高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/19(火) 19:52:58.72 ID:WIN2YWrH0

あらすじ:普通の日常を送る高嶋友奈は、とある事情から勇者に変身することになる

高嶋友奈という名前の少女が『結城友奈は勇者である』の世界に行くお話です
下記スレの続編となりますのでご了承願います

郡千景「結城友奈は勇者である」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1511958755/





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513680778
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/19(火) 19:57:47.50 ID:WIN2YWrHo

*プロローグ

高嶋友奈(昔、友達にひどいことを言ってしまった)

友奈(謝らなければ、と思った。だけど……私には勇気がなかった)

友奈(謝れないまま時間だけが過ぎていき、結局私は転校することになって、その友達とはそれっきりになってしまった)

友奈(とても、後悔している)

友奈(もう二度と、あの子に謝ることはできなくなってしまったから)

友奈(それ以来、私は他人を傷つけないように、同じ間違いを犯さないように、細心の注意を払いながら生活している)

友奈(辛くても苦しくても、どんな時でも……笑顔を浮かべて)

友奈(明るい人だ、気配りができる人だ、ムードメーカーだ、なんて言われるけど、本当の私はただただ他人に怯えているだけの弱い人間でしかない)

友奈(本当は、とても嫌になることもあるけど、それでもやっぱり他人を傷つけるほうが嫌だったから、私は皆の思い描く高嶋友奈を演じ続けるしかなかった)

友奈(そんな日々にも慣れてきたある日のこと)

友奈(迷い猫を追いかけて、路地裏? と言われるような場所に迷い込んだら、そこには私と同い年くらいの女の子が動くことなく座っていた)

友奈(一瞬だけ嫌な想像をしてしまったけど、やっぱりそんなことはなくて、女の子はただ単に地べたに座っているだけのようだった)

友奈(ひどい顔をしている……)

友奈(それが正直な女の子の第一印象。でも、そんな顔は鏡でいつも見ていたから、直感的に私と同じなのだと思った)

友奈(──放っておけば潰れてしまう)

友奈(それが分かっていたから……あの時の自分を見ているように思えたから、私は声をかけていた。少しだけ勇気が必要だった)

友奈「大丈夫?」

少女「……」

友奈(女の子は何も言わず私を見て、何故だか怯えているように見えて、最後に目を細めた。だから、私は怖くなんてないんだよ、といつもの笑顔を被せてみる)

友奈(……ちょっとだけその子の気持ちが分かってしまっていたから、笑顔は少しだけ失敗していたのかもしれない)

友奈(それは、もう謝ることのできない友達へのしょくざいだったのだと思う。私の口は自動的にこう告げていた)

友奈「もし行くところがないんだったら、良ければなんだけど……うちに来る?」

少女「……」

少女「……良い、の……?」

友奈(私は笑顔で頷き──今度は上手くいったと思う……ううん、違う、本心からの笑顔だったから成功も失敗もないんだ)

友奈(私が許されることは決してないけど、この時、ほんの少しだけだけど、誰かから許してもらったような気がした。だから、自然に笑えていたんだと思う)

友奈(私は女の子の凍えるように冷たい手を握った。女の子もそれに僅かに応えてくれて、お互いの手はほんの少しだけあたたかくなった)

友奈(これが、郡千景ちゃん──ぐんちゃんとの出会い)



3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/19(火) 20:01:03.53 ID:WIN2YWrHo

*???

友奈「……あれ……?」

友奈(気が付くと、私は知らない場所に居て、多分大きな森の中に居るのかな? 足元に大きな木の根が伸びているのが見えた)

友奈「でも、この根……いくらなんでも大きすぎるし、それに色がとっても鮮やかで……きれい……」

友奈(思わず感激してしまう。見渡してみると、周りには同じように大きな植物がいっぱいあって、どれもカラフルって言葉がぴったしな色ばっかり。……あれ? でも、この光景ってどこかで……?)

友奈「……!」ハッ!

友奈「まさか、この場所って!?」

友奈(思い当たり私は首を必死に動かして、周りをよく観察してみる。──やっぱりだ!)

友奈「ここって……結城ちゃんは勇者であるの樹海、だよね……?」

友奈(私が今見ている光景は、ぐんちゃんと一緒にハラハラしながら見ていたアニメ『結城ちゃんは勇者である』に出てきた樹海と呼ばれる場所にそっくりだった)

友奈「ええと、私、夢でも見ているのかな……?」

友奈(熱中して見ていたアニメだったからその影響で見た夢なのかも。でも、頬をつねると……痛い! やっぱり夢じゃない? でもでも、ぐんちゃんは夢でも痛みはあるって言っていたし……いや、だけど、うーん……)

友奈(今の状況がよく分からなくて、私はちょっとだけ混乱し始める。だけど、そんなことをしている余裕なんて本当はなくて)

ドカーン!

友奈「何!?」

友奈(交通事故でもあったような音だったよね、今の? でも、こんな大きな森の中で事故って……?)

友奈(気付けば私は、音のした方向に無意識に歩いて、走っていて、音がどんどん大きく激しくなっていく。"そこ"にあったものたちが見えていたはずなのに、ううん、見えていたからがむしゃらに走った。必死に見えないふりをして)

友奈(そして)



女の子「こっから先は……通さなさいッ!!」ウォォォー!



友奈(目の前で小柄な女の子が──ばーてっくすと、戦っていた)



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