グラーフ「あぁ・・・アトミラール・・・アトミラール・・・・・・」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:44:08.47 ID:6TIIEGXB0
グラーフ「アトミラール、コーヒーを淹れたぞ」コト

提督「あぁ、ありがとう」スッ

提督「毎回悪いな? 無理はしていないか?」

グラーフ「無理などしていない」

グラーフ「私はアトミラールに飲んでもらいたいからコーヒーを淹れるんだ」

グラーフ「私の生き甲斐の1つだ」

提督「ははっ、それは嬉しいな」ニコ



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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:44:39.70 ID:6TIIEGXB0
提督「俺もお前の淹れてくれるコーヒーが大好きなんだ」

提督「何だろうか・・・味も良いが、温かさがあるんだ」

提督「いつ飲んでも、落ち着く味だ」

提督「グラーフ、お前にしか淹れられない味だ」

グラーフ「フフッ・・・そうか、私にしか作られない味・・・か」

グラーフ「そう言ってもらえると、私も嬉しいものだ」

グラーフ「アトミラール、他には何かしてほしいことはあるか?」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:45:17.02 ID:6TIIEGXB0
提督「いや、大丈夫だ」

提督「お前は充分過ぎる程によく尽くしてくれているよ」

提督「俺は本当に良い妻を持ったものだ・・・」

グラーフ「そ、そうか・・・///」

提督「さぁ、もう夜も遅い」

提督「お前はもう寝なさい」

グラーフ「し、しかし・・・」

提督「大丈夫だ、俺もあと少ししたら眠るさ」

グラーフ「わかった、そろそろ寝るとしよう」

グラーフ「アトミラール、Gute Nacht」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:45:46.43 ID:6TIIEGXB0
グラーフ「(あぁ・・・毎日が幸せだ・・・)」

グラーフ「(アトミラールと結婚して、まさかここまでやってくるとは・・・)」

グラーフ「(アトミラールの秘書艦を務め、見事深海棲艦の撃滅に成功し)」

グラーフ「(娘ができ、私は初めて家族というものが出来た)」

グラーフ「(娘ももう小学生になった・・・)」

グラーフ「(時が経つというのは、本当にあっという間だ・・・)」

グラーフ「(いつかやってくるであろう人生の終わりまで、まだまだ時間はある)」

グラーフ「(有限なれど、その間にたくさん良い思い出を作ろう・・・)」

グラーフ「(そうだ・・・無意味な時間など過ごしたくもない・・・)」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:46:12.56 ID:6TIIEGXB0
グラーフ「(しかし、私も立派な母親になったのか)」

グラーフ「(忌々しい過去の記憶・・・未完成に終わり、放置され続けた・・・)」

グラーフ「(あの記憶だけは決して忘れることが出来なかった)」

グラーフ「(結果として私は軍を辞め、専業主婦となった)」

グラーフ「(艦娘として生まれ変わり、そしてこの世に誕生し)」

グラーフ「(数々の仲間達と戦い・・・私はたくさんの思いを知ることが出来た)」

グラーフ「(皆は今頃、どうしているのだろうか・・・)」

グラーフ「(私は今、凄く幸せだ・・・)」

グラーフ「(あぁそうだ・・・幸せ・・・幸せなんだ・・・)」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:46:41.06 ID:6TIIEGXB0
グラーフ「(アトミラール・・・貴方はこれまで一体どれ程の幸せを私にくれたのか)」

グラーフ「(アトミラール・・・貴方はこれから一体どれ程の幸せを私にくれるのか)」

グラーフ「(アトミラール・・・あぁアトミラール・・・)」

グラーフ「(私と結婚してくれてありがとう)」

グラーフ「(私という存在を喜んでくれてありがとう)」

グラーフ「(私の傍にいてくれてありがとう)」

グラーフ「(私を家族にしてくれてありがとう)」

グラーフ「(・・・・・・あぁ、最近はいつもこんなことばかり考えてしまう)」

グラーフ「(アトミラール、愛している・・・)」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:47:14.15 ID:6TIIEGXB0
提督「」ガチャ

提督「ん? グラーフ、まだ起きていたのか」

グラーフ「あぁ、アトミラールとその・・・一緒に寝たいから・・・///」

提督「もう遅い時間だというのに・・・グラーフは変わらないな」

提督「お前がまだ艦娘だった頃も、お前は決まって執務室の外で待っていたな」

グラーフ「あぁ・・・夜遅くまで執務をしているアトミラールを見てしまっては」

グラーフ「自分1人が寝るなんてことは出来なかったんだ」

グラーフ「それは今も同じだ、だが私は大丈夫だ」

グラーフ「少しでも多く・・・貴方の傍にいたい///」

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:47:40.75 ID:6TIIEGXB0
提督「グラーフ・・・」スッ

グラーフ「あっ・・・///」ビクッ

提督「俺も・・・お前と結婚出来て、本当に幸せだよ」

提督「娘ももうあんなに大きくなったが、お前は変わらず美しい」ナデナデ

グラーフ「ん・・・///」

提督「ふふ・・・昔からこうやって頭を撫でられるのが好きだったな」

提督「まるで背の高い娘のようだ・・・」

グラーフ「む・・・わ、私は甘えん坊なんかではない」

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:48:24.59 ID:6TIIEGXB0
提督「はは、可愛らしく見栄を張るところも変わっていない」

グラーフ「・・・・・・///」

提督「さぁ、グラーフ・・・寝ようか?」

グラーフ「・・・・・・」

グラーフ「」ツンツン

提督「ん? どうした?」

グラーフ「・・・・・・///」ジー

提督「・・・どうしたんだ?」ニコ

グラーフ「・・・わかっている癖に///」

提督「・・・・・・グラーフ」チュ

グラーフ「ん・・・」





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:48:57.86 ID:6TIIEGXB0


―― 翌朝 ――


ぐらーふ「おはよう・・・」

提督「あぁおはよう、ぐらーふ」

グラーフ「おはよう」

ぐらーふ「う〜ん・・・」ポー

提督「何だ、まだ眠いのか? ぐらーふ」

ぐらーふ「うん・・・何か昨日の夜、大きな声が聞こえたような気がして・・・」

提督「!?」ビクッ

グラーフ「!?///」ビクッ

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:49:32.26 ID:6TIIEGXB0
ぐらーふ「何だろう・・・『なーぐーっ! んふーっ!』みたいな声が聞こe」

提督「お、おやおやそれはそれは妙な声だねぇ?」アセッ

グラーフ「(しまった・・・どうしても声が抑えられないんだ・・・///)」

ぐらーふ「でも多分気の所為だよね・・・ん?」ジー

グラーフ「・・・? どうしたんだぐらーふ?」

ぐらーふ「お母さん、首のところ虫にでも刺されたの?」

グラーフ「!?///」ビクッ

グラーフ「あ、あーあーんんっ! そうかもしれないな!///」

ぐらーふ「?」

グラーフ「さ、さぁ早くご飯を食べるんだ」

ぐらーふ「うん」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:50:03.20 ID:6TIIEGXB0
ぐらーふ「ごちそうさま、じゃあ行ってきます」

提督「あぁ、行ってらっしゃい」

グラーフ「行ってらっしゃい」

提督「・・・・・・」

グラーフ「・・・・・・」

提督「・・・声が大きい」ボソ

グラーフ「なっ!? アトミラールこそ私の首にキスマークを!」

提督「・・・・・・」

グラーフ「・・・・・・」

提督「・・・今度からは気をつけようか」

グラーフ「わ、わかった・・・」

提督「・・・で、では俺も行ってくる///」スッ

グラーフ「い、行ってらっしゃい///」

グラーフ「(何てことだ・・・朝からまた疼いてきてしまった・・・///)」

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/11(日) 20:50:46.06 ID:6TIIEGXB0
グラーフ「(アトミラールも夜は遅いというのに・・・また甘えてしまった・・・)」

グラーフ「(気をつけなければ・・・)」

グラーフ「(この時間はアトミラールは家にいない)」

グラーフ「(アトミラールは未だあの鎮守府の指揮官を務めている)」

グラーフ「(と言っても、戦争はもう終わったのだから概ね警備ということか)」

グラーフ「(そういえば、赤城や加賀達は艦娘として残ったな・・・)」

グラーフ「(赤城達は、アトミラールと一緒に仕事をしているのか)」

グラーフ「(そうか・・・アトミラールと・・・一緒に・・・)」

グラーフ「(思えば私とアトミラールの後押しをしてくれたのも赤城だったな)」

グラーフ「(赤城は・・・元気だろうか?)」

グラーフ「(アトミラールはあいつは食い過ぎだと言ってはいるが・・・)」

グラーフ「(色々と世話になったな、赤城には・・・)」

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