他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
京太郎「超影の薄い俺と麻雀」
Check
Tweet
1 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:11:52.52 ID:76yqTYh/o
遅筆、初心者、咲にわか気味、妄想
以上四点注意です
批判はする前に帰ってください、全員が気分よく楽しめるSSスレにしましょう
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1520226712
2 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:12:35.10 ID:76yqTYh/o
咲「…………京ちゃん? 京ちゃん?」
京太郎「おう。どうした?」
咲「多分そこに……いるよね? あ、いた」ギュ
京太郎「声も出してたのに聞こえてないとか、いよいよ重症だなこりゃ」
咲「そうだね……触るまでどこにいるかも分からなかったし」
京太郎「そのうち戸籍とかまで改竄し始めるんじゃねーだろうな」
咲「さ、流石にそこまでは行かないと思うけど」
京太郎「まぁいいや。でどうした?」
咲「京ちゃんって部活は何するかもう決めた?」
京太郎「何するもなにもなぁ。運動部全般は無理だし、つっても文系も趣味じゃないんだから選択肢ないしなぁ」
咲「中学の時は酷かったもんね……」
3 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:13:18.28 ID:76yqTYh/o
京太郎「どこにいるかも分からない打者を相手に投げたと思ったら球が飛んでって、どこにいるかも分からない走者を相手に守備。敵も味方も分からない間にホームインと来たもんだ。そりゃ誰が見ても「ふざけんな」だよな」
咲「ビデオにも映らないせいでどうなったかも分からないから、【須賀禁止令】とか【須賀お断り】とか酷いこと言われてたよね」
京太郎「教師すら諦めたからもうどうしようもないしな」
咲「でもせっかくなんだから、どこか部活に入りたいよね」
京太郎「まぁそりゃな?」
咲「何か無い? 京ちゃんのやってみたいこととか」
京太郎「やってみたいことねぇ……」
『京ちゃんなら――』
4 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:13:59.67 ID:76yqTYh/o
京太郎「……ったく。心配してくれるのはありがたいけど、お前はお前のやりたいことをやれって。俺は一人でも割りとなんとかなるから」
咲「でも京ちゃん、私以外の人と話せるの?」
京太郎「必要なら今みたいに触ってりゃ良いんだからなんとでもなる。だから大丈夫だ」
咲「……そっか。じゃあ私がどこか入るときに京ちゃん誘うね」
京太郎「あのな」
咲「京ちゃんが一人で良いって言っても私は嫌だもん」す……タタタッ
京太郎「おい咲! …………ほんと決めたことは絶対譲らねぇんだからなあいつも」
『京ちゃんなら、麻雀で強くなれると思う』
京太郎「ちょっと興味あったけど、咲が一緒じゃあな……。咲までぼっち仲間にするのもあれだし、あいつの入る部活に着いていくか」
京太郎「本物の幽霊部員になりそうだけどな」
どんっ
5 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:14:34.54 ID:76yqTYh/o
京太郎「んっ?」
「いたっ!」
大きい娘「ゆーき、大丈夫ですか?」
ゆーき?「へっ!? い、今何かにぶつかっ……?」
京太郎「悪い、後ろは気を付けてなかった」
大きい娘「え? ……いえ、何もありませんけど」
ゆーき?「確かに今何かにぶつかったんだって! この辺……」ぐっ
京太郎「ああ、悪かったな」
ゆーき?「ぎ…………ぎょえええええ!!! ゆゆゆ幽霊ーーー!?」
大きい娘「幽霊だなんて、そんなオカルトありえません」
ゆーき?「もういない!? のどちゃん! 気を付けるじぇ!」
京太郎「他人から周りの風景がどう見えてるのか気になる所だな」
のどちゃん?「もう……からかわないでください」じー
京太郎「……近いな」じー
のどちゃん?「きゃあああ!」ぱたっ
6 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:15:17.80 ID:76yqTYh/o
京太郎「俺が見えてたら間違いなく取り押さえられるんだろうなこの光景……大丈夫か?」
のどちゃん?「いない! ……ゆーき、ゆっくりと……後ろに下がりましょう……」ずり……ずり……
ゆーき?「呪うのだけは勘弁してくれぇ……まだタコス……タコスが食べたいじょ……」ずり……ずり……
京太郎「タコス? いや呪う気は特に無いから。……聞こえないってのも厄介だなほんと」
7 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:15:53.98 ID:76yqTYh/o
京太郎「…………」
教師「〜〜〜で〜〜〜が」
京太郎「授業中ずっとケータイ弄ってても注意されない。なんて素敵なんでしょう、っと……」ロン
京太郎「完全に無視される訳ではないけど要所々々でスルーされるな。俺を無視しないのはCPUくらいなもんだ」
京太郎「いっそ悪用できるクズだったら世の中楽しかったのかもしれんけど。……二位か」
キーンコーンカーンコーン
京太郎「麻雀してたら終わったか」
咲「京ちゃん、帰ろ。あれ、なにしてるの?」ぎゅっ
京太郎「なんでもない、ちょっと動画見てただけ」さっ
咲「ふーん。どんな動画?」
8 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:16:47.87 ID:76yqTYh/o
京太郎「おっ咲も見るか? 心霊特集」
咲「見ない! 京ちゃんの馬鹿!」
「あの、宮永さんかしら?」
咲「え? あ、は、はい……そうです、けど」
京太郎「誰って顔してるけど清澄の、生徒会長さんだからな?」
咲「えっ」
会長?「少しお話、良いかしら」
咲「あ、はい!」
会長?「ありがとう。宮永さんってもう部活は何をするか決めたのかしら?」
咲「部活ですか?」ちら
京太郎「俺を見られても。……あー、なるほどそうか。この人、『宮永』を部活に誘いたいらしいぞ」
咲「宮永……? それに部活って、生徒会に?」
会長?「え? えーと、どういうこと?」
9 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:17:14.92 ID:76yqTYh/o
咲「あ! 違うんです! ええと、生徒会に誘うつもりなのかな、って!」
会長?「あぁ違うのよ。そっちじゃなくてね、麻雀部の人が足りなくて。もし良ければどうかなって」
咲「麻雀……?」
京太郎「学生議会長兼麻雀部部長なんだよ。で、お前が『宮永』だから直々に声をかけてきたと」
会長?「どう? ……もし麻雀やったことない、とかなら」
咲「私、麻雀嫌いなんで」ぷい
久「嫌い? あら、そう……分かったわ、ごめんなさいね。もしお友達に麻雀に興味のある子がいたら教えてあげてちょうだい。っと、私は竹井 久。それじゃあね」
咲「………………」
京太郎「未練ありって感じだな?」
咲「そんなことないし」
京太郎「誰に似たんだか。……ちょっと用事思い出したから、先に帰っててくれ」
咲「えっ、ちょ、京ちゃん? いない……」
10 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:17:40.43 ID:76yqTYh/o
ガチャ
久「はー……」
のどちゃん?「お疲れ様です」
広島弁?「あからさまに落ち込んどるのぉ。勧誘失敗ってとこか」
久「全然ダメ。宮永さん麻雀嫌いみたいで。ちょっとは期待してたのになぁ……」
広島弁?「焦らず行くしか無いわ」
久「そうね。そっちはなにやってるの?」
ゆーき?「今朝の幽霊について話してたじぇ!」
コンコン
広島弁?「ん? 客か?」
11 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:20:08.53 ID:76yqTYh/o
のどちゃん「幽霊なんてオカルト、あり得る筈がありません」
ゆーき?「でものどちゃんも見てただろー!?」
ガチャ
のどちゃん?「あれは疲れから来る幻覚です。今日は早めに休むことにします」
広島弁?「誰も居らんわ、気のせいか?」
京太郎「失礼します」すっ
久「幽霊ねぇ……金髪でうちの学校の制服着てたんでしょ?」
ゆーき?「のどちゃんと同時に見てたのにのどちゃん認めたがらないんだじぇ!」
久「誰?」
広島弁?「いや、気のせいじゃったわ。まぁ幽霊なんて信じとらんけど、居るなら話してたみたいのぅ。普段なにやっとるかーとか」
のどちゃん?「そんな居るわけも無い存在よりも今は部員、麻雀部のことです! このままだと部長は大会に出場できないまま引退してしまうんですよ!」
12 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:20:44.61 ID:76yqTYh/o
久「本命は空振りだったし、どうしたもんかなぁ……」
ゆーき?「そもそも本当に照って人の妹なのかー? プロフィールとかでも触れてないじょ?」
久「今は妹だと確信してるわ。顔立ちも似ているし、私の掴んでいる情報だと姉妹仲が悪いんだって。それに宮永さんは興味が無い訳じゃなくて正面から嫌いだと言ってのけた。麻雀関係で姉と何かあったと考えるのが妥当よ」
京太郎「流石にわかる人には分かるか。姉妹仲が最悪というより些細な喧嘩が拗れて直らないまま離ればなれになっただけなんだけれども」
久「あの宮永照には及ばないまでも、多少は精通してると思うし……もうちょっとなんとかできないか試してみるつもり」
京太郎「実際の所は実力伯仲、それが原因の喧嘩なんだけど。まぁ良い機会なのかも知れないな」
トントン
久「ん? なに、まこ?」
まこ?「ん? なにがじゃ?」
京太郎「こんにちは」
久「」
京太郎「咲のことで話が「お化けーーー!!!」どざぁぁ
京太郎「……やれやれ……」
13 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/05(月) 14:21:11.67 ID:76yqTYh/o
また書けたら投下します
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 14:46:38.10 ID:zGHaLhTi0
普通に考えたら呪われているんじゃ……
鹿児島あたりに行った方がいい気がする
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 14:50:15.22 ID:iPMgATiRo
乙です
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 14:58:20.62 ID:Xgo7mYVDO
これはモモと超仲良くなれますね
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 15:27:15.32 ID:mHubys2GO
京豚キモ同じもの書いて何が面白いの?
しかも批判する前に帰れとか笑
批判も立派な感想だろ?つーか京豚スレってだけで速報にいる人にとっちゃ見るだけで気分悪くなるんだが
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 15:30:38.50 ID:9URS8Ct7o
乙です
いつもの百合豚荒らしがいるけれど気にせず続けてくれ
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 15:51:03.78 ID:PMaBbq7Io
乙!
期待
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 16:08:58.60 ID:Iz6IUxlK0
乙
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/05(月) 19:56:03.23 ID:IR6jgqOyo
乙
安価スレじゃ無いから安心して見てられる
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/06(火) 00:53:06.38 ID:gq9wr0LN0
乙すばらです!
ガチオカルト勢と仲良くなれそうな京太郎だな
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/06(火) 04:13:53.51 ID:LDCQoEPio
乙ー
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/06(火) 23:54:59.35 ID:HZDCdwYqo
激しく期待
25 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:38:10.31 ID:xO8oKijMo
久「………………話は分かったわ……いたた……」京太郎の腕に触れながら
京太郎「時間をかけた甲斐がありました。驚かせてしまってすいません、こういう性質なもんで」
優希「幽霊じゃなかったのは良いけど幽霊とほぼ変わらんじぇ」京太郎の腕を掴みながら
和「こんなに近くにいても手を離すと見えなくなるなんて……こんなオカルトみたいな……」京太郎の肩に触れながら
まこ「今まで苦労したんじゃろうな。普段の生活もままならんわ、こんなもん」京太郎の肩に触れながら
京太郎「にしても凄い光景ですねこれ。とりあえず話しても?」
久「あ、宮永さんのことなんだっけ?」
京太郎「えぇはい。さっき会長が咲と話してた時に俺も隣にいまして」
久「全然気付かなかったわよ」
京太郎「でしょうね。で、それなんですけど。咲の奴ああ見えて頑固者でほんとどうしようもない奴なんですよ。お姉ちゃん大好きな癖に向こうが悪い向こうが悪いって二年は連絡しないくらいには」
久「じゃあ仲が悪いっていうのは本当なんだ?」
26 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:39:02.90 ID:xO8oKijMo
京太郎「二人ともお互いのこと大好きですよ?」
和「じゃあ何故そんな仲が悪いなんて噂が」
京太郎「似た者姉妹なんだよ。姉も姉で咲が悪い咲が悪い……どっちかが謝れば終わる話がここまで長引くと思ってなかった俺も悪いんですけど」
まこ「はぁん……須賀も苦労しとるんじゃのぅ」
京太郎「それほどでも。まぁそんな訳で、これを機に咲には麻雀に戻ってもらって、あわよくば全国進出して向こうで照さんと会えればなって所です。まぁそれはそうなれば良いって話でまずは咲の復帰が目標ですけど」
久「なるほど……というか、喧嘩の理由はなんなの? 聞いてる感じ相当くだらないことみたいだけど」
京太郎「んー……そこはプライバシーってことにしておいてください。端から見たらくだらなくても本人達にとってはかなり重要なことみたいですし」
久「なら聞かないでおくわね。とにかく須賀くんが宮永さんに麻雀をやらせたい、私たちは部員が欲しいって所で利害が一致してるからここに来たわけね?」
京太郎「その通りです」
27 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:40:01.39 ID:xO8oKijMo
久「でもどうするの? 宮永さん大分強く拒絶してたみたいだけど」
京太郎「あんなもんどうとでもなりますよ。それよりもこっちの、ここに今いる面子に咲のことを話しておく必要があるかと思っていまして」
まこ「なんか問題でもある奴なんか? 宮永は?」
京太郎「コミュニケーション能力にやや難ありですけど基本的に良いやつですよ? ただ麻雀の方にちょっと問題があって」
京太郎「結論から言うと、咲は滅茶苦茶強いんです。麻雀」
久「あら、良いことじゃない」
まこ「弱いよりは強い方がええじゃろ」
京太郎「30回連続でツモあがり、30回とも嶺上開花。どう思いますか?」
優希「連続ツモあがりが全部嶺上開花? そんなのあり得ないじぇ!」
和「ゆーきの言う通りです。そんなオカルト染みたことが」
京太郎「それをやらかしたのが咲だ。あいつには嶺上牌が見えてるみたいでな。正確には『分かる』らしいんだが」
28 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:40:46.85 ID:xO8oKijMo
京太郎「そんなことをやらかしたもんで周りからは散々言われましてね。そんなやつをここに迎え入れたいと思いますか?」
久「……面白いじゃない! そんな逸材、むしろ逃すなって方が無理よ!」
優希「本当にできるんなら見てみたいじぇ!」
京太郎「良かった。もて余してハブったりされないかが心配だったもんで。じゃあ早速明日にでも連れてきますよ」
まこ「なんちゅうか、保護者やっとんのぅ」
京太郎「ええまぁ……あいつ一人だと色々終わっちゃうもんで……。それじゃあ今日はこれで」すっ
久「わっ! 本当に見えない……そこにいるのよね?」
ガチャガチャ
優希「ひとりでにドアノブが動いてるじぇ……ホラーだじょ……」
29 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:41:44.16 ID:xO8oKijMo
京太郎「あ」
久「きゃっ!」
まこ「んっ? どうした?」
京太郎「俺、こんな見た目してますけど犯罪やフェアプレーの精神に反することは嫌いなんで……そういう目的では頼らないでくださいね? 大丈夫だと思いますけど一応」
久「え、ええ……」
京太郎「それじゃ」
和「大丈夫ですか? 何か変なことでもされました?」
久「ううん、なんでもないわ。さて結構経っちゃったけど部活始めましょうか」
30 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:43:01.75 ID:xO8oKijMo
宮永宅
咲「麻雀部……?」
京太郎「露骨に嫌そうな顔するなよ」
咲「あてつけ?」
京太郎「いや別に? 照さんに昔「京ちゃんは麻雀をやれば上手く行くよ」とか言われたのを唐突に思い出してな。そういうわけで俺のことは心配するなよ」
咲「…………ふーん……」
京太郎「天職ってやつだよ。運はそんなに良くないけど俺にはこれがあるし、部のメンバーみんなかわいいし」
咲「そんな不純な気持ちで入ったんだ。最低」
京太郎「世の中に不純じゃない生き物なんていない。全員自分の為に生きてるんだ、違うか? いやそんな哲学もどきみたいな話がしたいわけじゃなくてだ。とにかく俺のことは気にせずにお前は好きなことをしてくれってことだ」
咲「なにそれ」
京太郎「残念なことに咲が嫌いな麻雀部なんでな。悪いとは思ってるんだ」
咲「………………」むっ
31 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:43:50.26 ID:xO8oKijMo
京太郎「咲は本読むのが好きだもんな。文芸部にでも入ったらどうだ?」
咲「なんっ、で……京ちゃんはそうやって……! 私が麻雀嫌いなの知ってるでしょ!」
京太郎「お前がそうやって意地張ってるからだろうが。いつまでそうやっていじけてるつもりだ?」
咲「馬鹿! 京ちゃんなんて嫌い!」
京太郎「俺はお前のことも照さんのことも大好きなんだよ。だから今の状況が嫌いだ。後はお前次第だ、咲。俺はもうこれ以上なにも言わん、好きにしてくれ」
咲「京ちゃ」
京太郎「じゃあな」すっ
咲「…………私は……私は今のままで……」
32 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:44:18.79 ID:xO8oKijMo
京太郎「嘘つき」ボソッ
咲「ッ! 京ちゃん!」
33 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/07(水) 17:44:45.31 ID:xO8oKijMo
また書けたら来ます
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/07(水) 17:56:34.31 ID:VexpRe5fo
乙
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/07(水) 23:14:49.50 ID:RBhBkWLB0
おつー
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/07(水) 23:42:30.21 ID:lwuHo2/Ho
乙です
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/08(木) 02:09:43.50 ID:se1mpo8qo
乙ー
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/10(土) 17:33:12.44 ID:iC8sRvg00
乙、いい感じの雰囲気で読みやすいわ、期待して待ってるよ
39 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:24:51.02 ID:Dv5zD+ogo
久「来るかしら、宮永さん?」
まこ「さぁのぅ須賀のやつは任せろ言っとったけど」
すっ
京太郎「これでこなけりゃどうしようもないですね。俺の想定以上の頑固者ってことで」
和「何をしたんですか?」
京太郎「散々煽ってきた。あいつ大人しそうに見えて相当な負けず嫌いだから、勢いで飛び込んで来るかなと」
優希「淡々と酷いこと言ってるじぇ」
コンコン
全員「!」
久「はい!」ガチャ
咲「………………京ちゃんいますか?」
久「ええいるわよ。須賀くん、ご指名よ」
すっ
京太郎「なんだ、咲? お前の大嫌いな麻雀部になんのようだ?」
40 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:27:29.84 ID:Dv5zD+ogo
咲「分かってるんだから。私のこと怒らせて麻雀部に入れようって魂胆なんでしょ」
京太郎「ああそうだが」
咲「認めるんだ。馬鹿」
京太郎「お前のことは良くわかってる。それはお互い様だろ? お前は分かってても来ると思ってたよ」
咲「……麻雀なんて嫌いだもん」
京太郎「そんなことが聞きたいんじゃない。お前はどうすんだ?」
咲「……お姉ちゃんに勝ちたい」
京太郎「ったく、無駄に長引かせやがって」がしがし
咲「むぅ……」ぐしゃ
京太郎「俺も悪かったな、咲。下手に触れない方がお前の為になると思ってたんだが……」
久「えーと……話は終わった、のかしら? ごめんなさいね、須賀くんの方が分からないから」
京太郎「っと。はい、とりあえず終わりました。無事に咲も入部する決意を固めたのであとは煮るなり焼くなり好きにしてやってください」すっ
咲「なにさそれ。……あの、改めまして宮永 咲です。断っておいてむしの良い話ですけど、麻雀部に入部させてください」ぺこり
久「もちろん! よろしくね、宮永さん」
41 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:29:15.79 ID:Dv5zD+ogo
京太郎「……というようなことがあったのが一週間前のこと、今は大会に向けて練習をしている最中だ」
京太郎「全員が近くある県予選へ向けて練習している……が」
京太郎「今日は何故か部長が「須賀くんの攻略をするわよ!」などと言い出したのでずっと卓に座ることになっていた」
優希「のどちゃんそれロンだじょ! 」リーチドラドライーペーコー
和「あら……やられてしまいましたか」
とんとん
優希「ん?」
京太郎「残念ながらフリテンだ」
優希「ま……またかーーー!!!」ばん
咲「え? あ、もしかして……」
和「また須賀くんですか……なんなんですか見えなくなるって。こんなの麻雀になりません」
京太郎「そんなこと言われても」
42 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:30:13.70 ID:Dv5zD+ogo
久「三人ともちゃんと須賀くんの捨て牌に集中してた?」
和「してました。ちゃんと直前に【三】を捨てたのも……確認、してました」
咲「はい。私も【三】は確認してました」
優希「私も見てたじぇ!」
京太郎「一巡前に捨てた牌なんだけどなぁ」
優希「一巡前に捨てた牌だって言ってるじぇ」
久「これは本当に厄介ね。麻雀にならないわよこんなの」
京太郎「俺は俺で鳴いても気づいてもらえないっていう縛りプレイみたいなことになってますけどね」
優希「あ、そうか。相手が気づかないから鳴けないもんなー」
久「そうね、須賀くんじゃ鳴くこともできないわね」
京太郎「勝手に宣言して勝手に牌貰っても気づいてもらえないし。三人で遊んでる所に横入りしてるような気分です」
優希「京太郎麻雀できないんじゃないのか?」
43 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:30:52.12 ID:Dv5zD+ogo
まこ「なんでじゃ?」
優希「勝手に宣言して勝手に牌持ってってるけどそれすらも気づいてもらえないみたいだじぇ」
和「信じたくありませんけど、前世でとんでもない大罪でも犯したんじゃないですか?」
京太郎「ひでぇ」
久「今度は私とまこが入るわね。和、優希の二人は須賀くんの後ろから見ててもらえる? 優希はそのまま須賀くんの通訳で」
優希「わかったじぇ」
京太郎「俺が言うのもなんですが、俺攻略に力注いでても良いんですか? 正直練習にならないと思うんですけど」
優希「確かに!」
久「ん?」
優希「京太郎を倒そうとする意味がわからんじぇ!」
久「あぁ……確かに須賀くんに勝つ必要は無いけれど、県予選や全国で須賀くんみたいな相手がいるかも知れないでしょ? 備えておくことは悪いことじゃないし、須賀くんとやってると感覚が研ぎ澄まされて行くような感じがするからむしろどんどんやっていくべきだと思ってるの」
京太郎「部長が良いなら俺は文句もないんですけど」
44 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:31:23.27 ID:Dv5zD+ogo
咲「それに京ちゃんに負けるのは悔しいし」
京太郎「悔しいって、俺少なくとも一位にいることは少ないぞ?」
優希「京太郎は二位か三位が多いもんな。四位になったことは無いけど!」
京太郎「そりゃ絶対振り込まない麻雀なんてやってて四位やってんなら、一生涯触らない方が良いレベルだし」
久「とにかくしばらくはこれでやってみるわよ。須賀くんの練習にもなるしね」
京太郎「……正直俺自身は麻雀にそこまで入れ込んで無いんだがな……」
カチャカチャ
京太郎「……んー……」【E】
まこ「……」【E】
久「………………ちょっと待ってね。優希?」
優希「ん?」
久「須賀くんは今何を捨てたの?」
優希「【E】だじぇ」
和「え? 捨て牌に今出てきたのは【H】……?」
45 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:32:41.91 ID:Dv5zD+ogo
久「ふぅ……ここまで来ると理解不能ね」
まこ「攻略も何も無いのぅこれは」
京太郎「というか捨て牌の数で見抜けたりとかしないんですか? みんなの見てる光景が確かなら俺の河は一枚少ないんですよね?」
優希「確かにそうだじぇ。私はちゃんと10個見えてるじょ」
久「捨て牌? 10個見えて……あら?」
咲「ここ、二個目に捨てたのって【一】だったよね?」
優希「そんなことないじょ? 【一】【東】【南】と捨ててたのはちゃーんと見てたじぇ!」
和「怪奇現象ですね……私は【一】【一】【東】【南】と捨てたように見えてました」
久「それじゃあもう無敵じゃない! ロンすることなんて不可能に近いわよ!」
和「今までの常識が音をたてて崩れ落ちて行きます……こんなオカルトもあるんですね……」がくっ
咲「でも問題は、京ちゃんの姿はカメラにすら映らないことにあるんですよねぇ……」
久「公式戦には認められないかもしれないわね……誰も審判のしようがないし」
京太郎「俺はズルなんてするつもりないんですけどね」
優希「ズルなんてしないって言ってるじぇ」
46 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:33:34.68 ID:Dv5zD+ogo
久「私たちが信じても、向こうが信じてくれるかどうかよ」
京太郎「確かに。まぁ俺みたいなのが二人三人といるわけもないでしょうし、この辺りで切り上げません?」
優希「お前みたいなのが他にもいたら大変だじぇ!」
久「須賀くんっていう前例がある以上否定はできないけれど……とりあえず保留にしましょうか。私の知り合いにそういうのに詳しい人たちと知り合いの人を知ってるから、今度話を聞いておくわね」
すっ
京太郎「よろしくお願いします。じゃあ俺は抜けますね。ついでにちょっと買い出し行ってきますんで、何か欲しいものがある人はメモか何かに書いてください、と伝えてください」
久「え? 大丈夫なの?」
優希「スーパーとかじゃ買い物なんてできないだろ!」
京太郎「昔から近所や少し遠くのコンビニ、スーパーとかに足運んで事情説明してあんだよ。せめて日常生活を真っ当に送れるようにするためにな」
咲「あ、京ちゃんなら大丈夫ですよ。良く行く場所の店員には事情説明してあるので」
京太郎「ああもう本当不便だなこれ! どうにかならないもんか……」
47 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:35:22.09 ID:Dv5zD+ogo
久「んー……須賀くん、ちょっと机に触れてみて」
京太郎「え? あはい」すっ
久「……」すっ
久「あら? 若干見えるわね……」
京太郎「本当ですか?」
久「薄ぼんやりとだけど……声もかなり小さいけど聞こえるわよ」
まこ「ワシも聞こえとるわ。これはこれで原理不明じゃな」
咲「凄い! 全然気づきませんでした!」
優希「不思議な話だじぇ……」
久「同じ物に触れてたら良いのかしら……あ、須賀くん買い出しに行くみたいだから皆欲しいものがあったら紙に書いて欲しいって」
四人「はーい」
48 :
◆8S1G5sxORcWd
[sage]:2018/03/11(日) 13:35:55.18 ID:Dv5zD+ogo
またかけたら来ます
無事に終わらせられるか心配になってきました
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/11(日) 16:17:16.62 ID:2L8bJy2Wo
乙
ゆっくりでいいよー
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/11(日) 21:12:15.35 ID:qvTvfWMGO
乙乙
48.89 KB
Speed:0
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)