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幼馴染「ずっと前は好きだったよ」 男「えっ」
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1 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:03:12.11 ID:m1QkxQto0
月曜日 朝 公園
男「……お前、なに言ってんの?」
幼馴染「だから、小学生の頃、男のことが好きだったの」
男「小学校……」
幼馴染「そうそう。あの頃の男はクラスの人気者だったしねー」
男「ちなみに今は?」
幼馴染「好きになる要素なんかないでしょ」
男「……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1521194591
2 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:08:25.20 ID:m1QkxQto0
男「なんで俺、久しぶりに再会したとたん馬鹿にされなきゃなんねえの」
幼馴染「あー、ごめん。そういうつもりはなかったんだけど……怒った?」
男「いや、むしろ大興奮だ」
幼馴染「会ってない間にいろいろあったんだねえ……」
3 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:20:52.83 ID:m1QkxQto0
幼馴染「それにしても久しぶりだね。中学校の卒業式以来?」
男「まあ、そうだな。違う高校に通ってるんだ。そうそう会う機会もないだろ」
幼馴染「だよねー。この間、中学校の同窓会で会った子たちも同じこと言ってた」
男「同窓会……?」
幼馴染「そうそう。3年の時のクラスで集まったんだよ。いやー、盛り上がったよー」
男「……俺、呼ばれてないんだけど」
幼馴染「えっ」
4 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:39:51.45 ID:m1QkxQto0
幼馴染「た、確かに男がいないとは思っていたけど、呼ばれてなかったの……?」
男「……」コクリ
幼馴染「声も掛けないとか酷すぎるよ! 幹事の子に文句言ってやる!」
男「いや、いいよ」
幼馴染「なんでよ! 男、ハブられたんだよ!?」
男「誰が幹事だったのか知らないが、俺の連絡先がわからなかったんだろうよ」
幼馴染「あー……」
5 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:40:21.28 ID:m1QkxQto0
男「あのクラスで俺のアドレスを知ってる人間なんて、お前くらいだろ」
幼馴染「男は嫌われてたってわけじゃないんだよ? ただ、その、存在感が強烈すぎて話しかけにくいというか……」
男「厨二病拗らせてたからな」
幼馴染「それ、自分で言っちゃう?」
男「昔のことだしな。お前も気にしなくていいよ」
幼馴染「……正直、あの頃の男はかなり気持ち悪かったよ」
男「……!」ギロッ
幼馴染「ひぃ……!」
男「ありがとう……ありがとう……」
幼馴染(どうしよう。あの頃より気持ち悪いんだけど)
6 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:52:13.51 ID:m1QkxQto0
幼馴染「男は、こんな時間になにしてんの?」
男「朝飯を買いにな」
幼馴染「おー。じゃあ、私はプリンが……」
男「ねーよ」
幼馴染「こんな朝早くから練習をしている私に差し入れくらいしてもバチは当たらないよー?」
男「ダメだ。今月ピンチなんだよ」
幼馴染「むぅ」
男「じゃあな。久しぶりに会えて楽しかったよ」スタスタ
幼馴染「ねえ」
男「ん?」
幼馴染「その醜い顔を私に見せた償いとしてプリン買ってきてよ」
男「……!」
幼馴染「わかったら早く……買ってこい!」ベチン
男「はいいいいいいいいいいい!」ダッ
7 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:56:01.27 ID:m1QkxQto0
男「……買ってきました」
幼馴染「ありがとー! これ、プリン代ね」
男「……」
幼馴染「お金足りない?」
男「なんで金払うんだよ」
幼馴染「だって、奢ってもらうなんて悪いし……」
男「没収です」
幼馴染「な、なんでよ!」
8 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 19:56:40.32 ID:m1QkxQto0
幼馴染「お金は払ったでしょ!?」
男「金じゃねえ。気持ちの問題だ。俺をその気にさせておいて、それはねえだろ」
幼馴染「……男に奢ってもらうほど、私は落ちぶれてないから……みたいな?」
男「それだよ……それでいいんだよ……!」
幼馴染「あ、ありがとうございます」
男「ただ、もっと口調を厳しくしたほうがいいな。『あんたのような底辺に奢ってもらうほど、私は落ちぶれていないんだけど』みたいな感じだとポイント高いぞ」
幼馴染「いまの男からポイントなんて稼ぎたくない……」
9 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:09:27.78 ID:m1QkxQto0
男「毎日、ここで朝練してるのか?」
幼馴染「最近はね。もうすぐ総体予選が始まるからね、最後の追い込みだよ!」
男「気合入ってるな」
幼馴染「……うん。絶対に全国行きたいから」
男「でも、西高って女バスの名門だろ? 問題ないんじゃないの?」
幼馴染「なにそれ、嫌味?」
男「ち、違うわ!」
幼馴染「ウソウソ。わかってるって。北高に通ってる男に、うちを名門って言われたから意地悪したくなっただけ」
男「なんだよ、それ……」
幼馴染「うちが名門っていうのは過去の話。いまは北高の時代だよ」
男「あの女バスがそこまで強いとは思えないけどなあ」
幼馴染「いやいや、本当に凄いんだから。今の3年生が入学してから北高は県内無敗なんだからね」
10 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:10:04.28 ID:m1QkxQto0
男「まあでも、腐っても西高だ。うちの高校とそこまで差はないんだろ?」
幼馴染「この間の新人戦で20点差くらいつけられたけど」
男「20点差!?」
幼馴染「……うちのスターターは、私以外は下級生だからね。あの時点では北高と戦うには経験が足りなかったよ」
男「5人中4人が下級生?」
幼馴染「だって、現3年は私しか残ってないもの……」
男「そ、そうなのか……」
11 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:10:36.77 ID:m1QkxQto0
幼馴染「新人戦は散々だったけど、うちの2年生は粒ぞろいだからね。たくさん経験を積んでレベルアップした今なら西高に勝てるはずだよ」
男「なら、総体が楽しみだな」
幼馴染「……まぁ、私が相手のエースを抑えられるかっていうのが、一番の不安要素なんだけどね
男「いや、そこは間違いなく大丈夫だろう」
幼馴染「えっ?」
男「うちの高校の女バスは本当にチャラチャラしたやつらなんだよ。あいつらに幼が負けるはずないさ」
幼馴染「……このタイミングで幼って呼ぶのは狡いよ」
12 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:11:52.76 ID:m1QkxQto0
幼馴染「……よしっ。男のおかげで気合入ったし、そろそろ練習再開するね!」
男「そうか。じゃ、また今度な」
幼馴染「次はいつ会えるかなー?」
男「さあな」
幼馴染「では、私が予言してあげよう」
男「ん?」
幼馴染「男は明日も会いに来てくれるでしょう」
男「なに言ってんだよ。俺が早起きするタイプじゃないの知ってるだろ?」
幼馴染「命令してもいいんだけど、私としては、男が自分の意志で来てくれたほうが嬉しいからさ」
男「……じゃあな」
13 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:13:34.25 ID:m1QkxQto0
火曜日 朝 公園
幼馴染「ほら、私の予言が当たったでしょ?」
男「……幼に会いに来たわけじゃねえよ。朝飯を買いにきたついでに寄っただけ」
幼馴染「おや? 昨日と違って、今日は先にコンビニに行ってきたようですなあ」
男「あー……」
幼馴染「袋の中に入ってるプリンは誰が食べるのかな?」
男「これは……」
幼馴染「なに? 私以外の女に買ってきたわけ?」ジトッ
男「……!」ゾクゾク
幼馴染「なら、その女のところに行けば? その代わり、私にはもう二度と近付かないでね」
男「いえ、幼さんの為に買ってきました!」
幼馴染「ありがとうー! いま、お金払うから待っててねー」
男「……」
14 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:14:11.03 ID:m1QkxQto0
男「最後まで演じきってくれよ……」
幼馴染「そんなこと言われても、これが本当の私だし」
男「なら、最初から演技すんなよ」
幼馴染「男が素直にしてくれたら、演技する必要ないんですけどー」
男「……」
幼馴染「私に会いに来てくれてありがとう」ニコッ
男「……どういたしまして」
15 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:26:55.90 ID:m1QkxQto0
火曜日 朝 公園
幼馴染「ほら、私の予言が当たったでしょ?」
男「……幼に会いに来たわけじゃねえよ。朝飯を買いにきたついでに寄っただけ」
幼馴染「おや? 昨日と違って、今日は先にコンビニに行ってきたようですなあ」
男「あー……」
幼馴染「袋の中に入ってるプリンは誰が食べるのかな?」
男「これは……」
幼馴染「なに? 私以外の女に買ってきたわけ?」ジトッ
男「……!」ゾクゾク
幼馴染「なら、その女のところに行けば? その代わり、私にはもう二度と近付かないでね」
男「いえ、幼さんの為に買ってきました!」
幼馴染「ありがとうー! いま、お金払うから待っててねー」
男「……」
16 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:28:44.38 ID:m1QkxQto0
男「最後まで演じきってくれよ……」
幼馴染「そんなこと言われても、これが本当の私だし」
男「なら、最初から演技すんなよ」
幼馴染「男が素直にしてくれたら、演技する必要ないんですけどー」
男「……」
幼馴染「私に会いに来てくれてありがとう」ニコッ
男「……どういたしまして」
17 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:31:33.92 ID:m1QkxQto0
男「土曜日にうちの高校と試合?」
幼馴染「うん。昨日、顧問から言われたんだ。『現時点での北高との実力差を図ろう』ってね」
男「へー、どこでやるんだ?」
幼馴染「……応援に来てくれるの?」
男「まぁ、暇だしな」
幼馴染「男が応援に来てくれたら、かなり頑張れるな」
男「いや、俺にそこまでの力は……」
幼馴染「でも、ダメー!」
18 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:47:26.61 ID:m1QkxQto0
男「なんでだよ!?」
幼馴染「ダメったらダメなんだなー。男が私の華麗なるプレーを見るのはまだ早い」
男「は、はぁ?」
幼馴染「とにかく、今回はダメ! また今度、応援に来て!」
男「お、おう……」
19 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:48:16.71 ID:m1QkxQto0
幼馴染「でも、どういう心境の変化なわけ? 男が私の試合を見に来たことなんて一度もないのにさ」
男「それは……」
幼馴染「わかった! 北高のバスケ部目当てでしょ!」
男「ちげえよ!」
幼馴染「ほんとかなー? ……例えば、部長の子なんて可愛いじゃない?」
男「部長が誰なのかわかんないだよなぁ……」
幼馴染「そっか。そうだよね。あんなに可愛い子と男が知り合いなはずないよね!」
男「おい。俺が可愛い子とは縁の遠い存在みたいに言うなよ」
幼馴染「事実じゃん」
男「幼とは近い関係だろ?」
幼馴染「……」
男「なんだよ?」
幼馴染「……そういうとこが狡いんだよなぁ」
20 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:49:22.22 ID:m1QkxQto0
水曜日 朝 公園
男「ほれ、差し入れ」
幼馴染「おおー。ありがとう」
男「……」
幼馴染「ん? どうしたの?」
男「……お前ってナイキ好きなの?」
幼馴染「なによ、急に……」
男「ふと、気になってさ」
幼馴染「まぁ、ナイキは好きだよ」
男「ウェアもシューズもバックも全部ナイキだもんな。すげぇな」
幼馴染「いいでしょー? これ全部、最近買ったものなんだよ。最後の総体だし、好きなメーカーの道具を揃えて戦おうって思ってさ」
男「よ、用具を全部買ったの?」
幼馴染「まぁ……バッシュ以外はね」
男「バッシュは買ってないんだな!?」バッ
幼馴染「ち、ちょっと近いってば!」カァァ
男「あ、悪い……」カァァ
21 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:49:58.84 ID:m1QkxQto0
男「なんで、バッシュは買わなかったんだよ?」
幼馴染「……高いから手が出せなくてさ」
男「えっ」
幼馴染「なによ?」
男「そんなに高いの?」
幼馴染「まぁ……3万くらいかな」
男「さ、3万!? もうちょっと安いやつでいいだろうが!」
幼馴染「男には関係ないでしょ!? 私は安いバッシュなんて履きたくないの! 高級志向なの!」
男「でもお前、昔はデザインとか履き心地が一番重要だって……」
幼馴染「気が変わったの! 今の私は高ければなんでもいいの! デザインとか履き心地なんかより値段が高ければそれでいいの!」
男「そ、そういうものなのか……」
22 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:50:34.22 ID:m1QkxQto0
北高 休み時間 3年生教室
女「さっきから、熱心になに読んでるの?」
男「お、お前には関係ないだろ!」
女「わたしだけ、仲間外れなんて酷いよ……」
男友「いや、俺を仲間にいれんなよ。前の席に座ってるってだけだろ」
男「友くんは関係ないの?」
男友「ああ。教室でエロ本読むような奴なんて知らないね」
男「読んでねえし!」
女「男くん、溜まってるんだね……」
男「だから、違うっての!」
23 :
◆TMTTBwd/ok
[saga]:2018/03/16(金) 20:51:06.23 ID:m1QkxQto0
男「お前らって奴は……!」
男友「男は変態だからね。勘違いしても仕方ないね」
女「だね! ド変態だもんね!」
男「はあ……。俺はただ、これを読んでるだけだよ」
女「……バイト情報誌?」
男友「なにお前、バイトすんの?」
男「悪いかよ!?」
男友「悪くはないけど、お前のコミュ力じゃ、バイト先の女の子と親密になるなんて無理だと思うぞ」
男「べ、別にそんなこと考えてねえし!」
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