【天華百剣】御華見衆の参羽鴉【ブーン系】

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 12:54:31.84 ID:2YBQmX1G0
天華百剣にハマる

二次創作を探す

少ない

好みのが無い

切ない

自給自足するしかない


そんな経緯で完成しました。よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517198071
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 12:56:21.22 ID:2YBQmX1G0
赤い閃光が、『親父』と呼んでいた男の背を貫いた
ドス黒い血が顔と地を汚したが、熱した鉄板に水滴を落としたかのように黒い瘴気となって蒸発する

『親父』は元より、人の姿を成していなかった
肌には毒々しい紫の血管が走り、片方の瞳は武家の家紋のように三つ巴になっていた
放つ言葉、息遣い一つでさえ背筋が凍るようなおぞましさを孕んでおり
六十を過ぎた老体にしては、不気味なほど若々しく、そして雄雄しい肉体であった
例えるなら、古くより人を食う忌まわしき化け物、『鬼』であろうか

そして何より―――彼自身が忌み嫌っていた『毒』を、金の為にばら撒いていた
親父は、人では無くなった。禍々しい『何か』であった


「ちょーちょー、人の割りに随分善戦したじゃん」


崩れ落ちた『親父』の背後から、やけに気の抜けた女の声が聞こえた
出血により霞む視界と夕闇の中でも、その姿は瓦斯灯の無遠慮な明かりのように目に焼きつく
長く流した金色の髪に、紅色の瞳をした美女。その瞳に負けないほどの鮮やかさを放つ肩鎧
相対して身のものは黒を基調としており、和装と洋装を組み合わせたような妖艶な衣であった
そんな紅と黒の中で、彼女の肌は際立っていた。開放的な脚や胸元が、淫靡な雰囲気を醸し出している

だが、『女』を意識させる部位よりも目を引くものが手に握られていた
侍の時代が終わって、久しく見ることの無かった武具、『日本刀』である
その日本刀から発せられたであろう閃光が、のたうつ蛇のように巻き戻り、刀身で昇華していった
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 12:58:24.82 ID:2YBQmX1G0
(メ´ ω `)「……」


『親父』の手に握られていた長ドスが離れ、頼りない金属音と共に砂埃を立てる
苦悶の表情を浮かべていたその鬼は、瘴気が薄くなるにつれ、安らかな『人』の表情へと戻っていく


「ぼ……凡、吉……ショボン、よぉ……」


幼き頃の渾名を、久方ぶりに耳にした。弱弱しく持ち上がった手を、自らの血で染まった両手で握り締める
冷たい手であった。命、風前の灯とは言え、まだ息がある人間の温度とは思えない、冷たい手であった


「迷惑、掛けた……なぁ……」


その言葉を最後に、『親父』は息を引き取る
同じく、彼の体から立ち込めていた瘴気も、煙のように消えていった


「……その人、お父さん?」


納刀した女が近づき、話しかけてくる
得体の知れない彼女に対して、傍らの折れた得物を拾う気力は最早残っていなかった


(メ´ ω `)「……親父だ。盃を交わした、血の繋がりより濃い……親父、だ……」


『だった』と言いそうになったのを、咄嗟に飲み込んだ
殺意を剥き出しに刀をぶつけ合った『鬼』では無い。親父は、最後の最後で人間に返った


「ああ、任侠……ヤクザなんだねー」


近くで見ると、その美貌が更に際立つ。明治維新を迎えて暫く経ち、異国の女も日の本を訪れる時代ではあるが
自国の者だろうと異国の者だろうと関係なく、その女は『美しかった』。人間とは、思えないほどに
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 12:59:34.83 ID:2YBQmX1G0
(メ´ ω `)「な……ぜ、邪魔をした?」


『何者』か『何故』、その二つの質問が僅かな時間せめぎ合い
打ち勝ったのは、『何故』の方であった。恨みか因縁か
どちらにせよ、自分には知る由も無い理由を、『親父』は作っていたのだろうと推測して


「んー?ウザかったから、かな?」


だからこそ、その回答には面食らった。羽虫を叩き潰すが如く簡単で、単純な理由であった
自身が今、刀傷を負わず十二分の体力を持ち合わせていたなら、激昂して頬を張り飛ばしていたかも知れないが


(メ´ ω `)「ハ、ハハ……そうかい」


気力も尽きかけた今となっては、笑い返す事しか出来なかった


(メ´ ω `)「全く……良い冥土の土産が出来たぜ……」

「なーに言ってんの。ここで会ったのも何かの縁だし、医者の所くらい……っ!!」


女の刀が、再び抜き放たれる。美しい銀色の太刀筋は、今まさに首元を掻っ切ろうとした『長ドス』を弾き飛ばした


「ちょーちょーちょー……目覚めが悪くなるようなことしないでくんない?」

(メ´ ω `)「……知るか」


立ち上がろうとしたが、足に力は入らない。僅かな気力を使い、長ドスが落ちた場所まで這いずる
距離にして数米(メートル)も無かったが、計り知れないほど遠い位置だった


「だーめだっての」


しかし無常にも、長ドスは先ほどの『赤い閃光』によって無残にも粉みじんと化した
これがトドメとなり、自身を奮い立たせていた気力はプツンと途切れる。両腕が崩れ、顔面が地を打った
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:01:10.64 ID:2YBQmX1G0
「何も死ぬことないでしょー?アレは『禍憑』つって……」

(メ#´ ω `)「関係あるかァッ!!!!!」


慟哭に、ひょうひょうとした女の口も閉ざされる。放った本人も、多少驚いていた
しかし直ぐに納得に到る。『これが鼬の最後っ屁』というものか、と


(メ#´ ω `)「ハァー、ハァー……『親殺し』は、任侠の世界じゃご法度だ……どんな掟よりも重い、重罪だ……」

(メ#´ ω `)「例えそれが、人間だろうと化け物だろうと関係ねえ……刃を向けた時点で、『ケジメ』は取んなきゃなんねえんだ……」


指十本、足をいれて二十本を納めても足りない『ご法度』。命を捧げなければ償えない罪
任侠を貫いた男が取らねばならぬ『ケジメ』。責任であった


「……」

(メ#´ ω `)「ハァー、クソ……わかったら消えろねーちゃん。直にサツも来る。面倒には巻き込まれたくねーだろ……」


そのケジメすら、着けることが出来なくなった。舌を噛み切ろうとしたが、顎を食いしばるのも叶わない
負った刀傷は浅くない。体も徐々に冷えてきた。このまま生き恥を晒して死ぬのが、自身への罰なのだろうと受け入れるほか無い
せめて最後に、地面ではなく空を仰ごうと、体を仰向けにした


(メ´ ω `)「……何の真似だ?」


しかし目に飛び込んできたのは茜空ではなく、女の顔であった
死に顔を拝もうと言うのか。女はしゃがんで覗き込むように見つめてくる
垂れた金髪が、上等な絹糸のように鼻先を擽った
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:03:29.32 ID:2YBQmX1G0
「バッカじゃないの?」


その一言は、いつぞや一夜を共にした名も知らぬ女のそれと一致していた
閨で語った任侠の掟に、失笑と共に言い返されたのだ。女はいつも、男を理解してくれない


「掟だかケジメだか知らないけどさー、死ぬより生きて役立ったほうが何倍も『恩返し』になる系じゃない?」

(メ´ ω `)「恩……?」

「ウチも長いこと『人』ってのと関ってきたけど、死んで事態が好転したことなんて無かった。その一瞬の自己満足を満たしても、死んだらそれでおしまいだし」


ズバズバと、痛いところを突いてくる。『自己満足』、否定できぬ言葉だ
『親父』も言っていた。「任侠なんざ難しい事ァねえ。男がカッコつけて楽しく生きてるだけだ」と


「せっかく拾った命を無駄にしちゃ面白くないでしょ。どう?ウチと組まない?キミ、見所あるみたいだし」


年上が若輩者に語りかけるような口ぶりだった。ひっくり返っても、真上にいる女は自身より老いているとは思えない
だが、それを思わせる言動は確かにあった。『長いこと人と関った』。それはまるで、女が『人では無い何かである』と暴露しているかのように感じたのだ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:05:16.98 ID:2YBQmX1G0
(メ´ ω `)「……面白くない、か」


何時からだろうか。人生がつまらなく感じたのは
幼い頃に憧れた親父や、兄貴分が変わってからだろうか
もっと、もっと自分が『面白ければ』、今の事態を避けられたのだろうか

負った刀傷は浅くは無かったが、すぐさま死に至らしめる深さでもなかった
自身の眼前に垂れ下がる、金色の『蜘蛛の糸』さえ掴めばの話ではあったが


(メ´ ω `)「……」


しかしそれはこれまでの人生との『決別』を意味していた
この期に及んでも、自身は『男』であった。任侠としての誇りを捨てるのは、身を切られる激痛よりも深く濃い
時間は、あまり残っていなかった。それでも死は、厚顔で迫ってくる


「……惜しいけど、その気が無いなら無理にとは言わないよ。そこまで食い下がる義理もないし」


(メ´ ω `)「ゴホッ、そう……そうだな……」


「ただ、もったいないなーとは思うけどね。これからどんどん新しくなる日本を、楽しめないなんてさ」


落ちかけた瞼が、意思とは関係なく見開かれた。『ゾク』と、胸が疼いた
死への恐怖では無い。そもそも『恐怖』とも言い切れない。だが、紅の目に浮かぶ『未来への期待』を見て


これから訪れるであろう日本の『未来』への、欲が出てしまったのだ
そこからはもう止まらない。一度は覚悟した死であるが、一瞬でも揺らげば『生』への逃げ道に走ってしまう
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:07:16.86 ID:2YBQmX1G0
(メ´ ω `)「クソ……女ってのはこれだから……」


三十と余年を生きて、一つだけわかっていることがあるとするならば


(メ´ ω `)「敵わねぇなぁ……」


男は、女に言い寄られると『弱い』と言うこと


「お、決心ついた系?」

(メ´ ω `)「ああ、畜生……腹立たしいが……付き合ってやる」

「上々♪」


愛嬌のある笑顔を浮かべると、女は肩の下に腕を回し担ぎ上げる
華奢な体とは思えないほどの力強さに、苦笑を漏らす外無かった


(メ´ ω `)「俺ァ、どこに連れてかれんだ……?」

「んー?まぁ、世間様には言えない場所、かな?」

(メ´ ω `)「ハハ……どちらにせよ、お天道様の元は歩けねえってか……?」

「いんや〜?案外、受け入れてくれるかもね」


不思議と、歩き出す足には力が入り始めた
女からは舶来物であろう香水の甘い匂いと、体温とはまた別の、不思議な『温かさ』が伝わってくる


(メ´ ω `)「……大潮、凡吉だ」


これから長い付き合いになるであろう女に、『親父』に授かった唯一無二の宝を伝える
女はクスリと上品な笑みを漏らすと、薄く紅を引き、艶のある唇から



「アンだよ。巫剣のアン」



やけに短い、名を名乗ったのであった


銘治三十年。夏が過ぎ、菊が見頃を迎える頃の話―――
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:07:45.81 ID:2YBQmX1G0



































10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:11:01.29 ID:2YBQmX1G0
物の怪や怪異が娯楽のテイストとして扱われるようになったのは、今からそう遠い話では無い
政府が管理する資料庫の『銘治時代』カテゴリーには、我々の理解の範疇を超える御伽噺のような実話が数多く残されている
その一つが、『御華見衆』。負の感情を糧に増殖する異形、『禍憑』の脅威を退けたと言われる、当時の特殊機関である

超常の力『巫魂』を宿し、少女の姿として顕現した『名刀』、巫剣
そしてその巫剣の力を引き出す『稜威(いつ)能力』を持つ人間、巫剣使い

彼らの戦いは、公には知られていない。しかし確かな『事実』として記録され、現在まで保管されている


だが、ここで語られるのは『記録すらされなかった事実』である


銘治時代に活動していたとされる御華見衆支部は、上野支部である『めいじ館』、富士見支部である『みやこ屋』を含め八つ
上記二つの支部については、多くの記録が残されている。中でもめいじ館は『異世界人と共闘した』などという眉唾物の文献すら存在するほどだ
残りの六つは、薩摩、萩、土佐、京都、金沢、仙台と、それぞれの地方の要となる土地に点在している

地図を見て確認して貰いたい。東京に拠点を置くめいじ館、みやこ屋を除けばそれぞれの支部の位置が『離れすぎている』のがお分かりになるだろう
銘治の時代。文明開化を迎えたとは言え、ようやく鉄道や蒸気船が『最新の乗り物』として配備され始めた頃の話である
支部間の移動時間は現代とは比べるまでも無く、多くを要したと考えられる

ここで、専門家や研究者は一つの仮説を立てた。『御華見衆は支部間に中継所を設けていたのではないか?』と
結論から言うと、この仮説は当たっていた。東京と京都の中間に位置する『名古屋』に、御華見衆の拠点があった


拠点の名は、『参羽鴉』。めっぽう美味い団子を出す茶屋として、人々に愛された店であると判明したのであった



ここで語られるは、記録僅かな参羽鴉の真実
各支部に匹敵する戦力を持ち、そして戦果を挙げた巫剣と巫剣使い達の物語である―――――
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:12:25.85 ID:2YBQmX1G0



【銘治三十二年、びっぷ町にて】




(´・ω・`)「……」


( ^ω^)「……」


('A`)「……」


(´・ω・`)「信じられねぇくらいギチギチに三人同時に落とし穴にハマったな」

( ^ω^)「無理、両腕すら完璧に埋まるという鬼畜振り。デブには辛い」

('A`)「あのクソガキ共やってくれたなオイ」

(´^ω^`)「これが本当の穴兄弟ってか!!ガハハ!!」

('A`)「死ね」

( ^ω^)「死ねお」

(´・ω・`)「お前らが死ね」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:12:57.73 ID:2YBQmX1G0




天華百剣 ‐参‐ 御華見衆の参羽鴉


(´・ω・`) 信じられねぇくらいギチギチに三人同時に落とし穴にハマったようです




13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:14:29.88 ID:2YBQmX1G0
(´・ω・`)「良い大人が子供に出し抜かれて……恥ずかしいと思わんのかお前ら」


      御華見衆名古屋駐在所長兼調理人
(´・ω・`) 『大潮 凡吉』(おおしお ぼんきち)
      年齢:三十八
      経歴:任侠団『桃太郎組』の元若頭。過剰防衛で三回の逮捕歴有り
      特徴:垂れ下がった両眉 ウザめの笑顔 背中に鬼を斬る桃太郎の紋々
      呼名:ショボン(潮+凡) オッサン 眉毛のクソ野郎
      好き:団子 酒 煙草
      苦手:薬物

      愛刀:鬼切安綱


('A`)「今日のお前が言うな大賞」


    御華見衆名古屋駐在所工房長
('A`) 『宇津田 徳男』(うつた とくお)
    年齢:二十六
    経歴:英吉利での留学を経て機械技師となったが、趣味(性癖)が高じて紡績機械を巨大からくり人形に改造し全国指名手配に
    特徴:ブサイク 人形愛好家 右義手
    呼名:ブサイク ドクオ 顔が気持ち悪い男 顔が生理的に無理男
    好き:からくり人形 西洋人形 ボクシング
    苦手:上下関係

    愛刀:小竜景光


( ^ω^)「三人寄れば文殊の知なんとかと言うお……オラ出せよ知恵を」


       御華見衆名古屋駐在所事務担当
( ^ω^) 『内藤 地平』(ないとう じへい)
       年齢:二十五
       経歴:商店『内藤屋』の次男。家業は継がず相撲部屋へ入門。才能はあったが八百長試合を断った事で不本意な引退を余儀なくされた
       特徴:デブ 語尾の『お』 乳首が敏感
       呼名:デブ ブーン(力士時代の四股名『武雲』)
       好き:相撲 西洋菓子
       苦手:しいたけ

       愛刀:天光丸
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:15:16.48 ID:2YBQmX1G0
('A`)「痩せろデブ」

(´・ω・`)「痩せろデブ」

( ^ω^)「はい二言目にはデブに責任押し付ける奴〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜力士はデブなんじゃなくて脂肪の下に強靭な筋肉を隠し持ってるんです〜〜〜〜〜〜〜」

('A`)「脂肪燃やせデブ」

(´・ω・`)「生きる上で必要最低限の筋肉量になれデブ」

( ^ω^)「デブに対しての当たりがつえーんだお死ね」



【五分前……】


<ズボァ!!!!!!!!!!!!!!! アアアアアアアアアアアアアアチクビガアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!


( ><)「ヒャッハーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!三バカが引っかかりやがったんですーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

( <^><^>)「ざまあねーぜバーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーカ!!!!!!!!!!!!!!」

(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!顔面ちんぽ野郎ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

( ><)「やーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!お前のかーちゃん頭の中が!!!!!!!!!」

(*‘ω‘ *)「チンチラポッポ!!!!!!!!!!!!」

( <^><^>)「しまったしまった!!!!!!!!!!!」

(*‘ω‘ *)「島倉千代子!!!!!!!!!!!!!!!!!」


\やーーーーーーーーーーーーーーーーーいバーカバーカ!!!!!!!!!!/
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:16:16.49 ID:2YBQmX1G0
(´・ω・`)「それにしても、クソガキ共の電光石火に何も言い返せなかったのが悔しい」

( ^ω^)「なんか遥か未来のネタが差し込まれた気がするけど気のせいだおね」

('A`)「島倉千代子って誰だよ」

(´・ω・`)「それよりお前ら、穴の縁を見て見ろ」

( ^ω^)「おっぱいが邪魔して見えない」

('A`)「痩せろデブ。オッサンこれ、土が身体にぴったり密着してんじゃねえか」

( ^ω^)「は?」

(´・ω・`)「隙間がないんだよ。俺らの腕と腕の間にまで『固まった泥』みてーなのが入り込んでいる感じだ」

( ^ω^)「つまり?」

(´・ω・`)「ガキ共にこんな凝った芸当出来る筈がねえ。第三者の介入……あると思います!!」

( ^ω^)「なんか遥か未来のネタが差し込まれた気がする」

('A`)「頭にまで脂肪が回ったかデブ」

( ^ω^)「ブサイクよりマシだお」

('A`)「お?やんのか?お?」

( ^ω^)「おうかかって来いやブサイク。その顔面を今よりマシな形にしてやんお」

(´・ω・`)「うるせえ喧嘩すんなチンカス共」

('A`)「オッサンは黙っとれ」

( ^ω^)「背中のお絵かき落としてから囀れ」

(´・ω・`)「おーし良い度胸だ任侠道歩んだ漢の拳ぶち込んだらぁ」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:17:30.12 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「えっ、何これ超ウケる。どうかした系?」


御華見衆名古屋駐在所所属巫剣
『鬼切安綱』
出生:平安
持主:源頼光 新田義貞 他
特徴:長い金髪 紅玉の瞳 『ちょー』『系』等の口癖
呼名:鬼切 アン
好き:目新しい物
苦手:説教

現主:大潮 凡吉
https://tenkahyakken.jp/character/?page=246



(´・ω・`)「よう、助けてくれ。情けない事に男が締りの良いキツキツの穴にギチギチに詰められてんだ」

鬼切安綱「ちょー助ける気無くすような事言うじゃん……って、もしかしてあのチビッ子三人組の仕業系?」

( ^ω^)「それ以外ねーお」

('A`)「悪戯にしちゃ度が過ぎてるとは思わんかね」

鬼切安綱「あー……ごめん、ウチが焚きつけたっぽい」

(#´゚ω゚`)「あ゙あ゙!!!!!???????」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:19:10.50 ID:2YBQmX1G0
【二時間前……】


鬼切安綱「ちょー眠っむ……無限に寝てたい……」


<アンおねーちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!! ドゥワァアアアアアアアアアアア!!!!!


鬼切安綱「おっ、なんだねなんだね悪ガキ諸君。おねーちゃんに御用かな?」

( ><)「三バカが悶え苦しみ地獄を味わう悪戯を仕掛けたいんです!!!!!!!」

( <●><●>)「酸いも甘いも味わいつくしたアンお姉さんならとびきりの悪戯を教えてくれるのはわかってます」

(*‘ω‘ *)「そのワガママボディをむしゃぶり尽くさせろっぽ!!!!!!」

鬼切安綱「相変わらず子供とは思えないほどのド鬼畜だね〜」

(*‘ω‘ *)「めっちゃ評価高いっぽ」

鬼切安綱「キミ達がそう思うんならそれでいいけど」

( ><)「酸……どうやったら溶かせられますか!!!!????」

鬼切安綱「おねーちゃんそこまで恐い事教えられないなー。そーだね……落とし穴、とか?」

( <●><●>)「名案なのはわかってます!!!!!!!」

(*‘ω‘ *)「早速エグいくらい深い穴掘るっぽ!!!!!!」

( ><)「アンお姉ちゃんありがとうなんです!!!!!!」


<おっしゃーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!やったるでーーーーーーーーーーーーー!!!!!! ドゥワァァァァアアアアアアアアア!!!!!


鬼切安綱「可愛げがあるんだか無いんだか……ま、子供のやることだしタカが知れてるっしょ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:20:24.04 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「……ってな感じで」

(´^ω^`)「そっか!!!!!!じゃあしょうがないな!!!!!!!」

鬼切安綱「そうっしょー?やー、わかってくれて良かった良かった」



(#´゚ω゚`)・'.。゜「良かあるかボゲオラァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



鬼切安綱「うわうっさ……ウチだってこんなしっかりしたの掘るなんて思わなかったし」

(#´゚ω゚`)「『溶かす』とか言ってる時点で普通の悪ガキじゃねえってわかんだろうが!!!!!!!この下に竹やりでも敷いてたらあっと言う間に野郎の串団子三本出来上がりだゴルァアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

鬼切安綱「大好物になれて結構じゃん♪」

(´^ω^`)「あっ、ほんとだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!やった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」



(#´゚ω゚`)・'.。゜「死ぬァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



鬼切安綱「うっさいなー助けりゃいいんでしょーもー」

('A`)「ヤクザこわ……近寄らんとこ……」

( ^ω^)「現状遠ざかることも叶わないけどNE!!」

鬼切安綱「てかさ、これってブーンくんが痩せたら全部解決する系じゃん」

( ^ω^)「お?なんだ俺の責任か?」

(´・ω・`)「いや五割くらいお前も原因だと思うぜ?」

('A`)「デブは国土を狭くする」

( ^ω^)「よーしお前ら後で捻り潰す」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:21:13.02 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「引っこ抜くんなら一番ヒョロいドックンがやり易そうだけど……掴む所が限られてる系だしねー」

( ^ω^)「そこに鼻の穴があるじゃろ?」

('A`)「あるじゃろ?じゃないが」

鬼切安綱「えっ、キモ。マジ無理。タダでさえ顔がキモいのに」

('A`)「誰か俺の目に浮かんだ涙をハンケチーフで優しく拭って」

鬼切安綱「冗談だってば。そんじゃ、顎を失礼してっと……」

('A`)「えっマジそんなとこ掴む系?」

鬼切安綱「せーのッ!!」グググ

(;'A゚)そ「あがががががががああああああああああああああああああああああああああああ首すっぽ抜けるううううううううううううう!!!!!!」ギチギチギチ

(´・ω・`)「頑張れ頑張れ!!!!!!!!!」

( ^ω^)「頑張れ頑張れ!!!!!!!」

鬼切安綱「よいしょぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」グググ

(;'A゚)「ああああああああああああああ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬああああああああああああ死ぬやめろあああああああああ!!!!!!」ギチギチギチ

(´・ω・`)「もうちょっとだ頑張れ!!!!」

( ^ω^)「死んでも頑張れ!!!!!!」

(;'A゚)そ「痛いやめて痛い痛い痛い痛い痛い人間が憎い世界が憎い!!!!!!痛いってやめ……」ギチギチギチ
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:22:00.34 ID:2YBQmX1G0







(#'A゚)・'.。゜「やめろや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」






21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:23:13.86 ID:2YBQmX1G0
('A`)「余りの拷問に年甲斐もなくおっきい声出しちまったじゃねえか……」

(´・ω・`)「我慢が足りない」

( ^ω^)「根性無しが……」

('A`)「よし、次はどっちから行く?」

鬼切安綱「ショボンからかなー。重量的に」

(´・ω・`)「別の方法にしよう!!!!!!!!!!!」

鬼切安綱「まぁまぁ遠慮なさらず♪」

(;´゚ω゚`)「マジ止めろ瞳孔ガン開いてんだよそもそも原因作ったのお前じゃねえか!!!!!!」

鬼切安綱「チッ……で、一応死なないギリギリの力加減で引っ張ったけど、何か変わった?」

('A`)「ぶっちゃけ動いた気配無いぞ」

鬼切安綱「だよねーウチも思った。これ無理系じゃね?」

( ^ω^)「このまま一生を終える他ないのかお……」

(´・ω・`)「これがホントの地に足『浸けて』生きるってか」



('∀`)( ^ω^)(´^ω^`) \ドッワハハwwwwwwwwwww/



鬼切安綱「余裕ありそうだしウチもう行っていい?」

(´・ω・`)「良いワケねーだろタコ」

( ^ω^)「ドクオ」

('A`)「何」

( ^ω^)「笑い顔ブッッッッッッッッッッサ」

('A`)「アンさん早く何とかしてくれこの豚掻っ捌いて剥製にしてやる」

鬼切安綱「発想も顔もグロい」

('A`)「よーしわかった世界初の巫剣剥製も一緒に飾ったらぁ」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:25:07.48 ID:2YBQmX1G0
天光丸「何の騒ぎ……だ……?」


御華見衆名古屋駐在所所属巫剣
『天光丸』
出生:平安
持主:八幡太郎 他
特徴:生真面目 その格好で武士道は無理でしょ
呼名:天さん 天ちゃん
好き:納豆
苦手:優柔不断

現主:内藤 地平
https://tenkahyakken.jp/character/?page=107



( ^ω^)「天さん助けてお。武士道で、なんかこう、アレして」

天光丸「武士道は……むぅ……その……すまない!!」

( ^ω^)「えっ何?そこは『武士道を侮辱するな』つってキレるとこじゃないのかお?」

天光丸「大体の察しは着く……その穴は拙者が掘ったモノなんだ……」

( ^ω^)「は?????????」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:27:00.95 ID:2YBQmX1G0
【一時間半前……】


天光丸「キミ達、何をやっている?」


( ><)「あ、やっべ!!!!!!!!天光丸お姉ちゃんなんです!!!!!!!」

( <●><●>)「店の裏でセッセと穴掘ってたのを見られたのはわかってます」

天光丸「歩行者はいないが、ここは我々が使う場所だ。そんな場所に穴なんて掘って何をするつもりだ?」

(*‘ω‘ *)「鍛錬っぽ」

天光丸「鍛錬?」

(*‘ω‘ *)「穴を掘るという行為は古代の人類が住居と安全を得るため行った家と本能の高度な融合の形であり非常に崇高な」

天光丸「お、おお?」

(*‘ω‘ *)「とにかく一言で言うと楽しいっぽ。無心になれるっぽ」

天光丸「そ、そうか」

(*‘ω‘ *)「やがて疲れを感じなくなり高揚感を得られるっぽ。『乳酸の向こう側』っぽ。そうしてやがて」

(*‘ω‘ *)「ウチがシャベルなのかシャベルがウチなのかわからなくなり少しして我に返って自分が人間であることを思い出して安心する瞬間が最高に脳にキくんだっぽ」

天光丸「……?」

(*‘ω‘ *)「とにかく、ウチも鍛錬して天光丸お姉ちゃんみたいに強くてかっこよくて下半身重めのオトナの『れでー』になりたいっぽ!!!!!」

(*‘ω‘ *)「だから天光丸お姉ちゃんも!!さあ!!いざ穴掘りっぽ!!!!」

天光丸「と、とにかく自主鍛錬の為の穴掘りだな。あい分かった。ならば拙者も付き合おう」

(*‘ω‘ *)「やったでおい」

( ><)「ちんぽっぽちゃんすげー!!!!!!!」

( <●><●>)「これで作業が捗るのはわかってます」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:28:11.57 ID:2YBQmX1G0
天光丸「……と」

( ^ω^)「アホ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!子供に口先八丁で丸め込まれとるんちゃうぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

天光丸「申し開きも無い……後で埋めるつもりだったのだが……」

鬼切安綱「まぁまぁ、代わりにオッサン三人が穴埋めしてくれたからこれでチャラって事で」

( ^ω^)「上手いこと言っとんちゃうぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

天光丸「今すぐシャベルを持って来て掘り起こす。暫く辛抱してくれ」

('A`)「そうだよ抜けないんなら周りから掘ればいいだけの話じゃん」

(´・ω・`)「ちょっと考えたらわかる事なのに直ぐに無理とか言って恥ずかしくないんかお前」

鬼切安綱「なんでオッサンなんかの為にちょっとでも頭使わなきゃならないの?」

(´・ω・`)「あ?」

鬼切安綱「は?」

('A`)「余所でやってくんねえかなぁ……」

( ^ω^)「ドックン、チンチン痒い」

('A`)「知らんわ。俺だって手も足も出ねえよ」

( ^ω^)「トンデモ発明品でなんとかしろお」

('A`)「穴に埋められてる状態でチンチンを掻くカラクリなんてどこに需要があるんだよ」

( ^ω^)「八宵ちゃんならなんとかしてくれるのに……」

('A`)「提案した時点で工具でぶん殴られるぞ」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:29:52.27 ID:2YBQmX1G0
天光丸「待たせたな」

鬼切安綱「……なんで二本持ってきた系?」

天光丸「手隙だろう?」

鬼切安綱「爪も服も汚れるし断固拒否します♪」

天光丸「仮にも主の危機ではないか……まぁ良い。鍛錬の続きだと思えば拙者一人でも……フッ!!」ガキンッ!!


天光丸「……『ガキン』?」


( ^ω^)「土から発せられたとは思えない音がしたお」

('A`)「天さん、シャベルの先」

天光丸「先……なっ!?」

鬼切安綱「うっわ……凹んでるし……」

天光丸「可笑しい……拙者が掘った時はここまで固い地面では無かったぞ……?」

(´・ω・`)「偉い人と青木兼元は言いました。『雨垂れ石を穿つ』と」

天光丸「回りくどいが、何度も掘れと言いたいのだな。良いだろう、行くぞ……ハァッ!!」バキンッ!!


天光丸「……『バキン』?」


( ^ω^)「折れた……?」

('A`)「ええ……?」

(´・ω・`)「柄からバッキリやんけ……」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:30:55.88 ID:2YBQmX1G0
天光丸「なっ、はっ……!!!?????」

( ^ω^)「天さん、天さん落ち着けお」

天光丸「主殿、これは一体!!!???」

( ^ω^)「わかってたら俺ら今こんな呑気に穴に埋まってない」

('A`)「発案アンさん、下準備天さん。後は工作って所か……」

(´・ω・`)「心当たりは」

('A`)「一人しかいねえだろ」



小竜景光「おや、皆さんお揃い……で……」


御華見衆名古屋駐在所所属巫剣
『小竜景光』
出生:鎌倉
持主:楠木正成 井伊直弼 他
特徴:竜の角のような髪飾り 豊富な奇術 腰から伸びる細長い尾
呼名:小竜 竜ちゃん 奇術のお姉さん
好き:笑顔
苦手:客扱い

現主:宇津田 徳男
https://tenkahyakken.jp/character/?page=63


小竜景光「……」

('A`)「小竜」

小竜景光「……では、わらわはこれにて!!」

('A`)「おい逃げんな小竜」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:31:44.40 ID:2YBQmX1G0
【三十分前……】



<奇術のお姉ちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!



小竜景光「おやおや、これはちっちゃなお客様方。わらわに御用ですか?」

( ><)「奇術の練習をしたいんで手伝って欲しいんです!!!!!!!」

小竜景光「わらわに出来る事なら何なりと」

( <●><●>)「この穴に完璧な仕掛けを作りたいのですが」

小竜景光「……奇術ですよね?」

(*‘ω‘ *)「大穴脱出奇術っぽ……」


( ><)( <●><●>)(さぁ始まるぞ!!!!!!!ぽっぽちゃんの巧みな話術!!!!!!!)ワクワクゥ!!!!!!!!!ンホホ


(*‘ω‘ *)「まず人目を集める。そして一見なんの変哲もない地面には落とし穴……」

(*‘ω‘ *)「ズボッて落ちる!!客の驚きと不安の視線が集まる!!そこからぽっぽが羽化した蝶のように華麗な脱出!!」

小竜景光「ほう……」

(*‘ω‘ *)「割れんばかりの歓声!!落とし穴に投げ込まれるおひねり!!落とし穴に投げ込まれる……おひねり!!」

小竜景光「お金が目的ですか?あまり褒められた動機ではないですね……」

(*‘ω‘ *)「集まる……笑顔!!」

小竜景光「!!」

(*‘ω‘ *)「小竜おねーちゃんの奇術みたいに……みんなの笑顔を見たいんだっぽ!!!!!」


( ><)( <●><●>)(出、出〜〜〜〜〜〜〜〜心無詭弁人惑悪女奴〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!)ドッワアアアアアアアア!!!!


小竜景光「そ、そうでしたか。ですが危ないので、仕掛けだけ作って先ずはわらわが試します。その後、一緒に練習しましょうね」


(*‘ω‘ *)「わーいだっぽ!!」


( ><)( <●><●>)(流石や〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!ワイら一生ぽっぽちゃんに着いて行くで〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!)ドッカアアアアアアアアアン!!!!!
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:32:45.86 ID:2YBQmX1G0
小竜景光「お店の方に来客があったので対応していたのですが……まさかあるじ達が嵌ってしまうだなんて……」

('A`)「全く見破れない仕掛けなんざこの近辺じゃ俺かお前くらいしか作れねえだろ。で?」

小竜景光「はい?」

('A`)「まだあんだろ?タネが」

小竜景光「……牛王さんから頂いた、対禍憑用の薬品を撒きました」

('A`)「どんなん?」

小竜景光「穴に落ちた禍憑を固まった土で締め上げ、動きを封じ込めるモノです……」

('A`)「なんで撒いた?」

小竜景光「脱出が困難な方が盛り上がりますから……」

('A`)「ああ、今めっちゃ困難に陥っとるわ」

小竜景光「……」



小竜景光「さぁさぁ、ここにおわすは参羽鴉の名物三兄弟!!奇跡の大穴脱出劇g」

('A`)「オイ」

小竜景光「すみません……」



29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:33:34.04 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「ウチ思うんだけどさ、発案しただけだし一番罪軽くない?」

(´・ω・`)「テメーの余計な一言さえなかったらこんな事になってねーんだよクソが」

鬼切安綱「落ちた方が悪いんじゃん」

(´・ω・`)「天光丸、小竜、こいつの足下に同じ罠をもう一個作れ。目の前で大爆笑してやる」

小竜景光「お、落ち着てください」

天光丸「アン殿、これは間違いなく我々の落ち度だ。素直に謝罪しよう」

(´・ω・`)「全裸で土下座しろ」

鬼切安綱「よーし、おねーちゃんが今すぐ穴から脱出させてあげよう!!首から上限定だけど!!」スラァ……

(´・ω・`)「おうやってみろや。御華見衆の歴史に汚点が刻まれるだろうよ。『罠に嵌められた巫剣使い、愛刀によって殺害』ってな」

鬼切安綱「吐いた唾は飲めないよ〜?」チャキィ……

( ^ω^)「やめーや見苦しい」

(#'A`)「誰の顔が見苦しいって!!!!!??????」

( ^ω^)「ブサイクは被害妄想も激しい」

小竜景光「所で、その折れたシャベルは?」

天光丸「ああ、これは穴の周囲を掘り返そうとして折れた物だ」

小竜景光「……自分で蒔いた種なのですが、厄介な事態になってますね」

天光丸「そうだ、土を濡らして柔らかくしよう。それなら掘り返せるだろう」

('A`)「どうだろうな……小竜、撒いた薬の名前は?」

小竜景光「ええと、確か……『雨降って地固マール』」

鬼切安綱「アハッ、ウケる。そのまんまじゃん」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:34:32.63 ID:2YBQmX1G0
('A`)「あのトンデモ薬師の薬品だ。濡らせば更に泥沼化するだろうよ」

(´・ω・`)「泥だけに」

('∀`)「フヘッwwwwww」

(´^ω^`)「クフッwwwwww」


天光丸「……」

小竜景光「……」


(´・ω・`)「おい今『放っといても大丈夫そう』って思っただろ?」

天光丸「い、いや!!そんな事はないぞ!!断じてな!!」

(´・ω・`)「武士道が聞いて呆れるな……」

天光丸「ぐっ……お、思った……」

( ^ω^)「我が愛刀ながらクソチョロいお」

小竜景光「あるじ、ゴm……発明品の中から使えそうな物を拝借しても?」

('A`)「何を言い淀んだのか詮索しないが、この際良いだろう」

鬼切安綱「なら線香も必要じゃん?ウチ、持ってこようか?」

('A`)「おいどういう意味だ?」

(´・ω・`)「ゴミ使った結果、無残な事故死を迎えるって意味だろ」

鬼切安綱「さっすがぁ〜。わかってんじゃん♪」

('A`)「憎しみで人が殺せたら」

(#^ω^)「誰の身体が肉染み塗れだって!!!!!?????」

('A`)「デブは被害妄想も激しい」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:35:22.65 ID:2YBQmX1G0
―――――
―――



( ^ω^)「チンチン痒いお」

('A`)「俺も痒い」

(´・ω・`)「チンチンが痒くて切ない」


鬼切安綱「天ちゃん、埋めちゃおっか」

天光丸「そうd……いや、駄目d……だが……」


(#´゚ω゚`)「俺らがチンチン掻けないのはお前らの所為だろうがーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

('A`)「俺はチンチンとは言ってない。背中が痒いんだよ」

( ^ω^)「土の中って……蒸れ蒸れやねんなって……」


天光丸「埋めようか」

鬼切安綱「よしきた」

('A`)「とほほ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!とんだとばっちりだぜ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

小竜景光「お待たせし……何をなさっているのですか?」

鬼切安綱「口を開けばチンチンとうるさいオス共の……始末?去勢?」

小竜景光「なるほど。あるじ、少々ご自重なさってください」

('A`)「俺は一言もチンチンとは言ってない!!!!!!!」

小竜景光「さて、適当に見繕ってきました。あるじ、解説を」

('A`)「長くなるぞ」

小竜景光「簡潔に」

('A`)「こだわりがあるのに」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:36:52.15 ID:2YBQmX1G0
小竜景光「では……この爆竹から」

('A`)「死ぬぞ」

( ^ω^)「三文字」

鬼切安綱「初っ端からちょー危険物じゃん」

小竜景光「詳細を」

('A`)「炭鉱で使われる爆薬の濃度を上げて小型化したやつ。禍憑も月まで吹っ飛ぶ」

天光丸「もしここで爆発させた場合は?」

('A`)「アハハハハハ」

天光丸「何故そんな物を作っていながら一言も報告しない……」

('A`)「だって怒られるし……」

(´・ω・`)「怒られるモンを作んな」

小竜景光「しかもこれ、ガラクタ置き場に乱雑に放り込まれていましたからね?」

天光丸「辞世の句を詠め……!!」チャキッ

(;'A`)そ「やだ天さん人斬りの目!!」

小竜景光「やれやれ……これは司令部に試作品として送っておきましょう」

('A`)「その辺の川とかに投げ込んだらめっちゃ魚獲れるぞ」

小竜景光「指名手配犯の自覚はおありですか?」

('A`)「はい」

(´・ω・`)「希代の重犯罪者!!」

( ^ω^)「いよっ!!御華見衆の脛の傷!!」

('A`)「よせやいよせやい!!」

鬼切安綱「人でなし」

天光丸「うつけ者」

('A`)「やめろ立ち直れなくなる」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:37:37.35 ID:2YBQmX1G0
小竜景光「そこまでにしておきましょう。あるじはこれでも傷つきやすいのです」

('A`)「三日先まで引きずるぞ?グチグチ文句言うぞ?メシの最中に露骨なため息吐くぞ?」

( ^ω^)「うっわクッッッッッッソめんどくせえお」

鬼切安綱「竜ちゃん、他には?」

小竜景光「ええと……『若返りの秘薬』」

('A`)「死ぬぞ」

( ^ω^)「三文字」

天光丸「お主はっ……!!」

('A`)「よーし天さんまずは話を聞け。そりゃ俺の作品じゃなくて牛王が置いて行った劇物だ」

天光丸「報告は!!」

('A`)「それに関してはマジスマンかった」

小竜景光「食料保存庫に保管してあったのですが……?」

('A`)「いや……『高温多湿を避けて保存してくれ』って言われたし……」

(´・ω・`)「殺す」

('A`)「えっ?」



(#´#゚#ω゚#`####)「俺の聖域に毒を持ち込んだ奴ァ生かしちゃおけねえんだよ……」

鬼切安綱「顔、顔」

(#´#^#ω^#`####) ニッコリ

鬼切安綱「余計酷い」




('A`)「言いつけ守っただけの善良な市民を殺すのが任侠道かよ……」

( ^ω^)「指名手配犯やけどな」

小竜景光「あるじ?」

('A`)「ごめんなさいでした」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:38:55.96 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「で、若返りの秘薬って聞こえは良いけど、どこが劇物なワケ?」

('A`)「キモは『巫剣用』ってとこかな。前に城和泉が牛王に丸め込まれて飲んだ時は幼女化したらしいんだが」

(´・ω・`)「いつもの」

( ^ω^)「めいじ館のお家芸」

('A`)「ほら、巫剣って歳が……アレだろ?」

鬼切安綱「死にたいの?」

('A`)「はぐらかしたのに」

小竜景光「巫剣にとってその話題は禁句だとあれほど申し上げたでしょう……」

('A`)「いやそこが重要なんだって。巫剣は姿こそ若々しいままだけど、子供の姿まで遡ろうとするとエラい年月が掛かるわけだよ」

天光丸「むぅ……拙者も産まれは平あn」

鬼切安綱「天ちゃん、やめとこう?」

('A`)「で、人間が巫剣と同じ量……まぁ一口でも飲んじまえばどうなるか。試しに小竜、ブーンにその薬を嗅がせろ」

( ^ω^)「おいブサイクてめえ」

小竜景光「嗅がせるだけで良いのですか?」

('A`)「命に別状は無い」

( ^ω^)「命以外は?」

('A`)「アハハハハハ」

( ^ω^)「御華見衆は選ぶ男を間違えた」

小竜景光「では失礼をば……」

(;^ω^)「えっちょっマジでやめて近づけんなオ―――――」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:39:37.84 ID:2YBQmX1G0




( ^ω^)「オギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」





小竜景光「!?」

(´・ω・`)「!?」

天光丸「!?」

鬼切安綱「!?」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:41:59.29 ID:2YBQmX1G0





( ^ω^)「ママーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」





('A`)「……と、嗅いだだけで思考が赤ん坊に戻る」

鬼切安綱「……体験済み系?」

('A`)「誰もいない時で本当に良かったと今でも思う」

(´・ω・`)「ブーンの立場」

('A`)「いつの日か笑える思い出話になるさ」

(´・ω・`)「清々しいまでのクズ野郎だな」

('A`)「ありがとう。俺はこんな俺が大好きだ」

天光丸「では、人が口にしてしまえばどうなるのだ?」

('A`)「推測だが、一滴で赤ん坊。二滴でお精子まで若返る」

天光丸「……元に戻るのか?」

('A`)「試すか?」

天光丸「恐ろしくて興味すら失せるな……」

小竜景光「人にとっての劇薬と……使い勝手が分かれば、奇術に使えそうですがね〜」

(´・ω・`)「一人殺せば脱出は出来るんだな?」

('A`)「アンタの犠牲、忘れないぜオッサン……」

( ^ω^)「言い出しっぺの法則」

鬼切安綱「あ、戻った」

( ^ω^)「もうちょっとで盛大にお漏らしかます所だったお」

(´・ω・`)「性格だけじゃなくて下の栓まで若返んのかよ……」

('A`)「年食っても緩くなるけどな」

鬼切安綱「すーぐそっちのネタに走るんだからー……」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:42:41.42 ID:2YBQmX1G0
( ^ω^)「実はちょっと出た」


(´・ω・`)「は?」

('A`)「は?」


( ^ω^)「ウソじゃボケ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!」


(´・ω・`)「……」

('A`)「……」

( ^ω^)「……」


(´・ω・`)「早く助けて」

('A`)「心がしんどい」

( ^ω^)「発狂しそう」


鬼切安綱「見た感じいつもと変わんない系だけど?」

天光丸「小竜殿、もっとマシなガラクタはないのか?」

('A`)「刺さる」

小竜景光「これでも厳選したつもりだったのですが……この小手は?」

('A`)「死ぬぞ」


小竜景光「……縄と滑車h ('A`)「死ぬぞ」


小竜景光「巾ty ('A`)「死ぬぞ」


小竜「t ('A`)「死ぬぞ」


小r ('A`)「死ぬぞ」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:43:30.49 ID:2YBQmX1G0






小竜景光「このお人形さんの命が惜しければ今すぐ穴から這い出てくださいあるじいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!」チャキィィィ!!!!!!!!



(;'A゚)そ「それ一番やったらアカン奴ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」






( ^ω^)「キレたwwwwwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「よく持った方だと思うよ」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:44:51.14 ID:2YBQmX1G0
小竜景光「何ですか何ですか!!口を開けば死ぬぞ死ぬぞばっかり!!もっと人を笑顔にさせる発明品は無いんですか!?」ボロボロ


( ^ω^)「泣いたwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「普段大人しい奴がキレるとこうなる良い例」


(;'A゚)「俺の専門は武器防具だって前からずーーーーーーーーーーっと言ってんだろ!!!!!!!」

小竜景光「じゃあ穴に落ちた時も想定した品を作っててください!!!!」チャキィ!!

(;'A゚)「んな特殊な条件下で必要なモンなんて作るかよ!!!おいそれ以上俺の恋人に刀を近づけんな!!!!!」



人形「ダ〜〜〜〜〜ビィ〜〜〜〜ウウウウ……わたしに話しかけて……テレンスダービーィィィ……」



鬼切安綱「キモッ!!喋った!?」

(;A;)「あああああああああああああああああ埃及(エジプト)からの舶来品で割と呪いとかガッツリ入ってる系の俺のソニアーーーーーーーーーー!!!!!!!」

(´・ω・`)「禍憑案件じゃねーのか?」

鬼切安綱「臭いはしないから関係は薄いと思うけどぉ……キモいことには変わりないしぃ……」

天光丸「処分、は……し辛いな……縋りつくような呻き声が……」

( ^ω^)「ダービーって誰だよ」

小竜景光「あるじのバカぁぁぁ……うわああああああああああ……」ボロボロカタカタ

人形「ダァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ビィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……」

(;A;)そ「いやあああああああああああああああ!!!!!!俺をっ、俺を殺せええええええええええ!!!!!!」

(´・ω・`)「許可出たぞ!!」

( ^ω^)「若返りの秘薬を飲ませろお!!お精子以前の虚無に戻してしまえ!!!!」

天光丸「形振りを構え」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:46:18.54 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「よーしよし竜ちゃん、そのキモい人形はどっか遠くに捨てておねーちゃんの胸で泣きなー」

小竜景光「うう……はい……」ブンッ!!!!!!!

(;'A゚)そ「ソニアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」



<ダ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ビィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!



( ^ω^)「めっっっっっっちゃ飛んでいったwwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「確実に名古屋の歴史に名を連ねる怪事件」

天光丸「また始末書が増える……」

(´^ω^`)「なーに!!山に砂粒一つ落としたぐれぇで動じやしねえよ!!ガハハ!!」

天光丸「なら少しは山を減らす努力をして欲しいものだな、所長殿」

(´・ω・`)「耳が痛い」


(;A;)「俺の数多い恋人(人形)の中でも特に気に入ってたソニアーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


( ^ω^)「慣用句とかそういうの関係なく泣き叫ぶ奴がすぐ近くに居る所為で本当に痛い。天さん、口に土でも捻じ込んでお」

(´・ω・`)「粘土状のが好ましいな」

天光丸「殺したいならそう言え」

(´・ω・`)「殺したいワケじゃないが、笑える死にざまを目の当たりにしたい」

( ^ω^)「死んでも構わないワケじゃないが、死に至るほどの長い苦しみを見て笑いたい」

天光丸「何故拙者はこんな外道共と生活を共にしているのだろうか……」

(´・ω・`)「俺だって数年前はおめーらみてーな面白おかしいのと生活するだなんて思ってなかったよ」

( ^ω^)「ワイら、気ぃ合うな!!仲良くできそうやで!!」


天光丸「……」


(;´・ω・`)「ゴミを見るような眼……」

( ^ω^)「冷たい眼してるだろ?愛刀なんだぜ、こいつ」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:48:08.14 ID:2YBQmX1G0





<ぃぃぃ……ワァ……アア……


(´・ω・`)「ッ!!」




42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:49:44.77 ID:2YBQmX1G0
近づいてくる『子供』の悲鳴と背筋を氷柱で撫でられるようなおぞましい感覚に、その場の全員が意識を切り替えた
天光丸は鯉口を切り、鬼切に抱きしめられメソメソと泣いていた小竜もサッと声のする方向へと向き直る
鬼切は面倒くさそうに溜息を吐いたが、目の色は迫りくる『異形』に対する戦意に燃えている


( ^ω^)「オッサン」

(´・ω・`)「ああ、あのガキ共の声だ」

('A`)「来たぞ!!」




(;><)「ぎゃあああああああああああああああ!!!!」

(;<●><〇>)「おたすけーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

(;*‘ω‘ *)「ぽっぽの若くて瑞々しい身体がーーーーーーーーーー!!!!!」




三人を罠に嵌めた当事者が、顔中を涙と涎でべちゃりと濡らしながら走ってくる
その背後からは、引っこ抜いた大木を逆さまに、幹にがしゃ髑髏のような顔を持つ『禍憑』が一体―――


('A`)「『枯根無』だ!!小竜!!」

小竜景光「言われずともっ!!」


『巫魂』で身体を浮かせた小竜景光は、羽虫を捕らえる燕のように子供たちに向かい飛ぶ


('A`)「跳ぶぞッ!!」

小竜景光「わかってますとも!!さぁ、こっちへ!!」


『枯根無』の頭上に生える杭のような数本の音が、捻じれて絡みつき『槍』となる
巨体に見合わぬ短い脚を僅かに曲げると、『だん!!』と地を蹴り頭上高くに舞い上がった
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:50:19.18 ID:2YBQmX1G0
( ^ω^)「天さん、奴の落下に合わせろ!!」

天光丸「承知!!」


やや遅れて駆け出した天光丸も、自らを体現する鍔のない刃を抜く


小竜景光「っ」


放物線を描きながら、重力に従い落下する枯根無を一瞥し


小竜景光「捕まって!!」


(;><)「はいなんです!!」

(;<●><〇>)「わかってます!!」


両手に男の子を抱え上げ


(;*‘ω‘ *)そ「ぽ!?」


そして腰から伸びる細い『竜の尾』で、女の子を巻き上げた
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:51:18.03 ID:2YBQmX1G0
小竜景光「くっ……!!」


子供とは言え三人分の体重を抱えた小竜は、目に見えて飛行速度が落ちる
しかし寸での所で慣性を前から横へと向き変え、落下地点から逃れた


小竜景光「天光丸!!」

天光丸「任せろ!!」


『槍』と呼ぶには太く、重く、そして歪なそれは
轟音と砂埃を巻き上げ地面へと深く突き刺さった


天光丸「散れ……ッ!!」


中段から胴を薙ぎ払うが


天光丸「チィッ!!」


両断には至らず、幹に細い切断痕を残し木片を舞い上げるに留まった


天光丸「もう一度ッ!!」

('A`)「待つんだ天さん!!略して待っ天!!試して待っ天!!」

天光丸「なぁっ!?」


ドクオの制止に気を散らした天光丸の刀は空を切る
その隙にバネの反発のように跳ね返った枯根無は、そそくさと距離を取った
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:52:56.61 ID:2YBQmX1G0
天光丸「気は確かか!?禍憑だぞ!!」

('A`)「そいつぁ使える!!」

( ^ω^)「舶来品のオモチャがケツに合わなくなったのかお?」

(´・ω・`)「ガバガバだからってありゃ太すぎるだろ」

('A`)「四千回死ね!!!!!!!!二人合わせて八千回だ!!!!!小竜!!」

小竜景光「はっ、はい?」

('A`)「『錐』だ!!それだけ言えばわかるだろ!!」

小竜景光「錐……錐……!!なるほど、試しましょう!!」

(´・ω・`)「死なないよな?」

('A`)「アンタの愛刀次第だ」

鬼切安綱「え?ウチ?」

天光丸「どちらにせよ仕切り直しだ……小竜殿、指示を!!」

小竜景光「あるじ達の近くまでゆっくりと後退を!!アンはその場で迎撃の用意!!」

鬼切安綱「りょーかいっと……」


指示を出しながらも、小竜は子供たちを抱きかかえながら回り込むように落とし穴の後ろへと移動する
天光丸は油断なく刃先を向けながら、じりじりと後ずさった。その背後には、鬼切安綱が柄を握り控えている
実質的な二対一、枯根無の分は悪い。だが、バクリと開いた大口からは枯れ枝が折れるかのような嘲笑が響いた

『人間が三人、穴に詰まって身動きが取れずにいる』。人を襲い、絶望と恐怖で力を増す禍憑にとって格好の獲物だった
加え、この個体はそれほど聡くは無く、不利な状況よりも直接的な『利』に目を奪われていた
頭上に伸びる『杭』で人を突き刺し、血と肉と骨をかき混ぜる感触の甘美さは、何物にも代えがたい至福であるのだ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:54:08.97 ID:2YBQmX1G0
天光丸「これで良いのか小竜殿!?三人とも巻き込まれるぞ!?」

小竜景光「跳躍した瞬間に天光丸は落下地点から離脱を!!」

天光丸「しかし……ッ!!」


枯根無の二度目の跳躍に、再考を進言していた天光丸も腹を括った


天光丸「やむを得まい……任せたぞ、アン殿!!」

鬼切安綱「はいよー。で、どうすんの?」

小竜景光「枯根無に回転を加え、落下地点を穴の傍へとズラせてください!!」

鬼切安綱「お安い御用っ……っと!!」


落下する枯根無に向けて抜刀。同時に、鬼切安綱の刀身から『赤い閃光』が放たれる
縄の様に伸びたそれは、枯根無の杭の先端から幹に到るまでとぐろを巻き、接着面からはブスブスと煙が立ち上る


鬼切安綱「マジウザい!!」


そしてすぐさま刀を引くと、閃光が枯根無の身体を回転させながら刀身へと戻っていく
解き放たれた枯根無は、目論見から頭三つ分ほど離れた位置へと落下。独楽の様に高速で回転していき―――


小竜景光「よし!!目論見通りです!!」


『地面』を掘り進めていた


鬼切安綱「うわっぷ!!」

(;´゚ω゚`)「うわ土がッッボボボボボボボボッ!!ボゥホゥ!ブオオオオバオウッバ!!」

(;'A゚)「だずげで!!埋もれっ、ちゃボボボボボ!!!」

(; ゚ω゚ )「たすけて!!てんさん!!た す けドボボボボボ!!!!ボゥホ!!」


土を存分に撒き散らしながら
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:55:11.49 ID:2YBQmX1G0
―――――
―――



( ^ω^)「あの、ガリガリ掘り進めてる時」

(´・ω・`)「うん」

( ^ω^)「土もヤバかったんだけど、何より振動で乳首への刺激がンホホンホォ」

(´・ω・`)「それにしてもドクオ、咄嗟によく思いついたな」

( ^ω^)「恥を忍んで滅茶苦茶敏感な性感帯を告白したのに無視ですかそうですか。アタイ、実家帰る」

σ('A`)「クソ凡人のクソ様とはココの出来が違うんですよクソ」トントン

(´・ω・`)「埋めるか」

( ^ω^)「埋めるお」

('A`)「やめて、暫く穴は見たくない」




(;><)「えっほ、えっほ!!」

(;<●><●>)「エリヰトの道を約束された私に肉体労働は似合わない事はわかってます」

(;*‘ω‘ *)「幼気な子供に穴を埋めさせて大人は呑気に茶ぁしばくなんて幼児虐待っぽ!!おてんとさまが黙ってないっぽ!!」




(´・ω・`)「バカ野郎しつけだしつけ。信賞必罰って言葉知ってるか?」

( ^ω^)「オッサン難しい四字熟語言えたのかお……」

('A`)「頭に白玉粉しか詰ってないのかと思った」

(´・ω・`)「お前らもう団子食うな」

( ^ω^)「団子美味しいお!!!!!!!!」

('A`)「オッサンの団子は日本一やで!!!!!!!!」

(´^ω^`)「せやろがい」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:57:05.51 ID:2YBQmX1G0
鬼切安綱「信賞必罰なら、脱出に貢献したウチらは見逃されるべきなんですけどー?」

(´・ω・`)「俺らが落とし穴に落ちてさえいなければ、ガキ共がクソ禍憑に襲われる前に対処出来ていた事について何か言い分はあるか?」

鬼切安綱「ぐぅ……ショボンの癖に……」

天光丸「こればかりは彼方の言い分が正しい。口より手を動かそう、アン殿」

鬼切安綱「あーもー、お風呂入りたい……」

(´^ω^`)「風呂も俺らの後ですけどねーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

鬼切安綱「ぐぬぬぬぬ!!」

小竜景光「お風呂沸きましたよー」

(´・ω・`)「よっしゃ!!野郎共!!一風呂行こうぜ!!」ヌギッ

('A`)「よっしゃ!!」ヌギッ

( ^ω^)「よっしゃ!!」ヌギッ

小竜景光「ここで脱がないでくださいますか?」



三( ゚∋゚)「警察だ!!轟音がしたと通報を……」ダダッ



(´・ω・`)「あ」※全裸

('A`)「あ」※全裸

( ^ω^)「あ」※全裸



( ゚∋゚)「」



(#゚∋゚)「女子供を前にした猥褻物陳列罪で全員御用だこの野郎ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 13:59:20.97 ID:2YBQmX1G0
御華見衆名古屋駐在所『参羽鴉』

これは後に歴史の表舞台に名を残しながら、その裏で語られる事のない戦いを繰り広げた三人の『漢』と愛刀の巫剣達
そんな彼らに魅かれた人々が綴った、面白可笑しな英雄譚である――――




  \
:::::  \            
\:::::  \
 \::::: _ヽ __   _     「俺の敷地内で全裸になろうが勝手だろがーーーーーーーーーー!!!!!!」
  ヽ/,  /_ ヽ/、 ヽ_
   // /<  __) l -,|__) > 
   || | <  __)_ゝJ_)_>      「るせーーーーーーーー!!!!!越えちゃいけない線を考えろやーーーーーーーー!!!!!」
\ ||.| <  ___)_(_)_ >
  \| |  <____ノ_(_)_ )   
   ヾヽニニ/ー--'/       「寒いから褌だけ穿かせてくれよ」
    |_|_t_|_♀__|
      9   ∂        
       6  ∂           「腹の肉で陰部も隠れる。そう、デブならね」
       (9_∂




―――――英雄譚である




                   おしまい



50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 14:01:42.54 ID:2YBQmX1G0
これは物語とは関係ない只の自慢なんですが、一万二千円で限定誠新選組揃いました
天華百剣-斬-好評配信中です。よろしくお願いします

お疲れさまでした
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/30(火) 16:16:48.05 ID:5oM3e76no
何のアプリかと思ったらガチャでやらかして客逃がしたクソゲーか
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/30(火) 21:37:40.28 ID:0ZiRSFXd0
面白くなかったです
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 15:53:51.88 ID:pz4wImxl0
ネタ泥棒の作者か。あーあ、まだいんのね。早く消えてほしいわ
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/04(日) 00:44:36.86 ID:z8Q9x1v2o
乙面白かった
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/04(日) 18:04:23.59 ID:/uIUTskq0
自演乙
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