桃子「私が作ろうバースデーケーキ」【ミリマスSS 】

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1 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 22:54:13.26 ID:XF1iPsqN0
遅くなりましたが中谷育ちゃんのお誕生日記念に。

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2 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 22:55:42.40 ID:XF1iPsqN0

美咲「千早ちゃん、お疲れさまです。」

千早「お疲れ様です。青葉さん、プロデューサーはどちらに?」

美咲「今日は育ちゃんのバースデーライブがありますので、そちらに行かれましたよ。 」

千早「あ、そうでしたね。じゃあ待ってます、打ち合わせがあるので。控え室のコンポ、使ってもよいでしょうか?」

美咲「はい、どうぞー。」

(ガシャーン)

美咲「…おや。なんでしょう、今の音?」

千早「給湯室の方でしたね、ちょっと見てきます。」

美咲「お願いします。変ですねぇ、今の時間は誰もいないと思ったんですが。」

千早「あら、電気がついてる…誰かいるの?」

桃子「あ…。」

千早「桃子。どうしたの、今日はオフじゃなかった?」

桃子「…」
3 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 22:57:30.43 ID:XF1iPsqN0

美咲「千早ちゃん、どうでしたか…あれ、桃子ちゃん。」

千早「なんでもありません、桃子がちょっと物を落としただけでしたので。片付けますからご心配なく。」

美咲「そうでしたか。じゃあお願いしていいですか?」

千早「ええ、すみません…さて。桃子、黙ってちゃ分からないわよ。何をしてたの?」

桃子「……ナイショにできる?」

千早「え?」



4 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 22:59:58.17 ID:XF1iPsqN0

千早「なるほど。育のお祝いでバースデーケーキを作ろうとしてたのね。でもあなた、お菓子なんて作れるの?」

桃子「…あんまり。でも、前に春香さんがここで作った時はずっと見てたよ。」

千早「それだけで作るのは難しいんじゃないかしら、春香にでも手伝ってもらった方がいいと思うけど。今日は劇場に来るわよ?」

桃子「それじゃ桃子だけで作った事にならないじゃない。これは桃子のプレゼントなんだから。それに育や皆をビックリさせたいし。」

千早「気持ちは分かるけど、一人じゃ危ないわ。誰かついてないと。」

桃子「前に桃子の誕生日の時は、育がホットケーキ焼いてくれたでしょ?だから、おかえしは桃子だけでやらなきゃ意味が無いの。」

千早「あなたも相当に頑固というか、そういう所にこだわるわよね。」

桃子「何よ、悪い?」

千早「ううん、気持ちは良くわかるわ。私も以前はそうだったもの。」
5 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 23:01:19.82 ID:XF1iPsqN0

桃子「ふーん。なら、桃子がやること、見逃してくれるんだよね?」

千早「いいえ、やっぱり一人でやらせるわけにはいかないわ。万が一何かあったら大変だし。」

桃子「……」

千早「だから、私がお手伝いするのはどうかしら。それもダメ?」

桃子「え。千早さん、お菓子なんて作れるの。」

千早「これでも一人暮らしだからね。ある程度お料理なら出来るわ、お菓子を作った事は無いけど。」

桃子「でも。やっぱり桃子は一人で作りたいし…」

千早「育の誕生日をお祝いしたいのは私も同じよ。手伝わせてもらえないかしら?」

桃子「…もう、しょうがないなあ。それじゃ、手伝わせてあげる。ジャマにならないようにね?」

千早「ふふ。はいはい、よろしくお願いするわ。それじゃあまずは落とした物を片付けましょうか。」
6 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 23:03:23.01 ID:XF1iPsqN0

千早「さて。とはいえ何も見ずに作るのは難しいわね。」

桃子「だいじょうぶ。ほら、この通りに作ればカンタンに出来るんだって。」

千早「料理本があるのね、なら良かった。なるほど、ここにあるオーブントースターでも出来そうなものを作るのね。」

桃子「シンパイないよ、ちゃんと本の中身確認して選んだんだから。桃子がそういう所間違うわけないでしょ?」

千早「あなたらしいわね。それじゃ、最初は何をしたらいいかしら。」

桃子「えっと。まず小麦粉とランパクを…ランパク?何それ。」

千早「卵の白身の事よ。たしか卵を割って、殻の半分に黄身を移しながら取り出すんだったわ。こんな感じで…」

千早「あれ?変ね、春香は簡単にやってたのに、それじゃもう一回…駄目ね、また全部落としちゃったわ。」

桃子「…桃子がやる?」

千早「だ、大丈夫よ…よし!取り出せたわ。」

桃子「はあ、やっと?じゃ、それとお砂糖を混ぜるね。よっと。」

千早「私がやる?」

桃子「ヘーキ。千早さんは生クリームの材料を用意してて。」

千早「分かったわ。えっと、計量カップはと…少し多いかしら。これくらいなら問題ないわよね?」

7 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 23:08:55.37 ID:XF1iPsqN0

桃子「…おかしいなあ、どうしてふくらまないんだろ?」

千早「変ね、さっきのはやけに焦げてたし。同じ時間で焼いたのにどうしてこんなに違うのかしら。」

桃子「どうしよう、もう育が戻ってくるのに。これじゃ間に合わないよ。」

千早「仕方ないじゃない、きちんと話せば分かってもらえるわ。」

桃子「……」

千早「ごめんなさい。そうね、それじゃあ意味が無いわよね。」

千早「…やむを得ない、か。」

桃子「もしかして、春香さんに助けてもらうとか?」

千早「今からじゃ春香が来ても間に合わない場合わ。それに材料も残ってないし。」

桃子「じゃ、どうするの?」

千早「劇場のみんなに協力してもらうのよ。」

桃子「え?」

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 23:09:51.81 ID:ROj+4fFY0
ほう…ちはももですか
9 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2017/12/16(土) 23:12:21.40 ID:XF1iPsqN0

育「うわあ、すっごくおいしい。ありがとう桃子ちゃん!」

桃子「ふふん、どういたしまして。桃子が作ったんだもん、当然でしょ?」

育「ほんとにおいしいよこのパフェ、色んなおかしが入ってて。あんこにマシュマロにアイスに。」

育「でも、どうしておたんじょう日のおいわいがパフェなの?」

桃子「そ、それはほら。ケーキはお兄ちゃんとか他の誰かが買ってくると思ったからだよ。」

育「そっかあ。あ、このピンクはいちごババロアだね!」



千早「…どうにか上手くいったわね?」

桃子「まあね。あーあ、こんなハズじゃなかったのに。」

千早「また作ればいいじゃない、今度は失敗しないようきちんと練習してからね。」

桃子「そうだね、頑張ろっと。」

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