小日向美穂「コーヒーなたみほ……?」 佐藤心「砂糖もあるぞ☆」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

2 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:09:54.61 ID:rG8WHQSpO
美穂「で、では、失礼します」ポスッ

美穂「これが、プロデューサーさんがいつも座っている椅子……」

心「どう、感想は?」

美穂「…………」

美穂「プロデューサーさんの匂いがする……」ポワポワ

心「さらっとアブナイ発言飛び出したぞ」

美穂「えっ? ……あっ!? いえ、その、私そういうつもりで言ったわけじゃ」

心「わかってるわかってる♪ 美穂ちゃんホント、いちいち反応がかわいいな〜」

美穂「む、むむ……と、とにかく、もう少し座ってみます」

心「どーぞどーぞ♪ はぁとの椅子じゃないけど」

美穂「……でもこの椅子、本当に座り心地がいいですね。なんだか気持ちよく休めそう」

美穂「…………」

美穂「すぅ」

心「ってオイ☆ 寝るの早いぞっ!」

3 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:10:35.20 ID:rG8WHQSpO
美穂「ごめんなさい、私すぐに居眠りしちゃって」

心「大丈夫? 疲れとか溜まってない?」

美穂「そういうわけではないと思います。毎日よく眠れてるし……」

心「ふーん、そっか。ならいいけど」ゴクゴク

美穂「心さんが飲んでるの、コーヒーですか?」

心「うん♪ オトナのブラックだぞ〜」

美穂「ブラックなんですね。私、なんとなく心さんは甘いほうが好きなのかと思ってました」

心「あー、好きなのは甘いやつだよ? でもブラックのほうが目が冴える気がするから、こういう時はノースウィーティーなの♪」

美穂「なるほど……私もコーヒー、飲んでみようかなぁ」

心「ブラック?」

美穂「ブラック……もいいんですけど。甘い味も飲んでみたいような」

心「つまり両方味わいたいってこと?」

美穂「そういうことです。欲張りかな、私」

心「欲張りなのはいいことよん☆ というわけで、その願いを叶えちゃう♪」

美穂「え?」

心「ちょい待ってて☆ えーと、アレはどこに置いてたっけ……」ガサゴソ

美穂(何を探しているんだろう?)

心「あれ? おかしいな、前はここにあったはず……」


ガチャリ


飛鳥「ただいま」

心「お、ちょうどいいところに! マスター、いつものあれ出して♪」

飛鳥「ボクはバーのマスターではない」

心「令呪増やしてあげるから」

飛鳥「カルデアのマスターでもない」

美穂「飛鳥ちゃん、おかえりなさい」

飛鳥「あぁ、美穂さん。ただいま。それで、そこの人は何を探しているんだい」

心「アレだよアレ! ほら、アレ!」

飛鳥「単語を全部『アレ』で片付けていると、だんだん語彙力を失っていくらしいよ」

心「飛鳥ちゃんとはまだツーカーの関係には至れてないか……残念☆」

美穂「えっと、コーヒーの苦いのと甘いのを両方味わえるもの? らしいんだけど」

飛鳥「苦いのと甘いの……あぁ、なるほど。理解したよ」

飛鳥「心さんの探し物は、そこの棚に入っている」

心「ここ? ……あ、ホントだ! さっすがマスター、わかってる〜♪」

飛鳥「だからマスターではないと」

美穂(でも飛鳥ちゃん、まんざらでもない顔してるような)
4 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:13:39.46 ID:rG8WHQSpO
心「というわけで、今回紹介するのはこちらの商品☆」

美穂「通販?」

飛鳥「コーヒーをより贅沢に、深く味わうために作られた砂糖。名はストレートに『コーヒーシュガー』だ」

美穂「コーヒーシュガー……? ええと、あのスティックの?」

心「ノンノン☆ それとは別のものだぞ♪」

飛鳥「これが現物だ。スティックの砂糖とはむしろ対照的で、大きめの氷砂糖だね」

美穂「へえ……これがコーヒーのために作られたお砂糖なんだ。普通のお砂糖とはどう違うの?」

心「それを説明するには、実際にこれを使ってコーヒーを飲んでもらうのがわかりやすいかな♪」

心「というわけでコーヒー淹れてきたぞ☆」

美穂「いつの間に……?」

心「はぁとはマスターだから仕事が早いの☆」

飛鳥「いつの間にかマスターの座を奪われているんだが」

美穂「バーのマスターって諸行無常なんですね」

飛鳥「美穂さんは適応力が高いね」

美穂「褒められちゃった」エヘヘ
5 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:15:56.74 ID:rG8WHQSpO
飛鳥「コーヒーシュガーにはカラメルが含まれていて、コーヒーの香味を高めてくれる役割がある」

美穂「なるほど……でも、こんなに粒が大きいと、溶かすのが大変そうじゃないかな?」

飛鳥「ふっ。いいところに――」

心「いい質問ですねえ! 実は大粒なのにはワケがあるんだぞ☆」

飛鳥(セリフをとられた……)

心「美穂ちゃんの言う通り、コーヒーシュガーは大粒だから溶けるのに時間がかかるの。だからこそ、投入してからしばらくの間は苦めのコーヒーを味わえて、時間が経った後は甘いコーヒーを味わえるのだ☆」

美穂「あっ、そっか! いろんなタイミングで飲めば、いろんな味のコーヒーを味わえる。だから、私の願いを叶えるためのお砂糖なんですね!」

心「その通――」

飛鳥「イグザクトリィ。ヒトの飽くなき欲望が生み出した、至高の嗜好品さ」

心「あっ、セリフ盗られた!」

美穂「あ、あはは……とりあえず、早速味わってみますね」


6 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:16:39.60 ID:rG8WHQSpO
心「まずはコーヒーシュガーを入れてからすぐに飲む、ストレートに近いコーヒー☆」ゴク

美穂「シャキッとしますね」

飛鳥「にがっ」


心「そして時間が経ってから飲む、シュガーが効いた甘めのコーヒー☆」

美穂「飲みやすいのはこっちですね」

飛鳥「にがっ」

美穂「飛鳥ちゃんの反応、さっきと同じ?」

心「砂糖足りなかったみたいだね」

飛鳥「そのようだ」サトウドバー

美穂(すごい量入れてる……)

心「逆に美穂ちゃんは普通にブラックでもいけそうな感じだね♪」

美穂「甘いほうが好きですけど、苦いのも全然大丈夫ですっ」

心「おー、ストロング小日向☆」

美穂「熊本の女は強いんです!」

心「気に入った! 美穂ちゃん、はぁととユニット組まない?」

美穂「えっ、ユニットですか?」

心「そう♪ 美穂ちゃんもはぁとと同じで、スウィーティーなアホ毛あるし、スウィーティーなハートのポーズもとれるし」

美穂「スウィーティーですか?」

心「もうめっちゃスウィーティー☆ 結構前からアイドルを夢見てたところも同じだしね」

美穂「言われてみると、似ているところが多いですね。私と心さん」

心「ホント、夢諦めないでよかったな〜〜!」

美穂「本当ですね!」

7 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:17:09.18 ID:rG8WHQSpO
飛鳥「…………」

飛鳥「コーヒーシュガー、か」ボソ

心「ん、どしたの飛鳥ちゃん?」

飛鳥「あぁ、いや。なんでもない。ただの語呂合わせだから」

美穂「語呂合わせ? なんだか気になるなぁ」

心「言っちゃえ言っちゃえ☆」

飛鳥「なら、言うけど……ちょうどこの氷砂糖が、心さんと美穂さんのユニットの名前になるかも、と思ったんだ」

美穂「コーヒーシュガーが?」

心「どうして?」

飛鳥「……『コーヒー』なた(小日向)美穂と、『シュガー』ハート」

美穂「…………」

心「…………」

飛鳥「ほら。だからただの無理がある語呂合わせだと――」

心・美穂「それ、いいかも!」

飛鳥「えっ」

心「なかなか溶けないっていうのが、アイドルとしての強さを示しているような気がするし」

美穂「いろんな味が出せるっていうのも、いろんな仕事をこなせるっていう意味になりますし」

心「プロデューサーに直談判してみるか!」

美穂「相談してみましょう!」

飛鳥「……まあ。ふたりが盛り上がっているのなら、それでいいけど」

美穂「やっぱり決めポーズはハートを手で作る感じですよね」

心「わかってる〜☆ さすが美穂ちゃん、スウィーティー☆」
8 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:18:14.80 ID:rG8WHQSpO
その後


飛鳥「議論、白熱していたね」

心「ホントにね〜。白熱しすぎて疲れちゃった♪」

美穂「すぅ……」

心「美穂ちゃんなんて疲れて寝ちゃったし」

飛鳥「コーヒー飲んだ意味、なかったね」

心「熊本の女はカフェインにも強いんじゃない? ちなみに、飛鳥ちゃんはお昼寝しなくて大丈夫?」

飛鳥「心配いらないさ。昨日は夜更かししなかったからね」ドヤ

心「普段も夜更かしすんなー」

美穂「ん……プロデューサーくん……♪」

心「プロデューサーをくん付けしながら幸せそうな寝顔……いったい夢の中でなにを」

飛鳥「プロデューサーくんは、彼女が大事にしているクマのぬいぐるみの名前だろう。いつもベッドの上で一緒に寝ているらしいし」

心「あ、なるほど。はぁともぬいぐるみ買って『プロデューサー』って名づけようかなぁ」

飛鳥「心さんがやるとかなり重く聞こえるね」

心「重いってなにが?」ニコニコ

飛鳥「なにとは言わない」

心「言えよ☆」

飛鳥「さて、ボクは用があるから失礼するよ」スタコラ

心「おいっ、逃げんな☆」ダダダ

飛鳥「うわっ、本気で追いかけてきた」

9 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:18:52.70 ID:rG8WHQSpO
美穂「すぅ……」

美穂「プロデューサーさん……コーヒーシュガーって知ってますか……私が教えてあげますから、一緒に……」

美穂「私も、いろんな味を出せるアイドルになるので……見ていてくださいね……」ニコニコ



おしまい
10 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2017/12/17(日) 18:20:14.53 ID:rG8WHQSpO
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
コーヒーシュガーの字面だけで書きました
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 18:34:36.49 ID:6nYieQTp0
??「菜々も年齢と共に固有名詞が出て来なくなって、アレって言ってしまうんですね…」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 22:44:42.74 ID:CQ5eqabDO
?「わかるわ」

?「おい、コレス」
11.39 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)