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アンジャナフ 「古代樹の森で人間と出会ったんだが」
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28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 08:50:43.75 ID:noSzWE/zO
>>27
チケット使えよ
29 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:19:34.47 ID:0Q6uK0L10
【2】
=古代樹の森・昼=
グルルルルルル……
トビカガチ 「…………」
リオレウス 「……!(バッ)」
トビカガチ 「森に火を放つのはその辺にしておくんだな、レウス」
リオレウス 「カガチ……貴様、私の背後を取っただけではなく、指図までもをするというのか?」
トビカガチ 「……今の所、見つけ次第俺達が火を消しているからいいものの、燃え広がったら沢山の仲間の命が消える」
リオレウス 「…………」
トビカガチ 「お前に、仲間の命を奪う権利はない」
30 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:20:22.27 ID:0Q6uK0L10
リオレウス 「権利……権利とな?」
トビカガチ 「…………」
リオレウス 「クハ……クハハハ! これはおかしな事を言う。どうした? 今日びは随分とお喋りではないか? なぁカガチよ?」
トビカガチ 「…………」
リオレウス 「この『森』に弱き者はいらぬ。弱い者は強い者に淘汰され、入れ替わっていくのが世の常! そう、力に依る支配こそ、我らの掟……でないと、『森』に負けるぞ」
トビカガチ 「…………」
リオレウス 「お前が、あの『弱者』に肩入れしていたのは知っている。その性格もな。だが……」
ギャオオオオオオオ!
リオレウス 「『奴ら』は私の獲物だ! 誰にも邪魔はさせん! そう、お前にもな!」
31 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:20:58.64 ID:0Q6uK0L10
◇
=古代樹の森・夕方=
アンジャナフ 「ぜぇ……ぜぇ……」
少年 (コクリ……コクリ……)
アンジャナフ 「チィ、気楽なもんだぜ。命を狙われてるっつぅのによ」
ズゥン……
アンジャナフ (もうじき日も暮れる。臭いを消せるこの川の近くに隠れるか……)
少年 (スー……スー……)
アンジャナフ (しかし、勢いでこいつを安全な場所に連れて行くって言っちまったが……具体的にはどうすりゃいいんだ……)
32 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:21:28.01 ID:0Q6uK0L10
ズキッ!
アンジャナフ 「……ッ」
ズキ……ズキ……
アンジャナフ (チッ……傷が……痛みやがる……尻尾が痛ェ……もうくっついてねェのに……)
少年 (すやすや……)
アンジャナフ (ダメだ、人間のいるところには……俺ァもう近づけねェ。いや……近づきたくねェ。もう二度と……)
33 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:22:10.81 ID:0Q6uK0L10
ガサゴソ……
アンジャナフ (とりあえずこの茂みに入ろう。朝になったら古代樹の森を抜けた方がいいな。大蟻塚の荒地を目指すんだ。あそこまで行けば……森の掟に縛られることもねェ。それに、おばさんもいる。何とかしてくれるはずだ)
ズシン……ズシン……
アンジャナフ 「……!(誰か来る!)」
ドスジャグラス 「兄貴……! 兄貴、そこにいるんだろ?」
アンジャナフ (ドスジャグラス……! ここは、あいつらの住処だったか……!)
ドスジャグラス 「出てきてくれ兄貴。ここは危険だ。夜警が強化されてる。人間のハンター達もいるって話だ。死にたくねェだろ?」
アンジャナフ 「…………」
34 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:22:47.97 ID:0Q6uK0L10
ズン……ズン……
ドスジャグラス 「兄貴! 無事で良かった」
アンジャナフ 「……今更何の用だ?」
ドスジャグラス 「あ……い、いや……あの時は悪かったよ……へへ……」
アンジャナフ 「…………」
ドスジャグラス 「リオレウスのゲス野郎が、兄貴を追って飛び回ってるって聞いてよ。ちょっと……その、『償い』をしたくて……」
アンジャナフ 「てめェ……」
ドスジャグラス 「お、怒らないでくれよ! 本当だよォ……じゃなきゃ、このタイミングで危険を冒して探しになんて出てこねェって!」
35 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:23:24.30 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ 「…………」
ドスジャグラス 「つ、ついてきてくれよ。少しの間なら俺の住処で兄貴を匿える。へへ……」
アンジャナフ 「……どうだかな。てめェの言うことは信用できねェ……」
ドスジャグラス 「へへ……」
アンジャナフ 「……だが、俺ももう体力がカラッケツだ。行くよ」
ドスジャグラス 「よ、良かった。悪かったよ……あの時のことは謝るから、羽根をしまってくれよ……」
36 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:23:52.42 ID:0Q6uK0L10
グルルル……
アンジャナフ 「しかし今は、厄介者が俺だけじゃなくてな……」
ドスジャグラス 「…………?」
少年 (すやすや……)
ドスジャグラス 「……! あれは、もしかして人間……!」
37 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:24:24.29 ID:0Q6uK0L10
◇
=古代樹の森・ドスジャグラスの住処・夜=
ドスジャグラス 「驚きましたぜ……まさか兄貴が、人間のガキを連れてやがるとは……」
アンジャナフ 「どうやら俺たちの言葉が分かるらしい。テトルーに酷い仕打ちを受けていた。それに……リオレウスに顔を覚えられちまってる」
ドスジャグラス 「うへェ……悪いことは言わねェ。そんなお荷物うっちゃって移動した方がいい」
アンジャナフ (ギロリ)
38 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:24:55.54 ID:0Q6uK0L10
ドスジャグラス 「……だ、だってよ。兄貴はその……今……」
アンジャナフ 「…………」
ドスジャグラス 「ま、まぁ……それに、相手はあのリオレウスだ。レイアまで動き出したらもう手に負えねェ。確実に八つ裂きにされちまう」
アンジャナフ 「それは……確かにそうだが……」
39 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:25:27.84 ID:0Q6uK0L10
ドスジャグラス 「動けるうちに、兄貴だけで大蟻塚に向かった方が絶対いいって。俺には口出すことくらいしかできねェけどよ」
アンジャナフ 「…………」
ジャグラス♀ 「あなた、ちょっと」
ドスジャグラス 「あ? ン、分かった。今行く。兄貴、悪ィな。ここでゆっくりしててくれ」
アンジャナフ 「あァ……助かる」
ズシン……ズシン……
40 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:26:04.78 ID:0Q6uK0L10
◇
ドスジャグラス 「何だ? 今大事な話の最中だぞ」
ジャグラス♀ 「『何だ』って……あなた、あの『尾無し』……もしかして指名手配が出されてる『アンジャナフ』じゃ……」
ドスジャグラス 「あァ? だとしたら何だっつぅんだよ」
ジャグラス♀ 「どうしたもこうしたもないわよ! 子供達が怯えきってるわよ。早く追い出して!」
41 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:26:38.02 ID:0Q6uK0L10
ドスジャグラス 「わ……分かってるよ。だけど今夜くらい……」
ジャグラス♀ 「警備団に見つかったら、私ら一族も皆殺しよ! 『尾無し』に森を生きる資格はないんだから! 家族のことをもっと考えて!」
ドスジャグラス 「で、でもよ。俺ァ昔兄貴に世話になったんだ。それに……この前のことで、一度見捨ててる。一晩くらいは匿わなきゃ、男が廃る」
ジャグラス♀ 「あなたのプライドと命、どっちが大切なの!」
42 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:27:12.83 ID:0Q6uK0L10
◇
アンジャナフ (ドスジャグラスの野郎、遅いな……)
少年 「…………」
アンジャナフ 「! うわびっくりした。てめェ、起きてやがったのか!」
少年 (コクリ)
アンジャナフ 「もしかして……俺達の話も聞いてたのか?」
少年 「…………」
アンジャナフ 「……チッ。食えねえ人間だ。安心しろよ。俺ァ、二度も俺の命を助けてくれたてめェを見捨てたりはしねェ」
43 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:27:49.65 ID:0Q6uK0L10
少年 「……!」
アンジャナフ 「残った角に誓って言う。俺ァ、てめェを安全な場所まで送り届ける。絶対にだ」
少年 (ニコリ)
ドスジャグラス 「……ん? ガキィ、目ェ覚めたのか」
少年 (ビックゥ!)
ドスジャグラス 「ンな、兄貴の後ろに隠れなくてもいいだろォ。兄貴の連れにゃぁ何もしねェよ」
アンジャナフ 「話は終わったのか?」
44 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:28:21.17 ID:0Q6uK0L10
ドスジャグラス 「あ……ああ。ン……ちょっと……まぁ……」
アンジャナフ 「…………」
ドスジャグラス 「森で緊急集会が開かれるようで、俺が一族を代表して出なきゃァいけなくなった。悪ィが、少しだけ留守にするよ」
アンジャナフ 「緊急会議……まさか……」
ドスジャグラス 「まァ……兄貴についてだろうな」
45 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:28:48.34 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ 「……(グググ)」
ドスジャグラス 「ちょ、ちょ! そんな体で、こんな夜更けにどこに行こうっつぅんだよ!」
アンジャナフ 「てめェにこれ以上迷惑はかけられねェ。俺とこいつは、捕まえたが逃げたってことにしておけ」
ドスジャグラス 「いやそういうワケには……」
46 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:29:27.07 ID:0Q6uK0L10
バチ……バチ……
ドスジャグラス 「…………!」
アンジャナフ 「…………!」
トビカガチ 「…………」
ドスジャグラス 「ト、トビカガチ! い……いつからここにいやがった!」
少年 「ッ!」
トビカガチ 「動くな。動けば、この人間を八つ裂きにする」
アンジャナフ 「く……ガキを離せ!」
トビカガチ (ギロリ)
ドスジャグラス 「畜生! この辺りは完全に痕跡を消したはずだ。どうして……」
47 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:29:58.33 ID:0Q6uK0L10
ジャグラス♀ 「あなた、こっちに来て」
ドスジャグラス 「お前! まさか……お前が……」
ジャグラス♀ 「プライドじゃ家族は守れないわ! 早く!」
ドスジャグラス 「くッ…………」
アンジャナフ 「行け!」
ドスジャグラス 「…………!」
アンジャナフ 「行け馬鹿野郎!」
ドスジャグラス 「あ、兄貴……すまねェ……すまねェ!」
ズン……ズン……!
48 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:30:47.45 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ (ちィ……追い詰められちまった。この狭いトコでカガチの野郎と戦うのは厳しい……それに……)
子ジャグラス達 (ガクガクブルブル)
少年 「…………!」
アンジャナフ (だからガキは……嫌いなんだ!)
トビカガチ 「さて……」
アンジャナフ 「…………」
トビカガチ 「俺がここに来たのにはワケがある。ひとつだけ、お前に質問をしたい」
49 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:31:20.91 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ (グググ……)
トビカガチ 「戦おうなんて馬鹿なコトは考えない方がいい。ここをお前の炎で爆発でもさせたら、夜警団が押し寄せるぞ」
アンジャナフ 「……チッ」
トビカガチ 「何故『あんなこと』をした?」
アンジャナフ 「…………」
トビカガチ 「森の禁忌であることは分かっていた筈だ。誇りである『尾』も無様に失い、傷だらけになって森に逆らってまで、何故お前は……あの時に『ヒトを助けた』?」
少年 「…………!」
50 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:31:59.03 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ 「…………」
トビカガチ 「お前の馬鹿な叛逆のせいで、飛竜族の子供が多数死んだ。怒り狂うリオレウスの気持ちの方が、俺には理解ができる。そして『コレ』だ」
バチバチ……
トビカガチ 「お前、まさかヒトにでもなりたいとか言うつもりじゃあないだろうな?」
少年 (ガクガク……)
トビカガチ 「ヒトは敵だ。俺達を狩り、殺す。子供も容赦なく手にかけ、住処に踏み込んできて荒らす。力と物量で俺達をしつこく制圧するゴミのような虫ケラ達だ。お前も、それは分かっていた筈なのだがな」
51 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:32:27.52 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ 「…………」
トビカガチ 「答えろ、ジャナフ。何故『あんなこと』をした?」
アンジャナフ 「何故……? そんなのァ、俺には分からねェ……」
トビカガチ 「…………」
アンジャナフ 「だがな。これだけは言える。今あんたがやっていること……俺達が『あの時』にやったこと。それは、人間共が俺達にやったことと、何が違うんだろうな」
トビカガチ 「…………」
52 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:33:02.05 ID:0Q6uK0L10
アンジャナフ 「カガチ、俺ァ思うんだ。人間共を俺達が憎むように、あいつらが俺達を憎む。その『ワケ』……お前、考えたことあるか?」
トビカガチ 「『ワケ』……? おかしな事を言うようになったな、ジャナフ」
アンジャナフ 「…………」
トビカガチ 「ヒトは敵だ。それは森が定めた掟なのだ。誰にも覆すことはできん」
アンジャナフ 「掟……か」
トビカガチ 「…………」
アンジャナフ 「それに従って俺を殺すのか」
トビカガチ 「必要ならばな」
53 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:33:34.78 ID:0Q6uK0L10
ドスッ……
少年 「……!」
アンジャナフ 「ガキ……!」
トビカガチ 「だがそれは今ではない」
アンジャナフ 「ガキ、俺の後ろに来い」
少年 (ササッ……)
トビカガチ 「いいだろう。それだけ喋ることができれば、走る元気くらいはありそうだ」
アンジャナフ 「…………」
54 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:34:06.54 ID:0Q6uK0L10
トビカガチ 「夜警でリオレイアが巡回している。だが、クルルヤックに話は通しておいた。太陽の沈む方角に向かえ」
アンジャナフ 「……カガチ、お前……!」
トビカガチ 「行け。大蟻塚の荒地を目指すのだ」
クルリ……
トビカガチ 「…………」
アンジャナフ 「……恩に着る」
ズン! ズン!
55 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:34:37.67 ID:0Q6uK0L10
ジャグラス♀ 「あ……ああ……(ブルブル)」
トビカガチ 「…………」
ドスジャグラス 「な、何だ! やンのかァ!」
トビカガチ 「……俺は、今日ここには来ていない。お前達は、俺の姿を見ていない。それでいいな?」
ジャグラス♀ (コクコク)
トビカガチ 「家族を大事にしろ。それが『森の掟』だ」
シュバッ!
56 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:35:10.05 ID:0Q6uK0L10
◇
=古代樹の森・上空・夜=
リオレイア 「…………」
バサァ……! バサァ……!
プケプケ 「姐さん! 姐さんちょっと待って!」
リオレイア 「…………」
プケプケ 「こう暗くっちゃあ、マトモに飛べないわ! 樹にでもぶつかったら大変! アタシのお肌に傷がついちゃう!」
リオレイア 「ったく……うるさいねェ。速度を落としゃあいいんだろ?」
57 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:35:40.53 ID:0Q6uK0L10
プケプケ 「そうそう、手負いの『尾無し』なんだから、そんなに気合いを入れることもないって。かなりの傷だったんでしょう? もうその辺で死んでるかもしれないし」
リオレイア 「いや……ウチのが昼間、テトルーの住処で見つけたらしくてね」
プケプケ 「え……! そうなの?」
リオレイア 「今のとこ、他言無用だよ。どうやら取り逃がしたみたいなのよ」
プケプケ 「あら珍しい。レウスおじさまにしては失態ね」
58 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:36:16.52 ID:0Q6uK0L10
リオレイア (レウスは、アンジャナフが『人間』の子供を連れていたと言っていたわね……ったく、何してんのよあの坊やは!)
プケプケ 「あ! 姐さん早いって! 待ってェ!」
リオレイア (いずれにせよ、早く見つけないと……このままじゃ、森が混乱したままだわ……それに、「嫌な予感」がする……)
バサァ! バサァ!
リオレイア (レウス……気持ちは分かるけど、あんたが今やろうとしていることは、人間達のする「狩り」と同じことよ……!)
59 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 11:37:05.35 ID:0Q6uK0L10
>次回更新へ続く。
不定期更新、低速です。
ご感想などいただけると励みになります。
Twitter:@Gemmy_Aurora
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 12:25:27.63 ID:Tw61AFA7o
面白いよ
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 12:27:55.28 ID:noSzWE/zO
気持ち悪い宣伝とかいいからさっさと投下だけしろよ
嫌ならその大好きなTwitterだけでやってろ
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 12:56:12.77 ID:ylBGDFqyO
>>61
なんだお前偉そうに
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 13:02:10.97 ID:noSzWE/zO
公共の場で明らかに他と違う気持ち悪い奴に喧嘩ふっかけて何が悪い
そういうのコミコミで明らかにまともにss速報利用したことないのが丸わかりの気持ち悪い文章書いてんだろ?
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/02/01(木) 13:08:40.71 ID:5XJoe9sP0
嫌いじゃあないぜ
65 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/01(木) 13:13:08.58 ID:0Q6uK0L10
>>60
>>64
ありがとうございますm(_ _)m
夕方あたりに3を投下します。
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/02(金) 00:51:23.28 ID:fr7bRASbo
外野は気にせず書きたいように書いてくれ
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/02(金) 07:08:51.68 ID:QgxzRyMfo
せめてローカルルールや他のss読めよ
自由にするのと好き勝手にするのは違うぞ、お前は後者だ
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/04(日) 14:18:23.29 ID:Pp5FTALC0
あれ?更新されてない…
69 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 14:20:01.82 ID:B1g4V9Vb0
>>66
はいー。
全く気にしてないのでマイペースに進めます。
別に違反もしてませんし。
>>68
すみません、体調を崩しまして手がつけられていませんでした。
深夜にでも、回復したら投下しますね。
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/04(日) 14:32:18.52 ID:Pp5FTALC0
>>69
ありがとう、そしてがんばれ。
結局下位レウスは逆鱗よこさなかったので諦めてストーリ進めた(激運チケット全消費)
仕方無いから上位で青レウス殴ってくる。
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/04(日) 15:35:58.47 ID:MZtNeMrEo
なんだただのキチガイか餓鬼だったか
こういうのが車で注意されたら暴走運転したりするんだろうなぁ、自己快楽優先で他人の事を考えるって事を全く考えてない
72 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 15:57:58.69 ID:B1g4V9Vb0
>>71
……???
ええ、見回りお疲れ様です。偉いですね。
コメントがないのも寂しいので、定期的に書き込みいただけますと嬉しいです。
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/04(日) 16:29:11.85 ID:aemg02/+0
けっこう昔にクックおじさんと少女の話書いてた人かな。期待
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/04(日) 18:22:26.38 ID:VTwzaD8u0
おもろい
75 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:50:24.41 ID:B1g4V9Vb0
【3】
=調査拠点アステラ・夜=
総司令 (……ハンター達は出発したか)
ソードマスター 「……俺を呼んでいたそうだな。すまない、戻ってくるのに時間がかかった」
総司令 「…………」
ソードマスター 「……何を思い詰めている」
総司令 「まずいことになった」
ソードマスター 「……? 手紙……これは、テトルー村の村長の筆跡だな」
総司令 「…………」
ソードマスター 「……成る程。即急に探し出さなければ」
76 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:51:50.88 ID:B1g4V9Vb0
総司令 「その手紙が届いたのは少し前だ。書いてある通りならば、まださほど遠くには行っていないようだが……」
ソードマスター 「分かっている。この件は、俺達と、お前の胸の中だけに留めておくべきことだ。他言はせん」
総司令 「すまない……」
ソードマスター 「……大団長は?」
総司令 「いつもの通りだ。連絡は……」
ソードマスター 「…………」
料理長 「……お呼びか?」
総司令 「うむ。アイルーを代表して、お前にアステラの『外』へ出て欲しい」
料理長 「俺に? ……まさか!」
77 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:53:04.87 ID:B1g4V9Vb0
ソードマスター (スッ……)
料理長 「これは、テトルーの筆跡……チッ、だから俺は、テトルー族は信用出来ないとあれほど……」
総司令 「過ぎたことを責めても仕方あるまい。放置していた我らにも責任がある。1期団の一部で、この件は早急に対処しなければならん」
料理長 「それはそうですがね……」
総司令 「料理長、お前は急ぎ支度をしてソードマスターと出てくれ」
料理長 「チィ、俺は引退した身だってのによ」
78 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:54:19.95 ID:B1g4V9Vb0
ソードマスター 「ゴネるな。行くぞ」
料理長 「へいへい、旦那こそ足を引っ張んねえでくだせえよ」
ソードマスター 「…………猫が」
総司令 (…………森がざわついているのが分かる。いつもの古代樹の森ではない。これは、想像しているよりまずい状況なのかもしれんぞ……)
79 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:54:56.25 ID:B1g4V9Vb0
◇
=古代樹の森・夜=
アンジャナフ 「ハァ……! ハァ……!」
ズン、ズン!
アンジャナフ (畜生ォ……体が思うように動かねェ……! しかし、早くここを離れねェと。空から何かが俺を追ってきてる)
少年 「…………」
アンジャナフ (頭の後ろにビリビリした気配が消えねェ。レイア姐さんか……? 今姐さんと戦うのは絶対に避けないと……)
少年 「…………!」
80 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:56:35.17 ID:B1g4V9Vb0
アンジャナフ 「何だ! 頭を叩くな!」
少年 「! ……!」
アンジャナフ 「ン……! あれは……」
クルルヤック 「おぉぉ〜い! おぉぉーいィ! どこに行くだァー!」
アンジャナフ 「クルルヤック! あいつ小せェから見逃してた!」
クルルヤック 「……ゼェ、ゼェ……ア、アンジャナフ……お前な……」
81 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:57:28.67 ID:B1g4V9Vb0
アンジャナフ 「わ、悪ィ……」
クルルヤック 「カガチんから話は聞いたよ。大変だったなァ」
アンジャナフ 「ここはまずい。どこか隠れられる場所はないか?」
クルルヤック 「でぇじょうぶだ。こっちに地下水路がある。来な!」
アンジャナフ 「すまねェ……!」
82 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:59:02.17 ID:B1g4V9Vb0
◇
=古代樹の森・地下水路・夜=
クルルヤック 「ここは洞窟が入り組んでるからねェ、奥まで入っちまえば、見つからねえよ」
アンジャナフ 「フゥ……やっと落ち着いて休めるな……」
クルルヤック 「カガチんには恩があるからねェ。ま、オイラは森とそんな付き合いはねェし、構えるこたあねえよ」
アンジャナフ 「悪ィな……助かる」
クルルヤック 「しっかしねェ……うっすら聞いたっちゃ聞いたけんども、人間ねェ……」
少年 「……?」
83 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/04(日) 23:59:41.94 ID:B1g4V9Vb0
クルルヤック 「オイラ達の言葉が分かるって本当?」
少年 (コクコク)
クルルヤック 「なーしてテトルーの住処になんて隠れてた?」
少年 「…………」
クルルヤック 「あそこのテトルー村は性悪猫が多いって話で……おっと、こっちだァ」
アンジャナフ 「ヒカリゴケで割と明るいな」
クルルヤック 「んだ。オイラもここらへんは、よく隠れ家に使うよォ。だども、道を覚えねェで入ったら、迷っちまうかんね。気ィつけなよ」
84 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:00:15.11 ID:gDlV2rG20
アンジャナフ 「そ、そうなのか……」
クルルヤック 「最悪出れねェってことになるかんね。ほれ、そこに骨がいっぱい転がってるだろォ」
少年 「……!」
クルルヤック 「迷って死んだモンスターなのかもねェ。クェ、クェ、クエ! オイラには関係ねェ話だけんどもな」
アンジャナフ (…………だが、頭の後ろがまだビリビリする。追手は、俺達を見失っていないぞ……)
85 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:00:46.18 ID:gDlV2rG20
◇
=古代樹の森・地下水路入り口・夜=
リオレイア 「…………」
プケプケ 「あァん! 姐さん早すぎ! やっと追いついたわ!」
リオレイア 「集中してるんだから、もうちょっと静かにおし」
プケプケ 「だってェ……もう汗だく。早く巣に帰りたァい!」
86 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:01:24.41 ID:gDlV2rG20
リオレイア (……坊やの気配はこの「下」に続いてる。足跡や臭いは消しながら移動してるみたいだけど、アタシから逃げることはできないわよ。でも……どうやら逃走を助ける「協力者」もいるみたいね。注意して進まないと……)
プケプケ 「ホントにこんな何もない所に逃げてるのォ? 私には何も見えないわよ?」
リオレイア 「だからアンタは半人前なのよ。アタシの追跡術を信用できない?」
87 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:02:03.06 ID:gDlV2rG20
プケプケ 「信用してるから一緒に行動してるんじゃない?」
リオレイア 「言うねェ。ま、そういう正直さは嫌いじゃないわ」
ドガッ!
プケプケ 「……! これは……」
リオレイア 「この樹の下にでっかい空洞があるね。洞窟になってるみたい」
プケプケ 「うえェ……ジメジメしてる……」
リオレイア 「ここで待ってるかい?」
88 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:04:39.61 ID:gDlV2rG20
プケプケ 「やァよ! 私は姐さんについていくんだから!」
リオレイア 「じゃ、文句言わずについてきな。行くよ」
プケプケ 「姐さん、そういえば聞くの忘れてたけどさ」
リオレイア 「何だい?」
プケプケ 「ジャナフさ、見つけたらやっぱ殺すの?」
リオレイア 「…………」
89 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:06:20.41 ID:gDlV2rG20
プケプケ 「私は別にアイツと知り合いでもなんでもないからいーんだけど。姐さん、確か……」
リオレイア 「無駄口をきいてるヒマがあったら足を動かしな。ほら、頭ぶつけるよ」
ゴヅン!
プケプケ 「痛ッ……アアアア!」
リオレイア 「言わんこっちゃない……」
プケプケ 「んもう! だから地下って嫌!」
リオレイア (殺す気かって……? 殺さなきゃ……いけないだろうけど……アタシにはそれは……)
90 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:09:33.73 ID:gDlV2rG20
◇
=古代樹の森・地下水路・夜=
クルルヤック 「ふいィ〜! ここらへんでいったん休憩しよう」
アンジャナフ 「だいぶ歩いたな……」
クルルヤック 「ここまで来りゃァ、もう大丈夫だァ。ちょっとやそっとでは見つからねェよ」
アンジャナフ (…………)
少年 「スゥ……スゥ……」
クルルヤック 「おっと、ガキは寝ちまったみてェだね。ン……? どうしたィ? ンな険しい顔して」
91 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:10:56.30 ID:gDlV2rG20
アンジャナフ 「……何かに追われてる感覚が消えねェ。感じねェのか?」
クルルヤック 「……ンン? オイラは特にはねェ。でも大丈夫だ。ここは、今まで誰にも見つかったことがねェ。大蟻塚に行くにしてもよ、お日様が登らねェと、森抜けは厳しいぞゥ」
アンジャナフ 「分かってる。けどな……」
クルルヤック 「取り敢えずメシにしようさ。カエルとかそこらへんで捕れるよ」
アンジャナフ 「カエルか……まァ、四の五の言ってる場合じゃあねえな」
92 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:11:36.91 ID:gDlV2rG20
クルルヤック 「(モグモグ)……んでよ、カガチんから、オイラァ、アンタ達を大蟻塚のボルボルスばーさんのとこまで案内するよーに言われてる。明日の夜までには着きたいなァ」
アンジャナフ 「悪ィな……でも大丈夫なのか? 俺らを助けたら、お前も……」
クルルヤック 「オイラァ、『森』はあんま好きじゃねェでな。大蟻塚の先には、親戚もいるかんね。アンタ達を届けたら、オイラはそのまま親戚に会いにいくよォ」
アンジャナフ 「……そっか」
93 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:12:36.80 ID:gDlV2rG20
クルルヤック 「だどもアンタ、なしてあんなことした?」
アンジャナフ 「…………」
クルルヤック 「ハンターを助けて、そのハンター達に仲間が殺されたんだろォ? 浮かばれねェよなァ、アンタも、リオ達も。死んじまったガキ共もよ」
アンジャナフ 「言い訳はしねェよ。俺の軽率な行動が大惨事の引き金だったのは確かだ。責めたいなら気が済むまで責めればいい」
クルルヤック 「クェ、クェ、クェ! 聞こえの悪ィこと言うなァ。オイラには関係ねェことさ! そのヒトのガキも起こしなよ。ほーら! カエルがこんなに捕れたぞォ!」
ドーン!
94 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:13:10.93 ID:gDlV2rG20
アンジャナフ 「…………お、おう。こいつカエル食うのかな……」
少年 (ふあーぁ……)
アンジャナフ 「ガキ、起きろ。メシだぞ」
少年 「…………?」
アンジャナフ 「カエルくらいしかねェが食っとけ。何かハラに入れねェと、力が出ねーだろ」
少年 (ゴソゴソ)
クルルヤック 「ンまいよォ〜! 特にこのシビレガスガエルをブヂュ! って噛むとねェ」
95 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:13:53.59 ID:gDlV2rG20
シビビビビビビ!
クルルヤック 「おおおおおおお痺れるゥゥゥゥゥ!」
アンジャナフ 「…………」
少年 (ガチ、ガチ!)
アンジャナフ 「何してやがる。早く食……」
ボウァ!
アンジャナフ 「…………!」
クルルヤック 「おォ? 驚いたァ。ヒトって、好きな場所に火を出せるんだなァ」
96 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:14:23.60 ID:gDlV2rG20
ジュゥゥゥゥゥ……
アンジャナフ (カエルを……焼いてるのか?)
少年 (ニコニコ)
アンジャナフ (好きにさせておくか……)
モグモグ……
97 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:14:54.35 ID:gDlV2rG20
◇
クルルヤック 「フイィ〜食った食ったァ」
アンジャナフ 「焼いたカエルっつぅのも意外とイケるもんだな」
少年 (コクコク)
クルルヤック 「だねェ。オイラァ、カエル焼くっつー発想はなかったよ。ヒトは面白いこと考えるねェ」
少年 (ゴソゴソ……ペタペタ)
アンジャナフ 「うおォ! 傷が痒ィ!」
クルルヤック 「手当てもしてくれてるんだねェ。見上げた根性のガキだァ」
98 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:15:52.43 ID:gDlV2rG20
アンジャナフ 「……あァ」
クルルヤック 「傷が痒ィ〜ってのは、治ってきてる証拠だァ。良かったなァ」
アンジャナフ 「…………」
少年 「…………?」
アンジャナフ 「尻尾はいい。触るな」
少年 (…………コクリ)
99 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:16:28.71 ID:gDlV2rG20
クルルヤック 「さて。ハラもいっぱいになったし、ちょっと休むかねェ。寝ておかないと、明日の移動はキッツいぞォゥ……」
アンジャナフ 「……だな。ガキ、こいつの言うとおりにしておけ。俺が見張っておく」
クルルヤック 「ズビー……! ズズズビー……!」
アンジャナフ 「もう寝やがった……いびきうっせぇなこいつ!」
100 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:17:15.25 ID:gDlV2rG20
◇
アンジャナフ (頭の後ろの感覚が段々強くなる……近づいてきてやがる)
少年 「スゥー……スゥー……」
クルルヤック 「グガゴゴゴゴギャァ! ゴゴゴゴズビビビ!」
アンジャナフ (それに嫌な予感もする……クルルヤックは心配ないっつってたが、もう少し痕跡を消してくるか……)
101 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:17:53.21 ID:gDlV2rG20
グググ……
アンジャナフ (体は動く。傷もかなり治ってきた……深手だったが助かったな。行くか……)
ズシン、ズシン……
アンジャナフ (あんま遠くに行くと戻れなくなるな……ン!)
サッ……
アンジャナフ (何か……いる……! 気配はしないが、俺の「直感」が告げてる。近いな……!)
102 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:18:28.31 ID:gDlV2rG20
◇
リオレイア (…………)
サッ
プケプケ (コクリ)
リオレイア (…………「気配」が今、完全に消えた。やはり、近くにいるね。坊やが……)
ス……
リオレイア (こっちにも気づいてる様子。こりゃ、うまくやらないと逃げられるね……アンタは昔から、戦うのはあんま好きじゃなかったね……でかい図体の割に臆病だよ)
103 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:19:00.31 ID:gDlV2rG20
プケプケ (ススス……)
リオレイア (プケプケも完全に気配を殺してる。いい鍛錬だ。どうする……? このまま追い詰めてトドメを刺してもいいけど……)
プケプケ (…………?)
リオレイア (協力者の事も分かってない。それに、連れてるっていうヒトの子供……ハンターが使うような道具も使うって、レウスが言ってたね。無策で追い詰めるのはあまり良くない気がする……)
104 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:19:28.10 ID:gDlV2rG20
グイ
プケプケ (…………)
リオレイア (ここは「待ち」の一手だ。坊やは手負い。体力はこっちの方が上だ。様子を見てれば、必ずあっちが先にボロを出す。そうしたら……「捕獲」させてもらうよ)
105 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:20:18.00 ID:gDlV2rG20
◇
アンジャナフ (…………首の後ろの気配が消えた……? こっちに気づいたのか! そんな芸当ができるのは、レウスみたいな直情型じゃない。別の術のプロだ……カガチ……? いや、違う。あいつは俺を逃してくれた。やはり来ているのか、レイア姐さん……!)
シーン……
アンジャナフ (単独か……? 分からないな。しかしやべェな……ガキとクルルヤックからは離れているが、俺のキズは完全に治ってねェ。消耗戦に持ち込まれたら確実に殺られるぞ……)
106 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:20:46.92 ID:gDlV2rG20
ズキッ……
ズキッ……
アンジャナフ (畜生……こんな時にキズが疼いてきやがった……何か、何かできることは……)
シーン……
アンジャナフ (……ッ、別の気配が来る! これは……!)
107 :
三毛猫
◆58jPV91aG.
[saga]:2018/02/05(月) 00:22:57.66 ID:gDlV2rG20
>次回更新へ続く。
不定期更新、低速です。
ご感想などいただけると励みになります。
>>73
ええ。ご存知の方がいらっしゃったんですね、驚きです。
>>74
低速ですが、気長におつきあい下さいね。
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/06(火) 08:04:21.48 ID:Taaub8FE0
だめだ…レウス亜種殴ろうにもバゼルギウスが邪魔してくる…。
ジャナフ、すまん。あんたの装備、使わせてもらうぞ…。
火耐性35が欲しいんだ…。全て討伐せずに捕獲で済ませるから許してくれ…。
ストーリーでクリアした初回の任務クエで宝玉出たから作りたいんだ…。
すまない…。
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/06(火) 16:00:21.17 ID:zwElogxAo
知らねーよ
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/26(月) 02:23:29.20 ID:L7zPjnN+o
お疲れちゃん
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/12(月) 10:32:18.85 ID:6JhgiN2ho
続きはー?
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/18(水) 09:36:25.96 ID:Z3Dt6cGAo
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