提督「おい、おい！」足柄「あら提督」

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1 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/17(水) 23:24:05.90 ID:II5F4xlxo

提督「なにやってんだお前」

足柄「なんだと思う？」

提督「……大掃除」

足柄「やーね、洗い物よ洗い物」

提督「そうでなければいいと思ったんだよ……」

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2 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/17(水) 23:33:29.98 ID:II5F4xlxo

足柄「食堂だけじゃ場所が足らないと思って、外に簡易のキッチンをね、ちょっとね」

提督「日本語は正しく使え！　これはちょっとじゃない。……それにその、これが洗い物だとしたら、その大量のフライパンはなんだ」

足柄「フライパンだけじゃないわよ？　使えそうな鍋を片っ端から集めたわ」

提督「……どこから？」

足柄「……悲しいけれど、これって戦争なのよね……」

提督「お前、まさか！？」

3 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/17(水) 23:43:25.43 ID:II5F4xlxo

足柄「これらはやがて飛行機や艤装となつて、御国のために戦うことになるでせう。……だから心配要らないわ」

提督「そういうこっちゃねーんだよ！！」

足柄「大丈夫大丈夫、米があれば人は生きていけるわ」

提督「……圧政すぎる……」

4 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/17(水) 23:50:36.23 ID:II5F4xlxo

足柄「まぁまぁ、総力戦ってわけでなし、根こそぎ頂いたわけじゃないんだから、市民の方々はボランティアの一種とでも思ってくれてるんじゃないかしら」

提督「……で、その集めた金属で、なにをするつもりだ。今のところ資材には余裕があったろうに」

足柄「？　調理器具なんだから料理に使うわよ」

提督「お前……」

5 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/17(水) 23:55:22.85 ID:II5F4xlxo

足柄「トンカツパーティーよ！！」

提督「……今さら返してこいとも言えん」

足柄「当然でしょ？　相当上層部まで話が通っているんだから、やっぱり要らないから返すだなんて言えるはずがないわ」

提督「……直属のはずの私にはまったく話が通っていないんだが……」

足柄「ああ、それは」

提督「いや、まて、聞きたくない。言うな。見当は付く」

6 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/17(水) 23:57:35.21 ID:II5F4xlxo

大淀「ｵﾗｲｯｵﾗｲｯ」

トラック「」ﾌﾟｰｯﾌﾟｰｯ

大淀「……はい！　そこでオッケーです！」

提督「おらっ、なにがオッケーだこのポンコツ眼鏡！」

7 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:03:17.93 ID:xykffLtZo

大淀「ああ、提督。ちょうどいいところに、積み荷をおろすのを手伝っていただけますよね？」

提督「確認するな！　せめて訊けよ！！」

大淀「ああ、ありがとうございます。ちょっと量が多いので、一人だと大変だなと思ってたところです」

提督「……一応、一応聞いておこう。積み荷はなんだ？」

大淀「豚肉ですけど」

提督「……」

8 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:05:37.43 ID:xykffLtZo

提督「何に使うんだ？」

大淀「前線で戦う我らの血肉とするためです」

提督「……トンカツだろ？」

大淀「有り体に言えば、そうですね」

提督「お前さぁ……！　いや、お前らはさぁ！」

9 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2018/01/18(木) 00:12:51.23 ID:NW4gDv5c0

カツ丼でもカツカレーでも米を大量に消費するじゃねーか！！

10 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:12:53.50 ID:xykffLtZo

大淀「まぁまぁ、いいじゃないですか。お偉方は深海悽艦との戦いを戦争とは呼びたがらないですし、戦争ではなくあくまで『害獣駆除』と仰るなら、彼ら彼女らも贅沢が敵とは言えませんよ」

提督「金属類はどうやって集めたんだっけ？」

大淀「ボランティアですが」

提督「戦時徴発だろ！？」

大淀「やだなぁ、それ、もう何十年も前に廃止されたじゃないですか」

11 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:20:35.97 ID:xykffLtZo

大淀「あくまでも、有志の一般市民による善意のボランティアです。……あ、ここを否定するといろんなところが敵になりますので、ご理解のほどどうぞよろしく。戦争、嫌ですよね？」

提督「うるせーよ！　切らなくていいカードを切っといて偉そうにすんな！」

大淀「まぁまぁ、建前とはいえ前例というのは無駄にはなりません。今はいいですが、今後、どういった情勢になるかはわかりませんから」

12 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:25:49.87 ID:xykffLtZo

提督「……いずれ、戦争になると？」

大淀「そうは言ってません。万が一、です。それに、なにも私利私欲のために集めた訳じゃないんですから。最終的な使い途さえはっきりしておけば大丈夫ですよ大丈夫」

提督「……いや、トンカツだろ？」

大淀「ふふっ」

提督「お前さぁ！！！」

13 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:35:13.11 ID:xykffLtZo

提督「第一、この大量の豚肉はどう説明する気だよ」

大淀「食糧です。予算内で出来る限り集めました」

提督「必要ねえだろ！？」

大淀「……あのですね、人はパンのみにて生きるにあらず。時にはお肉が食べたいな。そうでしょう？」

提督「含蓄に溢れた啓句を、そんな適当に使うんじゃねえよ！！」

14 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2018/01/18(木) 00:39:39.36 ID:Zfx/ccI2O

>>9
カツ丼やカツカレーにする必要があるとお思いで？（ニッコリ）

15 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2018/01/18(木) 00:40:13.75 ID:xykffLtZo

大淀「心配無用です。食糧難というでなし、前線の兵士諸君がトンカツパーティーしたって、誰も咎めやしません。というか、咎めさせません」

提督「……もういい。しかし、トンカツパーティーだと？　余裕があるとはいえ余ってる訳じゃないだろう。何処にそんな予算があったんだよ」

大淀「ふふっ、提督？」

提督「なんだよ」

大淀「私を、誰だと思ってるんですか！」

提督「…………ああ、そうだな。腹立つくらい優秀なやつだよ、お前は…………」

16 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2018/01/18(木) 00:43:19.84 ID:tLdLwgpSO

>>9
えっお前ちねらないの？

17 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]：2018/01/18(木) 00:50:15.76 ID:xykffLtZo

＿＿

提督（阿呆ふたりはダメだ。俺には抑えられん……！）

提督「か、霞！！！　助けてくれ！　霞！！！」


霞「ｵﾗｲｯｵﾗｲｯ」

朝霜「あいよーっと、おーう、邪魔だぜ司令」

霞「危ないから作業中に近寄ってくるんじゃないわよこの屑！　怪我したらどうすんのよ！」

提督「」

18 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]：2018/01/18(木) 00:55:33.68 ID:xykffLtZo

提督「なにやってんだお前ら！　なんだそれ！」

朝霜「おいおい、司令。フォークリフトくらいでそう目くじら立てないでくれよ。大丈夫、免許はある」

提督「そういうことじゃありません！！」

霞「『ご安全に』でしょ？　このあたしを誰だと思ってんのよ」

朝霜「ああ、そうだよ司令。霞のやつと監督代わってくれ。これじゃ日が暮れちまうぜ」

19 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]：2018/01/18(木) 01:00:08.12 ID:xykffLtZo

提督「ちゃうわ、このバカたれども！　……勘弁してくれよ、お前らまでボケたら誰が収拾つけるってんだよ」

霞「大まじめに決まってんでしょうが！！　はったおすわよ！！」

提督「……そうだよなぁ、お前は朝潮の妹だもんなぁ……」

朝霜「なんだよ司令、そんなに疲れた顔して」

提督「……その大量の段ボールはなんだ？　なにが入ってる」