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【ガルパン】エリカ「私は、あなたを救えなかったから」
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609 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/25(日) 01:05:17.61 ID:XUF5iAMSO
>>608
さあ、ショータイムだ
などというボケはさておき、誰か管理局の白い魔王かワシちゃん呼んで来て〜と思ったけど、その必要は無くなった、のかな?
610 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/25(日) 03:28:22.81 ID:/QBny/c7o
乙ー
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/25(日) 09:29:41.30 ID:z2V1paBL0
乙
しかし華さん忘れてンだけどこの後華さんでもうひと悶着あったりしたら笑うなw
612 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:01:06.98 ID:0ALf6fSk0
・
・
・
エリカ「沙織、私はまだ話さないといけない人がいるの」
沙織「……華、だよね」
エリカ「ええ」
沙織「……話しづらいなら、私から」
エリカ「駄目よ。……わかるでしょ?あなたにそうしたように、華とも向き合って話したいの」
沙織「……うん」
613 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:03:47.82 ID:0ALf6fSk0
・
・
・
キーンコーンカーンコーン
エリカ「華っ!」ガタッ
華「申し訳ありません。私この後お稽古事がありますので」スタスタ
エリカ「あ……」
沙織「完っっっ全に脈無しだね……」
エリカ「……どうしよう」
沙織「……こうなったら」
614 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:07:24.32 ID:0ALf6fSk0
・
・
・
沙織「手紙だよっ!」
優花里「ある種由緒正しいやり方ですね」
沙織「そうっ!メールとは違って手書きの手紙には温もりがあるのっ!」
麻子「私が就活するころにはそんな風潮全て滅んでて欲しいものだな」
優花里「就活するんですか?」
麻子「……別にニート志望というわけではない」
沙織「とにかくっ!想いを伝えるのに手紙を使うのは古今東西の常套手段っ!そこに恋も友情も関係ないよっ!」
エリカ「でも、何を書けばいいの?」
沙織「そこはほら、華に伝えたいことがあるでしょ?」
エリカ「伝えたい事……」カキカキ
615 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:14:13.05 ID:0ALf6fSk0
『この度は私、逸見エリカの不用意な発言によって五十鈴華様の気分を害してしまい大変申し訳ありませんでした。
今後はこのようなことが無いよう、最大限配慮し、注意致します。 逸見エリカ』
616 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:14:54.65 ID:0ALf6fSk0
沙織「謝罪文っ!!?」
エリカ「え……だって、とりあえず謝るところから始めないと……」
沙織「始まるどころかこれじゃあただ謝ってるだけでしょ!?それも事務的なっ!
謝るにしてもちゃんとえりりんの気持ちを伝えるようにしないと」
エリカ「そう……」カキカキ
617 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:20:26.57 ID:0ALf6fSk0
『この度は私、逸見エリカの不用意な発言によって五十鈴華様の気分を害してしまい大変申し訳ありませんでした
今後はこのようなことが無いよう、最大限配慮し、注意致します。
しかしながら、私の発言自体には華様への侮辱、あるいは不快にさせるような意図が含まれていたわけではなく
あくまで私個人の西住みほへの感想であったため、発言を撤回することは無く訂正もいたしません。
逸見エリカ』
618 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:21:01.86 ID:0ALf6fSk0
沙織「そうじゃなーーーーーーーーいっ!!」
エリカ「えぇ……?」
沙織「確かに気持ちを伝えろとは言ったけどこれじゃあ開き直ってるだけじゃんっ!?」
エリカ「でも、私は私の考えを変えるつもりはないし、でもそのせいであなた達を傷つけて……私、ほんとに馬鹿みたい」
沙織「その話は終わったからっ!今は前を向いて華への思いを書き連ねてっ!!」
エリカ「私の華への思い……」
沙織「えりりんだって手紙書いたことぐらいあるでしょ?家族に、友達に。変に格式ばった書き方する必要ないんだよ。
大事なのは何を伝えたいのか。口に出せない思いを文字に込めるのが手紙なんだから」
エリカ「……」
619 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:29:06.37 ID:0ALf6fSk0
『エリカさんお待たせっ!』
『別に待ってなんかいないわよ』
『そう?なら良かった。それじゃあ学校行こ』
『ええ、でも途中ちょっとポストに寄るわよ』
『手紙でも出すの?』
『ええ、陸の家族にね』
『へー。エリカさんちゃんと手紙で家族と連絡とってるんだね』
『別にメールや電話もしてるわよ?でもね、自分でペンをとって日々の事を書いてると、その時思った事、伝えたい気持ちが自然と文章に現れるのよ』
『そういうものなんだぁ』
『あなたもたまには家族に手紙でも書いてみれば?』
『お父さんはともかく、お母さんに下手な手紙書くと赤字で修正入って、お説教されそうだし……』
『あなた自分の母親をなんだと思ってるのよ……じゃあ隊長に出せば?』
『毎日会ってるのに?』
620 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:30:15.04 ID:0ALf6fSk0
『いいじゃない。交換日記みたいなものよ』
『……だったら私はエリ―――』
『二人とも、おはよう』
『隊長っ!?おはようございますっ!』
『エリカは朝から元気だな』
『そうでなくては黒森峰で戦車道なんてできませんよ』
『中々言うじゃないか。なら、今日も期待しているぞ』
『はいっ!』
『……むー』
『どうしたんだ※※?』
『お姉ちゃんはずるいよ』
『?』
『※※、なんか言った?』
『なんでもないよっ!ほら、ポスト寄るんでしょ。早く行こっ』
『あ、ちょ、引っ張らないでよ。隊長、それじゃあまた後でっ!』
621 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:38:07.08 ID:0ALf6fSk0
エリカ「……」
沙織「えりりん?」
エリカ「……やっぱり私が今、華に伝えたいのはこの言葉ね」カキカキ
622 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:38:50.85 ID:0ALf6fSk0
『放課後、体育館裏で待つ 逸見エリカ』
沙織「果たし状っ!?」
623 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:45:34.16 ID:0ALf6fSk0
・
・
・
―体育館裏―
エリカ「……」
沙織「……華、来てくれるかな」コソッ
優花里「さすがにあれを無視するような方ではないかと……」コソソッ
麻子「あまり騒ぐなよ。逸見さんは一人で行くと言っていたのだから。それに、心配することは無いと思うぞ」コソソソッ
沙織「……来たっ!?」
624 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:48:52.03 ID:0ALf6fSk0
エリカ「……華」
華「中々古風な誘い文句ですね、つい足が向いてしまいました。それにこの絵、
判別ができませんでしたが、おそらく私の内臓をぶちまけてやるという意思表示だと解しました」
エリカ「え……あんこう、なんだけど……ちょっと余白があったから何か描こうかって。
私たちのチームエンブレムだし、いいかなって……」
優花里「ほんとに何なんでしょうあれ……エンブレム見ながら書いてましたよね?」
沙織「だからやめとけって言ったのに……」
麻子「生まれ持ってのセンスはどうしようもなかったな」
625 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:52:48.74 ID:0ALf6fSk0
華「それで?私とのタイマンをお望みでしたら受けて立ちます」スッ
エリカ「なんであなたはそんなに好戦的なのよ……華、私ともう一度戦車に乗って欲しい」
華「……私はもうあなたと共に歩むつもりはありません。果し合いではないというなら私はもう帰らせていただきます」
エリカ「っ……華っ!!」
華「……なんでしょうか」
626 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:53:33.17 ID:0ALf6fSk0
エリカ「ご飯食べに行くわよっ!」
627 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 18:59:34.11 ID:0ALf6fSk0
・
・
・
エリカ「……」モグモグ
華「……」モグモグ
沙織「こっそりついてきたけど……さっきから無言だね」
優花里「ただ黙々と口にものを運んでいるだけです……」
麻子「デザート頼んでいいか?」
628 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:00:10.25 ID:0ALf6fSk0
エリカ「……ここのハンバーグ結構おいしいでしょ」
華「そうですね」
エリカ「遠慮しないでもっと頼んでもいいわよ?ここは私が出すから」
華「遠慮します。あなたにそこまでされるいわれはないので」
エリカ「……」
華「……」
沙織「あぁ……また黙っちゃった……」
優花里「見ているこっちのお腹が痛くなります……」
麻子「フォンダンチョコッシュか……ちょっと気になるな
629 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:01:22.95 ID:0ALf6fSk0
エリカ「……華、私ともう一度戦車に乗って欲しい」
華「同じことを言わせないでください」
エリカ「私にはあなたが必要なの」
華「あなたがそうであっても、私は違います」
エリカ「っ……」
沙織「っ……えりりん」
優花里「頑張ってくださいっ……」
麻子「熱っつ!?なんだこれ中のチョコが熱っつ!?めっちゃこぼれるなこれ」
630 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:08:13.46 ID:0ALf6fSk0
エリカ「……そうね。あなた意外と頑固だものね」
華「わかってくれたようで何よりです」
エリカ「……沙織も、あなたも、優花里も麻子も。自分だけの意志を、信念を……道を持ってる。それは、私には無いものよ」
華「……」
エリカ「私は、道や信念だなんて立派なものを持ってない。戦車道も私にはそれしか無いからやってるだけ」
華「……」
エリカ「……だけど大洗に来て、戦車道を再開して、私……楽しかった。戦車も練度も、何もかも足りなくても……それでも。
あなた達と、みんなと。全身で全力で勝利を求め続けた今日まで本当に楽しかったわ」
華「……」
エリカ「華、私はあなたに許してもらおうとは思わない。だけど、もう一度チャンスをちょうだい。もう一度だけ、私と共に歩んでほしい」
華「……あなたは、私に弁解しないのですか?自分が死者を愚弄するような輩であることを否定しないのですか?」
エリカ「……しないわ。私にとって西住みほはどうしても許せない存在だから」
華「つまり、私に道を曲げてあなたと共に歩めということですね」
631 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:09:03.37 ID:0ALf6fSk0
エリカ「そうよ。そう、私は……私にはあなた達が必要なの。だから絶対に離さない――――たとえ、あなたの意志を無視しても」
華「……ワガママ、自分勝手。でも……情熱的ですね」
エリカ「……同じ事を最近私も思ったわ」
華「あなたは、私以上に頑固ですね。自分が間違っているとわかって、その上で押し通すと言っているのですから」
エリカ「……かもね」
華「……正直なところ元々私はあなたへの怒りはそれほどもっていません。私が離れたのは西住みほさんの事もありますが、何よりもあなたが沙織さんを悲しませたからです」
エリカ「……」
華「ですから、あなたが沙織さんと和解した時点で私もあなたへのわだかまりはなくなっていました。沙織さんは優しい方です。
だけど、人を見る目は確かですから。……だからと言って何もなしに元の鞘に収まるつもりはありませんでしたが」
エリカ「……」
632 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:10:29.82 ID:0ALf6fSk0
華「エリカさん」ピッ
エリカ「何、その指?」
華「望み通りチャンスをあげます。……代わりに誓ってください」
エリカ「……何を」
華「もう、沙織さんを悲しませないと。私はあなたの主義思想についてとやかく言うつもりはありません。
ですが、沙織さんは私にとって大切な友人です。たとえ沙織さんが自分で選んだ道だとしても、私は……沙織さんのあんな顔をもう見たくないのです」
エリカ「……」
華「戦車道を始めたことで私は自身の華道をより深めることができました。優花里さんや、麻子さんだけでなく、たくさんの方々と出会えました。
戦車道は私にとって大切な物になりました。……あなたには感謝しています。だから……エリカさん、お願いです。私に、この指を折らせないでください」
エリカ「……誓うわ。もう、沙織を悲しませない」
華「……信じます。エリカさんの言葉ですから」
優花里「なんか結婚の許しをもらいに来た恋人と、娘を愛するお父さんの会話みたいですね」
沙織「やだもー!私、ちゃんと素敵な旦那さんと幸せになるからねお父さんっ!!」
麻子「うっわ制服についてしまった……沙織、洗ってくれ」
沙織「えー?もうしょうがないなぁ……」
優花里「亭主関白だ……」
633 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:18:42.40 ID:0ALf6fSk0
華「……あなたの闇は決して小さくない。でも、例えそれで傷つく人がいたとしても歩みを止めないというのであれば……それもまた、道なのでしょう」
エリカ「華……」
華「エリカさん、我がままで、頑なで、歪で、だけどひたむきなあなたの想い。しかと受け止めました」
エリカ「……」
華「そして、忘れないでください。私たちと今日まで歩んできた足跡は間違いなくあなただけの道なのだということを」
エリカ「……」
華「その道に何を見出すのかはまだわかりません。ですが、どんな結果であろうとも私たちはあなたのそばにいます――――友達ですから」
エリカ「……うんっ!」
沙織「えりりんっ……良かった……」
優花里「エリカ殿、やりましたねっ……」
麻子「だから言ったろ。心配することは無いって」
634 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:21:21.38 ID:0ALf6fSk0
エリカ「華……ありがとう」
華「こちらこそ――――ごちそうさまです」ピンポーン
エリカ「……え?」
華「あ、ここからここまで全部お願いします。……ああ、サラダも」
エリカ「ちょ、華?」
華「ここはエリカさんが出してくれるのですよね?」
エリカ「いや、あなた断っ……」
華「それは、エリカさんと仲直りしていなかったからですよ。もとの関係に戻れた以上、遠慮するほうが無粋というものです」
エリカ「いや、それはそう……なの?」
華「ええ。だからこそエリカさんも食事代を持つだなんて言ったんですよね?」
エリカ「……はぁ、わかったわよ。好きにしなさい」
華「はいっ♪じゃあデザートも……このフォンダンチョコッシュというの、美味しそうですね?」
エリカ「……いいわよ。好きにしなさい」
華「はい、遠慮しません♪」
沙織「華のあんな振る舞い初めて見た……えりりん大丈夫かな」
優花里「た、たぶん……ほら、余裕な表情を」
麻子「……いや」
635 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:29:12.01 ID:0ALf6fSk0
エリカ「私の財布、頑張ってっ……負けないでっ……1円でも多ければ大丈夫だからっ……」ブツブツ
沙織「……まずそうだったら私たちも出そう?」
優花里「……ですね」
麻子「逸見さん、まぁあれだ。……頑張れ」
636 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:30:58.59 ID:0ALf6fSk0
華「エリカさん、ほらアーン」
エリカ「んっ……」モグモグ
華「美味しいですね?」
エリカ「……ええ」
華「今度は……そこにいるみなさんと来ましょう」コソッ
エリカ「……そうね、みんなには心配かけてばっかだから」
華「ふふっ、エリカさん?」
エリカ「何?」
華「試合、頑張りましょう」
エリカ「……言われなくても。華、頼りにしてるわ」
華「任せてください」
637 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/27(火) 19:31:41.73 ID:0ALf6fSk0
ここまで。次土曜。
638 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/27(火) 19:53:55.82 ID:ubCA1C/aO
乙乙
お役所かってツッコミと外野の3人よ
後まほは何故伏せてたのか・・
639 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/27(火) 21:40:52.28 ID:vH06qkgI0
乙
エリカの財布は大丈夫かな…
640 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/27(火) 22:25:55.06 ID:/zy1/ofiO
最初の謝罪文が完全に世界のヘイポーで草
641 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/27(火) 22:45:59.51 ID:eFqYGM7pO
乙
絵が下手・・・?考えすぎ・・・?
642 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/27(火) 23:23:14.99 ID:Ph1XzNBe0
あ……
643 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 00:27:50.04 ID:DA3kf/vo0
そういえばどこぞの妹さん美術が苦手でしたねぇ
644 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 01:00:16.56 ID:zjVZIW0x0
そういやまほもずっとお前って呼んでるよな...
645 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 01:13:19.66 ID:X/cnOfpoO
エリカ最初に昔の癖でクラスメイトのフルネームくらいは覚えてる、って言ってるけどエリカそんな雰囲気ないよね・・・?でもエリカ=みほ説はみほの元の知名度が高いだろうから色んなキャラと出会って決勝まで顔出しで上がって行ってる事を考えたらやっぱ無理があるか?
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 01:52:23.44 ID:obCoqTS0O
本編見る限りみほの知名度は低いぞ
647 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 09:23:01.33 ID:aPAdTzBBO
そいや本編でみほが言ってたっけ名前云々って
ヤバい続きが気になって仕方ない
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 11:18:56.89 ID:pNQDlUl+0
とりあえず展開予想は止めといた方がええと思うぞ
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 12:20:15.46 ID:gNxgVwaPo
予想はよそう
650 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 12:24:24.43 ID:5TMxPcE0O
クラスに来たときに「銀髪」って出てるからこのエリカはただ絵が下手なだけのエリカだよ
651 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 12:25:42.24 ID:5TMxPcE0O
雪みたいに綺麗を拡大解釈してるだけだった、すまぬ上は訂正
652 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/03/28(水) 13:35:40.22 ID:P8Zzd1LM0
自分でペンをとって日々の事を書いてると、その時思った事、伝えたい気持ちが自然と文章に現れるのよ
あっ…(
653 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 14:30:22.12 ID:X/cnOfpoO
こういう予想はあんまり良くないのかな?とりあえず読み直したら色んな発見があって改めて面白かった、続きが楽しみだ
654 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 15:34:44.63 ID:twOxPe450
ホントに華さんでもうひと悶着あって草w
しかしえりりんこれはやっぱり……
いや俺勝手予想皆混乱
どのみちカッちゃん辺りが何か言うだろうし……
655 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 17:47:41.60 ID:WTn8qxUX0
銀髪=元の髪色の抜けた白髪って説も捨てきれない。
これは続きが気になる。
656 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/28(水) 18:54:49.29 ID:HANIROm90
ペパロニは「西住みほの事は」って言ってたしなぁ
エリカはエリカだと思うんだが…
まぁあまり深読みするのはやめるとしよう
657 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/29(木) 14:54:47.02 ID:SOIo4/J2o
(誰か
>>649
に突っ込んでやれよ)
658 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/29(木) 15:44:08.10 ID:szfCay9L0
皆自分の展開予想を発表するのに必死だから…
659 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/31(土) 12:52:31.24 ID:omJVNaeu0
読者が展開予想して作品がエタるなんてのはよくある話
660 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:05:49.33 ID:IIBNUqA30
・
・
・
エリカ「今日の訓練はこれで終わり。みんな、よく頑張ったわね。それじゃあ解散っ!!」
ザワザワ
ツカレター
オフロハイリニイコー
エリカ「……」
杏「逸見ちゃーん」
エリカ「会長?」
杏「今日もお疲れー。最近は特に熱が入ってるねー」
エリカ「何よ急に」
杏「いやー、一時はどうなるかと思ったよ。仲直り出来て何より何より」
エリカ「……やっぱり気づいてたのね」
杏「生徒の事はよく見てるからね」
エリカ「そう。……あなた達にも心配かけたわね」
杏「いいよいいよ、逸見ちゃんには世話になってるからね。……それよりも、後で生徒会室来てくれる?」
エリカ「……?」
661 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:12:32.59 ID:IIBNUqA30
・
・
・
ガチャ
エリカ「来たわよ」
杏「おー逸見ちゃんよく来たね。ままっ、入って入って」
桃「会長お手製のあんこう鍋だ」
柚子「おいしいよー」
エリカ「生徒会室なのにこたつに鍋って……あなた達ほんとに好き勝手やってるわね……」
杏「いいじゃんいいじゃん。北緯50度を超えてもう寒くてしょうがないんだから」
桃「次のステージは雪原か……プラウダのホームみたいなものだな」
杏「向こうについたら管理局で選手と戦車の登録しないとなー」
桃「会長、この寒さですしそれは私が行きます」
杏「いいって」
桃「だったらせめて名簿の作成ぐらい……」
杏「それも大丈夫。私が全部やっておくよ」
桃「しかし、サンダースの時からずっと会長が全部やって……」
杏「いーのいーの、こういうのは一番偉い私がやるもんなの」
エリカ「なんか、随分やる気ね?」
杏「いやいや、河嶋達には準決勝までの時間を有効に使ってほしいからね。このぐらいの雑務は私がやるよ」
桃「会長っ……」ウルッ
エリカ「ちょろいわねぇ……」
662 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:15:48.54 ID:IIBNUqA30
柚子「逸見さん、こっちは雪原での経験がないけど大丈夫?」
エリカ「全車両の雪原塗装や、防寒の準備なんかは進めてるわ。操縦手のみんなにも私から雪上での操縦のコツとか注意事項は話してあるし」
杏「そういや、さっき自動車部が頑張ってたねー」
柚子「会場は雪原なのに戦車まで白いんじゃ見てるこっちも寒くなるよー」
エリカ「仕方ないでしょ。できる策はとっておかないと」
杏「だね」
エリカ「……それで?何の用よ」
杏「慌ただしいなぁ。ごはんまだなんでしょ?ほら、よそってあげるから」
エリカ「そう?ありがとう。ごちそうになるわ」
桃「?今日はやけに素直だな」
エリカ「先日、ちょっと浪費しちゃってね……できるだけ出費は抑えたいのよ……」
桃「お前、学生の内に金遣いが荒いと将来苦労するぞ」
エリカ「桃ちゃんに言われると効くわね……」
桃「どういう意味だっ!?」
663 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:20:13.07 ID:IIBNUqA30
杏「はい、どうぞ」
エリカ「いただきます」
杏「どう?」
エリカ「……確かにおいしいわ。こだわりを感じる味ね」
杏「気に入ってもらえたようでなによりだよ」
エリカ「……」モグモグ
杏「……それにしても、逸見ちゃんがここに来てからずいぶんと慌ただしくなった気がするよ」
エリカ「巻き込んだあなたが言う?」
杏「あーそれもそうだね。でも、悪くなかったでしょ?」
エリカ「……そうね」
桃「もうすぐ準決勝か……」
柚子「ここまで来れるとはね……」
杏「そうだなー……ほんとうに、ここまで来れるとは思ってなかったよ」
エリカ「……」
664 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:22:58.16 ID:IIBNUqA30
杏「逸見ちゃん。今日呼んだのはね、一度逸見ちゃんに話しておきたかったんだよ。この学園の事を」
エリカ「転校して4か月もたてばもうだいぶ知ってるわよ」
杏「そういう事じゃないってわかってるでしょ?」
エリカ「……どういう風の吹き回し?あれだけ黙秘していたのに」
杏「私も話すつもりは無かったよ。でも、私たちがここまでこれたのは逸見ちゃんのおかげだから」
エリカ「……あなた達だって頑張ったじゃない」
杏「あはは、ありがと。……3人で決めたんだ、逸見ちゃんにちゃんと真実を伝えようって」
エリカ「……私は、あなた達の事情に大体の察しはついてるわ」
杏「それでも、言葉にしてちゃんと伝えたいんだよ。お互いが分かっているつもりにならないために」
エリカ「……」
665 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:27:45.05 ID:IIBNUqA30
杏「逸見ちゃん、この学校は、大洗女子学園は……このままだと廃校になる」
エリカ「……そう。やっぱり……学園艦は維持運営費がかさむものね、公立の学園艦は順次統廃合していく。ニュースで聞いたとおり。……まさか自分が当事者になるとは思わなかったけど」
杏「みんなそうだよ。私も、河嶋も、小山も。卒業するまで、卒業してもずっとこの学園艦があると思ってた」
柚子「……遅くとも来年度にはこの学校は学園艦ごとなくなるの」
エリカ「……」
杏「正直、理由は理解できるんだよ。逸見ちゃんの言う通り学園艦は維持費がかかる。国のお金だって無限じゃないんだから。そんで、
どの学園艦を潰すかってなったら生徒数が減少してて、なんの実績もないうちが選ばれるのもまぁ、仕方ないと思う」
エリカ「……だけど、理解はできても納得はできなかった」
杏「……うん。どれだけ正しい理由であろうと、大洗が廃校になる事でその浮いたお金でもっと正しい事ができるとしても――――ここは私たちの学校なんだよ。
親元を離れてる子が多い中、それでも寄り添って生きてきたんだ。学園艦は、私たちにとってもう一つの故郷なんだよ」
エリカ「……」
杏「まぁ、向こうの答えは最初から決まってるんだ。それをいくら生徒会長とは言え生徒の言葉で覆すことなんてない」
エリカ「……だけど、あなたは譲歩を引き出した」
杏「向こうがどれだけ本気かわからないけどね。軽い口約束だよ『戦車道の大会で優勝すれば廃校は取り下げる』ってね。
20年以上前にやってた事で今さら優勝できるだなんて向こうも思ってないよ」
エリカ「そこに私が転校してきた」
666 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:31:51.95 ID:IIBNUqA30
杏「天啓だと思ったね。これは大洗を存続させろって神様が言ってるんじゃないかって」
エリカ「……」
杏「……ごめん。本当はそんなの思ってなかった。ただ、どうせやるなら経験者がいたほうがみんな楽しめるかなって」
エリカ「最初に私に言った事、嘘じゃなかったのね」
杏「私だってそれなりに戦車道を調べたんだよ。たった一人のエースで戦況が覆るほど、戦車道は甘くない」
エリカ「ええ、その通りよ。なのにあなたは大会に出ることを選んだ。無様に負ける可能性のほうが高かったのに」
杏「……」
エリカ「それはたぶん―――――桃ちゃんのためなのよね」
桃「……」
杏「……なんでそう思ったの?」
エリカ「何となくよ。会長も副会長もどこか廃校について達観してるから。……ていうか、今にも泣きそうな桃ちゃん見てたら私も同じ気持ちになるわよ」
桃「な、泣いてないっ!」グスッ
柚子「ほら桃ちゃん、ハンカチ」
桃「だから泣いとらんっ!」
667 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:34:11.83 ID:IIBNUqA30
エリカ「……桃ちゃん、この学校好き?」
桃「大好きだっ!……だから、守りたいんだ……」
エリカ「……」
杏「……逸見ちゃん、次の試合……勝てると思う?」
桃「会長っ!?何を弱気な事をっ!?」
柚子「桃ちゃん」
桃「っ……すみません」
杏「いいよ。……で、どう?」
エリカ「……正直、私が部外者なら棄権したほうが時間の浪費をしなくて済むと思いますね」
桃「っ……」
杏「そっか。だよねぇ……」
668 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:38:49.31 ID:IIBNUqA30
エリカ「戦力差があまりにもありすぎる。準決勝では参加車輛が15輌までになるのに対してこちらが使えるのは8輌。
おそらくこれが大洗のフルメンバーになるわ。時間も、戦車も、人も。これ以上探してる余裕はないんだから」
桃「でもそれはサンダースの時だってっ!」
エリカ「ええ、そうよ桃ちゃん。サンダースの時も2倍近い戦力差があった。それでも勝てたのは運が味方したからよ」
桃「なら今回だってっ!!」
エリカ「戦車道に限らず戦いは数こそが最大の勝因よ。相手は前年度の優勝校、それに加えて準決勝は雪原ステージ、相手のホーム。
……勝てると思う?サンダースでの幸運がまた降ってくると思う?」
桃「でも、それでもっ!!」
杏「河嶋。逸見ちゃんの意見は正しいよ」
桃「っ……だけどっ戦う前に諦めるだなんて事したくないっ!!」
エリカ「……一つだけ策があるわ」
桃「ほんとかっ!?」
エリカ「ええ。……でも、あくまで1割に満たないであろう勝率をわずかに上げる程度のものよ」
桃「それでもっ無いよりましだっ!!」
エリカ「……そしてこの作戦をするにあたって条件がある」
杏「条件?」
エリカ「廃校の件を戦車道の履修者全員に伝える事よ」
杏「……逸見ちゃん、それは」
669 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:41:30.40 ID:IIBNUqA30
エリカ「……あなたがみんなに学園の存続を背負わせたくないのはよくわかるわ。だけどね、この作戦には高い練度となによりも意識の統一が必要になる。
みんなは現状全力でやってくれているわ。だけど、それはあくまで試合中での事。あの子たちは自分たちがどれだけ追い込まれているのか知らないの」
杏「……それを知ったってプレッシャーになるだけじゃない?」
エリカ「私は、みんながその程度で潰れるような子だとは思ってないわ」
杏「……そっか。……うん、そうだね。わかった」
エリカ「なら、明日早速――――」
杏「私から言うよ」
エリカ「……いいの?」
杏「むしろ私以外に誰が言うのさ?言い出しっぺは私なんだから」
エリカ「……わかったわ」
桃「……」グスッ
670 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:44:29.25 ID:IIBNUqA30
エリカ「……桃ちゃん」
桃「……なんだ」
エリカ「大洗ってどんな学内行事があるの?」
桃「体育祭、合唱祭、学園祭……」
杏「去年は大カレー大会なんてのもやったよ」
柚子「ほかにもハロウィンの仮装祭り、夏の水かけ祭り、泥んこプロレス大会だなんてのもやったんだ」
杏「まぁ、大体は私の思い付きだけどねっ」
エリカ「ふふっ、楽しそうね。……なら、今年も期待しているわ」
杏「逸見ちゃん?」
エリカ「……勝つわよ。絶対に」
671 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/31(土) 23:45:25.17 ID:IIBNUqA30
ここまで。次火曜で。
672 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/31(土) 23:51:15.77 ID:mzirwk/g0
乙
673 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/31(土) 23:57:52.10 ID:8kgnz79G0
桃ちゃんかわいいなあ
乙
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/01(日) 01:17:23.48 ID:csdzks0TO
乙です!
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/01(日) 12:56:46.97 ID:6+5XAcFno
乙ー
676 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/01(日) 19:03:19.34 ID:y/NfA9aaO
乙、ここまで待ち遠しいの久し振りだわ
677 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/04/01(日) 21:03:22.24 ID:X1WRJWnkO
ラノベにして出版して欲しい。表紙と挿絵はあさぎ桜で
678 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/01(日) 22:43:22.57 ID:kiyEcnF20
乙
泣けてくる
679 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:04:50.69 ID:YxKhrdIk0
・
・
・
ザワザワ
杏「逸見ちゃん、全員揃ったよ」
沙織「えりりん、みんなを集めてどうしたの?」
エリカ「みんな、今日は練習前に話しておきたいことがあるわ」
沙織「話しておきたいこと?」
華「なんでしょうか?」
優季「先輩に彼氏ができたとかだったりして〜」
沙織「ええーっ!?ちょ、えりりん私聞いてないよっ!?」
エリカ「そりゃそんなの出来てないから言ってないわよ……話ってのは会長からよ。それじゃあ、お願い」
680 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:09:05.53 ID:YxKhrdIk0
杏「ん。――――みんな、この学校は好き?」
沙織「え……何急に……」
あや「学校が好きって……」
優季「愛着はありますよぉ?中学の時からいるしぃ」
梓「先輩に出会えてほんとに良かったですっ!」
優花里「私は、戦車道が始められてほんとに感謝してますっ!」
華「皆さんと出会えたのは、この学校があっての事です」
麻子「……まぁ、色々面倒なことはあったがここまで進級できたのはこの学校だからだと思ってる」
そど子「その面倒に私は含まれてないでしょうねっ!?」
カエサル「勝手知ったる地元。腰を据えて歴史に没頭できるのは他にはない長所だ」
ナカジマ「学園艦グランプリなんて他じゃできないだろうしねー」
ねこにゃー「ぼっちな私に、リアルな友達ができたのはここだからだよ」
典子「たとえ人数が足りなくとも、同じ志を持ったチームメイトに出会えた事が何よりの幸運ですっ!」
681 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:17:15.78 ID:YxKhrdIk0
エリカ「だってさ」
杏「そっか……うん。なら」
桃「っ……」
柚子「……」
杏「みんながこの学校を好きだってわかってほんとに嬉しい。……でも、このままじゃ大洗女子学園は無くなるんだ」
ザワッ……
沙織「ど、どういうことなの?」
杏「……私たちが出てる戦車道の全国大会。これに優勝できないと―――――我が校は廃校になる」
682 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:23:27.99 ID:YxKhrdIk0
優花里「なっ……どういうことですかっ!?」
沙織「廃校になるっていったい……」
杏「大洗女子学園は学園艦の統廃合の対象に選ばれたんだ。そのため、このままだと今年度末には廃校になる」
エルヴィン「随分急な話だな……」
妙子「部の復活どころか学園がなくなっちゃうなんて……」
あや「そんなのないよぉ……」
梓「で、でもっ!優勝すれば廃校にはならないんですよねっ!?」
エリカ「ええ、そうよ」
梓「だったらっ……」
エリカ「でもね、次の相手は前回の優勝校。戦車道を再開してまだ間もない私たちが本当に勝てると思う?」
梓「そんな……エリカ先輩何弱気な事っ……」
エリカ「弱気だとかそういう話じゃない、純然たる事実よ。プラウダの質は人も、戦車も全てにおいて今までの相手より上よ」
梓「っ……でもっ!私たちだって強くなりましたっ!戦車だって、一回戦の頃より増えて……」
エリカ「そう、戦車も増えた。何よりもあなた達が強くなった。それもまた紛れもない事実だわ」
梓「ならっ!!」
エリカ「……それでも、相手のほうが上なのよ」
梓「っ……」
683 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:29:05.70 ID:YxKhrdIk0
杏「……みんながこの学園を好きだってのはわかった。なら、もう一つ聞くよ――――――みんなはどうしたい?」
沙織「それは……」
杏「勝ち目が薄いのは今逸見ちゃんが言った通り。だからこのまま負けても誰も責めない。そもそも、廃校の事を生徒で知ってるのはここにいる人たちだけなんだから」
カエサル「……つまり、こう言いたいのか。悪あがきをせず、潔く負けて残り少ない大洗での生活を楽しめ、と」
杏「そういう選択肢もあるって事だよ。イベントでもなんでもたくさんやって、最後の思い出をみんなで作るってのも悪くないと思うけど?」
麻子「……確かに、一理あるかもしれん」
沙織「麻子っ!?」
麻子「私は戦車道に詳しいわけではないが、逸見さんの言ったことが間違ってるとも思わん」
沙織「だからってっ!!?」
桃「っ……嫌――」
684 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:29:38.37 ID:YxKhrdIk0
梓「嫌だっ!!」
685 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:33:35.83 ID:YxKhrdIk0
桃「澤……?」
あや「梓……?」
桂利奈「梓ちゃん?」
梓「私は……この学校が好きです。みんなと出会えて、先輩たちと出会えて、そして戦車道に出会えてっ!」
エリカ「……」
梓「みんな、諦められるのっ!?ここまで来れたから充分だって、負けても廃校になっても、よく頑張ったからいいってホントに自分に言えるのっ!?」
典子「……そうだな。どんなに追い込まれててもそこで奮起できないようじゃバレー部復活なんて夢のまた夢だ」
あけび「キャプテン……」
梓「エリカ先輩っ!!私は、あきらめませんっ!!相手が優勝校だろうと、数で、人で負けてようともっ!!」
エリカ「根性ってやつ?それで勝てるなら苦労しないわ」
梓「……戦う前に負ける事を考えるやつがありますか?」
エリカ「……言ってくれるじゃない」
梓「だって、他でもないあなたが、エリカ先輩がそうじゃないですか。聖グロとの試合からずっと、いつだって勝ちを目指してここまで来たんじゃないですかっ!!」
エリカ「……」
686 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:35:18.52 ID:YxKhrdIk0
あや「……そうだね、大変だったけど私たちはそれでも全力でやってきたんだもんね」
左衛門座「合戦に向かう以上勝利以外はいらないな」
ツチヤ「まだまだ先輩たちとやりたいことがたくさんあるんですっ!こんなところで終われませんっ!」
ももがー「やれることがあるならなんだってするももっ!」
ゴモ代「先輩が残してくれた伝統を無にしたくないです」
ホシノ「後輩に情けない姿は見せられないな」
ぴよたん「後に続くみんなのためにも、学園を守って見せるぴよっ!」
柚子「みんな……」
桃「そうだ……そうだその意気だっ!!」
687 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:39:52.14 ID:YxKhrdIk0
ねこにゃー「逸見さん、何か考えがあるんでしょ?」
エリカ「……どうしてそう思うの?」
ねこにゃー「だって会長も逸見さんも『勝ち目が薄い』とか『相手のほうが強い』とはいうけど、『勝てない』だなんて一度も言ってないんだもの」
エリカ「……言葉の綾よ」
ねこにゃー「それともう一つ。……この中で一番諦めが悪いのは逸見さんでしょ?」
エリカ「……はぁ。―――――よく知ってるじゃない」ニヤッ
梓「先輩っ……!」
ねこにゃー「逸見さんっ……!」
典子「隊長っ!!」
エリカ「みんな、どんなに絶望的な状況でも勝機を見つけ出す。それは戦車道をする上での最大の作戦であり礼儀よ。
だけど、そのためには個々人の意志が強くないといけない。……答えなさい。あなた達、このまま終わっても良いのっ!?」
688 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:40:48.03 ID:YxKhrdIk0
沙織「みんな……」
優花里「……エリカ殿は信じてたんですね」
華「はい、みなさんが決して諦めるような人たちではないと」
麻子「……逸見さん、話してくれ。何かあるんだろ」
エリカ「……今のあなた達ならできるはず。逸見エリカの得意技<フェイバリット>を」
優花里「それは、いったい」
エリカ「一糸乱れぬ統率で、雷の如く敵の懐に入り込み、フラッグ車を撃破する」
優花里「そうか……」
エルヴィン「……なるほど」
左衛門座「して、その作戦名は」
689 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:41:15.42 ID:YxKhrdIk0
エリカ「作戦名は――――ゴロゴロ作戦。これで、勝ちに行くわよ」
690 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:41:44.56 ID:YxKhrdIk0
ここまで。次は土曜で
691 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/03(火) 18:52:03.41 ID:IAKZNR5do
乙。わくわく。
692 :
やっべ抜けてた。>>687と>>688の間に以下の文追加で。
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/03(火) 18:55:42.80 ID:YxKhrdIk0
梓「私たちはこのまま終わりたくないですっ!!」
ねこにゃー「やっと見つけた居場所を守りたい」
典子「そのために必要なことは努力と根性でやってみせますっ!」
カエサル「座して死を待つ事が美徳だなんて思えんからな」
そど子「学園の風紀を守るためにも、学園を守って見せるわっ!」
ナカジマ「皆の努力を見てきたからね。最後まで付き合うよ」
桃「やっと掴んだ光明なんだっ!ここで、諦めてたまるかっ!!」
693 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/03(火) 18:58:51.20 ID:wUyajrcQ0
乙!
694 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/03(火) 19:32:08.82 ID:/Yz7vzmpO
ゴロゴロ・・・乙乙
695 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/04/03(火) 19:45:07.63 ID:pPNR8+pMO
乙
コレを楽しみに土曜まで頑張ろうと思う自分がいる
696 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/03(火) 19:48:42.21 ID:BzIDFDTSO
>>677
死んで
697 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/03(火) 21:19:29.16 ID:1DEFv2Y2O
乙であります!
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/03(火) 21:48:57.35 ID:/kZ8YSzbO
動物も一緒にゴロゴロ…
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/04(水) 07:57:03.69 ID:Mg8ZdfL2o
乙ー
700 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/04(水) 08:54:47.88 ID:4LIYx7kw0
乙
エリカお前そのそのネーミングセンス……
701 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/04(水) 18:36:13.94 ID:4tCsq/V/0
り、リスペクトしてるんだよ、多分
702 :
やっべ抜けてた。>>687と>>688の間に以下の文追加で。
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:13:00.22 ID:aEHKyHBZ0
・
・
・
―プラウダ高校学園艦―
ダージリン「カチューシャ、準決勝進出おめでとう」
カチューシャ「この程度当然よ。それより、あなた達こそ私たちが勝った相手に負けるだなんて」
ダージリン「勝負は時の運。と言いたいところだけれど、正直なところ私は黒森峰に負けたとは思ってないわ」
カチューシャ「……?あなたにしてはずいぶんと陳腐な負け惜しみね」
ダージリン「……私たちは、黒森峰の隊長と副隊長に負けたのよ」
カチューシャ「同じじゃない」
ダージリン「違うわ。……もっとも、それは対峙した人じゃないとわからないでしょうけど」
カチューシャ「どういうこと?」
ダージリン「二人の戦い方は戦車道というにはあまりにも……怒りがこもっていた」
カチューシャ「怒り……」
703 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:19:51.58 ID:aEHKyHBZ0
ダージリン「まだかろうじて西住流の体裁を整えていたのが逆に恐ろしいわ。もしも決勝だったら彼女達はきっと、なりふり構っていなかったでしょうから」
カチューシャ「……」
ダージリン「カチューシャ、あなた達が戦う大洗は」
カチューシャ「あいつがいるんでしょ。とっくに知ってるわよ」
ダージリン「……あなたは彼女との因縁があるものね。……向こうは知らないでしょうけど」
カチューシャ「まさかあんな無名校に転校してるだなんてね」
ダージリン「カチューシャ。あなたは、彼女と戦える?」
カチューシャ「愚問ね。相手が誰であろうと叩き潰すわ」
ダージリン「……そう答えると思ってたわ。……大洗の隊長は、逸見エリカは強いわよ」
カチューシャ「……あら、あいつそんな名前だったの?知らなかったわ」
704 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:24:57.92 ID:aEHKyHBZ0
・
・
・
―西住邸―
まほ「……お母様、明日行われる準決勝で私達の相手が決まります」
しほ「ええ」
まほ「強豪のプラウダに対し、相手は素人集団です。順当に考えてプラウダが勝ち進むでしょう」
しほ「……ええ」
まほ「お母様、かねてよりお願いしていたように大洗が負けた場合、大洗の隊長を西住流より破門して頂きたい」
しほ「……」
まほ「元より、何故あいつが未だに西住流の門下生として名を連ねているのか。私には理解できません」
しほ「……私も大洗の試合には注目していました。1回戦、2回戦、共に少ない戦力を効率よく使うことで勝利を手にしている。
西住流は勝利こそ至上。ならば、あの子の西住流も決して間違っては――――」
まほ「違うっ!!あんなのは西住流じゃないっ!!見苦しい、偽物だッ!!」
しほ「……」
705 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:30:49.97 ID:aEHKyHBZ0
まほ「……すみません。取り乱しました」
しほ「いえ、かまいません」
まほ「……お母様、私は西住流そのものです。あなたの娘である私こそが、次代の西住流を継いでみせます」
しほ「……ええ、その通りです。西住流の未来はあなたにかかっています」
まほ「ありがとうございます。……ならばもう一つ。破門に加えて、あれが二度と戦車道をできないようにして欲しいです」
しほ「……何故」
まほ「戦車道をさせないために黒森峰から追い出したのに、転校先でまた始めるような事をするのであれば、もう出場自体をできないようにするしかありません」
しほ「まほ、私にそこまでの権限は……」
まほ「無いとは言わせません。あなたは、『西住しほ』なのですから」
しほ「……確かに、あの子にはそちらのほうが幸せなのかもしれません。戦車道は今のあの子にとってあまりにも……重すぎる」
まほ「わかってくれてなによりです。なら、私はもう戻ります。練習があるので」スクッ
しほ「……まほ」
まほ「……」
しほ「……あの子を、許してあげて」
まほ「……お母さんがそんなに弱い人だと思わなかった」スタスタスタ
しほ「…………っ、みほ……」
706 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:33:37.60 ID:aEHKyHBZ0
・
・
・
沙織「うぅ……寒いよー……」
エリカ「ほら、ちゃんとカイロ貼っときなさい。なんなら腹巻でもしておけば?」
沙織「さすがにそれは……」
麻子「あったかくていいぞ」ポンポン
沙織「麻子は凄いね……」
華「この寒さと雪では花もしおれてしまいます……」
優花里「試合が始まればエンジンで少しは暖かくなるといいんですが……」
沙織「うーん、戦車も真っ白で見てるだけで寒くなるよ……」
エリカ「しょうがないでしょ」
沙織「えりりん、後ろ向くと髪のせいで戦車との境目が分からなくなるね……」
エリカ「沙織、あなた意外と余裕あるわね……」
707 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:39:38.20 ID:aEHKyHBZ0
ブロロロロ……
優花里「ん?誰か来ましたよ?」
エリカ「あれは……プラウダの」
カチューシャ「……」
ノンナ「……」
優花里「隊長である『地吹雪のカチューシャ』と副隊長である『ブリザードのノンナ』ですね」
カチューシャ「……ずいぶんと貧相な戦車。それに、戦車の色をこちらに合わせてくるだなんて、あなた随分人真似が上手いのね?」
エリカ「少しでも勝率を上げるためですよ。……初めまして、隊長の逸見エリカです」
カチューシャ「へぇ、あなたが大洗の隊長?よく知ってるわよ。……これなら楽に勝てそうね」
梓「っ……何、あの人」
708 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/04/07(土) 19:42:44.01 ID:aEHKyHBZ0
エリカ「あら?そう思って頂けるなら幸い。この積雪ですもの、浮足立った奴の足を掬うだなんて簡単にできますから」
カチューシャ「……ふんっ、ならせいぜいカチューシャを楽しませてみなさい。去年の決勝みたいにつまらない結果は嫌だから」
エリカ「……ええ、こちらこそ」
カチューシャ「じゃあね、大洗の白雪姫さん。ピロシキ〜」
エリカ「え、ちょ……」
ノンナ「ダスビダーニャ」
沙織「なんか、相手の隊長小っちゃいけど態度は大きかったね」
優花里「それだけの実力がある。という事でしょうね」
エリカ「ええ、その通りよ。……それはそれとして、そろそろあのエセ英国人に痛い目を見せる時かしら?」
優花里「……悪気があるわけじゃないかと」
エリカ「なおさらタチが悪いわね。……この試合見に来てないかしら?そのまま雪に埋められるのに」
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