【ミリマス】百合子「ぷ、プロデューサーさんに構って欲しくて」

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1 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:27:32.78 ID:Orm8Ywu30
【公式で美咲→小鳥が【音無先輩】になったので【音無先輩】呼びで統一します】


七尾百合子(以下、百合子) 「…………」ジーッ

ミリP(以下、P) 「……?」チラッ

百合子 「!!」サッ

P (本で顔隠された)

P 「はぁ……」

青羽美咲(以下、美咲) 「プロデューサーさん、どうかしたんですか?」

P 「ああ、いえ……ちょっと耳貸してもらっていいですか?」

美咲 「?」スッ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517736452
2 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:28:14.55 ID:Orm8Ywu30

P 「……後ろのソファーに座った百合子が、こっちをチラチラ見てくるんです」

美咲 「百合子ちゃんが?」

P 「はい……ここ最近、なんか距離を置かれてるみたいで」

美咲 「……プロデューサーさん、何かしたんじゃないですかー?」プクー

P 「そ、それが心当たりがないんですよ……」

P 「もしかして、俺のスーツになんか付いてる?」キョロキョロ

美咲 「んー……大丈夫だと思います!」グッ

P 「本当ですか?それなら良かった」ホッ

P 「この後営業なので……ゴミとか付いてたらどうしようかと」
3 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:29:11.77 ID:Orm8Ywu30

美咲 「営業なんですか?」

P 「はい、テレビ局の方で打ち合わせが」

美咲 「それなら……」スッ

百合子 「!?」ガタッ

P 「あ、青羽さん?」アワアワ

美咲 「ネクタイ、曲がってますよ?」キュッ

美咲 「はい!これでバッチリです!」

P 「ありがとうございます……気づきませんでした」

百合子 「……うぅ」シュン
4 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:29:39.33 ID:Orm8Ywu30

P 「それじゃ、そろそろ出ます」

美咲 「お仕事、頑張ってくださいね!」

P 「……はい!」

美咲 「……百合子ちゃんの事はどうするんですか?」コショコショ

P 「うーん……でも、俺を遠ざけてるのに俺から聞くのも」

美咲 「それじゃ、私の方から話を聞いてみましょうか?」

P 「良いんですか?」

美咲 「任せて下さい!」フンス

美咲 「それに女の子同士の方が、話しやすいと思いますし!」グッ

P 「それじゃあお願いします、何かあれば電話下さい」

美咲 「はい、いってらっしゃ〜い♪」フリフリ

P 「いってきまーす!」タッタッタ
5 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:30:32.68 ID:Orm8Ywu30

美咲 「…………♪」ニコニコ

音無小鳥(以下、小鳥) 「…………」ジトー

美咲 「……ひっ!?」

小鳥 「見てたわよ美咲ちゃん……!」

美咲 「お、音無先輩……そのですね」ガクブル

小鳥 「新婚さんみたいだったわね……?」ニコニコ

美咲 「し、新婚さんですかー?……えへ〜♪」ニヤニヤ

小鳥 「の、ノロケオーラ!?後輩にまでノロけられるなんて」ワナワナ

美咲 「の、ノロけてるわけじゃないですよ!?」

小鳥 「…………」

美咲 「……えへ♪」ニヘラ
6 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:31:42.01 ID:Orm8Ywu30

小鳥 「そういえば……百合子ちゃん、さっきから何やってるの?」

百合子 「あぅっ……そ、それは」

小鳥 「プロデューサーさんの方じーっと見てたけど……」

美咲 「プロデューサーさん、遠ざけられてるのかもって悲しんでたよ?」

百合子 「そ、そういう訳じゃないんです!」

百合子 「その……なんとか話そうと思うんですけど」

百合子 「話そうと思えば思うほど……なんか、顔が赤くなってきちゃって」カァアア

小鳥 「へえ、それってもしかして……」ニヤニヤ

百合子 「うぅ……」

小鳥 「青春ねぇ……気持ちはわかるわ」ウンウン
7 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:32:19.59 ID:Orm8Ywu30

美咲 「でも、そのままじゃ困っちゃうよね……」

美咲 「音無先輩、なにかいい案はありませんか?」

小鳥 「そうねぇ……気になる男の人に話しかける方法、か」フムフム

百合子 「…………」ジッ

小鳥 「……百合子ちゃん、いっその事発想を逆転させましょう」

百合子 「発想を逆転?」

小鳥 「そうよ、話しかけるんじゃなくて話しかけてもらえばいいの」

小鳥 「つまり……プロデューサーさんに、構ってもらえればいいのよ!」バーン
8 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:33:08.09 ID:Orm8Ywu30

美咲 「……音無先輩、それじゃ解決しないんじゃ?」

小鳥 「そうでもないわよ?これも理にかなってるんだから」

美咲 「そうなんですか?」

小鳥 「勿論よ!いい?今、プロデューサーさんは百合子ちゃんを気にしてる状態なの」

百合子 「……つ、つまり」ゴクリ

小鳥 「そう、男の人のハートを独占出来ているって事なのよ……!」

美咲 「言われてみれば……そうなのかな?」

小鳥 「このチャンスを逃すなんて勿体ないわ!」グッ

百合子 「ど、独占……?私が……」
9 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:33:41.73 ID:Orm8Ywu30

美咲 「でも音無先輩、独占って言ってもどうすれば良いんですか?」

小鳥 「やっぱり……ここは、百合子ちゃんの得意分野で攻めるしかないんじゃないかしら」

百合子 「得意分野……?」キョトン

百合子 「ほ、本の話が出来たら苦労しません!」ブンブン

小鳥 「誰も本とは言ってないわよ?」

小鳥 「相手の顔を見ないで一緒に出来る事……ほらね、一つあるでしょ?」

百合子 「……ああっ!ゲームですか!?」

小鳥 「そう!最初に一緒にやりたいって事だけ伝えておけば……」

美咲 「後は一緒に出来る、って事ですね!」グッ
10 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:34:22.48 ID:Orm8Ywu30

百合子 「……で、でも最初に声をかけなきゃいけないんじゃ」プルプル

小鳥 「ほんの少しの勇気で良いのよ、百合子ちゃん!」

小鳥 「それに……一緒にやってたら、話しやすい空気になるかもしれないでしょ?」

百合子 「話しやすい、空気……」

美咲 「百合子ちゃん、ゲーム機って……」

百合子 「えっと……確か、給湯室に置いてた筈です」

百合子 「早速取りに行ってきますね!」
11 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:34:55.20 ID:Orm8Ywu30
―――――

ガチャリ

小鳥 「あっ、おかえり百合子ちゃ――」

P 「ただいま戻りましたー」

美咲 「ぷ、プロデューサーさん!?」

P 「ん、何か問題でも……?」

小鳥 「打ち合わせ終わるの早くないですか!?」

P 「早いですかね……とりあえず、スムーズに進行はしましたけど」

P 「当面の予定がなかったし、メモに書いてた企画まとめちゃおうと思いまして」

美咲 「そ、そうだったんですか……」

小鳥 (まさか、百合子ちゃんより早く帰ってくるなんて……)
12 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:35:24.06 ID:Orm8Ywu30

P 「それで、青羽さんどうでした?百合子から何か聞けましたか?」

美咲 「へぁっ!そ、そのですね……」アセアセ

美咲 (ど、どうしましょう音無先輩!)パチパチ

小鳥 (だ、ダメよ!今、百合子ちゃんの様子が気になってるのが大事なの!)

小鳥 (話したら独占できなくなっちゃうかもしれないわ!)

美咲 (そ、そんな……)

P 「……二人とも、なんでそんなにアイコンタクトしてるんですか?」

小鳥 「な、なななんでもないですよ!ね、美咲ちゃん!」アセアセ

美咲 「え、あ、はい!」グルグル

P 「……?」キョトン
13 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:35:57.15 ID:Orm8Ywu30

ガチャリ

望月杏奈(以下、杏奈) 「プロデューサーさん……いる?」

P 「杏奈か。おはよう、今日のレッスンはどうだった?」

杏奈 「ん……今日はね、ステップ上手くいったから……」

杏奈 「杏奈……先生に、褒められた……よ♪」ニコ

P 「やったな、一歩前進だ!偉いぞ、杏奈!」ナデナデ

杏奈 「えへへ……♪」ニコニコ

美咲 「……良いなぁ」ボソリ

P 「でも……あれ?この後は、特に予定なかったよな?」

P 「わざわざ事務所寄らなくても良かったんじゃないのか?」
14 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:36:33.46 ID:Orm8Ywu30

杏奈 「んと……これ、一緒にやろうと思って」スッ

P 「ゲームか?」

小鳥 「……あっ」アセ

杏奈 「うん……この前の、続き……したくて」

P 「ああ……なるほど、だから事務所に来たのか」

杏奈 「……お仕事中だから、ダメ?」ウルッ

P 「いや、そんな事ないぞ。メモは後でまとめればいいからな」

杏奈 「本当?……やった……♪」ニコ

P 「よっし、二人で頑張るか!」スクッ

美咲 「……ど、どうしましょう音無先輩」

小鳥 「どうもこうもないわ……」ガックリ
15 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:37:43.71 ID:Orm8Ywu30
――――― 

百合子 「色々あって遅れちゃった……早く行かないと」タッタッタ

百合子 「でも、どうやってプロデューサーさんに切り出せば……」シュン

百合子 「……ううん、迷ってなんていられないよね!」

百合子 「小鳥さん達も協力してくれるし……」

百合子 「私が頑張らないと!」グッ

百合子 「それじゃ、早速――」カチャ

百合子 「――え?杏奈ちゃん?」
16 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:38:14.80 ID:Orm8Ywu30
――――― 

P 「さ、ソファーに座ってっと……」

杏奈 「…………」ジッ

P 「杏奈、座らないのか?」

杏奈 「んと……その……」モジモジ

P 「?」キョトン

杏奈 「えと……プロデューサーさん……」

杏奈 「……膝の上……座っても、良い?」カァ

P 「杏奈が嫌じゃないなら、構わないけど……」

杏奈 「やった……♪」スッ
17 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:39:19.34 ID:Orm8Ywu30

P 「なんか、こうしてるとくすぐったいな……」

杏奈 「……杏奈……降りた方が、良い?」シュン

P 「平気……ただ、ちょっと操作しづらくなるかもしれないが」

杏奈 「大丈夫、だよ……杏奈が、頑張るから……!」

P 「そうか?それじゃ、始めるか!」

杏奈 「……うん!」

小鳥 「デレデレしちゃってぇ……!」ワナワナ

美咲 「むぅ……」プクー
18 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:39:47.08 ID:Orm8Ywu30
――――― 

百合子 「あ、杏奈ちゃん膝の上座ってる……」

百合子 「……良いなぁ」シュン

百合子 「私……どうしよう」

百合子 「な、何か出来ないかな……」ジーッ
19 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:40:15.02 ID:Orm8Ywu30
―――――

杏奈 「…………」カチカチ

P 「……ぐっ、やられちゃったか」

杏奈 「……杏奈、退いた方が……いい?」

P 「うーん……その方が、勝てそうだけども」

杏奈 「ゴメン、ね……足、引っ張っちゃって」

P 「杏奈は操作上手いじゃないか、悪いのは俺だよ」

P 「でも、このまま続けても難しいな……」

杏奈 「こんな時……百合子さんが、いてくれたら……」シュン
20 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:41:22.41 ID:Orm8Ywu30
――――― 

百合子 「あのゲーム……これと、一緒の?」

百合子 「……ダメ元で」カチカチ

百合子 「あっ……二人のプレイルームがある」

百合子 「どうしよう……」

百合子 「……よし」カチカチ
21 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:41:49.75 ID:Orm8Ywu30
――――― 

P 「……仕方ない、もう一度チャレンジするか」

杏奈 「……うん……杏奈……頑張る、ね」

P 「おう!それじゃ早速……?」

『lily_knightさんが入室しました』

P 「!?」

杏奈 「百合子、さん……いるの?」キョロキョロ

P 「どこにいるんだ……?これ、近くの相手としか通信できないはずじゃ」キョロキョロ

P 「……!」

百合子 「…………」ビクビク

P 「百合子……」

P (……力、貸してくれるのか?)
22 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:42:25.95 ID:Orm8Ywu30

P (それなら……やるしかないよな)

P 「……よし、今度こそクリアするぞ」

杏奈 「……うん……杏奈……頑張る、ね」グッ

小鳥 「百合子ちゃん……ドアの影に隠れてやってるわね」

美咲 「独占じゃなくなっちゃいましたね……」

小鳥 「私のミスだわ……悪い事しちゃったわね」

美咲 「……でも、百合子ちゃん楽しそうですよ?」

小鳥 「……ホント?」チラッ

百合子 「…………!」パァア
23 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:43:31.29 ID:Orm8Ywu30
――――― 

杏奈 「やった……♪」

P 「よし、ようやくクリアだな!」

P 「杏奈、手伝ってくれてありがとな!」

杏奈 「ん……また一緒に……遊ぼう、ね」

P 「ああ、いつでも誘ってくれ!」

P 「それじゃ……ちょっと杏奈、膝の上からどいてくれるか?」

杏奈 「?良いけど……」

P 「ありがとう、それじゃ……ちょっと行ってくるか」スタスタ
24 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:44:06.90 ID:Orm8Ywu30
――――― 

百合子 「やった……クリアできた」

百合子 「二人きりじゃなかったけど……一緒にゲームできて良かったなぁ」ホクホク

P 「百合子!」

百合子 「ひゃいっ!?」ビクッ

P 「さっきは手伝ってくれて助かった!ありがとう!」

百合子 「た、大した事じゃないですから……」

P 「それじゃ、はい!」
25 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:44:35.27 ID:Orm8Ywu30

百合子 「?」

P 「勝利のハイタッチだ!」

百合子 「は、ハイタッチ……」

P 「ほら、手を出して」バッ

百合子 (手を……合わせる?)

百合子 「む、無理です!」ダッ

百合子 (こ、こんな近くなんて無理!)カァアアア

P 「…………えっ?」カチーン
26 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/02/04(日) 18:46:39.49 ID:Orm8Ywu30
―――――

P 「…………」ポケー

美咲 「プロデューサーさん……魂が抜けきった顔してますね」

小鳥 「完全に逆の意味にとってる顔よ、あれは……」

P 「俺、百合子にそんなに嫌われてたのか……」ドヨーン

美咲 「あ、あのプロデューサーさん……それは違うんじゃ」アセアセ

P 「いえ……良いんです、俺が何かしちゃったのかもしれないし」

P 「はぁ……とりあえず仕事するかぁ」
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