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【ガルパン】アンチョビ「アンツィオに入学したらCV331つしかなかった」
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2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:11:30.38 ID:mvWEMcEDO
ーーーー
ーーーー
「おーい安斎」
安斎「…………」
「安斎ってば」
安斎「……あ、なんだ。お前か」
「お前とはなんだよ。人が呼んでるのにさ」
安斎「……ごめんちょっとぼっとしてた」
「お腹空いてんの? 干し芋食べる?」
安斎「いらない」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:11:56.27 ID:mvWEMcEDO
安斎「……で、なんだよ」
「あー、えっとなんか先生が呼んでたよ。進路についてだってさ」
安斎「進路……」
安斎「…………」
「はー、落ち込むなとは言わないけどさ、もうちょっとシャキッとしなよシャキッと」
安斎「………うん」
「ほら早く行ってきな」
安斎「……うん」
「大丈夫かぁー?」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:12:42.13 ID:mvWEMcEDO
ーーーー
ーーーー
安斎「……戦車道の特待……生……? わ、私がですか?」
「ああ、アンツィオ高校という所から連絡があってね」
安斎「アンツィオ高校……」
安斎(聞いたことがないな……)
「戦車道の試合で君を見たらしくてね、是非とも来て欲しいと」
安斎「…………」
安斎「……考えさせて下さい」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:13:18.70 ID:mvWEMcEDO
ーーーー
ーーーー
安斎「………」
安斎「……特待生か」
「何たそがれてんのさ」
安斎「むぐっ?! な、なんだよ!」
「いや口が開いてたから干し芋入れたくなってさ」
安斎「や、やめろよもう……」モグモグ
「……で、どうすんのさ特待生」
安斎「な、なんでもう知ってるんだ」
「さぁね〜」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:14:05.22 ID:mvWEMcEDO
安斎「……分からない」
「なんでさ〜学費免除に寮費免除でしょ。更には戦車道の予算にも力を入れるって話じゃん」
安斎「お前は…アンツィオ高校の名を戦車道してて聞いた事はあるか?」
「……んーん」
安斎「戦車道では無名校さ。戦車道なんてあって無いような高校さ」
安斎「大方、今の戦車道ブームで上から何か言われたんだろう。アンツィオも戦車道に力を入れろと」
「だろうね〜」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:15:39.11 ID:mvWEMcEDO
安斎「だが、無名校じゃ有名な選手は来るはずもない」
安斎「そこで私に目を付けたんだろう。強豪に呼ばれる訳ではなく、自費で戦車道を続けるのは困難であろう私に」
「…………」
安斎「だけど、高校の戦車道はそんな急造の戦車道じゃ勝てない……」
安斎「いや、勝てないように出来てる……か」
「……そんなん分かんないじゃん。公式戦はフラッグでしょ?」
安斎「それでも勝つのは難しい……中学で戦車道で勝つのには何が必要かは思い知った」
安斎「お前も痛いほど思い知ったろう。…………だから、お前は」
「……まーね」
安斎「正直わたしは何で戦車道をやるのか分からなくなった……」
「………」
「……でもさ、私は続けた方が良いと思うよ」
安斎「え?」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:16:25.63 ID:mvWEMcEDO
「私はきっと……いや、安斎なら必ずアンツィオでも上手くやれると思うよ」
安斎「な、何を根拠に」
「多分言っても分かんないと思うよ〜。でも、絶対続けてれば自分の戦車道に気付けるはずだよ」
安斎「………」
「続けなよ、安斎 」
安斎「……お前は、辞めるくせに」
「あはは、私はねーもういいや。……いいんだ私は」
安斎「……勝手な奴だ」
「あははー。……きっと大丈夫さ安斎なら大丈夫さ」
安斎「……」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:17:09.84 ID:mvWEMcEDO
わたしは、アンツィオ高校に入学した。
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:21:44.01 ID:mvWEMcEDO
しかし、アンツィオ高校で待っていたのはーー。
ーーーー
ーーーー
安斎「……は? せ、戦車道履修者が一人もいない?」
「そ、それが……その………はい……」
「大々的に募集をしたのですが…」
安斎「わ、私以外にスカウトした者はいないのか?!」
「申し訳ありません……予算が少なく……」
安斎「た、たった一人で私はどうすれば良いんだ!!」
「す、すいません。戦車は用意いたしましたので……」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:22:43.79 ID:mvWEMcEDO
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ーーーー
安斎「なんだ……これは……」
私に用意されたのはたった一つのCV33だけだった。部員が一人ではこれだけしか用意できないという事らしい。
安斎「こんなんで……どうしろと」
安斎「は……はは。結局、結局これかよ」
安斎「……」
安斎「……何が戦車道だ辞めてやる。クソが……」
安斎「…………」
続けなよ、安斎
安斎「……」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/21(木) 21:22:47.95 ID:QJTR+2z+O
戦車道で勝ちたいならバレーボールするのが1番なんだよなぁ
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/21(木) 21:24:40.45 ID:mvWEMcEDO
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ーーーー
安斎「……せ、せまいなぁ」ガチャガチャ
安斎「cv33……カルロヴェローチェ、快速戦車か」
安斎「……とりあえず、走ってみるか」
安斎「よっ、ほっ………」ガチャガチャ
安斎「行くか……おっと」ブルル
安斎「……結構スピードは出るんだな」
安斎「……」ガチャッ
ハッチを開けると、風が頬を撫でた。柔らかな春の風だ。
安斎「……風、気持ちいな」
安斎「……」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/22(金) 06:40:24.14 ID:HcuCkzsVO
期待!
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