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【モバマス】楓さんで安価 二軒目
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28 :
1です
[saga]:2018/02/08(木) 20:28:51.08 ID:NwCYZcgP0
こんばんは、それでは再開します
>>30
の楓さんどうぞ
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 20:29:34.06 ID:1TwsQ92/O
ファッションモデル
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 20:29:35.36 ID:oKZRvqT40
風俗嬢
無理なら保安官
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 20:30:33.04 ID:oKZRvqT40
投稿してなんですが、風俗嬢はエロに入るかもしれないので保安官優先でお願いします
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 20:34:24.91 ID:NwCYZcgP0
ちょっとストレートすぎちゃうので、保安官な楓さんで
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 20:40:10.70 ID:NwCYZcgP0
「いらっしゃい」
来客を知らせる鈴の音が聞こえた、ちらりと視線を送ると、胸に付けたバッジが目を引いた
なんだ、いつもの酔っぱらい保安官じゃねえか
「こんにちは、マスター。バーボンを頂けますか?」
「昼間っから好きだねぇ……」
安物のバーボンの瓶とグラスを差し出すと、そいつは鼻歌を歌いながらテーブルへと持っていく
おうおう、嬉しそうに飲んでやがる。保安官ってのは酒場で飲むのがお仕事なのかねぇ
こんなくそったれな町にはお似合いの保安官だよ、まったく
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 20:48:29.12 ID:NwCYZcgP0
この町には正義なんてもんは存在しないし、法律なんてもんもない
金と暴力。この二つが法律みたいなもんだ
金を持っている奴は相手を黙らせ、言う事を聞かせる
腕っぷしの強い奴は相手を叩きのめし、言う事を聞かせる
単純だからこそ、この二つの力に抵抗することはできない
「なにかつまむものはないですか?」
「干し肉くらいしかないな」
この保安官に期待なんてしちゃいけねぇ、いや、誰かに期待なんてできないんだ
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 21:00:42.66 ID:NwCYZcgP0
二度目の来客を知らせる鈴の音が店に響く
なんだ、今度はは随分と大人数だな。十人は軽く超えている
「お、お前がここのマスターでs……マスターか?」
おいおい、とんだ大物が出てきやがった
「そうですよ、美穂の姉貴」
こいつは組織のbQ
「ちょっとお掃除が足りてないんじゃないですか?」
bRまでいやがる、いったい俺が何をしたって言うんだ
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 21:12:35.91 ID:NwCYZcgP0
「お、おい! 最近上納金がすくないd……すくないぞ」
P C Sのトップ、小日向美穂が恐ろしい表情で俺を睨む
「そんなこと言われましても……あれで精一杯なんです」
これ以上金をむしられたら生活できなくなっちまう
「どうしますか? 響子ちゃん」
島村卯月が五十嵐響子へと、にやにやしながら聞いた
五十嵐は、窓のサッシに指を這わせた後、その指にふぅっと息を吐いた
「ちょっと汚いので、『お掃除』しちゃいましょう!」
可愛い顔して、何て恐ろしいこと言いやがるんだ……
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 21:22:12.84 ID:NwCYZcgP0
「今度来るときまでに、よ、用意しておくんでs……だぞ!」
豪快に笑いながら、P C Sの連中を引き連れて帰ろうとした時だ
「おい見てみn……見てみろよ! 保安官様が昼から良い気分になってm……てるぜ!」
「これはP C Sの皆さん、気を付けて帰ってくださいね」
馬鹿にされているのに、保安官はひらひらと手を振ってやつらを見送った
「はぁ……どうすりゃいいんだ」
保安官をちらりと見てみるが……いや駄目だ、こいつは頼りにならない
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 21:28:53.60 ID:NwCYZcgP0
「ほら、もう店じまいだ。帰ってくれ」
「んん……様子をみましょうかね、洋酒だけに」
けらけらと笑う酔っぱらいのケツを蹴って、ご退店願った
はぁ、他に頼りになる奴なんていなし一体どうしたらいい……
「お父さん、どうしたでごぜーますか?」
娘の仁奈が心配そうな顔をして、店の奥から出てきた
「まだ起きていたのか? なんでもないから、そろそろ寝るんだ」
「はーい、おやすみなさい。……お父さんも早く寝なきゃいけねーですよ」
ああ、と答えながら仁奈の頭を撫でた
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 21:38:35.38 ID:NwCYZcgP0
あれからしばらく雨が続き、ようやく天気が回復した日のことだ
「いらっしゃ……ちょっと早すぎやしませんか?」
P C Sの奴らだ。全員腰に銃を着けてやがる
「早いか遅いかは俺がきめm……きめる! お、お前らやっちまえ!」
小日向が手で合図を送ると、一斉に下っ端たちが店を荒らし始めた
まずい。一人が店の奥に行けることに気付きやがった、あそこには仁奈がいるってのに
「姉貴、子供を見つけました」
俺の不安は的中してしまった。仁奈は乱暴に取り押さえられ、今にも泣きそうな顔をしている
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 21:48:36.53 ID:NwCYZcgP0
「頼む、俺ならどうなってもいい。仁奈だけは助けてくれ」
こいつは妻が残してくれた大事な愛娘なんだ、こいつは幸せにしてやらないといけないんだ
「このとおりだ、頼む」
頭を地面につけて、頼みこみ……が、こいつらにはそんなもの通用しなかった
小日向のブーツが俺の後頭部を踏み、靴底を使ってご丁寧にブラッシングしやがる
「お涙ちょうだいってか? そんなものは見飽きてるんでs……だ! あ、上は見ちゃ駄目ですよ?」
短いスカートを抑えながら、小日向が凶悪な声で言った
ああ、もうだめだ……すまないヘレン、君との約束は守れなかったよ
41 :
しまった、パパ呼びだった……
[saga]:2018/02/08(木) 21:58:12.52 ID:NwCYZcgP0
仁奈が連れていかれるのをただ見ているだけ……と思った時
一発の銃声が店に響く
「きゃあっ」
そして仁奈を抑えていたP C Sのやつが悲鳴を上げて倒れた
「パパー!」
「仁奈、無事だったか……」
一体誰が助けてくれたんだ? 店の中に目をやると、テーブルにいる奴が銃を構えていた
片手には酒が入ったグラス、そしてもう片方に銃を構えた女
「保安官、あんた……」
「しずかにお酒が飲みたいだけですよ、私は」
にやっと笑うと、目で狙わずに、手だけで狙いをつけてP C Sのやつらを片付けていく
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 22:00:32.89 ID:oKZRvqT40
今は普段の時はお父さんで今は緊張で菓子を思い出して「パパ」と言ってしまったにしよう(提案)
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 22:04:26.51 ID:NwCYZcgP0
シリンダーを開け、薬莢を地面に落としてから弾丸を補充していく
それも酒を飲みながら、ゆっくりとだ
それもそのはず、もう残るのは幹部三人だけだからだ
「う、卯月ちゃんどうしよう」
「えっと、響子ちゃんお願いします」
「わ、私? ……が、頑張りますっ!」
何やら三人でひそひそとやっているようだが……
「さぁ……だれが私の相手をしてくれるんですか?」
カウボーイハットを銃口で押し上げ、保安官がにやりと笑った
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 22:12:57.09 ID:NwCYZcgP0
「わ、私が相手です!」
3の五十嵐が包丁を持って接近戦をしかける
「お料理(意味深)得意なんですっ」
可愛らしい声で意味深なことを言いながら、保安官に突撃し、その体に包丁が刺さ……らなかった
革のジャケットだけを上手く刺させて、包丁を絡めとった後は強烈な蹴りをお見舞いした
五十嵐がすっとび、壁にぶつかることでようやく止まったようだ
「きゅう……」
五十嵐は目を回している、これでしばらくは意識は回復しないだろう
残るは1と2、こいつらは厄介だが、もしかしたらこの保安官なら……
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 22:19:06.66 ID:NwCYZcgP0
「行くよ、卯月ちゃん!」
「はい、美穂ちゃん!」
二人の声が重なり、保安官の右と左に分かれた
これは左右からの挟撃か。いくら保安官が凄腕と言っても2人同時にはきついのではないか
「さぁ、私たちに泣いて謝っt……謝れ!」
「そうです、謝るのは誰だってできます」
保安官を中心に綺麗に右左から銃を構えた二人が、引き金に手をかける
「お酒はこぼすのだけは避けないと……」
保安官が何を思ったのか、酒の入ったグラスを空中に投げた
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 22:24:43.18 ID:NwCYZcgP0
二人が同時に引き金を引く前に
二丁の銃を構えた保安官のほうが早かった
「ばぁん♪」
二丁同時に放たれた弾丸が、二人の銃を同時に落とした
「おっと、お酒もちゃんとキャッチしないと……」
銃をしまい、落ちてくるグラスを無事にキャッチできたようだ
「逃げるなら今のうちですよ? 今度はチーズみたいに穴だらけになっても知りませんから」
椅子に座り、酒をグラスに注ぎながら言う保安官の目は笑ってはいなかった
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 22:31:39.99 ID:NwCYZcgP0
保安官の言葉を聞いて、P C Sのやつらが逃げ出していく
「んー……お仕事の後の一杯は格別ですね」
ぐいっとグラスを傾け、ご機嫌そうに息を吐いた
「すまない、助かった。今日は俺の奢りだ」
「あら、いいんですか? じゃあお言葉に甘えさせてもらいます」
仁奈も助けてくれた保安官を気に入ったようだ、膝の上に座りにこりとほほ笑んでいる
「おねーさん、ありがとうですよ」
「たまたまですよ、たまたま」
仁奈の頭を撫でる保安官の目は優しく、頬を赤く染めた表情はとても魅力的に見えた
おしまい
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/08(木) 22:32:10.12 ID:NwCYZcgP0
読んでくれた方に感謝を
今日はこれでおしまいです
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/08(木) 23:51:37.99 ID:wbK70tRN0
乙
悪役が悪役出来てなくてかわいい。
というかこれでガチャイベントしてくれたら4桁万円突っ込む自信あり。
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 19:20:11.39 ID:jnPtC4TS0
前スレの
>>1000
は叶えられない?
泡姫はアウトすぎる?
51 :
1です
[saga]:2018/02/09(金) 20:31:59.84 ID:x304zUcB0
>>50
Rのほうなら書きたいと思いますが、こっちの板だと止めておきたいと思います
その単語でイメージが強く、誤魔化しがきかないないのでごめんなさい……
それでは再開します、では
>>54
の楓さんどうぞー
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 20:32:20.63 ID:hG4gF4uPO
ギャンブラー
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 20:32:56.22 ID:p11/mJ/co
バイク整備中
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 20:32:58.00 ID:TRGS2jNC0
オールで居酒屋・バーはしご中
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 20:33:06.03 ID:jnPtC4TS0
異世界人
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 20:38:33.74 ID:x304zUcB0
オールで居酒屋、バーはしご中な楓さんですか
ちょっと書いてみます
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 20:50:53.35 ID:x304zUcB0
今日もお疲れ様でした
明日はオフだし、今日も早くお仕事が終わったので、飲みに行っちゃいましょうか
そうだ、たまには誰も誘わずに一人で飲んでみましょう
そうと決まればよるの町に突撃です。おー♪
始めはなんでもある居酒屋にしましょうか、ビールから日本酒、洋酒までだいたい揃ってますし
軽いジャブから、変幻自在なフックまで対応してくれるお店です
この辺りは入ったことがないお店ばかりなので、私の直感で決めることにしました
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 21:00:22.16 ID:x304zUcB0
「いらっしゃいませ! お1人様ですか? カウンターでもよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です」
元気のいい声でカウンターへと案内されました
どうやら串焼きのお店みたいですね
香ばしい煙と匂い、そして店員さんの手さばきが素晴らしくて、期待できます
そして、メニューを開いてみると、アカとキイロという珍しいお酒の種類
聞くと、アカは焼酎をワインで、キイロは梅割りのようです
「じゃあアカとレバー、それにハツと煮込みをお願いします」
珍しいお酒と定番のメニュー、これなら外れても大丈夫なはず
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 21:10:23.18 ID:x304zUcB0
串をどんどんと焼いていく店員さんを見ていると、アカと煮込みが運ばれてきました
ロックでいただくみたいですが、頼めばソーダ割りもできるそうです
「いただきます」
まずは煮込みを一口……うん、美味しいですね
煮込みって色々な具材の味があって、とても楽しいですよね
煮込みを飲みこんでから、アカのロックを一口
これは、ペースを考えないと効いちゃうかもしれません
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 21:22:19.99 ID:x304zUcB0
少しするとレバーとハツが運ばれてきます
レバーはたれで、ハツは塩で注文しました
まずはハツの塩を頂きます
……うん、歯ごたえも良いし、塩の加減が絶妙ですね
しょっぱく感じるぎりぎりの所、お酒を飲んで丁度いいと思えるバランスです
はぁ……串物ってお酒に本当に合いますね、ご飯も合うとは思いますがやっぱりお酒です
上機嫌でハツを食べ終わって、今度はレバーの串へと手を伸ばしました
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 21:34:02.32 ID:x304zUcB0
レバーのたれ、炭で焼かれたたれの匂いが香ばしいです
まずは一口……もっちりしたレバーの食感と、独特の風味
噛めば噛むほど味わえる、お酒にもってこいの部位だと思います
医食同源だなんて中国では言うみたいですが、ちょっとわかる気がします
こうやってレバーを食べて、お酒を飲む
気持ち程度ですけど、肝臓の機能が上がる気がしますもの
もちろん、科学的な根拠はないですけど、酒飲みはそのくらいで良いんですよ
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:02:02.80 ID:x304zUcB0
ふぅ……美味しかった
煮込みもレバーもハツも、単品で十分に美味しかったですが
お酒を合わせるとそれ以上の美味しさを発揮してくれました
これはリピートしたお店が一つ増えましたね
今度は皆を連れてまた来ましょう
「お会計お願いします」
63 :
訂正
[saga]:2018/02/09(金) 22:04:32.74 ID:x304zUcB0
ふぅ……美味しかった
煮込みもレバーもハツも、単品で十分に美味しかったですが
お酒を合わせるとそれ以上の美味しさを発揮してくれました
これはリピートしたお店が一つ増えましたね
今度は皆を連れてまた来ましょう
「お会計お願いします」
店員さんに指でバッテンマークを示して、お会計を済ませる
……えっ? お会計間違っていませんか?
私が予想していたよりだいぶ少なくて焦ってしまいました
ううむ……恐るべし、ですね
64 :
訂正
[saga]:2018/02/09(金) 22:05:52.22 ID:x304zUcB0
ふぅ……美味しかった
煮込みもレバーもハツも、単品で十分に美味しかったですが
お酒を合わせるとそれ以上の美味しさを発揮してくれました
これはリピートしたお店が一つ増えましたね
今度は皆を連れてまた来ましょう
「お会計お願いします」
店員さんに指でバッテンマークを示して、お会計を済ませる
……えっ? お会計間違っていませんか?
私が予想していたよりだいぶ少なくて焦ってしまいました
ううむ……恐るべし、ですね
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:16:23.86 ID:x304zUcB0
そんなに飲んだつもりはないですが、あのアカは効きますね
頭がふわふわとして、とてもいい気分です
公園で少し休憩しましょうか
ちょうどベンチがある公園を見つけたので、そこで休憩をすることにしました
ふぅ……まだ冬の寒さが残っているのに、私の体は熱く火照り、じんわりと汗ばんでいる
どうしましょうかね、もう帰って寝ちゃいましょうか、それとも……
そんなことを思っていると、缶ビール片手に、軽快に歩いている子を発見しました
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:29:22.05 ID:x304zUcB0
「楓さん? 何してるんですか?」
ビールを一口含んだ後に、友紀ちゃんが私にそう聞いて来た
「1人で居酒屋を探索してたの」
「そっかー、美味しいとこありました?」
いつも笑顔の友紀ちゃんはとても楽しそう
「美味しいとこ探しに行きましょうか」
ええ、そうしましょう♪ 一人も良いですけど、そろそろ相手が欲しいと思ってたんです
「ま、まって! その前にこれ飲んじゃうから」
友紀ちゃんは持っていたビールを一気に呷りました
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:32:42.76 ID:x304zUcB0
「ぷはぁっ! お待たせ、お付き合いしますよっ」
缶をぺこりと潰して、友紀ちゃんが元気に声を出します
まだ寒さを十分に感じさせる気温なのに、友紀ちゃんはそれを全く感じさせません
「これが若さ、なんでしょうか……」
「なにか言った?」
いいえ、と私は首を横に振りました
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:42:37.82 ID:x304zUcB0
「じゃあ行きましょう」
「はーいっ」
私と並んであるく友紀ちゃん
「……こうして歩いてみると、友紀ちゃんも結構身長高いのね」
どうも子供みたいな印象を受けれしまうけれど、友紀ちゃんは背が高いほうだと思う
「そう? 楓さんのほうがもっと高いし、うらやましいかな」
私を見上げる友紀ちゃんの頭に、私は自分の頭を重ねてみました
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:51:37.49 ID:x304zUcB0
「歩きにくい……」
「私は楽しいですよ♪」
友紀ちゃんの歩幅に合わせて、私も歩く
かくかくと頭が上下に動いちゃうけど、なにか楽しく感じる
「あ、お酒飲めそうなこと見っけ! はいてみよー」
「あら、逃げられちゃいましたか。残念」
私は笑いながら、友紀ちゃんの後をゆっくりと追いました
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 22:58:04.52 ID:x304zUcB0
「えっと、バーだよね。ここ」
「ええ、バーみたいですね」
居酒屋よりも、しっとりと落ち着いた雰囲気
けれど、そこまでオーセンティックではないカジュアルなバーです
「あたし、もっとワイワイ飲めるところかなって思って……」
「たまにはいいんじゃないですか?」
友紀ちゃんも大人なんですから、こういう場を体験しておくもの良いと思います
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 23:19:47.35 ID:x304zUcB0
「うーん……そうだね、たまにはいっか」
「そうです。お酒はどこで飲んでも美味しいですから」
友紀ちゃんがメニューをぱらぱらとめくった後に、ちょっと渋い顔をした
「メニューのあるお酒の名前と味が一致しなくて怖い」
ああ、なるほど。カクテルって名前は聞いたことあっても味がわからないのはよくあること
「じゃあここは私に任せてもらえませんか?」
私のほうが大人ですし、ここはお姉さんなところを見せちゃいますよ
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 23:49:22.17 ID:x304zUcB0
「飲みやすいところだと、スクリュードライバーやロングアイランドアイスティーがいいかも」
「スクリュードライバーは聞いたことあるけど、ロングティー何とかは聞いたことないや」
「じゃあ私がロングアイランドアイスティーを頼むので、友紀ちゃんはスクリュードライバーで良いですか?」
私がそう言うと、友紀ちゃんはこくりと頷いた
バーテンダーさんに頼むと、友紀ちゃんはおお……とバーテンダーさんの動作を見ている
そして差し出されたカクテルが私たちの前に並ぶ
「それでは、乾杯」
「かんぱいっ!」
今日初めての乾杯を友紀ちゃんと交わした
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/09(金) 23:54:09.83 ID:x304zUcB0
「あ、おいしい……」
一口飲んだ友紀ちゃんがまじまじとグラスを見つめ、言う
「こちらも飲んでみますか?」
「いいの? それじゃあお言葉に甘えて」
グラスを傾け、友紀ちゃんの喉がこくりと動く
「紅茶の味がする、これって紅茶のカクテルなの?」
「いえ、紅茶は一切使ってないですよ」
名前からして、紅茶を使っているように思っちゃうけど、このカクテルはお酒だけでこの風味を出している
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 00:17:58.82 ID:erjAFXDH0
「へぇ、魔法みたいだね! それに美味しいし♪」
気に入ったみたいで、友紀ちゃんがそれを飲み干した
「次はどうしますか?」
「私はこれ」
友紀ちゃんはロングアイランドアイスティーを頼み、私はマティーニを頼んだ
私はドライなのが好みなので、バーテンダーさんにそれを伝え作ってもらう
なかにはリンススタイルとかがあるみたいだけど、私はもう少し普通に飲みたい
行き過ぎてしまうと、どうも純粋に楽しめない気がして、敬遠しちゃう
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 00:19:26.35 ID:DJTrY1Nbo
飲みやすいカクテルはだいたいやべーやつ
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 00:25:41.00 ID:erjAFXDH0
「やっぱりおいしいー!」
友紀ちゃんはカクテルをごくごくと飲んでいる
「ゆ、友紀ちゃん? そんなに急がなくても……」
「だいじょぶだいじょぶ! あたしは大人なんだからっ」
とろんとした目で、ぷはっと息を吐く友紀ちゃん
「なら良いんですけど……無理はしないでね?」
「わかってるってー♪」
これは、わかってなさそうな返事です……
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 00:29:07.66 ID:erjAFXDH0
カクテルをまるでジュースみたいに飲み干していく友紀ちゃん
素直に凄いわねーって思いますけど、これはちょっとペースが速すぎかな、とも
「まだまだのむろー!」
ろれつも回らなくなってきてる気がします
「友紀ちゃん、ちょっとお水飲みましょう?」
私がそう言っても、友紀ちゃんは首を横に振るだけ
「やら! 今良いことらの、せんしゅこーらいとかむりっ!」
これは完全に出来上がっちゃってますね
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 00:45:16.60 ID:erjAFXDH0
友紀ちゃんに聞こえないように、バーテンダーさんに呟く
「あの、タクシーを呼んでおいて頂けますか?」
バーテンダーさんは友紀ちゃんにちらりと視線を送り、それから笑って頷いた
「友紀ちゃん、もう少しゆっくり飲みましょうか。ね?」
「かえれさんらおそいんらよ、あらしらはやうない!」
うん、私が悪かったわ。ごめんね友紀ちゃん
私が謝ると、友紀ちゃんはぽやぽやとした表情でカクテルを飲み干した
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 00:48:51.12 ID:erjAFXDH0
「友紀ちゃん、そろそろかえりましょうか」
「……まら飲みらい……」
ええ、素直に聞いてくれるとは思ってません
「じゃあ私の家で飲みなおしましょうか」
「……かえれさんのいれ? ならいくっ」
はい、これでお持ち帰り完了ですね
家に着いたらお水飲ませて寝てもらいましょう
「一人で歩けますか?」
「らいじょーぶっ!」
酔っぱらいは言葉と行動が一致しないのでお気を付けくださいね
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 00:58:16.57 ID:erjAFXDH0
ふらふらと歩く友紀ちゃんの体を抑えて、肩を貸してあげます
「かえれさん、いいにおするれー♪」
お酒の匂いしかしないと思いますけど、ありがとうございます
友紀ちゃんを抱えお店の外にでると、そこはうっすらと霧がかかりながらも、朝日を感じる時間
午前様を通り越して、朝帰りですか……
今日は帰ったらすぐに寝て、起きたらお肌のケアですかね
時間は有限、何時までも若いままではいられないことを最近知りました
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 01:07:12.39 ID:erjAFXDH0
「ほら、タクシーまでもう少しですよ」
「うーん……はぁい」
むにゃむにゃと口を動かしますが、足が全然動いてません
「友紀ちゃん、ほらっ! 足を動かしてっ」
引きずるようにして友紀ちゃんを動かします
「かえれさんごーいんらー、きゃっつのよばんにろう?」
私はアイドルだけで手いっぱいですから
ずりずりと少しずつ友紀ちゃんを引きずって、ようやくタクシーに着く
ふぅ……これで私の家まで帰れる
運転手さんに行き先を告げるころには、友紀ちゃんが寝息を立てていた
……これは降ろすのにも時間がかかりますね
おしまい
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 01:08:20.01 ID:erjAFXDH0
読んでくれた方に感謝を
ごめんなさい、時間かかりました
とりあえずおしまいです、夕方か夜には再開します
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 02:26:07.86 ID:BhJ+Nf5t0
おつです
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 05:38:41.97 ID:PwLCRl4zo
楓さんきっついのばっかりすすめるからwww
ところで泡姫ってなんぞ?
85 :
1です
[saga]:2018/02/10(土) 20:02:22.94 ID:erjAFXDH0
ぼちぼち再開します
それでは
>>88
の楓さんどうぞ
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 20:04:22.64 ID:KXfnTjmWO
女忍者
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 20:04:29.79 ID:QefzcypVO
お医者さん
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 20:04:34.28 ID:2uyE6MZC0
異世界人
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/02/10(土) 20:04:37.49 ID:hau4P/h+O
吸血鬼
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 20:04:47.43 ID:b2TTfcP/0
こどもになってしまった
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 20:06:13.49 ID:erjAFXDH0
異世界人な楓さんですか
ちょっと書いてみます
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 20:07:58.96 ID:KXfnTjmWO
働く魔王様を連想した
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 20:12:07.94 ID:erjAFXDH0
仕事終わりの帰り道、いつもの公園を通り過ぎて
通り過ぎ……ることができなかった
ベンチに横たわる女性が目に入った、こんな時間に女性がだ
もしかして病気か何かに巻き込まれてしまったのかもしれない、そう思った俺は
「すみません、どうかなさいました?」
俺の声をきくやいなや、女性がむくりと起き上がり
「―――、―――」
聞いたことのない言葉で俺に詰め寄った
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 20:21:17.11 ID:erjAFXDH0
「―――、―――……」
何やら必死に伝えようとしているみたいだけど
「――、――――!」
悲しいかな、俺にはこの女性が何を言っているかがさっぱりわからない
「――……」
女性の言葉の勢いがなくなっていき、しまいには顔を抑えて泣き出してしまった
「あ、あの……」
もう一度、この女性に声をかけようとすると
ぐうぅ……と大きな音が女性のほうから聞こえた
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 20:31:58.83 ID:erjAFXDH0
女性はお腹を抑えながら、俺を見上げる
その表情は恥ずかしさと不安さが入り混じったような、そんな気がした
「もしかして、お腹すいてんの?」
俺が女性を真似して、お腹を抑えながら聞いてみる
女性は俺のジェスチャーで何か察したのだろう、首をぶんぶんと縦に振った
お腹がいっぱいになれば落ち着くし、警戒心も少しは溶けるかもしれない
しかしまぁ、この女性は一体何者なのだろうか
容姿と恰好は日本人みたいだけど、言葉が根本的に違うみたいだ
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 20:44:03.28 ID:erjAFXDH0
「おー、すごい食べっぷりだ」
公園に一番近かったのが、居酒屋チェーンの店だったのでそこに入る
それから、白飯とおかずを何品か頼んで様子を見る予定だった……のだが
「――――♪」
空になった茶碗を掲げて女性が何か喋った
これはおかわりってことでいいのだろうか? メニューの白飯を見せるとこくりと頷いた
白飯を頼むついでにおかずも追加で頼んでおくか
唐揚げと卵焼き、これが外れたらショックだが、きっと大丈夫なはずだ
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 20:52:49.82 ID:erjAFXDH0
フォークを器用に使い、ほっけの身を上手に食べている
……女性の食べっぷりを見ていると、俺も何だか腹が減ってきた
「すみませーん! 生中と揚げ出し豆腐、それと枝豆ください」
はーいと威勢の良い声が聞こえ、しばらくすると俺が頼んだものが運ばれてきた
「―――?」
フォークの動きをぴたりと止めて、女性が俺の生中のグラスを見つめる
どうやら、女性は黄金色の飲み物が気になるようだ
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 21:01:49.63 ID:erjAFXDH0
「飲んでみる?」
グラスを差し出すと、女性は両手でそれを掴み
「―――」
何かを言った後、グラスに口をつけて傾けた
女性の喉がビールを飲み干していくたびにこくこくと動く
おいおい……このままじゃ全部飲み干してしまうんじゃ
「―――!」
女性は空になったグラスをテーブルへ、置くとふぅ、と息を吐いた
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 21:05:58.37 ID:erjAFXDH0
「―――、―――」
桜色のなった頬に手を添えて、何か呟いている
「……もう一杯飲む?」
俺がグラスを見せると、女性が頷くと思ったが、女性のきれいな指がメニューにある日本酒を指した
へぇ、本能的にこれも酒だと察したのだろうか
こんな美人さんと酒を飲む機会もないし、今夜は飲んじまうか!
俺は冷とおちょこを二つ頼み、女性にお酌のやり方を教えることにした
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 21:28:10.93 ID:erjAFXDH0
ジェスチャーだけだが、意外と何とかなった
ぱっと見は初めてのお酌とは思われまい
「おお、ありがとう。じゃあお返し」
俺のおちょこに丁度いいくらいの量が注がれて、俺がお酌を返す番だ
「おっと……これくらいかな」
「―――」
女性が何か言った後にほほ笑んだ
……やっぱり美人さんだよなぁ、放っておくのも勿体なし……
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 21:38:10.36 ID:erjAFXDH0
おちょこを傾け、日本酒を飲んでいる女性に考えを巡らせる
さて、俺はこの女性に恩を売った形になるんだけど
ほうっと息を吐く女性がこちらの視線に気が付いて、首を傾げた
何分言葉がわからないのがネックだよな、変に怪しまれて抵抗されたら俺の身も危ない
これは社会的な意味でだけど。んー、スカウトって形でうちで保護できれば一番いいよなぁ
「ねぇ、うちで保護されてみない?」
試しに行ってみるが、女性は首を傾げたままだ
はぁ……こりゃジェスチャーじゃ説明できないよ
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 21:51:16.26 ID:erjAFXDH0
二人でお銚子を四本ほど開けたころ
明日のこともあるし、そろそろお開きにしようかなと思う
最後まで良い考えが浮かばなかったけれど、何とかしてみるしかない
俺はお腹いっぱいであることと、建物で眠ることを何とか体で表現してみる
初めは「なにしてんだこいつ?」みたいな細い目で俺を見ていたが
理解してくれたのか、こくこくと頷いてくれた
こりゃ、もしかしたらもしかするかもしれない
お会計が済んだ俺たちは店から出て、向かい合う
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 21:56:53.73 ID:erjAFXDH0
「事務所に行って、仮眠室を使ってもらうよ。オッケー?」
再びジェスチャーをして、これからの行動を教える
「俺は危険な奴じゃないし、他の人間も危険じゃない」
これはジェスチャーできなかったら、とりあえず真剣な面持ちと声で
「嫌なことやわからないことがあったらすぐに教えて。あと、できれば叫ぶのはなしで」
ターザンみたいなジェスチャーで伝わったかな……
「じゃあ行こうか」
事務所の方向へと振り向き、いざという時にスーツの袖をきゅっと摘ままれた
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 22:00:44.62 ID:erjAFXDH0
「どうしたの?」
女性は俺のスーツを掴んだまま、申し訳なさそうな顔をしている
「―――」
もじもじとした仕草と、上目遣いがずるい
「―――、――――」
そして、俺に深々とお辞儀をした
……そうか、これはきっと感謝を表しているんだろう
そっかそっか、俺にありがとうって伝いたいんだ
「大丈夫、困ったときはお互い様だから」
お互い様どころか、アイドルの卵が手に入れば御の字だ
「さ、外は寒いから早く行こう」
俺の言葉に女性がにこりとほほ笑み、スーツを掴んだまま後を着いてくる
おしまい
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/10(土) 22:01:24.60 ID:erjAFXDH0
読んでくれた方に感謝を
今日はこれでおしまいです
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/10(土) 22:02:46.90 ID:2uyE6MZC0
乙
なんか中途半端というかこの後の楓さんはどうなる?感がある
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 22:03:09.90 ID:QefzcypVO
乙。続きが気になるなあこれ
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 22:04:30.62 ID:b2TTfcP/0
乙
109 :
1です
[saga]:2018/02/11(日) 14:32:44.06 ID:uJrFqwzz0
それでは再開します
>>112
の楓さんどうぞー
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:34:29.21 ID:9YBDKy0ZO
くノ一
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:37:03.22 ID:pY/OTDdQo
パイロット
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:37:08.38 ID:Q+yeWW6Jo
霊感少女(……少女?まあ少女で)
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:37:09.45 ID:YwF5v5Jf0
Pとは幼馴染
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:37:24.63 ID:YYt2LpJyo
世紀末な
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:37:56.89 ID:YYt2LpJyo
うっそだろ
どこに潜んでるんや
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:38:02.89 ID:sulZclsS0
かわいい
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 14:38:13.12 ID:YwF5v5Jf0
>>112
少女は19歳までだから楓さんの年齢が若返る可能性
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 14:39:10.14 ID:uJrFqwzz0
霊感……少女な楓さんですか
ちょっと書いてみます
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 14:44:00.58 ID:uJrFqwzz0
私は小さいころから何かが見えていた
「何か」と例えたのは、他の言葉で例えることができなかったから
あるものは渦を巻いていたり、物体みたいなものだったり、そして、ヒトのようなものだったり
何かが見えた日は一人で眠るのが怖くて、お母さんの布団に潜りこんでいた
「大丈夫、お母さんがいれば怖くないからね」
お母さんの腕に包まれて、頭を撫でられていると、怖さがどこかへ飛んでいってしまったっけ
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 14:55:03.13 ID:uJrFqwzz0
お母さんが言うには高垣の家はそういうお家なんだって
たまに私みたいに色々見えてしまう人が生まれるって言ってた
私の目の色が違うのもそのせいだって言ってたけど、難しくてわかんない
「でもね、悪いことばかりじゃないと思うわ」
お母さんは私を慰める言葉を探していたのかもしれない
「この綺麗な瞳、これを褒めてくれる人がいた時は、その人を大切にしてあげて」
「うん、わかった」
お母さんが褒めてくれた。うん、ちゃんと言う事を聞かなくちゃ
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 15:01:05.76 ID:uJrFqwzz0
私は自分で体験したことや、見えたものことを友達に話すこともあった
それは嘘なんてない本当のことだったのに、私は皆から嘘つき呼ばわりされた
「そんなあるわけないだろ」「お母さんに聞いたら、そんなのないって言ってたぞ」
このくらいなら私も全然傷つかなかったけど
「そういや、お前の目って色が違くて気持ち悪いな」
この言葉は子供心に効いた、それはもうぐっさりと抉られた
言われた瞬間に涙が出てきて、言ってきた男の子をぽかぽかと叩いた記憶がある
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 15:06:14.61 ID:uJrFqwzz0
その日は泣きすぎたせいなのか、具合が悪くなって早退した
「何かあったの?」
迎えに来てくれたお母さんが私にそう聞いてくれたけど
「ううん、何でもない……」
お母さんに心配かけたくないって思って、泣くのも我慢してそう答えた
「みんなのばか……わたし、うそついてないのに」
私は家に着くとすぐに布団にもぐりこんだ
そして掛け布団を頭まで被って、布団の中で丸まった
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 15:08:14.13 ID:YYt2LpJyo
なんかもっけ思い出したわ
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 15:10:45.56 ID:nJIwD68SO
>>50
そもそも書いてないくせに傲慢だな
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 15:10:56.38 ID:uJrFqwzz0
あのことがあってから、友達と何を話して良いのかわからなくなった
前まで仲良く遊んでいた友達も、何か私のことを思ってるんじゃないのかな? なんて考えちゃって距離が空いちゃう
でも、仲良くなったところで私が本当の事を話すと気持ち悪がられるし、これで良いのかも
なんて思う自分もいたりして、ちょっと複雑だったり
そんな生活が続いて、小学五年生になった時だったと思う
一人の男の子が私のクラスに転校してきた
クラスの中でも身長が一番高かった私より、もっと大きな男の子
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 15:19:00.32 ID:uJrFqwzz0
転校生、それだけでクラスの皆からもてはやされる、それに体も大きいから尚更
休み時間は転校生を皆でかこんでたっけ
私はそれを遠くから眺めてるだけ。近づいたら皆が気持ち悪がっちゃうし、転校生にも迷惑かかっちゃうかもしんない
前髪伸びちゃったなぁ、けど、目がちょうど隠れるしこのままでもいっか
前髪をくるくると手で巻いて遊んでいると、誰かが机の前に立っているのに気付いた
また男子に何か言われるのかな? 嫌だな……
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/02/11(日) 15:24:18.48 ID:uJrFqwzz0
けど、私の予想ははずれることになった
「俺、○○って言うんだ。よろしく」
大きな体だけど、控えめな声
何でほっぺが赤いのかはわかんないけど、私と仲良くなりたいってことで良いのかな?
「うん、私は高垣楓。よろしくね」
私がそう答えると、○○君は笑顔になって握手してきたっけ
体も大きいと、手も大きいんだって思った
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