【モバマス】ライラ「お金で買えない大切なものでございます」

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1 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/18(月) 22:19:28.67 ID:tN7mTEng0
・ライラさんがわらしべ長者
・765も出るし専務もいます
・某番組でライラさんと千早が共演している世界線
・のんびり更新

よろしければお付き合いください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513603168
2 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2017/12/18(月) 22:20:44.26 ID:tN7mTEng0

ライラ「ただ今戻りましたですよー」

ちひろ「お疲れ様です、ライラちゃん」

ライラ「おー……」

ちひろ「ふふ、随分お疲れみたいですね?」

ライラ「……はいですよ。今日はトレーナーさんが張り切っておられたのです」

ちひろ「あらあら」

ライラ「ですので、ライラさんはアイスで体力回復なのですよー」

ちひろ「食べ過ぎはダメですよ?」

ライラ「わかりましたでございますです」
3 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2017/12/18(月) 22:21:31.04 ID:tN7mTEng0

ちひろ「……ライラちゃん、最近頑張ってますねぇ」

ちひろ「頑張りには応えてあげたいですし、プロデューサーさんと相談しましょうか」

ライラ「……おーっ!!」

ちひろ「どうかしましたか?」

ライラ「ちひろさん、当たりでございます!」

ちひろ「へ?」

ライラ「アイス、もう一本食べられるのでございますよー」

ちひろ「ああ、なるほど」

ライラ「それでは行ってきますです!」

ちひろ「ライラちゃん疲れてたんじゃ……」

ちひろ「……行っちゃった」
4 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2017/12/18(月) 22:22:05.99 ID:tN7mTEng0

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ライラ「こんにちはー」

店主「おや、ライラちゃんじゃないか」

ライラ「この前買ったアイス、当たったのでございますよ」

店主「へぇ、よかったじゃない」

ライラ「えへへー」

店主「ほら、好きなの選んできな」

ライラ「何でもいいのでございますか?」

店主「前のと同じ値段なら何でもいいよ」

ライラ「おー」
5 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2017/12/18(月) 22:22:48.69 ID:tN7mTEng0

少年「くーださーい」

店主「はいよ」

少年「これとこれと、あとは…………あっ!」

ライラ「どうかしましたですか?」

少年「どうしよ、お金が足りない……」

店主「あらまぁ」

少年「……うぅ」

店主「お小遣い貯まったらまた来な、ね?」

ライラ「おー……」

店主「ライラちゃん?」

ライラ「当たったアイス、差し上げますですよ」

少年「え?」

ライラ「ライラさんはもう食べましたので、どうぞなのです」
6 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2017/12/18(月) 22:23:16.51 ID:tN7mTEng0

少年「……でも」

ライラ「遠慮はご無用なのですよー」

少年「えっと……じゃあ、代わりにこのビー玉あげる!」

ライラ「おー、キレイでございますねー」

少年「今日の戦利品で、一番気に入ってるやつなんだ!」

ライラ「いいのでございますか?」

少年「うん。『お礼はちゃんとしろ』っていつも父ちゃんが言ってるから」

ライラ「おー、ありがとうございますですよー」

店主「話はまとまったかい?」

ライラ「はいですよー」

少年「うんっ!」

店主「やれやれ、ホントは駄目なんだけどねぇ」

ライラ「そうなのですか?」

店主「ま、ちゃんとお礼もしたみたいだし……今日だけだからね?」

少年「わかった、ありがと!」
7 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2017/12/18(月) 22:24:10.87 ID:tN7mTEng0
とりあえず今日はここまで
年内には完結できるように頑張ります

お読みいただけましたなら幸いです
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 01:53:21.21 ID:V3RKXpmM0
期待
ライラさんはいい子だなー
9 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:19:17.41 ID:OROrVb8u0

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ライラ「お婆さん、お隣よろしいでございますか?」

老婆「ええ、どうぞ」

ライラ「ありがとうございますですよー」

老婆「お散歩中かしら?」

ライラ「あー、ちょっとだけ違うのですねー」

老婆「ちょっとだけ?」

ライラ「本当はアイスを貰いに行ったはずだったのですよ」

老婆「あらあら。貰い損ねちゃったのかしら」

ライラ「お金が足りない男の子がいましたので、譲ってきたのでございます」

老婆「まあ、そうだったの」

10 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:20:03.25 ID:OROrVb8u0

ライラ「お金がないのはとても寂しいでございますからねー」

老婆「貴女はとても優しい人なのね」

ライラ「ほえ?」

老婆「困っている誰かに手を差し伸べるのは勇気がいるもの」

老婆「それが出来るのは、素敵なことだわ」

ライラ「おー……」

老婆「ふふふ」

ライラ「ですが、代わりにこれを貰ったのです」

老婆「それは……ビー玉?」

ライラ「はいです。こうやって光にかざすと、とてもキレイなのですよ」

老婆「本当ね。透き通っていて、吸いこまれそうで」

老婆「まるで、貴女の瞳のようね」

ライラ「……なんだか照れますですねー」
11 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:20:59.26 ID:OROrVb8u0

老婆「そうだ。もし貴女が良ければ、なのだけれど」

ライラ「なんでございますですか?」

老婆「今日、貴女と出会えた記念に、そのビー玉とこれを交換して頂けないかしら」

ライラ「おー、とてもキレイな箱でございます」

老婆「一目惚れして買った化粧箱なんだけれど、贈る相手がいなくてね」

老婆「きっと貴女なら、役立ててくれると思うの」

ライラ「分かりましたです」

老婆「ありがとう」

ライラ「えへへー、当たりのアイスが今度はキレイな箱になりましたですねー」

老婆「わらしべ長者ね」

ライラ「それは何でございますか?」

老婆「一本の藁を色んなものと交換して、やがては裕福な暮らしを手に入れた人の話よ」

ライラ「おー、楽しそうなのです」

老婆「貴女ならきっと、素敵なものを手に入れられると思うわ」

ライラ「えへへー」
12 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:21:38.86 ID:OROrVb8u0

***************************


ライラ「わらしべ長者でございますか」

ライラ「……素敵なもの、交換できたらうれしいですねー」

裕美「ライラさん?」

ライラ「おー、裕美さんこんにちはですよ」

裕美「うん、こんにちは」

ライラ「裕美さんは何をされていたのですか?」

裕美「うん。そこの雑貨屋さんでアクセサリーの材料を」

ライラ「裕美さんのアクセサリーは素敵でございますからねー」

裕美「そ、そうかな?」

ライラ「はいですよ」

裕美「ちょっと恥ずかしいけど、でも、ありがとう」

ライラ「えへへー」
13 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:22:22.36 ID:OROrVb8u0

裕美「あ、でも……」

ライラ「どうかしましたですか?」

裕美「色々買いすぎちゃって、一度ちゃんと整理しないとって」

ライラ「なるほどー」

裕美「……小物入れも買わなきゃいけないかなぁ」

ライラ「おー、ライラさん良いものを持っていますです」

裕美「え?」

ライラ「こちら、お使いになりますですか?」

裕美「綺麗な化粧箱……これ、どうしたの?」

ライラ「ライラさんは今わらしべ長者中なのですよ」

裕美「わらしべ長者……中?」

ライラ「はいです」

裕美「ということは、何かと交換なの?」

ライラ「そうなのです」
14 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:23:02.65 ID:OROrVb8u0

裕美「えっと、でも私、そんなに良いもの持ってないよ」

ライラ「あー、別に何でもいいのですよ」

裕美「わらしべ長者なのに?」

ライラ「ライラさんは交換した人が喜んでくれたら嬉しいのです」

裕美「ふふ、なんだかライラさんらしいね」

ライラ「そうでございますか?」

裕美「うん」

裕美「じゃあ、これと交換でいいかな?」

ライラ「おー、ヘアゴムでございますか」

裕美「この前試しに作ってみたレース付きのシュシュ、なんだけど……」

ライラ「可愛らしいでございますねー」

裕美「大丈夫……かな?」

ライラ「ありがとうございますですよー」

裕美「ふふ、こちらこそ」
15 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:23:32.53 ID:OROrVb8u0

ライラ「今度、作り方教えてくださいです」

裕美「うん、約束」

ライラ「ふふー、楽しみでございます」

裕美「あんまり期待され過ぎるのも……」

ライラ「大丈夫でございます。裕美さんでございますからねー」

裕美「説明になってないよ、ライラさん……」

ライラ「シュシュを作って、色んな髪型にチャレンジですねー」

裕美「あれ? そういう話だったっけ?」

ライラ「もちろん裕美さんもでございますよ?」

裕美「ええと、まあ、そういうのもいいかな……?」

ライラ「楽しみでございますねー」
16 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:24:32.77 ID:OROrVb8u0

***************************


ライラ「わらしべ長者、順調でございますねー」

文香「……おや、ライラさん」

ライラ「おー……、すごい荷物でございますねー」

文香「……ええ、少々……買いすぎてしまったようで」

ライラ「重くはございませんですか?」

文香「流石に……それなりに重くはありますね……」

ライラ「ライラさんのお手伝いはいりますですか?」

文香「……いいえ、慣れていますので」

ライラ「おー……」

文香「お気遣いいただいて、ありがとうございます」
17 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:25:10.03 ID:OROrVb8u0

ライラ「文香さんは本当に本がお好きなのでございますねー」

文香「……はい。特に、古書との出会いは一期一会ですから……」

ライラ「イチゴイチエ、でございます?」

文香「一生に一度の出会いだと、そう心得て大切にすること……でしょうか」

ライラ「なるほどー」

文香「……その結果が今の有様、なのですが……」

ライラ「本当にお手伝いいりませんですか?」

文香「……私が招いたことですので……あっ!?」

ライラ「おー、スゴイ風です」

ライラ「文香さん、なんだかすごいことになっていますですねー」

文香「……か、髪が…………前が見えません」

ライラ「少々お待ちくださいですよー」

文香「……ライラ、さん?」

ライラ「よいしょ。これで見えますですか?」

文香「……はい……重ねて申し訳ありません」
18 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:26:02.47 ID:OROrVb8u0

ライラ「ちょっと失礼しますですよ」

文香「あの……何を…………?」

ライラ「こうやって髪をまとめれば、もう大丈夫でございますよー」

文香「……何から何まで、ありがとうございます」

ライラ「裕美さんのシュシュ、さっそく役に立ちましたですよ」

文香「……裕美さん?」

ライラ「はいです。ライラさんはわらしべ長者中なのです」

文香「成程。では、私も何かお返しを……」

ライラ「おー、ありがとうございますですよ」

文香「……えっと、お渡ししたいのは山々なのですが、手が塞がってしまっていまして……」

文香「……一番上の本を取っていただけないでしょうか?」
19 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:26:31.43 ID:OROrVb8u0

ライラ「こちらでございますか?」

文香「……その本に栞が挟まっていますので……それでよろしければ」

ライラ「えーと、栞というのは……おー、これのことでございますか」

文香「はい……拙い出来ではありますが……」

ライラ「なんと、手作りでございますか!?」

文香「ええ……恥ずかしながら……」

ライラ「とても、とても素敵でございます」

文香「……あの……ありがとう、ございます」

ライラ「えへへー」

文香「喜んでいただけたなら、何よりです……」

ライラ「それでは文香さん、お気をつけてお帰りくださいですよ」

文香「ええ……ライラさんも」
20 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/20(水) 21:28:33.49 ID:OROrVb8u0
本日はここまで
おそらくあと2、3回の更新で完結できると思います
なお、口調等に違和感がありましたら申し訳ありません。

お楽しみただけましたなら、幸いです
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/20(水) 22:22:24.02 ID:t134crARO
交換した人が喜んでくれればいい ってのがすごくライラさんらしくて好き
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 09:55:22.04 ID:JBJluiW10
ライラ?「(物々交換で)いい品物になってくれれば、もたれかかってアイスが舐めれる それはいいものさ」
23 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/22(金) 20:06:25.89 ID:w8OPOh9Z0

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ライラ「文香さんの栞、とてもキレイです」

ライラ「えーと、確かこれはチヨガミ……でございましたでしょうか」

ライラ「日本はキレイなものがたくさんですねー」

愛梨「あれ、ライラちゃん?」

ライラ「おー、愛梨さん」

愛梨「ひょっとしてお散歩中、ですか?」

ライラ「大体そんな感じでございますねー」

愛梨「ふふっ」

ライラ「愛梨さんはティータイムでございますか」

愛梨「うん。待ち合わせまで時間があったから、ちょっとだけ」
24 : ◆Hnf2jpSB.k [saga]:2017/12/22(金) 20:07:09.41 ID:w8OPOh9Z0

ライラ「何をお読みなのですか?」

愛梨「これ? 面白いレシピが載ってるんだ」

ライラ「おーっ、ケーキがいっぱいでございます!」

愛梨「そうだっ。ライラちゃんはどれが食べたいですか?」

ライラ「ほえ?」

愛梨「せっかくだから、どれかに挑戦してみようかなって」

ライラ「おー……」

愛梨「ほらほら、遠慮なく選んでくださいっ」

ライラ「うーん、そうでございますねー」

ライラ「……!」

愛梨「どれにしますか?」

ライラ「ライラさん、このアイスのケーキが食べてみたいです」

愛梨「えへへ、やっぱりライラちゃんはアイスなんですね」

ライラ「えへへー」
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