお友達です!」

玲音「お友達……高槻、いい響きだなぁ……」ジィーン

P「そうだったのね。ごめんなさい、水瀬さん」ペコリ

伊織「いや、その……別にアンタが謝ることじゃ……もう」モヤモヤ




伊織「……って、アンタなんで女のままなの!?」
90 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 00:03:27.66 ID:Zo4S+Uss0

P「昨日はみんな、起きたら男になってるとか何とか言ってたけど……もう、変な冗談はやめてね。ちょっと本気にしちゃったよ」

伊織「いや、別に冗談とかじゃなくて……」

あずさ「戻って、ないんですか?」

やよい「そういえば千早さんや貴音さんが、プロデューサーが戻らなかった日があった、って……」

あずさ「今日もそういう日なのかしら」

P「え、結局それは本当の話なの……? 漫画じゃあるまいし……」

玲音「こっちが言いたいくらいだ! その不思議現象のお陰でアタシは危うく不眠症になりかけたんだぞ!!」バンバン!

P「へ!? えっと、心当たりはないけどごめんなさい!」

伊織「体調は問題ないみたいね。あとは記憶が戻れば……」

P「一晩安静にしてたからか、昨日に比べれば気持ちも落ち着いたよ。記憶が戻る気配は、まだまだ一向にないけれどね」

やよい「だいじょーぶです! プロデューサーは絶対によくなります!」

P「ふふ、励ましてくれてありがとね」ナデナデ

やよい「えへー」ニコニコ

伊織・玲音「「嗚呼……癒される……」」
91 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 00:04:11.36 ID:Zo4S+Uss0
ちょっとキリ悪いけど今日はここまで
明日も来れたら来るんじゃよ
92 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 23:34:30.61 ID:Zo4S+Uss0

あずさ「これからはどうなるのかしら?」

P「怪我自体は大したことないみたいだから、しばらく検査入院したら一度退院になるみたいです」

伊織「記憶喪失なのに大丈夫なの?」

P「ええ、幸い生活スキルについてはきちんと覚えてることは覚えてるので……部屋の物の位置とかは把握するまで手間取りそうですけど」

玲音「困ったことがあったらいつでもうちに相談しに来てくれ。暇だし面白そうだから」

P「ありがとうございます……と言われても、部屋の場所、覚えてないですけど……」

玲音「隣だよ隣」

P「あ、お隣さんだったんですか。不束者ですがよろしくお願いしますね」フカブカー

玲音「えっと、それしばらく前にアタシが言う側だったんだけど……何だか複雑だね」

やよい「お店の場所とかって覚えてるんですか?」

P「そういうのはさっぱり。一般常識みたいなのは大丈夫なんですけど」

やよい「だったら退院したら、私がお店教えてあげます! いーっぱい安いお店、リサーチしておきますから!」
93 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 23:42:57.46 ID:Zo4S+Uss0

あずさ「あ、そうだ。財布の中見れば、本当は男性だって分かるんじゃないですか?」

P「財布、ですか?」キョトン

伊織「そうよ、それよあずさ! いいこと思いつくじゃない!」

あずさ「うふふ、社員証とか免許証とか、写真付きの身分証があるんじゃないでしょうか?」

P「あ、そっか!」

伊織「貴音が一緒だったから、身元確認とかもしてなかったのね」

P「ええと、確かこれが私の鞄だって……あ、お財布あった」ゴソゴソ

P「どれどれ」メンキョショウペラッ

P「……女!!」

伊織「あッ、それじゃないわよ! そっちは女用」

P「ええ……二枚も持ち歩いてるの……? めんどくさいなあ……」

伊織「そんなの自分に言いなさいよ……」
94 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 23:43:38.02 ID:Zo4S+Uss0

P「あ、へぇー、これが男の私……ふぅーん……」ペラペラジロジロ

玲音「ご感想は?」

P「……そこそこね」フッ

伊織「生粋のナルシストねコイツ」

P「いや、でも怖くない? もし自分がパグみたいな顔してたらと思うと怖くて眠れないわ」

やよい「可愛いですよぅ、パグ」

P「じゃあやよいちゃんはパグになりたい?」

やよい「嫌です」

伊織・玲音「「拒否するやよい/高槻も可愛いなあ」」

あずさ「そもそもプロデューサーさん、今のご自分の顔もちゃんとご覧になってないんじゃないですか? この部屋、鏡ないですし」

P「そ、それもそうだ!!」

あずさ「はい、鏡」サッ

P「お、おぉぉぉ……」ペタペタワシャワシャ

P「……なかなか可愛いじゃない」ドヤッ

伊織「やっぱプロデューサーはプロデューサーね」

玲音「アイドル向きのマインドしてるよ」
95 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 23:46:38.83 ID:Zo4S+Uss0

あずさ「さて、心配事も解消したところで、私たちはそろそろ事務所に戻りましょう」

伊織「あ、私はちょっと私用があるから後から戻るわ。赤羽根プロデューサーに仕事までには戻るって伝えておいて」

やよい「分かりましたー!」

玲音「あまり遅くなるんじゃないよ」

伊織「だからアンタは部外者でしょうが! 同じ事務所面してるんじゃないわよ!」ガーッ!

玲音「おお、怖い怖い」

P「みんな、ありがとね。それじゃ」

(バタンッ)

伊織「さて、と」ピポパ

P「ん? 私用って私に用?」

伊織「そうなんだけど……あ、もしもし? もう来てもいいわよ、765号室」
96 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/09(月) 23:57:34.28 ID:Zo4S+Uss0

(ガチャアッ)


エレナ「チカ、大丈夫!?」

紗代子「と、トラックに撥ねられたって……へ?」

P「えっと、どちら様でしょう?」ホボムキズー

伊織「……まぁそういう反応になるわよね」

紗代子「は、撥ねられたんですよ、ね……?」サスサス

P「うーん、自分でもびっくりなんだけど。そうみたいで。もう打ち身すら治ってきたわ」

エレナ「いやー、生命の神秘だヨ! ミナリのおデコの光り具合くらい」

伊織「なんですってぇ!?」カッ!

エレナ「ひゃーん♪」
97 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:03:31.96 ID:q9tynEZT0

P「で、お二人は?」

伊織「エレナと紗代子。私達の友達よ、共通の」

エレナ「記憶喪失って本当だったんだネ」

紗代子「あ、そっか……いきなり押しかけてすみません」ペコリ

P「いえいえ、心配してくれてありがとね。そっか、私ちかって言うんだ……」

伊織「あ、それあだ名みたいなものだから気にしなくていいわよ」

P「え゙っ」

伊織「というか……事務所のメンバーの前で、その名前ゼッッッッッタイに出すんじゃないわよ……!」ゴゴゴゴゴゴ

P「えっえっ、私怒られてる!? ごめんなさい!!」

エレナ「そっかー、ミナリには色々と都合が悪いんだもんネー?」ニヤニヤ

伊織「あっ、ちょっ」

紗代子「エレナ、あんまりいじわる言わないの」

エレナ「今ここに765プロの人が来たら……口が滑っちゃうカモ?」チラッ

伊織「こらああああああああっ!!」カッ!

エレナ「ひゃーん♪」
98 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:14:52.82 ID:q9tynEZT0

紗代子「でも、お怪我が酷くなくて本当によかったです」

エレナ「うんうん。サヨコ、ずっと心配してたもんネ」

P「ごめんね、ホントに」

伊織「頑丈さだけは本当に大したものよ」

P「一応褒め言葉として受け取っておくね」

紗代子「……ふふっ、記憶がないのに、まるでそんなことないかのような掛け合いですね」

エレナ「きっとチカもどこかで覚えてるんだヨ、事務所の人達とのキズナ! うーん、そういうのいいネ!」

伊織「そ、そうかしら」

P「んー……。確かに、今の私にとっては初対面のはずなのに、みんなそんな気がしないなあ」
99 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:15:34.13 ID:q9tynEZT0

P「……くすっ、エレナちゃんと紗代子ちゃんも、見ていてなんだか懐かしいような気がする」

エレナ「学祭本番、ちゃんと席取っとくからネ! 体調ばっちりにして、ちゃんと来るコト!」

紗代子「だからエレナ、あんまり押し付けるようなこと言わないの! ……でも、待ってますからね」

P「うん、ありがとう、二人とも」

伊織「じゃあ二人を連れて私も帰るわね。今日、レッスンがてら事務所で顔見せさせなきゃだから」

紗代子「えぇっ!? そ、そんな話になってたんですか!?」

伊織「へ? エレナに、紗代子に伝えてって言っておいたけど……」

エレナ「……てへっ」

紗代子「エレナぁっ!!!!」カッ!

エレナ「ひゃーん♪」
100 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:17:48.32 ID:q9tynEZT0

(ゴチンッ!)


伊織「それじゃあね、プロデューサー」

紗代子「じゃ、じゃあまた……」

エレナ「い、痛いヨー……またネ、チカ!」

P「またねー」バイバイ


(ガチャッバタンッ)


P「はー……私の周りの子達ってほんと賑やかな子ばっかりねえ」

P「でも、暖かい子達だなあ」


P「……そう、だね。早く思い出して、戻りたいなあ……あの輪に……」トオイメ
101 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:21:56.81 ID:q9tynEZT0

P「あー、みんなの熱気に当てられて汗かいちゃったな……昨日から着っぱなしだし着替えよっか」

(ヌギヌギ)

冬馬「おい大丈夫かぁっ!?!!??」バタァンッ!!!

P「うひゃああああっ!?」

冬馬「トラックに撥ねられたって聞いてそれでっ……って……」ピタッ

P「…………」ハンラ

冬馬「…………あの」サァァァァァァッ


北斗「冬馬、病院内は走っちゃ……」ピタッ

翔太「そうそう、いくら憧れの人が心配だからって……」ピタッ

響「あまとう走るなって! ごめんプロデューサー、ちゃんと手綱握れて……」ピタッ


P「…………」






\ウワアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!/
102 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:30:14.60 ID:q9tynEZT0

響「お前ら最低だぞ!!!!」

冬馬「うげっ」ベシィンッ

北斗「チャオ☆」ベシィンッ

翔太「ま、巻き添えだy」ベシィンッ

P「へ、変態!!」

響「ホントだよこの変態ども! いきなり女の子の部屋に押し入るなんてありえないぞ!!!」

(コツコツコツ)

(ガチャァッ!)

黒井「ふん、この私が直々に見舞いに来てやったのだ! 有り難く思……」ピタッ

P「変態ッ!!!!」スリッパブォンッ!!

黒井「きっ貴様なんて破廉恥な格好であふぇぅっ!?」ベタァンッ!

響「961プロの男はどいつもこいつも変態ばっかりだな!!」ゲシィッ!!

冬馬「あっ、ちょまっ、おい大丈夫なのかよおま」

(バタァンッ!)

響「はーっはーっはーっ……プロデューサー、大丈夫……?」

P「変態コワイ変態コワイ変態コワイ……」

響「ごめんなさぁい!!」
103 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:33:44.47 ID:q9tynEZT0

【しばらくして】


冬馬「マジで悪かった!!!」ドゲザーーッ

北斗「ごめんね、エンジェルちゃん」ドゲザーーッ

翔太「うん、ごめんなさい」ドゲザーーッ

黒井「な、何故私が謝らないといかんのだ! 私は悪くな――」

(ゲシィッ)

響「……黒井社長……?」ジトッ...

黒井「お、おぉっ……あの……えっと……すまん……」ムリヤリドゲザーッ

P「も、もう気にしてませんから……その、びっくりしましたけど……」

冬馬「怪我はもういいのか?」

P「怪我は大丈夫です、怪我は」

冬馬「ったく、心配させるなよな」

P「すみません。えっと、それで……」



P「どちら様、でしたっけ?」

冬馬「」
104 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:37:15.97 ID:q9tynEZT0

冬馬「はは……冗談キツイz」

響「マジの記憶喪失だぞ」

冬馬「えっ」

P「お医者さんはしばらくしたら戻るかも、とは仰っているんですが……」

冬馬「じゃ、じゃあ、俺との幾度ものラブロマンスも……」

響「そんなのなかったぞ」

北斗「捏造はよくないな、冬馬」

翔太「妄想と現実の境目が見えなくなってきてるのはやばいよね」

黒井「冬馬……お前への評価はやはり改めねばならんようだな」

冬馬「冗談じゃねえかよ!! そこまで言うことねえだろ!?」

響「プロデューサーが信じちゃったらどうするのさ!?」


P「えっ……この人が、彼氏……? でも私は本当は……それにこんな人が、趣味……?」


響「ほらぁっ!! 今のプロデューサーはやよいより純粋なんだぞ!? なんてことしてくれるのさぁ!!」
105 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/10(火) 00:42:50.19 ID:q9tynEZT0

P「ああ……冗談で良かった……」

響「961プロ入室禁止にしようかな……」

冬馬「流石にそこまで言われると……凹むぜ……」

翔太「全面的に冬馬くんが悪いけどね」

北斗「でも記憶喪失とは大変だね。すぐに戻るといいけど」

黒井「ふん。普段から軟弱な仲良しごっこをしてるから身体も心も弱くなるのだ。うちのようにストイックでなければな」

響「へー、黒井社長って大型トラックに撥ねられてもこれぐらいの怪我で済むんだね」

黒井「……大型トラックだと? 軽か何かの徐行運転とかではないのか?」

響「ガッツリ猛スピードのトラックだぞ」

黒井「……前言を撤回する。貴様、それでも人間か」

P「なんか酷い言われようしてる……」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/10(火) 07:01:07.35 ID:V6KMygyWO
プロデューサーは無敵。これSSでは当たり前(遠い目)
107 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 02:20:22.62 ID:5jKxQJmK0

響「ほら男達は帰った帰った! 心配してるから折角連れてきてあげたのに……」

黒井「わざわざこの私が足を運んでやったというのに何たる言い草dむぐぐぐぐっ!?」グィィ

冬馬「は、放せよ北斗! まだ色々と話すことgむがががっ!」グィィ

北斗「騒がせてごめんね、回収してくよ」ガッシガッシ

翔太「とりあえず冬馬君はそっちが落ち着くまで軟禁しておくよ」

響「ちゃんと見張るんだぞ!」

P「さ、さよーならぁ」

(バタンッ)

響「ご、ごめんね……自分のせいで……」グスッ

P「だ、大丈夫! 響ちゃんのせいじゃないから……」ナデナデ

響「うー……許してくれる?」ウルッ

P「」ズキュンッ

P「だだだ大丈夫! お姉ちゃん全然何とも思ってないからマジでマジでよしよしよしよし!」ナデナデナデナデ

響「ありがと、ねーねー……」ニコニコ

P「おふぅ」
108 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 02:25:28.50 ID:5jKxQJmK0

(ガチャァッ!)

P「えっ!? こ、今度は誰――」

美希「ハニー! 遊びに来たの!」

P「あ、美希ちゃんか……」

美希「っ!? あーーーーっ!!! 響ったら抜け駆けとは感心しねぇの!!」カッ!

響「ふぁっ!? べ、別に抜け駆けとかそういうのじゃ全然ないぞ!」アタフタ

美希「ミキ、バッチリ見たの! にへらーってしてハニーに抱き着いてなでなでされて! このどろぼーねこなのぉ!!」

響「べ、別にねーねーは美希のモノじゃないだろー!?」

P「は? え? はい?」

美希「ハニーはミキのだもん!」

P「え、私と美希ちゃんってそういう関係……?」

美希「うん、そうだよ?」

響「どさくさに紛れて既成事実作るなぁーーっ!!」
109 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 02:33:29.10 ID:5jKxQJmK0

美希「今の響には言われたくないの」

響「うっ」

P「で、でも私は女で、美希ちゃんも女の子で……」

美希「ミキは気にしないって、ずっと前から言ってるよ?」ジッ...

P「はうっ」トゥンクッ

美希「ほら、ハニー……ミキのモノになって……?」

P「私、ずっと前からこんなことを……? そ、そんな一途に、私のことを……」ドキドキ

響「ねーねー! 騙されないでぇ!!」ブンブンッ

P「はっ!? い、今、百合のお花畑が……」

響「あののらりくらりのプロ、百戦錬磨のプロデューサーはどこに行っちゃったの!? あんまりにもチョロすぎるぞ!!」

美希「貴音もいない今がチャンス! 押せるとこまで押して押し切ってやるの!!」ドドドドドドド

響「くぅっ、たかがおにぎり一つ、うちなーぐちで押し返してやる!!」

美希「なのなのなのなのなのなのなのなのなのなのぉ!!」

響「だぞだぞだぞだぞだぞだぞだぞだぞだぞだぞぉ!!」

P「おっ、おおおおぉぉぉ……語尾がゲシュタルト崩壊するぅ……」クラクラ
110 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 02:51:18.68 ID:5jKxQJmK0

美希「あふぅ。騒いでたらお腹空いちゃったの」ゴソゴソ

響「何か持ってきたの?」

美希「じゃじゃーん! ミキお手製のおにぎりだよ!」ババァーン!

P「ああ、そういえばもうお昼だね。お食べお食べ」

美希「何個か作ってきたから、ハニーと響も食べる?」

P響「「食べるー!」」

美希「えっと、こっちがしゃけで、おかかで、梅干しで……」

P「いろいろあるのねー」

響「美希はおにぎりマイスターだからなー」

美希「ミキはしゃけ食べるね」ヒョイッ

響「じゃあ梅干し」ヒョイッ

P「じゃあおかかもーらい」ヒョイッ

美希「むぐむぐ」アムアム

P「早いね!?」

響「なんでこういう時だけ早いんだろうな、美希」
111 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 02:54:21.30 ID:5jKxQJmK0

美希「ごちーそーさまー」ケフッ

響「こっちが食べる前に……」

P「じゃ、私も食べよっかな。いただきまーす」アムッ

美希「んー……ちょっと物足りないの」

P「むぐむぐ」

美希「やっぱりおかかも食べたかったな」

P「むぐむぐ」

美希「……」

P「むぐむぐ」

(ガシィッ!)

P「むっ!?」

美希「やっぱりおかか欲しいの」

P「ふぇふぉ、ふぉうふぇんふふぁふぇふぁっふぇふふぃ」ムグムグ

美希「ハニー語は分からないの……」

響「もう全部食べちゃってるし、だと思うぞ」

P「ふぇふぃふぁふぃ」モグモグ

美希「むー……」
112 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 03:08:31.78 ID:5jKxQJmK0

美希「そう……全部食べてしまったなら……!」ズォッ!

P(な、なんのつもり……)モグモグ

美希「口の中から直接奪うの!!!!」

響「へ?」

P(あかん)モグモグ

美希「ハニィ……大人しくミキにその唇を明け渡すの!」

P「!?」モグモグ

響「いやいやいやいやいや!? 美希、何を言ってるさー!?」

美希「力こそが正義……いい時代になったものなのぉ!」

P「……!」ゴクンッ

(ピキキィーz__ン!!)

P(あれ? なんかこのやり取り……前にもあったような……?)

P「ほ、ほら美希! もう呑み込んだから手遅r――」

美希「関係あらへんのぉ!!」ガバァッ!

P「ひぃっ!?」
113 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 03:16:20.09 ID:5jKxQJmK0

律子「させないわよ」ガシィッ!

美希「なっ……律子……」

律子「律子?」ニッコリ

美希「………………さん」

律子「よくできました」グリグリグリグリグリ

美希「痛いのぉーーーっ!」

P「く、食われるかと思った……」ゼーッゼーッ

響「う、うぅ……律子、ごめんなさい……自分一人じゃ守りきれなかったよ……」

律子「いいえ、響はよく頑張ったわ。たった一人で、961プロの軍勢から姫を護り抜いて……」

響「知ってたのか?」

律子「さっき入口のところで会ってね」
114 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 03:18:28.43 ID:5jKxQJmK0

P「ナイスタイミング、律子ちゃん!」グッ!

律子「ちゃ、ちゃんって……! 似合わないからやめてくださいってば!」カァァッ

P「そんなことないと思うけどなあ」

律子「姫からそんな風に呼ばれるの、もう何年振りだろ……」ドキドキ

美希「律子、年甲斐もなく嬉しそうなの」

律子「まだ、み・せ・い・ね・ん・よ!!!」グググッ

美希「たっぷたっぷ、くるしいのぉ!」ペチペチ

響「そういえばそうなんだよねえ。いつもの律子みてると、全くそんな感じしn」

律子「な・に・か・い・っ・た?」ギロッ!

響「な、なんでもないであります、サー!」

P(徐々に765プロの勢力図が埋まっていく……)
115 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/14(土) 03:25:31.32 ID:5jKxQJmK0

律子「ただでさえプロデューサーは混乱してるんだから。美希、時と場合を考えなさい」

美希「はい……」

P「まぁまぁ、それくらいにしとこうよ。美希ちゃんも、もう反省してるんだよね?」

美希「……! うんっ! してるしてる!」

P「よしよし、いい子ね」ナデナデ

美希「えへ……」ポワワワン

律子「……プロデューサー姫、母性強化されてません?」

P「そうなの? 私としてはそんな変なコトしてるつもりはないんだけど……」

響「ねーねー感は当社比六割増しだよ」

P「と言われても、いかんせん元の自分が分からないから、みんなの違和感が全然しっくりこないの」

律子「そうだと思ってこんなもの持ってきました」ゴソゴソ

P「……DVD?」

律子「前に撮ったやつですよ。プロデューサーも映ってますから、それ見れば何か思い出すかもって思って」

響「観る観るー!」

美希「ミキも観るの!」

P「うぅん……楽しみなような怖いような……」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/14(土) 05:39:07.73 ID:STu1d29TO
まさかカルテット時に撮ったバレンタインイベントの…
117 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/17(火) 22:19:54.97 ID:90dRlIqZ0

律子「あなた達はダメよ、帰りなさい」

響「ええっ!?」ガビーン!

美希「流石にそれは殺生なの!!!」

律子「殺生じゃないわよ、二人とも収録でしょうが」

響美希「「あ」」

律子「全く……みんなもっと自覚を持ってほしいわ……売れっ子なんだから……」

響「で、でも、ちょっとくらい……」

律子「でももかももなぁーーーーーい!!!!」カッ!!

響「ぎゃー! 律子が怒ったぁ!!」

美希「に、逃げるのぉ!!」


(シュタタタタタタタタ......)


律子「はぁ、全く……って姫、なんでそんな壁にへばりついてるんですか」

P「へ? あ、いや、律子ちゃんの怒鳴り声を聞いたら反射的に……」ガクブル
118 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/17(火) 22:27:13.65 ID:90dRlIqZ0

P「でもこの部屋にテレビなんて」

律子「と思ってノートパソコン持ってきてます」シャキィン!

P「用意周到ォ」

律子「はいよっこらしょっと」ドンッ

P「ちょっとおばちゃんくさい……」ボソッ

律子「な・に・か・い・い・ま・し・た?」ニッコォ

P「いだだだだだだだだ!ぎぶ! 律子ちゃんギブ!!!」ギュウゥゥゥゥゥゥゥ

律子「まったく……記憶がなくても姫は姫ですね……じゃ、再生を」

(ガチャッ)

小鳥「あれ? 律子さんもお見舞いに来てたんですか?」

律子「……ちっ」

小鳥「ピヨッ!?」
119 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/17(火) 22:31:54.40 ID:90dRlIqZ0

小鳥「どーせあたしはお邪魔虫ですよぉだ……」

律子「あはは、半分ジョークですよ、一緒にDVD観ましょう」

小鳥(半分なのね……)

(カシャッキュルルルッ)

P「いやー、どきどきするなあ」

小鳥「ちなみになんのDVDですか? 映画?」

律子「あはは、何言ってるんですか。小鳥さんが持ってたプロデューサーのDVDですよ」

小鳥「へ?」

P「あ、これ小鳥さんのだったんですか」

小鳥「あたしのDVD……?」チラッ


小鳥(この見覚えのあるケース……)


小鳥(はっ!? ま、まさかっっっ!!!!)


P「さぁ、ごかいちょー」

小鳥「だっ、駄目っ――」
120 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/17(火) 22:35:52.13 ID:90dRlIqZ0



『 プ ロ デ ュ ー サ ー 合 作 』



(チャーン♪チャーン♪チャーン♪チャチャチャチャッチャチャーン♪チャラチャラチャン♪)ドカベンOP



P「えっなにこれは……」

律子「は?」

小鳥「」ガクガクガクガクブルブルブルブル



律子「あんた仕事中に何作ってるんですかぁーーーーーっ!!!!!!」



小鳥「ごごごごごごごめんなさああああああい!!!」

P「とーれなっいっボールがあーるもっのっか〜♪」
121 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/17(火) 22:41:34.98 ID:90dRlIqZ0

律子「……中身は普通にホームビデオの総集編みたいな感じですね」

小鳥「へ、へいっ」

小鳥(言えない……ここから様々な加工を施して各所にこっそり売ろうと思っていたなどとは……!)

P「ふぅん……これが私の……」


<ハイヨロコンデェ(ダンディーボイス

<ハッハッハ、タイシヲイダケヨ、アカバネクン♪(ビューティーボイス

<アッ、チョットマテハメワザハヒキョウダグワァァァァア!?(ダンディーボイス

<ヨセテアゲルゥー(ビューティーボイス

<マテ、ハナセバワカル(ダンディーボイス

<エッ、ホントッ!?Pチャンウレシイッ!(ビューティーボイス


P「……」

律子「いやあ、懐かしいですねえ」

小鳥「プロデューサーさんも活き活きしてますね」

P「……これが、普段の私?」

律子「そうですけど」

P「あんまり見たくなかった」

律子「やっと理解していただけましたか普段の私の気持ちが」
122 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/17(火) 22:48:57.26 ID:90dRlIqZ0

P「でも、これくらいならまだなんとか……そんなに酷いわけでも……」

律子「まぁアイドルの子達の前ですからね。人として最低限のラインは……」

小鳥(……あれ? このDVD、後半は確か……)

律子「? 急に映像の質が変わったわね」

P「あれ、ここに映ってるのって……」



P『にゃんにゃん♪ みんな、今日はP子ちゃんCD発売イベントに来てくれてありがとにゃっ♪』ネコミミフリフリ

『ウォォォォォォォォオオオオオオ!!!!!』

P『にゃ、にゃんっ♪ P子ちゃんの歌をいーーっぱい聴いて、あまぁいケーキをもぐもぐしてにゃ♪』

『ウォォォォォォォォオオオオオオ!!!!!』



小鳥「oh...」

律子「あ、あぁ〜……」

P「おっ、おふぅ……」
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