霊能少女「本当の戦いはこれからってやつかな」

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1 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 22:59:26.00 ID:YTkI/AaLo
▢▢▢▢ 一日目 ▢▢▢▢



女「…」

女「…」ソワソワ



ピンポーン



女「」ピクッ

女「は、はーい!」ダッ



ガチャッ



女「お、お待ちしておりました。どうぞ、入ってください」



和尚「…失礼します」ペコリ

弟子「…」ペコリ

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2 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:00:21.92 ID:YTkI/AaLo
女「あの…お茶です。良かったらどうぞ」スッ


和尚「これはご丁寧に、どうも」

和尚「…」チラチラ


女「…や、やっぱり何か感じたりします?」


和尚「…そうですね。これは何か憑いていると見て、間違いないと思います」


女「そ、そうなんですか…やっぱり」


和尚「では、いつ頃から…怪奇現象が起き始めたか、お話してもらえますか?原因究明の糸口があるかもしれませんので」
3 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:01:25.40 ID:YTkI/AaLo
女「は、はい…最初に変だなって思ったのはちょうど一か月くらい前だったと思います」

女「急に真夜中に…人の声みたいなのが聞こえて。聞き間違えかと思ったんですけど、母も同じような声を聞いたらしくて」

女「それから…お皿が急に割れたり、変な叩く音みたいなのが聞こえたり…私も体調をちょっと崩したりして、気味が悪い出来事が続いていたんですよね...」

女「一週間前には母が仕事中に倒れて入院したんです。病院は過労で疲れが溜まっていたんじゃないかって言っていたんですけど、私にはどうも信じられなくて」

女「…そして、母が入院したその日の夜…就寝中に金縛りに遭いました」

女「体が動かなくなって…本当に怖くて、辺りを見回してみたら…部屋の隅に人の影のようなものが見えて…」ブルブル

女「…その後のことはよく覚えていません。目が覚めたら朝で、金縛りも解けていました」


女「…で、これはもうダメだと思って、霊能者の方に頼ることにしたんです」
4 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:02:21.08 ID:YTkI/AaLo
和尚「…大変な思いをしましたね。お母様の方は大丈夫ですか?」

女「はい。あと数日もしたら退院できるみたいです」


和尚「そうですか…それは良かった」

和尚「話を聞く限り、風水的な理由があるのかもしれません」


女「風水…ですか?」


和尚「はい、時々あるんですよ。悪い気の流れの進行が変わって、その影響を人が受けるんです」

和尚「少し、試してみましょうか。コップと水とタオルを用意してもらえますか?」


女「わ、分かりました。取ってきます」スッ
5 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:03:32.35 ID:YTkI/AaLo
女「はいっ、これで大丈夫ですか?」


和尚「ありがとうございます。ではそれをテーブルの中心に置いてもらえますか」


ゴトッ


和尚「悪い気というのは水に反応します。水場は霊が集まりやすいとよく言われているでしょう?あれは正確に言えば間違いで、悪い気に影響された水に、霊が寄ってきているんです」

和尚「このコップの上に手をかざすと…」スッ



コトッ…

ガタッ!!!



女「コ、コップが倒れた!?」
6 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:04:46.61 ID:YTkI/AaLo
和尚「えぇ、私の気に反発して、コップが動きました」フキフキ

和尚「…これは相当、気が集まっていますね。ここまで動いたのは初めて見ました」


女「あ、あの…これって私がやってみても何か起こったりするんですか?」


和尚「いえ、力がないと反応しません。お試しになってみますか?」


女「いえ!だ、大丈夫です!だって私、ここで毎日ご飯食べても何も起こっていないので」




和尚「今日のところは盛り塩をして、気の流れを逆に追い返すように処置しましょう。普通ならこれで解決するはずです」

女「そ、そうですか…良かった、安心しました」

和尚「あと、影を見たという部屋を一応確認させてもらってもよろしいですか?」

女「はい、寝室はこっちです」スクッ
7 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:05:54.50 ID:YTkI/AaLo
スタスタ スタスタ


女「ここです」


和尚「…」


女「あの…どうですか?」



和尚「…」



女「…?あの…」

弟子「すみません。先生は今、この部屋で何かを感じているようです。少し見守っていてください」

女「そ、そうなんですか?」
8 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:07:11.03 ID:YTkI/AaLo
和尚「…」

和尚「…ふう」


女「ど…どうでしたか?」


和尚「…この部屋にカメラを置かせてもらっても大丈夫ですか。機材は全てこちらで手配しますので」


女「カ、カメラですか?」


和尚「えぇ、申し訳ないのですが…まだ直接的な原因は分かっていません。しかし、その片鱗はこの部屋から感じることが出来ました」

和尚「ここの部屋が一番、瘴気が強いようです。カメラというのは人の目に写らないモノを捉えることがあります。上手く行けば手掛かりが掴める可能性がある」


女「わ、分かりました…お願いします」
9 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:09:19.55 ID:YTkI/AaLo
和尚「それと、今日はこの部屋で寝てもらっても大丈夫ですか」


女「えっ!?で、でもっ…」


和尚「はい…先程申したようにここで過ごすと貴女に危害が及ぶ可能性もあります。ですが安心してください。私達がお祓いをしておきますので、今晩だけは直接何かが起こるようなことはないです」


女「…ぜ、絶対安全ですよね?」


和尚「はい、少なくとも命に関わるようなことは万に一つもありません」


女「…」

女「わ、分かりました」
10 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:10:25.59 ID:YTkI/AaLo
▢▢▢▢ 二日目 ▢▢▢▢



ピンポーン


ガチャ



女「…」ブルブル



和尚「…連絡がありましたので、様子を伺いに来たのですが…」

弟子「…」



女「あうっ…カ、カメラに……」ブルブル

女「わ、私…何が映ってるか確認したんです…そ、そうしたら…うつっ…」ブルブル
11 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:11:41.61 ID:YTkI/AaLo
和尚「…映っていたんですね。貴女の家に憑りついているナニかが」

和尚「一人でさぞ恐ろしかったと思います…今回は私のやり方が強引過ぎました。もっと慎重に、貴女の心境も配慮するべきでした」

和尚「…では、昨日、何が映っていたのか見せてもらえませんか。大丈夫です、今日中に決着がつきます」


女「は、はい…」ブルブル




カチッ

ザッ…ザザザッ…ザァ-




女「き、昨日は11時に寝たので、そこから始まってます」

和尚(…既にカメラにノイズがある。もう干渉しているのか?)
12 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:13:21.89 ID:YTkI/AaLo
女「で…最初の数時間は何もなかったんです。で、でも…夜中の3時頃から…」ブルブル

和尚「…大丈夫です。落ち着いて、ここから先の操作は私がやります」ピッ



『3:09』



女「こ、ここです!ここで何か白くて丸いものが窓のところに!」


和尚「…」

和尚(玉響…ではないな。あれはもっと小さい。だが霊にしては姿がハッキリしていない)

和尚(ということは…呪詛の類いか。しかし見たことがない色だな)



女「……」

女「こ、ここから先は…」ブルブル
13 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:14:27.46 ID:YTkI/AaLo
和尚「無理はしないでください。貴女は別の部屋で休んでいた方がいい」

和尚「ここから先は私が一人で見ます。おい、彼女に付いていてやりなさい」


弟子「承知しました」

女「で、でも…」


和尚「…これを言うと取り乱すと思って言い出せなかったのですが、貴女には既にナニかが憑いているんです。恐らく、お母様に憑りついたのと同じモノが」

和尚「昨日と比べてその症状が酷くなっている、原因はこのビデオに映っているのを見たせいでしょう。このままだと取り込まれてしまいます」

和尚「これは警告です。どうか安静にしていてください。私が何とかしますから」
14 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:15:46.63 ID:YTkI/AaLo
女「…っ!?」

女「わっ、分かりました…終わったら、呼んでください」

弟子「さっ、こちらへ」



スタスタ スタスタ



和尚「…」



和尚(映像を見ただけで影響を及ぼす、か。どうやら一筋縄ではいかないらしいな)

和尚(ここから先はかなり危険な領域だろう。あの二人では耐えられない程の)ピッ
15 : ◆gqUZq6saY8cj [saga]:2018/03/09(金) 23:16:39.93 ID:YTkI/AaLo
ザザザッ……ザァー……



『3:15』




女『…』スゥ




ズズズズッ…




和尚「…!」

和尚(…部屋の隅から黒い人影が。なんだこいつは)

和尚(これも霊ではない…呪詛なのか?しかし人型の呪詛など…)
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