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ドラえもん「ダンガンロンパ?」

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195 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 22:45:05.47 ID:YHYwPjoO0


その後、二人は様々な可能性を試し歴史を改変してきたのだが、
いくら挑戦しても大和田が不二咲を殺すという結果は変わらないのであった……


大和田『俺はつよ……』


ブチッ(タイムテレビを消した音)。


のび太「もうなんなのこの人?! 不二咲さんにうらみでもあるんじゃないの?!」

ドラえもん「うーん、なにがいけないんだろう。ちゃんと鍛えて実力もつけたし、
       バイクだけじゃなくてケンカとか他の技術も全部鍛えなくちゃならないのかな……」

のび太「それじゃいつまでたってもおわらないよ! いっそ不二咲さんが
     大和田さん以外の人をたよるようにしてみたら?」

ドラえもん「それはあまりやりたくないんだよね。歴史を大きく変えすぎるとどんな副作用が
       現れるかわからないし、今後の人間関係にも影響が出そうだから……」

のび太「そんなこといって、ころされるよりはずっとマシでしょ! もう大和田さんはあきらめて……」

「おい」

ドラえもん・のび太「?!」ビクッ

「お前らか、最近やたら俺の周りを嗅ぎ回っていたのは」

のび太「あ……」

ドラえもん「あなたは……!」


コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛


大亜「…………」


突然声をかけられ飛び上がった二人が振り向いた先には、黒髪の大和田こと大和田大亜が立っていた。


ドラえもん・のび太「ひ、ひええええええええっ?!」

196 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 22:53:59.36 ID:YHYwPjoO0

大亜「……まさかガキだとは思わなかったが。それに、そっちの丸いのはなんだ? 着ぐるみか?」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


ドラえもん(うっ……さすがお兄さん。大和田くんには悪いけど迫力がダン違いだ!)ガタガタ

のび太(顔は大和田さんとそっくりだけど、ふんいきがぜんぜんちがう! も、もれそう……)ブルブル

ドラえもん「ぼ、ぼくたちはですね……そ、その、あの、えっと……」

のび太「うわーん! ぼくたちころされちゃうよー! わーん!!」ビエーン!

大亜「おい……いくら俺が暴走族の頭(ヘッド)だろうが、ガキに手を挙げたりはしねえよ」

のび太「うそだー! きっとひどい目にあわされるんだー! こわいよー!! うわーん!!」

大亜「…………」


大亜は顎に手を当てて考えると、ドカッと座り込んで二人に目線を合わせた。


大亜「俺は一度言ったことは絶対に守る。お前らに暴力を振るったりはしねえ。
    ほら、俺の顔をよく見ろ。嘘を言っているように見えるか」ニッ

のび太「あ……」

ドラえもん「笑った顔が大和田くんと同じだ……」

大亜「お前ら、さっきも大和田って言ってたがそれは俺じゃなくて紋土のことか?
    カチコミに来たワケじゃねえだろうし……紋土の知り合いか何かか?」

ドラえもん「えっと、その……」

のび太「ぼくたち、未来からきた大和田さんの友だちです」

大亜「あ? 未来だ?」

197 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 23:04:21.60 ID:YHYwPjoO0

大亜(なんだ? そういうごっこ遊びか何かか?)

ドラえもん「のび太くん!」

のび太「もうほんとうのことぜんぶいっちゃおうよ!」

ドラえもん「でも、それは!」

のび太「だってあれだけやったのにダメだったし、大和田さんのことはぼくたちより
     お兄さんのほうがよく知ってるでしょ? もうぼくたちだけじゃ……」

ドラえもん「うーん……そうだね。仕方ないか……信じてもらえるかわからないけど、
       全部説明します。お兄さんは落ち着いて聞いてください」


             ・

             ・

             ・


大亜「……信じられねえな。未来では世界が滅亡してるだとか、紋土が希望ヶ峰に入学して
    閉じ込められた挙げ句仲間とコロシアイさせられてるとか……トドメは人殺しか」

ドラえもん「ですよね……」

ドラえもん(それにしても随分と落ち着いて聞いてくれたなぁ。大和田くんだったら
       途中で怒りだしそうな内容なのに。全体的にドッシリしてるというか
       余裕があるというか。きっと器が大きいんだろうね)

ドラえもん(……正直、大和田くんがコンプレックス感じちゃうのもわかる気がする)

大亜「今言った話が本当だというなら、証拠を見せてみろ」

のび太「しょうこ?」

198 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 23:14:00.40 ID:YHYwPjoO0

大亜「お前らが未来から来たってんなら、未来の道具か何か持ってるだろ?」

ドラえもん「あ、そうですね。じゃあとりあえず……スモールライト〜! これは物の
       大きさを自由に変えることが出来るので、のび太くんを小さくしてみます」


ピカー! シュルシュルシュル……


大亜「ッ?! ……まさか、マジだとはな」

大亜(信じられん。本当に人間が縮みやがった。これはトリックなんてチャチなもんじゃねえ……)

ドラえもん「どうでしょう?」

大亜「信じたくはねえが、証拠を見せられて信じねえ訳にはいかねえだろうが……」

大亜「……詳しく話せ。お前らが知ってること全部だ」


             ・

             ・

             ・


ドンッ!


ドラえもん・のび太「ヒッ!」


話を全て聞いた後、大亜はこめかみに青筋を浮かべて地面を殴った。


のび太「ご、ごめんなさ〜い!」

大亜「いや、すまねえ。お前らに怒った訳じゃねえんだ」

199 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 23:28:46.29 ID:YHYwPjoO0

ドラえもん「じゃあ、なにに腹を立てたんですか?」

大亜「決まってる。そんな糞みてえなことを考えた黒幕と、みすみすそれに乗っちまった紋土だ」

大亜「ダチを……それもテメエを信頼して大事な秘密を打ち明けてくれた親友をくだらねえ
    コンプレックスなんざで殺しやがって……しかもそれを正直に打ち明けられず
    他の仲間も殺しかけただ? 自分を兄弟とまで呼んでくれた親友を泣かせただ?」

大亜「あいつがまさかそんな女々しい男だったとはな……正直失望したぜ」

ドラえもん「あ、で、でも、いいところもたくさんあるんですよ!」

のび太「うん! ぼくたちとよくあそんでくれるし、いつもめんどうを見てくれます」

大亜「……そうか」グワシャ

ドラえもん・のび太「わっ」


大亜は立ち上がると、二人の頭に手を置いた。ゴツゴツとした大きな力強い手だった。


大亜「……お前ら、赤の他人の俺達を助けるために遠くから来て、色々してくれて
    ありがとよ。今まで二人っきりで大変だったろ。……あとは俺に任せな」ワシャワシャ

のび太「どこへいくんですか?」

大亜「なに、お前らはそこで待ってろ。俺があの野郎の女々しい根性を叩き直してきてやる」ザッザッ!

のび太「どうする、ドラえもん?」

ドラえもん「待ってろって言われたけどやっぱり気になるから、透明マントを
       つけてお兄さんの後を追いかけよう!」

200 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 23:42:36.81 ID:YHYwPjoO0


               ◇     ◇     ◇


紋土「なんだよ、兄貴。急に呼び出したりして」

大亜「……紋土、単刀直入に聞く。お前、俺にコンプレックスを持ってんのか?」

紋土「?! な、なんで突然んなこと聞いてくるんだよ……」

大亜「理由なんざどうでもいい。どうなんだ?」

紋土「いや、まあ、その……」

大亜「歯切れが悪りぃな。やっぱりそうなのか」

紋土「だ、だってよ……兄貴はなにやっても俺より上だし、実際俺から見ても
    すげえって言うか、ほんとカッコイイ男の中の男って感じだし……」

紋土「……俺じゃ到底敵わねえよ」

大亜「そうか、紋土……歯ァ食いしばれや!」


ドゴォッ!


のび太「あ、ああっ!」

ドラえもん「大和田くんが殴られちゃった!」

紋土「ゲホッ! い、いきなりなにしやがる?!」

大亜「俺は一人前の男としてお前を教育してきたつもりだったが、最後の仕上げが
    足りなかったみてぇだな。くだらねえ劣等感なんか持ちやがって」

紋土「くだらねえ? くだらねえだと? 俺が今までどんだけ悩んでたと思ってんだよ?!
    偉大な総長の後を継ぐことになって、周りからは弟だから二代目なんだろって
    目で見られて……どんだけプレッシャーがあったと思っ……」


ズガァッ!


大亜「……それがくだらねえって言ってんだよ」

201 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/03(土) 23:54:32.64 ID:YHYwPjoO0

紋土「こ、この……!」


バシィッ!

大和田も反撃に転じるが、その拳は容易く大亜に止められた。


大亜「大の男が周りの目をうじうじ気にしやがって……オメーはオメーだろうが」

紋土「兄貴には……兄貴には俺の気持ちなんてわかんねーよ!!」

大亜「…………。どうやら相当重症みてえだな。いや、弟だと思ってお前のそういう
    情けねえ面から俺が今まで目を背けてきただけかもしれねえ」

大亜「来いよ、紋土。泣き言は許さねえ。オメーの不満を今ここで全部ぶつけてみろ」

紋土「いきなり人を殴ったと思えば偉そうなこと言いやがって……言われなくてもやってやらぁ!」


ドガッ! バキッ! ズドンッ! ゴシャッ! グオッ!


ドラえもん「殴り合いを始めちゃったよ……」

のび太「うわあ、ジャイアンがかわいく見える……。やっぱりお兄さんつよいね」

ドラえもん「でも大和田くんも本気になったからやられっぱなしじゃないよ。すごい戦いだ」


三十分後。


紋土「ゼェ……ハァ……ゼェ……ハァ……」

大亜「……ハァ……ハァ」


そこに立っているのは大亜だけだった。紋土は仰向けに倒れている。


紋土「くっそ……やっぱり、勝てねえじゃんか……」

大亜「……泣き言は許さねえって言ったはずだぞ」

202 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/04(日) 00:15:21.26 ID:kMlSggZc0

紋土「だって、だって俺はどうすりゃいいんだよぉ……」

大亜「紋土……これを見ろ」


大亜は紋土の頭をガシッと掴んで傷ついた自分の顔の前に持ってくる。


大亜「見ろよ。オメーにこんだけやられて男前が台無しだぜ」

紋土「…………」

大亜「俺に勝てねえだ? そんなこと誰が決めた。周りが言ってるからか?
    周りが黒だって言ったらオメーの目は白も黒に見えんのか?」

大亜「オメーが俺に勝てねえんじゃない。オメーが俺に勝てねえって勝手に思い込んでるだけだ」

紋土「……!」

大亜「最近の走りはお前の勝ちだ。ステゴロだって、今は俺の方が上だがそのうち
    どうなるかわからねえ。他にもお前にはお前しか持ってないもんが色々あんだろ」

大亜「俺になろうとすんじゃねえ。人の猿真似をするからいつまで経っても上手くいかねえんだ。
    お前はお前だけのもんを探せ。チームのヤツらもな、お前がただ俺の弟だからって理由で
    ついてきてんじゃねえんだぜ……俺とお前で作ったチームの仲間をもっと信じろよ」

紋土「兄貴……」

大亜「なんで突然俺がこんなことを言い出したか教えてやる。名前は言わねえが、お前のことを
    とても心配してるあるダチが教えてくれたんだ。いつかお前がやらかすんじゃねえかってな」

大亜「あんないいダチに慕われてる……それはお前自身の実力だろうが。心配かけてやるな」

紋土「…………」

大亜「少し、そこで頭冷やしてけ」

紋土「…………」


ザッザッザッザッザッ……


大亜(何が兄貴には敵わねえだ。少し見ねえうちに随分強くなりやがって)フッ

203 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/04(日) 00:40:33.45 ID:kMlSggZc0

大亜「……結構やられたな」ペッ


そう言って、大亜は口の中の血を地面に吐き捨てた。


のび太「お兄さん」

ドラえもん「大亜さん」

大亜「……何もねえトコから急に現れたな。それも秘密道具とかいうヤツか?」

のび太「うん、これは透明マントっていって……」

ドラえもん「それより大丈夫ですか?! すごい怪我ですけど」

大亜「なんだ、待ってろって言ったのに全部見てたのか。この程度のケンカならよくある。
    たいしたこたぁねえ。それより、見苦しいモンを見せちまったな」

のび太「そんなことないです! なんかその、すごかった……」

ドラえもん「大和田くん大丈夫かな?」

大亜「大丈夫だ」

のび太「どうしてわかるんですか?」

大亜「兄弟だからな。わかるさ。身内のヒイキ目に見えるかもしれねえが、
    あいつはこの程度でへこたれるタマじゃねえ。必ず立ち上がってくる」

ドラえもん「良かった! じゃあ、今度こそ問題ないかなぁ」

大亜「タイムテレビっつったか? 未来が見れる機械は。……俺も見てもいいか?」

のび太「もちろん!」


ドッカリと三人はタイムテレビの前に座る。

204 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/04(日) 00:56:17.85 ID:kMlSggZc0

大亜「さて、見せてもらうぜ。紋土……」

ドラえもん・のび太「ドキドキ」

のび太(これでダメだったらどうしよう……)

ドラえもん(お兄さんも見てるんだ……頼むよ、大和田くん!)


不二咲『僕ね、大和田君みたいに強くなりたいんだ!』

大和田『ああ? 俺みたいに?』

不二咲『うん! だってそうしたらもう守られなくて済むし、みんなを守れるし……』

大和田『…………』

不二咲『僕なんてこんなちっぽけな秘密でうじうじ悩んじゃって……だから強い
     大和田君に憧れてるんだ。大和田は強いから、秘密なんてバラされても
     へっちゃらだよね? 僕も大和田君みたいに強くなれたら……』


のび太(ここからだね……)ギュッ

ドラえもん(お願いだ、大和田くん……!)


大和田『…………』

大和田『不二咲……オメーはとんでもねえ勘違いをしてるぞ。俺は本当はそんなに強くねえ』

不二咲『……え』


ドラえもん・のび太(え?)

205 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/04(日) 01:07:13.14 ID:kMlSggZc0


大和田『今もこの状況にめっちゃビビってるし、俺なんて兄貴に比べたら全然だ。
     ホント、ここにいるのが俺じゃなくて兄貴だったら頼りになったろうにな……』

不二咲『大和田君……?』

大和田『でも、ないものねだりしても仕方ねえ。不二咲、よく聞いてくれ。俺はな……
     俺なんかよりずっと強くてすげえ兄貴に、いつもコンプレックスがあったんだ』

不二咲『…………』

大和田『なんとか兄貴を超えたくて、出来なくて、苦しかった。ある時、そんな俺の
     女々しい所を兄貴に見抜かれてこう言われたんだ。“俺になろうとすんじゃねえ。
     人の猿真似をするから上手くいかねえんだ。お前はお前だけのもんを探せ”ってな』

大和田『オメーが俺みたいになれるワケねーだろ。その代わり俺がオメーみたいに頭が
     よくなれるワケもねえ。ないものねだりするより、今自分が持ってるいいものを見ろよ』

不二咲『でも僕は……』

大和田『オメーは俺に秘密を打ち明けて、今だってこうして特訓してるじゃねえか。
     俺なんて往生際が悪いかもしれねえが、いまだに言いたくねえよ、秘密』

不二咲『…………』

大和田『もっと自分に自信持てよ。過去の弱い自分を乗り越えるなんて、最高に男らしいじゃねえか!』

不二咲『男らしい? ……僕が?』

大和田『ああ、今のお前は男らしいぜ!』ニカッ

不二咲『……ありがとう、大和田君。僕、ちょっと自信が持てた気がする』

大和田『よし! なら続きだ。スパルタで行くからな!』

不二咲『うん!』


ドラえもん・のび太「…………」

大亜「どうだ? これで終わりか?」

ドラえもん・のび太「や」

大亜「や?」

206 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/04(日) 01:19:41.43 ID:kMlSggZc0


ドラえもん・のび太「やったああああああああああああっ!!」


二人は手を取り合って小躍りする。


のび太「やった! やったよ! ぼくたち、とうとう不二咲さんをすくえたんだ!」

ドラえもん「ここまで長かったねぇ! いやー良かった良かった!!」

大亜「そうか。紋土は殺さなかったか……」フゥー


流石の大亜も緊張したのか顔から冷や汗が流れていた。


のび太「ありがとう、お兄さん! ぜんぶお兄さんのおかげです!」

ドラえもん「本当にお世話になりました!」

大亜「いや、いいってことよ。未来に戻ったら紋土によろしくな」

ドラえもん「はい!」

大亜「困ったことがあればいつでも来いや。俺達はもうダチだからな。どんなことでも助けてやる」

大亜「“男の約束”だ」

のび太「うん! 男の約束だね!」

ドラえもん「ありがとうございました。未来でまた会いましょう。それではさよなら!」

のび太「さよーならー!」


タケコプターをつけた二人は、離れた場所に隠してあるタイムホールに飛んでいく。


大亜「達者でな。……ハア、行っちまった」


小さな友人達が去って行った空を仰ぎながら、大亜は静かに呟いた。


大亜「――また会おうぜ、兄弟」

207 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/04(日) 01:31:11.71 ID:kMlSggZc0

ここまで。

大亜はダンガンロンパ本編では回想でちょろっと出るだけですが
喧嘩番長brosというゲームにもカメオ出演しています。台詞は多くないのですが
その短い台詞で男らしい格好いい男だというのは伝わるので好きですね。


>>194
人を殺しちゃうくらい根深いコンプレックスですからねぇ
面倒くさい男です。でも人間味がありますよね
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/04(日) 02:07:23.08 ID:XiDN5LHXO
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/04(日) 11:24:39.73 ID:r6zhA/Yco
乙!もう一つのほうもそうだけど、こっちも楽しみにしてるよ。
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [[sage]]:2018/02/07(水) 10:14:18.10 ID:L8Z9rWj/0
V3や絶望編やスーダンもやってほしいです。主人公(苗木や日向や最原)にはハーレムルート築いてほしいです。
更新と   を期待します!!
211 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/10(土) 22:59:16.11 ID:GBIclPKI0


  第九話 石丸くんと友だち


のび太「さて、ひさしぶりにもどってきたわけだけど」

ドラえもん「とりあえず今日と明日は事件は起こらないようだからのんびり出来るね」

のび太「うん。ふぁ〜、ぼくつかれちゃった。へやにもどるね」

ドラえもん「うん、おやすみ」


  ― 石丸の部屋 ―


のび太「ただいまー」

石丸「……おかえり、のび太君」

のび太「あれ、お兄さん元気がないね? どうかしたの?」

石丸「……僕だってたまには落ち込んだりするのだよ」

のび太「えーっと……ハッ」

のび太(石丸さんがもってるのはあのフウトウだ! ……そういえば、なにがかいてあるんだろう?)

のび太「お兄さん……それになにがかいてあるか、きいてもいい?」

石丸「…………」

のび太「ぼくのこと、まさかころしたりとか……」

石丸「とんでもないっ!! 何があってもそれだけは絶対にありえないさ! 安心してほしい」

のび太「そう、よかった」

石丸「…………」

のび太「…………」

のび太(気まずいよ! いつもうるさいのにしずかにしないでよ!)

212 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/10(土) 23:10:27.37 ID:GBIclPKI0

石丸「すまない。心配をかけてしまうな……」

のび太(まったくだよ。でも、なんだかまいってるみたいだしなぁ)

のび太「おもいきってだれかにそうだんしてみれば? はなせばラクになるかもしれないよ?」

石丸「風紀委員である僕がクラスメイトを不安にさせるような言動は出来ないだろう!」

のび太「あ、ごめんなさい……」

石丸「いや、いいんだ。声を荒げてすまない……相談する相手もいない僕が悪いのだから」ボソッ

のび太「え、今なにかいった?」

石丸「何でもない。僕がいるのにこんなに早く部屋に戻ってきたということは、
    昼寝がしたいんだろう? 僕は静かにしているから好きに寝るといい」

のび太「ど、どうも……」

のび太(うわ……いつもだったらひるねなんてナマケモノのすることだ! 勉強したまえ!って
     すごくうるさいのに、なにもいわないなんて……これってかなりマズイんじゃ……)

のび太(とりあえずねむいから、ひとねむりしてからドラえもんのところに行こう)ムニャムニャ


                  ╂


睡眠を取って休んでから、のび太はドラえもんを男子トイレに呼び出した。


ドラえもん「どうしたの、のび太くん? 今日は休むんじゃなかった?」

のび太「じつは、こんなことがあって……」


かくかくしかじか


ドラえもん「ああああっ!」

のび太「ど、どうしたのっ?!」

213 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/10(土) 23:24:18.10 ID:GBIclPKI0

ドラえもん「ぼくは今大変なことに気付いてしまった……」

のび太「な、なに?」

ドラえもん「ぼくたちが未然に事件を防いでしまったから、現在解放されているフロアは、
       一階だけ。それも保健室と大浴場はまだ閉まってる」

のび太「それがどうかしたの?」

ドラえもん「お風呂場が開かないとサウナが使えない……。つまり、
       今のままだと石丸くんと大和田くんは友達になれないんだ!」

のび太「……それだけ?」

ドラえもん「それだけって……大変なことだよ! 見た感じ、大和田くんはコンプレックスを
       乗り越えて前より余裕が出来たぶん、みんなからも信頼されて良好な関係を
       築けてるみたいだけど、石丸くんは特に親しい友達がいないみたいだ」

のび太「そりゃあ、あのセイカクじゃねえ……」

ドラえもん「今のままじゃ可哀相だ。それに、価値観がまるで違う大和田くんと仲良くなることで
       視野が広がるというか、石丸くんは今よりも丸くなるんじゃないかな?」

ドラえもん「ぼくたちの目的はただ事件を防ぐだけじゃない。みんなが外に出てからも
       手を取りあって助け合えるようにしなくちゃいけないんだよ?」

ドラえもん「なのに、この生活で信頼出来る仲間が作れなかったら外に出ても意味がないじゃないか」

のび太「そうだけど、なにも大和田さんじゃなくてもいいんじゃないの。苗木さんあたりに
     ソウダンすればなんとかしてくれそうだけど。あの二人あつくるしいからなぁ」

ドラえもん「他人事なんだから! もしジャイアンやスネオがいなかったらきみはどう思う?」

のび太「ジャイアンやスネオがいないかぁ……イジメられなくていいんじゃないかなぁ。
     ……あ、でも大ぼうけんのとき二人がいないとものたりないかも?」

のび太「それになんだかんだいつもあそびにさそってくれたり、助けてくれたときもあったっけ……」

ドラえもん「イヤな思いもそりゃたくさんあるけどさ、それ以上に楽しい思い出もあったろう?」

のび太「そうだね。やっぱり友だちがいないなんてダメだ! なんとかしないと!」

214 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/10(土) 23:32:56.50 ID:GBIclPKI0

ドラえもん「さて、どうやったらモノクマを説得出来るかなぁ」

のび太「おもったんだけどさぁ、べつにサウナじゃなくてもいいんじゃない? たしか、根性くらべの
     ショウブをしてたんだよね。なんでもいいからショウブさせればいいんじゃないの?」

ドラえもん「いやぁ、ダメだと思うよ?」

のび太「どうして?」

ドラえもん「あの二人、友達になれたのが不思議なくらい相性が悪いんだよ。それぞれ
       優等生と不良のトップみたいな人だし。石丸くんは視野が狭いし頑固で
       融通がきかない。大和田くんは優等生が嫌いだし凄い意地っ張り」

ドラえもん「サウナで極限状態にでもならないと、お互い意地を張って本音を出せないんだよ」

のび太「ホント、あの人達めんどくさいなぁ……高校生なんだからもっと大人に
     なってほしいよ。おだやかで大人な苗木さんをみならってほしい」

ドラえもん「高校生もまだまだ子供ってことだよ。とにかく、サウナが使えるように
       ぼくたちでモノクマに掛け合ってみよう」

のび太「そうだね」


             ・

             ・

             ・


モノクマ「ハ? ダメに決まってるでしょ、そんなの」

ドラえもん・のび太「ですよねー」

ドラえもん「そこをなんとか……この通り!」

モノクマ「キミ達が誰か殺してくれれば考えるけどさ。……ああでもキミ達じゃムリか。
      じゃあねぇ、せめて誰かをそそのかすとかさー。なんか面白いことやってよ」

のび太「そんなことできるもんか!」

215 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/10(土) 23:46:43.47 ID:GBIclPKI0

モノクマ「あっそ。ならいいよ。じゃーね、バイバイ」

ドラえもん「ああ、待って!」

ドラえもん(マズイ! 何かモノクマを説得出来る材料はないかな……)

のび太「コロシアイがおきればいいんでしょ?」

ドラえもん「のび太くん?」

のび太「ほら! おフロに入ってあたまがスッキリすれば、サツジンケイカクを立てる人がいるかも……?」

モノクマ「スッキリしたらコロシアイする気が失せちゃうんじゃないの?」

ドラえもん「ギクッ。……えっと、ほら! お風呂場で殺人とかドラマでもよくあるし」

モノクマ「いや、ないよ。ミステリーでありがちなのは山奥の村とか孤島でしょ。あと絶壁。
      一昔前は混浴露天風呂とかよくあったけど最近は時代の流れか見かけなくなったねー」

ドラえもん「うーん……」

ドラえもん(ダメだ……ぼくたちの頭でモノクマを言いくるめるなんて所詮ムリだったんだ……)

のび太(こうなったらヤケだ! もうテキトーにいいかげんなことを言ってやる!)

のび太「えーとですね、おフロがカイホウされたらみんなが入ります。すると、はだかでムボウビな
     ジョウタイになるから、ふだんころせないような人もころしやすくなります」

モノクマ「ふむふむ。まあ、それはあるかもね。十神君やセレスさんといった警戒心の強い
      メンバーも、お風呂上がりの気を抜いてる時に不意打ちすれば殺せるかもしれない」

のび太「でしょでしょ?」

モノクマ「……でもそれだけじゃなぁ。もう一声欲しいトコロ」

のび太「えっと……ここのおフロって男女でわかれてないから、ムフフなハプニングが……
     ……あ! それではだかを見られた女の子が男子にフクシュウをするかも!」

モノクマ「いや、流石にないでしょそれは」

216 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/10(土) 23:57:56.71 ID:GBIclPKI0

のび太「ああもう、うるさいなぁ! とにかくぼくはおフロに入りたいの!」

モノクマ「……逆に聞くけど、キミ達なんでそこまで浴場に固執してんの?」

ドラえもん「え、そ、それは……」

モノクマ「ハッ?! もしやキミ達……」

のび太(マズイ……バレちゃったかな?)

モノクマ「覗きたいの?! 女の子達のあられもない姿をバッチリ目撃しちゃいたいの?!
      心の中のセンテンススプリングでフライデーしちゃいたいの?!」

ドラえもん「えぇ〜……?」

のび太「あ、そういう下心もちょっとだけあるけど……」

ドラえもん「のび太くん!」

モノクマ「素晴らしい!」

のび太「え?」

ドラえもん「ハ?」

モノクマ「小学生でもやっぱり男の子なんだね! そうだよねぇ。ここの女の子達って
      レベルが高いもんねぇ。ボクは学園長としてそういう邪な気持ちを応援します!」

のび太「えっと、あの……」

モノクマ「いいでしょういいでしょう。浴場は解放しました。バッチリ覗きなさい、少年よ!
      そして小学生と違って出るとこが出た大人の体をしっかり満喫するのです!」

のび太「あ、ありがとう」

ドラえもん「なんだかなぁー……」


女子高生がこの台詞を言っているのかと思うととにかく脱力するのであった。

217 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 00:08:47.45 ID:52NlgYcG0

  ― 同時刻 購買部 ―


山田「これはこれは苗木誠殿」

葉隠「オッス、苗木っち」

苗木「あ、山田君に葉隠君。二人もモノモノマシーンを回しにきたの?」

山田「もちろんですぞ! オタクとしてはコレクター魂といいますか、
    ここから出るアイテムを全部収集したいと思っていましてな!」

葉隠「俺は占いで購買部に行くといいことがあるって出たからちょっくら来た次第だべ」

苗木「へえ。何かいいものが出るといいね。僕はこれで終わりだから」


ガシャガシャ、ポン!


苗木「ん? なんだこれ?」

山田「風呂桶ですかな?」

葉隠「せっかく桶が出ても風呂がねえとなぁ」

苗木「あれ、紙が入ってる。『おめでとうございます! これは男のロマン券です。
    内容は大浴場が解放されてからのお楽しみ』……? 男のロマンってなんだろ」

葉隠「男のロマン〜? そうだべなぁ。札束のプールに飛び込んで泳ぐとか……」

山田「いやいや、コスプレしたセクシーガール達に囲まれてキャーキャー言われる方が……」

苗木「二人とも欲望がだだ漏れなんだけど……」


数日後、彼等は男のロマンの目撃者となる。

218 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 00:13:41.48 ID:52NlgYcG0


  ― 脱衣所 ―


のび太「本当に解放されてる……」

ドラえもん「ハッ、早く勝負を終わらせないと夜の不二咲さんとの約束にかぶっちゃう。急ごう」

のび太「でもさあ、うまいぐあいにケンカしてくれるかなぁ?」

ドラえもん「……あまりやりたくないけど、ぼくたちがそれぞれ相部屋だってことを利用しよう」


                  ╂


夕食後、のび太は石丸を誘い出すことにした。


のび太「お兄さん、今日はずっとへやにこもってるね」

石丸「……今はあまり人に会いたい気分ではないのだよ」

のび太「じゃあさ、ちょっとキブンテンカンしない?」

石丸「気分転換?」

のび太「うん! さっきおフロ場があいてるのを見つけたんだ。いっしょにはいろうよ!」

石丸「何? 大浴場が解放されているだと? よくやった。新発見ではないか!
    では探索がてら入りに行くとするか。……ついでに気分もすっきりさせよう」

のび太「うん」


  ― 脱衣所 ―


大和田「あ? なんだオメーも来たのか」

石丸「大和田君か……ドラえもん君に聞いたのか?」

大和田「おうよ。そっちはのび太からか」

石丸「ああ、そうだ」

219 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 00:27:02.70 ID:52NlgYcG0

大和田「…………」

石丸「…………」

ドラえもん(行くよ、のび太くん)チラ

のび太(まかせて!)コクリ

ドラえもん「あ、見てみて! サウナもついてる。本格的だねぇ」

大和田「お、マジか。こりゃあいいな」

のび太「ねえねえ、お兄さんたちがショウブしたらどっちが長くいられるかなぁ」

ドラえもん「そりゃあ大和田くんじゃない? なにせ日本最大の暴走族のリーダーで
       ケンカは強いし体も大きいし。サウナなんてへっちゃらでしょ?」

大和田「へへっ、当然よ!」

のび太「でも、石丸さんだってドリョクだけで希望ヶ峰に入学してセイセキは
     日本一らしいよ? ドリョクと根性ならだれにもまけないんじゃないかな」

石丸「フフ、無論だ!」

ドラえもん「うーん、難しいなぁ。どう? 自信ある、大和田くん?」

大和田「そりゃあるに決まってるだろ! こんな勉強ばっかしてるもやしみたいなヤツに負けるかよ」

石丸「(カチン!)フン、馬鹿馬鹿しい。根性なしの君がこの僕に勝てるとでも?」

大和田「ああ?! 今なんつった?!」

石丸「君は根性なしだと言ったのだ! 気に入らないことがあればすぐ怒鳴る暴れる!
    社会のルールを許容出来ないからそんな頭の悪い格好をして人様に迷惑をかけるのだ!」

大和田「テメェ、俺の格好をバカにしやがったな?! 勝負しやがれ!」

石丸「いいだろう! 君のような不良にこの僕が負けるものか!」

大和田「ほざけ! 負かしてベソかかせてやらぁ!」

ドラえもん「あ! ちょっと、服はちゃんと脱がないとダメだよ!」

のび太「なにかあったらぼくらのせいになっちゃうんだからムリしないでよね!」

220 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 00:30:04.94 ID:52NlgYcG0

フロ休憩。一旦ここまで。

221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/11(日) 01:48:13.53 ID:SIhhgLfZO
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/11(日) 01:50:53.15 ID:dDMNr+AUo
おつ。見てるよー。
ドラものびも半分メタ目線だから、やりたいことやってくれてスッキリするなwwwwww
223 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:03:48.32 ID:asquw54r0

大和田「わかってらあ! すぐにケリをつけてやる!」バッ、ポイポイ

石丸「どうせ君がすぐ音をあげるだろうしな!」バッ、ポイポイ


ダダダダッバタン!


ドラえもん「子供じゃないんだから脱いだ服くらいちゃんとしまってよ……」

のび太「もう、ムキになっちゃって〜」

ドラえもん「でも、ぼくらが煽らないうちにのってくれて良かった。
       演技とはいえ相手をけなすのは心苦しいからね」

のび太「うん。でもほんとにこれで仲良くなるのかなぁ」

ドラえもん「アニメを信じよう(原作で違う展開だったら目も当てられないけど……)」

のび太「ハァ。しばらくはヒマなんだよね? ぼくはへやにもどってねるか」

ドラえもん「えぇ?! さっきも昼寝してたじゃないか」

のび太「ここのところいそがしかったからつかれてるの! オニのいぬまにひるねってやつだよ」

ドラえもん「しょうがないなぁ。じゃあ二人のことはぼくが見ておいてあげるからおやすみ」

のび太「またあとでね」

ドラえもん「さて……一人になってしまった。どうやって時間をつぶそうかな」

ドラえもん「……そういえば、アニメでも疑問だったけどこの二人は一体どんな会話をしたら
       仲良くなれるんだろう……? 実はちょっと気になってたんだよね」

ドラえもん「そうだ! テキオー灯〜! これで暑さなんてへっちゃら。ぼくも参加しよーっと」


ピカー。ガチャ。


ドラえもん「おじゃましまーす」

224 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:08:07.10 ID:asquw54r0

大和田「あ? どうした、ドラえもん」

ドラえもん「いや、外で待ってるのもヒマだからぼくもやろうかなと思って」

石丸「だ、大丈夫なのかね?! ドラえもん君はロボットだろう? 機械がこんな暑い所にいたら……」

大和田「へっ、この程度でもう暑いのか? 大したこたねえな」

石丸「な、違うぞ! 僕は鍋焼きうどんでも食べたいくらいだが、ドラえもん君は耐えられるのかと……」

ドラえもん「ご安心を。ぼく耐熱加工もされてるから」

石丸「……最近の科学は本当に凄いな」


そしてドラえもんは一部始終を目撃することになる。


             ・

             ・

             ・


大和田「……でよぅ、親父は酒乱の気があってそれに愛想つかしたお袋は俺と兄貴を置いて
     出てっちまった。俺は兄貴と愛犬のチャックと支え合ってずっと生きてきたんだよ」

石丸「なんという話だ!」ブワワッ

ドラえもん「そんな悲しい話があったんだね!」うっうっ

大和田「なのにチャックは寿命、兄貴も独立してもういねえしな……」

ドラえもん「一人でチームを守らないといけないんだね!」

石丸「……やはり不良も生まれが悪い訳ではなく環境が悪かったのだ。良かろう!
    こうなれば僕の生い立ちも聞かせようではないか!」

225 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:19:50.20 ID:asquw54r0

             ・

             ・

             ・

石丸「……総理だった祖父の汚職事件をきっかけに我が家の心はバラバラ! 家にはマスコミが殺到し
    母はノイローゼで倒れ、僕も学校で壮絶なイジメに遭い見返すために僕は勉強を頑張った!」

大和田「マジかよぉぉぉ! 単なる勉強大好きガリ勉くんじゃなかったのかよぉっ!」

ドラえもん「かわいそうにぃぃ! さぞかしつらかったねぇ!」

石丸「……しかもこの話にはまだ続きがあって、元々天才で世を舐めていた祖父は挽回しようと
    軽い気持ちで事業を起こしたのだが当然のように失敗。その借金は今も我が家に……」

大和田「借金持ちとかマジかよぉぉぉ! うちより貧乏とかぁぁぁ!」ブワワッ

ドラえもん「がんばって! 気を強く持つんだ!」うっうっ!

石丸「ふ、ふふ……わかっているさ。だから僕は努力という確実な力を手に入れ、世を舐めた
    天才が天才のために作る世界ではなく、真に弱者救済を考えた政治家となるのだっ!」

大和田「やるじゃねーか!」

ドラえもん「なんて立派なんだぁぁぁ! のび太くんに爪のアカでも飲ませたいよ!」

大和田「負けてらんねえええ! よし! 俺もここから出たら世界一の大工になるぞ!」

石丸「君ならなれる! 絶対に!」

大和田「次はドラえもん! お前なんか話せ」

ドラえもん「え? ぼく? きみたちに比べたら全然苦労なんてしてないけど」

石丸「いや、苦労してない人間なんていない! 君はロボットだが何かあるはずだ!」

大和田「遠慮すんなって! お前みたいなお人よしはぜってえなんか苦労してるぜ」

ドラえもん「じゃあ、苦労じゃなくて単なる愚痴かもしれないけど……」

226 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:30:49.29 ID:asquw54r0

             ・

             ・

             ・

ドラえもん「それでいつもいつものび太くんはぼくに頼ってばかりで……!
       ママもパパも自分達の責任は置いといて僕が甘やかすからって!」

大和田「……ああ、そりゃあ大変だなぁ」

ドラえもん「大体のび太くんがバカでドジでノロマで根性無しでナマケモノなのが悪いんだ!」

石丸「ウム。確かにのび太君は僕から見てもど〜しようもないぐうたらだ」

大和田「まあ、言いたかないがどんくさいよなぁアイツ。そのうえ頭も俺と同じくらいってのは……」

ドラえもん「それなのに何か問題があるとぼくの責任問題に……」うっうっ

大和田「やっぱオメェ苦労してんじゃねえか!」

石丸「こうしよう! 僕達三人は内容こそ違うがみな同じように苦労をしてきている。
    サウナでその苦労を分かち合った僕らは今日から心の友だ!」

大和田「いいな! 心の友よ〜!」

ドラえもん「……あの、言いにくいから兄弟にしない?」

石丸「それもいい! 兄弟!」

大和田「おう、兄弟! ウワッハッハッハッ!」


ガシッ!


ドラえもん「ぼくも〜!」ガシッ

227 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:33:01.15 ID:asquw54r0


                  ╂


のび太「あ〜、よくねた。サウナの決着はついたかな〜」

ドラえもん「あ、のび太くん。目が覚めたの?」

のび太「うん。……て、どうしたのこれ?」

石丸「」キュ〜

大和田「」キュ〜

ドラえもん「それがね、ぼくもヒマだったからテキオー灯を使って勝負に参加したんだ。
       ……ただ、そのことを忘れておしゃべりが過熱したから二人とも倒れちゃって」

ドラえもん「いまお医者さんカバンで看病してる所だよ」

のび太「高校生が二人もこれじゃみっともない!」

ドラえもん「まあそう言わないで。……貴重な話がたくさん聞けたよ」

のび太「どんな話?」

ドラえもん「プライバシーに関わるから細かくは言えないけど、要は二人とも苦労人だったんだ」

のび太「ふーん、おたがい苦労してるから気が合ったってこと?」

ドラえもん「そんな感じだね。とにかく、これで外の状況を知っても二人は支え合っていけるはず」

のび太「じゃあ次のこと考えようか」

ドラえもん「でもいちいちタイムテレビで調べるの大変なんだよね。死体を見るのもイヤだし……
       と、いう訳で今回はこれを使おうと思う。○×うらない〜」パパラパッパパー

のび太「それ、覚えてる。たしかしつもんすると○×でこたえてくれるんだよね?」

228 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:36:13.61 ID:asquw54r0

ドラえもん「そうそう。これに聞いてみよう。今夜事件は起こるかな?」


 ×ブッブー!


のび太「今日はだいじょうぶだね。よかったよかった」

ドラえもん「じゃあ質問を変えて、明日事件は起こる?」


 ○ピンポーン!


のび太「た、たいへんだ!」

ドラえもん「いつだろう……事件は昼時間に起こる?」


 ×ブッブー!


のび太「じゃあ明日の夜だ!」


 ○ピンポーン!


ドラえもん「少し面倒だけど、誰が犯人か一人ずつ確認していこう!」

のび太「犯人は大和田さん?」


 ×ブッブー!


ドラえもん「セレスさん?」


 ×ブッブー!

229 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:38:57.46 ID:asquw54r0


のび太「あれ? ちがうの? じゃあ山田さん!」


 ×ブッブー!


のび太「ええ? ほかにあぶない人なんていたっけ? あ、江ノ島さんとか?」


 ×ブッブー!


ドラえもん「本名で聞かないとダメなんじゃないかな? 犯人は戦刃むくろさん?」


 ×ブッブー!


のび太「じゃあ、ジェノサイダー翔だ!」


 ×ブッブー!


のび太「十神さん!」


 ×ブッブー!


のび太「そんな! もうほかにコウホなんていないよ! いったいだれが……」

ドラえもん「まさか……もしかして大神さんかな?」


 ○ピンポンピンポーン!


ドラえもん「な、なんと?!」

のび太「なんだってー?!」

230 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/11(日) 02:40:31.16 ID:asquw54r0

ここまで。おやすみ

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/11(日) 02:41:09.99 ID:zBRjh/bcO
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/11(日) 09:01:45.66 ID:dDMNr+AUo

さくらちゃん……
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/11(日) 14:18:04.55 ID:VOHyvatlO
すごく面白いです
完結がんばって
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/17(土) 22:36:41.85 ID:GlZ3gLC70
乙です人質とられてるから
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/19(月) 08:01:21.49 ID:J4hDJRRcO
面白い
乙乙
236 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 21:43:13.40 ID:sIY+moil0


  第十話 ひとじちきゅうしゅつ大作戦!


ドラえもん「つ、ついに恐れていた事態が来たか!」

のび太「え? 大神さんが犯人?! あ、そうか。ひとじちのせい?」


 ○ピンポーン!


ドラえもん「まずいな……急いで人質を助け出して大神さんに知らせないと!」
 
のび太「でも明日の夜に事件がおこるんでしょ? ならまだいそがなくても平気じゃない?」


 ×ブッブー!


ドラえもん・のび太「え?」

のび太「なに? 今なににはんのうしたの?」

ドラえもん「急いだ方がいいってこと?」


 ○ピンポーン!


のび太「どうして?!」


シーン。


ドラえもん「ダメだよ。○か×で答えられる質問をしないと。ええと、黒幕に知られるから?」


 ×ブッブー!

237 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 21:53:59.68 ID:sIY+moil0

ドラえもん「ちがうのか……」

のび太「で、でもさ! こんどは大和田さんのときとちがってカンタンだと思うよ。
     だって、ひとじちさえ助ければいいんでしょ?」


 ×ブッブー!


のび太「あれ、ちがうの?」


 ○ピンポーン!


のび太「そんなぁ! なにがちがうっていうのさ!」

ドラえもん「人質を助けるだけじゃ終わらない……他にしなければいけないことがあるってことかな?」


 ○ピンポーン!


のび太「だから、それがわからないんだって言ってるのに」

ドラえもん「……人殺しなんてしなくていいって、大神さんを納得させなきゃダメってこと?」


 ○ピンポーン!


のび太「ワケがわからないよ。ひとじちを助けたらもう人殺しなんてしなくていいじゃない?」

ドラえもん「大神さんはとても冷静でいろいろと考えている人だからなぁ。
       中途半端な決意じゃ人なんて殺したりしないってことじゃない?」


 ○ピンポーン!


のび太「でも、じゃあぼくたちはどうすれば……」

238 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 22:10:39.58 ID:sIY+moil0

ドラえもん「とにかく今は人質を助けることが最優先じゃないかな?」


 ○ピンポーン!


ドラえもん「ほら、道具もこう言ってるし。それに……大和田さんのことは付き合いの浅い
       ぼくたちよりも大亜さんの方がずっとよくわかってた。大神さんのことは
       大神さんの家族の人に聞いた方がいいんじゃないかな?」


 ○ピンポーン!


のび太「なるほどね……じゃあ、行こうか」

ドラえもん「あ、待って。大亜さんの時と違って今回は今の時代なんだ。
       外は汚染されてるらしいからまずはテキオー灯を浴びて」


ピカッ。


のび太「この二人はどうしよう……」

ドラえもん「まだしばらく起きなそうだし、全部終わったらタイムマシンでこの時間に戻ろう」

のび太「そうだね」

ドラえもん「よし! ではどこでもドア〜」


  ― 学園の外 ―


のび太「外に出たのはいいけどさ……ひとじちってどこにいるの?」

ドラえもん「あ……」

のび太「もう! かんじんなところでぬけてるんだから!」

239 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 22:23:31.45 ID:sIY+moil0

ドラえもん「えーっと……大神さんの道場はかなり古くて大きいって苗木くんが
       言ってたから、誰かに聞けばわかるんじゃないかな?」

のび太「そっか。あ、見て! あそこにテレビがあるよ!」

ドラえもん「……学園の中が映ってるね」

のび太「全国チューケイされてるって言ってたもんね。ということは、ぼくたちのかおも
     みんな知ってるのかな? このままあるくのってマズくない?」

ドラえもん「マズイなんてもんじゃない。ぼくたちの正体が江ノ島さんにバレちゃう!」

のび太「どうしよう! なにかでかおをかくさないと!」

ドラえもん「待って。……いいこと思いついたよ」


             ・

             ・

             ・


モノクママスク1「あーちっきしょー! なんでいつもいつも田中の奴ばっかり
         ソニアさんと組めるんだよ。不公平だろおい!」

モノクママスク2「男が決まったことにガタガタ文句言うんじゃねえよ。あんまりうるさいとバラすぞ」

モノクママスク1「あーソニアさんに会いたい。ソニアさーん!」

のび太「今だ! ショックガン!」


ビシュッ! ビシュッ!


モノクママスク1「ぎゃっ」

モノクママスク2「しまっ……!」


バタリ。

240 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 22:34:02.55 ID:sIY+moil0

ドラえもん「よし、この二人からマスクをはぎとろう」ゴソゴソ

のび太「わあ、見てドラえもん。この人カミの色がピンクだよ。服も黄色だし!」

ドラえもん「派手だねぇ。こっちの子はスーツ着てる。実はお金持ちだったりして」

のび太「ま、いいや。さっさとだれかに聞いてみよう」

モノクママスク3「退屈っすー。なんかおもしろいことないっすかねー?」

のび太「お姉さん、こんにちは!」

モノクママスク3「うっきゃー! なんか変なのいるっす! 青くて丸い変なのっすよ!」

ドラえもん「すみません、ぼくたち江ノ島さんに言われて大神さんの人質に
       差し入れするよう命令されたんですけど、場所を聞き忘れちゃって」

モノクママスク3「差し入れっすか! いいっすねー。唯吹達にもほしいっす! お腹減ったっす!」

のび太「それでお姉さん、場所を知りませんか?」

モノクママスク3「うーん。大神さくらの人質っすよね? なら飛騨山脈の奥深くにある
         大神道場にみーんないると思うっすよ。詳しい場所は地元の人に聞くといいっす」

のび太「ありがとう、お姉さん!」

ドラえもん「では、さようなら!」

モノクママスク3「気をつけるっすよー!」ブンブン


ダダダダ……


モノクママスク4「おい澪田、今誰と話していた?」ドスドスドス

モノクママスク3「え、仲間っすよ?」

モノクママスク4「フン、ならいいが」

モノクママスク3「上の命令で大神道場に差し入れに行くって言ってたっす!」

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/21(水) 22:34:19.44 ID:5XYNOu+00
左右田じゃないか
242 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 22:43:55.37 ID:sIY+moil0

モノクママスク4「差し入れか……。俺達にも欲しいものだな。この脂肪を保つのは大変なんだぞ」グギュー

モノクママスク3「タハー! 空腹で唯吹のお腹もロックンロールしちゃうよ!」ギュルルル


             ・

             ・

             ・


のび太「なんか、悪い人じゃなさそうだったね」

ドラえもん「いろいろな人がいるからね。暴力性が強い人と弱い人がいるんだろう。
       さて、じゃあ飛騨山脈の大神道場に向かうよ!」


               ◇     ◇     ◇


モノクママスク5「…………」

ドラえもん「すんなり辿り着いたのはいいけど……」コソ

のび太「なんか大きくてすっごくつよそうな人がいるよ!」コソコソ

ドラえもん「なに、また不意打ちしちゃえば問題ないよ。ショックガン!」


ビシュッ!


モノクママスク5「ム?! ……今なんか当たったかのう?」

ドラえもん・のび太「ショックガンが効かない?!」

のび太「な、なんなのあの人?!」

ドラえもん「わからない! けど、きっとすごく体を鍛えているんだ!」

243 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 22:55:34.57 ID:sIY+moil0

のび太「どうする? ショックガンがきかないなら空気砲を使う?」

ドラえもん「人間相手に空気砲を使うのはちょっとなぁ……万が一大怪我でもさせたら
       大変だし。それに効かないで反撃されるのが一番怖いよ」

のび太「じゃあどうするのさ!」

ドラえもん「……よし、これでいこう」


             ・

             ・

             ・


のび太「すみませーん」

モノクママスク5「なんじゃ、お前さんら見ない顔だのう?」

ドラえもん「江ノ島さんの命令で」

のび太「おじさんにさしいれに来ました!」

モノクママスク5「おう! そうじゃったか。わざわざ東京くんだりからすまんのぉ」

ドラえもん「いえいえ、これどうぞ! 芋ヨウカンです」

モノクママスク5「わしだけもらうのは気がひけるからお前さんらも食っていいぞ」ムシャムシャ

のび太「(え?! どうしよう……)あ、ありがとうございま……」

モノクママスク5「ム、これはっ?! ……クソじゃあああああああああああああ!」グギュギュギュギュ!


ダダダダダダダダ!


のび太「すごいね、あのクスリ。もうきいたよ!」

ドラえもん「そんなに強力な下剤だったかなぁ……?」

244 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 23:04:21.84 ID:sIY+moil0

のび太「いいじゃない! それより、とおりぬけフープだしてよ!」

ドラえもん「はいはい。とおりぬけフープ〜」パパラパッパパー

のび太「みなさーん、助けにきましたよー!」

大神父「……何者だ御主ら?」

門下生「と、突然現れたぞ?!」

門下生「罠ではないか?」

ドラえもん「のび太くん! このマスク取らなきゃダメだよ」

のび太「あ、そうだった」


二人はマスクを外す。


大神父「御主達……さくらと共に希望ヶ峰にいるはずでは……?」


部屋の中央にはテレビが置いてあった。絶望させるためだろう。


のび太「くわしい話はあとでします!」

ドラえもん「今はとにかく脱出しないと。どこでもドア!」

門下生「こ、これは面妖な?!」

門下生「こんな不可思議なことがあっていいのか……師範、どうします?」

大神父「……どうせここにいても死を待つのみ。彼等を信じてみよう」

245 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 23:15:18.30 ID:sIY+moil0

             ・

             ・

             ・


ドラえもん「ここまで来れば一安心かな」

のび太「さっきの人はしばらくトイレからでられないだろうしね」

大神父「して、事情を聞きたい、御主等は何者だ?」

ドラえもん「えーっと、どこまで話せばいいのやら」

のび太「かくかく」

ドラえもん「しかじか」

大神父「……そうか。わざわざさくら達を助けるために遠くから。有り難いことだ」

門下生「欲を言うなら、ケンイチロウ殿も助けて欲しいんだがのう……」

大神父「これ、余計なことを言うでない。危険だ」

のび太「ケンイチロウ?」

ドラえもん「その人がどうかされたんですか?」

大神父「聞かれた以上は話すが……ケンイチロウはな、世界最強の男だった」

のび太「あれ? 世界最強って大神さんのことじゃないの?」

ドラえもん「それに『だった』って……」

大神父「ケンイチロウはさくらのライバルであり良き友人であった。……もしかしたら
     それ以上の想いもあったかもしれん。だが、病に冒されてしまったのだ」

のび太「病気になっちゃったの?」

246 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 23:34:03.41 ID:sIY+moil0

ドラえもん「それで、そのケンイチロウさんは今どこに?」

大神父「……少しでもさくらの側にいることを望み、希望ヶ峰病院に入院してたはず。
     今はどうしているかわからぬ。もしかしたら、もう既に死んでいる可能性もある」

大神父「希望ヶ峰学園周辺は絶望共の巣窟だ。行かなくても良い。危険過ぎる」

ドラえもん「……ちなみにその話を大神さんは?」

大神父「知らぬはずだ。既に希望ヶ峰はシェルター化していたし、なにより
     今のさくらは記憶がない。知っている訳がないだろう。もう終わった話だ」

ドラえもん「そうだったんですか……」

のび太「そんな……」

大神「気に病むことはない。我等を助けに来てくれただけで十分だ。感謝している。
    それより、何か力になれることはないだろうか? 礼がしたい」

のび太「そうだ! ドラえもん、大神さんをどうやってとめるか聞かないと」

ドラえもん「ああ、うん。実はですね……」


二人は事情を話す。


大神父「……成程な。まず御主等に聞きたいが、我等を救った後どうやって
     さくらに我等の無事を知らせるつもりだった?」

のび太「え、ふつうに口で……」

ドラえもん「ああ、そうか。大神さんは慎重な人だから、証拠を見せないと
       信じてなんかくれないか。むしろぼくたちが疑われちゃうかもしれない」

のび太「ぜんぶホントのことを言っちゃう?」

247 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 23:47:39.61 ID:sIY+moil0

ドラえもん「それが一番なんだけど、大神さんはいつも朝日奈さんと一緒だからなぁ。
       今回動機が発表されて朝日奈さんも不安がってるから話すチャンスがない」

のび太「もしかして、どうぐが言ってたひとじちを助けるだけじゃダメって
     これのことかな? せっかく助けてもつたえなきゃイミないもんね」

ドラえもん「これはうっかりしてたなぁ……」

大神父「我としては……」

ドラえもん・のび太「……ん?」

大神父「同胞のために我が身を犠牲にするという考えは素晴らしい。だが、他人を
     傷付けてまで生きたいなどと我は思わぬ。それも相手が元の学友では、な」

大神父「さくらに伝えてくれ。地上最強は我が一族の悲願。そのためならば元より
     我等は死など恐れぬと。仲間と共に試練を乗り越えてこそ最強だと伝えて欲しい」

大神「たとえ我の言葉だとわからなくとも、この言葉を聞いて何も思わぬさくらではないだろう」

ドラえもん「……わかりました」

大神父「後のことは我に任せよ。黒幕に悟られぬうちに戻るが良い」


タイムホールの中にて。


ドラえもん「さて、気付かれないうちに帰ろう」

のび太「まって。せっかくだし、ケンイチロウさんて人も探して助けない?」

ドラえもん「え? でも、その人は今回の事件とは無関係だよ?」

のび太「そうだけど、大神さんがかわいそうだよ。どうせぼくたち大和田さんの
     お兄さんも助けてるんだし、もう一人くらいいいじゃない」

ドラえもん「それもそうか。じゃあ、過去へ行こう!」

248 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/02/21(水) 23:58:31.80 ID:sIY+moil0

ここまで。

今回はゲスト多めの回でした。

249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/22(木) 00:25:14.14 ID:clFHj38Po
おつおつ
ついでで助けられるケンイチロウwwwwwwww
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/22(木) 18:04:10.83 ID:Ozqt708fO
乙です
2キャラ出てきて嬉しかった
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/22(木) 22:25:24.32 ID:z+5xbFueO
弍大は希望更生プログラムより先に内科行きだなww
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/26(月) 01:23:32.49 ID:LLyeqrHg0
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 19:13:25.91 ID:ZJl5LMQv0
まだかよー
254 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 20:25:02.00 ID:Ol4mcOtQ0

お ま た せ

実はこのSSは絶対絶望少女が出る前に書いたので、元々の話だと
ケンイチロウは死んでいてドラ達が助けに行く話になっていたのだけど
修正してたので遅くなりました。


再開
255 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 20:27:07.88 ID:Ol4mcOtQ0


  第十一話 大神さんとおとめごころ


  ― 一ヶ月前 希望ヶ峰病院 ―


ケンイチロウ「ゴホッゴホッ!」

ケンイチロウ(……俺もあまり長くはない。少なくともさくらが外に出るまでは保たないだろう。
     最期にさくらと一戦交えたかったが、約束を違えることになってしまったな……)

ケンイチロウ(お互い不本意な結果で終わってしまったが、これも天命か。致し方あるまい。
     せめて顔くらい見たかったが、こんな世の中ではな……)


コンコン、ガチャッ。


のび太「こんにちは」

ケンイチロウ「……何者だ?」

ケンイチロウ(この病院にはもうごく僅かな関係者以外誰もいないはずだが……
     そもそも、こんな治安の悪い場所に何故子供が?)

ドラえもん「ケンイチロウさんですよね? ぼくたちはあなたを助けに来ました」

ケンイチロウ「何だと?」

のび太「ぼくたち大神さんのおともだちなんです!」

ケンイチロウ「さくらの……だが、どうやって……俺の体は既に……」

ドラえもん「まあまあ、だまって見てて下さい! お医者さんカバン〜」


ドラえもんはお医者さんカバンでケンイチロウの体を治療する。

256 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 20:47:23.97 ID:Ol4mcOtQ0

ケンイチロウ「体が、動く……馬鹿な! 本当に治ったというのか?! お前達は一体……」

のび太「ケンイチロウさんにはぜんぶ話しちゃってもいいよね?」

ドラえもん「そうだね。実は……」


二人は自分達が未来からやってきたこと、コロシアイ学園生活について等を話した。


ケンイチロウ「そんなことが……」

のび太「じゃあぼくたちもとの時間にかえります。大神さんを説得しないと」

ケンイチロウ「待て」

ドラえもん「どうかしましたか?」

ケンイチロウ「お前達の持つ道具の中に、相手の夢の中に行けるものはないか?」

ドラえもん「ありますけど……」

ケンイチロウ「それを貸してくれないか? 俺が直接さくらを説得すれば、あいつを止めることが
     出来ると思う。いや、絶対に止めてみせる。さくらを人殺しになどさせたくない」

のび太「ケンイチロウさん……」

ケンイチロウ「一ヶ月後の未来から来たと言ったな。夜、俺はこの病院の屋上で待っている。
     お前達はそのタイムマシンとやらで先回りしていてくれ」

ドラえもん「わかりました! あなたを信じます」

ケンイチロウ「未来で会おう!」

257 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 21:09:05.55 ID:Ol4mcOtQ0

ドラえもん「さて、この二人はまだ倒れてるね」

のび太「夜までまだ時間あるし、のんびりしていようよ」

ドラえもん「とりあえずこの二人を起こさないと。もしもーし! 起きてー!」

大和田「あー……」

石丸「うむぅ……」

のび太「起きてったら!」

ドラえもん「起きないなぁ……しょうがない。僕が部屋まで運んでおくよ」

のび太「……がんばって」

ドラえもん「うんせ、うんせ」

のび太「ドラえもんが力持ちでよかった」


  ― 同時刻 病院前 ―


モノクママスク6「坊ちゃんと左右田をやったのは貴様か?」

モノクママスク7「孤高の魔拳士よ。我が結界の中に一人でやって来たのは褒めてやる。
         だがこの俺様が魔力を解放した以上、貴様の命運はここまでだ」

モノクママスク6「我々は仲間を倒され気が立っている。貴様もつくづくついてないな」

モノクママスク8「オメエ弐大のオッサンと同じくらい強そうだな! オレが倒してやる!」

ケンイチロウ「……無駄な争いは好まんが、俺の邪魔をするなら容赦はしない」


ドガガガガガガガッ!

258 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 21:21:34.45 ID:Ol4mcOtQ0

モノクママスク8「な、なんだコイツ?! つええなんてレベルじゃ……」

モノクママスク7「ぐふっ! 馬鹿な?! 我が地獄の炎が効かないだと?!」

モノクママスク6「ほ、本部に応援を要請する……撤退だ!」


ダダダダダ……


ケンイチロウ「口ほどにもない」

ケンイチロウ(だが奴等は所詮絶望軍団の一部……これから大勢仲間が来るだろう)

ケンイチロウ「それでも俺は進まねばならん。全ては約束のために!」


  ― 希望ヶ峰病院屋上 ―


夜、そこには大量のモノクマに囲まれたケンイチロウがいた。


ケンイチロウ「自ら袋小路に飛び込んだようなもの……こうなることはわかっていた」


カッと目を見開く。


ケンイチロウ「だが、俺は約束を果たさねばならんのだ! 彼らが来るまで一歩も退かん!」


激闘が始まった。

ケンイチロウの正拳突きがモノクマを貫く。破壊されたモノクマを素早く持ち上げ
迫ってきていた別のモノクマにたたき付ける。背後からの攻撃は気配で察し、ケンイチロウは
振り向かずに跳躍して空振りをした敵の後頭部に踵を叩き込む。

259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 21:25:09.63 ID:ZJl5LMQv0
モノクマは強いのか弱いのかわかんないな
260 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 21:35:53.88 ID:Ol4mcOtQ0

ケンイチロウ(一体一体はさほど強くないが、機械だから硬いし重い。
     長期戦になれば壊れるのは俺の体だろう)


だが、退く訳にはいかない。友の、いや愛する人の正念場なのだ!


ケンイチロウ「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」


             ・

             ・

             ・


ケンイチロウ「フゥ……フゥ……」

ケンイチロウ(彼らは、まだか……!)


世界最強の男たるケンイチロウだが、無限に湧き出る疲れを知らない人形相手に限界が来ていた。


ケンイチロウ(俺は……ここまでなのか……)

ケンイチロウ(……さくら)

「空気砲!」


ドカーン!


ケンイチロウ「来たか!」

のび太「おくれてごめんなさい!」

ドラえもん「さ、ケンイチロウさん。とりあえずぼく達に掴まって!」

261 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 21:45:47.95 ID:Ol4mcOtQ0


ヒュルルルル……


ドラえもん「ここならもう大丈夫かな?」

ケンイチロウ「待ちわびたぞ」

のび太「じゃあ、ドラえもんはやく!」

ドラえもん「うん。夢はしご〜」パパラパッパパー

ドラえもん「この道具は、人の夢に直接はしごをかけて中へ入ることが出来るんだ!」

ケンイチロウ「理論は全くわからんが、要はそれを渡っていけばいいのだな?」

ドラえもん「はい。じゃあ大神さんの夢に繋げるので、ケンイチロウさんお願いします」

ケンイチロウ「よし。行くぞ」

ドラえもん「僕達はユメテレビで見てますね」


               ◇     ◇     ◇


夢の中。白いもやの中を大神は歩いている。どこか懐かしい場所へ出た。


大神「……ここは、どこだ?」

ケンイチロウ「俺とお前が初めて手合わせした場所を忘れたか」


振り向くとそこには懐かしい顔がいて、もやもすっかり晴れていた。


大神「お、お主は……」

ケンイチロウ「久しぶりだな、さくら」

262 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 22:02:07.17 ID:Ol4mcOtQ0

大神はすっかり元気になったケンイチロウの姿を見て目を開く。


大神「まさか……いや、そうか。これは夢なのだな。そうでなければ……」

ケンイチロウ「確かにこれは夢だ。だが、夢であって夢ではない」

大神「? どういう意味だ?」

ケンイチロウ「俺は現実でも病を治し、今は外の世界で元気に暮らしている。
     それも、お前のよく知る者達の手によってな」

大神「……そうか。それは何よりだ」

大神(夢は自身の潜在的欲求が出やすいと言うが、誠だったな。……だが夢でもいい。
    元気になったそなたと相見えることが出来たのなら、我はもう思い残すことはない)

ケンイチロウ「馬鹿なことを考えるなよ」

大神「……我を止めにきたのか?」

ケンイチロウ「そうだ。道場の人間達は無事だ。俺を救ってくれた彼らの手によって
     救出された。だからもうお前が手を汚す必要はない」

大神「ありがとう。たとえ夢でも、そう言ってもらえれば我は救われる」

ケンイチロウ「信じていないようだな。……当然か。ならば拳で語るのみよ」


構えるケンイチロウ。


ケンイチロウ「構えろ、さくら。俺がお前の目を覚まさせてやる」

大神(最期にケンイチロウに会えた上、手合わせもするか。我が考えていることといえ、
    都合の良すぎる夢だな。……だが、今は夢でもいい。醒めてくれるな)

大神「受けて立つ」

263 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 22:15:31.43 ID:Ol4mcOtQ0


             ・

             ・

             ・


大神「ぐっ! ハアハア……」

ケンイチロウ「お前の力はそんなものか!」

大神(なんという拳のキレ……最後に会った時と同じ。いやそれ以上だ)

大神「我も少しは強くなったつもりだったが……いや、見苦しい言い訳だな。完敗だ。お主の勝ちよ」

ケンイチロウ「弱いな」

大神「……そうか」

ケンイチロウ「お前の力はそんなものではないはずだ。いや、最後に会った時より
     確実に強くなっている。なのに何故こんなにも早く勝負がついたかわかるか?」

大神「お主が強くなったのだろう」

ケンイチロウ「違う。確かに俺も強くなったが、俺達が強くなる速さなどそう大して変わらん」

大神「…………」

ケンイチロウ「お前の目が濁ってしまったからだ。そんな目をしていては、俺の拳は見切れまい」

大神「……頼む、ケンイチロウよ。これ以上我を惑わせないでくれ」

ケンイチロウ「俺はお前の父上からも伝言を言付かっている。武人の誇りを忘れるなと」

大神「……!」

ケンイチロウ「さくら。モノクマとやらが、約束を守るという保障はどこにある。
     俺達の力は仲間を、それも非力な者を襲うためのものか?」

大神「我は……」

264 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 22:31:23.41 ID:Ol4mcOtQ0

ケンイチロウ「……そろそろ時間だな。俺はもう戻らなくてはならない」

大神「待ってくれ、ケンイチロウ!」

ケンイチロウ「仲間を……特にドラえもんとのび太の言うことを信じろ。彼等が何とかしてくれる」

大神「……何故お主がその二人のことを……?! それに信じろとは一体……」

ケンイチロウ「俺もお前を信じているぞ……」

大神「ケンイチロウ! 待って、待ってくれ! 我は、そなたとまだ……!」

大神「ケンイチロウ!」


バッ!


大神「ここは……」

大神(……そうか。やはり夢だったか。リアルな夢であった)

大神(誠であればどんなに良かったか……)ギュッ


               ◇     ◇     ◇


のび太「おかえりなさい」

ドラえもん「大神さん、思い止まってくれるかな?」

ケンイチロウ「言いたいことは全て伝えた。あとはあやつ次第よ。……だが俺はさくらを信じている」

のび太「ケンイチロウさん……」

ケンイチロウ「二人共、世話になったな。何と礼を言ったものか」

265 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 22:44:15.65 ID:Ol4mcOtQ0

ドラえもん「お礼なんていいです。喜んでさえもらえれば」

ケンイチロウ「絶望が蔓延る世の中になったが、主らはその中に降り立った一筋の希望かもしれないな」


しみじみとケンイチロウは呟く。


ケンイチロウ「子供にあまり夜更かしをさせる訳にもいかん。もう戻らねばならんだろう」

のび太「そうだね。そろそろかえらないと」

ドラえもん「じゃあケンイチロウさん、さようなら」

ケンイチロウ「次に会う時は脱出後だな。友よ、その時また会おう!」

のび太「さよーならー!」


ケンイチロウが去った後。


ドラえもん「さて、ぼく達も早く戻らないと江ノ島盾子に怪しまれる」

のび太「それにしてもさ、ドラえもん」

ドラえもん「なんだい?」

のび太「もしかして……大神さんてケンイチロウさんのことが好きなんじゃないかな?」

ドラえもん「え?! どうして?」

266 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 22:59:51.51 ID:Ol4mcOtQ0

のび太「だって、今まであんなカオ見たことなかったし。なんかちょっと赤かったし」

ドラえもん「言われてみれば……そうだよね。大神さんだって、年頃の女の子だもんね」

のび太「好きな人にとめられたんだもん。きっとやめてくれるよ!」

ドラえもん「そうだね。信じよう!」


                  ╂


大神「…………」


朝、珍しく早起きしたのび太とドラえもんが大神の元へ走り寄る。


のび太「おはよう、大神お姉さん!」

ドラえもん「おはようございます!」

大神「ウム、おはよう」

大神(二度目の動機でも結局事件は起こらなかった。恐らく、今日あたり
    いよいよ我に人を殺す命が下るだろう。こやつらと挨拶するのもこれが最後か……)

のび太「……ねえ、いいユメ見れた?」

大神「! 何のことだ?」

のび太「なんだか、うれしそうなかおしてると思って」

大神「嬉しそう……?」

267 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 23:20:50.42 ID:Ol4mcOtQ0

ドラえもん「夢に懐かしい人が出てきてたりして〜?」ウフフ

大神「!!」

大神(まさか……知っている? 馬鹿な、そんなことがあるはずが……)


脳裏にケンイチロウの言葉がリフレインする。

『ドラえもんとのび太の言うことを信じろ』


大神(……まさか)

大神「知っているというのか……?」

のび太「なにが?」

ドラえもん「ぼく達はなーんにも知らないよ! 夢の中で起こったことなんてねー!」

のび太「ねえねえ、大神さんて好きな人とかいる?」

大神「想い人か……いるぞ」

のび太「大神お姉さんの好きな人ならきっとすごく大きくてつよい人だね!」ニヤニヤ

ドラえもん「ケンイチロウさんとお幸せに。……彼の言ったことを信じてあげて」ボソッ

大神「!! お主ら、やはり……!」

大神(方法はわからぬ。だが、あの夢はきっと正夢で人質は解放されたのだ!
    そしてそれはこの二人のおかげだとケンイチロウは伝えたかったのだろう)

大神(我の勝手な思い込みかもしれぬ。だが今はその“希望”を信じていたい……)

大神「ドラえもん、それにのび太よ……ありがとう」

のび太「ぼくたちなーんにも知らなーい」

大神「何となく、礼を言いたくなっただけなのだ」

ドラえもん「おかしな大神さん」フフッ

大神「そうだな……フッ」

268 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/03(土) 23:34:07.05 ID:Ol4mcOtQ0

ここまで。

269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 23:45:10.51 ID:CY/OzV9T0
乙です
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/05(月) 12:48:14.58 ID:uZvsAmANo
にやにやする
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/05(月) 18:41:55.07 ID:XBXoZtlQ0
まだか
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:54:31.79 ID:SZ3Bq26x0
十神はスネ夫ポジかな
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/12(月) 12:53:01.88 ID:267XQAOv0
泣ける…
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/14(水) 19:02:44.34 ID:0wZxLxqq0
ねぇまだー
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/14(水) 20:54:56.88 ID:zVCb7xxE0
まあ焦らず待とうや
276 : ◆takaJZRsBc [sage]:2018/03/14(水) 23:42:59.65 ID:nKpKXCJZ0

お待たせしてすみません…ちょっと時間がなくて、更新は金曜日になりそうです。

もし良かったら拙作ですが、こちらの作品など読んで待って頂けたら幸いです。
上は気楽に読める中編ギャグ、下はギャグありシリアスあり裁判ありの長編です。


はっぱ隊「ヤッタ! コロシアイ学園生活に巻き込まれたぞ!」【ダンガンロンパ】
http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=277695

苗木「…え? この人が校医?!」霧切「ドクターKよ」
http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=100418
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/17(土) 18:32:34.66 ID:snlUcoKO0
期待
278 : ◆takaJZRsBc [sage]:2018/03/17(土) 22:16:57.38 ID:cQpvcNA00


  第十ニ話 腐川さんをすくえ!(前編)


のび太「そんなことよりはやく食堂に行こうよー! ぼくおなかすいちゃった」

大神「フフ、今日我はとても寝覚めが良い。お主らの好きな物を何でも作ってやろう」

[たぬき]「え、本当?! じゃあぼくドラ焼き!」

のび太「ぼくもー!」


パタパタパタ……


朝日奈「あ、こんなところにいた!」

のび太「お姉さん、おはよう」

[たぬき]「朝日奈さん、おはようございます」

朝日奈「二人ともおはよう! ……って、今はそれどころじゃないんだった。
     早く食堂に来て! すごく変なことになってるよ!」

のび太「へんなこと?」

[たぬき]「あー、もしかして……」


  ― 食堂 ―


『ウワーッハッハッハッハー!』


大和田「最高だぜ、兄弟!」

石丸「全くだ、兄弟!」

不二咲「いい感じだよ、二人とも!」

『ワッハッハッハッハッハッ!』


[たぬき]「やっぱりね……」

279 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 22:29:14.43 ID:cQpvcNA00

あ、いかん。sageのままだった……

上げ直す
280 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 22:29:52.94 ID:cQpvcNA00


  第十ニ話 腐川さんをすくえ!(前編)


のび太「そんなことよりはやく食堂に行こうよー! ぼくおなかすいちゃった」

大神「フフ、今日我はとても寝覚めが良い。お主らの好きな物を何でも作ってやろう」

ドラえもん「え、本当?! じゃあぼくドラ焼き!」

のび太「ぼくもー!」


パタパタパタ……


朝日奈「あ、こんなところにいた!」

のび太「お姉さん、おはよう」

ドラえもん「朝日奈さん、おはようございます」

朝日奈「二人ともおはよう! ……って、今はそれどころじゃないんだった。
     早く食堂に来て! すごく変なことになってるよ!」

のび太「へんなこと?」

ドラえもん「あー、もしかして……」


  ― 食堂 ―


『ウワーッハッハッハッハー!』


大和田「最高だぜ、兄弟!」

石丸「全くだ、兄弟!」

不二咲「いい感じだよ、二人とも!」

『ワッハッハッハッハッハッ!』

ドラえもん「やっぱりね……」

281 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 22:31:26.54 ID:cQpvcNA00

朝日奈「さっきからずっとこんな感じなの! ドラえもんとのび太は
     あの二人と相部屋でしょ? なにか知らない??」

のび太「思いあたることがありすぎてこまる」

石丸「おお! そこにいるのは心の友ドラえもん君ではないか!」

大和田「ほら! お前もこっち来いよ!」

ドラえもん「もう、人気者は仕方ないなぁ」

のび太「え?! ちょっと、ドラえもん?!」

不二咲「僕もいれてもらったんだよ! だからこれからよろしくね、ドラえもん!」

ドラえもん「はいはい、よろしく」

苗木「うわ! な、なに? なんで仲良く四人で肩組んでるの?!」

大神「……我にもわからぬ。食堂に来たら既にこうだったのだ」

舞園「何かのイベントでしょうか?」

葉隠「いや、俺が思うに儀式じゃねえかな?」

のび太「えーとですね、これにはいろいろふかいワケが……」

桑田「目ェ合わせるんじゃねえ! きっとなんか変な病気なんだ」

セレス「うつさないでもらいたいですわね」

石丸「失敬な! 僕達はただ血よりも濃い熱い男同士の友情に目覚めただけだ!」

大和田「サウナで熱く語り合ってな」

山田「男だらけで長時間サウナにこもり……アッー!」

腐川「不潔だわ……何やってるのよあんた達……」

苗木(お風呂に入ってない腐川さんがフケツって言っていいのかな……)

282 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 22:42:10.33 ID:cQpvcNA00

朝日奈「男同士って言っても不二咲ちゃんいるじゃん」

不二咲「あ、実は僕女装してただけで本当は男の子なんだぁー! 今まで騙しててごめんねぇ」


『?!』


「ファッ?!」

「えええええええええ?!」

「ヌフォッ?!」

山田「リアル男の娘ですとぉぉぉっ?!」

桑田「う、うそだろ……うそって言ってくれ……」

朝日奈「じょ、冗談だよね、不二咲ちゃん……?」

葉隠「そんな……不二咲っちにブロマイドを取らせてもらってファンに売る俺の計画が……!」

不二咲「ご、ごめん。本当なんだ。やっぱり気持ち悪いよね……」うるうる

腐川「気持ち悪いというかなんというか色々予想外すぎて反応に困るわよ!」

石丸「君達! 不二咲君が決死の告白をしたというのにその反応は何だ!! 女装を
    していたというのがそんなに悪いのか! ならばそんな記憶僕が忘れさせてくれよう!」


バッ!


石丸「忘れろ忘れろ忘れろビーム!!」

「ブフッ?!!」

苗木「え、な、何?! 石丸君?!」

朝日奈「いったいなにが起こったの……?!」

葉隠「う、宇宙人の仕業だべ! 全員仲良くキャトられたんだべ!」

283 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:00:11.45 ID:cQpvcNA00

大和田「ちげーよ、バカ!」


真面目な石丸の唐突なギャグは生徒達には少々インパクトが強すぎたようだ。


ドラえもん「ああっ! ぼく忘れろビームを見損ねちゃった! 密かに楽しみにしてたのに。
       もう一回ぼくに向かってビーム打ってよ、石丸くん!」

石丸「ム、親友のドラえもん君の頼みとあらば応えない訳にはいかないな!
    よし、では不二咲君も一緒にやろう!」

不二咲「えっ?! ぼ、ぼくも? ……えーと、こうかな?」

石丸「違う違う! 最初はこうだ! よし、それでは、せーの!」

石丸・不二咲「忘れろ忘れろ忘れろビーム!」

不二咲「過去のぼくのことなんて忘れろビーム! ビーム!!」

一同(かわいい……)

石丸「ハッハッハッ! 不二咲君は筋がいいな!」

桑田「ふ、不二咲ちゃんがそこまで言うならなぁ……」

山田「わ、忘れました! 僕は全部忘れましたぞ!」

大和田「さ、さすがだぜ不二咲!」

セレス「……もう呆れて口が塞がりませんわ。豚、紅茶のお代わり」

山田「ハイヨロコンデー!」


ハハハハハハ…

ピンポンパンポーン


モノクマ『オマエラ今すぐ体育館に来い!』

のび太「あ、よびだしだ」

284 : ◆takaJZRsBc [sage]:2018/03/17(土) 23:11:18.75 ID:cQpvcNA00


  ― 体育館 ―


モノクマ「オマエラなに自分で秘密バラしてんだよ! さっさとコロシアイしろよ!」

苗木「誰がコロシアイなんてするもんか!」

「そーだそーだ!」

モノクマ「ムカーッ! いいよいいよ、じゃあお望み通り暴露してやろうじゃない」


そして暴露タイムが始まる。大半は大したことのない秘密だが、


モノクマ「はい。大トリは腐川さんだよ」

腐川「や、やめてやめてやめて! お願いよ!」

モノクマ「嫌でーす! 腐川さんの秘密。それはなんと……腐川さんの正体がジェノサイダー翔なことです!」

「は?」

「え?」

腐川「いやあああああああ!」

苗木「え、う、嘘でしょ?」

朝日奈「嘘だよ! だって腐川ちゃんは血液恐怖症じゃん! 人殺しなんて出来ないよ!」

十神「モノクマの言葉は本当だ。腐川は多重人格者なんだよ」

石丸「多重人格だと?!」

腐川「ああ、もう、終わり……終わりよ……」バタン!

桑田「おい! しっかりし……」


シュバッ!


ジェノ「呼ばれて飛び出てジェノサイダー! どーも、ジェノサイダー翔でーす!」

285 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:13:13.80 ID:cQpvcNA00

大神「な、なんだ?! 急に人が変わったようになったぞ!」

葉隠「ど、どうしたんだべ腐川っち? 舌がいつもより長いべ……」

ジェノ「アタシをあの根暗と一緒にすんじゃねえよ! アタシにはジェノサイダー翔っていう
     超イカした名前があるんだから!」

山田「ひ、ひぃぃぃ! 本物のジェノサイダー翔?!」

大和田「ガキ共は下がれ!」

ジェノ「……で、今どんな感じ? なにやってんの?」

のび太「ぼくたちね、あそこにいるモノクマっていうわるいやつにとじこめられて
     コロシアイをしろって言われてるんだ。もちろん、やらないけどね」

ジェノ「フーン、そうなんだ。で、坊やと……なんだその青いの? ダルマ?」

ドラえもん「猫型ロボット! えー改めまして、こんにちは。ぼくドラえもんです!」

のび太「ぼくは野比のび太!」

ジェノ「クールでナイスな殺人鬼翔ちゃんでーす! よろぴこ♪」

桑田「お、お前らなにフツーに話してんだよ! 相手は殺人鬼だぞ!」

石丸「子供の適応力というのは本当に目を見張るものがあるな……」

山田「もはやそういう次元を超えているような……」

ドラえもん「ねえ、翔さん」

ジェノ「はいはーい。なんすか? 質問?」

ドラえもん「ところで翔さんはここで誰かを殺す気はある?」

ジェノ「どーだろー? アタシは別にむやみやたらと襲ってる訳じゃなくてこだわりがあるからね」

のび太「なんだっけ? えーっと、たしか男の人しかコロさない?」

ドラえもん「のび太くん!」

十神「! 貴様どこでそれを……」

286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/17(土) 23:13:39.75 ID:CAIg3o3q0
人格変わっただけで何で舌が伸びるんだろうな
287 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:22:51.38 ID:cQpvcNA00

ジェノ「ピンポンピンポーン! 大正解! よく調べてんじゃん。でもそれだけじゃ
     全然ダメよん。アタシは男は男でも萌える男しか殺さない殺人鬼だから」

不二咲「燃える男?」

大和田「炎みたいに熱苦しい男ってことか? じゃあ兄弟ヤベーじゃねえか!」

石丸「なんと?! 僕か?!」

ジェノ「ちげーよ!! 汗くさサウナ兄弟は黙ってろ!」

苗木「そう言われても、普通は燃えるって言われたら熱いって意味じゃないの?」

ジェノ「あー、まこちんは割りと萌えるかも」

苗木「えっ?! どういうこと?!」

舞園「ダメです! 苗木君は殺させません!」

山田「あのー、ジェノサイダー翔殿。つかぬ事をお伺いしますが、萌えるとはあの萌えるですかな?」

ジェノ「イエース! ひふみんもよーくおわかりのあの萌えでーす! なにせアタシってば
     貴腐人コースまっしぐらな重度の腐女子ですからー! ゲラゲラゲラ!」

山田「な、なんと……文学少女の裏には真逆な性格の腐女子が潜んでいたとは、エロゲみたいな展開ですな」

葉隠「そこはまあ、ゲームみたいなくらいにしとこうや……」

セレス「意味はわからないですが、ろくでもないということはわかりましたわね」

石丸「ええい! つまりどういうことなのだ! 説明したまえ!!」


山田による萌えの講義。


江ノ島「えーっと、よくわかんないんだけど……」

舞園「私は同業者にオタク系アイドルがいるのでわかりました。萌え萌えキュンてことですよね!」

山田「アイドルによる萌えキュンとかご褒美キタコレ!」

大和田「わからねぇ……」

288 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:32:42.83 ID:cQpvcNA00

桑田「女の子ならわかるけど、男に萌えるって感覚はちょっとわかんねぇよなぁ」

ジェノ「わかんないならわかんないで結構。どーせあんたらむさいヤツらは対象外だからさ」

のび太「でも、写真にうつってた人たちそんなにかっこよくなかったような……」

ドラえもん「のび太くん、シッ!」

霧切「…………」

セレス「わたくしは彼女の気持ちがよくわかりますわ。イケメンをはべらせたいのは女性の夢ですからね」

朝日奈「私はそういうのはちょっと……好きな人と二人っきりの方が……」ゴニョゴニョ…

大神「朝日奈。我もわかるぞ、その気持ち……」フッ

モノクマ「え、なにこの空気」

モノクマ「みんな! ジェノサイダー翔は殺人鬼なんだよ? 確かにそこのむさいヤツらは
      対象外かもしれないけどさ、十神君や苗木君は殺されちゃうかもしれないんだよ?」

石丸「そ、そうだ! ジェノサイダーを放置しておく訳にはいかない! このままでは風紀が乱れてしまう」

葉隠「そうだべ! なんとかしねーと!」

葉隠(あーでも、苗木っちはどうせ内臓もらう予定だったしなぁ。殺された方が
    好都合かいな? でも流石に殺人はちょっとマズイような気もするし、ウーム)

ジェノ「あらん? アタシに攻撃しようってならこっちだって容赦しないわよ!」


ハサミジャキーン!


霧切「みんな、下がって! 大神さん、大和田君、お願い!」

大神「皆を傷つける気なら我も容赦はせぬ!」

大和田「女に暴力は振るわねえ主義だが、相手が殺る気ならこっちもこたえるぜ!」

桑田「女の子ならわかるけど、男に萌えるって感覚はちょっとわかんねぇよなぁ」

ジェノ「わかんないならわかんないで結構。どーせあんたらむさいヤツらは対象外だからさ」

のび太「でも、写真にうつってた人たちそんなにかっこよくなかったような……」

ドラえもん「のび太くん、シッ!」

霧切「…………」

セレス「わたくしは彼女の気持ちがよくわかりますわ。イケメンをはべらせたいのは女性の夢ですからね」

朝日奈「私はそういうのはちょっと……好きな人と二人っきりの方が……」ゴニョゴニョ…

大神「朝日奈。我もわかるぞ、その気持ち……」フッ

モノクマ「え、なにこの空気」

モノクマ「みんな! ジェノサイダー翔は殺人鬼なんだよ? 確かにそこのむさいヤツらは
      対象外かもしれないけどさ、十神君や苗木君は殺されちゃうかもしれないんだよ?」

石丸「そ、そうだ! ジェノサイダーを放置しておく訳にはいかない! このままでは風紀が乱れてしまう」

葉隠「そうだべ! なんとかしねーと!」

葉隠(あーでも、苗木っちはどうせ内臓もらう予定だったしなぁ。殺された方が
    好都合かいな? でも流石に殺人はちょっとマズイような気もするし、ウーム)

ジェノ「あらん? アタシに攻撃しようってならこっちだって容赦しないわよ!」


ハサミジャキーン!


霧切「みんな、下がって! 大神さん、大和田君、お願い!」

大神「皆を傷つける気なら我も容赦はせぬ!」

大和田「女に暴力は振るわねえ主義だが、相手が殺る気ならこっちもこたえるぜ!」

のび太「わあ! タイヘンなことになっちゃった。ドラえもーん!」

289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/17(土) 23:34:33.66 ID:CAIg3o3q0
あれ?会話がループしてる?
290 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:42:21.74 ID:cQpvcNA00

ドラえもん「えっと、みなさん! 話し合いで解決しましょう!」

十神「話し合い? 殺人鬼とか? 馬鹿らしい」

ドラえもん「まあまあそう言わずに」

のび太「舞園さんの時みたいにみはりをつけたら?」

大神「名案ではあるが、こやつなかなか腕が立ちそうだ。暴れられれば厄介だぞ」

ジェノ「アタシだって監視されたり閉じ込められるのイヤだし」


ザワザワ……


ドラえもん(どうしよう……大神さんのことでいっぱいでジェノサイダーの対策を考えていなかった)

のび太(どうすればいいんだろう……)

ジェノ「閉じ込められちまったら白夜様の観察も出来なくなっちまうしなー」

苗木「あれ? ジェノサイダーは十神君が好きなの?」

ドラえもん「(! これだ!)そういえば十神くんはジェノサイダーさんの正体を知ってたよね?」

十神「それがなんだと言うんだ?」

ドラえもん「じゃあ、十神くんがジェノサイダーを見張ればいいんじゃないかな?」

十神「な?! 何だと、青狸! ふざけたことを言うな!」

ドラえもん「ぼくは狸じゃない! 猫型ロボット!」

不二咲「でも、もし十神君が殺されちゃったら……」

のび太「コロそうと思ってたらとっくの昔にできてたよね。でもいままで誰もコロしてないなら
     いまのところ、翔さんはだれかをコロす気はないってことなんじゃない?」

ジェノ「まあそうねん。まだ殺意が沸くほど萌えてないしアタシは基本的に面白いことが好きだからサ」

291 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:45:29.36 ID:cQpvcNA00
>>289
コピペミスしてますね……やっぱり調子が悪いのかな


読みづらいので、もう一度貼り直します。
>>288>>290はなしで。
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/17(土) 23:46:32.69 ID:CAIg3o3q0
とりあえず凶器は没収しておいたほうが良いよな
293 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:47:50.08 ID:cQpvcNA00

桑田「女の子ならわかるけど、男に萌えるって感覚はちょっとわかんねぇよなぁ」

ジェノ「わかんないならわかんないで結構。どーせあんたらむさいヤツらは対象外だからさ」

のび太「でも、写真にうつってた人たちそんなにかっこよくなかったような……」

ドラえもん「のび太くん、シッ!」

霧切「…………」

セレス「わたくしは彼女の気持ちがよくわかりますわ。イケメンをはべらせたいのは女性の夢ですからね」

朝日奈「私はそういうのはちょっと……好きな人と二人っきりの方が……」ゴニョゴニョ…

大神「朝日奈。我もわかるぞ、その気持ち……」フッ

モノクマ「え、なにこの空気」

モノクマ「みんな! ジェノサイダー翔は殺人鬼なんだよ? 確かにそこのむさいヤツらは
      対象外かもしれないけどさ、十神君や苗木君は殺されちゃうかもしれないんだよ?」

石丸「そ、そうだ! ジェノサイダーを放置しておく訳にはいかない! このままでは風紀が乱れてしまう」

葉隠「そうだべ! なんとかしねーと!」

葉隠(あーでも、苗木っちはどうせ内臓もらう予定だったしなぁ。殺された方が
    好都合かいな? でも流石に殺人はちょっとマズイような気もするし、ウーム)

ジェノ「あらん? アタシに攻撃しようってならこっちだって容赦しないわよ!」


ハサミジャキーン!


霧切「みんな、下がって! 大神さん、大和田君、お願い!」

大神「皆を傷つける気なら我も容赦はせぬ!」

大和田「女に暴力は振るわねえ主義だが、相手が殺る気ならこっちもこたえるぜ!」

のび太「わあ! タイヘンなことになっちゃった。ドラえもーん!」

294 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/03/17(土) 23:49:01.78 ID:cQpvcNA00

ドラえもん「えっと、みなさん! 話し合いで解決しましょう!」

十神「話し合い? 殺人鬼とか? 馬鹿らしい」

ドラえもん「まあまあそう言わずに」

のび太「舞園さんの時みたいにみはりをつけたら?」

大神「名案ではあるが、こやつなかなか腕が立ちそうだ。暴れられれば厄介だぞ」

ジェノ「アタシだって監視されたり閉じ込められるのイヤだし」


ザワザワ……


ドラえもん(どうしよう……大神さんのことでいっぱいでジェノサイダーの対策を考えていなかった)

のび太(どうすればいいんだろう……)

ジェノ「閉じ込められちまったら白夜様の観察も出来なくなっちまうしなー」

苗木「あれ? ジェノサイダーは十神君が好きなの?」

ドラえもん「(! これだ!)そういえば十神くんはジェノサイダーさんの正体を知ってたよね?」

十神「それがなんだと言うんだ?」

ドラえもん「じゃあ、十神くんがジェノサイダーを見張ればいいんじゃないかな?」

十神「な?! 何だと、青狸! ふざけたことを言うな!」

ドラえもん「ぼくは狸じゃない! 猫型ロボット!」

不二咲「でも、もし十神君が殺されちゃったら……」

のび太「コロそうと思ってたらとっくの昔にできてたよね。でもいままで誰もコロしてないなら
     いまのところ、翔さんはだれかをコロす気はないってことなんじゃない?」

ジェノ「まあそうねん。まだ殺意が沸くほど萌えてないしアタシは基本的に面白いことが好きだからサ」

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