本当の英雄のお話

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1 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E :2018/02/18(日) 23:20:44.17 ID:o1pu3v4Zo
オリジナルRPG系ssを投下します。
だいたい1週間〜2週間に1度ぐらい投下します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1518963643
2 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:21:38.82 ID:o1pu3v4Zo

ボクはエメラルド・ドレシング
村で猟師をしている平凡な…人間さ。

外見は水色髪のロングヘアーの、自分で言うのもなんだけど美形。
体格は普通の男の子ぐらい、かな?

好きなものはお肉で、嫌いなものは野菜。
剣で狩りをしているから当然剣には自信がある

あとあと!!メリーって言う幼馴染が居るんだよ!!
金髪のすっごく綺麗な女の子。
今度紹介するね。
3 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:22:22.91 ID:o1pu3v4Zo

小さな小屋のベッドでボクは目覚めた。

「ふあぁぁ…今は…もう日が昇ってる!!」

窓を見ると、日が昇っていた
今日は日が昇る前に遠くまで狩りに行く予定だったのだ!!
やばい!!



ボクは家を出て走り出した
近所のおばあちゃんが、家を出た瞬間に話しかけてくる

「そんなに急がんでも、人生のんびりが一番よ」

「急がなきゃいけないときもあるの!!」

ボクはそう返しておいた。
老人の知恵は大事だが、急いでるんだ。


ボクは村の門にさしかかる、門の見張りの人が笑顔で言った
門の見張りは、人のいい顔をした中年のおじさんだ

「エメラルドのとってきてくれる肉楽しみにしてるぞ。
  代わりにうちの妻が作った野菜、やるから」

「野菜はいらないよ!!」

ボクはそう言いながら走って遠くの狩場に向かう
魔物は早めの冬眠に入るけどまだ狩りが出来ない寒さじゃない。
今日が絶妙な日なのだ、この地域では。

「ははは!!好き嫌いはいけないな。
  たんと野菜を食え」

後ろからそんな声が聞こえた。
嫌いなものは嫌いなんだから仕方ないじゃん。
4 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:22:48.35 ID:o1pu3v4Zo

ボクは遠くの森の狩場にやってきた。
すぐに草むらに隠れる。

「猪が1、2、3
 一度にこれほどいるのはなかなかない。」

今夜はご馳走にありつけそうだ

ボクは自慢の剣を背中の鞘から抜く
重さはそこそこ、鋭さはなかなかの鉄でできた剣だ。



「とりゃぁ!!」

ボクは猪に背後から斬りかかった
猪は悲鳴をあげて倒れる

残りの猪はこっちを向く

「あっかんべー」

ボクは舌を出して挑発した



2体の猪は怒りの表情で突撃してくる
ボクは思いっきり地面を蹴ってジャンプした

ボクは地面から4メートルぐらいの位置に到達する。

猪はボクの下のあたりに向かってくる
2体の猪がボクの下にたどり着いた瞬間

ボクは空中から降りながら、猪の1体を思いっきり刺した
猪の1体は倒れる

「まだ、やる?
  2体でも持って帰るのめんどそうだし、君は見逃してあげてもいいけど?」

ボクは猪をにらみつける
猪は全力で逃げ出した、ボクには勝てないと悟ったのだろう

「早くも狩り終了、かな?
 今日は運がいいね」
5 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:23:39.90 ID:o1pu3v4Zo

ボクは猪をその場で捌き、必要な部位だけ持ってきていたかごに詰める
まるごともって帰る訳にはいかないしね…力には自信ある方だけど重いのは嫌だ。


大きい足音が聞こえて来た

「え?」

目の前に巨大な猪型モンスターが居た、全長3メートルぐらいの
茶色くてもじゃもじゃの化け物


「なにこいつ…」

ボクは動揺して、剣を構えるのが遅れてしまった
それがいけなかった
猟師たるもの動揺は死につながる

猪は突進してきた



「やめて…」

ボクは動揺してまともに戦えない、ボクは猪に体当たりされてしまう
馬車にひかれたような衝撃が、ボクを襲う

「ぎゃっ!」

猪の身長がでかすぎて角に当たらなかったのは幸運だ、そうなったら死以外なかった。
だけど3メートルの突進は半端ない。

「ぐわっ!」

ボクは木にたたきつけられてしまう



猪はボクの方をにらみつける

「やめて、全身が、痛い…」

猪は感情が高ぶった瞳で、ボクを見ている。
あぁそうだ、自然は容赦しない。ボクだって自然に容赦せず動物を狩るじゃないか。

猪はふたたびボクに突進を仕掛けようとする。
さっきは運がよかったけど、次まともに食らったらやばい
死ぬ、死んでしまう。
6 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:24:07.78 ID:o1pu3v4Zo

死にたくない死にたくない死にたくない!
ここで死んだら先に逝った両親が悲しむ!
生きてる幼馴染が悲しむ!



巨大猪はボクに突進してくる

「こんなところじゃ[ピーーー]ないんだよ!」

ボクはなんとかころがってその場から離れた



猪は木にぶつかる。
まるで瓶が倒れるように簡単に、木が倒れる
あ、あの場に居たら死んでいた。


猪は向きを変え、ボクをにらみつけてくる

「つっ!」

よけたからって安心なんてできない、まだ助かってない


体が痛い、死ぬほど痛い
だけどボクは立ち上がり剣を構えた

「ボクは、猟師だ!」



猪はまた突進してくる

「おりゃ!」

ボクは横にジャンプしてそれを避けた
猪はあ然とした表情を浮かべる



「動きが単純すぎる、かわすだけなら出来るっぽいね
  君から逃げたいところだけど…」

体が痛い、長距離は走れないだろう

「逃げ切れる自信はない、だからなんとか君を仕留めるしかない」

猪はふたたびボクをにらみつける
ボクは覚悟を決めた、こいつを倒す。
7 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:24:33.21 ID:o1pu3v4Zo

猪は突進してきた
ボクは頭がよくない。だけど…
突進してくる3メートル猪に、正面から斬りかかっても死ぬことぐらいわかる

「でも正面じゃないなら、上があるじゃない!!」

頭がよくない故の単純な発想。
でもそれが出来る程度には身体能力に自信はある
ボクは6メートルジャンプした、これが限界だ。


猪がボクの下に来た瞬間。
ボクはタイミングよく猪の頭に剣を突き刺した
計算なんてできないけど、普通の猪は何回も狩った事があったから



猪は悲鳴をあげて倒れた

経験で猪の動きは分かる、いくら巨大でも。



「やった…え?」

さっき逃がした猪が、巨大猪に近づく
そして悲しそうに見つめている

「親子だったりするの?もしかして…」



巨大猪はまだ息がある、力ない目でこちらを見つめてくる。

「…今日の獲物はもう十分取った、君まで[ピーーー]必要はない」

ボクは猪達に背を向ける

「できれば今後、あんまり人を襲わないでくれるとうれしい
 ボクも必要な分しか殺さないからさ」



巨大猪がどういう反応をしたかは分からない。
だけどボクはかごをもって無言で去って行った、これでよかったんだよね?
8 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:25:24.66 ID:o1pu3v4Zo

ボクは全身の痛みと疲労に耐えながら、かごを背負って村に帰る
街道を通って。

「もうクタクタだよ、痛いし…」

ボクはちらっと村の方を見た、早く村で休み…



村の方から煙が見えた、村が燃えていた

「…え?」

ボクはかごを捨てた
かごの中の猪の肉や皮が、バラバラにこぼれ落ちる



「村のみんなに、何か?
  まさか、魔族の襲撃…」

ボクは痛みも忘れて走り出す。
獲物も痛みもどうでもいい、村のみんなが心配



村の門の前にやって来る
人のよさそうなおじさんが、死んでいた

「おじ、さん…」

おじさんは焦げていた、炎か何かでやられたようだ
やはり魔族だ。
魔法を使えるのは魔族しかいない

魔族とは、魔物を操ると言われる、ひどい種族
乱暴で残酷。



「ははは、[ピーーー]ぇ」

角の生えた男が、手を前に出している。
魔法を撃つ気なようだ、ボクは…



「…[ピーーー]よ、魔族は」

あっという間に男の前に移動し、男を斬った
男は横に真っ二つになった

「え?」

男は信じられないという表情をしている

「ゆるさない、魔族は許さない!」

ボクは村に居る魔族を次々と殺していった、男女関係なく。
相手の顔すらろくに見ないで。
9 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:25:57.63 ID:o1pu3v4Zo

やがてボクはメリーの家にたどり着く
幼馴染のメリーは死んでいた。
服を切り刻まれて、死んでいた

「あぁ…あぁ!」

最後は電撃を食らって死んだようだ、見ればわかる。
まだ焦げた臭いが残っている



「ボクが村に居れば、こんなことには!」

ボクなら魔族と戦えた
ボクなら村を守れた
ボクなら…メリーを救えた。



ボクはメリーに布団をかぶせて、抱きながら外に出た。
土の中に埋めてあげなきゃ

「一緒に鬼ごっこやかくれんぼう、よくしたね。
   メリーは女の子なのに、女の子らしくない遊びばかりにつき合わせた」

少しはおままごととか、してあげればよかったかなって思う。
もう、すべては遅いけど。



ボクは村の墓の前にやって来た
空いてるスペースに穴を空け、メリーを入れた

「メリー、さようなら。
 今まで楽しかった、ありがとう」

ボクはメリーに土をかぶせた。
メリー…メリー



ボクの顔に涙がこぼれ落ちる

「こんなの、嫌だよぉ…」

そうだ、きっとこれは夢なんだ。
目が覚めたら、狩りを終えたボクを村人が出迎えるんだ。
そしていつも通りの日常が始まって…

「すべてを焼き尽くす火よ、紅蓮の炎で醜き人間を消し去れ」

巨大な炎がボクに飛んでくる

「え?」
10 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:26:23.12 ID:o1pu3v4Zo

ボクは横に大きく避けて、炎をかわした
あ、危ない。

「不意打ちをかわしますか…」

紫髪の、いかにも大人の女性と言った感じの。
胸の大きいお姉さんがこっちを見ていた



「魔族って、女の人も居るの?」

「当たり前ですわ、女も居れば子供も居る。
  あなたは魔族の女性をさっき斬り殺したでしょ、たくさん」

ボクは暗い気持ちになった、さっきボクは人殺しと同じことを?
怒りに身を任せて気づいてなかっただけで、相手は魔族とはいえ。



「聞きたい、君は何者?」

「わたくしはパープル・ハピネス
  この村を襲った部隊のリーダーですわ」

衝撃的な発言だ。
この人が、いやこいつがボクの村を…



「なんで村を襲ったの
  村人に罪はなかったのに」

ボクは静かに言う
だが心には怒りを秘めていた

「だってあなたたちもそうしたでしょ?わたくしの娘相手に」

「え?」

「あなた方人間は、ただ街道を歩いていた娘を殺した
  だからわたくしも同じことをする、復讐ですわ」

なんて言っていいか、分からなかった
魔族に女子供は居ない、みんな悪だ。
ボクの信じていたものが逆転する気がした
11 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:26:49.27 ID:o1pu3v4Zo

「話は終わりです…貴女を殺しますわ。
 人間を殺せば[ピーーー]ほど、あの世の娘は喜びますの」

そう言いながら、パープルは狂ったような微笑みを浮かべる

「もうやめよう、こんなのなんか違うよ
 おかしいよ、こんな世界」

正義も悪もない、ただただ狂ってる気がした



「都合のいい事を、あなたはわたくしの部隊の仲間をみんな殺したでしょ。
  もう、どちらかが死ぬまで終わりませんわ」

パープルは構える、魔法を撃つ気だ
くらえば、死ぬだろうな。



ボクは服を脱いだ。
さらしと、女の子なら普通ぐらいの胸があらわになる

「え?女…」

パープルは動きを止める



「ボクも娘なんだ、親を魔族に殺された」

「え?」

パープルはあ然とした表情を浮かべる。
パープルの中でも、ボクと同じように世界が逆転しているんだろう



「もうやめようこういうこと
  何か方法を探そうよ、こんなことがなくなる」

「だ、ダメです!
  人間に娘は居ませんわ、貴女を[ピーーー]。」

そう言いながらも、構えた手から魔法は出ない



ボクはパープルに近づく

「来ないでください!」

「大丈夫」

ボクはパープルを抱きしめた



「復讐で狂うなんて、つらいでしょ?
  もうやめていいんだよ、人間も魔族も同じなんだから」

パープルは全力で泣いた、大人らしくなく大泣きした

「本当はみんな同じだって、分かってましたわ!
  でもでも、娘が人間に殺されてて、復讐するしか…」

「分かるよ、ここで君と話さなければ、ボクも同じだった
  だけどここで君と話すことができた、だからなんとかしよう
   こんな悲劇をもう起こさないように、頑張るんだ。方法は分からないけど」
12 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:27:39.94 ID:o1pu3v4Zo

ボクが魔族を、パープルが人間を墓に埋葬した
あえて
そしてボク達は墓の前で誓い合う



「こんな悲劇は終わらせましょう」

「まだ方法は分からないけどね」

そう、まだなにも分からない
魔族のこと、人間と魔族が争う理由
人間のことだって、村育ちのボクは村以外よく知らない



「その方法を探すために旅立つんですわ。
  それでその、あなたの名前を聞いて居ませんが」

「ボクはエメラルド・ドレシング」

「宝石に、男装者ですか。」



「これからよろしくね、パープル!」

ボクは笑顔で手を差し出した

「はい、エメラルド」

パープルはその手を掴んだ。
ここから冒険が始まる

【第一章 完】
13 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [sage]:2018/02/18(日) 23:32:23.18 ID:o1pu3v4Zo
以上です、それではまた…
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2018/02/19(月) 00:41:10.12 ID:Ci5FwXeSO
目欄にsagaって入れとけばフィルタ解除できるよ

フィルタなし
死ね
殺す
魔力
唐揚げ
新一
ドラえもん
高嶺の花
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/19(月) 00:41:37.51 ID:Ci5FwXeSO
フィルタあり
[ピーーー]
[ピーーー]
魔翌力
唐翌揚げ
バーーーローー
[たぬき]
高翌嶺の花
16 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:18:39.60 ID:CXKPQqLlo
それじゃあsagaを入力したうえで、もう一度投下しなおしますね
結構大事なところがピー音になっちゃってるし
17 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:19:25.70 ID:CXKPQqLlo
フィルタ解除教えてくれてありがとうございます
18 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:19:51.56 ID:CXKPQqLlo

ボクはエメラルド・ドレシング
村で猟師をしている平凡な…人間さ。

外見は水色髪のロングヘアーの、自分で言うのもなんだけど美形。
体格は普通の男の子ぐらい、かな?

好きなものはお肉で、嫌いなものは野菜。
剣で狩りをしているから当然剣には自信がある

あとあと!!メリーって言う幼馴染が居るんだよ!!
金髪のすっごく綺麗な女の子。
今度紹介するね。
19 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:20:32.09 ID:CXKPQqLlo

小さな小屋のベッドでボクは目覚めた。

「ふあぁぁ…今は…もう日が昇ってる!!」

窓を見ると、日が昇っていた
今日は日が昇る前に遠くまで狩りに行く予定だったのだ!!
やばい!!



ボクは家を出て走り出した
近所のおばあちゃんが、家を出た瞬間に話しかけてくる

「そんなに急がんでも、人生のんびりが一番よ」

「急がなきゃいけないときもあるの!!」

ボクはそう返しておいた。
老人の知恵は大事だが、急いでるんだ。


ボクは村の門にさしかかる、門の見張りの人が笑顔で言った
門の見張りは、人のいい顔をした中年のおじさんだ

「エメラルドのとってきてくれる肉楽しみにしてるぞ。
  代わりにうちの妻が作った野菜、やるから」

「野菜はいらないよ!!」

ボクはそう言いながら走って遠くの狩場に向かう
魔物は早めの冬眠に入るけどまだ狩りが出来ない寒さじゃない。
今日が絶妙な日なのだ、この地域では。

「ははは!!好き嫌いはいけないな。
  たんと野菜を食え」

後ろからそんな声が聞こえた。
嫌いなものは嫌いなんだから仕方ないじゃん。
20 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:21:03.08 ID:CXKPQqLlo

ボクは遠くの森の狩場にやってきた。
すぐに草むらに隠れる。

「猪が1、2、3
 一度にこれほどいるのはなかなかない。」

今夜はご馳走にありつけそうだ

ボクは自慢の剣を背中の鞘から抜く
重さはそこそこ、鋭さはなかなかの鉄でできた剣だ。



「とりゃぁ!!」

ボクは猪に背後から斬りかかった
猪は悲鳴をあげて倒れる

残りの猪はこっちを向く

「あっかんべー」

ボクは舌を出して挑発した



2体の猪は怒りの表情で突撃してくる
ボクは思いっきり地面を蹴ってジャンプした

ボクは地面から4メートルぐらいの位置に到達する。

猪はボクの下のあたりに向かってくる
2体の猪がボクの下にたどり着いた瞬間

ボクは空中から降りながら、猪の1体を思いっきり刺した
猪の1体は倒れる

「まだ、やる?
  2体でも持って帰るのめんどそうだし、君は見逃してあげてもいいけど?」

ボクは猪をにらみつける
猪は全力で逃げ出した、ボクには勝てないと悟ったのだろう

「早くも狩り終了、かな?
 今日は運がいいね」
21 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:21:29.42 ID:CXKPQqLlo

ボクは猪をその場で捌き、必要な部位だけ持ってきていたかごに詰める
まるごともって帰る訳にはいかないしね…力には自信ある方だけど重いのは嫌だ。


大きい足音が聞こえて来た

「え?」

目の前に巨大な猪型モンスターが居た、全長3メートルぐらいの
茶色くてもじゃもじゃの化け物


「なにこいつ…」

ボクは動揺して、剣を構えるのが遅れてしまった
それがいけなかった
猟師たるもの動揺は死につながる

猪は突進してきた



「やめて…」

ボクは動揺してまともに戦えない、ボクは猪に体当たりされてしまう
馬車にひかれたような衝撃が、ボクを襲う

「ぎゃっ!」

猪の身長がでかすぎて角に当たらなかったのは幸運だ、そうなったら死以外なかった。
だけど3メートルの突進は半端ない。

「ぐわっ!」

ボクは木にたたきつけられてしまう



猪はボクの方をにらみつける

「やめて、全身が、痛い…」

猪は感情が高ぶった瞳で、ボクを見ている。
あぁそうだ、自然は容赦しない。ボクだって自然に容赦せず動物を狩るじゃないか。

猪はふたたびボクに突進を仕掛けようとする。
さっきは運がよかったけど、次まともに食らったらやばい
死ぬ、死んでしまう。
22 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:21:57.94 ID:CXKPQqLlo

死にたくない死にたくない死にたくない!
ここで死んだら先に逝った両親が悲しむ!
生きてる幼馴染が悲しむ!



巨大猪はボクに突進してくる

「こんなところじゃ死ねないんだよ!」

ボクはなんとかころがってその場から離れた



猪は木にぶつかる。
まるで瓶が倒れるように簡単に、木が倒れる
あ、あの場に居たら死んでいた。


猪は向きを変え、ボクをにらみつけてくる

「つっ!」

よけたからって安心なんてできない、まだ助かってない


体が痛い、死ぬほど痛い
だけどボクは立ち上がり剣を構えた

「ボクは、猟師だ!」



猪はまた突進してくる

「おりゃ!」

ボクは横にジャンプしてそれを避けた
猪はあ然とした表情を浮かべる



「動きが単純すぎる、かわすだけなら出来るっぽいね
  君から逃げたいところだけど…」

体が痛い、長距離は走れないだろう

「逃げ切れる自信はない、だからなんとか君を仕留めるしかない」

猪はふたたびボクをにらみつける
ボクは覚悟を決めた、こいつを倒す。
23 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:22:24.36 ID:CXKPQqLlo

猪は突進してきた
ボクは頭がよくない。だけど…
突進してくる3メートル猪に、正面から斬りかかっても死ぬことぐらいわかる

「でも正面じゃないなら、上があるじゃない!!」

頭がよくない故の単純な発想。
でもそれが出来る程度には身体能力に自信はある
ボクは6メートルジャンプした、これが限界だ。


猪がボクの下に来た瞬間。
ボクはタイミングよく猪の頭に剣を突き刺した
計算なんてできないけど、普通の猪は何回も狩った事があったから



猪は悲鳴をあげて倒れた

経験で猪の動きは分かる、いくら巨大でも。



「やった…え?」

さっき逃がした猪が、巨大猪に近づく
そして悲しそうに見つめている

「親子だったりするの?もしかして…」



巨大猪はまだ息がある、力ない目でこちらを見つめてくる。

「…今日の獲物はもう十分取った、君まで殺す必要はない」

ボクは猪達に背を向ける

「できれば今後、あんまり人を襲わないでくれるとうれしい
 ボクも必要な分しか殺さないからさ」



巨大猪がどういう反応をしたかは分からない。
だけどボクはかごをもって無言で去って行った、これでよかったんだよね?
24 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:22:51.80 ID:CXKPQqLlo

ボクは全身の痛みと疲労に耐えながら、かごを背負って村に帰る
街道を通って。

「もうクタクタだよ、痛いし…」

ボクはちらっと村の方を見た、早く村で休み…



村の方から煙が見えた、村が燃えていた

「…え?」

ボクはかごを捨てた
かごの中の猪の肉や皮が、バラバラにこぼれ落ちる



「村のみんなに、何か?
  まさか、魔族の襲撃…」

ボクは痛みも忘れて走り出す。
獲物も痛みもどうでもいい、村のみんなが心配



村の門の前にやって来る
人のよさそうなおじさんが、死んでいた

「おじ、さん…」

おじさんは焦げていた、炎か何かでやられたようだ
やはり魔族だ。
魔法を使えるのは魔族しかいない

魔族とは、魔物を操ると言われる、ひどい種族
乱暴で残酷。



「ははは、死ねぇ」

角の生えた男が、手を前に出している。
魔法を撃つ気なようだ、ボクは…



「…死ねよ、魔族は」

あっという間に男の前に移動し、男を斬った
男は横に真っ二つになった

「え?」

男は信じられないという表情をしている

「ゆるさない、魔族は許さない!」

ボクは村に居る魔族を次々と殺していった、男女関係なく。
相手の顔すらろくに見ないで。
25 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:23:17.35 ID:CXKPQqLlo

やがてボクはメリーの家にたどり着く
幼馴染のメリーは死んでいた。
服を切り刻まれて、死んでいた

「あぁ…あぁ!」

最後は電撃を食らって死んだようだ、見ればわかる。
まだ焦げた臭いが残っている



「ボクが村に居れば、こんなことには!」

ボクなら魔族と戦えた
ボクなら村を守れた
ボクなら…メリーを救えた。



ボクはメリーに布団をかぶせて、抱きながら外に出た。
土の中に埋めてあげなきゃ

「一緒に鬼ごっこやかくれんぼう、よくしたね。
   メリーは女の子なのに、女の子らしくない遊びばかりにつき合わせた」

少しはおままごととか、してあげればよかったかなって思う。
もう、すべては遅いけど。



ボクは村の墓の前にやって来た
空いてるスペースに穴を空け、メリーを入れた

「メリー、さようなら。
 今まで楽しかった、ありがとう」

ボクはメリーに土をかぶせた。
メリー…メリー



ボクの顔に涙がこぼれ落ちる

「こんなの、嫌だよぉ…」

そうだ、きっとこれは夢なんだ。
目が覚めたら、狩りを終えたボクを村人が出迎えるんだ。
そしていつも通りの日常が始まって…

「すべてを焼き尽くす火よ、紅蓮の炎で醜き人間を消し去れ」

巨大な炎がボクに飛んでくる

「え?」
26 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:23:45.90 ID:CXKPQqLlo

ボクは横に大きく避けて、炎をかわした
あ、危ない。

「不意打ちをかわしますか…」

紫髪の、いかにも大人の女性と言った感じの。
胸の大きいお姉さんがこっちを見ていた



「魔族って、女の人も居るの?」

「当たり前ですわ、女も居れば子供も居る。
  あなたは魔族の女性をさっき斬り殺したでしょ、たくさん」

ボクは暗い気持ちになった、さっきボクは人殺しと同じことを?
怒りに身を任せて気づいてなかっただけで、相手は魔族とはいえ。



「聞きたい、君は何者?」

「わたくしはパープル・ハピネス
  この村を襲った部隊のリーダーですわ」

衝撃的な発言だ。
この人が、いやこいつがボクの村を…



「なんで村を襲ったの
  村人に罪はなかったのに」

ボクは静かに言う
だが心には怒りを秘めていた

「だってあなたたちもそうしたでしょ?わたくしの娘相手に」

「え?」

「あなた方人間は、ただ街道を歩いていた娘を殺した
  だからわたくしも同じことをする、復讐ですわ」

なんて言っていいか、分からなかった
魔族に女子供は居ない、みんな悪だ。
ボクの信じていたものが逆転する気がした
27 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:24:11.22 ID:CXKPQqLlo

「話は終わりです…貴女を殺しますわ。
 人間を殺せば殺すほど、あの世の娘は喜びますの」

そう言いながら、パープルは狂ったような微笑みを浮かべる

「もうやめよう、こんなのなんか違うよ
 おかしいよ、こんな世界」

正義も悪もない、ただただ狂ってる気がした



「都合のいい事を、あなたはわたくしの部隊の仲間をみんな殺したでしょ。
  もう、どちらかが死ぬまで終わりませんわ」

パープルは構える、魔法を撃つ気だ
くらえば、死ぬだろうな。



ボクは服を脱いだ。
さらしと、女の子なら普通ぐらいの胸があらわになる

「え?女…」

パープルは動きを止める



「ボクも娘なんだ、親を魔族に殺された」

「え?」

パープルはあ然とした表情を浮かべる。
パープルの中でも、ボクと同じように世界が逆転しているんだろう



「もうやめようこういうこと
  何か方法を探そうよ、こんなことがなくなる」

「だ、ダメです!
  人間に娘は居ませんわ、貴女を殺す。」

そう言いながらも、構えた手から魔法は出ない



ボクはパープルに近づく

「来ないでください!」

「大丈夫」

ボクはパープルを抱きしめた



「復讐で狂うなんて、つらいでしょ?
  もうやめていいんだよ、人間も魔族も同じなんだから」

パープルは全力で泣いた、大人らしくなく大泣きした

「本当はみんな同じだって、分かってましたわ!
  でもでも、娘が人間に殺されてて、復讐するしか…」

「分かるよ、ここで君と話さなければ、ボクも同じだった
  だけどここで君と話すことができた、だからなんとかしよう
   こんな悲劇をもう起こさないように、頑張るんだ。方法は分からないけど」
28 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:24:37.63 ID:CXKPQqLlo

ボクが魔族を、パープルが人間を墓に埋葬した
あえて
そしてボク達は墓の前で誓い合う



「こんな悲劇は終わらせましょう」

「まだ方法は分からないけどね」

そう、まだなにも分からない
魔族のこと、人間と魔族が争う理由
人間のことだって、村育ちのボクは村以外よく知らない



「その方法を探すために旅立つんですわ。
  それでその、あなたの名前を聞いて居ませんが」

「ボクはエメラルド・ドレシング」

「宝石に、男装者ですか。」



「これからよろしくね、パープル!」

ボクは笑顔で手を差し出した

「はい、エメラルド」

パープルはその手を掴んだ。
ここから冒険が始まる

【第一章 完】
29 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 11:25:03.94 ID:CXKPQqLlo
投下しなおし完了です
1週間から2週間の間ぐらいに更新しますね
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/19(月) 15:19:49.27 ID:m9VIOMUA0
おつ
31 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:24:40.00 ID:CXKPQqLlo
きりのいいところまで出来たので、投下しちゃいますね
32 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:25:05.46 ID:CXKPQqLlo

ボク達は小屋でこれからの事を話し合う

「とりあえず人間の事知るなら、町に行かないとね」

ボクは地図を出した。
地図の中にある大陸は、丸の丁度下半分のような形をしている



「ここは大陸の西南、ですわね
 なんか元から円の南側みたいな形の大陸ですが」

「北半分がどこかにあったりして」

ボクは冗談めかして言った、だけど本当にそうでもおかしくない形だ。

「まさか、そうならとっくに発見されているでしょう。」

確かにそうだろうな
人間も魔族もたくさんいるだろうし、誰かが発見しているだろう。



「とりあえずここから北に町があるみたいですし、そこに行きましょう
 人間の営みを見る、ということで」

「後からボクに魔族の町も見せてよ」

「えぇ、もちろん」

パープルは笑った、笑顔が色っぽい
大人のお姉さんだ。



ボクは顔を赤くしていた

「エメラルド、顔が赤いですよ?」

「な、なんでもないよ。
  それよりお腹空いた、ごはん食べてから行こう」

ボクは野菜と肉を取り出した。保存が効くものではないが、今日なら問題なく食べられる。
33 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:25:35.86 ID:CXKPQqLlo

ボク達は家の外でたき火をする、串に野菜と肉をつけて、焼く。

「肉に野菜、人間も変わりませんのね」

「魔族も食べるもの変わらないんだ?
 操ってる魔物を食い物にするのかと…」

「魔物を操ってるのは人間では?」

パープルは本気でそう思ってるらしい、それを見て分かった
あぁ。人間は魔族が魔物を操っている、魔族は人間が魔物を操ってるって思ってるのね
お互い勘違いしていたんだ。



「どうやら違ったようですわね、お互い勘違いですか」

「お互いが相手を勝手に魔物を操る黒幕にしている、面白いね」

ボクは軽く笑った

「悪い冗談ですわ、魔物の被害は魔族の間で大きいのに」

魔族もかなり魔物の被害受けてるのか
本当、変わらないなぁ、人間も魔族も
魔法があるかないかぐらいかな?



肉と野菜が焼けた
ボクは豪快に食べる

「もぐっ!もぐっ!うめぇ!」

「女性なのですから、少しお上品にですね…」

パープルはあきれている

「いいのいいの、こういうのは豪快な方が楽しいよ」

ボクはパープルに笑顔を向ける
パープルは少し顔を赤らめた



「…わたくしもたまには豪快に食べてみます、パクッ!」

パープルは少しだけがぶっと行った。
だがまだまだお上品だ

「まだまだだね」

「…うるさい」
34 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:26:03.68 ID:CXKPQqLlo

食事を終えて、ボク達は村の門の前に来た

「行くよ、村のみんな」

「さようならですわ、部隊の盟友」

お互いがそれぞれ、別れの挨拶をする
あぁ、もう会えないんだ、そう思って悲しい表情を浮かべながら
おじさん、近所のおばあちゃん、メリー…

少し、目を閉じた
色々な思い出が浮かんだ。


野菜嫌いなボクに強引に野菜をくれた、ありがた迷惑なおじさん
ケガをしたとき手当してくれたおばあちゃん
メリーにはいろいろ、男の子っぽい遊びさせちゃったこと



ボクは決意したような表情を浮かべると、すぐに笑顔になった

「行こう、こんなことはもう起こさないために、何かしよう」

「…はい、それが何かは分かりませんが」

パープルも少し笑った、無理して笑っているのが分かる。
まぁ、ボクも無理して笑ってるし、人の事言えないけど…



ボク達は歩き出した、外の世界へ。
さようなら、みんな。
35 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:26:29.06 ID:CXKPQqLlo

ボク達は町にやって来た
町のみんなは暗い雰囲気で仕事している

「これが人間の町ですの?
 魔族の町の方がよさげですが」

パープルはがっかりしたような表情を浮かべる

「…ボクの村の方がよさそう、なんだこの雰囲気は」

ボクもがっかりした



「せっかくメダル1万枚持ってきたのに、使う気なくすな…」

「メダル?」

あぁ、魔族には分からないか

「人間の通貨だよ。
  10枚ぐらいでリンゴが1つ買える」

リンゴが1000個買えるお金を、今ボクは持っている
ボクはへらへらした微笑みを浮かべた

「(…人間もやっぱりお金を持ってると、へらへらするんですわね)」



「せっかくだしリンゴ買おう」

ボクは走って果物屋に向かった

「リンゴ1つちょうだい!」

果物屋の店主は暗い表情で言った

「メダル30枚だよ」

「たかっ!!」

驚いた、そんな高いリンゴ聞いた事がない

「物価の3倍、ですか?」

優雅に歩きつつも、ボクにすぐ追いついたエメラルドは、訝しげな表情を浮かべる

「税率200パーセントだからね、20枚は税金さ
  買うかい?」

「まぁ、買うよ…」

お腹空いてるしね

「2つちょうだい。」

ボクはメダルを60枚出した

「1つでは?」

「君の分も」

ボクはパープルに微笑みながらそう言った
パープルは顔を赤くした

「か、かっこいい、惚れてしまいそう
  でもダメですわ、人間と魔族、そもそも年齢差とか性別とか
   いえいえ、種族の差をなくすための今回の旅で…わたくしは腐女子で有名でしたし」

…意味が分からないことも混じってるけど、聞かなかった事にした方がよさそうだね



ボク達2人はリンゴにがぶりついた

「うまい!どう?パープル…」

「エメラルドのリンゴ、すごくおいしいですわ!」

なんか卑猥に聞こえるよ、パープル。
36 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:26:57.49 ID:CXKPQqLlo

暗くなって来たし、ボク達は町の宿屋にやって来た

「いらっしゃい、1部屋1泊メダル3000枚だよ」

ここでも税率200パーセントかな?
とりあえず高すぎる



「…ここに泊まったら、旅の資金が0になりそうなんだけど…」

「…ですわね」

宿屋の主は笑った

「ははは、ボクもこんな値段にしたくないんだけどね
  町長が税率を200パーセントにしたから」

ひどい町長だ



「内緒で税抜きで泊めてあげるよ
  1部屋1泊メダル1000枚、何名様でも。どう?」

「大丈夫なの?町長にバレたら…」

宿屋の主は胸を叩いて言った

「バレたらそのときさ、宿主にも魂があるからね
  ゆずれないものだってある。かわいいお2人さんから高い金とるなんて、できゃしないよ」

カッコいい、さすが宿主!



「じゃあ泊まらせてもらおうかな、お2人1部屋で」

「あいよ」

ボクは会計を済ませた



「2人っきり、ですわね…」

パープルが何か言っていたが、気にしない
気にしないことにしよう。
ボク達は何事もなく1夜を過ごした



翌朝の会話

「襲ってくれてもよかったんですのに…」

「だから何言ってるんだアンタ!」
37 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:27:36.25 ID:CXKPQqLlo

ボク達は町を歩いて、これからのことについて話し合う

「これからどうするかだけど、まずはこの町を救いたいと思う」

「え?」

パープルはきょとんとした顔をする

「ということで、町長の家に乗り込もう
  税金を下げてもらうんだ」

「いきなり乗り込むとか、処刑されますわよ!」

ボクは無視して町長の家に向かった
こんな高い税金、許せない。



町長の家は、すっごく大きい豪邸だ。
ボクの人生の収入すべてをつかっても、建てられないだろう

「ここが町長の家ですか、わたくしの家とおなじぐらいですわね…」

パープルお金持ちなんだ

「何をしている?」

「ここは町長の家だぞ、近づくな」

門番が2人話しかけてきた

「ええっと、その…」

パープルが動揺する


「町長に抗議だ、入れてもらおうか」

ボクは堂々と言った

「バカエメラルド!」


「抗議だって?はっ!」

「悪い事言わないからお家に帰りな、今なら町長にはちくらないでおいてやるから…」

門番2人は、ボクを馬鹿にしたような微笑みを浮かべる

「うるさい!抗議する」

「適当に痛めつけてやるか…」

「牢屋にでも放り込んでおこうぜ」

門番2人は拳を構えた。
ボクは…
38 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:28:09.65 ID:CXKPQqLlo

2人をあっさり殴り倒した

「つえぇ…」

「なんだこいつ…」

門番なのに弱いな…

「あぁ、もう取り返しつきませんわよ…」

「構わない、ボクは町を救うんだから。
  目の前の町を放って、世界の争いは止められないよ」



「なにごとだい…」

金髪ショートヘア―の偉そうな男と、金髪ロングヘアーの巨乳で鎧を着た女の人が出て来た
偉そうな方が町長っぽい

「町長様!こいつらが町長に抗議したいと…」

「ボクに抗議だって?はっ!」

町長は馬鹿にしたような微笑みを浮かべた

「何がおかしい?」

「ボクはえらいんだ、それに抗議するなんて許されるとでも思ってるのか」



「偉いからって税金とりまくっても許されるのかよ」

「当たり前だろ。」

「つっ!」

ボクは町長に殴り掛かろうとした
金髪の女が立ちふさがった

「町長様に手を出すな」

「姉上、やってしまえ」

金髪の女は町長のお姉ちゃんらしい



「お姉ちゃんなの?なら弟の悪事を正そうとは思わないの?」

「黙れ、お前に私の何が分かる」

女は剣を構えた
ボクも剣を抜く
39 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:28:36.03 ID:CXKPQqLlo

女の人はボクに斬りかかって来る。
ボクはなんとかして受け止めた

「なっ!」

速い、異常だ



女の人は下がって距離を取った

「やるじゃないか、これを受け止めるなんて」

「な、なんですのあの速度。
  隊長級?それ以上…」



「姉上の剣を受け止めるとは、すごいね。
  殺すのは惜しい…生かして捕らえて!拷問して従わせる」

「…はい、町長様」

女は拷問、という言葉に少し嫌そうな顔をした
彼女は悪人じゃないんだろう



「あんなやつに従わなければいいのに、君は強そうだし」

「………」

女はボクの剣に斬りかかって来た

「うわっ!」

さらにもう一度きりかかって来る

「おわっ!!」

ドンドン剣の構えを維持できなくなる



「私の剣を一度食らって構えを維持できるパワーはすごいが、剣の技術はまだ並レベルだな
  力も技術も一流なら、何度食らっても構えを崩さない」

「(そ、そんな…わたくしの部隊を壊滅させたエメラルドで歯が立たないなんて…)」

女はボクの剣にまた斬りかかってくる
ボクの剣はすっ飛んで行った



女はボクの腹の急所を殴る

「がはっ!」

ボクの意識は遠のいていく…

「こんなに、強いのに、なんであんなやつに…」

「………」

「エメラルド!!」

パープルの叫び声が聞こえる…
ボクは意識を手放した
40 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga sage]:2018/02/19(月) 17:29:48.67 ID:CXKPQqLlo
また1〜2週間以内に投下します
41 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga ]:2018/02/20(火) 09:26:31.63 ID:SBD+59JNo
ちょっと心理描写が足りないと思うのですが、十分でしょうか?
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 09:51:52.82 ID:1IV/NG8u0
始まったばかりだし、自分の好きなように書けばいいのでは
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 10:33:17.29 ID:6P9tkosAo
テンポ遅いよりはいいと思う
44 :王道大好き ◆v.O0B1pY4E [saga ]:2018/02/20(火) 11:48:14.85 ID:SBD+59JNo
心理描写を少しだけ足すように心がけつつ、テンポが悪くならないようにします
そんなにうまく出来るか微妙ですがね
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/20(火) 11:49:44.66 ID:SMKW1mTI0
おや、再開ですか?
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