ウェイバー「なんだよこいつ…」ガッシュ「ウヌ?」

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66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/11(月) 23:05:42.77 ID:JJ/x3wve0
ウェイバー「……」

ガッシュ「…ウェイバー」

ウェイバー「うわあ!お、脅かすなよ!」

ガッシュ「おぬし、いつからそこにいたのだ?覗き見とは、あまりいいものではないぞ?」

ウェイバー「なっ…お前が心配で仕方ないから、必死についてきたんだろうが!」

ガッシュ「うぬ…そうか。すまんの心配かけて」

ウェイバー「うっ…」

素直に謝られると逆に困る。こういうところが子供らしいというかなんというか。

ガッシュ「では別の公園に遊びにいってくるのだ!」

ウェイバー「待てこらぁ!」

ガッシュ「リンという子と遊んでくるのだー!ご飯の時間には戻ってくるのだー!」

マスターの注意を無視したバカを、またも全速力で追いかける。だが悲しいことに、いくら子供とはいえサーヴァントに勝てるはずもなく、その姿を見失っていた。

ウェイバー「ぜい…はあ…わき腹が痛い…」

ウェイバー「ああもう…なんでサーヴァントと追いかけっこしてるんだ僕はー!」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/11(月) 23:14:48.04 ID:JJ/x3wve0
 公園

凛「あ!こんにちは、ガッシュ!約束どおり来てくれたのね!」

ガッシュ「ウヌ!前の約束どおり、いっしょにこの街を探検しようぞ!」

凛「お父様とお母様には内緒で来ちゃったんだから…ちゃんとエスコートしてよ?ガッシュ」

ガッシュ「うぬ?エスコート?よく分からないけど、頑張るのだ!では出発なのだー!」

凛「うん!」



ウェイバー「ひっ…ふっ…どこ…ガッシュ…」

68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 23:24:41.74 ID:8w83XPLGO
内股になって電信柱に寄りかかってプルプル震えながらひいフゥ言ってるウェイバーが見える
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/11(月) 23:32:18.05 ID:JJ/x3wve0
綺礼「…というわけで、連続殺人及び連続誘拐事件の真相は、恐らくキャスターとそのマスターが握っていると思われます」

時臣「なるほど…この冬木でそのような不祥事を野放しにしておくのは、遠坂として許すわけにもいかないな」

璃正「…では」

時臣「ええ。聖杯戦争を一時中止し、まずはキャスター及びそのマスター討伐を、各マスターに命じよう」

綺礼「なるほど…」

時臣「報酬は令呪一画とする。こうすれば、慎重なマスターも重い腰を上げるだろう。しかし、その令呪は我々が頂く。遠坂が、確実な勝利を手にするために」

璃正「確かに…アサシンが確認した、クラス不明の謎のサーヴァント…更には厄介なバーサーカー…どうやらこの聖杯戦争、一筋縄ではいきそうもないですしな…」

綺礼「前者は心配するほどではないでしょう。そのサーヴァントのマスターはせいぜい二流魔術師。問題はありません。今我々が危惧すべきなのは、バーサーカーのほうではないかと」

時臣「ふむ…そうか、ありがとう綺礼。しかし私が最も危惧しているのは謎のサーヴァントでも、況してや、バーサーカーでもない」

時臣「英雄王の機嫌だよ」

70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/11(月) 23:45:06.60 ID:JJ/x3wve0
 綺礼の部屋

綺礼「…」

「随分と顔が沈んでいるな、綺礼よ」

綺礼「…アーチャーか」

アーチャー「聖職者のくせして悩める子羊のような顔をしおって…貴様が気にしていたあのマスター…衛宮切嗣のことを考えていたのか?」

綺礼「…まさか、私が考えていたのは別のことだ」

アーチャー「ほう…話してみるがよい」

綺礼「…これはまだ時臣師にも話してはおらんが…各々のマスターを偵察に向かわせたアサシン共が、軒並み倒されていてな。その数が少々無視できないほどでな」

アーチャー「…それで?よもやそれで終わりではあるまい」

綺礼「アサシンが言うには、どうやらーーー」

71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 23:48:14.47 ID:SWZN2ZawO
ガッシュはランサーになるのか
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/11(月) 23:53:46.13 ID:JJ/x3wve0
アーチャー「…なるほどな、それはまた、珍妙な話よな」

綺礼「私もまだこの件に確信が持てていない。よって師に報告するまでもないと思っていたのだが…」

アーチャー「…ふん、まあ良いわ。それより綺礼よ、まだすべてのサーヴァントとマスターの素性が知れておらんのか?」

綺礼「正体不明のサーヴァントについては現在調査中だ。何せ、アサシンの半数が偵察に行って返り討ちにあっている。本来の目的も達成していないのに、これ以上不用意に犠牲の数を出すわけにもいかんからな」

アーチャー「…そうか」

アーチャー(言峰…綺礼。はたして我の見立てどおりの男か…今しばらくは泳がせておいてやる)
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/11(月) 23:54:39.72 ID:JJ/x3wve0
今日はここまでです。
そろそろ話を動かせるかな…?
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/11(月) 23:55:51.67 ID:YMm1hFsh0
バオウは使えるのかな
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/12(火) 05:05:56.24 ID:7nttoO/eO

うっかり誘拐されて大変な事になりそう(ジルが
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 17:52:58.12 ID:VO0VlWB3O
なんでいきなり真名を教えてるのこのセイバーはバカなのか?
他に敵がいないともかぎらない場所で真名教えるとかねーよ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 21:26:55.54 ID:7IGwW6RH0
>>76
原作では敵がいるかもしれないどころか敵の目の前で教えたからまだましなほうだぞ
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/12(火) 21:42:42.77 ID:o3pxT8rZ0
そもそも真名分かっても弱点にならないから困らないんじゃ?
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 22:16:00.76 ID:3w23aOvVo
真名は宝具に直結するから切り札がバレるんよ
ただFateのアーサー王は真名を言ったら真名教えてくるだろうなぁ
真名偽造してもある程度の嘘は見抜けるだろうし
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/12(火) 23:51:00.34 ID:58DPrs9p0
すみません…今日は更新できません…バイトきつすぎ…
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/12(火) 23:56:16.11 ID:58DPrs9p0
一応補足しておくと、真名言いやがったセイバーに関しては、zeroセイバーの騎士道精神マシマシ感からありえるかな〜…と思った結果です。相手側が名乗りを上げたのだから、騎士として応じない訳にはいかない…みたいな。
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 01:28:14.39 ID:B2fIo6yI0
実際Zeroの原作からしてこんな感じだったし問題ないだろ
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 01:56:09.42 ID:Y9qvP7pXo
期待してる
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/13(水) 23:41:10.21 ID:mv3wc7jy0
再開します
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 00:03:12.12 ID:2coCGm0T0
 商店街

ウェイバー「…これだけ休めば、ちょっとは落ち着いたな…」

ウェイバー「でもまだ見つからないなんて…まあいざとなったら令呪使えば大丈夫か…」

半分投げやりな気持ちで近くの本屋に立ち寄る。本棚に陳列された分厚い辞書を見たとき、自分の赤い本の事をふと思い出した。

ウェイバー(そういえばこの本の力…心の力…だったか?魔力の消費がほとんどないなんて、ずいぶん燃費がいいんだな…)

ウェイバー「ま、逆に言えばこれがなかったらあいつは何もできないも同然なんだけどな!はははははは…」

「何をぶつぶつ言っておるのだ、坊主よ」

ウェイバー「…え?」

あの夜セイバー達と出くわした時のような、血の気が引く感覚だった。野太い声の主は、そのセイバーと戦闘していた大男、ライダーだったのだから。

ウェイバー「…お、お前!ライダー!」

ライダー「…む?…貴様、何故その名を…」

ウェイバー「あっ!」

終わった。今度こそ終わった。我ながら情けない。ガッシュに注意しろといった自分は、眼前のサーヴァントに何一つ抵抗する手段がない。

ライダー「…まあよいわ、今はいささか興が乗らん。見逃してや…いや、待てよ…」

僕が手に持っていた本を凝視した後、ライダーは僕を、まるで叱られた猫がされるようにして掴んだ。

ウェイバー「は、放せよこの筋肉ダルマ!」

ライダー「丁度よいわ。付き合え、坊主」

ウェイバー「な、なんだよ!何が目的だ!?」

ライダー「まあそう邪険にするな。殺さぬ代わりに、黙って余に付き合えばよいのだ」

ウェイバー「くっ…」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 00:07:59.33 ID:2coCGm0T0
凛「♪♪」

ガッシュ「リン…エスコートしろと言ったわりには、ずいぶんと歩いていくのだな」

凛「えっ…それは…いいでしょ!いいから黙ってついてくるの!約束でしょ!?私とあなたの!」

ガッシュ「う、うぬ。別によいのだが…」

ガッシュ「行きたいところがあるなら、最初から行きたいと言えばよいではないか?」

凛「うるさいわね!いいから私についてくる!」

ガッシュ「うぬう…」(立場逆転なのだ…)

87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 00:27:17.36 ID:2coCGm0T0
 アインツベルン城

アイリ「…それで、これからどうするの切嗣?」

切嗣「ああ…これから作戦を立てていく上で、僕の右腕だった舞弥を失ったのは痛い。だが…失ったものはもう取り返せない、先のことを考えなければいけないが…」

セイバー「…切嗣、貴方が言っていたサーヴァントの情報は真なのですか?」

切嗣「…事実だ。使い魔も記録している」

セイバー「そうですか…」

アイリ(切嗣…かなり疲弊している。あれほど毛嫌いしていた英雄の意見を聞くなんて…)

セイバー「しかし信じられません。そのようなことが起きるとは…」

切嗣「ああ…信じられないが、もはやこうとしか考えられない。もう一度確認しておこうか」

切嗣「僕らが確認していたキャスターはマスター共々自滅。そして新たなサーヴァントとして別のキャスターが生まれ、僕らに攻撃した…」

アイリ「そしてその新しいキャスターのマスターは、今までバーサーカーのマスターと思われた…」

   「間桐雁夜」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 00:29:24.40 ID:2coCGm0T0
キャスター?「ふふふ…」

キャスター?「感謝しますよ聖杯とやら。まさかこのようなチャンスが私に巡ってくるとは…」

キャスター?「…いいでしょう。それが世界の望みというのなら、喜んでそれを受け入れましょう…」

キャスター?「ふふふ…ハッハッハッハッハッハ!」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 00:30:00.13 ID:2coCGm0T0
ここまでだ!すまん明日朝早いし、眠いからもうねる!
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 00:56:36.13 ID:6ud7jy/Lo
おつおつ
他の魔物も追加か…
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 02:29:44.88 ID:lh4vFoAY0
ゾフィスかな?
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 12:29:52.43 ID:nYfxxfwSO
ゾフィスの一人称は俺のはずだから違うのでは?
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 13:03:24.57 ID:0cX01UJBo
キレたら俺だけど普段は私だった気がする
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/14(木) 17:30:21.20 ID:D1hvxY+30
ビクトリームかな
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/14(木) 17:39:27.25 ID:sRkF6u7z0
なんだかんだガッシュのssは面白くなる期待あげ
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 18:51:31.09 ID:EYjJ1XM5O
クリアや映画のワイズマン、あとゲームに出てくるソーマ当たりなら出てくるに足り得るだろうけど
それ以外はあんまり出てくる理由が無いような・・・
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 22:45:33.72 ID:2coCGm0T0
ウェイバー「……」

ライダー「…何をふて腐れておるのだ、坊主」

ウェイバー「あまりにも予想外だったからな!お前みたいなゴリラがどんな要求してくるかと思ったら、まさか僕がサーヴァントの財布とはな!」

ライダーの両手には世界地図や大量の世界史についての書誌、さらにはゲームまであった。

ウェイバー「…僕が必死に貯めてた貯金が…」

ライダー「今この場で殺されないだけ有り難いと思うがいい!だがこれには感謝しているぞ坊主!わはははは!」

ウェイバー「ちぇっ…にしてもライダー?」

ライダー「む、なんだ?」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/14(木) 23:52:39.44 ID:2coCGm0T0
ウェイバー「いや…お前は、そんなにこの世界に興味があるのか?」

ライダー「おうともさ。聖杯がこの世界の知識とやらをちと知ったが…いやなに、余の目指した最果ての海が、よもやこのようなちっぽけな物とは思いもせんかったわい」

ウェイバー「…お前は聖杯が手に入ったら、世界征服でも望むのか?」

ライダー「いいや!…余が望むのは受肉だ!受肉しこの大地を思うがままに蹂躙する!それが征服王、イスカンダルの第二の生の在り方よ!」

ウェイバー「…」

開いた口が塞がらなかった。この英霊、聖杯を自分の望みを叶えるためでなく、あくまで手段としか考えていなかったとは。

ウェイバー「…随分と立派だな、征服王様は」

ライダー「そういう貴様こそどうなのだ。貴様の望みはなんだ?」

ウェイバー「僕は…」

ウェイバー「…お前に比べたら大したこと無いさ」

そう呟くと、ライダーはまた大声で笑った。

ライダー「何も余のような大望を言えとはいっておらんではないか。そう憶さず言ってみよ」

ウェイバー「…認めさせたいんだよ」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/15(金) 00:12:44.48 ID:2RpIkIWY0
ウェイバー「世の中に!この僕の努力と才能の成果が何をもたらすか!血統だけで優劣を決める魔術師共に!!…どうだ、満足かライダー!」

自分でも思ってもみなかったほどの声で叫んだ。しかしライダーは眉ひとつ動かさず、うむ、と頷いた。

ライダー「貴様の望みは確かにつまらんものだ。…だがまあ、貴様らしいと言えばそうであるのかもしれんなぁ」

ウェイバー「なっ…どういうことだよ!」

ライダー「おのれの沽券を示したいならば、我武者羅に足掻いてみろ。さすれば、何か見えてくるかもしれんな」

ウェイバー「見えてくるだって…?」

ライダー「それでもまあ、余のマスターに遠く及ばぬその力で、よくほざいたと称賛してやろう。…次会うときは敵同士だ、容赦はせんぞ?」

ウェイバー「…当たり前だ!お前なんか、ちっとも怖くなんかないからな!」

ライダー「抜かせ。…そういえば貴様のサーヴァントはどこだ?霊体化させ近くに侍らせてもおらんが…貴様、本当にマスターか?」

ウェイバー「…あ」

ウェイバー「こんなことしてる場合じゃなかったー!じゃあなライダー!次会うときは覚えてろよー!」

ライダー「ふん」

捨て台詞を吐くと、僕はまた走り出した。

ライダー「…行ったか。あやつ…ウェイバーだったか。どうやら余も酔狂だったようだな」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/15(金) 00:25:13.81 ID:2RpIkIWY0
 遠坂邸

凛「…ここよ」

ガッシュ「うぬう…大きな屋敷なのだ…」

凛「すごいでしょ!ここにはお父様と…一応綺礼も居るわね。それでねガッシュ、お父様の都合で、私お父様と離ればなれになっちゃって…でも…」

ガッシュ「ウヌ、父上殿に会いたかったのだな?」

凛「…うん。ごめんねガッシュ?こんなことに付き合わせちゃって」

ガッシュ「いいや、そんなことはないのだ!自分の父上に会いたいのは当たり前のことではないか!」

凛「ガッシュ…」

ガッシュ「おぬしの気持ち、私には、その気持ちが痛いほど分かるのだ」

ガッシュ(きっと居たはずなのだ…この世界にも、私の友が。私の父上や母上のような人が。今は記憶の奥底に埋もれてわからぬが…)

凛「? どうしたのガッシュ?」

ガッシュ「う、うぬ!なんでもないのだ!さ、行こうぞ!」

凛「うん!」



アサシン「…」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/15(金) 00:27:03.56 ID:2RpIkIWY0
ここまで。あまり更新できずすまない…
大まかな構想は決まっているのですが、いざ書こうとすると自分の文才がなさすぎて辛い…
今回のライダーパート微妙すぎるわ(自己評価)
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 00:33:29.69 ID:vILcwS/Qo
おつ
原作でも何気にたらしなガッシュ
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 00:15:48.96 ID:t2L8Q/ow0
すみません今日も更新できません…
期待してる方本当に申し訳ないです。少しずつですが、必ず完結させるので、どうかよろしくお願いいたします。
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 12:29:17.05 ID:t2L8Q/ow0
再開します
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 12:36:33.51 ID:t2L8Q/ow0
アサシン「マスター…」

綺礼「どうしたアサシン…何?」

時臣「どうやら侵入者のようだね。魔術結界が発動している」

綺礼「それが…ここに来たのはどうやらご息女と…」

璃生「なんと、葵君の目を盗んで、この地に来てしまったのか!」

綺礼「それだけではありません、師よ…」

時臣「ほう?…それは、思ってもみない好機だ。…綺礼よ、この事は英雄王には…」

「我に…なんだ?時臣」

時臣「英雄王!」

アーチャー「そう爪弾きせずともよかろう?…何か不都合でもあるのか?」

時臣「いえ…滅相もございません!」

綺礼「…」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 12:42:47.47 ID:t2L8Q/ow0
ガッシュ「なんだか、体がムズムズするのだ…」

凛「そう?私はなんともないけど…」

ガッシュ「うぬ…誰かに見られているような…」

「その悪寒は当たっているぞ?少年」

凛「げっ…まさかあんたがお出迎えとはね」

綺礼「まあそういうな、凛。私としては今すぐ君をこの危険な地から遠ざけたいところだが…時臣師が呼んでいる、早く上がりなさい」

凛「…言われなくたって、私はそのつもりなんだから!…って綺礼、あなたガッシュを知ってるの?」

綺礼「少し縁があってな。さあ…ガッシュ君、こちらに」

ガッシュ「うぬう、私はおぬしの事は知らないのだ!」

綺礼「いいから早く来い」

ガッシュ「ぬ、なああああ!リン!助けてくれなのだー!」

凛「…ご愁傷さま」

ガッシュ「リーーーーーーーーン!」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 12:55:05.32 ID:t2L8Q/ow0
綺礼「…連れてきてやったぞ」

アーチャー「ふん…こいつがお前の言っていたサーヴァントか」

ガッシュ「ぬ!?おぬしもサーヴァントなのか!?」

アーチャー「軽々しく口を開くな雑種。子供とはいえ無礼は許さぬぞ?」

ガッシュ「雑種ではない!私はガッシュ、ガッシュ・ベルなのだ!」

綺礼「な…」

アーチャー「…くく、はははははははは!まさかそちらから真名を名乗ろうとは!だがそれも、子供であるがゆえの純真さともいえよう」

ガッシュ「では、おぬしもセイバーと同じサーヴァント…つまりは英雄なのだな」

アーチャー「然り。我を知らぬとは並の英霊ならばこの場で八つ裂きにしていたが…子供ならば致し方あるまい。我こそが英雄の頂点に立つ王…英雄王、ギルガメッシュ王よ」

ガッシュ「…うぬ…」

綺礼「…?」

ガッシュ「カッコいいのだー!ギルガメッシュ、おぬしは本当にカッコいいのう!」

アーチャー「む?…ふははははははは!そうか、分かっておるではないかガッシュよ!そうら、見るがいい!貴様ら雑種では到底目にもかかれない宝物の原点だ!」

ガッシュ「ぬおおおおお!すごいのだ!」

綺礼(…馬鹿か、こいつらは)
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 13:09:25.34 ID:t2L8Q/ow0
綺礼「…英雄王、そこまでにしておけ」

アーチャー「…む、我としたことが…少々舞い上がってしまったようだ」

ガッシュ「ウヌ?もう終わりなのか?」

アーチャー「そう落ち込むな、ガッシュよ!貴様ならばまた何時でも謁見してよい、我が許す!」

ガッシュ「本当か!?ありがとうなのだ、ギルガメッシュ!」

アーチャー「…それでだガッシュよ。…貴様、何者だ?」

ガッシュ「!?」

綺礼(ようやく本題に入ったか…)

アーチャー「我の目を誤魔化せると思うなよ?貴様から、微かに異質な魔力を感じる…貴様自身と、その装束からな」

ガッシュ「……」

アーチャー「さあ話せ、ガッシュよ。今の我は気分がいい…先程と違い、多少の無礼は許してやるぞ?」

綺礼(このような者を英霊として呼び出された理由…必ず、何かあるに違いあるまい)

ガッシュ「私は…」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 13:23:39.08 ID:t2L8Q/ow0
ガッシュ「…だめだ、話せないのだ」

綺礼「何?」

ガッシュ「今の私に、おぬしらに話せることはないのだ。…すまぬ」

アーチャー「…そうか」

ギルガメッシュが綺礼に合図すると、意識を失い、アサシンに拘束されているウェイバーが姿を表した。

ガッシュ「ウェイバー!…おぬしら、何を…」

綺礼「どのようなイレギュラーな英霊であろうと、その弱点はマスターだからな…」

アサシンの短刀が、ウェイバーの首に迫る。

ガッシュ「止めるのだ!ウェイバーを離せ!」

アサシン「貴様に選択権はない」

アーチャー「さあ、我を苛立たせるなよ?ガッシュ」

ガッシュ「…私は、記憶喪失で…」

アーチャー「…それで?それだけか?」

ガッシュ「だから、自分のことも良く分かっておらぬのだ!分かっておるのは自分が魔界の王様だということと、この聖杯戦争についてのことだけなのだ!」

アサシン「…」

それが答えか?と、少し血が出る程度に、ウェイバーの肌を傷つける。

綺礼「ならば問おう。貴様のクラスはなんだ?召喚されている以上、それは理解しているはずだ」

ガッシュ「うぬ…それも…」

アーチャー「もう良い」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 13:33:39.45 ID:t2L8Q/ow0
綺礼「アーチャー…」

アーチャー「…ガッシュよ、貴様のマスターが持っていたこの本、そして貴様自身…やはりこの世界のものではあるまい?」

ガッシュ「…その通りなのだ」

アーチャー「やはりか…では魔界とはなんだ?冥界の類いの物か?」

ガッシュ「うぬう…魔界はそれとはまた違う物だ。私のような魔物が、たくさん暮らしておる」

綺礼(魔物だと…!?)

アーチャー「…ふん、そうか。おいアサシン、そこな雑種から手を引け」

アサシン「何?何故貴様に命令されなければならない…こちらは、こいつにやられている者も」

アーチャー「たわけ!貴様の下らん事情など聞いておらぬわ!」

綺礼「…アサシン」

アサシン「ちっ…」

痺れを切らした英霊王の一喝により、ウェイバーはアサシンの手から解放された。

ガッシュ「ウェイバー!無事か!?」

ウェイバー「…うう…」

ガッシュ「良かったのだ…」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 13:47:17.61 ID:t2L8Q/ow0
時臣「英雄王!いったい何をお考えなのですか!」

アーチャー「慎め時臣。王の御前であるぞ?」

時臣「はっ!…しかし、何故あのサーヴァントを仕留めなかったのですか!?綺礼がマスターまで連れてきたというのに…」

アーチャー「あやつらが我の目にかなった。其だけにすぎん」

時臣「そのようなことが…」

綺礼「…師よ、まだ奴らにアサシンを付けております。どうかご安心を」

時臣「…ああ、すまないね」

アーチャー(ガッシュ…我の宝物庫にない宝物…精々、我を興じさせよ)

綺礼(英雄王…貴様、何を考えている?)
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 13:54:25.48 ID:t2L8Q/ow0
ガッシュ「大丈夫かの?ウェイバー」

ウェイバー「ああ…まだちょっと頭がくらくらするな…」

ガッシュ「ウヌ、…すまぬ、私のせいなのだ。おぬしの忠告を聞かなかったから、巻き込んでしまった」

ウェイバー「…いいよ、むしろお前が居なかったら、今ごろ僕は殺されてた。…凄いなお前は」

ガッシュ「? 何がなのだ?」

ウェイバー「…」

『己の沽券を示したいならば、足掻いてみろ。さすれば、何か見えてくるかもしれんな』

ウェイバー「…僕は、お前に頼ってばっかだな」

ガッシュ「うぬ?何と言ったのだ?聞こえなかったのだ」

ウェイバー「…なんでもない!さ、帰るぞガッシュ」

ガッシュ「ウヌ!今日のご飯も楽しみなのだ!」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 13:59:31.91 ID:t2L8Q/ow0
一旦ここまで
時臣ってこれでいいのか…?
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 14:10:52.77 ID:GmZIwRhlO

ウェイバーとガッシュの組み合わせは幸運EXと言っても過言ではないな
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 14:20:34.41 ID:dFP31cmoO
おもしろい
がんばって完結させてね
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 15:34:51.55 ID:t2L8Q/ow0
 ケイネスホテル

ライダー「おう、只今戻ったぞ!」

ケイネス「よくもおめおめと…貴様、今まで我々の拠点に戻らず、一体何処で何をしていた!それ相応の罰を受ける覚悟は…その袋は何だ?」

ライダー「これか?ほれ」

ケイネス「…呆れて物も言えんな」

ソラウ「ま、まあケイネス。聖杯戦争はこれからでしょう?そう気を落とさずに…」

ケイネス「ソラウ…全く君だけだよ、私の事を分かってくれるのは…」

ライダー「だがマスターよ、余もひとつ言いたいことがあってな。…貴様、余への魔力供給をもはや微弱に等しいほどしかしておらぬな?」

ケイネス「…何のことかね?」

ライダー「惚けるなよ。貴様程度の小物がやりそうなことを、余が見抜けぬと思っていたのか?」

ソラウ「やめなさいライダー!」

ケイネス「知らんな…だがライダー、所詮私の使い魔に過ぎない貴様が、私を小物呼ばわりとは…どうやら貴様は忠誠心というものが欠如しているようだな」

ライダー「慎重になるのも良いが、貴様はそれを通り越して臆病だ、と言ったのだ」

ケイネス「何…?」

ソラウ「む〜…もう私知らない!下のケーキバイキングに行ってくるから!」

ケイネス「なっ…待ってくれソラウ!ちっ…」

ライダー「ふん…いざとなれば令呪で呼べ。余はこの空間は窮屈でたまらん」

ケイネス「…勝手にしろ」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 15:45:28.22 ID:t2L8Q/ow0
ライダー「…少し走れば、頭も冷えたか」

ライダーは自分のマスターについて考えていた。自分への魔力供給は十分と言えるものではなく、現界することすら自前の魔力で補っていた。

マスターに忠実ではない自分への下らない仕打ちか、と放っておいたが最早無視できるものではなくケイネスに問い質したのだが、その返答は虚偽の物とは思えなかった。

ライダー(ならば何故…まさかあやつ、一人で聖杯戦争を勝ち抜く気であったか?だがそのような危うい道を、あの男は選ぶだろうか)

「…答えは得ましたか、ライダー」

ライダー「!!」

ライダー「…貴様は…ふはははは!なるほどそういうことか…一気に謎が解けたわい!」

「…何やら上機嫌のようだ…眉間の皺もなくなって…では心置き無くやれそうです。では、ライダー?」

「さようなら」

「ーーーーー!」


118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 15:54:57.27 ID:t2L8Q/ow0
 アインツベルン城

切嗣「…さて、そろそろ行くか」

アイリ「ええ。…っ…!」

切嗣「アイリ!」

アイリ「…どうやら、またサーヴァントが脱落したようね」

切嗣「そうか…恐らくあのキャスターか?」

アイリ「さあ…そこまでは…でも切嗣、気負いすぎないで。舞弥さんの為にも、この戦いは勝たなくちゃ行けないけど…貴方は貴方のままで…」

切嗣「分かっているよ。さ、君はここに…」

イリヤ「あ、キリツグ!うそ、もういっちゃうのー!?」

切嗣「ごめんなイリヤ、僕もまだ忙しくてね…」

イリヤ「むー…せっかくかえってきたとおもったのにまたいっちゃうなんてー…」

アイリ「イリヤ、お父さんを困らせたらダメよ?」

イリヤ「はーい…じゃ、キリツグまたね!胡桃探し、次は絶対私が勝つんだから!」

切嗣「ああ…行ってくるよ、イリヤ」

セイバー「仕度はできましたか?」

切嗣「…」

セイバー(また口きいてくれなくなりましたね…)
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 16:06:48.28 ID:t2L8Q/ow0
 冬木

切嗣(舞弥という助手が居なくなった今…頼れる手駒はセイバーだけ…か。…うん?)

切嗣「これは…」

セイバー「如何しました切嗣?」

切嗣「…」

セイバー「…」

アイリ「…はあ…どうしたの、切嗣?」

切嗣「教会からだ。これより聖杯戦争を一時中断し、我々の総力を尽くして、キャスターを討伐する…功績を成した者には報酬として令呪一画…とね」

切嗣「だがここにあるキャスターは、恐らくあのキャスターの事ではない」

アイリ「貴方の言う、新しいキャスターの事ね?」

切嗣「そうだ。僕達を襲ったあのキャスター…そしてバーサーカーのマスターだった間桐雁夜。この二つが鍵を握っているが…」

アイリ「そのバーサーカーも、間桐雁夜の姿も見当たらない…」

セイバー「ではやはり、その行方不明のマスターから探したほうが良いのではありませんか?」

アイリ「…そうね、早くしないと、他の人に先越されちゃうものね」

切嗣(おかしい…何故雁夜が、あのキャスターを使役している?そしてバーサーカーをどうしたというんだ…)
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 16:16:54.96 ID:t2L8Q/ow0
ここまで
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/16(土) 17:02:07.13 ID:iptKsD+b0
そろそろマントの使い方思い出すかな
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 21:28:09.35 ID:C2HN6WeIo
ガッシュが騒動起こしてウェイバーが頭にアイアンクローしたら偶然ツボ刺激されて強くなったりしたら笑う
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 00:57:04.45 ID:8EBr6l7m0
 マッケンジー宅

ウェイバー「……」

ガッシュ「ウェイバー、何をやっておるのだ?」

ウェイバー「ちょっと調べものをな…出たか!」

すぐに地図を取りだし、赤丸でポイントをチェックする。

ウェイバー「…うん、間違いない、ここだな」

数あるポイントから、一番核心的な物を絞り出す。

ガッシュ「ウヌ?何が分かったのだ?私には分からないのだ…」

ウェイバー「僕がマークしたのはキャスターの居場所さ…ほら、最近の連続誘拐事件があったろ?その周辺の水質を調べたら一発だったってわけ!」

ガッシュ「おお…やるではないかウェイバー!」

ウェイバー「…こんなの、魔術と呼べるか怪しいものなんだけどな…」

ウェイバー(僕がこいつの為に出来ること…それはサポートだ。なら、せめてどんなやり方でも力にならないとな)

ウェイバー「よし!じゃ、早速明日の朝出発するぞ!僕たちでキャスター討伐して、他のマスターに勝つんだ!」

ガッシュ「ウヌ、頑張ろうぞ!」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 01:12:59.26 ID:8EBr6l7m0
 地下道

ウェイバー「あれ…?この辺だと思ったんだけど…」

ガッシュ「うぬう、おぬしの見立てが外れたのではないか?」

ウェイバー「そんな…収穫なしかよ〜…」

そこには何もなかった。魔術師の工房と呼べるものはなく、不自然なほどに跡形もなかった。…しかし、その痕は完全には消せていなかった。

ウェイバー「! これは…おい、見ろよガッシュ」

ガッシュ「ウヌ?」

ウェイバー「僅かに血痕が残ってる。やれやれ…消したはいいけど、やり方がちょっと杜撰だったみたいだな」

ウェイバー「多分やったのはキャスター以外のやつだけど…自分の工房がないキャスターなんて、僕に言わせれば…」

ガッシュ「! この気配…!ウェイバー!」

「…気づかれたか。よく鼻が利く…まるで野生の獣だな」

ウェイバー「アサシン…まだ僕たちを付け狙っていたのか!」

アサシン「同胞の雪辱…果たさせてもらうぞ!」

ガッシュ「来るぞ!」

ウェイバー「ああ!リベンジマッチだ!前の僕たちと違うところ…あいつに見せてやろうぜ!」

ガッシュ「うぬ!負けないのだ!」
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 01:24:10.86 ID:8EBr6l7m0
ウェイバー『いいかガッシュ?お前の攻撃は三騎士はともかく、その他のサーヴァントにはなんとか通じるはずだ。で、問題は…』

ガッシュ『呪文が当たらないことであるな?』

ウェイバー『ああ…お前の術は口から発射されるから融通が効かないからな。だから僕が考えたのは…これだ』

微弱な魔力を光に変え、手から放出する。

ウェイバー『これを目印にするんだ。勿論、相手のいる方向にお前が向いていなかったら意味がないからな。…ほら、よーく光の形を見てみろ?』

ガッシュ『…おおお!ブリなのだー!あれは間違いなくブリなのだー!』

ウェイバー『お前があれだけ好き好き言ってたからな…これでやる気が出たか?』

ガッシュ『うぬ!…ほおお…!すごいのだ!泳いでおるのだー!』

ウェイバー『…ったく…』

子供だな、と言いかける。しかし今は、ガッシュのその顔に、素直に満たされていた。

ウェイバー『気づいたらこの本、読める所増えてたし…これ、どういう仕組みなんだろうな。ま、使える術が増えたってことでいいか』
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 01:33:33.53 ID:8EBr6l7m0
アサシン「確実に殺してやろう…ふっ!」

ウェイバー(向かってくる…この距離ならザケルで十分だけど…)

ウェイバー「…よし!実践訓練だ!ガッシュ!」

ガッシュ「うぬ!」

ウェイバー「第二の術…ラシルド!」

ウェイバー(唱えたぞ!さあどうなる!?)

呪文の力で、突如ガッシュの前方に巨大な盾が現れた。

アサシン「何!?ぐっ…」

ガッシュの実力を舐めていたのか、正面突破しようとしたアサシンを、ラシルドが行く手を阻む。

ウェイバー「防御呪文か…!これなら使いやすそうだ!」

アサシン「ちっ…それがどうしたぁ!」

しかし、その壁は何秒と持たず破られてしまった。

ウェイバー「嘘だろ!?アサシンに破られるとか…いいや、落ち込んでる暇はない!次はこれだ!」

ウェイバー「第三の術!ジケルド!」

ガッシュ「」

ウェイバー(よし!狙い通り!…っておい)

アサシン「…何?」
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 01:44:43.44 ID:8EBr6l7m0
遅い。ガッシュから放たれたそれは、自分でも視認できるほどの遅さの球体だった。

アサシン「…相手を舐めていたのは、どうやら貴様らのほうらしいな…」

当然のようにアサシンは呪文を避け、ガッシュたちに襲いかかる。

ウェイバー「くううう…!なんなんだよこの呪文どもは!ガッシュ!僕にどうしろってんだよ!」

ガッシュ「う、うぬ!?今言われても…ぬわあ!」

ウェイバー「頼むから僕をがっかりさせないでくれよ!…うわあ!」

ガッシュ「ナアア!避けるのだウェイバー!」

ウェイバー「ヌオオオオオ!ちくしょおおおお!」

アサシン「ふざけて…いるのか貴様らぁぁ!」

ウェイバー「残念ながら大真面目だぁぁぁ!」

アサシン「なら逃げるなぁ!」

ガッシュ「ウヌウ!どうすれば…」

ウェイバー(いや待てよ…もしかしたらあの術、僕が見落としているだけで、まだ別の効果が…)

ウェイバー「もう一発だ!ジケルド!」

アサシン「!? しまっ!」

ウェイバー「当たった!これでどうなる…」

アサシン「…何も起きないぞ」

ウェイバー「オオオオオオ!」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/18(月) 01:49:41.19 ID:dzZDWfn/0
当たらなくても効果あるからチート術なんだけどな
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 01:51:43.08 ID:TzylTymvo
使い方難しい術だと思う
自分の後ろに金属あったら後頭部に激突する可能性あるし
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 01:54:24.86 ID:FTJoNYCLO
ウェイバーとガッシュがマンガのあの走り方して逃げ回ってるのを容易に想像できてしまった
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 02:00:33.04 ID:8EBr6l7m0
ガッシュ「落ち着くのだウェイバー!ここは普通に戦うのだ!一度退かせた相手、負けるはずがない!」

ウェイバー「ぐっ…そうだな!行くぞガッシュ!」

アサシン「一度…だと?貴様…白々しい事を…」

ウェイバー「え?」

アサシン「貴様らは絶対に許さぬ!我ら影の群れ、死力を尽くして貴様らをなぶり殺してやる!」

ウェイバー「本気か…!いいかガッシュ!今使える術は実質二つだが、攻撃呪文は一つだけだ!その一発に全ての力を込める!」

ガッシュ「うぬ!」

アサシン「まずはその、忌々しいサーヴァントからだ!」

アサシンは影より何体もの暗殺者を呼び出した。

ウェイバー「な…アサシンはこんなにいたのか!?じゃあこいつらはアーチャーに殺されたアサシンや、倉庫であったアサシンとは別の…」

アサシン「今更気づいても遅い…これを言うのも二度目になる」

アサシン「さあ、音もたてずとは言うまい!じっくり苦しみ、辱しめ、そして息の根を止めてやる!」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 02:12:10.71 ID:DeV+NgwM0
そういやサーヴァントの武器って一応鉄なんかな
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 02:20:10.02 ID:8EBr6l7m0
ウェイバー「駄目だ…的が絞れない!」

アサシン「無駄だ…」

ガッシュ「ぬっ…ぬわあああ!」

ウェイバー「ガッシュ!くっ…何も出来ないのか!」

赤い本に恨みをぶつける。しかし何も状況が変わることはない。

ウェイバー「くそっ…僕のせいで…またガッシュが傷ついて…」

ガッシュ「む…まだまだぁ!」

『死に物狂いで足掻け。貴様に出来ることは、最早それのみであろう?』

ウェイバー「…! 諦めるな、考えろ!僕に出来るのはそれだけ…」

アサシン「…こうもあっさりだと虚しいものだな。貴様、その程度ではなかろう?」

ガッシュ「ぐぬ…何を言っておるのだ?」

アサシン「まだ惚けるか…ならば貴様を拷問にかけてでも…」

ウェイバー「…!ガッシュ、こっちだ!」

ガッシュ「ぬおお!?」

満身創痍のガッシュを強引に引っ張り出す。上手くいくか分からないが、もうこれしか手はない。

アサシン「ふっ…我らに敏捷性で勝てると思うのか!?」

ウェイバー「ぐあああ!」

地面に転がされる。だがすぐに立ち上がる。諦めたらそこで終わりだ。

ウェイバー「う…うおおおおお!」

ガッシュ「ウ…ウェイバー…」

ウェイバー(なんだよ…そんな悲しい顔すんなよ…僕はまだ、諦めてなんかないぞ!)

ウェイバー「心配なんかするなよ!僕たちは勝つ…必ず勝つんだ!」

ガッシュ「! ウヌ!」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 02:33:57.21 ID:8EBr6l7m0
ウェイバー「はあ…はあ…」 

アサシン「くっ…無意味な抵抗を…」

ウェイバー「それは…どうかな!ガッシュ、構えろ!」

ガッシュ「ウヌ!」

ウェイバー「ラシルド!」

アサシン「なっ…」

アサシン(この狭い空間では、盾の役目は果たせずとも、足止めにはなるということか…)

アサシン「だが数秒に過ぎぬ!貴様も理解した上でて…」

ウェイバー「ああそうさ!持つのはほんの僅かな数秒!だがその数秒が、お前の命運を分けるのさ!」

ウェイバー「…足下をよーく見てみやがれ!」

アサシン「何…?…!」

アサシンの足下は、一面水浸しになっていた。

ウェイバー「水質を研究したときに、ここが一番水辺に近いって分かってたんだよ!」

アサシン「なっ…それで貴様は…」

ウェイバー「今更気づいても遅い…ってな!」

ウェイバー「ザケル!!!」

アサシン「ぐっ…あああああ!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 02:51:00.87 ID:8EBr6l7m0
アサシン「馬鹿な…」

ウェイバー「敗因は分かってるだろ?僕たちを舐めすぎたことと…」

アサシン「ふん…それは問題外の事だ。だが腑に落ちぬ!貴様の力はこのようなものではないはずだ!」

ウェイバー「何だって?…さっきから気になってたんだけど、お前の言ってることがどうも噛み合わないんだが…ガッシュに何かあるのか?」

アサシン「ガッシュ…?いいや違う!違うぞ!あれだけの仕打ちをしておいて、我らが忘れるわけがなかろう!」

ウェイバー「…お前、僕がいないところでなにしたんだよ」

ガッシュ「ウヌ…?私がおぬしに会ったのはあの倉庫の時だけのはずだがのう…」

アサシン「まだしらを切るか!マスターやアーチャーには気づかれなかっただろうが、我らにそう易々とまかり通ると思うな!」

ウェイバー「おい…お前一体何と勘違いを…」

アサシン「忘れぬぞ…貴様は我らが必ずこの手で殺す…」



アサシン「雷帝ゼオン!」


ガッシュ「…な…」

ウェイバー「に…?」

そう言い残すと、アサシンは姿を消した。


…僕らはまだ気づいていなかった。僕らの他にも、魔界から襲来してきたものが、既にこの聖杯戦争を壊そうとしていたことを。

そしてこれをきっかけに、さらに苦しい戦いが始まろうとしていたことを。
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 02:52:18.67 ID:8EBr6l7m0
いったんここまでです。
うん…これちゃんと風呂敷畳めるか心配だな…まあ頑張ります。
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 02:57:14.86 ID:kKnMCG9mo
ゼオンもいるのか
というか王の後だよな...?
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 06:12:30.87 ID:0NauVKqk0
ゼオンも記憶吹っ飛んでるんじゃなかろうか
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/18(月) 10:22:22.49 ID:c865CUHD0
バオウ・ザケルガ!!!
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 12:54:53.83 ID:X+HEmUiOO
ガッシュが弱くてニューゲームか…
CCC序盤の皇帝と正義の味方と狐を思い出すな
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 15:54:40.93 ID:/17rz1jd0
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/18(月) 20:02:18.52 ID:dzZDWfn/0
明らかに色違いと雰囲気と声でわかるだろ
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 20:14:17.68 ID:e65pPMGbo
原作者に言え
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 22:51:34.03 ID:yY6w8D5g0
>>140
ネロ「うむ!」←金髪&元気&皇帝  ガッシュ「うぬ!」←金髪&元気&王様
こう見ると似てる所あるな

145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 23:38:29.65 ID:8EBr6l7m0
 マッケンジー宅

グレン「おお、お帰りウェイバー、ガッシュ」

ウェイバー「ただいま」

ガッシュ「…うぬ」

ウェイバー「…」

マーサ「どうしたのガッシュちゃん?どこか具合でも悪いの?」

ガッシュ「ぬ…そ、そういうわけではないのだ!大丈夫なのだ!」

ウェイバー「…」

戦いが終わってから、ガッシュはずっとこんな調子だった。なにも言わず一人で考え込んでいるのなら僕に話してほしいんだけど…やはりあのゼオンという名を聞いてから様子がおかしい。

ガッシュ「…ウェイバー、話があるのだ」

ウェイバー「…ああ」

ウェイバー「おじいさんおばあさん、悪いけど今日は一緒にご飯食べれないや」

マーサ「あらそうなの?でも、お腹が空いたらいつでも言ってね。用意するから」

ガッシュ「ウヌ、ありがとうなのだ」

グレン「……」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/18(月) 23:43:49.81 ID:dzZDWfn/0
きた
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/18(月) 23:59:09.82 ID:8EBr6l7m0
 ウェイバーの部屋

ウェイバー「よし、今すぐ話せ」

ガッシュ「うぬ!?おぬし、もう少し気遣いというものが…」

ウェイバー「そうも言ってられないだろ?さ、早く」

こういうときはいつもと同じ調子のほうがいいだろう。相手を心配させるよりか、こちらのほうがいくらか話しやすいはずだ。

ガッシュ「…ゼオンというのは、私にそっくりな兄の名前なのだ。魔界におった時は、厳しくも心優しき兄だったはず…なのだが」

ガッシュ「うぬう、やはり思い出せないのだ。どうやらここに来てから少しずつ、私の記憶も甦って来るだろうと思っておったが…すまぬ、役に立てそうもないのう」

ウェイバー「そうか…でも、お前の双子の兄がこの戦争に参加してるってことは間違いないわけだ」

ガッシュ「うぬ…あり得ぬがそうなのであろう」

ウェイバー(あのアサシンが言うには、そのゼオンってやつが何体ものアサシンを倒していったらしいけど…情報が少なすぎるしなぁ)

ウェイバー「兎に角、お前には悪いけど、今はキャスター討伐のほうが優先だ。他に比べて僕たちは、少しでも勝つ可能性を上げないとな」

ガッシュ「分かっておる。だが…もし私がゼオンと戦うことになれば…」

ウェイバー「ま、その時はその時だ。考えても仕方ないだろ?」

ガッシュ「ウヌ…」

ウェイバー(気になったのはそれだけじゃない…地下道での証拠隠滅…あれは一体誰がやったんだ?まるで辺り一面を焼き払ったかのような手口…そして工房への未練のなさ。まさかキャスターはもう…)
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 00:21:27.96 ID:n9AY2ay20
 遠坂邸 地下

綺礼「アサシン…貴様らが、どれだけの失態を犯したか理解しているか?」

アサシン「…反論の余地もありませぬ。完全に我らの独断で、戦力を消耗してしまい…」

綺礼「貴様の目的はあくまで諜報、そして師に確実な勝利を与えるものだと、その胸に刻んでいたと思っていたが…あまり失望させるな」

アサシン「はっ!このアサシン、必ずや名誉を挽回してみせましょう」

綺礼「…もうよい、下がれ」

アサシン「…」

アーチャー「…なにやら、またぞろ貴様を悩ませる事が生じたようだなあ綺礼」

綺礼「貴様は随分と気分が良さそうだな、アーチャー」

アーチャー「ふん…時臣め、やはりつまらぬ男よ。我の機嫌を取ろうとしていたが…下らん。奴にも、もう少し諧謔を弄する所があれば、我は退屈せずに済むのだがな」

綺礼「…それは、魔術師としてではなく、人としてということか?」

アーチャー「ふっ…そうとも言えなくもないが…まあ、あながち間違ってはおらぬか。臣下としては結構だが、奴には我を従えるだけの度量は持ち合わせてはおらぬ」

綺礼「人類最古の王がこうも傲慢とは…私には信じられんな」

アーチャー「ふっ…慢心と言え、綺礼よ。ガッシュもそうだが…我は、貴様にも期待しておるのだぞ?我を興じさせる器かどうか、我の目に狂いはない」

綺礼「…ほざけ」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 00:33:59.32 ID:n9AY2ay20
 間桐邸

切嗣「…よし、結界は解除した。アイリ、君はここで待機しておいてくれ」

アイリ「…ええ、足手まといにはならないわ」

セイバー「切嗣、貴方の予想が当たっているならば、ここに間桐雁夜がいるはずだが、何を仕掛けてくるか分かりません。準備はよろしいですか?」

切嗣(…言われるまでもない。僕が案じているのは、復讐ということを頭の片隅から消せていないことだけだ)

切嗣「行くぞ」

セイバー「はい」

アイリ(切嗣…この争いが始まってから、私に見せたこともない冷徹な顔をするようになった。…まるで心は鉄のよう)



臓硯「…どうやら、招かれざる客人のようじゃな」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 00:43:59.78 ID:n9AY2ay20
切嗣「…吐け。間桐雁夜はどこだ?」

鶴野「ひっ!し、知らない!止めてくれ!」

切嗣「……」

こめかみにキャリコを押し付ける。次はないと、その頭に言い聞かせるような仕草だった。

鶴野「ほ、本当なんだ!信じてくれよ!」

切嗣「ちっ…」

セイバー「切嗣!この館にはおぞましい数の蟲がいます!得るものがないなら、即刻ここからの退避を考えるべきかと!」

切嗣(そう言えばマキリについて何も話してなかったな…)

セイバー「…それと、蟲蔵の中に一人の娘が…」

切嗣「…」

セイバー「切嗣!聞いているのですか!」

切嗣「…」

セイバー「〜〜!」


「そこまでじゃ、魔術師殺し」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 01:08:05.67 ID:RvzFkhu20
怯えろ!!ブス!!
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 01:10:55.45 ID:n9AY2ay20
切嗣「! 漸くお出ましか…」

臓硯「クックッ…貴様もよくここに行き着いた誉めてやろう。だがの、儂の計画と貴様の思い描いていたものとはちいと違う」

切嗣「何…?」

臓硯「もてなす代わりじゃ…一つ教えてやろう。あの英雄ならざるもの…ガッシュといったか。奴には気をつけたほうがよい」

セイバー「…貴様、ガッシュのことを知っているのか?」

臓硯「さあの。年寄りの戯言、聞き流してもいっこうに構いはせん」

切嗣「間桐臓硯…お前は何を企んでいる?」

臓硯「…そも儂は、雁夜がこの聖杯戦争を勝ち抜けるとはつゆにも思っておらんかった。…だが事情が変わってな」

臓硯「まあ、何であれ、雁夜はここにはおらぬ。用がすんだなら消えるがよい」

セイバー「…あの少女をどうする気だ」

臓硯「それは貴様らの知ったことではあるまいて」

切嗣「…そうか」

有無を言わず臓硯の頭を撃ち抜く。しかし手応えはない。

切嗣(感触はない…か)

「…もうひとつ忠告しておこうかの」

何処からともなく蟲が集まり、臓硯の姿になった。

臓硯「この聖杯戦争は普通ではない…貴様の考えている恒常の常々が通じると思わんことだ」

切嗣「……」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 01:13:35.17 ID:n9AY2ay20
ここまで
てか今気づいたけど一週間以上だらだらss書いてたのか…
でもこのまま構想通りいくとまだ長くなると思いますね。お付き合いしてくれたら嬉しいです。
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 01:20:01.69 ID:n9AY2ay20
怯えろブスはベクターボールだろ!いい加減にしろ!
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 12:25:40.33 ID:rUirFDXnO
おつ
ベクターボールのあの画像大好き
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 12:43:35.11 ID:4p1XA/K8o
その台詞一時期よく見たが一体どんなシーンで言われたのか全く想像つかない
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 14:19:29.20 ID:dVN/QgVl0
前フリなしで突然ギャグシーン始めるときのセリフだから想像ついてたまるかって感じ
なお口に出さずに言ったのにブス二人に饅頭を投げつけられた模様
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/20(水) 11:53:22.62 ID:/cYnTk8V0
アイリ「切嗣!…その様子じゃ、当てが外れたようね」

切嗣「ああ…だが、確かな収穫はあった」

切嗣「間桐臓硯、そして間桐雁夜…この二人は、あのキャスターに何らかの形で関与しているとね」 

アイリ「そう…セイバーは気づいた?」 

セイバー「…まあ、多少は」

セイバー(直感に過ぎませんが)

切嗣「しかし、その行方は皆目検討もつかない。とりあえずはキャスターを追うことは変わらないが…さて、どうしたものかな」

アイリ「…」

セイバー「マスター、アイリスフィールの容態も芳しくありません。あまり深追いせず退くべきかと…」

アイリ「問題ないわよセイバー!今もこうやって貴女の全て遠き理想郷のおかげで…」

切嗣「無理はいけないよアイリ。…そうだな、ここは撤退するか」

アイリ「…ごめんなさい、二人とも」
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/20(水) 12:13:48.11 ID:/cYnTk8V0
セイバー「…切嗣、私も貴方に相談したいことがあります。貴方はガッシュ、という英霊を存じていますか?」

アイリ「私も気になってたの。とても英雄とは呼べない、小さな子供で…マスターは赤い本を持ってたわね。…切嗣は知らない?」

切嗣「いや、分からないな」

切嗣(臓硯の言っていた奴か…今回の聖杯戦争はイレギュラー、あの英雄ならざるものには気をつけろ…か)

切嗣「だが僕らの標的であることに変わりはない。相手が誰であろうと、僕がやることは同じだ」

切嗣「早々から舞弥を失ったが、キャスター討伐には差し支えはない。僕たちは依然として、間桐雁夜並びに他のマスターを倒す」

セイバー「…心得ています」

セイバー(衛宮切嗣…この男は何も感じていないのか?…いや、それがこの男の決意だというのか?)

セイバー(そしてガッシュ…貴方は一体何者なんだ)

切嗣「…セイバーも気づいていただろうが」

セイバー「! な、なんでしょうかマスター」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 12:15:20.23 ID:jeM95dQtO
大分マイルドになってんなケリィ
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/20(水) 12:24:18.45 ID:/cYnTk8V0
切嗣「上手く誤魔化したつもりか知らないが…あの館には、まだ何か別の魔力が確認できた。恐らくそれがキャスターだ」

アイリ「あ!だからキャスターと関係があるって言ってたのね!」

切嗣「だが、元々搦め手を得意にするキャスターだ。いくらセイバーとはいえ、手の内が分からないまま戦うにはリスクが高すぎる」

セイバー「私は別に遅れをとるようなことは…」

アイリ「もしも、ってことがあるでしょセイバー?」

アイリ(舞弥さんを殺した張本人がそこにいたのに、心を殺して今の状況を優先したんですもの。私たちが非難する資格はないわ)

セイバー「…き、切嗣。一応聞いておきますが、貴方は私の実力を信用しているのですか?」

切嗣「…今は体制を建て直すほうが優先だ。さ、帰ろうアイリ」

アイリ「え、ええ…」

セイバー「答えてください!」

切嗣「…勿論だ、僕の駒としては申し分ない」

セイバー「切嗣…」
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/20(水) 12:37:48.74 ID:/cYnTk8V0
キャスター「…行きましたか」

臓硯「貴様の粗末な霊体化では、正体は気づかれておるだろうな」

キャスター「ええ…しかし我々の計画には何の影響もないでしょう?」

臓硯「…まあよい。悲願を達成するためには貴様の力が必要であるからな」

キャスター「そう謙遜せず…あなたの助力にも感謝していますよゾウケン?おかげで、この戦いでは本来の私以上の力が発揮できる」

キャスター「あの時の誓い通り…必ず、あなたに聖杯を与えましょう」

臓硯「なればこそ、尚更次の一手を確実にな」

キャスター「ふふ…全て掌の上だと分かっているくせに…まあ、よいでしょう」


キャスター「ケイネス・エルメロイ・アーチボルト…さて、いよいよ第二段階へと進みましょうか」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/20(水) 12:49:33.87 ID:/cYnTk8V0
 マッケンジー宅

ガッシュ「…」

ウェイバー「なーに朝からテレビとにらめっこしてんだよ」

ガッシュ「ぬ?おはようなのだウェイバー」

ガッシュ「いやの、おぬしがニュースを見たいといっておるからずっとかけておるのだが…私にはイマイチ…」

 《…とあり、警察はさらに犯行の手が…》

ウェイバー「…!これって…」

ガッシュ「どうしたのだウェイバー?」

ウェイバー「明らかに違う…今までのやつはどこか犯行を楽しんでる節があったけど…これは、前の犯人の殺しかたをなぞろうとしているだけなんだよ」

ガッシュ「な…全然分からぬ…」

ウェイバー「そりゃあ、一般人には分からないだろうさ。ってか分かってたまるかっての!」

ウェイバー「…とにかく、決まりだな」

ガッシュ「ウヌ?何がだ?」

ウェイバー「キャスターは既に倒されてる…僕たちは、見えない敵にとらわれてるってことだ」

ガッシュ「!!」

ウェイバー「はあ…教会側はこのこと知ってるのか?じゃないと、このキャスター討伐の命令、永遠に終わらないぞ…」

ガッシュ「うぬう…」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/20(水) 12:50:11.16 ID:/cYnTk8V0
ここまで
風邪引いたかも…また更新遅くなるかも…死ぬかも…
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 15:45:39.47 ID:N+INVHoMo
おつ
ゆっくり寝て無理せずしてれば治る
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名前: E-mail(省略可)

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