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最原終一の事件簿
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:38:45.41 ID:BtYFcBoE0
※このssに出て来るトリックはオリジナルではありません。参考にした作品があります ついでにオリジナルのモブも出て来ます おまけに平和な世界でのお話です それでも良いって人は、楽しんで行ってネ※
真宮寺「……手紙って、良いよネ。今や電話やメールで手間も無く簡単に伝えたいことを伝えられる世の中だけど、手紙にはそれらには無い様々な特徴があるんだ」
真宮寺「どんな便箋を使っているのか? 筆の種類は? その他にも筆圧や推敲の跡、更には紙の状態によって、送り主の感情がはっきりと読み取れる訳なんだよネ。でも、手紙の他の伝達方法には無い一番の特徴と言えば……」
真宮寺「……おっと、失礼。自己紹介が遅れてしまったネ。もしかしたらお会いするのが初めての人も居るだろうから、軽く自己紹介させて貰うヨ」
真宮寺「僕の名前は真宮寺是清。『超高校級の民俗学者』の肩書を持つ高校生で、今は同じ超高校級の才能を持つ子供たちが集まる『才囚学園』と言う高校に通っているヨ。そこで僕は沢山の友達と出会い、充実したスクールライフを送っていると言う訳サ」
真宮寺「さて、こうして君と出会えたのも何かの機会。良ければ僕の話を聞いて行かないかい? いつもは民俗学の話をするんだけど、今回は僕の友達の話を聞いて欲しいんだ」
真宮寺「僕の一番の親友、『超高校級の探偵』こと最原終一くん……今から僕が話すのは、僕が彼と共に巻き込まれたとある事件の話サ。この事件の鍵を握っていたのは、あるメッセージなんだけど……良い機会だ、君に質問してみようか?」
真宮寺「……僕が思う『手紙の一番の特徴』って、何だと思う?」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1519709925
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:39:19.14 ID:BtYFcBoE0
――才囚学園 食堂……
赤松「でね、あのね〜!」ワイワイ
最原「あはは! それって本当なの?」クスクス…
真宮寺「やぁ、最原くんに赤松さん。隣、良いかな?」
最原「あ、真宮寺くん! 勿論構わないよ!」
真宮寺「ククク……二人きりの楽しい時間を邪魔しちゃってゴメンネ。でも、寂しさに耐え切れなくってサ……」
赤松「あ、いや、だ、大丈夫だよ! それにほら! 今はクラスの大半が用事で不在だし、真宮寺くんが誰かと一緒にご飯を食べたいって気持ちもわかるもん!」
最原「百田くんも宇宙関連の発表を聞きにアメリカに行ってるみたいだし、他の皆もそれぞれの事情で色んな場所に行ってる。今、才囚学園に残っているクラスメイトと言えば……」
王馬「あ〜! 真宮寺ちゃんったら、最原ちゃんと赤松ちゃんのラブラブタイムの邪魔しちゃって〜! そんな奴は逮捕だ、逮捕〜!」
最原「お、王馬くん!? ら、ラブラブだなんて、そんな……!」カァァ…
真宮寺「……騒がしい人が来たネ」
王馬「にししっ! ゴン太が昆虫発見プロジェクトでアマゾンに行っちゃって暇なんだよ。何か話をしてるなら、俺も混ぜて混ぜて〜っ!」
赤松「……なら、最後の一人も呼んで一緒にお喋りしながらご飯を食べようよ! ねえ、春川さん! あなたもこっちに来なよ!」
春川「……遠慮しとく。王馬と仲良く食事だなんて、考えただけでも虫唾が走るもん」
王馬「ありゃ? もしかして俺ってば嫌われちゃってる? うぅ、酷いよ〜! 春川ちゃんがそんなに心の冷たい女の子だなんて知って、俺はショックだよ〜っ!」ビエーッ!
春川「ウソ泣きをするんじゃない!」
王馬「……ちぇ〜、お見通しかぁ……つまんないの〜」ブーブー
赤松「ははははは……」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:39:59.23 ID:BtYFcBoE0
――ガチャ、バタン!
真宮寺「おや……? 誰か来たみたいだネ?」
最原「あれは……警察の人?」
警官「……失礼、君は赤松楓だね?」
赤松「え? あ、はい。そうですけど、何か……?」
警官「……君に殺人の容疑が掛かっている。詳しい取り調べの為、署までご同行を願おうか」
赤松「……え? さ、殺人? わ、私が……!?」
警官「そうだ。話を聞かせて貰う為にも、私たちと一緒に……」
最原「ま、待って下さい! 赤松さんに殺人の容疑!? どう言う事ですか!?」
警官「詳しく話す必要は無い。我々が用があるのは赤松楓だけであって……」
王馬「……まあ、ちょっと待ってよおじさん。そこに居るのは『超高校級の探偵』の最原終一だよ? ついでに俺は『超高校級の総統』で、こっちは『超高校級の民俗学者』、あっちには『超高校級の暗殺者』も居るんだ。悪事と考え事に関してはある意味ではプロフェッショナルの高校生たちだよ。そんな俺たちにな〜んの説明も無いなんて、ツマラナイ事はしないでよ!」
真宮寺「……王馬くんの言う通り、少しは事情は説明してくれてもよろしいのでは? 少なくとも事件に関わる可能性が高い最原くんには、軽くその殺人事件のあらましを教えた方が捜査に役立つと思いますがネ」
警官「……必要ない。どの道、事件現場はここから随分と離れた場所にある。しかも土砂崩れで車は通行止め、ヘリでもない限りは現場に行く事すら出来ない」
最原「ならなぜ、赤松さんに殺人の容疑がかかっているんですか!? 現場に警察が行けないのなら、捜査だって出来るはずが……」
警官「……警察なら現場にいる。何を隠そう、死体の第一発見者は警察官なんだ」
最原「えっっ!?」
警官「これ以上は説明の必要は無い。さあ、来るんだ!」
赤松「そんな……!? 私、なにもやってません! 殺人だなんて、そんなこと……絶対にやってない!」
警官「そう言った話は署で聞く。ここでもたつく訳にはいかないからな」
赤松「やってません……私、何も知らない! 最原くん、助け……」
――ギィィ……バタン!
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:40:57.62 ID:BtYFcBoE0
最原「あ、赤松さんっ! ……くそっ! どう言う事なんだ!? 何で赤松さんが……!?」
春川「……殺人の容疑ってあの警官は言ってたけど、事件の内容もわからなきゃ推理の仕様もないよね……」
最原「せめて……せめて、情報があれば、赤松さんの無実を証明出来るかもしれないのに……!」
真宮寺「……なら、乗り込もうか? 事件現場に、サ……!」
最原「えっ!?」
真宮寺「『ここから随分と離れた』『土砂崩れの起きている場所』……この二つの情報を組み合わせれば、ある程度は事件現場の予想がつく……警察が捜査を開始していない今がチャンスだ。先に乗り込んで、赤松さんの無実の証拠を見つけ出そうじゃないか」
最原「で、でも、ヘリが無ければ現場には辿り着けないって、さっきの警察官は……」
王馬「なら、DICEのヘリを回すよ。こんなこともあろうかと、すぐにでも出発出来る様に準備は万端さ!」
最原「え、ええっ!?」
王馬「……ヘリの操縦は俺の部下に任せるとして、問題は誰が行くかだよね。最原ちゃんは当然行くとして……俺は残った方が良いかな?」
最原「王馬くん……?」
王馬「……赤松ちゃんの話もこの事件の大きな手掛かりになる。なら、誰かが赤松ちゃんと面会して話を聞かなきゃいけない。俺なら、どんな手段を使ってでも赤松ちゃんと話が出来る様に手回ししてみせるよ」ニヤリ
真宮寺「なら、僕は最原くんと一緒に行くヨ。大した事は出来ないかもしれないけど、少しでも友達の力になりたいんだ」
最原「真宮寺くん……ありがとう! 良し、なら僕と真宮寺くんで現場に向かって……」
春川「待って、私も行く」
最原「え!? は、春川さんも!?」
春川「……あんたと真宮寺じゃあいざって時に腕っぷしが足りない。真犯人を見つけたは良いけど、返り討ちにあったりなんかしたら笑い話にもならないよ」
真宮寺「……それもそうだネ、ボディーガードも必要か……」
春川「だから私も一緒に行く。いざって時の保険だよ」
最原「……ありがとう、春川さん。恩に着るよ」
春川「別に、暇だからついて行くだけだし。感謝されるいわれは無いよ」
王馬「……大切な友達が心配だから協力したいって素直に言えば良いのに。春川ちゃんは素直じゃないな〜」
春川「王馬……殺されたいの?」
王馬「あはは! じょ〜だんだって! さて、それじゃあ早速行動を開始しようか!」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:41:37.15 ID:BtYFcBoE0
――数時間後、某所 事件現場の屋敷前……
最原「……ここが事件現場。赤松さんの無実の証拠は、ここにある筈だ……!」
真宮寺「酷い雨だネ。気象情報によると、この雨は昼過ぎから降り始めたみたいだヨ」
春川「その雨のせいで土砂崩れが起きたってことなんだね……ついでに、まさかヘリからロープで降りる羽目になったわけだ」
最原「……怖かったね」
真宮寺「風に煽られて生きている気がしなかったヨ」
春川「この雨の中で話するのは止めない? とっとと目の前の屋敷の中に入ろうよ」
真宮寺「それもそうだネ。じゃあ、早速乗り込むとしようか……!」
最原(……屋敷の前には黒塗りの車が一台止まっている。既に先客であり、第一発見者でもある警察官が居るってことか……)
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:43:56.73 ID:BtYFcBoE0
――屋敷内
最原「ごめんくださ〜い、誰か居ませんか?」
男性「むっ!? な、なんだ!? 君たち、この雨の中どうやってここに……?」
女性「ここまで歩いて来られる距離でも無いでしょうに……でも、この雨の中に放り出すのは可哀想ね。待ってて、今タオルを持って来てあげる」
男性「……雨宿りするのは良いが、あまりうろちょろするなよ? 今、この屋敷の中では大変な事があってだな……」
最原「その大変な事って、殺人事件ですか?」
男性「!?」
真宮寺「その反応を見るに、ビンゴみたいだネ」
男性「な、なんだ? お前たちは、一体……?」
最原「……僕の名前は最原終一、『超高校級の探偵』です。依頼人、赤松楓さんの無実を晴らすべく、調査にやって来ました」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:45:36.74 ID:BtYFcBoE0
――夜、屋敷内……
王馬「何とか事件現場には辿り着けたみたいだね。こっちも赤松ちゃんと面会して、情報を引き出せた所だよ!」tel
最原「ありがとう、王馬くん。こちらも現場にいた人たちからある程度の情報を聞くことが出来た。整理の為にも、今回の事件のあらましを話し合ってみよう」
王馬「OK! んじゃ、早速始めようか!」
――被害者と発見者たちについて
・被害者は音楽プロデューサーの『田所学』。三日ほど前から行方が分からなくなっており、知人が行方を追っていた。最後に連絡を取ったのは同業者である男性であり、電話で仕事の内容を話した。
・死体の第一発見者は警察官の『白石純一』。友人である『渡辺さゆり』と共に被害者の行方を追ってこの屋敷までやって来た。
・この屋敷の鍵を持っているのは被害者と渡辺さゆりのみ。特に決まりも無く、二人は別荘を自由に使っていた。
――事件概要
・死体の発見場所は屋敷の地下倉庫。被害者は床に倒れ、手に紙とペンを握っていた状態で亡くなっていた。
・地下倉庫は鍵がかかっており、内側からは開けられない様になっていた。
・被害者の後頭部には傷があった。近くに落ちていた鉄製の金庫に血痕が付着しており、犯人はこれで被害者を殴ったと考えられる。しかし、被害者の死因は倉庫内の酸素を使い切った事による窒息死。
・詳しい調査はまだだが、以上の状況証拠から犯人は『倉庫におびき寄せた被害者を殴り、気絶させた所で倉庫の鍵を閉めて監禁し、窒息死させた』と思われる。
・倉庫には窓も電気も無く、もしも被害者がいきなり襲われたとしたら気が付かなかった可能性も高い。つまり、女性でも犯行は可能。
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/27(火) 14:46:16.94 ID:BtYFcBoE0
――赤松楓について
・三日前、赤松楓は被害者と会う約束をしていた。彼のプロデュースを受け、ピアノのコンサートを開催する予定があり、その打ち合わせとしてこの館で会うはずだった。
・しかし、彼女は「約束の日に被害者とは会えなかった」と供述している。以下は赤松楓の供述を抜き出したものである。
「三日前の午後4時頃、私は確かにあの屋敷に行きました。でも、チャイムを鳴らしても誰も出て来なくって……田所さんの携帯電話に連絡をしたんですけど、それも繋がらなかったんです」
「人気のない山の中だし、外はどんどん暗くなって来るし……申し訳なく思ったんですけどこのままじゃ不味いと思ったので、来る時に使ったタクシーにもう一度連絡を取って、街に引き返しました」
・被害者の所属事務所も赤松からの連絡を受けており、そこから彼の行方不明が発覚した。
最原「……って、所だね」
王馬「つまり被害者は、赤松ちゃんと会う為にこの屋敷にやって来た。そこで何者かに地下室で殴られて、そのまま監禁されちゃったって訳だ」
最原「警察はその犯行を行ったのは赤松さんだと疑っている。確かにそう考えるのが自然かもしれないけど、決定的な証拠が無い以上は早計だと言う他無いよ」
王馬「って事はさ……もしかしたら何かあるのかもしれないよ? 赤松ちゃんを犯人だと断定する、とんでもない証拠がさ……!」
最原「………」
王馬「……ねえ、もしも本当に赤松ちゃんが人殺しだったらどうする? 最原ちゃん、現実を受け止められる?」
最原「ありえない、絶対に。赤松さんは人を殺す様な人間じゃ無い」
王馬「わっかんないよ〜? 俺も最原ちゃんも、赤松ちゃんの全てを知っている訳じゃあ無い。もしかしたら、赤松ちゃんも何か秘密があったりして……!」
最原「……それでもあり得ない。赤松さんは、人殺しなんか絶対にしない」
王馬「………」
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