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【ガヴドロ】ハニエル「うちにはサンタさん来るかなー?」ゼルエル「!?」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:46:17.77 ID:Hr9IQx2i0
ゼルエル「今……なんと言ったんだ?ハニエル」
ハニエル「ガヴお姉ちゃんが言ってたよ?下界ではクリスマスにサンタさん?って人が来てプレゼントをくれるんだって!」ワクワク
ゼルエル「へ、へえ……でもここは天界だぞ?そういう風習は人間だけのもので……」
ハニエル「あ、そっか……そうだよね、うちには来ないよね、サンタさん……」
ハニエル「……」ショボン
ゼルエル「…………」
ゼルエル(楽しみにしていたんだな、ハニエル……)
ゼルエル(こうしちゃおれん)
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1514101577
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:47:54.18 ID:Hr9IQx2i0
〜ガヴリール宅〜
ゼルエル「……ということで、今年のクリスマスは君たちに協力してもらいたい」
ガヴリール「なんで私たちなんだよ……」
ゼルエル「仕方ないだろう。お前の話を聞いて、クリスマスを楽しみにしているんだから」
ラフィエル「私は構いませんが、プレゼントを渡すだけならゼルエルさんだけでも可能なのでは?」
ゼルエル「すまないが、その日は大学の研究室に用事があってな……いつ終わるかわからん」ドヨーン
ラフィエル「あー……クリスマスでも学校に行かなくてはならないんですか」
ガヴリール「大学って恐ろしいところだな」ブルッ
ゼルエル「という訳で、君たちには私たちの家でクリスマスパーティーを催してもらい、こっそりとプレゼントを置いて欲しいのだ」
ガヴリール「まあ、それはいいんだけどさ……」
ヴィーネ「……あの、どうして私たちもなんですか?」
サターニャ「そうよ!なんで私も忌々しいクリスマスを祝わなきゃいけないのよ!」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:48:54.03 ID:Hr9IQx2i0
ゼルエル「ああ……君たちもガヴリールの大切な友達だろう。パーティーを盛り上げるには必要だと思ってな」
サターニャ「まあ、楽しそうだからいいけど……でも私たち悪魔よ?天界に入れないじゃないの!」
ゼルエル「ふふふ……そこは神の腕の見せ所ってことだな」ニコッ
ガヴリール「職権乱用しようとしてる……すごく下らないことに……」
ゼルエル「まあそういうわけだから、安心して堂々と入ってきて大丈夫だ」
ヴィーネ(合法的にガヴの家にお邪魔できる……)ワキワキ
サターニャ(ガヴリールの弱みを探せるチャンスね!)ワキワキ
ガヴリール「……なんか二人ほど怪しい顔の悪魔がいるんだけど」
ゼルエル「まあ、そういうことでよろしく頼む。ハニエルの笑顔を守るために!」ビシッ
一同「お、おー……」
ガヴリール(めっちゃ恥ずかしいよ、姉さん)
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:51:23.04 ID:Hr9IQx2i0
……
ガヴリール「……さて、早速計画立てようと思うんだけど。パーティーって何すればいいんだ?」
ヴィーネ「普通に去年やったみたいにすれば?飾り付けして、ご馳走作って、みんなで遊ぶの」
ラフィエル「たしか、去年使ったのが残ってますよね?じゃあそれを持っていけばオッケーですね!」
サターニャ「料理は今回も私に任せておけば安心よ!任せなさい!」
ガヴリール「いや、だめだ!お前絶対また変なケーキ作るだろ!」
サターニャ「変なって何よ!あのケーキは……えっと、ブラック……サタニキア……?」
ラフィエル「スペシャルサタニキアブラックスペシャルアンドスペシャルですね!」
サターニャ「そうそれ!って何でそこまではっきり覚えてるのよ!?」
ラフィエル「うふふ〜♪」ニコニコ
ヴィーネ「まあ腐っても洋菓子屋の娘だし、ここはサターニャの腕を信じましょう」
ガヴリール「そだな、変なアレンジする前に取り押さえればいいし」
サターニャ「あんたたちさり気に酷いわね!」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:52:20.28 ID:Hr9IQx2i0
ガヴリール「一番の問題はアレだな、誰がプレゼントを置きに行くか」
ヴィーネ「ハニエルちゃんはサンタさんを信じてるんでしょ?もし見つかったら夢を壊しかねないわね……」
サターニャ「そんなの、じんそくつーでぱぱっと移動させたらいいじゃない。始業式の時のガヴリールのパンツみたいに」
ラフィエル「神速通はそんなに単純なものではないんですよ、失敗する可能性も高いんです。ガヴちゃんのパンツみたいに」
ヴィーネ「もし失敗したら、ハニエルちゃんの用意したくつ下の中にガヴのパンツが」
ガヴリール「お前らいい加減にしろーっ!!///」
……
ガヴリール「はあ……で、誰が置きに行くか問題が残ってるんだけど」
ヴィーネ「なるべく静かに、こっそりバレないように行動できる人がいいわね」
ガヴリール「ということは……」
サターニャ「私は除外ね!」
ガヴリール「サターニャは除外……って何っ、自分から辞退しただと!?」
ラフィエル「潔すぎてびっくりしました……」
サターニャ「こっそり動くなんてしょうに合わないし、私はパスでいいわ〜」ヒラヒラ
ラフィエル「あうぅ〜、サターニャさんのサンタ衣装見たかったです……」ガーン
ガヴリール「絶対やりたがると思ったけど、聞き分けが良くて助かったよ」
サターニャ「……」ニヤニヤ
ヴィーネ(あれは何か企んでる顔ね……)
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:56:06.40 ID:Hr9IQx2i0
ガヴリール「私としてはヴィーネがいいと思うんだけど」
ヴィーネ「えっ!?私?」
ガヴリール「うん、だってラフィエルは何度もハニエルと会ってるからバレるかもしれないし、私は言わずもがなだし」
ラフィエル「あー、見つかった時のことを考えるとあまり知らない人の方がリスクは低そうですね」
ヴィーネ「でもパーティーで顔は合わせるでしょ?流石に見つかったらバレるわよ……」
ヴィーネ「はっ……もしかして私だけパーティーに参加させないようにするつもりとか……?」ガーン
ガヴリール「いやいや!そんな酷いことしないから!ヴィーネだったら見つかっても慈愛のオーラでサンタっぽく振る舞えるって!」ワタワタ
ヴィーネ「慈愛……やっぱり私って悪魔とは程遠い存在なのよね……」ズーン
ガヴリール「ああーまためんどくさいことに!」
ラフィエル「この場を収めるには、ガヴちゃん!ガヴちゃんがサンタになるしかありません!」ビシッ
ガヴリール「何故!?」
ラフィエル「考えてもみてください、もし目が覚めてプレゼントを置いていたのがよく知らない悪魔やお姉さんの友達だったらちょっと微妙な空気になりませんか?」
ガヴリール「よくわからんけど……」
ラフィエル「しかしそれがお姉さんだと知ったらどうでしょう?『私のためにこんなに頑張ってくれていたなんて……』って感動的な場面に早変わりしませんか?」
ガヴリール「サンタの夢はぶち壊してるけどな」
ヴィーネ「そうよ!ここはガヴがやるべき!」ガタッ
ガヴリール「何で元気になってんだ!?」
ラフィエル「多数決にしましょう!ガヴちゃんがいいと思う人!」バッ
ヴィーネ「!」ピシッ
サターニャ「♪」パッ
ラフィエル「三票……決まりですね♪」
ガヴリール「はあ、まあバレなきゃいいけどさ」
ヴィーネ(ガヴのサンタ衣装……!)ワキワキ
サターニャ(また弄れるネタができたわね!)ワキワキ
ラフィエル(面白いことになりそうですね〜♪)
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 16:58:54.19 ID:Hr9IQx2i0
〜クリスマス当日〜
サターニャ「みんな、飾り付けは持った?行くわよ!」バーン
ガヴリール「なんでそんなに張り切ってるんだよ」
サターニャ「だってぇ〜、せっかく堂々と天界に入れるのよ?テンション上がらないわけないじゃない!」ウズウズ
ヴィーネ「変なことすると強制送還だから、そのへん気をつけてよね」
サターニャ「は、はい」
ヴィーネ「それじゃあ行くわよ……開け、ゲートよっ!」ビシッ
サターニャ「なんだかんだでヴィネットもテンション高くない……?」
〜天真家〜
ガチャッ
ガヴリール「ただいまー」
ヴィーネ「お、お邪魔します……」
ハニエル「あ、ガヴお姉ちゃんおかえりなさい……と、うわあ!?いっぱいいる……?」ビクッ
ラフィエル「あ、ハニエルちゃんお久しぶりです〜」ヒラヒラ
ガヴリール「今日はクリスマスだからな、ついでに友達も一緒に来てもらうことにしたんだ。クリスマスパーティー、したかったんだろ?」
ハニエル「う、うん……でもほんとにいいの?私のわがままのために……」オドオド
サターニャ「もちろんよ!この大悪魔サタニキア様が直々に来てあげたんだから感謝しなさいよね!」
ヴィーネ「こ、こらサターニャっ」
ハニエル「ぷぷっ、面白い人たちだね……!」
サターニャ「お、面白い……?」ガーン
ガヴリール「一瞬でサターニャの扱いを理解したな……流石私の妹」
サターニャ「ちょっとお!」
ハニエル「あ、ごめんなさい!皆さん初めまして、ガヴリールお姉ちゃんの妹のハニエルです、よろしくお願いします!」ニコッ
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 17:00:57.71 ID:Hr9IQx2i0
ガヴリール「さて、さっそく準備するか〜」
ハニエル「あ、でも今から飾り付けとかしたら遅くなっちゃうかも……」
ラフィエル「大丈夫ですよ?実はここに……既に完成済みの装飾セットがありま〜す♪」
ハニエル「わあっ、こんなにたくさん!」
ラフィエル「去年のお下がりでごめんなさいね、これをお部屋に飾り付けるの手伝ってもらえますか?」
ハニエル「うん!頑張って手伝うよ!」
ヴィーネ「じゃあその間に、私とサターニャで夕食とケーキを作っちゃいましょうか」
サターニャ「任せなさい!洋菓子屋の娘の腕がなるわ」
ヴィーネ「気合い入れすぎないようにね……」
……
ハニエル「ねえ、お姉ちゃん?」コソコソ
ガヴリール「なんだ?」コソコソ
ハニエル「あの人たちが、よく話してる悪魔の友達さん……?」
ガヴリール「ああそうだ、今日は特別に天界に来てもらってるんだけど……やっぱり怖いか?」
ハニエル「ううん!そんなことないよ、みんな優しそうだし!」
ガヴリール「そっか。まあ二人とも根は優しいし悪魔って感じもしないし、そりゃそうか」
サターニャ「ちょっと!聞こえてるわよ!」
ヴィーネ「また悪魔っぽくないって……」ズーン
ラフィエル「むしろ駄天したガヴちゃんの方が悪魔に近いかもしれませんね〜」
ガヴリール「お前も人のこと言えないけどな……」
ラフィエル「何か言いましたか〜?」ゴゴゴゴ
ガヴリール「こらこら、私はツリーじゃないぞ。フリフリしたの飾り付けるな!」
ハニエル「ふふっ……みんな仲良しさんなんだね、すっごく楽しい!」
ガヴリール「……ま、そうだな」ニコッ
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