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幼馴染「ずっと前は好きだったよ」 男「えっ」
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191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/12(火) 02:10:24.23 ID:aZDV3JTF0
乙
遂に始まったか で不覚にも
192 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/06/14(木) 01:43:14.67 ID:fY7CijXx0
>>191
コメントありがとう!
不覚にも……?
笑ってもらえたのなら嬉しいけど……
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/25(月) 01:32:32.91 ID:jpEL9rIWO
SS速報にこんなのあったんだ
期待もあるし前スレ見とくわ
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/25(月) 04:54:14.88 ID:1oLmLJZ50
「疲労時の糖分補給に」 って宣伝できそう
またいい具合に糖度上がってきてるもん
195 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/26(火) 21:49:57.28 ID:K1rYag1Q0
コメントありがとう!
>>193
前スレはかなり長いけど読んでいただけると嬉しいです!
>>194
前スレもそうだったけど、糖分控え目にしようとすると筆が進まないんだよね。
糖分過多が作風の駄作家でいいか、と吹っ切れたし、こっからどんどん甘くなってくよ。
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/28(木) 03:57:33.70 ID:DloDgi8Oo
前に俺ガイルのSS書いてた人だよね
オリジナルもいいけど俺ガイルも書いてくれ
ラストにいろはが告白するやつめっちゃ好きだったわ
197 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/06/29(金) 20:55:00.24 ID:51ArnnPW0
日曜日 昼 体育館
男「……」キョロキョロ
「メインアリーナなら向こうだよ」
男「ありがとうござい……って、なんでお前がここにいるんだよ!」
女「試合しに来たに決まってるでしょ」
男「……それもそうか」
女「で、君は何の用があるのかなー?」
男「別になんだっていいだろ!」
女「ふーん。そういう態度取るんだ……」
男「じゃあな。道教えてくれてありがとな」
女「警備員さん、あの人、盗撮魔です」
男「やめろー!」
198 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 20:56:40.03 ID:51ArnnPW0
男「あやうく、警察呼ばれるところだったじゃねえか……」
女「西高の応援に来たって素直に言わないのがいけないんでしょ」
男「わかってるなら、聞く必要ねえだろ!」
女「言わせたほうが面白いじゃん」
男「この性悪女め……」
女「褒めてくれてありがとー!」
199 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:00:20.41 ID:51ArnnPW0
女「本当に君は一途だねえ……。好きな女の為にわざわざこんなところに応援にくるなんてさ」
男「うるせー」
女「今日の試合なんて始まる前から結果が決まってるようなもんだよ? 見る価値なんてないと思うけど」
男「実力差あるのか?」
女「うん。西高が20点差で圧勝するってとこかな」
男「県大会の準決勝で20点差かよ……」
女「私たちならダブルスコアだけどねー」
男「さいですか……」
200 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:04:14.22 ID:51ArnnPW0
女「でもまあ、西高も実力を上げてきてるよ。先週、準々決勝を見たけど、関東大会の頃と比べて格段に上手くなってたもの。特に部長さんなんか別人かと思うくらいにね」
男「お前と違って、幼は努力してるからな」
女「そうだよねー。部長さんは男くんと朝練してるんだもんねー」
男「な、なんで知ってんだよ!?」
女「彼女がドヤ顔で教えてくれたのよ」
男「何を言ってるんだ、あいつは……」
女「それだけ、君が大切なんでしょうよ」
男「はあ……?」
201 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:09:31.25 ID:51ArnnPW0
女「ずっと聞きたかったんだけど、どっちから告白したの?」
男「いや、してないけど……」
女「はっ?」
男「俺たち、付き合ってねえよ」
女「……なんで? 意味わかんないんだけど」
男「俺の片想いだからだよ!」
女「……」
男「幼は俺を放っておけないから、仲良くしてくれてるんだよ。……ただ、それだけなんだ」
202 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:14:38.98 ID:51ArnnPW0
女「なるほど。部長さんは優しそうな顔してるけど、ただの偽善者だったんだね」
男「なんでだよ!」
女「だってそうじゃない。君の話だと、彼女は孤立しがちな君に優しくして周囲からの評価を高めようとしてるんでしょ? 偽善者以外の何者でもないじゃない」
男「ち、違う! あいつは純粋に優しくしてくれてるだけで……」
女「そうやって都合のいい解釈をして、彼女に告白をしないことを正当化したいだけでしょ」
男「……っ」
女「まっ、そうやって逃げ続けているほうが、臆病者の君らしくていいけどね」クスッ
203 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:18:21.08 ID:51ArnnPW0
男「俺は……」
女「暗い顔しないでよ。私が怒られちゃうじゃん」
男「……誰にだよ?」
女「西高のぶっちょーさんに」
男「えっ?」
幼馴染「……」
男「お、幼!?」
女「言っとくけど、私はドMの男くんのために言葉責めしただけだからね」
幼馴染「!?」
男「なに言ってんだよ!」
幼馴染「こ、この豚があ!」
男「お前もなに言ってんの!?」
204 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:28:22.83 ID:51ArnnPW0
女「いやー、君たちって本当に面白いわー」
男「楽しんでんじゃねえよ!」
女「いいじゃない。さっきまでさんざん愉しませてあげたんだから」
男「いい加減にしろ!」
幼馴染「おーとーこー?」
男「い、いや、俺はなにもしてないんだってば!」
女「さて、私はそろそろ行くね」
男「どうすんだよ、この状況!」
幼馴染「……」キュッ
男「幼……?」
幼馴染「……私のことも構ってよ」
男「あ、うん……」
女(これで男くんの片想いっていうのは無理あるよなあ……)
205 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:39:58.64 ID:51ArnnPW0
控え室
生意気娘「……あれ? 部長はどこに行ったんだ?」
真面目っ子「そういえば、さっきから姿が見えませんね」
元気っ子「どうしたんだろうね?」
無口っ子「……」キョロキョロ
一年生女子「ぶっちょーなら、監督のところに行くって言ってましたよー」
真面目っ子「アップの内容でも聞きに行ったのでしょうか」
生意気娘「……」
206 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:40:32.43 ID:51ArnnPW0
生意気娘「お、おい! いくらなんでも遅くねえか!?」
副部長「キョン吉、落ち着きなよ。まだ3分も経ってないよ」
生意気娘「キョン吉言うな!」
真面目っ子「まったく。キョン吉さんは騒がしいですね」
生意気娘「うるせえぞ、カミナリ!」
真面目っ子「そ、その呼び名はやめてください!」
生意気娘「もういい! わたしが探しに行く!」
副部長「はい、ストップ」
生意気娘「なんでだよ! 何かあったらどうすんだ!」
副部長「大丈夫。色んな意味で何も起きないから」
207 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:41:42.96 ID:51ArnnPW0
10分後
幼馴染「ご、ごめん! トイレが混んでて……」
副部長「あ、部長。おかえりなさいー」
幼馴染「……みんなは?」
副部長「あたしの判断で先に行かせておきました」
幼馴染「ごめん……」
副部長「大丈夫ですよー。気にしないでください」
幼馴染「……怒んないの?」
副部長「大切な人からパワーをもらってたんでしょ? 何も問題ないですよ」
幼馴染「……私が男に会いに行ったの気付いてたの?」
副部長「ええ。控え室を出て行くときの部長、緩みきった顔してましたからね」
208 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:53:08.93 ID:51ArnnPW0
幼馴染「みんなになんて説明しよう……」
副部長「大丈夫ですよ。あたしがうまく誤魔化しておきましたから。部長は堂々としててください」
幼馴染「でも、大事な試合の前に部長の私がこんなことしてたら……」
副部長「なんですか?」
幼馴染「……試合に勝てない」
副部長「……」バシン
幼馴染「な、なにするのよ!」
副部長「部長一人のコート外の行動一つで負けが決まるほど、西高は弱くないですよ」
幼馴染「……っ」
副部長「さあ、行きましょう。今日はみんなが待ってます!」
幼馴染「うん!」
209 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:54:55.55 ID:51ArnnPW0
生意気娘「部長、遅いな……」ソワソワ
無口っ子「……動くな。お前の駄乳が揺れて気が散る」
生意気娘「んだと!?」
幼馴染「喧嘩、するなっての」ポカッ
生意気娘「ぶ、ぶっちょーー!」
幼馴染「みんな、遅くなってごめんね」
真面目っ子「大丈夫ですよ」
元気っ子「そうそう。気にしないで」
生意気娘「無事に帰ってくれたのならいいけど……」
無口っ子「……」コクリ
副部長「ほら、大丈夫でしょ?」
幼馴染「みんな……」
一年生女子「彼氏に会いに行ったくらいで怒りませんよー」
幼馴染「!?」
210 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:55:30.62 ID:51ArnnPW0
幼馴染「な、なんの話……?」
一年生女子「もう。隠さないでくださいよー。彼氏と試合前に一発ヤリにいったんですよね?」
幼馴染「 」
副部長「馬鹿! 二人ともヘタレだから、そういうことはしないって言ったでしょ!」
生意気娘「そ、そうだ! 部長に限ってそんなことするはずない!」
一年生女子「えー? でも、男と女が二人っきりになってすることといったら、それしかないじゃないですかー」
元気っ子「どういう価値観なの?」
真面目っ子「は、ハレンチです!」
一年生女子「先輩たちはうぶだなー。だから、処女なんですよ」
生意気娘「わたしたちは関係ねえだろ!?」
副部長「ていうか、あたしは処女じゃない! なんなら、お前より経験豊富なんだからな!」
211 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:55:58.32 ID:51ArnnPW0
幼馴染「な、なんなのよ、これ……」
無口っ子「……」ツンツン
幼馴染「……?」
無口っ子「ちゃんと避妊した?」
幼馴染「はあ!?」
一年生女子「するわけないじゃないですかー。生のほうが気持ちいいですもんね、部長」
生意気娘「こ、このあばずれ女! 黙りやがれ!」
真面目っ子「へ、変態です!」
元気っ子「ちょっと、カミナリ! 鼻血出てるよ!」
副部長「生はあたしも経験してない……気持ちいいんですか?」
幼馴染「知らねえよ! 処女の私が知るわけねえだろ!!!!!」
西高顧問「なにしとるんじゃ、お前ら……」
212 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/06/29(金) 21:56:34.22 ID:51ArnnPW0
今日はここまで
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/29(金) 22:09:37.83 ID:/gpjyS+/0
乙
214 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/06/29(金) 23:42:44.71 ID:51ArnnPW0
コメントありがとう!
>>196
そうです。以前は書いてました。
いつかは書きたいけど、今はこれで手一杯。完結したら考えます。
>>213
ありがとう! 今後ともよろしく!
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 05:43:59.81 ID:HR7Yy0vW0
乙です
この会話に割り込める西高顧問は勇者……
と思ったけど、酷い扱いする奴だったな、確か
216 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/07/02(月) 16:58:55.92 ID:d85BFGP00
>>215
コメントありがとう!
スパルタ教師でさえも戸惑ってしまう女子トーク。最強だわ……
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/06(金) 23:07:40.39 ID:ZSDHIHLwo
乙。
前作から楽しんで読んでます。
218 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/07/09(月) 01:17:52.77 ID:ADK9lUyy0
>>217
コメントありがとう!
あの前作から読んでくださっているなんて感激です!
これからも宜しくお願い致します!
219 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:36:13.72 ID:EzIm7hbw0
試合終了後 移動中
男「やっぱ、西高って強いんだな」
幼馴染「たいしたことないってば」
男「でも、準決勝でダブルスコアだぜ?」
幼馴染「副部長が絶好調でシュートを落とさなかったから、ああいう展開になっただけ。そこまでの実力差はないよ」
男「確かにあの子も良かったけど、幼のほうが目立ってたし、チームに貢献してたと思うけどなあ」
幼馴染「ありがと! 今日は気合入ってたから、いつもよりいいプレーできたかな!」
男「準決勝だもんな。気合入るよな」
幼馴染「鈍いなー」
男「えっ?」
幼馴染「男が応援に来てくれたからだよ」
男「……動機が不純すぎる」
幼馴染「その割には嬉しそうですねー」ニヤニヤ
220 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:37:17.96 ID:EzIm7hbw0
幼馴染「男は本当に素直じゃないなー」
男「あー、はいはい。ちょっと急ごうぜ。バスに乗り遅れる」
幼馴染「バス?」
男「なんだよ。買い物に行くんだろ?」
幼馴染「バスに乗るの? 歩いて帰れるのに?」
男「えっ?」
幼馴染「えっ?」
221 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:39:14.67 ID:EzIm7hbw0
男「ショッピングモールに直接行くんだろ?」
幼馴染「は、はあ!? 一旦、家に帰るに決まってるじゃん!」
男「なんで?」
幼馴染「私はバスケの試合してきたんだよ!?」
男「見てたから知ってるけど……」
幼馴染「なら、わかるでしょ!」
男「……?」
幼馴染「汗かいてるじゃん!」
男「ああ、そういうこと。別に気にならないけど?」
幼馴染「変態! 変態!! 変態——————!!!」バチン
男「素直に言えばこれだもんな……」
222 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:40:06.06 ID:EzIm7hbw0
幼馴染「もう! 女心がわかってないんだから!」
男「そこまで怒ることでもないような……」
幼馴染「うるさい! とにかく、私は家に帰ってシャワー浴びてくるから!」
男「……」
幼馴染「何よ! 文句あるの!?」
男「制服はどうする?」
幼馴染「着替えるに決まってるでしょ」
男「……そうか。じゃあ、俺も着替えてくるかな」
幼馴染「そういえば、どうして制服着て来たの? 男は応援に来たんだし、私服でもよかったのに」
男「……したかったんだよ」
幼馴染「へっ?」
男「制服デートしたかったんだよ!」
幼馴染「なんで? 服装なんてなんでもいいじゃん」
男「男心がわかんないかなあ……」
223 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:40:32.48 ID:EzIm7hbw0
一時間後 公園
幼馴染「ほら、これでいい?」
男「お、おう……」
幼馴染「まったく。シャワー浴びたのに、なんでまた、制服着ないといけないの」
男「嫌なら無理しなくてもよかったのに……」
幼馴染「よく言うわよ。この世の全てが終わったような顔してたくせに」
224 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:41:00.55 ID:EzIm7hbw0
移動中
幼馴染「休日に制服デートとかあんまりないよね」
男「そうか? 俺の友達はしたらしいけどな。といっても、そいつは私服で、彼女だけ制服だったらしいけど」
幼馴染「あー。それならあるかもね」
男「……いや、ないだろ」
幼馴染「片方が制服なのはよく見かけるよ?」
男「制服は制服でも中学校の制服だぞ」
幼馴染「なにそれ……その友達はロリコンなの?」
男「変態なのは間違いねえだろうな……」
225 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:41:43.65 ID:EzIm7hbw0
幼馴染「ていうか、彼女さんもすごいね。私なら、いくらお願いされても絶対拒否するな」
男「むしろ、ノリノリだったらしいぜ」
幼馴染「……こういったらなんだけど、変態カップルじゃん」
男「そうかもな。教室で抱き合ったりしてるし」
幼馴染「人前でそんなことよくできるね」
男「だよなー」
幼馴染「……」
男「……」
幼馴染「いや、私も公園で抱きついてるし……なんなら、後輩たちの前でだって……」
男「俺も受け入れちゃってるしな……」
幼馴染「……人のこと言えないね」
男「まったくだ……」
226 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:42:36.66 ID:EzIm7hbw0
・
・
・
???
男友「?」
???「どうしたのですか?」
男友「誰かに馬鹿にされたような……」
???「誰にです?」
男友「わからないけど……」
???「誰かもわからないような人間の思念を感じるより、貴方の傍にいる女性の感情に気を配るべきだと思いますよ」ギュウ
227 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/18(水) 02:43:03.99 ID:EzIm7hbw0
今日はここまで。
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/19(木) 07:30:55.11 ID:oeS2uAgn0
待ってるで
229 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/07/19(木) 21:06:05.03 ID:pBa/DESO0
>>228
ありがとう! 頑張ります!
230 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:27:23.89 ID:gaL2rtCT0
ショッピングモール クレープ屋
幼馴染「黒蜜抹茶あずき!? なにこれ、気になるんですけど!」
男「ああ、そう……」
幼馴染「でも、オーソドックスにチョコバナナにしようかな……男はどれがいいと思う?」
男「なんでもいいよ……」
幼馴染「なによ、その投げやりな答えは! 真剣に考えてよ!」
男「じゃあ、これでいいんじゃねえの」
幼馴染「キャラメル生クリーム! それも美味しそう! ……って、おい! 食べたいものが増えちゃったじゃないか!」
男「知らねえよ……」
231 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:28:30.92 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「どうしよう。本当悩む……」
男「クレープ一つに選ぶのにそこまで悩むものかね」
幼馴染「だって、どれも美味しそうなんだもん」
男「いっそ全部食えば?」
幼馴染「そんなことできるわけ……いや、まてよ。副部長も据え膳食わぬは女の恥って言ってたし……」
男「俺が悪かった。頼むからクレープ全種類制覇なんて不健康なことはやめてくれ」
232 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:40:00.85 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ここはバナナチョコにする……」
男「やっと決まったか」
幼馴染「男はどれにするの?」
男「俺はいいや。腹減ってないし」
幼馴染「えっ……」
男「じゃあ、頼んでくるわ」
幼馴染「ま、待って! 黒蜜抹茶あずきってね、大人の味なんだって……」
男「それにするのか?」
幼馴染「そうじゃなくて、その……」
男「……わかったよ。ちょっと待ってろ」
233 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:47:06.42 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「おいしー! チョコバナナ最高―!」
男「それは良かったな」
幼馴染「ねえねえ、黒蜜抹茶あずきはどう?」
男「美味しいよ」
幼馴染「一口貰ってもいい?」
男「もとよりそのつもりだったくせに」
幼馴染「えへへ。じゃあ、いただきまーす」ハムッ
男「!!?」
幼馴染「うん! 美味しい! 今度はこれにしよう!」
男「お、おま……」カァァ
幼馴染「どうしたの? 顔真っ赤だよ?」
234 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:52:53.63 ID:gaL2rtCT0
男「す、スプーンで食えよ!」
幼馴染「クレープだよ? スプーンなんて使わないでしょ」
男「それにしたって、人の食いかけを躊躇もなく頬張るか!?」
幼馴染「そりゃ、知らない人のやつは無理だよ。でも、男だし。気にならないよ」
男「……」
幼馴染「なんでニヤニヤしてるの?」
235 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:56:34.92 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「嫌だった?」
男「そ、そんなことねえよ! ただ、その……ちょっと照れくさかっただけで」
幼馴染「照れるようなことかな」
男「じゃあ、やってやろうか?」
幼馴染「いいよ」スッ
男「……」
幼馴染「ほら、一口どうぞ」
男「や、やっぱり無理です……」カァァァ
幼馴染(なにこれ。超可愛いんですけど)
236 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 04:59:42.84 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ねえねえ」
男「な、なんだよ」
幼馴染「頬にクリームついてるよ」スッ
男「!?!?」
幼馴染「……」パクッ
男「!!!!!?????????」カァァァァァァァ
幼馴染(やばい。男が可愛すぎて辛い)
237 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:01:50.08 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ごめんってば」
男「ピュアな男子高校生を弄びやがって……」
幼馴染「だって、男の反応が可愛すぎるんだもーん」
男「あーそうかよ……」
幼馴染「こんなことで反応するとは思わないし」
男「こ、こんなことですと!?」
幼馴染「うん。私、抱きついたりしてるんだよ?」
男「……確かに」
238 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:13:00.61 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「よくよく考えてみたら、私に抱きつかれて何も感じないっておかしくない?」
男「さすがに慣れたっていうかさ」
幼馴染「な、慣れたですと!?」
男「だって小さい頃から事あるごとに抱きつかれてるんだぜ?」
幼馴染「何言ってんの? 昔は男が私に抱きついてたんじゃん。『幼ちゃん、助けてー』って。私からするようになったのはつい最近だから」
男「お、覚えてねえな」
幼馴染「そっか。じゃあ、男が泣きながら私にしがみついてる写真をお母さんに送ってもらうから待ってて」
男「がっつり覚えてます! すみませんでした!」
239 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:13:47.40 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「あの頃の男は可愛かったなー。『幼ちゃん、幼ちゃん』って、いつもくっついてきてさ」
男「あーもう、やめてくれ」
幼馴染「たまにはいいじゃん。ねっ、あの頃みたいに幼ちゃんって呼んでみてよ」
男「……いいけど。後悔すんなよ」
幼馴染「するわけないじゃん」
男「幼ちゃん」
幼馴染「……っ」
男「幼ちゃん、バッシュ買いに行こうよ」
幼馴染「む、無理無理無理! マジ無理だって!!!」バシッ
男「こうなると思った……」
240 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:23:02.85 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「もう! なんで表情まで作るの!」
男「昔みたいに、ってリクエストしたのは幼だろ」
幼馴染「そうだけどさあ……」
男「ほら、もうスポーツ用品店だ。気持ち切り替えろよ」
幼馴染「……ねえ、ちょっと寄り道しようよ」
男「早くしねえと帰りが遅くなるし、また今度でいいだろ」
幼馴染「……」
男「な、なんだよ……」
幼馴染「男と一緒に行きたいの……」ウルウル
男「……っ」
幼馴染「おねがい……」
男「し、仕方ねえな! 今日だけだぞ!」
幼馴染「ちょろい!」
男「!!!!?」
241 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:24:18.12 ID:gaL2rtCT0
男「卑怯だぞ! 表情まで作りやがって!」
幼馴染「男だってやったでしょ」
男「くっ……」
幼馴染「さあ、寄り道しようー!」
男「クレープ屋みたいに長居しねえぞ」
幼馴染「大丈夫。男が協力してくれれば早く終わるから」
男「協力? なにさせようってんだ」
幼馴染「なんでしょう?」
男「……まあ、幼が楽しいのならできるだけのことはしてやるよ」
242 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:25:49.22 ID:gaL2rtCT0
???
男「無理」
幼馴染「なんでよ?」
男「俺がこういうの苦手なのわかるだろ!」
幼馴染「いやいや。表情作れる男さんにはぴったりじゃないっすかー」
男「それとこれとは別だろ!?」
幼馴染「あーあ。私が楽しいならなんでもするって、さっきは言ってくれたのになあ」
男「なんでもとは言ってねえよ!」
幼馴染「言いました」
男「お前の脳は都合のいいように記憶を改竄するんだな……」
幼馴染「さあ! 張り切ってプリクラ撮りましょう!」
男「……どうしてこうなった」
243 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:26:24.36 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ありがと! 付き合ってくれて!」
男「楽しかったのならなによりです……」
幼馴染「じゃん! 手鏡に貼ってみました!」
男「そんなものよく貼れるな」
幼馴染「そんなものとはなによ」
男「幼の隣の奴、酷い顔してるぞ」
幼馴染「そうかなあ?」
男「プリクラって仏頂面で撮るもんじゃねえだろ」
幼馴染「男が笑顔で写ってるほうが貼れないかな」
男「え、なにそれ。笑ってるほうが気持ち悪いってこと?」
幼馴染「違うよ。そうじゃなくってさ。男って滅多に笑わないじゃない? たぶん、男が笑ってるところを見たことあるのって、家族以外だと私くらいだと思うんだよね」
男「まあそうだろうな」
幼馴染「だから、貼りません。私しか知らない男の表情を他人に見せたくないもん」
男「……独占するほどの価値はねえよ」
幼馴染「私にとっては国宝級の価値があるんだよ?」
244 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/08/02(木) 05:27:04.08 ID:gaL2rtCT0
今日はここまで!
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/02(木) 08:08:03.38 ID:zajCr6QiO
乙
なんだか渋いお茶が欲しくなってきたな
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/03(金) 01:01:25.46 ID:C9yZX4gE0
乙
青春してるねぇ
247 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/08/03(金) 03:45:43.93 ID:ztXGfdSA0
コメントありがとう!
>>245
そんなこと言わないで、ミルクティー飲んで糖分倍プッシュしようよ!
>>246
おお! 青春っぽさを狙って書いたから、そう感じてもらえて嬉しい!
これからもよろしく!
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/03(金) 17:58:42.16 ID:CoowFCXM0
乙です
渋いお茶飲むと、甘いお菓子が更にすすむんですよねー
渋い日本茶とお団子なんて、無限ループになる悪魔の組み合わせ
249 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/08/03(金) 21:49:54.84 ID:ztXGfdSA0
コメントありがとう!
>>248
た、確かに……。その組み合わせは止まらないね!
……ん? これってSSにも言えて、甘い青春を引き立たせるには苦い展開が必要なんじゃ……
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/17(金) 04:13:30.43 ID:sE9lneCQ0
酸味も塩味も辛味も渋味も苦味も、それぞれみんな甘味と相性いいけど、バランス間違えると大惨事
どこかに旨味がないと安定しないのも、料理と物語の両方にいえることだとおもう
…などと供述しており…
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/17(金) 09:42:29.78 ID:/ke4ETC30
>>250
まあ、この作品は敗戦の苦味と上手くマッチしてるし…
252 :
◆TMTTBwd/ok
[sage]:2018/08/19(日) 06:54:29.59 ID:wGw0OuRz0
コメントありがとう!
>>250
結局、バランスなんだよね。甘味だけじゃ飽きちゃうし、かといって辛味や苦味が強すぎると物語の印象を変えてしまう。
でも、そのバランスをとるのが一番難しいという……
などと供述しており……
>>251
女はバスケで苦しむからバランスがとれてるかもね。
問題は男。作品も終盤なのに、一度も苦い体験をしていない。ただただ女と甘い時間を過ごしているだけ。好きなキャラだからって甘やかしすぎたかも……
今後ともよろしく!
PS
さがら総先生の最新作『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか』はオススメだよ! ヒロインの星花がめっちゃ可愛い! 読んだら必ずペロペロしたくなるはず!
253 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 17:13:14.11 ID:QGXMB1xt0
スポーツ用品店
幼馴染「とうちゃーく!」
男「やっと着いた……」
幼馴染「もう。今日のメインディッシュなのにテンション低すぎるよ」
男「……前菜の量が多すぎてな」
幼馴染「いやいや。むしろ少ないくらいだから」
254 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 17:14:25.98 ID:QGXMB1xt0
男「で、どれにするんだ?」
幼馴染「へっ? 男が選んでくれるんじゃないの?」
男「俺が選んだって仕方ないだろ。幼が履くんだから」
幼馴染「わかってないなあ。私が履くんだから、男が選ぶべきでしょ」
男「いやいや、バッシュの良し悪しなんて俺にはわかんねえし……」
幼馴染「……ちっ」
男「な、なんだよ?」
幼馴染「男が選んだバッシュがいいの! 最後に履くバッシュは男に選んで欲しいの!」
男「……」
幼馴染「この鈍感!」
255 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 17:15:13.70 ID:QGXMB1xt0
男「これとかどうかな……」
幼馴染「履いてみるね」
男「……」
幼馴染「サイズはちょうどいいかな」
男「デザインとか……大丈夫?」
幼馴染「それはむしろ、私が訊きたいかな。どう似合ってる?」
男「……うん。よく似合ってるよ」
幼馴染「じゃあ、決定だね!」
男「本当にいいのか……?」
幼馴染「男が選んでくれた物ならなんでもいいの」
男「でも……」
幼馴染「ありがとう、男。大切にするね」ニコッ
男「……だから、その笑顔は反則なんだって」
256 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 17:41:21.71 ID:QGXMB1xt0
幼馴染「そういえば、いくらするの?」
男「幼の希望通り、三万だよ」
幼馴染「さ、三万!? 馬鹿じゃないの!!」
男「……えっ」
幼馴染「こんなの買ってもらえないってば!」
男「えっ」
257 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 17:56:21.55 ID:QGXMB1xt0
幼馴染「男の金銭感覚はどうなってるの!?」
男「だって、幼は三万円以上のバッシュしか履かないんだろ? 高ければ高いほどいいって言ってたじゃないか」
幼馴染「そんなこと……言って……ま……すね……」
男「だろ? 遠慮するなよ」
幼馴染「え、えっと……」
???「やはりそうだったのですね」
男「……ど、どうして君がここに!?」
幼馴染「……?」
後輩「お久しぶりです。男先輩」
258 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 18:38:20.63 ID:QGXMB1xt0
幼馴染(誰だろ、この子。……どこかで見たことあるような気がする)
後輩「私の思った通りです。男先輩は大切な人にプレゼントを贈るためにバイトを始めたのですね」
男「!!!?」
後輩「先輩は美人局に騙されているなんて捻くれた推理をしていましたが、私の想像通りだったということですね」
男「友の野郎……!」
259 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 18:44:30.50 ID:QGXMB1xt0
幼馴染「……男の知り合い?」
男「そうそう。北高の一年生」
後輩「私の彼氏と男先輩が友人関係でして」
幼馴染「ああ! 男がさっき言ってた変態……」
後輩「そうなのです。先輩は変態さんなのです」
幼馴染「いや、君も充分……」
後輩「なにか?」
幼馴染「な、なんでもない! なんでもないよ!」
260 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 18:46:04.77 ID:QGXMB1xt0
後輩「ところで、どこかでお会いしたことありませんか?」
幼馴染「あ、やっぱり? 私もそう思ってたんだ」
男「バスケじゃない?」
後輩「バスケ……ま、まさか、貴女は西高女子バスケ部の部長さんでは!?」
幼馴染「そうだけど……。私を知ってるってことは、君は北高バスケ部とか?」
男「違うよ。この子は……」
後輩「ずっと前からファンでした!」
幼馴染&男「……へっ?」
261 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 18:46:37.48 ID:QGXMB1xt0
・
・
・
男友「……何してんだ」
男「おー、友か。いま、写真を撮ってるところだよ」
後輩「次は腕を組んでもいいですか!?」
幼馴染「い、いいよ……」
男友「あれ、誰?」
男「美人局ではないことだけは確かだな」
262 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/15(月) 18:51:37.91 ID:QGXMB1xt0
今日はここまでです。
SS速報が落ちている間に、ブログを作成しました。
駄文保管庫
http://tmttewdok.livedoor.blog/
このSSの連載もそうですが、過去のSSが置いてあったりしています。
お時間ありましたら、こちらも宜しくお願いします。
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/10/17(水) 00:22:44.75 ID:hdNN+7fzo
復活乙!
264 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/17(水) 23:39:36.65 ID:gdvv+upX0
>>263
コメントありがとう!
また会えて嬉しい! 今後ともよろしくね!
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/10/18(木) 11:57:54.47 ID:QF8H8uXDO
待ってた
また読めて嬉しい
266 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 15:09:53.67 ID:lCpywtG50
幼馴染「女の妹!?」
後輩「……はい。残念なことに」
幼馴染「だから、私のこと知ってたんだ。ミニバスの時に試合したことあったもんね」
後輩「私のこと憶えていてくれたのですか!?」
幼馴染「北小ミニバスの天才少女を忘れるわけないじゃん」
後輩「天才少女なんてそんな……」
幼馴染「いやいや。本当に凄かったよ。君ほど強烈なドリブラーを知らないもん」
後輩「ああ……憧れの人にそんなに褒めてもらえるなんて……幸せです……」
男友「……」グググッ
男「落ち着けよ。目が血走ってんぞ」
267 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 15:15:26.82 ID:lCpywtG50
男友「へー。お前の幼馴染か」
男「ああ。親が仲良くてな。それで小さい頃からよく遊んでたんだ」
男友「……わかんねえなあ」
男「なにが?」
男友「ああいう可愛い子と小さい頃から交流があったのに、なんで今のお前は女性恐怖症なの?」
男「女性恐怖症とかじゃねえから! ただのコミュ障だから!」
男友「なおさらダメじゃねえかよ」
268 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 15:34:40.63 ID:lCpywtG50
後輩「先輩、戻ってきていたのですね」
男友「ごめんな。声かけようと思ったんだけど、男に捕まっちゃってさ」
男「お前から話しかけてきたんだろうが……」
幼馴染「えっと……」
男「ああ、ごめん。こいつがさっき話した友達」
後輩「そして、私の彼氏でもあります」
男友「どうも」
幼馴染「君がロリコンの……」
男友「は?」
後輩「そうです! 変態さんなのです!」
幼馴染「……」ジト
男友「え、ええ!?」
269 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 15:51:38.69 ID:lCpywtG50
男友「お前、なに言ってんだよ!」
男「事実だろ」
男友「どこがだよ!? 俺はロリコンじゃねえよ!」
後輩「そうですよ。先輩はロリコンではありません」
男友「そうだそうだ!」
後輩「先輩はロリでも熟女でもなんでもOKの変態さんなのです」
男友「そうだそう……えっ?」
幼馴染「うわ……」
男友「フォローになってない! フォローになってないから!」
270 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:24:32.29 ID:lCpywtG50
幼馴染「ごめんごめん。本気にしてないから大丈夫だよ」
男友「ならいいけどさ……」
男「嘘つけ。ドン引きしてたくせに」
幼馴染「ちょっと! せっかくフォローしたのに台無しじゃない!」
男友「……」
271 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:38:22.61 ID:lCpywtG50
男「友に気を遣うことなんてない」
幼馴染「せっかく友達ができたんだから、大切にしなさいよ!」
男「おい。その言い方だと、まるで俺に友達がいなかったみたいに聞こえるんだが」
幼馴染「実際そうでしょ」
男「いや、俺には幼がいるしな」
幼馴染「……っ! わ、私は友達じゃないもん!」
男「なんだって!?」
幼馴染「男の友達なんて絶対やだ!」
男「う、嘘だろ……」
男友(なるほど。そういうことか)
272 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:42:19.84 ID:lCpywtG50
後輩「ど、どうしましょう……」
男友「俺に任せて」
後輩「先輩……?」
男友「えい」ベシ
男「なにすんだよ!」
男友「ちょっとツラ貸せ」グイッ
男「わかった! わかったから引っ張るなよ!」
273 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:45:23.18 ID:lCpywtG50
男「お、おい! どこ行くんだよ! 放せよ!」
男友「まあ、ここら辺でいいか」
男「ったく……なんだよ」
男友「で、お前、いつ告白すんの?」
男「は、はあ!?」
男友「だって、あの子のこと好きなんだろ。告白すればいいじゃん」
男「なんでわかった!?」
男友「普段のお前を知っている奴なら、どんな馬鹿だってわかるだろうよ」
274 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:47:58.69 ID:lCpywtG50
幼馴染「ああ……」グッタリ
後輩「だ、大丈夫ですか?」
幼馴染「やっちゃった……もう終わりだ……」
後輩「そんなことないですって!」
幼馴染「でも、あんな酷いこと言っちゃったんだもん……もう許してくれないよ」
後輩「そこまで酷くはないような……だって、一人の女の子として見て欲しいってことでしょう?」
幼馴染「そうだけど……なんでわかるの?」
後輩「見てればわかりますよ。幼先輩は男先輩のことが好いているのですよね」
幼馴染「!!?」
後輩「それにしても、友先輩は鈍感すぎますね。初対面の私でもわかるくらいなのに、幼先輩の気持ちに気付かないなんて」
幼馴染「……私、そんなにわかりやすい?」
後輩「わからないほうがおかしいと思いますよ」
275 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:53:10.99 ID:lCpywtG50
男友「今日の帰り道にでも告白するんだな」
男「アホか。勝ち目のない勝負なんてしねえよ」
男友「勝ち目あるだろ。なんなら勝率100%まである」
男「お前、話聞いてなかったの? 友達じゃないって言われたんだぞ」
男友「だってお前、あの言葉の意味を理解してるだろ」
男「……」
男友「鈍感主人公とか現実にいるわけねえから」
276 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:55:05.00 ID:lCpywtG50
幼馴染「どどどどどどどうしよう! 男にも感づかれたりしたら……」
後輩「いや、それはいいのではないですか……」
幼馴染「そ、そうだよね! むしろ私の想いに気付いてくれたほうが……ううん! ダメだよ!」
後輩「どうしてですか?」
幼馴染「フラれちゃう!」
後輩「……は?」
幼馴染「もうダメだ……男が帰ってきたら、フラれちゃうんだ……」
後輩(鈍感ヒロインって実在したんだ……)
277 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:56:40.63 ID:lCpywtG50
男友「両想いだってことわかってて、告白しない意味がわからないんだけど」
男「……タイミングがあるだろうが」
男友「タイミングねえ……」
男「幼は大会中なんだよ。そんな時期に告白したって迷惑だろ。これから受験だってあるし、大学生になって落ち着いてから……」
男友「それが告白しないことを正当化する言い訳か?」
男「……っ」
男友「大学生になろうが社会人になろうが、今のお前のままなら告白しねえよ」
278 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:57:23.84 ID:lCpywtG50
後輩「……一度、想いを告げてみたらいかがでしょう」
幼馴染「無理だって! フラれちゃうよ!」
後輩「わかりませんよ。もしかしたら、OKされるかもしれません」
幼馴染「そんな可能性はないよ! 0%だよ!」
後輩「どうしてそう思うのですか?」
幼馴染「さっき聞いてたでしょ!? 男は私のことを友達としてしか見てないんだよ」
後輩「ならば、なおさら告白するべきです。そうすることで、幼先輩を女性として見てくれるはずです」
幼馴染「そ、そうかもしれないけど……」
後輩「待っているだけでは何も変わりませんよ」
279 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:57:53.97 ID:lCpywtG50
男友「怖いだけだろ。告白されて拒絶されるかもしれない、もし付き合えたとしても別れてしまうかもしれない、それが怖くて何もできないんだろ?」
男友「気持ちはわかる。でも、何もしなくたって、いつか別れることになるんだぜ」
男「……わかってる。そんなことわかってんだよ」
男友「だったら、お前から動いてやれよ」
男「……」
男友「まあ、お前の好きにしろよ。ただ、これだけは言っておく。逃げ回るなら、あの子から離れろ」
男友「いつまでも待たせるなんて可哀想だ」
280 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/18(木) 18:59:39.72 ID:lCpywtG50
今日はここまで
>>265
コメントありがとう!
こちらこそ、こんな駄文を読んでくれてありがとう。
今後ともよろしくね!
281 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/21(日) 22:46:17.73 ID:7nJCJKTl0
・
・
・
帰り道
後輩「そういう話をしていたのですね」
男友「まあ、気持ちは理解できなくもないんだけどね」
後輩「……私にはわかりません。幼先輩の気持ちに気付いているのなら、告白すべきですよ」
男友「さっきも話したけど、男は一歩踏み出すのが怖いんだよ」
後輩「それがわからないのです。今のままでも幼先輩と離れてしまう可能性はあるのです。実際、中学卒業してから最近までは会うこともなかったのでしょう? なのに、何もしないなんて……ただ、逃げているだけではありませんか」
男友「『好きな女を好きでいるために、その女から自由でいたいのさ』」
後輩「……なんですか、それ?」
男友「わかんねえだろうな……。お嬢ちゃんも女だもんな」
282 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/21(日) 22:52:22.94 ID:7nJCJKTl0
男友「とあるアニメ映画にそんなセリフがあってさ」
後輩「はあ……?」
男友「たぶん、男はそういう感じなんだと思うよ」
後輩「……幼先輩を好きでいるために自由でいようとしていると?」
男友「そういうこと。確かにあの子は男のことを好きかもしれない。でも、付き合ってみたら、男の悪い面を知って嫌いになってしまうかもしれない。もちろん、その逆だってあり得るんだけどさ」
男友「実際、そういうカップルっているじゃない。付き合ってみたらなんか違った、みたいな。そうなると、関係は破綻しちゃうじゃない。でも、友達のままでいて、相手に彼氏が出来たとしても、友達としてはいられるでしょう?」
後輩「確かにそれはそうですが……」
男友「別れたくないから、付き合わない。そういう人だっているんだよ」
283 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/21(日) 23:00:10.96 ID:7nJCJKTl0
後輩「……それじゃあ、あの二人はあのままですか?」
男友「あの子から告白するまではそうなるだろうね」
後輩「それは難しいでしょう……」
男友「あの子、本当に男の気持ちに気付いてないの? あんなにわかりやすいんだよ。いくらなんでも鈍感すぎない?」
後輩「というよりも、自分に自信がないのですよ。自分のことを好きになってくれるはずがない、って思いこんでいるのです」
男友「……そんな弱気になるものなの?」
後輩「女の子ってそういうものですよ。好きであればあるほど、弱気になってしまうものなのです」
284 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/21(日) 23:13:30.49 ID:7nJCJKTl0
男友「恋って難しいな……」
後輩「でも、だからこそ、恋が実ったときに幸せになれるのです。私たちだってそうだったでしょう?」
男友「……そうだな」
後輩「あの二人にも幸せになってほしいのですが……」
男友「……本当、うまくいくといいんだけどな」
285 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/21(日) 23:17:36.30 ID:7nJCJKTl0
・
・
・
帰り道
男「……」
幼馴染「……お、男」
男「……ん? どうした?」
幼馴染「さっきはごめんね……」
男「さっき?」
幼馴染「ほら、友達じゃないとか……」
男「ああ、あれか。別にいいよ。本心ではないだろ?」
幼馴染「う、うーん。本心ではあるけど、意味合いが違うというか……」
男「いいよ。わかってるから」
幼馴染「本当……?」
男「大丈夫だって。気にすんな」
幼馴染「……じゃあ、なんでそんな落ち込んでいるの?」
286 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/22(月) 00:59:51.71 ID:WH125y3Y0
【20】
男「……落ち込んでないって」
幼馴染「ううん。友くんと戻ってきてからずっと、落ち込んでる。友くんと何かあったの?」
男「ないよ。何もない」
幼馴染「嘘だ。私の発言が関係ないなら、友くんと話している時に何かあったとしか考えられないもん」
男「いや、だから、何も……」
幼馴染「私に隠し事できると思ってるの?」
幼馴染「男が落ち込んでいるのかくらい、顔見ればわかるんだからね」
287 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/22(月) 01:01:00.22 ID:WH125y3Y0
男「俺はどんな表情してるってんだよ」
幼馴染「何か思い悩んでいるような顔してる」
男「……すごい特殊能力を持ってんだな」
幼馴染「一体、何があったの?」
男「俺のことなんてどうだっていいだろ……」
幼馴染「良くない! 男は私にとって大切な存在なの!」
男「……っ」
288 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/22(月) 01:02:02.97 ID:WH125y3Y0
男「なんで……なんでなんだよ……」
幼馴染「……男?」
男(俺はお前の気持ちをわかっていながら、自分が傷つかないように逃げまわっているのに……)
幼馴染「どうしたの?」
男(なんでお前は、そんな俺を大切にしてくれるんだよ……)
289 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/22(月) 01:03:40.42 ID:WH125y3Y0
今日はここまで!
290 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/10/24(水) 14:53:52.48 ID:eSEcdwuT0
男「……俺は最低な人間なんだ。幼の傍にいてはいけない人間なんだよ」
幼馴染「どうしてそんなこと言うの……?」
男「俺は……お前を騙してたんだ。ずっと前から」
幼馴染「……どういうこと?」
男「お前の気持ちに気づいてた」
幼馴染「なっ……!」
男「わかった上で、お前の気持ちから逃げまわってたんだ……」
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