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トナカイ「もうすぐクリスマスですねぇ」サンタ少女「そうですね」
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187 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 04:51:37.34 ID:7O6126swo
トナカイ「ッッッ!!!!!!」ダダダッ
トナカイ(聖女さんのあんな声…初めて聞きました。わ、私は…逃げないと)
トナカイ(あの人の言ったことなら…一番信用できます。私の考えよりも…)
トナカイ(…あれ?そういえばサンタさんは…)キョロキョロ
トナカイ(最後に一緒にいたのは…人が殺されたのを見て、居ても立っても居られなくなって…!?)
トナカイ「わ、私…サンタさんを…置き去りに」プルプル
サンタ少女「トナカイさん!!!!」ダッ
188 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 04:53:14.36 ID:7O6126swo
トナカイ「サ、サンタさん!良かった…無事だったんですね」
サンタ少女「…」
サンタ少女「はい、トナカイさんが壇上に向かった時に、逃げようかと思ったんですか…」
サンタ少女「…トナカイさんを置いて、一人で逃げるなんて出来ませんでした。だからそこに隠れていて」
トナカイ「…!ご、ごめんなさい!一人で行動してしまって…」
トナカイ「サンタさん!私の背中に乗ってください!下水道を通ってここから脱出します!」
サンタ少女「げ、下水道ですか?」
189 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 04:54:35.62 ID:7O6126swo
ダダダダダダダダッ!!!!!
トナカイ(…走っている途中に、何人もの死体を見た。会場に入ってきた化け物共に殺されたんだろう…)
トナカイ(…どうして、どうしてこんなことを)
トナカイ「着きました!ここから入れます!」
サンタ少女「はい…うっ!?」ズキッ
トナカイ「だ、大丈夫ですか?」
サンタ少女「…」
サンタ少女「ご、ごめんなさい…あんなものを見てしまって…気分が」
トナカイ「気を付けてください。ここから先は臭いが酷いですから」
190 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 04:56:43.12 ID:7O6126swo
ペチャッ…ペチャッ…
トナカイ(…ここに入るのも二年ぶりだな。あの時は―――ッ!?)
トナカイ「そ、そうだ…サンタさん!気を付けてください!ここには…!!」
グルルルルルルル……
キメラサンタ「グアアアアアアアッッッッ!!!!!!」
トナカイ「や、やっぱり…今はこんなのに構ってる暇はないのに」
サンタ少女「ト、トナカイさん。これって」
トナカイ「…一か八か、股の間をすり抜けて逃げます。掴まっていてください」
サンタ少女「…!」ギュッ
191 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 04:57:44.24 ID:7O6126swo
キメラサンタ「グルァッッッ!!!!!!」ダッ
トナカイ(き、来た!大丈夫、私なら…っ)
シュンッ
キメラサンタ「ガウッ!!!!!」ガシッ
トナカイ「…え?」クルッ
トナカイ(あ、あれ?私達を無視して…後ろに飛びついた?)
キメラサンタ「グゥゥッッ!!!!!ギャアッ!!!!」ガブガブ
異形『…』グッ
192 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 04:58:57.44 ID:7O6126swo
トナカイ「…!?う、後ろにあいつらが…」
サンタ少女「い、いつの間に…まったく気づきませんでした」
キメラサンタ「ガウッ!ガウッ!」クイッ
異形『…』グッ
トナカイ「…行け、と、言っているのですか?」
トナカイ「…ありがとうございます!!!!キメラさんッ!!!!」ダッ
193 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:00:16.86 ID:7O6126swo
ダダダダダダダダッ!!!!!
トナカイ「はぁっ…はぁっ…」
トナカイ(あ、あんなところにまで現れるなんて…もう逃げ場なんてないんじゃ)
トナカイ(…聖女さんも、キメラさんも、私を逃がすために…)
『救えるのはあなたしかいない』
トナカイ「…っ」
トナカイ(わ、私なんて…サンタさんのソリを引っ張ることしか出来ないトナカイなのに…なんで…)
サンタ少女「トナカイさん!あれ、出口じゃないですか!?」
トナカイ「は、はい!そうです!あそこからマンホールに上がれます!」
194 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:01:33.07 ID:7O6126swo
サンタ少女「…」
サンタ少女「トナカイさんから先に上がってください。私は後から行きます」
トナカイ「えっ…ど、どうしてですか?」
サンタ少女「…トナカイさんの手足だと、登るのも一苦労のはずです。私はすぐ行けますから、先にどうぞ」
トナカイ「で、でもサンタさんより先なんて…私が後で…」
サンタ少女「トナカイさん」
サンタ少女「これは…友人として、あなたの身を案じた言葉です。私のことを想うなら、この言葉に従ってください。時間がないんです」
トナカイ「わ、分かりました…先に行きますね」
195 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:02:57.69 ID:7O6126swo
カツン…カツン…
トナカイ「あ、あと…もう少し…」
ガラッ
トナカイ「開いた!外だっ!」ヒョイッ
トナカイ「サンタさん!開きました!さあ早く!」スッ
サンタ少女「…」
トナカイ「…サンタさん?」
サンタ少女「…ごめんなさい。私は行けません」
トナカイ「!?」
トナカイ「なっ…ど、どうしてですか!?馬鹿なこと言ってないで、早く来てください!!!!」
196 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:04:03.19 ID:7O6126swo
サンタ少女「…トナカイさんには黙っていましたが、実は私…足を怪我しているんです。トナカイさんと合流する前に、あの化け物に襲われて」
サンタ少女「その傷が…今見たら、かなり酷くなっていて。ただの切り傷だったのに」スッ
ニチャァッ…
トナカイ「うっ…そ、そんな…」
サンタ少女「…意識も、少し朦朧としてきました。このままだとトナカイさんのお荷物になって、危険な目に遭わせてしまうかもしれない」
サンタ少女「なら…少しでも、化け物から時間を稼いできます。それが今の私に…出来ることですから」
サンタ少女「ここで、さよならです。トナカイさん今までありがとうございました」
トナカイ「い、いやです…わ、私…サ、サンタさんまで…...」ポロポロ
197 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:05:25.85 ID:7O6126swo
サンタ少女「…トナカイさん、私が言うのもなんですけど…あなたは決して、諦めないでください。生きることを」
サンタ少女「諦めなければ…希望は必ずあります。その時が来るまで…耐えてください」
サンタ少女「…私の分まで、頑張ってくださいね」ダッ
トナカイ「サ、サンタさん…!?そ、そんな…うそ…」
トナカイ「サンタさん!!サンタさああああああああああああん!!!!!!!!」
198 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:06:20.34 ID:7O6126swo
……………………………………………………………………
…………………………………………………
…………………………………
199 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:07:32.32 ID:7O6126swo
☆☆☆☆ 12月31日 ☆☆☆☆
トナカイ「…」
トナカイ「…」
トナカイ「…」
トナカイ(―――あの日から、一週間が過ぎた)
トナカイ(あれから、トビラから現れた化け物は世界を侵略して各国の都市を襲ったらしい)
トナカイ(テレビも…一日が過ぎた辺りで何も映らなくなった。ラジオも三日目には受信出来なくなり、情報は完全に途絶えた)
トナカイ(最後に聞いたニュースは…あの化け物は殺せないらしい。現代兵器では歯が立たず外に出るなという警告だった)
トナカイ(だから私は…ここの家に引き籠っている。元の住人は避難したらしく、無人だった)
トナカイ(…幸い、化け物共はまだ襲ってこない。だがそれも恐らく時間の問題だろう。ここもいずれ―――)
200 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:08:48.08 ID:7O6126swo
トナカイ(…どうしてこんなことになったんだろう。どこかで変えられたはず…)
トナカイ(…私が、あの人ともっと親しくなっていたら…こんなことを起こさなかったのかもしれない。或いは…この角で刺し殺していたら)
トナカイ(どうして…なぜこんなことに…幸せなクリスマスが来るはずだったのに)
トナカイ(…私を逃がすために、聖女さんは自分を犠牲にした。まだ死んだと決まったわけではないけど…多分、助からなかったと思う)
トナカイ(キメラさんも、下水道で化け物に喰らいついた。恐らく、聖女さんから私を守るように言われていたんだと思う)
トナカイ(そして…サンタさんも――――)
201 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:09:49.88 ID:7O6126swo
トナカイ(三人の命を対価に、生き残ったのは私だけ…何の役にも立たない、トナカイ一匹…)
トナカイ(…もう、死のうかな。疲れた、どうせここにいてもいつかは死ぬんだし、ならいっそ楽になった方が……)
『ぜったいに諦めないで。必ず、あなたをたすけてくれる人がくるから』
『決して、諦めないでください。どうかこの言葉を忘れないで』
『諦めなければ…希望は必ずあります。その日が来るまで…耐えてください』
トナカイ「…」
トナカイ(どうして……私に何が出来るっていうんですか。みんな同じようなこと言って…私にどうしろと)
トナカイ(助けなんて…来るわけないですよ。もう世界は、終わりなんですから……)
トナカイ「……誰か、私を助けてくださいよぉ」グスッ
202 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:10:35.19 ID:7O6126swo
コンッ
203 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:11:30.24 ID:7O6126swo
トナカイ「!?」ビクッ
トナカイ「な、なんですか?外から音が…」
トナカイ「ま、まさか…ここがバレて…」ゾクッ
コンッコンッ
トナカイ「…」
トナカイ「ち、違う。ノックをするような音…私の他にも生存者が?」
トナカイ「……!!」ダッ
トナカイ「はい!今、出ます!!」
204 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:12:12.67 ID:7O6126swo
ガチャッ
トナカイ「――――――????」
トナカイ「あ、あれ…誰もいない。ど、どうして…?確かに音がしたのに」キョロキョロ
トナカイ「ま、まさか…幻聴?あまりの恐怖で…」
トナカイ「…...」
トナカイ「そ、そうですよね…こんなところに、都合よく生存者が来るわけがないです。はは…ここまでなると末期ですね。今日は寝ますか」スタスタ
205 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:13:06.57 ID:7O6126swo
トナカイ「きっと、これは長い夢なんです。夢が覚めたら…クリスマス当日で、サンタさんと一緒に配って…」
女「よう、邪魔しているぞ」
トナカイ「そして、プレゼントが配り終わったら、ヘトヘトで…お風呂に入って寝るんです」
トナカイ「?」クルッ
トナカイ「!?!!!!!???!!??!?!?」ビク
206 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:15:08.19 ID:7O6126swo
女「どうした、そんなに驚いて、まるで幽霊でも見たようだぞ」
トナカイ「えっ…あのっ…えっ」
トナカイ「ど、どこから入ったんですか!?表には誰も…!」
女「どうでもいいだろう。そんなことは、それより…今はもっと大事な問題があるだろ」
女「外を見てみろ。大晦日だというのに、この有様だ…まったく、どこぞの誰だ。扉を開けたやつは」
トナカイ「と、扉って…何か知っているんですか!?」
女「まあ少しはな。だからここに来た。お前を探すのに時間が掛かったがな」
女「…間違いないみたいだな。トナカイ、お前がこの世界の鍵だ」
207 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:16:08.65 ID:7O6126swo
トナカイ「か、鍵…?よく分からないですけど、私を…世界を!助けに来てくれた人ですよね!?」
女「…そいつは少し違うな」
女「世界を救うのはお前だ、トナカイ。私はその手助けに来た」
トナカイ「え?」
つづく
208 :
◆gqUZq6saY8cj
[saga]:2017/12/25(月) 05:18:35.58 ID:7O6126swo
ってことでクリスマスが終わったことですし一旦終わります
近いうちというか明日にでも次スレを立てると思うのでちょっと待っててください
最終章らしく運命に逆らいます
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/25(月) 08:24:52.32 ID:gWiLIPC9O
おつ
なんだか大変なことになっちゃったぞ…
女はひょっとしてあの人…?
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/25(月) 09:12:36.33 ID:0kaLVc5zO
乙
盛り上がってきた
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/25(月) 11:30:42.93 ID:S9v0hCa40
乙ー
なんかえらいことになってきた
212 :
◆gqUZq6saY8cj
[sage]:2017/12/26(火) 20:45:59.40 ID:vJtWtw7Mo
トナカイ「サンタさん!私と友達になりませんか?」サンタ幼女「…は?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514288081/
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