【ガルパン】エリカ「第64回戦車道全国高校生大会」

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159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/16(金) 00:05:14.63 ID:tjgTlE+J0




エリカ「ただいま」

小梅「おかえりー。継続さんどんな感じだった?」

エリカ「変人」

小梅「いや、そうじゃなくて…」




審判「整列!これより黒森峰女学園対継続高校の試合を始めます!」

審判「一同礼!」


「「「よろしくお願いします!」」」


160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/16(金) 00:06:11.54 ID:tjgTlE+J0


エリカ「よし、全員搭乗!」


エリカ『いい?継続は強いわよ。でも、決勝に行くのは私たち』

エリカ『この試合が今大会初めての出場になるチームもあるけど、私は何も心配してないわ。自信もってやりなさい』


アキ『えー、相手は黒森峰。とっても強いです』

アキ『継続としてはベスト4になっただけでも充分すごいけど、まあよっぽどのことが無いと勝てないと思うけど…』

アキ『悔いのないように、頑張りましょう!』
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/16(金) 00:07:23.68 ID:tjgTlE+J0


エリカ『じゃあ…』

アキ『では…』



『試合開始!!』



『『パンツァーフォー!』』



黒森峰女学園
ティーガーU 2(エリカ(フラッグ))、パンターG 6(小梅、直下)、W号H 2、ラング 2、エレファント 1、ヤークトパンター 1、V号J 1

継続高校
BT-42 1(アキ(フラッグ))、KV-1 1、T-34‐75 1、T-34-85 1、W号J 1、BT-5  1、BT-7 1、V突G 1、T-26 1
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/16(金) 00:09:24.46 ID:tjgTlE+J0
短いけど今回はここまでです
また近いうちに更新しますね
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/16(金) 00:10:50.07 ID:tjgTlE+J0
毎度の事ですが読みづらくてすみません
なんだこれは…
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/16(金) 00:49:45.74 ID:2wWpIxF90
乙 別に読みづらくないよー
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 22:29:54.22 ID:324ylkero
乙ー
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/18(日) 20:57:07.24 ID:9TwzfuU50



エリカ(思った以上に道幅が狭い。スピードが出せない…)

エリカ(継続は車体幅が小さい車両が多いし操縦手の腕もいいから向こうに大きなアドバンテージね…)

エリカ(整備能力と運転技術が高いってことしか知らないから、相手がどんな手を使ってくるか見当がつかない)

エリカ(加えて偵察車両は出してないから配置もわからない。出しても容易く撃破されるだろうし…)

エリカ(この路地を曲がったら居るかもしれない。袋小路で待ち伏せしているかも。もしかしたらもう後ろにいる?)

エリカ(気が抜けない…)
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 20:59:38.47 ID:9TwzfuU50



小梅(3両の小隊の小隊長か…緊張するなぁ…)

パンター四号車車長『副隊長、アレを見てください!』

小梅『カーブミラーが割れてる…?』

パンター四号車車長『さっきまで見たものは割られていませんでした』

小梅『継続が通ったのかな…?』

小梅『みなさん、いっそう警戒を強めてください。会敵する可能性があります』

『ヤヴォール!』

小梅(ミラーを割って回ってるのかな?それともここだけ?)

小梅(周りにいる…?)キョロキョロ

小梅(ダメだ、四方八方家に囲まれててさっぱりわからない)

小梅『…速度を落としましょう』
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:00:29.05 ID:9TwzfuU50


ドォォン!


パンター四号車車長「なっ!」

パンター四号車操縦手「誘導輪が壊れた!身動きが取れない!」

パンター四号車車長『攻撃を受けました!撃破判定は出てないけど走行不能です!』

小梅『そこから敵車両は見えますか!?』

パンター四号車車長『見えません!車体がちょっと出たところを撃たれました!反撃も不可能です!』

小梅『…わかりました。後退!回り道します』

169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:01:38.41 ID:9TwzfuU50


ドォォォン!
シュポッ


小梅「うそ…」

W号H二号車車長『こちらW号…側面から砲撃を受け、撃破されました…!』

小梅『わかりました!』

小梅(どうして!?左右には家しか…)

小梅「…生垣…」
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:02:38.00 ID:9TwzfuU50
小梅車操縦手「まずいよ小梅ちゃん!前のパンターは走行不能、後ろは撃破された!私たちも身動き出来ない!」

小梅「くっ…」

小梅車通信手『こちら第四小隊!敵の術中にはまりました!行動不能!』

小梅車装填手「後方にT-34が2両!」

小梅車砲手「無理だよ!砲身は前向いてるし、旋回できない!」

小梅(蜘蛛の巣にかかった獲物、か…)


ドォォン!ドォォォン!
シュポッ


171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:03:39.74 ID:9TwzfuU50

エリカ車通信手「隊長!第四中隊、壊滅しました!」

エリカ「は?どういうこと?」

エリカ車通信手「それが、ほとんど姿を晒さないままやられたそうで…」

エリカ車砲手「ひえー…暗殺だよ暗殺」

エリカ(姿を晒さずに待ち伏せで撃破…?どうやって?)
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:05:01.28 ID:9TwzfuU50



アキ「3両もやっつけたよ!すごいすごい!」

ミッコ「でもフラッグ車じゃなかったかぁ…。いつバレるかねぇ…」


173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:05:58.77 ID:9TwzfuU50



直下「小梅ちゃんのところがやられた…」

直下『並びを変えよう!』


直下(前と後ろに固定砲のヤークトパンターとラングを配置。パンターは背中合わせで)

直下「名付けて、戦艦の陣」ドヤッ

直下車砲手「頭悪そう…」

直下「んなっ!」ガーン
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:06:29.00 ID:9TwzfuU50

ヤークトパンター車長「っ!右に敵W号!左にもKV−1!」

ヤークトパンター砲手「せめて一両でも仕留めてやる!旋回!」

ヤークトパンター操縦手「ダメだ!十字路の真ん中まで来てる!旋回できない!」

ヤークトパンター砲手「クソっ!」


ドォォン!ドォォォン!

シュポッ


175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:07:11.75 ID:9TwzfuU50
直下(ここに居るのはマズい!)

直下『後退!ラング、早く走って!』

ラング一号車車長『ヤヴォール!』


ドォォン!
シュポッ


ラング一号車車長「なっ!」

ラング一号車車長『V突にやられました!』

直下『五号車!三突をやって!』

パンター五号車車長『ヤヴォール!』

パンター五号車車長「ラングは押して!相手が装填してる間に撃て!」
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:07:52.97 ID:9TwzfuU50


ドォォォン!
シュポッ


パンター五号車車長「よし!離脱しよう!」


ドォォォン!
シュポッ


177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:09:19.40 ID:9TwzfuU50
パンター五号車車長「あ…KV−1…」

パンター五号車操縦手「そりゃ、待ち伏せしてるわな…」

直下「私たちも行こう!」

直下車砲手「いや…無理でしょ。前はヤークトパンター、後ろはラング、右はパンター、左は三突と道塞がれてるんだぞ」

直下「じゃあ私たち、身動き取れないじゃん!」

直下車砲手「まあ…そうなるね」

直下「も〜!あけてくれ!道を!空けてくれ!」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:10:02.34 ID:9TwzfuU50



アキ「6両撃破!1両は拘束されてる!いいね〜」

ミッコ「びっくりするほど上手くいってるなぁ、『電光石火作戦』」



179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:10:34.20 ID:9TwzfuU50



エリカ車通信手「第二中隊、3両がやられ、直下車は行動不能なそうです」

エリカ「…」チッ

エリカ車砲手「なんで行く先々で待ち伏せ攻撃に遭うんだ?

エリカ車操縦手「私たちの行動が掌握されてる…」

エリカ車装填手「どうやって!?まさか…盗聴?」

エリカ「それはないでしょ」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:11:15.02 ID:9TwzfuU50
エリカ車装填手「なんで?」

エリカ「盗聴する道具、継続が持ってるとは思えないわ…」

エリカ車通信手「じゃあ…」

エリカ「スパイ…かもしれないわね」

「「「え?」」」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:11:53.74 ID:9TwzfuU50
エリカ「ウチの隊員の中に向こうに情報を流してる奴がいるかも」

エリカ車操縦手「…根拠は?」

エリカ「無いわ。勘よ、勘」

エリカ車操縦手「…」

エリカ車装填手「ひどいよエリカちゃん!仲間を疑うなんて!」

エリカ車砲手「しかも真っ先にだからな…」
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:12:43.16 ID:9TwzfuU50
エリカ「他に考えられる!?」

エリカ車操縦手「考えられるでしょ…観客が流してるとか」

エリカ車通信手「私たち、みんな同じ気持ちですよ。優勝したいって。このメンバーだけじゃない、他の選手や二軍の子達も、整備の生徒も」

エリカ「…」

エリカ車操縦手「そういうことだから」

エリカ車装填手「そうだよ!」

エリカ車砲手「おうとも!」

エリカ「…わるかったわ」
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:13:27.30 ID:9TwzfuU50


エリカ車操縦手「で、全く状況は改善してないわよ。この姿なき挑戦者をどう攻略するの?」

エリカ「…継続がやりそうなこと…。あなたたち、継続ってどんなイメージ?」

エリカ車砲手「貧乏!」

エリカ車装填手「盗っ人」

エリカ車通信手「人見知り…?」

エリカ車操縦手「運転技術」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:14:17.08 ID:9TwzfuU50
エリカ「うーん、全く参考にならない」

エリカ車装填手「エリカちゃん、また怖い顔してる。リラックスリラックス!」

エリカ「そんな事ないわよ」イラッ

エリカ車装填手「えー、自分で見てみなよ!ほら」

エリカ「なんで戦車に手鏡なんか持ち込んでるのよ…って、ん?」

継続生徒B「あっ」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:14:58.73 ID:9TwzfuU50


エリカ「ちょっと待ってて!」シュバッ
継続生徒B「まずいっ」ダッ


パリーン!


エリカ車装填手「ガラス割って入ってったー!!??」

エリカ「まさか家の中に入って偵察してたなんて…」

エリカ「いた!」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:15:43.05 ID:9TwzfuU50

継続生徒B「どけえええ!!」ダッダッ

エリカ「逃がさないわよ」ガシッ

継続生徒B「うわっ!」

エリカ「これでどう…?」ググググ

継続生徒B「痛い痛い!折れるって!!」ジタバタ

エリカ「誰か!ロープ!ロープ持ってきて!!」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:19:59.61 ID:9TwzfuU50



エリカ車通信手「隊長の声だ…」

エリカ車装填手「私行ってくる!」ダッ

エリカ車砲手「いってら〜」



エリカ車装填手「エリカちゃん!?何やってんの!!」

継続生徒B「助けて〜!!」

エリカ「ちょ、縛って!早く!」

エリカ車装填手「う、うん…!」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:23:03.89 ID:9TwzfuU50


エリカ「さて…、これがあなたたちのマイクね」

継続生徒B「む゛〜!!む゛む゛〜!」ジタバタ

エリカ『えー、こちら黒森峰隊長逸見エリカ』

エリカ『あなたたちの戦術のタネは分かったわ!これから潜んでいると思われる家に砲撃していく』

エリカ『仲間の命が惜しくば、今すぐ止めるように!以上!』

エリカ車装填手「…エリカちゃん、本気?」

エリカ「まさか、ただの脅しよ」
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:27:16.90 ID:9TwzfuU50



ミッコ「あー、バレちゃったねえ。で、どうすんの?やめる?」

アキ「いや…続けるよ。逸見さんはそんなことしないと思うなぁ」

ミッコ「なんでそう言えるのさ?」

アキ「なんとなく、優しそうな人だったもん」


190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:27:55.28 ID:9TwzfuU50



エリカ「よし、戦車に戻るわよ」

エリカ車装填手「ねえ、この子どうするの?」

継続生徒B「ん゛ー!ん゛ー!」モゾモゾ

エリカ「うーん、ここに放っておいても危ないし、戦車に連れ込みましょうか」

191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:29:51.61 ID:9TwzfuU50


エリカ車装填手「ただいまー」

エリカ車通信手「えっと…そちらの方は?」

継続生徒B「…」

エリカ「新しい友達よ」

エリカ車操縦手「説明して」

エリカ車装填手「えっと…かくかくしかじかで…」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:30:46.30 ID:9TwzfuU50


エリカ車操縦手「なるほど」

エリカ「このままだとかわいそうだし、口と足はほどいてあげるわね」シュルッ

継続生徒B「鬼め、逸見エリカ」

エリカ「なに?砲身から吊るされたいですって?」

エリカ車通信手「まあまあ…」

エリカ車砲手「狭い所でごめんねー。あ、おやつ食べる?」

継続生徒B「…食べる」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:31:45.83 ID:9TwzfuU50



直下「いやぁー、意外と早く回収車来てくれて助かったなー」

直下「早く他の小隊と合流しないと…」


ドォォォン!
シュポッ


直下「あっ…」

194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:32:55.47 ID:9TwzfuU50



直下車通信手『こちら直下車!T-34-85の伏撃を受け撃破されました!』

エリカ車通信手『わかりました。お疲れ様です』

エリカ車通信手「…直下さんがやられました」

エリカ「あくまで続けるのね…」

エリカ車装填手「どうするの?」

エリカ「こっちにも策があるわ。ちょっとマイク貸して」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:33:32.53 ID:9TwzfuU50
エリカ『タネがわかったわ!相手は塀や木を使って屋根に登ったり、家に侵入したりして偵察している!!』

エリカ『全車両、独立行動!全体を俯瞰・洞察しながら各個に状況判断して勝利に寄与しなさい』

エリカ『ただし、通信を密に互いの行動を把握すること!いいわね!?』

エリカ『ランドランド・バトル作戦よ!』

『『『ヤヴォール!』』』

エリカ「さあ、見たけりゃ見せてやるわよ」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:34:06.34 ID:9TwzfuU50



継続生徒C『たいちょー!敵車両、バラバラに行動し始めたんですけどー』

アキ『変わらず偵察を続けてください』

継続生徒C『えっと…V号がいて…ラングと…パンター…』


197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:34:48.77 ID:9TwzfuU50



ミッコ「バラバラに行動されてる感じかな?」

アキ「うーん、いまいち相手の状況を把握できてないね…」


198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:35:34.35 ID:9TwzfuU50


継続生徒C「あっ、そっちはダメ!そっちには…」


V号車長『T−26発見!偵察かな…』

ラング二号車車長『私も行こうか?』

V号車長『気づかれてない、大丈夫!』



継続生徒C『みんな!V号来てるよ!』

T−26車長『ええっ!マズい、完全に油断しt』

V号車長「遅い!」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:36:17.69 ID:9TwzfuU50


ドォォン!
シュポッ


T−26車長「やられた…」

継続生徒C『すみません隊長!やられました!』



アキ「あちゃ〜」

ミッコ「偵察要因減っちゃった」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:37:09.73 ID:9TwzfuU50


ラング二号車車長『こっちも発見!BT-5 !私たちだけで大丈夫です!』

パンター六号車車長『ん、がんばって』



BT-5車長「撃て撃て!!」

ラング二号車車長「そんな砲じゃラングの正面は抜けんわ!撃て!」


ドォォン!
シュポッ


ラング二号車車長「どうや!」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:37:42.44 ID:9TwzfuU50


BT-5『すみません!こっちもやられました!』


アキ「また1両…」

ミッコ「ねえアキ、そろそろ」

アキ「うん、そうだね」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:38:49.04 ID:9TwzfuU50



エリカ「どうやら上手くやってるみたいね」

エリカ車砲手「私もやっつけたい!ドカーンと!」ウズウズ

エリカ「今回は私たちがフラッグ車なんだから慎重にいかないとでしょ」

エリカ車砲手「さっきから逃げてるだけじゃん!」

エリカ車操縦手「そりゃ、偵察に見つかったんだから移動しないとでしょ」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:40:12.13 ID:9TwzfuU50
エリカ「あんたは黙って、そいつでも構ってなさい」

継続生徒B「そいつって何?ウチにはちゃんと名前が」

エリカ車砲手「君可愛いね?いくつ?どこ住み?てかL〇NEやってる?」

エリカ車操縦手「おい」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:40:52.65 ID:9TwzfuU50



パンター三号車車長「っ!停止」

パンター三号車装填手「っとと、なに!?」

パンター三号車車長「今W号が居た。下がって」

パンター三号車操縦手「ほい」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:42:26.34 ID:9TwzfuU50


W号J車長「後ろにパンターだ!旋回旋回!」


パンター三号車車長(W号とパンターの旋回速度は同じ…)

パンター三号車車長(私は90度、あなたは180度)

パンター三号車車長「逃げれば良かったのにねぇ。撃て」


ドォォォン!
シュポッ


206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:43:33.49 ID:9TwzfuU50
パンター三号車砲手「よし!」

パンター三号車車長「…!下がって!」


ドォォン!


T-34-85車長「かわされた!装填急いで!」

207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:44:27.07 ID:9TwzfuU50
パンター三号車通信手「また!?」

パンター三号車車長「3時方向、T-34。砲塔旋回、装填急げ」

パンター三号車装填手「…完了!」

パンター三号車車長「撃て」T-34-85車長「撃て!!」


ドォォォン!ドォォン!
ガッ!ガッ!
シュポッ
シュポッ


208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:45:35.59 ID:9TwzfuU50

パンター三号車車長「…」チッ

T-34-85車長「相打ちか…」


パンター三号車車長『悪い隊長。やられた』

エリカ『ん、よくやったわ』

パンター三号車車長『健闘を祈る』
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:46:12.92 ID:9TwzfuU50



T-34-85車長『ごめんアキちゃん!やられちゃった!あとW号も!』


ミッコ「火力要因もやられてきたかぁ」

アキ「行くよミッコ!」

ミッコ「あいよー。ミュージックスタート!」ポチッ


〜🎵


210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:46:57.51 ID:9TwzfuU50




アキ「前進!!」



211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:47:48.78 ID:9TwzfuU50
ラング二号車車長「あっ!BT−42発見!追え!」

ラング二号車操縦手「あいよ!」

ラング二号車車長「私たちがMVPだー!」

ラング二号車砲手「おうとも!」


ミッコ「来てる!?」
アキ「来てる来てる〜。じゃ、頼んだよ!」


ラング二号車車長「って、影からKV-1!?」


ドォォォン!
シュポッ


212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:49:00.45 ID:9TwzfuU50

ラング二号車車長『ごめんなさい隊長!やられました!』

エリカ『そう…。わかったわ』

ラング二号車車長『あと、相手フラッグ車が動きはじめました!』

エリカ『ん、ありがとう』

エリカ(今まで潜んでいたのに動き出した…?どういう事?)
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:56:28.36 ID:9TwzfuU50
継続生徒B「キタアアアアアア!!!」

エリカ車砲手「えっ、なに?」

継続生徒B「アキさんミッコさんが動き出した!これであなたたちの負けよ!」

エリカ「何言ってんだか」

継続生徒B「あの人たち、すごいんだから!!」

継続生徒B「人呼んで、『継続の蒼い弾丸』!!」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:57:12.46 ID:9TwzfuU50


〜🎵



ミッコ「次は?」

アキ「二つ目の交差点を右。そこにV号が居るって」

ミッコ「あいよー」

アキ「あっ、いた!トュータ!」


ドォォォン!!
シュポッ


215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:58:10.70 ID:9TwzfuU50
V号車長「えっっ!やられた!?」


ミッコ「いっつも思うけど、よく行進間で当てるよね」

アキ「練習したからね〜。次左」

ミッコ「あーい」



〜🎵


216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:59:08.11 ID:9TwzfuU50



W号一号車車長「正面!T-34!」

T-34-76車長「撃て!」

W号一号車車長「右に!」


ドォォン!
ガキィン!


W号一号車車長「かすめただけだよ!反撃!」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 21:59:54.33 ID:9TwzfuU50
ドォォン!
シュポッ


T-34-76車長「やられちゃったかー。お、来た来た」

W号一号車車長「すぐ後退!この場を離れます!って嘘!?」

ミッコ「もう遅いんだよねえ」


ドォォォン!
シュポッ

218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:00:40.33 ID:9TwzfuU50
W号一号車車長『すみません!やられました!』

エリカ「V号とW号も…」

エリカ車操縦手「エリカ、どうするの?」

エリカ「6対3とはいえ、すごい勢いでやられてるし少しずつこっちに向かってる…」
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:01:34.94 ID:9TwzfuU50
エリカ車砲手「ケリをつける、でしょ逸見?」

エリカ「ええ…」

エリカ「ねえ、BT-42とウチの他の車両の場所は分かる?」

エリカ車通信手「えっと…」
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:02:40.56 ID:9TwzfuU50



〜🎵



ミッコ「録音したやつだといまいち調子でないな〜」

アキ「ミカ居ないんだから仕方ないでしょ。あ、3つ先にパンターが居るみたい。横滑りでいこう」

ミッコ「ん〜」


ギギギギギギギ


ドォォォン!
シュポッ


221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:06:10.99 ID:9TwzfuU50
パンター六号車車長「真横に移動してた…」

パンター六号車装填手「って、一瞬でやられたよ!?」


パンター六号車車長『ごめんなさい隊長、やられました!』

エリカ『ん、お疲れ。気にしないでいいわ』

パンター六号車車長『はい…!』

エリカ「さて、頼むわよ…!」
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:07:29.49 ID:9TwzfuU50



〜🎵



アキ「あっ!今ティーガーUが見えた!!」

ミッコ「まじ!?フラッグ車かな?」

アキ「わからないけど追おう!」

ミッコ「わかった!」

アキ「もしかしたら…」

ミッコ「うん…。決勝、行けるかも」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:08:05.00 ID:9TwzfuU50



アキ「いた!」

ミッコ「くそ!また曲がる!」

アキ「速く速く!逃がさないでよ!」

ミッコ「わかってるって!アキこそ外すなよ!」

アキ「任せてよ!」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:08:52.28 ID:9TwzfuU50



エレファント車長「てー!」




ドォォォォン!!




アキ・ミッコ「あ…」



ガッッ!
シュポッ!



225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:09:40.68 ID:9TwzfuU50



『継続高校フラッグ車、走行不能!』

『黒森峰女学園の勝利!!』



ワァァァァァァァ!!!



226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:13:54.94 ID:9TwzfuU50



ティーガーU二号車車長「いやぁー、釣れた釣れた!」

ティーガーU二号車操縦手「疲れた…」

エレファント砲手「3年間で一番緊張する一発だったわ…」

エレファント車長「お疲れ〜」

227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:14:58.10 ID:9TwzfuU50



ミッコ「伏撃とは、あたしたちがやってた事そのままやられたね…」

アキ「ティーガーUに夢中になってたよ…」

ミッコ「そのティーガーもフラッグ車じゃなかったし…」



228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:15:33.63 ID:9TwzfuU50



エリカ「兵法第七計、『無中生有』よ」

エリカ車砲手「かっこいい」

継続生徒B「あの、終わったならほどいてほしいんですけど」


229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:16:41.69 ID:9TwzfuU50



エリカ「この子、預かってたわ」

継続生徒B「ミッコさあああん!!」ダキッ

ミッコ「うわっ!どうしたの?」

継続生徒B「怖かったですうう!!」

ミッコ「おー、よしよし」ナデナデ

継続生徒B「ミッコさん達と、優勝したかったです…」グス

アキ「ごめんね、負けちゃった」

ミッコ「また来年、自分たちで頑張りな」ニコッ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:17:24.68 ID:9TwzfuU50
エリカ「今日はありがとうございました。とても勉強になりました」

アキ「いえいえそんな!こちらこそ、楽しかったです!」

ミッコ「機会があったらまたやろうよ!」

エリカ「ええ、そうね」

ミッコ「あと、こいつがお世話になりました。ほら、お礼言いな」

継続生徒B「…ありがとうございました」ボソッ

エリカ「ん、どういたしまして。じゃ」

エリカ車砲手「ばいばーい!」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:21:51.93 ID:9TwzfuU50



エリカ車装填手「あの子、どの車両に乗ってたのかな?見つけた家の周囲に敵車両いなかったよね?」

エリカ「BT−42でしょ」

エリカ車通信手「だとするとすごい距離を徒歩で移動してることになりますよ!?」

エリカ装填手「「恐ろしい体力…」

エリカ車操縦手「車長も砲撃、装填、通信と兼任してることになるね」

エリカ車装填手「ひえ〜、バケモノ揃いだ…」

エリカ車砲手「あの子可愛かったな〜ウチに来ないかな〜」

エリカ車操縦手「通報」
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:22:48.48 ID:9TwzfuU50



審判「一同、礼!」

「「「ありがとうございました!!」」」



233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 22:23:45.92 ID:9TwzfuU50



『続いて、戦車道です』

『本日行われた全国高校生大会準決勝で、黒森峰女学園、大洗女子学園が、継続高校、BC自由学園を破り、決勝進出を決めました!』

『昨年と同じカードですが、今年はどんな戦いを見せてくれるのか楽しみですね!』

エリカ(きた……)

エリカ(大洗…)
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/18(日) 22:26:35.42 ID:9TwzfuU50
今回はここまでです
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/19(月) 14:44:56.62 ID:yReWOarVo

いよいよエリみほ対決か
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/19(月) 14:50:27.68 ID:4gnViZTe0
マリー有能杉!!
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:38:18.51 ID:6B9Dfsbc0
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


『黒森峰女学園の勝利!』


みほ「逸見さん、お疲れ様」

エリカ「あなたこそ、今回も大活躍ね」

みほ「いや、そんなことないよ!逸見さんだって良かったよ」

エリカ「まあね」

みほ「決勝戦、進出だね…」

エリカ「ええ…」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:39:25.60 ID:6B9Dfsbc0
みほ「私たちにできることは少ないかもだけど、頑張ろうね!」

エリカ「もちろん。優勝しましょう。って、さっきから覗いてるの気づいてるわよ」

小梅「あちゃ…バレてました?」

エリカ「バレバレよ」

みほ「赤星さん!見てないで入ってもよかったのに」

小梅「いやぁ、お邪魔かなって」

エリカ「どういう意味よ!」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:42:11.40 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(いよいよ決勝戦…)

みほ『頑張りましょう!エリカさん、小梅さん!』

エリカ『エ、エリ!?えっ、ちょ、副隊長!?』

小梅『はい!みほさん!』

エリカ『みっ、み、み…』

みほ『み?エリカさん、どうかしましたか?』

エリカ『みんなで!みんなで勝ちましょう!』

みほ『はい!』
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:42:38.20 ID:6B9Dfsbc0



『試合開始!!』



エリカ(勝ったら。勝ったら呼ぼう。“みほ”って)

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:43:42.90 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(天気が荒れてるわね…。川の流れもあんなに速い…)

エリカ(本来なら中止になってもおかしくない。連盟は何やってんのよ!)

エリカ(でも、本隊が相手フラッグ車を撃破するまでの辛抱よ)

エリカ(こっちには私が乗るティーガーUに、みほのティーガーTも居るんだから!)


ドォォォン!


小梅「うわぁ!!」


ザッパァァン!


242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:45:53.45 ID:6B9Dfsbc0
みほ「小梅さん!!」

エリカ「敵!?交戦はやむなしね、やるわよ!」

エリカ『副隊長、何やってんの!?』

みほ『エリカさん!小梅さんが、V号が落ちた!!』

エリカ『なっ!隊長に連絡を!審判に中止の要請もしないと!』

みほ『私、助けにいく!』

エリカ『待ちなさい!一人は危ない!私も行くわ!』

みほ『危険です!エリカさんは来ないで!私一人で大丈夫だから!』

エリカ「なっ…」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:46:57.02 ID:6B9Dfsbc0
エリカ(…)



エリカ(何よ…)


エリカ(支えてくれだとか、あなたが居るとか言いながら…)


エリカ(そうやって、いざという時に頼ろうとしないで…)


エリカ車装填手「どうしたエリカ!?」

244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:47:36.41 ID:6B9Dfsbc0

エリカ(一人でやろうとして…)


エリカ車砲手「しっかりしろ車長!」


エリカ(私の事、信じてないじゃない…)


エリカ車砲手「フラッグ車を守るんだよ!私たちで!!」


エリカ「バカ…」

245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:48:40.23 ID:6B9Dfsbc0



ドォォォン!



シュポッ



246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:49:32.69 ID:6B9Dfsbc0



みほ「エリカさん、私、間違った事したかな?」

エリカ「人としては何も間違ってないわ。むしろ讃えられることよ。ただ、“西住”からは外れてるわね」

みほ「名字が“西住”だと、人の道に背かないといけないの?」

エリカ「それは…」

みほ「怖いよ…。三年生がすっごい見てくるの。誰も何も言わないけど、きっとみんな私を責めてる」

エリカ「そんなこと無いわよ!私だって、フラッグ車を守れなかった…」
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:50:02.50 ID:6B9Dfsbc0
みほ「そんなっ!エリカさんは悪くないよ!」

エリカ「そうやって!」

みほ「っ!?」

エリカ「そうやって…、一人で抱え込む…」

みほ「それは…」

エリカ「仲間じゃ…友達じゃなかったの…?」グスッ
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:51:06.56 ID:6B9Dfsbc0



小梅「隊長、今日は保護者さんの所だそうです」

エリカ「この前は後援会、その前はOG会」

小梅「大変ですね…」

エリカ「ええ…副隊長もあれから顔を出さないし」

小梅「二年生が練習を仕切ってるけど、上手くいってませんね」

エリカ「経験不足もあるだろうけど、あんな負け方したんですもの。みんな切り替えなんて出来ないわよ」

小梅「これから、どうなるんですかね…?」

エリカ「さあね」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:53:12.38 ID:6B9Dfsbc0



プルルルルル プルルルルル


エリカ「くそっ!電話くらい出なさいよ!」

エリカ「はぁ…」

エリカ(十連覇は逃した。三年生は引退)

エリカ(でも、私たちは一年生)

エリカ(まだやり直せる)
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:53:51.47 ID:6B9Dfsbc0
エリカ(西住隊長の元で、戦える)

エリカ(また一から常勝黒森峰を創れる)

エリカ(なのにどうして…)

エリカ(どうしてその隊長の妹が…、名誉ある黒森峰の副隊長が…)

エリカ(西住流は、どんな時も逃げずに前に進むんじゃなかったの!?)
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:54:38.14 ID:6B9Dfsbc0



トントントン ガチャ

エリカ「話とはなんでしょう、隊長」

まほ「みほが学校に来なくなってから、約一か月が経ったな」

エリカ「はあ…」

まほ「この学校に問題を起こすような輩は居ないが、やはり私一人で仕切るのは厳しい。そこで、だ…」

エリカ「…」

まほ「逸見、お前を副隊長に任命する。やってくれるな?」

エリカ「………お断りします」
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:55:37.94 ID:6B9Dfsbc0
まほ「…理由を聞こうか」

エリカ「私よりも、相応しい人物が居るからです」

まほ「ほう…。誰だ?」

エリカ「言わなくても解るはずです。あなたなら」

まほ「すまないが解らないな」

エリカ「あの子は優柔不断だし、頼りないし、直ぐに一人で抱え込みます」

まほ「…」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:56:09.03 ID:6B9Dfsbc0
エリカ「でもとても強く、優しく、仲間想いです。」

エリカ「加えて戦術立案能力、戦術変更能力、戦力分析力、更に大胆さも兼ね備えています」

エリカ「そんな人間がすぐそばに居るのに、それを差し置いて私が副隊長なんて考えられません」

まほ「そうか」

エリカ「あなたは、うやむやにしたいだけではないんですか?あの子に辞めさせることで」

まほ「何のことだ?」

エリカ「あなたも隊長なら…あの子の姉なら!あの子を立ち直らせるべきです!あの子が戻ってきて、再び副隊長をやる事が、黒森峰再建の第一歩じゃないんですか!?」
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:56:48.44 ID:6B9Dfsbc0
まほ「…みほは、もう戦車に乗りたくないと言っていた」

エリカ「…え?」

まほ「私はみほの姉だ。妹を想っての事だ」

エリカ「そんな…」

まほ「それともお前は、嫌がるみほを無理矢理戦車に乗せるのか?」

エリカ「…失礼します」

まほ「いい返事を期待している。期間は来週までだ」

エリカ「…私はあなたを尊敬しています。しかし、心酔も崇拝もしていません。恭順もしません」

バタンッ

まほ「…ほざけ」
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 21:58:28.59 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(あの子は…、戦車道をしないという道に進んだ)

エリカ(どういう方向であれ、あの子は一歩踏み出した)

エリカ(西住流は如何なる時も前に進む流派)

エリカ(私も…前に進まなきゃ)

エリカ(それに、時間が経てば戻ってきてくれるかもしれない)

エリカ「…引き受けます」

まほ「そう言うと信じていた」ニコッ


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:00:37.67 ID:6B9Dfsbc0



エリカ(……また夢か)


257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:01:09.53 ID:6B9Dfsbc0



小梅「決勝戦の場所、決まりました」

エリカ「教えて?」

小梅「去年と同じ、東富士演習場です」

エリカ「…随分と粋ね」

小梅「ですね…!」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/20(火) 22:02:50.83 ID:6B9Dfsbc0



小梅「全員揃いました」

エリカ「ん、ありがとう」

エリカ「じゃあ、決勝戦の編成・作戦を言うわ」

エリカ「編成はティーガーU2両、パンター6両、W号4両、ラング3両、ヤークトパンター、ヤークトティーガー、エレファント、ルクス、レオパルト各1両よ」

エリカ「ここまで質問は?」

小梅「ねえ、ずっと気になってたんだけど」

エリカ「何かしら?」
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