【ガルパン】エリカ「第64回戦車道全国高校生大会」

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202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:38:49.04 ID:9TwzfuU50



エリカ「どうやら上手くやってるみたいね」

エリカ車砲手「私もやっつけたい!ドカーンと!」ウズウズ

エリカ「今回は私たちがフラッグ車なんだから慎重にいかないとでしょ」

エリカ車砲手「さっきから逃げてるだけじゃん!」

エリカ車操縦手「そりゃ、偵察に見つかったんだから移動しないとでしょ」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:40:12.13 ID:9TwzfuU50
エリカ「あんたは黙って、そいつでも構ってなさい」

継続生徒B「そいつって何?ウチにはちゃんと名前が」

エリカ車砲手「君可愛いね?いくつ?どこ住み?てかL〇NEやってる?」

エリカ車操縦手「おい」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:40:52.65 ID:9TwzfuU50



パンター三号車車長「っ!停止」

パンター三号車装填手「っとと、なに!?」

パンター三号車車長「今W号が居た。下がって」

パンター三号車操縦手「ほい」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:42:26.34 ID:9TwzfuU50


W号J車長「後ろにパンターだ!旋回旋回!」


パンター三号車車長(W号とパンターの旋回速度は同じ…)

パンター三号車車長(私は90度、あなたは180度)

パンター三号車車長「逃げれば良かったのにねぇ。撃て」


ドォォォン!
シュポッ


206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:43:33.49 ID:9TwzfuU50
パンター三号車砲手「よし!」

パンター三号車車長「…!下がって!」


ドォォン!


T-34-85車長「かわされた!装填急いで!」

207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:44:27.07 ID:9TwzfuU50
パンター三号車通信手「また!?」

パンター三号車車長「3時方向、T-34。砲塔旋回、装填急げ」

パンター三号車装填手「…完了!」

パンター三号車車長「撃て」T-34-85車長「撃て!!」


ドォォォン!ドォォン!
ガッ!ガッ!
シュポッ
シュポッ


208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:45:35.59 ID:9TwzfuU50

パンター三号車車長「…」チッ

T-34-85車長「相打ちか…」


パンター三号車車長『悪い隊長。やられた』

エリカ『ん、よくやったわ』

パンター三号車車長『健闘を祈る』
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:46:12.92 ID:9TwzfuU50



T-34-85車長『ごめんアキちゃん!やられちゃった!あとW号も!』


ミッコ「火力要因もやられてきたかぁ」

アキ「行くよミッコ!」

ミッコ「あいよー。ミュージックスタート!」ポチッ


〜🎵


210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:46:57.51 ID:9TwzfuU50




アキ「前進!!」



211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:47:48.78 ID:9TwzfuU50
ラング二号車車長「あっ!BT−42発見!追え!」

ラング二号車操縦手「あいよ!」

ラング二号車車長「私たちがMVPだー!」

ラング二号車砲手「おうとも!」


ミッコ「来てる!?」
アキ「来てる来てる〜。じゃ、頼んだよ!」


ラング二号車車長「って、影からKV-1!?」


ドォォォン!
シュポッ


212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:49:00.45 ID:9TwzfuU50

ラング二号車車長『ごめんなさい隊長!やられました!』

エリカ『そう…。わかったわ』

ラング二号車車長『あと、相手フラッグ車が動きはじめました!』

エリカ『ん、ありがとう』

エリカ(今まで潜んでいたのに動き出した…?どういう事?)
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:56:28.36 ID:9TwzfuU50
継続生徒B「キタアアアアアア!!!」

エリカ車砲手「えっ、なに?」

継続生徒B「アキさんミッコさんが動き出した!これであなたたちの負けよ!」

エリカ「何言ってんだか」

継続生徒B「あの人たち、すごいんだから!!」

継続生徒B「人呼んで、『継続の蒼い弾丸』!!」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:57:12.46 ID:9TwzfuU50


〜🎵



ミッコ「次は?」

アキ「二つ目の交差点を右。そこにV号が居るって」

ミッコ「あいよー」

アキ「あっ、いた!トュータ!」


ドォォォン!!
シュポッ


215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:58:10.70 ID:9TwzfuU50
V号車長「えっっ!やられた!?」


ミッコ「いっつも思うけど、よく行進間で当てるよね」

アキ「練習したからね〜。次左」

ミッコ「あーい」



〜🎵


216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:59:08.11 ID:9TwzfuU50



W号一号車車長「正面!T-34!」

T-34-76車長「撃て!」

W号一号車車長「右に!」


ドォォン!
ガキィン!


W号一号車車長「かすめただけだよ!反撃!」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:59:54.33 ID:9TwzfuU50
ドォォン!
シュポッ


T-34-76車長「やられちゃったかー。お、来た来た」

W号一号車車長「すぐ後退!この場を離れます!って嘘!?」

ミッコ「もう遅いんだよねえ」


ドォォォン!
シュポッ

218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:00:40.33 ID:9TwzfuU50
W号一号車車長『すみません!やられました!』

エリカ「V号とW号も…」

エリカ車操縦手「エリカ、どうするの?」

エリカ「6対3とはいえ、すごい勢いでやられてるし少しずつこっちに向かってる…」
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:01:34.94 ID:9TwzfuU50
エリカ車砲手「ケリをつける、でしょ逸見?」

エリカ「ええ…」

エリカ「ねえ、BT-42とウチの他の車両の場所は分かる?」

エリカ車通信手「えっと…」
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:02:40.56 ID:9TwzfuU50



〜🎵



ミッコ「録音したやつだといまいち調子でないな〜」

アキ「ミカ居ないんだから仕方ないでしょ。あ、3つ先にパンターが居るみたい。横滑りでいこう」

ミッコ「ん〜」


ギギギギギギギ


ドォォォン!
シュポッ


221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:06:10.99 ID:9TwzfuU50
パンター六号車車長「真横に移動してた…」

パンター六号車装填手「って、一瞬でやられたよ!?」


パンター六号車車長『ごめんなさい隊長、やられました!』

エリカ『ん、お疲れ。気にしないでいいわ』

パンター六号車車長『はい…!』

エリカ「さて、頼むわよ…!」
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:07:29.49 ID:9TwzfuU50



〜🎵



アキ「あっ!今ティーガーUが見えた!!」

ミッコ「まじ!?フラッグ車かな?」

アキ「わからないけど追おう!」

ミッコ「わかった!」

アキ「もしかしたら…」

ミッコ「うん…。決勝、行けるかも」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:08:05.00 ID:9TwzfuU50



アキ「いた!」

ミッコ「くそ!また曲がる!」

アキ「速く速く!逃がさないでよ!」

ミッコ「わかってるって!アキこそ外すなよ!」

アキ「任せてよ!」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:08:52.28 ID:9TwzfuU50



エレファント車長「てー!」




ドォォォォン!!




アキ・ミッコ「あ…」



ガッッ!
シュポッ!



225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:09:40.68 ID:9TwzfuU50



『継続高校フラッグ車、走行不能!』

『黒森峰女学園の勝利!!』



ワァァァァァァァ!!!



226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:13:54.94 ID:9TwzfuU50



ティーガーU二号車車長「いやぁー、釣れた釣れた!」

ティーガーU二号車操縦手「疲れた…」

エレファント砲手「3年間で一番緊張する一発だったわ…」

エレファント車長「お疲れ〜」

227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:14:58.10 ID:9TwzfuU50



ミッコ「伏撃とは、あたしたちがやってた事そのままやられたね…」

アキ「ティーガーUに夢中になってたよ…」

ミッコ「そのティーガーもフラッグ車じゃなかったし…」



228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:15:33.63 ID:9TwzfuU50



エリカ「兵法第七計、『無中生有』よ」

エリカ車砲手「かっこいい」

継続生徒B「あの、終わったならほどいてほしいんですけど」


229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:16:41.69 ID:9TwzfuU50



エリカ「この子、預かってたわ」

継続生徒B「ミッコさあああん!!」ダキッ

ミッコ「うわっ!どうしたの?」

継続生徒B「怖かったですうう!!」

ミッコ「おー、よしよし」ナデナデ

継続生徒B「ミッコさん達と、優勝したかったです…」グス

アキ「ごめんね、負けちゃった」

ミッコ「また来年、自分たちで頑張りな」ニコッ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:17:24.68 ID:9TwzfuU50
エリカ「今日はありがとうございました。とても勉強になりました」

アキ「いえいえそんな!こちらこそ、楽しかったです!」

ミッコ「機会があったらまたやろうよ!」

エリカ「ええ、そうね」

ミッコ「あと、こいつがお世話になりました。ほら、お礼言いな」

継続生徒B「…ありがとうございました」ボソッ

エリカ「ん、どういたしまして。じゃ」

エリカ車砲手「ばいばーい!」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:21:51.93 ID:9TwzfuU50



エリカ車装填手「あの子、どの車両に乗ってたのかな?見つけた家の周囲に敵車両いなかったよね?」

エリカ「BT−42でしょ」

エリカ車通信手「だとするとすごい距離を徒歩で移動してることになりますよ!?」

エリカ装填手「「恐ろしい体力…」

エリカ車操縦手「車長も砲撃、装填、通信と兼任してることになるね」

エリカ車装填手「ひえ〜、バケモノ揃いだ…」

エリカ車砲手「あの子可愛かったな〜ウチに来ないかな〜」

エリカ車操縦手「通報」
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:22:48.48 ID:9TwzfuU50



審判「一同、礼!」

「「「ありがとうございました!!」」」



233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:23:45.92 ID:9TwzfuU50



『続いて、戦車道です』

『本日行われた全国高校生大会準決勝で、黒森峰女学園、大洗女子学園が、継続高校、BC自由学園を破り、決勝進出を決めました!』

『昨年と同じカードですが、今年はどんな戦いを見せてくれるのか楽しみですね!』

エリカ(きた……)

エリカ(大洗…)
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/18(日) 22:26:35.42 ID:9TwzfuU50
今回はここまでです
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/19(月) 14:44:56.62 ID:yReWOarVo

いよいよエリみほ対決か
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/19(月) 14:50:27.68 ID:4gnViZTe0
マリー有能杉!!
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:38:18.51 ID:6B9Dfsbc0
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


『黒森峰女学園の勝利!』


みほ「逸見さん、お疲れ様」

エリカ「あなたこそ、今回も大活躍ね」

みほ「いや、そんなことないよ!逸見さんだって良かったよ」

エリカ「まあね」

みほ「決勝戦、進出だね…」

エリカ「ええ…」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:39:25.60 ID:6B9Dfsbc0
みほ「私たちにできることは少ないかもだけど、頑張ろうね!」

エリカ「もちろん。優勝しましょう。って、さっきから覗いてるの気づいてるわよ」

小梅「あちゃ…バレてました?」

エリカ「バレバレよ」

みほ「赤星さん!見てないで入ってもよかったのに」

小梅「いやぁ、お邪魔かなって」

エリカ「どういう意味よ!」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:42:11.40 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(いよいよ決勝戦…)

みほ『頑張りましょう!エリカさん、小梅さん!』

エリカ『エ、エリ!?えっ、ちょ、副隊長!?』

小梅『はい!みほさん!』

エリカ『みっ、み、み…』

みほ『み?エリカさん、どうかしましたか?』

エリカ『みんなで!みんなで勝ちましょう!』

みほ『はい!』
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:42:38.20 ID:6B9Dfsbc0



『試合開始!!』



エリカ(勝ったら。勝ったら呼ぼう。“みほ”って)

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:43:42.90 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(天気が荒れてるわね…。川の流れもあんなに速い…)

エリカ(本来なら中止になってもおかしくない。連盟は何やってんのよ!)

エリカ(でも、本隊が相手フラッグ車を撃破するまでの辛抱よ)

エリカ(こっちには私が乗るティーガーUに、みほのティーガーTも居るんだから!)


ドォォォン!


小梅「うわぁ!!」


ザッパァァン!


242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:45:53.45 ID:6B9Dfsbc0
みほ「小梅さん!!」

エリカ「敵!?交戦はやむなしね、やるわよ!」

エリカ『副隊長、何やってんの!?』

みほ『エリカさん!小梅さんが、V号が落ちた!!』

エリカ『なっ!隊長に連絡を!審判に中止の要請もしないと!』

みほ『私、助けにいく!』

エリカ『待ちなさい!一人は危ない!私も行くわ!』

みほ『危険です!エリカさんは来ないで!私一人で大丈夫だから!』

エリカ「なっ…」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:46:57.02 ID:6B9Dfsbc0
エリカ(…)



エリカ(何よ…)


エリカ(支えてくれだとか、あなたが居るとか言いながら…)


エリカ(そうやって、いざという時に頼ろうとしないで…)


エリカ車装填手「どうしたエリカ!?」

244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:47:36.41 ID:6B9Dfsbc0

エリカ(一人でやろうとして…)


エリカ車砲手「しっかりしろ車長!」


エリカ(私の事、信じてないじゃない…)


エリカ車砲手「フラッグ車を守るんだよ!私たちで!!」


エリカ「バカ…」

245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:48:40.23 ID:6B9Dfsbc0



ドォォォン!



シュポッ



246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:49:32.69 ID:6B9Dfsbc0



みほ「エリカさん、私、間違った事したかな?」

エリカ「人としては何も間違ってないわ。むしろ讃えられることよ。ただ、“西住”からは外れてるわね」

みほ「名字が“西住”だと、人の道に背かないといけないの?」

エリカ「それは…」

みほ「怖いよ…。三年生がすっごい見てくるの。誰も何も言わないけど、きっとみんな私を責めてる」

エリカ「そんなこと無いわよ!私だって、フラッグ車を守れなかった…」
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:50:02.50 ID:6B9Dfsbc0
みほ「そんなっ!エリカさんは悪くないよ!」

エリカ「そうやって!」

みほ「っ!?」

エリカ「そうやって…、一人で抱え込む…」

みほ「それは…」

エリカ「仲間じゃ…友達じゃなかったの…?」グスッ
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:51:06.56 ID:6B9Dfsbc0



小梅「隊長、今日は保護者さんの所だそうです」

エリカ「この前は後援会、その前はOG会」

小梅「大変ですね…」

エリカ「ええ…副隊長もあれから顔を出さないし」

小梅「二年生が練習を仕切ってるけど、上手くいってませんね」

エリカ「経験不足もあるだろうけど、あんな負け方したんですもの。みんな切り替えなんて出来ないわよ」

小梅「これから、どうなるんですかね…?」

エリカ「さあね」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:53:12.38 ID:6B9Dfsbc0



プルルルルル プルルルルル


エリカ「くそっ!電話くらい出なさいよ!」

エリカ「はぁ…」

エリカ(十連覇は逃した。三年生は引退)

エリカ(でも、私たちは一年生)

エリカ(まだやり直せる)
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:53:51.47 ID:6B9Dfsbc0
エリカ(西住隊長の元で、戦える)

エリカ(また一から常勝黒森峰を創れる)

エリカ(なのにどうして…)

エリカ(どうしてその隊長の妹が…、名誉ある黒森峰の副隊長が…)

エリカ(西住流は、どんな時も逃げずに前に進むんじゃなかったの!?)
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:54:38.14 ID:6B9Dfsbc0



トントントン ガチャ

エリカ「話とはなんでしょう、隊長」

まほ「みほが学校に来なくなってから、約一か月が経ったな」

エリカ「はあ…」

まほ「この学校に問題を起こすような輩は居ないが、やはり私一人で仕切るのは厳しい。そこで、だ…」

エリカ「…」

まほ「逸見、お前を副隊長に任命する。やってくれるな?」

エリカ「………お断りします」
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:55:37.94 ID:6B9Dfsbc0
まほ「…理由を聞こうか」

エリカ「私よりも、相応しい人物が居るからです」

まほ「ほう…。誰だ?」

エリカ「言わなくても解るはずです。あなたなら」

まほ「すまないが解らないな」

エリカ「あの子は優柔不断だし、頼りないし、直ぐに一人で抱え込みます」

まほ「…」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:56:09.03 ID:6B9Dfsbc0
エリカ「でもとても強く、優しく、仲間想いです。」

エリカ「加えて戦術立案能力、戦術変更能力、戦力分析力、更に大胆さも兼ね備えています」

エリカ「そんな人間がすぐそばに居るのに、それを差し置いて私が副隊長なんて考えられません」

まほ「そうか」

エリカ「あなたは、うやむやにしたいだけではないんですか?あの子に辞めさせることで」

まほ「何のことだ?」

エリカ「あなたも隊長なら…あの子の姉なら!あの子を立ち直らせるべきです!あの子が戻ってきて、再び副隊長をやる事が、黒森峰再建の第一歩じゃないんですか!?」
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:56:48.44 ID:6B9Dfsbc0
まほ「…みほは、もう戦車に乗りたくないと言っていた」

エリカ「…え?」

まほ「私はみほの姉だ。妹を想っての事だ」

エリカ「そんな…」

まほ「それともお前は、嫌がるみほを無理矢理戦車に乗せるのか?」

エリカ「…失礼します」

まほ「いい返事を期待している。期間は来週までだ」

エリカ「…私はあなたを尊敬しています。しかし、心酔も崇拝もしていません。恭順もしません」

バタンッ

まほ「…ほざけ」
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:58:28.59 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(あの子は…、戦車道をしないという道に進んだ)

エリカ(どういう方向であれ、あの子は一歩踏み出した)

エリカ(西住流は如何なる時も前に進む流派)

エリカ(私も…前に進まなきゃ)

エリカ(それに、時間が経てば戻ってきてくれるかもしれない)

エリカ「…引き受けます」

まほ「そう言うと信じていた」ニコッ


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:00:37.67 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(……また夢か)


257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:01:09.53 ID:6B9Dfsbc0



小梅「決勝戦の場所、決まりました」

エリカ「教えて?」

小梅「去年と同じ、東富士演習場です」

エリカ「…随分と粋ね」

小梅「ですね…!」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:02:50.83 ID:6B9Dfsbc0



小梅「全員揃いました」

エリカ「ん、ありがとう」

エリカ「じゃあ、決勝戦の編成・作戦を言うわ」

エリカ「編成はティーガーU2両、パンター6両、W号4両、ラング3両、ヤークトパンター、ヤークトティーガー、エレファント、ルクス、レオパルト各1両よ」

エリカ「ここまで質問は?」

小梅「ねえ、ずっと気になってたんだけど」

エリカ「何かしら?」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:04:27.43 ID:6B9Dfsbc0
小梅「なんでティーガーTを出さないの?もったいなくない?」

エリカ「いや…そりゃああなた、誰も乗りたくないでしょ?」

エリカ「あの子のなんて言うまでもないし、まほさんのも恐れ多くない?」

小梅「まあ、確かにそうだね…」

直下「その理屈なら、来年は隊長のティーガーUも誰も乗らないよ?」

エリカ「え?うそ?なんで?」

直下「恐れ多いからだよ。ね、二年生!」

「「」」コクコク
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:05:33.06 ID:6B9Dfsbc0
エリカ「ええ…困ったわね」

ルクス車長「あっ、でも隊長のティーガーなら逆に乗りたいって子も多いかもしれません」

直下「あー、確かに今年は隊長車に乗りたいって人多かったね〜」

直下「まほさんの時は誰もやりたがらなくて直々に指名されてたのに」

小梅「エリカさんが人気者だからだね〜」

エリカ「べっ、別にそんなこと無いわよ。からかわないで全く」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:07:24.24 ID:6B9Dfsbc0


エリカ「話を戻すわよ。で、作戦なんだけど…」

エリカ「…」

エリカ「…ごめん、思いつかなかった」ペコッ

「「「…」」」

エリカ「私、作戦考えるの苦手なのよ。頭固いから」

エリカ「私がどんなに頭を捻って作戦を立てようが、それはあの子の想像を超えることはない」

エリカ「それに、あの子がどんな作戦を立ててくるか、ある程度は予想はつくけれど戦術レベルに留まる程度でそれ以上はさっぱりだわ」
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:08:15.77 ID:6B9Dfsbc0
エリカ「だから…敢えて何もしない」

「「「…」」」

エリカ「もちろん主導権を無条件で相手に渡すんだから、相当不利ってのは解ってる。自分でも本当に、ばかげているとも思う」

エリカ「でも、私たちならそれを跳ね除けて勝つことが出来ると考えているんだけど」

エリカ「異論反論非難質問、なんでも受け付けるわ」
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:09:25.18 ID:6B9Dfsbc0
小梅「はぁ〜…エリカさん、何言ってるの?」

直下「私たち、何があろうと隊長に付いていくよ」

ヤークトティーガー車長「そうだぞ〜」

ヤークトパンター車長「その通りです」

パンター三号車車長「だな」

ルクス車長「何があろうと従います!」

ラング一号車車長「そうです!」

レオパルト車長「わたしも!」

エリカ「あなたたち…」ウルッ

エリカ「ありがとう…。作戦名は『不動心』!さあ、練習よ!」

「「「ヤヴォール!!!」」」
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:10:38.26 ID:6B9Dfsbc0



決勝戦当日、東富士演習場


エリカ「…」ボー

エリカ車通信手「エリカちゃん、眠いの?」

エリカ「あまり眠れなかったのよ」

エリカ車砲手「子供みたいだな〜いつみ〜」バシバシ

エリカ「痛いから…」

エリカ車操縦手「英気を養えとか早めに寝ろとか言った本人がそれとはね」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:11:19.89 ID:6B9Dfsbc0
エリカ「仕方ないでしょ、隊員、特に二年生が明日は勝ちましょう〜とか頑張ります〜とかって部屋に来るんだもの。いい迷惑だわ」

エリカ車装填手「まんざらでもないくせに〜」ツンツン

エリカ「やめなさい」

エリカ車通信手「隊長は慕われてますからね〜」

エリカ「あなたたちは緊張感が無いというか、リラックスしてるというか…。全く、頼もしいわね」

エリカ車砲手「だろ〜」エッヘン

エリカ車操縦手「まあね」

エリカ車通信手「いや〜そんなこと」

エリカ車装填手「えへへ〜」

エリカ「半分は嫌味のつもりだったんだけど…」
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:12:08.46 ID:6B9Dfsbc0



エリカ「どんな感じ?」

小梅「みんなバッチリです」

エリカ「そう、よかった」

小梅「挨拶はいいんですか?」

エリカ「ええ、いいのよ」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:12:38.94 ID:6B9Dfsbc0



沙織「みぽり〜ん、みんな問題ないってさ〜」

みほ「それはなによりです」ニコッ

沙織「ねえ、逸見さんには挨拶行かなくていいの?」

みほ「いいんです」

沙織「へぇ〜、なんで?」

みほ「逸見さんは、戦車で語る人です」
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:13:12.62 ID:6B9Dfsbc0



エリカ「ちょっと席を外すわね」

小梅「…。いってらっしゃい」

エリカ「…ありがとう」

269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:15:00.49 ID:6B9Dfsbc0

エリカ「ふぅ…」

エリカ(…)

エリカ(思えば、高校生活はあなたに振り回されっぱなしね)


まほ『どうした逸見!もう終わりか!?』


まほ『黒森峰を立て直すとか言ったのは誰だ!?』


まほ『どうしてこの程度のことも解らないんだ!!』


エリカ(まほさんは厳しいし…)
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:15:31.67 ID:6B9Dfsbc0

『なんであの人が新しい副隊長なのよ…』


『隊長に必死で尻尾振ってたからよ。そうに決まってるわ』


『みほさんの方がよかったなあ…』


エリカ(三年生には陰で色々言われるし…)
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:16:24.36 ID:6B9Dfsbc0


エリカ『待っていてください隊長!!今行きます!!!』


ドォォォン!ドォォォン!
シュポッ


エリカ(二度も優勝を阻まれるし…)


エリカ『同じく!逸見エリカ!』


エリカ(大学選抜戦で助っ人させられるし…)
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:17:29.10 ID:6B9Dfsbc0
エリカ(ああもう!!)ガシガシ

エリカ(…)

エリカ(でも、あなたがいたから今の私がある)


まほ『よくやったな、エリカ』


まほ『エリカに任せてよかったよ』


まほ『ありがとう、エリカ』


エリカ(いい事もあったし…)ニヘラァ

エリカ(って、そうじゃなくて…)ブンブン
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:18:00.77 ID:6B9Dfsbc0

エリカ(とにかく私は今日、ここで…)



エリカ(全てを見せつける!)



274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:18:59.08 ID:6B9Dfsbc0



みほ(逸見さん…)


みほ(高校に入って、初めての友達)


みほ(ちょっと変わってるけど、でもとっても優しくて…)


みほ(戦車道もすっごい強くて頼りになって…)


みほ(…)

275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:19:39.25 ID:6B9Dfsbc0
みほ(あの事件の後も、私の事気にかけてくれたし…)


みほ(黙って出て行って、酷い事しちゃったな…)


みほ(戦車から離れるって転校した学校なのにまた始めてて…)


みほ(怒ってるよね…)


276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:20:15.46 ID:6B9Dfsbc0
みほ(でも大学選抜戦では助けに来てくれたし、もう気にしてないのかな?)


みほ(…)


みほ(勝ちたい)


みほ(勝って言うんだ。ごめんなさい、ありがとうって)



みほ(全力で行くよ、逸見さん)



277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:20:55.67 ID:6B9Dfsbc0



まほ「…」

「隣、失礼してもいいかしら」

まほ「どうぞ、…って、ダージリンじゃないか」

ダージリン「お久しぶり、まほさん」

まほ「観に来てたのか」
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:21:40.58 ID:6B9Dfsbc0
ダージリン「私の母校は残像だったけど、この試合すごく興味深かったからよ」

まほ「そうか」

ダージリン「まほさんは、やっぱり心配だから?」

まほ「何を言うか。心配することなんてないさ」

まほ「みほは言わずもがな。エリカは、元々強いしそれに仲間がいる」

まほ「かわいい教え子とかわいい妹の成長を観に来たのさ」
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:22:22.18 ID:6B9Dfsbc0



蝶野「両校、隊長・副隊長前へ!」


エリカ・小梅「…」スタスタ

みほ・梓「…」スタスタ


ザッ


280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:23:15.54 ID:6B9Dfsbc0
エリカ「…」

みほ「…」

エリカ「この場所でまたあなたとやれること、嬉しく思うわ」

みほ「…私もです」

エリカ「いい試合にしましょう」スッ

みほ「受けて立ちます」ガシッ

エリカ「…」ニヤッ

みほ「…」ニヤッ
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:24:26.65 ID:6B9Dfsbc0
蝶野「これより、黒森峰女学園対大洗女子学園の試合を始めます!」

蝶野「礼!」

「「「よろしくお願いします!」」」


エリカ「行くわよ小梅」

小梅「はいっ!」


みほ「行きましょう梓さん」

梓「はい!」
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:25:37.55 ID:6B9Dfsbc0



エリカ『あーあー、聞こえる?』

エリカ『今ここにいるメンバーに、優勝経験者はいない』

エリカ『勝ちたいわよね?当り前よ』

エリカ『OGとか後輩に、暗黒時代なんて言われちゃたまったもんじゃないわ』

エリカ『それに、てっぺんからの景色、見たいでしょ?』

エリカ『相手は強い。昨年ウチを破ったうえに大学選抜にも勝ったチームよ』
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:26:07.15 ID:6B9Dfsbc0
エリカ『でも安心なさい』

エリカ『私たちも強い』

エリカ『乗ってる戦車を信じなさい』

エリカ『隣の仲間を信じなさい』

エリカ『そして、自分を信じなさい』

エリカ『私はあなたを信じてる』
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:26:38.68 ID:6B9Dfsbc0



みほ『皆さん』

みほ『今大会は優勝しなくても廃校にはならないし誰かを立てないといけないといったようなことはありません』

みほ『ですがやっぱり勝ちたいですよね!私は勝ちたいです!』

みほ『やる事は変わりません。みんなで勝ちましょう!』

『『『おー!!!』』』
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:27:14.79 ID:6B9Dfsbc0
沙織「さあ!みんな頑張ろう!」

優花里「はい!」

華「もちろんです」

麻子「おうとも」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:29:45.47 ID:6B9Dfsbc0


蝶野『試合開始!!』


エリカ・みほ『パンツァーフォー!!』


黒森峰女学園
ティーガーU 2(エリカ車(フラッグ))、パンター 6(小梅、直下)、W号H 4、ラング 3、ヤークトパンター 1、ヤークトティーガー 1、エレファント 1、ルクス 1、レオパルト 1

大洗女子学園
W号H(フラッグ)、ヘッツァー、三突、八九式、M3リー、ルノーB1、ポルシェティーガー、三式
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/20(火) 22:30:23.47 ID:6B9Dfsbc0
今回はここまでです
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/20(火) 22:31:48.68 ID:6B9Dfsbc0
今さらですがルクスは車長が砲手も兼任してましたね
プラウダ戦の彼女は一体…
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/20(火) 23:32:16.19 ID:N0r+4rCH0
>>278
残像だったのか…
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/20(火) 23:36:16.29 ID:6B9Dfsbc0
>>289
ご指摘ありがとうございます
正しくは「残念」ですね…
自分でやっておきながら笑いました
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 03:04:09.39 ID:7yiSMJThO

私たちの戦いはまだまだ続く!って終わってもおかしくないクライマックス感
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 04:49:43.51 ID:t4/rvPcoO
乙です!
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 04:50:10.02 ID:CiCuDaUdo
並べてみるとなんだこの数と性能差
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:30:15.43 ID:Wxq/tPLG0



エリカ(と言っても、最初はじっとしてるんだけど…)

ルクス車長『行ってきます!』

レオパルト車長『行ってきまーす!』

エリカ『頼んだわよ、気を付けて』
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:31:07.30 ID:Wxq/tPLG0



優花里「順調に山の方に進めてますね」

みほ「うん、この調子なら抑えられそう」

沙織「そうすれば大分有利になるね〜」

華「でも、少しあっさりしすぎていませんか?」

麻子「確かに、去年は森を抜けて奇襲してきたからな」

優花里「まさか、大学選抜戦の時のように自走砲が!?」

華「後ろに回り込んで挟撃かもしれません」

沙織「どうするみぽりん!?」

みほ「周囲の警戒は怠らずやっるけれど敵影はないし、多分大丈夫かな」
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:31:36.74 ID:Wxq/tPLG0



ダージリン「黒森峰、偵察を出しただけで後は何もしないまま山を明け渡したけれど」

まほ「そうだな」フフッ

ダージリン「嬉しそうね。あまり賢い行動とは思えないけれど」

まほ「ああ。私はこんなことしないからな。裏切ってくれて嬉しいよ」

ダージリン「でも主導権を譲ることになるわ?」

まほ「エリカは何も考えずに行動しない。何か企んでるのか?」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:32:03.43 ID:Wxq/tPLG0




ルクス通信手『こちらルクス、敵発見。大洗全車両山に登っていきます』

エリカ車通信手『わかりました。偵察を続けてください』

エリカ「やはり要地を抑えてきたわね」

エリカ車操縦手「どうするの?」

エリカ「二手に分かれて挟撃をするには森を抜けないといけない」

エリカ「出来ない事も無いけど、道が悪い所走るのは足に悪い」

エリカ「全車両で前から突っ込むわよ」
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:32:33.75 ID:Wxq/tPLG0




典子『12時方向に敵車両発見!』

沙織「数は18、本隊だね」

みほ『迎え撃ちます、砲撃準備!』



ダージリン「結局力押しだけれど…」

まほ「…」ムスッ
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:33:14.18 ID:Wxq/tPLG0



エリカ車操縦手「砲口思いっきりこっち向てるけど」

エリカ「いいのよ」


みほ『全車、砲撃開始!!』


ドォォン!ドォォン!


ラング三号車車長『撃ってきた!!』

エリカ『怯むな!!足を止めるな!!そうそう当たるもんじゃないわ!!』

エリカ『このまま突っ込んで相手を脅かすわよ!』
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:34:13.54 ID:Wxq/tPLG0


みほ『ある程度の距離までは装甲の薄い車両を狙ってください!』

華「…今です!」


ドォォォン!
ガッ!
シュポッ


ラング二号車車長『やられました!』

エリカ『構うな!進みなさい!!』
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:35:21.75 ID:Wxq/tPLG0



優花里「お見事です五十鈴殿!」

華「ありがとうございます」

麻子「まず一両、だな」

沙織「ねえ!全然減速しないよ!」


エルヴィン「まるで特攻隊だな…」


あゆみ「どんどん近づいてくるよ!」
桂利奈「こわいこわい!」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:36:00.54 ID:Wxq/tPLG0


典子「スパイク止めるな!根性!」

妙子(意味ないと思うんだけどなぁ…)


優花里「西住殿!山頂からでは俯角が足りなくなってきました!」

みほ「うん、わかった」

みほ『全車前進!砲撃を継続してください!』

みほ『ある程度まで近づいてきたら上部装甲を狙って!』

『『『はい!』』』
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:36:38.38 ID:Wxq/tPLG0


ドォォン!ドォォン!


シュポッ
シュポッ


沙織「レオポンとカバさんが1両ずつやったって!すごい!」

みほ「いい調子ですね!」
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:37:33.80 ID:Wxq/tPLG0



エリカ車通信手「W号三号車、ラング三号車もやられました!」

エリカ「でも麓まで来れたわ」

エリカ『陣形変更!V字隊形!』

『『『ヤヴォール!』』』



左衛門座「鶴翼の陣だ!」

カエサル「登って来てる…」


ねこにゃー「このままだと包囲の危険があるにゃー」

305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:38:41.81 ID:Wxq/tPLG0

エリカ『反撃の時間よ!砲撃開始!!』


ドォォォン!ドォォォン!


麻子「そろそろ潮時じゃないか?」

みほ「うん、そうだね」

優花里「被害ゼロで3両撃破出来ました、大戦果です!」

みほ「よし、行こう」

みほ『この場を離れます!もくもく用意!』

『『『もくもく用意!』』』

沙織「用意完了!いつでも行けるよ!」

みほ『もくもく開始!もくもく作戦リターンズです!』

『『『もくもく開始!』』』ポチッ
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:40:01.02 ID:Wxq/tPLG0
プシュゥゥゥゥゥ


エリカ車砲手「煙幕張ってきた!」

エリカ車通信手「縦隊でウチの間を通って降りていきます」

エリカ「撤退するみたいね」

エリカ『味方に当たる危険がある!砲撃中止!』


ブロロロロロ


華「撃ってきませんね」

麻子「ありがたいな」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:41:00.94 ID:Wxq/tPLG0


ツチヤ「やっちゃって!」


ドォォォォン!
シュポッ


ヤークトパンター車長「ええ…」


エリカ車通信手「ヤークトパンター、やられました…」

エリカ「小賢しい事してくれるわね…」

エリカ車装填手「どこに行くのかな?」

エリカ「まあ市街地でしょうね。そこで仕掛けてくるわ」

エリカ「ルクスに追わせて、あとレオパルトにも連絡」

エリカ車通信手「はい!」
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:43:48.11 ID:Wxq/tPLG0


みほ『猫田さん、すみません。お願いします』

ねこにゃー『任せてにゃー』


エリカ(…あの子の事だし、もしかしたら)

エリカ「旋回して、あと砲撃準備」

エリカ車砲手「え、なんで?」

エリカ「いいから」

エリカ車操縦手「ん」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:44:32.14 ID:Wxq/tPLG0


小梅『煙幕晴れます!』

エリカ「さあ…来なさい!」


ねこにゃー「今にゃ!」


ドォォン!
シュポッ


パンター五号車車長「うぇっ!?」
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:45:14.26 ID:Wxq/tPLG0

ねこにゃー「すぐ逃げるにゃ!」

ももがー「わかったナリ!」


エリカ「やっぱり!撃て!」


ドォォォォン!
シュポッ


ねこにゃー「あー、もうゲームオーバーか」

ももがー「もっと活躍したかったモモ…」
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:46:15.45 ID:Wxq/tPLG0



沙織「アリクイさんチームやられちゃったって」

みほ「1両撃破出来たし、十分だよ!」

優花里「これで7対15ですね」

麻子「まだまだ戦力差があるな」

華「ですが作戦通りいってますね」

みほ「うん、この調子なら…」



エリカ『損傷を確認しなさい。態勢を整えてから追うわよ』

『『『ヤヴォール!』』』
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:48:29.47 ID:Wxq/tPLG0



まほ「…」

ダージリン「運命は浮気者、よ」

まほ「ああ、まだ先は判らない」



ルクス車長「本隊が来るまで、しっかり偵察しなきゃ…」

ルクス車長「見つからないように気を付けてね」

ルクス操縦手「うん、わかってる」
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:51:25.68 ID:Wxq/tPLG0



麻子「さて、例の川だ」

みほ『追手は来ていません、慎重にいきましょう』

『『『はい!』』』


ザパァァン


ルクス通信手『こちらルクス。大洗、川を渡り終えました。直にそちらに行きます』

レオパルト通信手『りょうかーい』
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:52:04.21 ID:Wxq/tPLG0



レオパルト車長「来た来た!」

レオパルト操縦手「ひえー、こっわ」

レオパルト装填手「木陰に隠れてるだけじゃねえ…」

レオパルト車長「下手に動くなよ…」
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:53:07.17 ID:Wxq/tPLG0


ブロロロロロロ


カエサル「…あそこ、見ろ」

エルヴィン「草が不自然に倒れてるな」

カエサル「相手の車両が通ったのか?」

おりょう「左衛門座、撃つぜよ」

エルヴィン「“怪しいところは、弾丸をぶちこめ”だ」

左衛門座「了解」
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:54:13.09 ID:Wxq/tPLG0


レオパルト装填手「なんかこっち向いてない?」

レオパルト車長「さあ、気のせいでしょ」


ドォォォン!
シュポッ


レオパルト車長「あ」
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:55:28.88 ID:Wxq/tPLG0


おりょう「ビンゴぜよ!」

エルヴィン「お手柄だな、カエサル」

カエサル「だろう?」


みほ「カバさんすごい!」

優花里「やりますねぇ!」


レオパルト通信手「なんでバレたんだろう…?」

レオパルト操縦手「車体も緑に塗装してるのにね…」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:56:32.61 ID:Wxq/tPLG0



みほ『では、お願いします』

『『『はい』』』

みほ『ご武運を』

沙織「うまくいくといいね」

華「大丈夫ですよ、皆さんはお強いんですから」

麻子「だな。頼りになる仲間だ」

優花里「ですね〜」

みほ「ここが…第二のターニングポイントです」
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:57:56.14 ID:Wxq/tPLG0



優季「緊張するねぇ…」

あや「うん…」

梓(黒森峰の本隊が来るのはまだ先だろうけど、でも一応…)キョロキョロ


ルクス車長「えっ!?」


梓「あっ!桂利奈ちゃん、旋回!5時に相手ルクス!」

桂利奈「あーい!」


ギュルルルル

320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:58:58.67 ID:Wxq/tPLG0
ルクス車長「左に回り込んで!」

ルクス操縦手「わかった」


ブロロロロロロ


梓「あやちゃんお願い!」

あや「任せて!」


キュルキュル


321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 22:59:41.13 ID:Wxq/tPLG0
ルクス装填手「まずい!副砲がこっち見てる!」

ルクス車長「撃破されることは無いから大丈夫!」


あや「そりゃあ!」


ドォン!
ゴォンッ


ルクス操縦手「履帯が…!」

322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 23:00:36.59 ID:Wxq/tPLG0


優季「あやちゃんお見事〜」

あゆみ「よし!こっちも照準完了!」

梓「撃て!」


ドォォン!
シュポッ


ルクス装填手「あちゃ〜」

ルクス通信手「やられた…」

ルクス車長(隠れてたレオパルトがあっさり見つかった…。近づかないようにしていた私たちもリーにやられたし…)

ルクス車長(もしかして…!)
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/21(水) 23:01:25.13 ID:Wxq/tPLG0



エリカ車通信手「ルクス、レオパルト共にやられたそうです」

エリカ「…場所と状況は?」

エリカ車通信手「橋付近、見つかって撃破されたと」

エリカ(出しゃばったとかじゃなくて向こうからか…)

エリカ(…間違いない、橋で仕掛けてくるわね)

エリカ(迂回する方が安全だろうけど、足回りへのダメージがね…)

エリカ「…受けて立つわよ」ニヤッ
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 23:03:28.09 ID:Wxq/tPLG0
今回はここまでです
更新はあと2か3回、今週中に完結します
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:01:15.83 ID:KzXTxD2l0



エリカ『全車停止』

直下『着いたね』

小梅『ここで、ルクスとレオパルトがやられた…』

エリカ『一列で通るわよ。小梅・直下、前よろしく』

小梅『はい』

エリカ『気を付けて』

直下『隊長もね〜』
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:02:11.89 ID:KzXTxD2l0


ゴロロロロロロ


エリカ「よし、私たちも行くわよ」

エリカ車操縦手「ん」


ブロロ


エリカ「…!」ゾクッ

エリカ「停止!全速後退!!」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:02:46.43 ID:KzXTxD2l0


ドォォォン!

ゴォォォン!!!ガラッシャァァァ!!!


小梅「橋が!!」

直下「脇にヘッツアー!撃て!」


ドォォォン!
シュポッ

328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:03:21.16 ID:KzXTxD2l0


沙織「フラッグ車じゃないティーガーUとパンター、ラングをやっつけたって!カメさんもやられちゃったけど…」

優花里「十分ですよ!」

みほ「はい!すってん作戦大成功です!」

麻子「フラッグ車を撃破出来れば最高だったがな」

みほ「さすが逸見さん、だね」

華「こちらも急ぎましょう」
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:04:05.02 ID:KzXTxD2l0



エリカ『あなたたち、大丈夫!?』

ティーガーU二号車車長『平気平気!!安心して!』

W号一号車車長『こっちも大丈夫です!』

パンター四号車車長『みんな無事です!』

エリカ『そう、よかったわ…』ホッ

ティーガーU二号車車長『何も出来なくてごめん!』

W号一号車車長『頑張ってください、隊長!』

パンター四号車車車長『あとお願いします!』

エリカ『任せなさい。あっ、一応医者に診てもらう事。いいわね?』
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:04:33.51 ID:KzXTxD2l0
パンター四号車車車長『はい!』

W号一号車車長『お気遣いありがとうございます!』

ティーガーU二号車車長『心配し過ぎだよ〜』

エリカ車装填手「みんな無事で良かったね!」

エリカ車操縦手「被害が3両だけなのもね」

エリカ車通信手「車間空けていて正解でしたね

エリカ「ええ…」

エリカ(あのまま進んでたらと思うと…)

エリカ車砲手「で、どうするの?」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:04:59.71 ID:KzXTxD2l0



まほ「フラッグ車は撃破し損ねたけれど、分断に成功した」

ダージリン「これで時間を稼げたわね」

まほ「ああ、市街地で仕掛ける準備ができるな」
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:05:42.23 ID:KzXTxD2l0



直下『ヘッツアー以外には居ないみたい!』

小梅『わかりました。ありがとうございます』

小梅(こっちはパンターが4両、W号、ラング、ヤークトティーガー、エレファントの8両。向こうはエリカさんとW号が1両だけ…)

小梅(大洗は6両、でも市街地での戦いは得意とだし時間を与えるのはマズい)

直下『小梅ちゃん』
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:08:19.41 ID:KzXTxD2l0
小梅『はい、いきましょう』

小梅『エリカさん!後で会いましょう』

エリカ『わかったわ。頼んだわよ!』

小梅『はい!』

小梅『付いてきてください!市街地に先行します!』
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:09:30.77 ID:KzXTxD2l0



ダージリン「合流はしないみたいね。意外ですわ」

まほ「だな」

ダージリン「大洗にとっては厳しいわね」

まほ「いや、上手くいけば数を残したままエリカに挑める」

ダージリン「そうね」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:10:02.34 ID:KzXTxD2l0



エリカ『さて、私たちも行きましょうか』

W号二号車車長『はい!』


パゾ美「撃て!」


ドォォン!
シュポッ

336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:10:52.25 ID:KzXTxD2l0
W号二号車車長「伏撃!?」

エリカ「なっ!?」


パゾ美「後退!」

ゴモヲ「はい!」


ギュルルル


エリカ「茂みの中!撃て!」

エリカ車砲手「そりゃあ!」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:11:32.25 ID:KzXTxD2l0

ドォォォン!
シュポッ


W号二号車車長『すみません隊長…』

エリカ『いや、油断してた私が悪かったわ』

W号二号車車長『いや、そんなこと…!』

エリカ車装填手「単独になっちゃったよ…」

エリカ車操縦手「急いで合流しよう」

エリカ「ええ、そうね。行きm」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:12:30.90 ID:KzXTxD2l0
ドォォン!ドォン!


エリカ「!?」バッ


カァンッ!コォンッ!


エリカ「五時方向!M3!」

エリカ車操縦手「距離がある。やられることはない。合流すべきよ」

エリカ「そ、そうね…」
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:13:59.19 ID:KzXTxD2l0


あや「ティーガーU固〜い!」

あゆみ「ごめん、やっつけられなかった!」

梓「大丈夫、撃破が目的じゃないから。メインはここからだよ」

優季「頑張ってね桂利奈ちゃん」

あゆみ「紗季も頑張ってだって!」

桂利奈「あいあーい!」

梓(本当に乗ってくるかわからないけど…)
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:15:48.43 ID:KzXTxD2l0



ガチャンッ

スッ


梓「…」


エリカ「…」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:16:26.97 ID:KzXTxD2l0
エリカ車砲手「どうしたんだ、逸見?」

エリカ「M3の車長」

エリカ車装填手「車長が?」

エリカ「キューポラから体を出してる」

エリカ車通信手「それがどうかしました?」

エリカ(みほが育てたチーム…)

エリカ(面白い…)ニヤッ

エリカ「車体旋回。ウサギ狩りの時間よ」

エリカ車操縦手「はぁ…、ほんとバカ」
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:17:24.57 ID:KzXTxD2l0


梓「きた!」

あや「やった!」

優季「こわ〜い」

あゆみ「でもやらないと!」

桂利奈「よーし!」

紗希「…」
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:18:00.97 ID:KzXTxD2l0



沙織「ひとりぼっち作戦、上手くいったって!」

優花里「カモさんチームも頑張ってくれましたね」

麻子「よく乗ってきたな」

みほ「逸見さんはまっすぐな人だから」



ダージリン「早く合流するほうが良いのではなくて?」

まほ「エリカをその気にさせるような事をしたんだろう。あいつは単純だからな」

ダージリン「厳しいわね」

まほ「そんなことはない。むしろ私は好きだぞ、エリカのああいうところ」
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:20:48.61 ID:KzXTxD2l0



エリカ「前進!」


ブロロロロロロ


梓「後退!まず広い所に出るよ!」

梓(2分…は難しいかな、せめて100秒は稼ぎたい)


ブロロロロロ

345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:22:29.05 ID:KzXTxD2l0


梓「ここなら!旋回!」

桂利奈「あい!」


ギュルルル


エリカ(75ミリ砲は回らないし37ミリは装甲を抜けない)

エリカ(なのに起伏のない広場で向かってくる)

エリカ(足止めが目的ね、まあ当然だけど)

エリカ「撃て!」
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:23:12.91 ID:KzXTxD2l0


ズドォォンッッ!


梓「回避!」


バシュッ!


エリカ車砲手「躱された!」

エリカ「行進間だしそんなもんよ」
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:24:11.17 ID:KzXTxD2l0


梓「撃て!」

あゆみ「そりゃあ!」

あや「とりゃ!」


ドォォン!ドォン!


エリカ「砲塔旋回!右十度!」


ギュルル

ガァン!ゴォンッ!


あゆみ「やっぱり弾かれる!」

梓「すれ違ったらすぐに旋回!真っすぐ走らないように心がけて!」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:24:58.22 ID:KzXTxD2l0

ブロロロロロロ


エリカ「停止射撃に切り替えるわ。弾の消費を抑えたい」

エリカ車操縦手「了解」

エリカ「停止!」


ギギィ


エリカ「撃て!」


ドォォォン!

349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:25:55.99 ID:KzXTxD2l0


梓「停止!」


ギギギッ

バァァン!


優季「梓ちゃんすご〜い」

梓(相手の砲手は相当腕がいい。でも裏返せば回避運動をしっかりすれば当たることはない…はず)
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:27:31.99 ID:KzXTxD2l0

エリカ車砲手「ああもう!」イラッ

エリカ車装填手「気にしないでいいよ!」

エリカ車操縦手「イラつけば精度が落ちる、やめときな」

エリカ車通信手「そうだよ、回避されなきゃ当たってるよ」

エリカ車砲手「解ってる!」

エリカ「…あんた、どんな的が得意?」

エリカ車砲手「は?制止、向かってくるの、横移動、斜めの順だけど」

エリカ「分かった。なら次、絶対当てなさい」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:28:08.06 ID:KzXTxD2l0


あや「そりゃ!」


ドォン!


あゆみ「意味無いから…」


エリカ「砲塔旋回!照準!」

エリカ車砲手「照準良し!」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:28:48.64 ID:KzXTxD2l0

梓「来る!停止!」


ギギギィッ!


パラララララ


梓「なっ!?」

あゆみ「機銃!?」


エリカ車砲手「そこだ!!」
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:30:27.84 ID:KzXTxD2l0


ドドォォォオンッ!


ガァンッ!
シュポッ


エリカ車砲手「いや〜やっぱりド真ん中にブチ込むのは気持ちいいなあ〜」

エリカ車通信手「お見事!」

エリカ車装填手「ナイスゥ!」

エリカ車操縦手「さすが」

エリカ「ま、それぐらいはやってくれないとね」
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:32:00.23 ID:KzXTxD2l0


桂利奈「やられたー!」

優季「やっぱりすごいね…」

あゆみ「うん…」

紗季「」コクコク

梓「みんな大丈夫!?」

あや「大丈夫!メガネ割れちゃったけど」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:32:33.62 ID:KzXTxD2l0



エリカ(まだまだね…。でも悪くなかったわ)

エリカ(これからが楽しみな子達ね)フフッ

エリカ車装填手「なんで笑ってるの?」

エリカ「なんでもない。さあ、市街地に行くわよ!」
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:33:30.25 ID:KzXTxD2l0



沙織『うん、お疲れ様。頑張ったね』

優花里「ウサギさんチーム、大活躍ですね」

麻子「魅せてくれたな」

みほ「はい!」

華「おかげで迎え撃つ準備が整いました」

みほ(逸見さんがここに来る前に相手を撃滅…)

みほ(数の利を生かして逸見さんを…)

みほ(4両で8両の相手をするのは厳しいけど、このチームなら…)
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:34:22.70 ID:KzXTxD2l0



直下『間もなく、だね』

小梅『はい。市街地に入ったら2両ずつで行動してください』

小梅『くれぐれも気を付けて』



典子『黒森峰来ました!直に第三セット開始です!』

みほ『わかりました、アヒルさんチームもこちらに合流してください』

典子『了解です!』



エリカ車通信手「小梅さん達、市街地に入ったそうです」

エリカ「私たちも急ぎましょう」
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:34:59.78 ID:KzXTxD2l0



パンター六号車車長(ここは道幅が狭いし入り組んでる。慎重にいかなきゃ)

ラング一号車車長『…っ!後退!』

パンター六号車車長『なに!?どうかしたの!?』

ラング一号車車長『脇に三突です!』


ブロロロ


パンター六号車車長『撃ってこないじゃない』

ラング一号車車長『あれ…おかしいなあ』

パンター六号車車長『緊張でおかしくなってるんじゃない?』

ラング一号車車長『うーん…微速前進』
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:35:37.68 ID:KzXTxD2l0

ブルル


ラング一号車車長『やっぱりいる!後退!』

パンター六号車車長『固定砲じゃ反撃できないでしょ、私がやる!』

ラング一号車車長『お願いします!』

パンター六号車車長『前進!』


ブロロロロロロ


パンター六号車車長『撃て!』
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:36:22.45 ID:KzXTxD2l0

ドォォォン!

バキイィ!

パンター六号車車長「…ハリボテね」

ラング一号車車長(デコイを置く目的…)

ラング一号車車長(敵を足止めする、戦力を見誤らせる、あとは…)

ラング一号車車長(突破させない為!そう隊長に教わった!)

ラング一号車車長『突破しましょう!前進!』

パンター六号車車長『え、ちょ、なにやって』
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:36:49.13 ID:KzXTxD2l0
ブロロロロロロ


パンター六号車車長「ああもう、ついていって!」


ドォォン!
シュポッ


ラング一号車車長「え?」
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:39:00.33 ID:KzXTxD2l0


左衛門座「やった!」

おりょう「作戦成功ぜよ」

カエサル「もう1両いるぞ!」

エルヴィン「すぐにこの場を離れる!」

おりょう「了解ぜよ!」


パンター六号車車長「追うわよ!って、もういない」

パンター六号車車長「逃げ足の速い奴め…」

パンター六号車車長『全く、逸るんじゃないわよ』

ラング一号車車長『あはは…ごめんなさい』
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:40:21.12 ID:KzXTxD2l0



沙織「カバさんチーム、ラング撃破だって!」

みほ「さすがカバさんチームです!」

麻子「まさか成功するとはな」

優花里「作戦が良かったですね〜」

華「マカロニ作戦ドライ、でしたっけ?」

みほ「うん。逸見さんなら、そういう風に教えると思ったから」
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:46:10.78 ID:KzXTxD2l0



W号四号車車長『前方に八九式!』

パンター三号車車長『放っておいていい。それよりも火力のある車両を優先的に』

W号四号車車長『了解です!』


妙子「相手されてないですよー?」

あけび「やっぱり火力がないから…」

典子「そっちの方が都合がいい」

典子『こちらアヒル!レオポン、用意はいいですか?』

ツチヤ『オッケー!いつでもいいよ!』

典子「やるぞ!メラメラ作戦!」

忍「痛い目にあわせてやりましょう!」
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:47:47.72 ID:KzXTxD2l0


W号四号車車長『八九式が脇に回り込んできた!』

パンター三号車車長『どうしても構って欲しいらしい。撃破しろ』

W号四号車車長『了解!砲塔旋回!』


典子「させるか!とりゃ!」


シュッ カァンッ

カランッ!コロコロ 

プシュゥゥゥゥゥ
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:48:44.73 ID:KzXTxD2l0


W号四号車車長「うわっ!?なに!?」

W号四号車砲手「発煙筒だ!」

W号四号車装填手「キューポラから入れてきたの!?」

W号四号車通信手「投げ捨てて!」

W号四号車操縦手「見えないよ!」


妙子「お見事ですキャプテン!」

典子『レオポンさん、あとよろしく!』

ツチヤ『はいはーい』

典子「よし、後退!」

忍「はい!」
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:49:52.02 ID:KzXTxD2l0

ブロロロロロロ


パンター三号車車長『正面からポルシェティーガー!後退しろW号!』

パンター三号車車長(まずい、それどころじゃないか)

パンター三号車車長『撃て』


ドォォォン!

ゴォンッ!


パンター三号車車長(やはり抜けないか…)

パンター三号車車長「後退、W号は諦める」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:52:11.04 ID:KzXTxD2l0
ツチヤ「今楽にしえあげるからね〜」

ツチヤ『撃て!』


ドォォォォンッッ!

ガァンッ!!

シュポッ


W号四号車車長「やられたー!」

パンター三号車車長『ご苦労。後は任せな』

W号四号車車長『はい!』

パンター三号車車長(あの八九式は倒しておかないと後々厄介になるかもな)

パンター三号車車長(でも今から追うには向こうの足が速すぎる)

パンター三号車車長「残りの車両をさがす」

パンター三号車操縦手「はーい」
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:52:57.62 ID:KzXTxD2l0



パンター六号車車長(三突はどこに逃げた…?)


ドォン!

カァンッ


パンター六号車操縦手「軽戦車が目の前を横切ってった!」

パンター六号車車長「八九式にも気を付けろと三号車が言ってたわ!追うわよ!」

パンター六号車車長「了解!」
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:55:20.47 ID:KzXTxD2l0

あけび「やっぱり57ミリのスパイクじゃ効果無いかぁ…」

典子「ついてきたぞ!」

妙子「作戦通り…」


沙織「最後のW号を撃破、今アヒルさんがパンターに追われてる!」

みほ(やっぱり。逸見さんなら危険因子は優先的に処理するようにさせるよね)

みほ『カバさんチーム、準備はいいですか!?』

エルヴィン『大丈夫だ!』
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:55:51.75 ID:KzXTxD2l0

パンター六号車車長「撃ち続けなさい!」


ドォォォン!


忍「リベロ並みのフットワークで…」

妙子「頑張って!あと少し!」

典子『カバさん!すぐです!』

エルヴィン『いつでも来い!』
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:57:37.38 ID:KzXTxD2l0

おりょう「行くぜよ!」

カエサル「今度は失敗しない!」

左衛門座「必ず仕留める!」

エルヴィン「前進!」


ブロロロロロロ


パンター六号車操縦手「くっそ〜速いな〜」イライラ

パンター六号車車長(このままだと開けた道に出る。そこを撃たれるかも…)


妙子「そこ!右折!」

忍「そりゃ!」

ギュルル
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 22:58:59.28 ID:KzXTxD2l0


パンター六号車操縦手「待てーい!」

パンター六号車車長「ダメ!停止!」

パンター六号車操縦手「うぇっ!?」


ギギィィ


パンター六号車車長「曲がったところで止まってどうするのよ!」

パンター六号車車長(良かった…待ち伏せはされてなかった)ホッ

パンター六号車砲手「前から三突が!」

パンター六号車車長「なっ」

パンター六号車砲手「八九式とどっちを狙えば!?」

パンター六号車車長「狙いやすい方!」

パンター六号車砲手「そんなアバウトな…」

パンター六号車砲手(三突の火力でもパンターの正面は厳しい、なら!)
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:00:04.54 ID:KzXTxD2l0

ドォォォン!


典子「回避!」

忍「はい!」


バシュッ!


パンター六号車砲手「躱された!」

パンター六号車車長(それより三突、このままだとすれ違うけど何もしないの?どういうつもり?)
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:00:59.56 ID:KzXTxD2l0


カエサル「今だ!ナポリターン!」


ギュルッ
ギギギギギィィィィィィ


エルヴィン「ぶち込め!!」


ドォォォン!

シュポッ


おりょう「成功ぜよ!」

左衛門座「やったなおりょう!」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:01:47.46 ID:KzXTxD2l0

典子「よし!」



みほ(こちらは4両、相手は逸見さん合わせて6両…)

みほ(いける…!)


小梅「撃て!」

直下「撃て!」

パンター三号車車長「撃て」
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:02:24.22 ID:KzXTxD2l0

みほ「っ!回避!」


ドォォォン!ドォォォン!ドォォォン!


ガァ シュポッ
ガァ シュポッ


典子「うわぁ!」

エルヴィン「うぉっ!」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:03:09.71 ID:KzXTxD2l0


麻子「間一髪だったな」

みほ「見つかった…。逃げます!」

麻子「ほーい」

沙織「アヒルさん、カバさんやられたって!」

みほ「残り2両…」

みほ『レオポンさん、今どこですか!?』
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:03:41.80 ID:KzXTxD2l0


小梅「エリカちゃんが任せてくれたんだ…」

直下「そう簡単にやられるわけにはいかないんだよね」

パンター三号車車長『こちら三号車。相手フラッグ車を発見、追撃する』

小梅『わかりました。私もそちらに向かいます』

直下『私はポルシェティーガーを探すよ!エレファント、ヤークトティーガーもついてきて!』

『『ヤヴォール!』』



エリカ『こちらエリカ、直につくわ』

エリカ「って、聞いてる?」
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:04:55.57 ID:KzXTxD2l0


沙織「なんか追手が増えたよ!!」

みほ「…」

ツチヤ『こちらレオポン、見つかっちゃった』

ツチヤ『パンターと駆逐戦車2両に追われてるよ』

みほ『予定通りお願いします!』

ツチヤ『それじゃ私たち、たぶんやられちゃうけど』

みほ『大丈夫です、後は任せてください』

ツチヤ『はいよー』
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:05:50.40 ID:KzXTxD2l0


みほ「麻子さん、そこ左折!」

麻子「ほーい」

沙織「みぽりん!このままだとタイミングが合わない!私たち早すぎるよ!」


ツチヤ「EPS使って!」


ブオオオオオオオオ!!


みほ「きた!」


パンター三号車車長「っ」


ガァンッ!

382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:06:29.67 ID:KzXTxD2l0
ツチヤ『撃て!』


ドォォォォン!

シュポッ


パンター三号車車長「…」チッ


ヤークトティーガー車長「止まった!撃て!」


ドォォォォォンッ!

シュポッ!

383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:07:20.68 ID:KzXTxD2l0

ツチヤ「いや〜、まあよくやったよ」

みほ『ありがとうございました』

ツチヤ『後は頼んだよ〜』


直下「十字路で交差させてきたか〜」

直下『迂回してフラッグ車を追うよ!』

『『ヤヴォール!』』

小梅『私もすぐ行きます!』
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:08:08.68 ID:KzXTxD2l0



沙織「私たちだけになっちゃったね…」

華「相手はまだ5両…」

優花里「その5両も強力です…」

麻子「…」

みほ「大丈夫、まだチャンスはあります…!」

みほ(とは言ったけど…)

みほ(ここまでかな…)
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:09:07.39 ID:KzXTxD2l0


エリカ「お待たせ」

直下「遅いぞたいちょー!」

小梅「あとはフラッグ車だけだよ」

エリカ「ええ、そうみたいね。よくやったわ」

エリカ(…)

エリカ(これで終わりか…)
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 23:10:03.71 ID:KzXTxD2l0



ダージリン「さすが黒森峰、隊長以外もよく鍛えられてるわね」

まほ「当然だ」

ダージリン「5対1、みほさんにとっては厳しいわね」

まほ「ああ…」

まほ(なんなんだろう…)

まほ(この物足りなさは…)
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/22(木) 23:10:29.83 ID:KzXTxD2l0
今回はここまでです
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/23(金) 00:05:07.53 ID:phOMw4cw0
この車両差と性能差でここまでやられるとか去年から何も進化してないですねこれは...
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/23(金) 02:40:45.82 ID:Y/DvOpFNO

みほを立てようとすると仕方ないとは言えこうもポンポンやられる黒森峰を見るのは辛い…
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ sage]:2018/03/23(金) 12:45:40.92 ID:hPFDFfgW0
物量差を活かして戦えたのだから成長してるだろ?
むしろ去年が無能
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/23(金) 14:56:57.10 ID:fZmVlJjz0
主導権をみほが握ってるしこんなもんでしょ
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:02:18.70 ID:oleYCl+s0



みほ「回り込まれるのが怖い。広い所に行きましょう。そこで相手をします」
麻子「ん」


エリカ「いたわね」
小梅「ええ…」


みほ「逸見さん、来たんだ…」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:03:03.91 ID:oleYCl+s0
エリカ「じゃあ…」


みほ「では…」


エリカ「ほうげk」みほ「パンt」


小梅「待って下さい!」

エリカ「っ!」バッ!


みほ「っ!停止!」

沙織「どうしたのみぽりん!?」

みほ「逸見さん、手を突き出してる…」

華「待て…、ですかね?」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:03:38.09 ID:oleYCl+s0

エリカ「なによいきなり」

小梅「エリカさん…私たち、ここで降りるね」

エリカ「は?何言ってんの?」

小梅「したいんでしょ、みほさんと一騎討ち」

エリカ「そんなことないわよ。相手に無礼だわ、やめなさい」


華「何か話していますね」

麻子「そのようだな」
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:04:36.95 ID:oleYCl+s0

小梅「最後ぐらい、わがまま言っていいんだよ。エリカさんは今までずっと、私たちの為に頑張ってきたんだから」

エリカ「だからそんなことは」

小梅「嘘。だってエリカさん、すごい曇った顔してるもん」

エリカ「…もともとこういう顔よ」

小梅「優勝しても、エリカさんが心から笑ってくれないのは嫌だな…」

エリカ「…」
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:05:05.69 ID:oleYCl+s0
小梅「見せてよ、エリカさんの戦車道。“私はあなたを信じてる”」

直下「私も信じてるぞ!」

ヤークトティーガー車長「うんうん」

エレファント車長「そういうこと」

エリカ「あなたたち…」

エリカ「…好きにしなさい」プイッ
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:05:42.64 ID:oleYCl+s0


シュポッ
シュポッ
シュポッ
シュポッ



沙織「ええっ!?白旗上がったよ!?」

優花里「投降ですね…」

華「ナメられてるってことですか?」ムッ

麻子「腹立たしいな」

優花里「ですが一騎討ちなら我々にもチャンスが!ね、西住殿!西住殿…?」

みほ(逸見さん…)ニヤッ
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:06:21.04 ID:oleYCl+s0



まほ「自分自身を信じてみるだけでいい。きっと、生きる道が見えてくる」

ダージリン「…ゲーテね」

まほ「エリカは私を目標にしていた。その結果自分を認めることが出来なかった」

まほ「私から離れ、新しい道を志向すれば、エリカはもっと強くなる」

ダージリン「守破離、ですわね」

まほ「さあ、見せてくれ…お前の戦車道を!」



エリカ(ありがとう小梅、ありがとうみんな…)

399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:06:51.73 ID:oleYCl+s0



みほ「場所は学校から、回収車が居なくなってから3回秒針が12を刺したらスタート…」

沙織「この距離で向かい合ってるんだし、開始と同時に撃たれたらすぐやられちゃうよ」

みほ「そんなつまらないことはしないはずです」

優花里「そうですね!じゃないと一騎討ちなんてしませんよ!」

麻子「で、作戦はどうする?」

みほ「…最初の一撃で優位に立ちます」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:07:25.19 ID:oleYCl+s0



エリカ車通信手「伝えてきました」

エリカ「ん、ありがとう」

エリカ車砲手「いや〜燃えるな〜!」

エリカ車装填手「私は緊張しっぱなしだよ〜」

エリカ車操縦手「何か作戦は?」

エリカ「W号の主砲なら側面か背面じゃないと抜けない。そこだけ晒さないように注意して」

エリカ「逆に私たちはどこでも抜ける。確実に一発、ぶち込むわよ」

エリカ「じゃ、後は時間まで汗拭いたり水飲んだりしなさい。気持ちは切らさないで」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:08:03.77 ID:oleYCl+s0



みほ(あと30秒…)


みほ「みんな集中して…」


みほ「エリカさんは強いよ」




エリカ「あんたたち、気引き締めなさい」


エリカ「みほはバケモノよ」


402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:09:31.10 ID:oleYCl+s0



みほ(3…)

エリカ(2…)


エリカ「右方向に前進!!」


ブロロロロロロ


みほ「後退!!」


ブオオオオオ


403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:10:23.77 ID:oleYCl+s0
エリカ(初手で下がった…?)

エリカ「追うわよ!」


みほ(よし…ついてきてる)

みほ「曲がって!すぐ停止!」

麻子「ん」

みほ「衝撃に備えてください!」


エリカ「曲がった!砲撃準備!」

エリカ「って、な!!」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:11:00.81 ID:oleYCl+s0


ガァァンッ!!


エリカ車操縦手「うわっ」

エリカ車通信手「きゃっ!」

エリカ車砲手「うおっ!」

エリカ車装填手「ひゃっ!」

エリカ「っ!」


みほ「撃て!!」


ドォォォン!

ギィンッ!

405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:11:31.79 ID:oleYCl+s0



みほ「すぐ発進!」

華「すみません、ターレットリングに当てられれば撃破出来たかもしれないのに…」

みほ「そんな、当てただけでもすごいよ!」

みほ「それに、狙いは上手くいったし」
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:12:07.77 ID:oleYCl+s0

エリカ車装填手「いたた…」

エリカ車通信手「慣れたつもりだったけど、不意にはキツイですね…」

エリカ「…」

エリカ車砲手「どうした逸見?」

エリカ「砲身の先が曲がってる。おそらく今の砲撃でやられたわ」

エリカ車装填手「あっちゃ〜」

エリカ車操縦手「精密射撃は不可能、肉薄しないとだな」

エリカ車砲手「曲がってても当ててやるよ!」

エリカ「心意気は買うけど弾には限りがある。慎重にね」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:12:55.23 ID:oleYCl+s0


ブロロロロロロ


沙織「回り込んできた!」


エリカ「撃て!」


ドォォォォン!


エリカ車砲手「当たらない!」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:13:42.37 ID:oleYCl+s0


みほ「よし、これでいい」

みほ「すれ違ったらすぐにターン、出来ますか?」

麻子「道幅が狭すぎる」

みほ「ならこのまま進んで。広場で迎え撃ちます」

麻子「ほーい」



エリカ(来ない…待ち伏せか)

エリカ「広場に出るときに一旦停止するわよ!」

エリカ車操縦手「了解」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:15:09.84 ID:oleYCl+s0
ブオオオオオオオオ


エリカ「今!」


みほ「撃て!」


ギギギィィィィィィ

ドォォォン!


エリカ「やっぱり…」


みほ「離脱!」
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:15:38.65 ID:oleYCl+s0
ギュルルルルル!


エリカ「撃て!」


ドォォォォォン!


エリカ「ちっ!」


みほ「ここで撃ち合います!回り込むチャンスを常に窺って!」
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:16:20.68 ID:oleYCl+s0
ブォォオオンン


みほ「撃て!」


エリカ「車体旋回!11時方向!」


キキッ

ドォォォン!

ガァン!

412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:16:50.14 ID:oleYCl+s0
みほ「…次弾装填!」


エリカ「撃て!」


みほ「停止!」


ギキィ!

ズドォンッ!


エリカ「発進!」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:18:42.77 ID:oleYCl+s0
みほ「このまま回り込んで!すぐ装填!」


ブオオオオオオオオ


みほ(よし、側面!)

みほ「撃て!」


エリカ「旋回!」


ギュルルル

ドォォォン!

ゴォンッ!


414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:19:22.75 ID:oleYCl+s0
優花里「そんな…」

みほ「優花里さん装填!」

優花里「はい!」


エリカ「照準!」


みほ「距離を取って!」


ブロロ


みほ「相手が撃ってきた瞬間を狙ってください!」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:19:53.77 ID:oleYCl+s0
エリカ「一時半を向いて停止!撃て!」


みほ「撃て!」


ズバァァンッ!ドォォォンッ!


ギィンッ!


沙織「全部弾かれるよ!」

華「くっ…」

みほ「大丈夫、行進間で当ててるだけですごいから!」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:20:42.65 ID:oleYCl+s0



ダージリン「ティーガーUの装甲が厚いというのもあるけれど」

まほ「ああ、撃ってくるタイミングに合わせて角度をつけているな」

まほ「スポーツ、特に球技の選手なんかは正確性を向上させるために一定のリズムでプレーする事がある」

ダージリン「バスケットのシュートとかですわね」

まほ「戦車道ではあまり聞いたことがないし砲手を務めたことが無いが、砲撃も無意識に自分のタイミングがあるのだろう。呼吸の様にな」

ダージリン「でもそれを読んで車体を傾けるとは…」

まほ「エリカもその操縦手も相当やるな」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:21:52.45 ID:oleYCl+s0



みほ「華さん、今度はあえてワンテンポ遅らせて撃って」

華「やってみます」


みほ「停止!撃て!」


エリカ「停止!」


ギギィィ!


エリカ「っ!」


ドォォォンッ!


エリカ「外した…」ホッ
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:22:43.62 ID:oleYCl+s0

華「ごめんなさい!」

みほ「気にしないで!」



まほ「やはり、自分のタイミングが外れると照準も狂うな」


小梅「すごい…あそこだけでもう40秒近く撃ち合ってる…」

直下「やっぱり隊長には敵わないなぁ…」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:23:16.53 ID:oleYCl+s0


華「足を撃ちましょうか」

みほ「…ダメ」

優花里「ですが、このままでは埒が明きません!」

みほ「そんなの…つまらない」

沙織「みぽりん…」

みほ「いったん後退。態勢を立て直します!」


ブロロ


420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:24:20.08 ID:oleYCl+s0


エリカ「あなた最高よ」

エリカ車操縦手「なんてことないさ」フンッ

エリカ「追撃、といきたいけど回り込むわよ」

エリカ車操縦手「ん」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:24:54.54 ID:oleYCl+s0
エリカ(手が震える)


エリカ(鳥肌が立つ)


エリカ(身の毛がよだつ)


エリカ(私今、興奮してる…)


エリカ(久しぶりだ、この感じ…)


エリカ(いつからか私は、誰かに認められるために、誰かに褒めてもらうために戦車に乗ってた)
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:25:45.57 ID:oleYCl+s0
エリカ(でも今は違う)


エリカ(目の前のライバルとの勝負を…純粋に…楽しんでる!)


エリカ(戦車に乗り始めた時もこうだったな…)


エリカ(みほ…あなた最高よ!)
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:26:28.46 ID:oleYCl+s0


みほ(体が熱い)


みほ(胸が高鳴る)


みほ(鼓動が速くなる)


みほ(エリカさん…)
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:27:05.21 ID:oleYCl+s0
みほ(あなたはどんな時も、私がどこに居ても、私に全力でぶつかってきてくれた)


みほ(私が副隊長になった時も、あの事件の後も)


みほ(転校してからも)


みほ(そして今も!)


みほ(私は…エリカさんに応えたい!!)
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:27:59.00 ID:oleYCl+s0


エリカ「居た!」


みほ「撃て!」


ズドォンッ!

ゴォンッ!


みほ「全速離脱!」


エリカ「逃がすな!」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:28:29.86 ID:oleYCl+s0
みほ「ターン!」


ギュルルル


みほ「撃て!」


ズガァンッ!


エリカ「右に回避!砲塔旋回!」

エリカ「機銃掃射!」


ズガガガガガガ


427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:29:52.25 ID:oleYCl+s0
沙織「危ないよみぽりん!中に入って」

みほ「ダメです。ここで退いたらやられます」

みほ(それにエリカさんだって体を出してるんだ…)


エリカ(引っ込んでくれればと思ったけど…)

エリカ(流石みほ、肝が座ってるわね…)


みほ「後退!」


エリカ「後退…!」

428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:31:12.70 ID:oleYCl+s0



エリカ車砲手(普段なら当てられるのに…当てたら勝ちなのに…)イライラ

エリカ車装填手(弾が少なくなってきた…)

エリカ車操縦手(…疲れた)

エリカ車通信手(私だけやることなくて…煩わしい…)

エリカ(みんな消耗してる…)

エリカ(かくいう私も限界が近い…)
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:32:48.35 ID:oleYCl+s0



優花里「徹甲弾、残り僅かです!」

みほ(そろそろ決着をつけなきゃ…)

みほ「次で決めましょう」

みほ「アレ、お願いします!」

麻子「アレか」

沙織「アレだね!」

華「アレですか」

優花里「アレですね!」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:33:27.89 ID:oleYCl+s0



エリカ「たぶんみほはアレをやってくるわ」

エリカ「だから私たちもアレ、やるわよ」

エリカ車操縦手「ん」

エリカ車通信手「わかりました!」

エリカ車砲手「よしきた!」

エリカ車装填手「よーし!」
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:34:04.27 ID:oleYCl+s0



まほ「次が最後の撃ち合いだな」

ダージリン「ええ…」


小梅「エリカさん…」

直下「隊長…」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:34:53.90 ID:oleYCl+s0



エリカ・みほ「前進!」



ブオオオオオオオオ
ブロロロロロロロロ


みほ「撃て!」


ドォォォン!


エリカ「撃つな!」


ギィンッ!

433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:35:25.76 ID:oleYCl+s0
みほ「お願いします!」


ギギギィィィィィィィィィ!!!


エリカ(きた…ドリフト!これを待ってたのよ!)

エリカ「二時方向に前進!」


ブロロロロロロ


みほ「向かってきた!?」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:36:30.85 ID:oleYCl+s0
華「っ!」


ドォォォン!


エリカ(焦って撃ったわね!)
エリカ「やれ!!」


ガァァァンッッ!!


みほ「っ」

みほ(体当たり…!)
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:37:15.40 ID:oleYCl+s0
エリカ「左履帯回転!」


ギュルルルルル


みほ(車体の半面をぶつけて、そこを支点に旋回…)


エリカ「捉えたわよ…!!」


みほ「回避!!」


エリカ「無駄よ!こいつからは逃れられない!!」
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:38:04.59 ID:oleYCl+s0
エリカ「撃てええええ!!!!!」



ズバァァァァンッッ!!


シュゥゥゥゥ


カッ
シュポッ


エリカ「…」

みほ「…」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:38:45.56 ID:oleYCl+s0



『大洗女子学園フラッグ車、走行不能!』

『優勝は…黒森峰女学園!!』



ワァァァァァァァーーーー!!!



438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:39:30.49 ID:oleYCl+s0

エリカ「ふぅ…」

エリカ車砲手「はぁ…」

エリカ車装填手「疲れた…」

エリカ車通信手「ですね…」

エリカ車操縦手「…」


小梅「やったあ!やったよ!!」

直下「優勝だーーー!!!」

小梅「エリカさん…」ウルウル
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:40:04.71 ID:oleYCl+s0


沙織「いや〜負けちゃったね…!」

麻子「だな」

優花里「はい…」

華「ですね…」

麻子「でも、やれるだけのことはやったさ」

華「黒森峰女学園、お見事でした」

優花里「また頑張りましょう!ね、西住殿!…西住殿?」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:40:47.27 ID:oleYCl+s0
みほ「…」

ガチャンッ

エリカ「じゃ、私行ってくるから」

ガチャンッ

みほ「エリカさんっ!」タッタッタッ

エリカ「みほ…」

みほ「エリカさん!」ダキッ

エリカ「うわっ!ちょ、いきなりなによ…」
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:42:26.62 ID:oleYCl+s0
みほ「おめでとう…!おめでとう…!」ギュウウ

エリカ「ええ…ありがとう」サスサス

みほ「私、変なの…」グスッ

みほ「負けて…悔しいし、悲しいし、腹立たしい…」

みほ「でも…よくわからないけど…嬉しいし…」

エリカ「なにも言わなくていいわよ…」

みほ「エリカさんと出会えて、勝負が出来て、本当によかった!」

みほ「ありがとう!!」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:43:54.13 ID:oleYCl+s0
エリカ「私からもお礼を言うわ」

エリカ「とても…楽しい勝負だった」

エリカ「ありがとう」

みほ「えへへ…どういたしまして」ニコッ

みほ「あっ、あともう一つ…」

エリカ「なに?」

みほ「えっと…その…また、お友達になってくれますか?」

エリカ「いや…無理でしょ…」

みほ「ふぇっ!?」

エリカ「ライバル…。そういうのだったら…いいけど」

みほ「…はい!!」
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:46:04.98 ID:oleYCl+s0



ダージリン「最後の一撃、まるで獲物の喉仏に食らいつく虎ね」

まほ「やったな…エリカ」

ダージリン「悔しさが男を作る、惨めさが男を作る、悲しさが男を作る」

ダージリン「そして強大な敵こそが、真にお前を偉大な男にしてくれる」

まほ「リヒトホーフェンか」

ダージリン「ええ。エリカさんにぴったりだと思わない?」

まほ「エリカは女だし、乗るのは戦車だがな」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:47:00.40 ID:oleYCl+s0





エリカ(疲れた…)

エリカ(試合もそうだけど、そのあとにみんなにもみくちゃにされたのが効いた…)

エリカ(メールやら電話やらもたくさん来るし…)

エリカ(これから忙しくなるんだろうなあ…)

エリカ(寝よう…)

ブルルルル

エリカ(またか…全く誰よ…)
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:48:10.06 ID:oleYCl+s0
エリカ『…はい』

まほ『私だ』

エリカ『西住さん!?』

まほ『優勝おめでとう、エリカ』

エリカ『ありがとうございます!』

まほ『現地で観ていたぞ。よく頑張ったな』

エリカ『いや、そんな…』
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:48:49.78 ID:oleYCl+s0
まほ『現地で観ていたぞ。よく頑張ったな』

エリカ『いや、そんな…』

まほ『本当は終わった直後に顔を出せれば良かったんだが、他の隊員との時間に水を差すのも良くないと思ってな』

エリカ『いえ、こうしてお電話を頂けただけで充分です』

まほ『そうか、なら良かった』

エリカ『はい』
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:49:22.14 ID:oleYCl+s0
まほ『どうだ、見つかったか?自分の戦車道は』

エリカ『はい、“相手に合わせて適切な手を打ち跳ね返す、柔軟な戦術”かと…』

まほ『それは戦術だろう?信条は、心はどうなんだ?』

エリカ『心…』
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/24(土) 21:50:02.41 ID:oleYCl+s0
エリカ(まほさんの戦車道は勝利を重んじる…)

エリカ(みほの戦車道はみんなで勝つ…)

エリカ(私は…)


エリカ『強敵との勝負を楽しむ…』


エリカ『これが…』



エリカ『これが私の戦車道です!』



449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/24(土) 21:51:17.59 ID:oleYCl+s0
これにて完結です
最後まで見ていただいた方、ありがとうございました
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/25(日) 01:05:11.01 ID:ltjohuoC0
お疲れ様です
目の離せない展開が続いて
そしてちゃんと完結して
楽しませて頂きました
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/25(日) 14:19:26.42 ID:EgDqWEQ60
ID変わったけど投稿者です
同じ内容の物を支部の方にも「逸見エリカ、三年生」というシリーズで載せます
第三者による転載ではないのでほっといてもらって大丈夫です
ではHTML化依頼をしてきます
ありがとうございました
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