真姫「卒業式」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 19:20:17.75 ID:9HR6+uhkO
3月9日。天気は晴れ、時々雨が降る事もあるでしょう。

真姫「はあ。いい天気ね」

あの人達が卒業してから今日でちょうど一年が経った。
その時、私は壇上に上り送辞を読んだ。
笑顔で送り出すと決めていたし強がりな私はその日泣く事はなかった。なのに、その一年後に涙を流す事になるなんて何とも皮肉な事だ。




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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 19:29:46.19 ID:9HR6+uhkO
凛「三年間あっという間だったね」

花陽「そうだねぇ。三年かぁ。もうそんなに経つんだね」

ねえ?あなた、アイドルやってみない?

真姫「はあ?」

出会いはいつも唐突で、けれど決まって必然的で。私の人生を語る上であの日の出会いは欠かせない訳で。あの音楽室がまるで舞台上の様に感じたのは、あの時の出会いが私の人生を動かした瞬間だったからだと思う。

あの出会いがなければ私はきっと教室の片隅にずっと閉じこもっていただけだったかもしれない。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 19:40:51.99 ID:9HR6+uhkO
部室を訪れても彼女達の面影を感じて感傷に浸る事はなかっただろうし親友達の顔を見てもただの他人に感じていただろう。

それだけ、あの時の出会いは私の人生に影響を与えていたんだと思う。

花陽「ねえ、思い出の場所を最後に一緒に見て回らない?」

親友の誘いを一瞬断ろうか迷ったのはそんな場所を回れば思い出達が私の涙を催促してくるに違いないと思ったからだ。

真姫「いや、私は…」

凛「もう。早く行くにゃ」

私の返事を待つ事もせずもう一人の親友が私の手を強引に引く。
思えばこの子はいつもそうだった。落ち着きがなくて強引で、でも私やもう一人の親友がこの場所に落ち着いたのは彼女の存在が大きい事は間違いない。

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