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ウェイバー「なんだよこいつ…」ガッシュ「ウヌ?」
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121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/16(土) 17:02:07.13 ID:iptKsD+b0
そろそろマントの使い方思い出すかな
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/16(土) 21:28:09.35 ID:C2HN6WeIo
ガッシュが騒動起こしてウェイバーが頭にアイアンクローしたら偶然ツボ刺激されて強くなったりしたら笑う
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 00:57:04.45 ID:8EBr6l7m0
マッケンジー宅
ウェイバー「……」
ガッシュ「ウェイバー、何をやっておるのだ?」
ウェイバー「ちょっと調べものをな…出たか!」
すぐに地図を取りだし、赤丸でポイントをチェックする。
ウェイバー「…うん、間違いない、ここだな」
数あるポイントから、一番核心的な物を絞り出す。
ガッシュ「ウヌ?何が分かったのだ?私には分からないのだ…」
ウェイバー「僕がマークしたのはキャスターの居場所さ…ほら、最近の連続誘拐事件があったろ?その周辺の水質を調べたら一発だったってわけ!」
ガッシュ「おお…やるではないかウェイバー!」
ウェイバー「…こんなの、魔術と呼べるか怪しいものなんだけどな…」
ウェイバー(僕がこいつの為に出来ること…それはサポートだ。なら、せめてどんなやり方でも力にならないとな)
ウェイバー「よし!じゃ、早速明日の朝出発するぞ!僕たちでキャスター討伐して、他のマスターに勝つんだ!」
ガッシュ「ウヌ、頑張ろうぞ!」
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 01:12:59.26 ID:8EBr6l7m0
地下道
ウェイバー「あれ…?この辺だと思ったんだけど…」
ガッシュ「うぬう、おぬしの見立てが外れたのではないか?」
ウェイバー「そんな…収穫なしかよ〜…」
そこには何もなかった。魔術師の工房と呼べるものはなく、不自然なほどに跡形もなかった。…しかし、その痕は完全には消せていなかった。
ウェイバー「! これは…おい、見ろよガッシュ」
ガッシュ「ウヌ?」
ウェイバー「僅かに血痕が残ってる。やれやれ…消したはいいけど、やり方がちょっと杜撰だったみたいだな」
ウェイバー「多分やったのはキャスター以外のやつだけど…自分の工房がないキャスターなんて、僕に言わせれば…」
ガッシュ「! この気配…!ウェイバー!」
「…気づかれたか。よく鼻が利く…まるで野生の獣だな」
ウェイバー「アサシン…まだ僕たちを付け狙っていたのか!」
アサシン「同胞の雪辱…果たさせてもらうぞ!」
ガッシュ「来るぞ!」
ウェイバー「ああ!リベンジマッチだ!前の僕たちと違うところ…あいつに見せてやろうぜ!」
ガッシュ「うぬ!負けないのだ!」
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 01:24:10.86 ID:8EBr6l7m0
ウェイバー『いいかガッシュ?お前の攻撃は三騎士はともかく、その他のサーヴァントにはなんとか通じるはずだ。で、問題は…』
ガッシュ『呪文が当たらないことであるな?』
ウェイバー『ああ…お前の術は口から発射されるから融通が効かないからな。だから僕が考えたのは…これだ』
微弱な魔力を光に変え、手から放出する。
ウェイバー『これを目印にするんだ。勿論、相手のいる方向にお前が向いていなかったら意味がないからな。…ほら、よーく光の形を見てみろ?』
ガッシュ『…おおお!ブリなのだー!あれは間違いなくブリなのだー!』
ウェイバー『お前があれだけ好き好き言ってたからな…これでやる気が出たか?』
ガッシュ『うぬ!…ほおお…!すごいのだ!泳いでおるのだー!』
ウェイバー『…ったく…』
子供だな、と言いかける。しかし今は、ガッシュのその顔に、素直に満たされていた。
ウェイバー『気づいたらこの本、読める所増えてたし…これ、どういう仕組みなんだろうな。ま、使える術が増えたってことでいいか』
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 01:33:33.53 ID:8EBr6l7m0
アサシン「確実に殺してやろう…ふっ!」
ウェイバー(向かってくる…この距離ならザケルで十分だけど…)
ウェイバー「…よし!実践訓練だ!ガッシュ!」
ガッシュ「うぬ!」
ウェイバー「第二の術…ラシルド!」
ウェイバー(唱えたぞ!さあどうなる!?)
呪文の力で、突如ガッシュの前方に巨大な盾が現れた。
アサシン「何!?ぐっ…」
ガッシュの実力を舐めていたのか、正面突破しようとしたアサシンを、ラシルドが行く手を阻む。
ウェイバー「防御呪文か…!これなら使いやすそうだ!」
アサシン「ちっ…それがどうしたぁ!」
しかし、その壁は何秒と持たず破られてしまった。
ウェイバー「嘘だろ!?アサシンに破られるとか…いいや、落ち込んでる暇はない!次はこれだ!」
ウェイバー「第三の術!ジケルド!」
ガッシュ「」
ウェイバー(よし!狙い通り!…っておい)
アサシン「…何?」
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 01:44:43.44 ID:8EBr6l7m0
遅い。ガッシュから放たれたそれは、自分でも視認できるほどの遅さの球体だった。
アサシン「…相手を舐めていたのは、どうやら貴様らのほうらしいな…」
当然のようにアサシンは呪文を避け、ガッシュたちに襲いかかる。
ウェイバー「くううう…!なんなんだよこの呪文どもは!ガッシュ!僕にどうしろってんだよ!」
ガッシュ「う、うぬ!?今言われても…ぬわあ!」
ウェイバー「頼むから僕をがっかりさせないでくれよ!…うわあ!」
ガッシュ「ナアア!避けるのだウェイバー!」
ウェイバー「ヌオオオオオ!ちくしょおおおお!」
アサシン「ふざけて…いるのか貴様らぁぁ!」
ウェイバー「残念ながら大真面目だぁぁぁ!」
アサシン「なら逃げるなぁ!」
ガッシュ「ウヌウ!どうすれば…」
ウェイバー(いや待てよ…もしかしたらあの術、僕が見落としているだけで、まだ別の効果が…)
ウェイバー「もう一発だ!ジケルド!」
アサシン「!? しまっ!」
ウェイバー「当たった!これでどうなる…」
アサシン「…何も起きないぞ」
ウェイバー「オオオオオオ!」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/18(月) 01:49:41.19 ID:dzZDWfn/0
当たらなくても効果あるからチート術なんだけどな
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 01:51:43.08 ID:TzylTymvo
使い方難しい術だと思う
自分の後ろに金属あったら後頭部に激突する可能性あるし
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 01:54:24.86 ID:FTJoNYCLO
ウェイバーとガッシュがマンガのあの走り方して逃げ回ってるのを容易に想像できてしまった
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 02:00:33.04 ID:8EBr6l7m0
ガッシュ「落ち着くのだウェイバー!ここは普通に戦うのだ!一度退かせた相手、負けるはずがない!」
ウェイバー「ぐっ…そうだな!行くぞガッシュ!」
アサシン「一度…だと?貴様…白々しい事を…」
ウェイバー「え?」
アサシン「貴様らは絶対に許さぬ!我ら影の群れ、死力を尽くして貴様らをなぶり殺してやる!」
ウェイバー「本気か…!いいかガッシュ!今使える術は実質二つだが、攻撃呪文は一つだけだ!その一発に全ての力を込める!」
ガッシュ「うぬ!」
アサシン「まずはその、忌々しいサーヴァントからだ!」
アサシンは影より何体もの暗殺者を呼び出した。
ウェイバー「な…アサシンはこんなにいたのか!?じゃあこいつらはアーチャーに殺されたアサシンや、倉庫であったアサシンとは別の…」
アサシン「今更気づいても遅い…これを言うのも二度目になる」
アサシン「さあ、音もたてずとは言うまい!じっくり苦しみ、辱しめ、そして息の根を止めてやる!」
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 02:12:10.71 ID:DeV+NgwM0
そういやサーヴァントの武器って一応鉄なんかな
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 02:20:10.02 ID:8EBr6l7m0
ウェイバー「駄目だ…的が絞れない!」
アサシン「無駄だ…」
ガッシュ「ぬっ…ぬわあああ!」
ウェイバー「ガッシュ!くっ…何も出来ないのか!」
赤い本に恨みをぶつける。しかし何も状況が変わることはない。
ウェイバー「くそっ…僕のせいで…またガッシュが傷ついて…」
ガッシュ「む…まだまだぁ!」
『死に物狂いで足掻け。貴様に出来ることは、最早それのみであろう?』
ウェイバー「…! 諦めるな、考えろ!僕に出来るのはそれだけ…」
アサシン「…こうもあっさりだと虚しいものだな。貴様、その程度ではなかろう?」
ガッシュ「ぐぬ…何を言っておるのだ?」
アサシン「まだ惚けるか…ならば貴様を拷問にかけてでも…」
ウェイバー「…!ガッシュ、こっちだ!」
ガッシュ「ぬおお!?」
満身創痍のガッシュを強引に引っ張り出す。上手くいくか分からないが、もうこれしか手はない。
アサシン「ふっ…我らに敏捷性で勝てると思うのか!?」
ウェイバー「ぐあああ!」
地面に転がされる。だがすぐに立ち上がる。諦めたらそこで終わりだ。
ウェイバー「う…うおおおおお!」
ガッシュ「ウ…ウェイバー…」
ウェイバー(なんだよ…そんな悲しい顔すんなよ…僕はまだ、諦めてなんかないぞ!)
ウェイバー「心配なんかするなよ!僕たちは勝つ…必ず勝つんだ!」
ガッシュ「! ウヌ!」
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 02:33:57.21 ID:8EBr6l7m0
ウェイバー「はあ…はあ…」
アサシン「くっ…無意味な抵抗を…」
ウェイバー「それは…どうかな!ガッシュ、構えろ!」
ガッシュ「ウヌ!」
ウェイバー「ラシルド!」
アサシン「なっ…」
アサシン(この狭い空間では、盾の役目は果たせずとも、足止めにはなるということか…)
アサシン「だが数秒に過ぎぬ!貴様も理解した上でて…」
ウェイバー「ああそうさ!持つのはほんの僅かな数秒!だがその数秒が、お前の命運を分けるのさ!」
ウェイバー「…足下をよーく見てみやがれ!」
アサシン「何…?…!」
アサシンの足下は、一面水浸しになっていた。
ウェイバー「水質を研究したときに、ここが一番水辺に近いって分かってたんだよ!」
アサシン「なっ…それで貴様は…」
ウェイバー「今更気づいても遅い…ってな!」
ウェイバー「ザケル!!!」
アサシン「ぐっ…あああああ!」
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 02:51:00.87 ID:8EBr6l7m0
アサシン「馬鹿な…」
ウェイバー「敗因は分かってるだろ?僕たちを舐めすぎたことと…」
アサシン「ふん…それは問題外の事だ。だが腑に落ちぬ!貴様の力はこのようなものではないはずだ!」
ウェイバー「何だって?…さっきから気になってたんだけど、お前の言ってることがどうも噛み合わないんだが…ガッシュに何かあるのか?」
アサシン「ガッシュ…?いいや違う!違うぞ!あれだけの仕打ちをしておいて、我らが忘れるわけがなかろう!」
ウェイバー「…お前、僕がいないところでなにしたんだよ」
ガッシュ「ウヌ…?私がおぬしに会ったのはあの倉庫の時だけのはずだがのう…」
アサシン「まだしらを切るか!マスターやアーチャーには気づかれなかっただろうが、我らにそう易々とまかり通ると思うな!」
ウェイバー「おい…お前一体何と勘違いを…」
アサシン「忘れぬぞ…貴様は我らが必ずこの手で殺す…」
アサシン「雷帝ゼオン!」
ガッシュ「…な…」
ウェイバー「に…?」
そう言い残すと、アサシンは姿を消した。
…僕らはまだ気づいていなかった。僕らの他にも、魔界から襲来してきたものが、既にこの聖杯戦争を壊そうとしていたことを。
そしてこれをきっかけに、さらに苦しい戦いが始まろうとしていたことを。
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 02:52:18.67 ID:8EBr6l7m0
いったんここまでです。
うん…これちゃんと風呂敷畳めるか心配だな…まあ頑張ります。
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 02:57:14.86 ID:kKnMCG9mo
ゼオンもいるのか
というか王の後だよな...?
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 06:12:30.87 ID:0NauVKqk0
ゼオンも記憶吹っ飛んでるんじゃなかろうか
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/18(月) 10:22:22.49 ID:c865CUHD0
バオウ・ザケルガ!!!
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 12:54:53.83 ID:X+HEmUiOO
ガッシュが弱くてニューゲームか…
CCC序盤の皇帝と正義の味方と狐を思い出すな
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 15:54:40.93 ID:/17rz1jd0
乙
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/18(月) 20:02:18.52 ID:dzZDWfn/0
明らかに色違いと雰囲気と声でわかるだろ
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 20:14:17.68 ID:e65pPMGbo
原作者に言え
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/18(月) 22:51:34.03 ID:yY6w8D5g0
>>140
ネロ「うむ!」←金髪&元気&皇帝 ガッシュ「うぬ!」←金髪&元気&王様
こう見ると似てる所あるな
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 23:38:29.65 ID:8EBr6l7m0
マッケンジー宅
グレン「おお、お帰りウェイバー、ガッシュ」
ウェイバー「ただいま」
ガッシュ「…うぬ」
ウェイバー「…」
マーサ「どうしたのガッシュちゃん?どこか具合でも悪いの?」
ガッシュ「ぬ…そ、そういうわけではないのだ!大丈夫なのだ!」
ウェイバー「…」
戦いが終わってから、ガッシュはずっとこんな調子だった。なにも言わず一人で考え込んでいるのなら僕に話してほしいんだけど…やはりあのゼオンという名を聞いてから様子がおかしい。
ガッシュ「…ウェイバー、話があるのだ」
ウェイバー「…ああ」
ウェイバー「おじいさんおばあさん、悪いけど今日は一緒にご飯食べれないや」
マーサ「あらそうなの?でも、お腹が空いたらいつでも言ってね。用意するから」
ガッシュ「ウヌ、ありがとうなのだ」
グレン「……」
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/18(月) 23:43:49.81 ID:dzZDWfn/0
きた
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/18(月) 23:59:09.82 ID:8EBr6l7m0
ウェイバーの部屋
ウェイバー「よし、今すぐ話せ」
ガッシュ「うぬ!?おぬし、もう少し気遣いというものが…」
ウェイバー「そうも言ってられないだろ?さ、早く」
こういうときはいつもと同じ調子のほうがいいだろう。相手を心配させるよりか、こちらのほうがいくらか話しやすいはずだ。
ガッシュ「…ゼオンというのは、私にそっくりな兄の名前なのだ。魔界におった時は、厳しくも心優しき兄だったはず…なのだが」
ガッシュ「うぬう、やはり思い出せないのだ。どうやらここに来てから少しずつ、私の記憶も甦って来るだろうと思っておったが…すまぬ、役に立てそうもないのう」
ウェイバー「そうか…でも、お前の双子の兄がこの戦争に参加してるってことは間違いないわけだ」
ガッシュ「うぬ…あり得ぬがそうなのであろう」
ウェイバー(あのアサシンが言うには、そのゼオンってやつが何体ものアサシンを倒していったらしいけど…情報が少なすぎるしなぁ)
ウェイバー「兎に角、お前には悪いけど、今はキャスター討伐のほうが優先だ。他に比べて僕たちは、少しでも勝つ可能性を上げないとな」
ガッシュ「分かっておる。だが…もし私がゼオンと戦うことになれば…」
ウェイバー「ま、その時はその時だ。考えても仕方ないだろ?」
ガッシュ「ウヌ…」
ウェイバー(気になったのはそれだけじゃない…地下道での証拠隠滅…あれは一体誰がやったんだ?まるで辺り一面を焼き払ったかのような手口…そして工房への未練のなさ。まさかキャスターはもう…)
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/19(火) 00:21:27.96 ID:n9AY2ay20
遠坂邸 地下
綺礼「アサシン…貴様らが、どれだけの失態を犯したか理解しているか?」
アサシン「…反論の余地もありませぬ。完全に我らの独断で、戦力を消耗してしまい…」
綺礼「貴様の目的はあくまで諜報、そして師に確実な勝利を与えるものだと、その胸に刻んでいたと思っていたが…あまり失望させるな」
アサシン「はっ!このアサシン、必ずや名誉を挽回してみせましょう」
綺礼「…もうよい、下がれ」
アサシン「…」
アーチャー「…なにやら、またぞろ貴様を悩ませる事が生じたようだなあ綺礼」
綺礼「貴様は随分と気分が良さそうだな、アーチャー」
アーチャー「ふん…時臣め、やはりつまらぬ男よ。我の機嫌を取ろうとしていたが…下らん。奴にも、もう少し諧謔を弄する所があれば、我は退屈せずに済むのだがな」
綺礼「…それは、魔術師としてではなく、人としてということか?」
アーチャー「ふっ…そうとも言えなくもないが…まあ、あながち間違ってはおらぬか。臣下としては結構だが、奴には我を従えるだけの度量は持ち合わせてはおらぬ」
綺礼「人類最古の王がこうも傲慢とは…私には信じられんな」
アーチャー「ふっ…慢心と言え、綺礼よ。ガッシュもそうだが…我は、貴様にも期待しておるのだぞ?我を興じさせる器かどうか、我の目に狂いはない」
綺礼「…ほざけ」
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/19(火) 00:33:59.32 ID:n9AY2ay20
間桐邸
切嗣「…よし、結界は解除した。アイリ、君はここで待機しておいてくれ」
アイリ「…ええ、足手まといにはならないわ」
セイバー「切嗣、貴方の予想が当たっているならば、ここに間桐雁夜がいるはずだが、何を仕掛けてくるか分かりません。準備はよろしいですか?」
切嗣(…言われるまでもない。僕が案じているのは、復讐ということを頭の片隅から消せていないことだけだ)
切嗣「行くぞ」
セイバー「はい」
アイリ(切嗣…この争いが始まってから、私に見せたこともない冷徹な顔をするようになった。…まるで心は鉄のよう)
臓硯「…どうやら、招かれざる客人のようじゃな」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/19(火) 00:43:59.78 ID:n9AY2ay20
切嗣「…吐け。間桐雁夜はどこだ?」
鶴野「ひっ!し、知らない!止めてくれ!」
切嗣「……」
こめかみにキャリコを押し付ける。次はないと、その頭に言い聞かせるような仕草だった。
鶴野「ほ、本当なんだ!信じてくれよ!」
切嗣「ちっ…」
セイバー「切嗣!この館にはおぞましい数の蟲がいます!得るものがないなら、即刻ここからの退避を考えるべきかと!」
切嗣(そう言えばマキリについて何も話してなかったな…)
セイバー「…それと、蟲蔵の中に一人の娘が…」
切嗣「…」
セイバー「切嗣!聞いているのですか!」
切嗣「…」
セイバー「〜〜!」
「そこまでじゃ、魔術師殺し」
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/19(火) 01:08:05.67 ID:RvzFkhu20
怯えろ!!ブス!!
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/19(火) 01:10:55.45 ID:n9AY2ay20
切嗣「! 漸くお出ましか…」
臓硯「クックッ…貴様もよくここに行き着いた誉めてやろう。だがの、儂の計画と貴様の思い描いていたものとはちいと違う」
切嗣「何…?」
臓硯「もてなす代わりじゃ…一つ教えてやろう。あの英雄ならざるもの…ガッシュといったか。奴には気をつけたほうがよい」
セイバー「…貴様、ガッシュのことを知っているのか?」
臓硯「さあの。年寄りの戯言、聞き流してもいっこうに構いはせん」
切嗣「間桐臓硯…お前は何を企んでいる?」
臓硯「…そも儂は、雁夜がこの聖杯戦争を勝ち抜けるとはつゆにも思っておらんかった。…だが事情が変わってな」
臓硯「まあ、何であれ、雁夜はここにはおらぬ。用がすんだなら消えるがよい」
セイバー「…あの少女をどうする気だ」
臓硯「それは貴様らの知ったことではあるまいて」
切嗣「…そうか」
有無を言わず臓硯の頭を撃ち抜く。しかし手応えはない。
切嗣(感触はない…か)
「…もうひとつ忠告しておこうかの」
何処からともなく蟲が集まり、臓硯の姿になった。
臓硯「この聖杯戦争は普通ではない…貴様の考えている恒常の常々が通じると思わんことだ」
切嗣「……」
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/19(火) 01:13:35.17 ID:n9AY2ay20
ここまで
てか今気づいたけど一週間以上だらだらss書いてたのか…
でもこのまま構想通りいくとまだ長くなると思いますね。お付き合いしてくれたら嬉しいです。
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/19(火) 01:20:01.69 ID:n9AY2ay20
怯えろブスはベクターボールだろ!いい加減にしろ!
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/19(火) 12:25:40.33 ID:rUirFDXnO
おつ
ベクターボールのあの画像大好き
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/19(火) 12:43:35.11 ID:4p1XA/K8o
その台詞一時期よく見たが一体どんなシーンで言われたのか全く想像つかない
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/19(火) 14:19:29.20 ID:dVN/QgVl0
前フリなしで突然ギャグシーン始めるときのセリフだから想像ついてたまるかって感じ
なお口に出さずに言ったのにブス二人に饅頭を投げつけられた模様
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/20(水) 11:53:22.62 ID:/cYnTk8V0
アイリ「切嗣!…その様子じゃ、当てが外れたようね」
切嗣「ああ…だが、確かな収穫はあった」
切嗣「間桐臓硯、そして間桐雁夜…この二人は、あのキャスターに何らかの形で関与しているとね」
アイリ「そう…セイバーは気づいた?」
セイバー「…まあ、多少は」
セイバー(直感に過ぎませんが)
切嗣「しかし、その行方は皆目検討もつかない。とりあえずはキャスターを追うことは変わらないが…さて、どうしたものかな」
アイリ「…」
セイバー「マスター、アイリスフィールの容態も芳しくありません。あまり深追いせず退くべきかと…」
アイリ「問題ないわよセイバー!今もこうやって貴女の全て遠き理想郷のおかげで…」
切嗣「無理はいけないよアイリ。…そうだな、ここは撤退するか」
アイリ「…ごめんなさい、二人とも」
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/20(水) 12:13:48.11 ID:/cYnTk8V0
セイバー「…切嗣、私も貴方に相談したいことがあります。貴方はガッシュ、という英霊を存じていますか?」
アイリ「私も気になってたの。とても英雄とは呼べない、小さな子供で…マスターは赤い本を持ってたわね。…切嗣は知らない?」
切嗣「いや、分からないな」
切嗣(臓硯の言っていた奴か…今回の聖杯戦争はイレギュラー、あの英雄ならざるものには気をつけろ…か)
切嗣「だが僕らの標的であることに変わりはない。相手が誰であろうと、僕がやることは同じだ」
切嗣「早々から舞弥を失ったが、キャスター討伐には差し支えはない。僕たちは依然として、間桐雁夜並びに他のマスターを倒す」
セイバー「…心得ています」
セイバー(衛宮切嗣…この男は何も感じていないのか?…いや、それがこの男の決意だというのか?)
セイバー(そしてガッシュ…貴方は一体何者なんだ)
切嗣「…セイバーも気づいていただろうが」
セイバー「! な、なんでしょうかマスター」
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/20(水) 12:15:20.23 ID:jeM95dQtO
大分マイルドになってんなケリィ
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/20(水) 12:24:18.45 ID:/cYnTk8V0
切嗣「上手く誤魔化したつもりか知らないが…あの館には、まだ何か別の魔力が確認できた。恐らくそれがキャスターだ」
アイリ「あ!だからキャスターと関係があるって言ってたのね!」
切嗣「だが、元々搦め手を得意にするキャスターだ。いくらセイバーとはいえ、手の内が分からないまま戦うにはリスクが高すぎる」
セイバー「私は別に遅れをとるようなことは…」
アイリ「もしも、ってことがあるでしょセイバー?」
アイリ(舞弥さんを殺した張本人がそこにいたのに、心を殺して今の状況を優先したんですもの。私たちが非難する資格はないわ)
セイバー「…き、切嗣。一応聞いておきますが、貴方は私の実力を信用しているのですか?」
切嗣「…今は体制を建て直すほうが優先だ。さ、帰ろうアイリ」
アイリ「え、ええ…」
セイバー「答えてください!」
切嗣「…勿論だ、僕の駒としては申し分ない」
セイバー「切嗣…」
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/20(水) 12:37:48.74 ID:/cYnTk8V0
キャスター「…行きましたか」
臓硯「貴様の粗末な霊体化では、正体は気づかれておるだろうな」
キャスター「ええ…しかし我々の計画には何の影響もないでしょう?」
臓硯「…まあよい。悲願を達成するためには貴様の力が必要であるからな」
キャスター「そう謙遜せず…あなたの助力にも感謝していますよゾウケン?おかげで、この戦いでは本来の私以上の力が発揮できる」
キャスター「あの時の誓い通り…必ず、あなたに聖杯を与えましょう」
臓硯「なればこそ、尚更次の一手を確実にな」
キャスター「ふふ…全て掌の上だと分かっているくせに…まあ、よいでしょう」
キャスター「ケイネス・エルメロイ・アーチボルト…さて、いよいよ第二段階へと進みましょうか」
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/20(水) 12:49:33.87 ID:/cYnTk8V0
マッケンジー宅
ガッシュ「…」
ウェイバー「なーに朝からテレビとにらめっこしてんだよ」
ガッシュ「ぬ?おはようなのだウェイバー」
ガッシュ「いやの、おぬしがニュースを見たいといっておるからずっとかけておるのだが…私にはイマイチ…」
《…とあり、警察はさらに犯行の手が…》
ウェイバー「…!これって…」
ガッシュ「どうしたのだウェイバー?」
ウェイバー「明らかに違う…今までのやつはどこか犯行を楽しんでる節があったけど…これは、前の犯人の殺しかたをなぞろうとしているだけなんだよ」
ガッシュ「な…全然分からぬ…」
ウェイバー「そりゃあ、一般人には分からないだろうさ。ってか分かってたまるかっての!」
ウェイバー「…とにかく、決まりだな」
ガッシュ「ウヌ?何がだ?」
ウェイバー「キャスターは既に倒されてる…僕たちは、見えない敵にとらわれてるってことだ」
ガッシュ「!!」
ウェイバー「はあ…教会側はこのこと知ってるのか?じゃないと、このキャスター討伐の命令、永遠に終わらないぞ…」
ガッシュ「うぬう…」
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/20(水) 12:50:11.16 ID:/cYnTk8V0
ここまで
風邪引いたかも…また更新遅くなるかも…死ぬかも…
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/20(水) 15:45:39.47 ID:N+INVHoMo
おつ
ゆっくり寝て無理せずしてれば治る
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/20(水) 21:29:01.35 ID:cUADcSGJO
乙、無理しないで自分のペースで休みんしゃい
っブリ
っメロン
っ月の石
っファウードの回復液
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/20(水) 22:10:06.97 ID:4/uedSdY0
そういや王を決める戦いと第4次聖杯戦争って時期がどれぐらい離れてるんだろ
頑張ればめっちゃ若い頃の母上父上殿とか、子供時代の清麿が見られたり?
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/21(木) 00:56:38.71 ID:j8Qc7GDS0
>>166
ワニも差し入れよう
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 00:40:04.76 ID:6HVZ8yDg0
ウェイバー「…仕方ないなぁ、この僕自ら教えにいってやるか!」
ガッシュ「ウヌ、嘘はよくないからな!」
ウェイバー「別に嘘ついてるわけじゃないし!…それから、特訓もしないとな!アサシンなんかにてこずってたら、この先が思いやられるからな」
ガッシュ「特訓…なんだか懐かしい気分なのだ」
ウェイバー「そうか?僕なんか魔術の研究で、研鑽の毎日だったぞ?」
ガッシュ「ウヌウ、そうでは…」
ウェイバー「よし、飯食べたら出掛けるぞ」
ガッシュ「…分かったのだ」
ウェイバー「…?」
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 00:50:59.04 ID:6HVZ8yDg0
マーサ「何、またどこか出掛けるの二人とも?最近物騒だから…子供だけで出歩くのも危ないと思うけど」
ウェイバー「おばあさん、一緒にしないでよ!いい?僕はこいつの保護者だ!だから問題なし!安心してよ、僕ももう大人なんだし…」
ガッシュ「おぬしは大人と言えるほどには見えぬが…」
ウェイバー「…あのな、こう見えても僕もうすぐ二十歳だからな」
ガッシュ「な!?…本当か?」
ウェイバー「くっ、僕も気にしてるんだからな!くそっ、せめて後もう少し背が高ければ…」
ガッシュ「ウヌウ…信じられぬ」
ウェイバー「…こんにゃろ〜…」
ガッシュ「ハハハ!くすぐったいのだウェイバー!オホホ!オホホホホホ!」
ウェイバー「どうだー、思い知ったか!」
ガッシュ「ヌハハハハハ!」
マーサ「あらあら、元気ねぇ」
ウェイバー「ハハハハハ!…はっ!?…そうだ、だから今日も遅く…」
グレン「ちょいと待てウェイバー」
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 00:55:44.14 ID:6HVZ8yDg0
ウェイバー「おじいさん…どうしたのさ?」
グレン「お前さんに話があってな…なに、すぐに終わる」
ウェイバー「…分かった。大人しく待ってろよガッシュ」
ガッシュ「ウヌ」
グレン「じゃ、悪いけど二人だけにさせてくれ」
グレン「………」
ガッシュ「……!」
ガッシュ(グレン殿、とても恐い顔をしていたのだ…)
ウェイバー(まさか暗示が解けたのか?参ったな…またいちからかけ直さないと…)
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 01:03:06.17 ID:6HVZ8yDg0
ウェイバー「で?話ってなに?」
グレン「…お前さん、ガッシュが来てからずっと帰りが遅いな」
ウェイバー「…それで?いいじゃん、別におじいさんたちに迷惑かけてないし」
グレン「気づいてないと思っておったか?最近お前さんらが傷だらけのまま家に帰ってきたことを」
ウェイバー「…!!」
ウェイバー「…やっぱり、暗示が不十分だったか」
グレン「暗示?ああ、それで家に入り込んでおったのか」
ウェイバー「…僕たちを追い出す?」
グレン「まさか!むしろその逆じゃ。お前さんらにはずっとここにいてほしいぐらいだよ」
ウェイバー「え?」
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 01:15:04.17 ID:6HVZ8yDg0
グレン「お前さんらが来てから、妻の様子も驚くほど明るくなった…それこそ、光が訪れたかのようにな」
ウェイバー「…」
グレン「正直、お前さんらが何をしておるかはさっぱり分からん。ただ、ワシが言いたいのは…」
グレン「暗示とやらはもう要らん。ここはもうお前さんらの家じゃ、家族じゃ。だから、何時だってここに戻ってこい!ワシらは待っておるからな!」
ウェイバー「!」
予想外の答えだった。また暗示をかけようか、新しい寝床を探そうか、と覚悟していた僕を、おじいさんは迎え入れると言ってくれた。
本当の人の暖かさというものを、僕ははじめて知ったかもしれない。
ウェイバー「ありがとう…ありがとうおじいさん」
グレン「…うん、いってらっしゃいウェイバー」
ウェイバー「うん、行ってきます!」
ガッシュ「…話は終わったかの?」
ウェイバー「ガッシュ!お前な、大人しくしてろって…」
ガッシュ「ウヌ?おぬしなぜ泣いておる?」
ウェイバー「な、泣いてなんかない!ほら、行くぞガッシュ!」
ガッシュ「ヌオオ!ムリヤリ鞄に入れないでほしいのだー!」
マーサ「行くのね、いってらっしゃい」
グレン「ガッシュ、ウェイバーを頼んだぞ」
ガッシュ「いってきますなのだー!」
ウェイバー「…はは」
たまには、こういうのもありかな。
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 01:26:44.21 ID:6HVZ8yDg0
教会
ウェイバー「…着いたぞガッシュ、辺りはどうだ?」
ガッシュ「うぬ、今日はアサシンもいないようなのだ」
ウェイバー「オッケー。ま、さすがにここで殺しあうことなんかないか…」
「あら?貴方達は…」
ウェイバー「…うわ、マジかよ」
ガッシュ「! セイバー!」
セイバー「おや、ガッシュではありませんか。元気そうで何より」
アイリ「教会に何しにきたのかしら?もしかして、自分のサーヴァントを手放したいとか?」
ウェイバー「んなわけあるかー!僕たちは…」
ウェイバー(…待てよ、この情報を売るって手もあるな…セイバーを味方につければこちらの)
ガッシュ「実はの、おぬしらが気付かない間に、キャスターはもう敗退しておったのだ!ウェイバーがぜーんぶ突き止めたのだ!」
「「!!」」
ウェイバー「…台無しだバカヤロー」
アイリ「セイバー、この子達やはり…」
セイバー「ええ。…ガッシュとそのマスター、話がある。忍びないですが、付き合って貰います」
ウェイバー「なんだって…?」
ガッシュ「ウヌ?」
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 01:38:41.58 ID:6HVZ8yDg0
ウェイバー「…つまり、アンタたちもルートは違うけどたどり着いたってわけか」
アイリ「正規のキャスターはもういない。そして裏で暗躍しているマスター、さらには姿が全く確認できないサーヴァントもいて…」
ウェイバー(ゼオンのことじゃなさそうだな…ガッシュにそっくりらしいし、姿が視認できないなんてことはないだろ)
セイバー「それとガッシュ。貴方についても聞きたいことがある。貴方は何者だ?そしてどこの英雄なのです?」
ガッシュ「ヌ…すまぬ、答えることは出来ないのだ。私は記憶がない。おぬしに話せるような事は何もないのだ」
アイリ「…何らかの不手際で、記憶の一部が飛んじゃったのかしら」
ウェイバー「なんだよ!僕のせいだって言いたいのか!?」
セイバー「違うのですか?考えられるほぼ全ての要因は、貴方から生じると思うのですが…」
ウェイバー「なっ…」
アイリ「セイバー、直球すぎ」
「…何だ、騒がしいな」
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 01:46:49.31 ID:6HVZ8yDg0
璃正「何故ここに屯している?今はキャスター討伐を最優先にと伝えたはずだが…」
アイリ「神父、その件について報告が」
璃正「何?」
璃正「成る程。では既にキャスターはマスター共々倒されたと」
アイリ「ええ。間違いありません」
璃正「ではこの命も取り下げねばな…令呪の件だが、それならば致し方あるまい。報酬は誰にも与えることはできんな」
ガッシュ「ウヌ?そうなのか?」
ウェイバー「ちぇっ…だから独り占めしたかったんだよな〜…」
璃正「御苦労様。それでは、これからの健闘を祈っている」
セイバー「言われずとも、そのつもりです」
ウェイバー「…はぁ」
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 01:58:37.65 ID:6HVZ8yDg0
ウェイバー「なんだか損した気分だ…」
ガッシュ「ヌウ…」
アイリ「まあまあ、このままじゃらちが明かなかったから…貴方もそう思ったんでしょう?」
ウェイバー「む…それはそうだが…アンタはいいのかよアインツベルン?」
セイバー「アイリスフィールは貴方と違って潔白な方だ。好機を逃したと、その様な浅ましい考えはしていない」
アイリ「ふふ…買いかぶりすぎよ」
ウェイバー「理不尽だぁ…」
ガッシュ「ウェイバー…ちょっと」
ウェイバー「ん?なんだよ」
ガッシュ「もしかしたらゼオンについて知ってるかもしれぬ…何か聞いたほうが良いのではないか?」
ウェイバー「いや、あいつらはシロだね。それに、ここまでギブアンドテイクできてる。ここでギブされたら何をテイクする羽目になるか…」
ガッシュ「ウヌ…」
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 02:06:54.66 ID:6HVZ8yDg0
セイバー「それでは、次こそは誉れある戦いを…」
ガッシュ「ウヌ!またなのだ!」
アイリ「あの子、自分の立場分かってるのかしら…」
ウェイバー「何で楽しそうにしてるんだお前は!」
ガッシュ「ウヌ?また会えることに変わりはないのだ!」
ウェイバー「…お前、段々緊張感ってものが無くなってないか?」
切嗣「お疲れさま…表向きのマスターとはいえ、手間をかけさせたね」
アイリ「ううん…でもあの子、やっぱり不思議な子…まるで敵意を感じないもの」
切嗣「…油断はいけない。あんな子供でも英霊、牙を隠し持っているにちがいない」
セイバー「…確かに、底知れない何かは、あのガッシュからは感じました」
セイバー(直感に過ぎませんが)
切嗣「直に他のマスターにもこの情報は広まる…その時が勝負だ」
切嗣「僕たちの今の標的…それは…」
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 02:11:26.10 ID:6HVZ8yDg0
キャスター「ケイネス・エルメロイ・アーチボルト…貴方には私と協力してもらいますよ」
ケイネス「なっ…貴様、私の魔術工房をいとも容易く破ったというのか…」
キャスター「貴方に拒否権は存在しない…さあ、交渉を始めましょうか」
キャスター「逆らえばどうなるか…流石の貴方もお分かりでしょう?」
ソラウ「…ケイ…ネス…ごめんなさい…」
ケイネス「……」
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 02:22:28.25 ID:6HVZ8yDg0
璃正「…との事」
時臣「策は失敗に終わったか…しかし綺礼、アサシンで確認することは出来なかったのかね?」
綺礼「…そうですね、あのサーヴァント周辺には、あまり注意を向けていなかったもので」
時臣「そうか…君らしくもない」
璃正「気を抜くな、ということだ綺礼」
アーチャー「であれば、どうする時臣。貴様の采配によっては、我が動くのもやぶさかではない」
時臣「…王よ、今度こそは私に…」
綺礼「…」
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 02:33:49.01 ID:6HVZ8yDg0
アーチャー「…何処へ行く?」
綺礼「邪魔者の始末…なに、アサシンが役に立ちそうもないのでな。師の手を煩わせるまでもあるまい」
アーチャー「ふん…貴様の建前というのはそれか?」
綺礼「何を言っている…」
アーチャー「貴様は気づいていたのだろう?隠密行動程度しか得手のないアサシンだ、消えたサーヴァントの行方は把握しているはずであろう?それであえて時臣には告げなかった」
綺礼「…それは貴様の憶測にすぎん」
アーチャー「やはり自ずから気づかせるのが良いか?…綺礼よ、貴様のその奥底に眠っているもの…其が何か、戦いでその霧を払うがいい」
綺礼「…言われるまでもない」
綺礼(衛宮切嗣…貴様は何を得たのか、その答えを私はどこまでも追い続けよう)
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 02:34:38.97 ID:6HVZ8yDg0
ここまで
全く戦わせられずすまぬ…すまぬのだ
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/22(金) 06:53:38.78 ID:yKXYr9uh0
>ここでギブされたら何をテイクする羽目になるか…
「ギブ&テイク」は日本語になおすと「あげる&もらう」なんでちょっとおかしい
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/22(金) 07:51:32.01 ID:6HVZ8yDg0
うわ恥ずかしい
日本語がくそだからこんなミスするんですね
ギブアンドテイクの所は脳内補完してくれるとありがたいです
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/22(金) 08:23:59.92 ID:Mk+zwOu50
誰だ
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/22(金) 18:58:18.16 ID:B0Woofg0O
ガッシュベル懐かしい
キッド…(´;ω;`)
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/22(金) 20:01:46.53 ID:Mk+zwOu50
ダニー
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/22(金) 20:03:09.18 ID:Mk+zwOu50
真のラストシーン
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/23(土) 01:47:36.71 ID:wQEvp40j0
雁夜「……」
綺礼「見つけたぞ、間桐雁夜」
雁夜「…あ…?」
綺礼「バーサーカーの行方…そしてあの夜の行動…お前には問わねばならない事が多々ある。こちらに来て貰うぞ」
雁夜「…う……」
綺礼「……?」
雁夜「あ…ウウウウウ…!」
綺礼「な…」
それは綺礼が感じたことのない魔力、この世の物質では形容しがたいモノだった。間桐雁夜だったモノは、人とは呼べない蟲の様な姿へと変化を遂げた。
綺礼「…ふん!」
容赦なく何度も拳を叩き込む。しかし雁夜だったモノはその度に周りの蟲から元の姿を形成した。
綺礼(思った以上にしぶとい…時臣師なら灰塵としていたところだろうが…)
綺礼「ちっ…アサシン!」
アサシン「はっ!」
綺礼「手を貸してもらうぞ。貴様らならあの程度、造作もあるまい?」
アサシン「承知。我らの力を今一度見直してもらう絶好の機会、逃しはしませぬ」
雁夜「アアアアアアアア!」
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/23(土) 02:13:41.08 ID:wQEvp40j0
時臣「ならば………では?」
アーチャー「却下だ」
時臣「…英雄王、なぜ私の策に賛同なさらないのですか!」
アーチャー「時臣…貴様は退屈な男よな、そのような策を労して、結果無駄になったではないか」
時臣「な…これは我々が勝ち抜くためには必須の…」
アーチャー「そこがつまらんと言っておるのだ!我の力を侮りすぎだ貴様は!その不敬は見のがせるものではないぞ!」
時臣「くっ…出すぎた真似を…どうか慈悲を…英雄王」
時臣(確かにアーチャーは最強と言っても過言ではない…だが慢心故に奇策に出られると敗北する可能性も出てくる…いかん、常に優雅たれ、だ)
アーチャー「我は貴様の臣下の礼は受け取ろう…だがそれは別の事だ!次我を愚弄するような素振りを見せれば、分かっておるだろうな!」
時臣「……」
アーチャー「時間の浪費だ…我は下々の様子を見てくるとしよう」
時臣(何故だ…何故思惑通りにいかない…)
???「…目的は…あれ、を…」
キャスター「ええ、そうですよ。さあ、貴方の心の赴くままに」
???「……」
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/23(土) 02:32:05.90 ID:wQEvp40j0
廃工場
ウェイバー「じゃ、始めるぞ!」
ガッシュ「ウヌ!」
アサシンとの戦闘後、使える呪文もかなり増えた。これからに向けての修行として、適当に目印をつけて、そこに術を放つ。それを日々のトレーニングとした。
ウェイバー「第五の術…ザケルガ!」
ガッシュ「」
ウェイバー「これも電撃か…でもザケルとは少し形状が違うみたいだな」
ガッシュ「どうであったか?」
ウェイバー「まあ悪くない。なら次は…ラウザルク!」
ガッシュ「ぬ…ヌオオオオオ!体が強くなった気がするのだー!」
ウェイバー「肉体強化か…しかも気を失わないときた!よしよし、いいぞ!」
ウェイバー「よーし、このまま新呪文三連発だ!ザグルゼム!」
ガッシュ「」
ウェイバー「お…電気の塊…ジケルドとは違うタイプか。でもなんか勢いないなぁ…」
用意した的には当たったが、ザケルほどの威力は無かった。
ウェイバー「ハズレ呪文か?…いや、また僕が見過ごしているだけかも…」
ウェイバー「ええーい、物は試しだ!ザケル!ザケルガ!ザグルゼム!ラシルドジケルドラウザルクゥ!」
ガッシュ「ウェイバー!そんなに唱えたら…」
「「ウワアアアアアアアア!」」
その後ガッシュ達は、初日から貴重な修行場所を失ってしまった事を死ぬほど後悔した。
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/23(土) 02:33:35.06 ID:wQEvp40j0
ここまで
病み上がりきーつい
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/23(土) 10:31:02.84 ID:6Lemtl4n0
わかってるとは思うがラウザルクの効果中は他の術使えないぞ
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/23(土) 13:18:29.37 ID:wQEvp40j0
一応把握しているつもりです
術特訓のシーンはラウザルク発動→解除してからザグルゼムということで
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/23(土) 18:26:20.63 ID:o9adqgg60
ガッシュは魔物もパトーナーも成長するからいいよね
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/23(土) 18:27:04.06 ID:o9adqgg60
パートナーだ
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/23(土) 18:44:10.65 ID:o9adqgg60
カサブタ 高音質
http://www.youtube.com/watch?v=fgQHgO1ijx8
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/23(土) 23:21:55.82 ID:q3Fib2KpO
乙
ウェイバーに清麿のような知能面での活躍を期待
魔物は良くも悪くも人を成長させる存在だからな
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/24(日) 01:29:24.94 ID:6sOiBSlm0
いきなり7つ目まで修得しおった
一回付けた筋肉は衰えても鍛え直そうと思ったら最初の頃より付くの早いのと同じ理屈か?
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 17:48:12.39 ID:2S2h5fTz0
君にこの声が 届きますように
http://www.youtube.com/watch?v=e7bH3TdAcOs
見えない翼 full
http://www.youtube.com/watch?v=hFBWVSZTOCE
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 22:31:44.50 ID:5vhQRfF00
ウェイバー「痛っ…あーくそ!やりすぎだ!」
ガッシュ「…大丈夫かの?」
ウェイバー「最悪だ!新しい呪文のせいで、僕の体はボロボロだ!…まあ、少し調子に乗ったとは思うけどさ」
ガッシュ「ウヌウ…新しい呪文の力も分かったからよいではないか!」
ウェイバー「ああ…でもお前、自分が使ってた術の能力まで忘れてしまったとはな。お前の魔界の記憶ってのはどこまで残ってるわけ?」
ガッシュ「私が思い出せるのは魔界の王だったこと、一度人間界に来て戦ったことがあること、他の魔物のことぐらいかの。だがここに召喚されてから、魔界の記憶も薄れてきおる…」
ウェイバー「はあ!?それを早く言え!…だから段々性格が子供っぽくなって…」
ガッシュ「ウヌ?これは元からなのだ」
ウェイバー「…さいですか」
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 22:39:41.83 ID:5vhQRfF00
ウェイバー「もう記憶が戻るのは諦めたほうが良さそうだな…」
ガッシュ「ウヌ!?それは困るのだ!」
ウェイバー「お前がいつ人間界で戦ったか分かるなら何か資料が残ってるかもしれないけど…ここ最近雷の災害とか起きてないしな…」
ガッシュ「ウヌ…しかし私は確かにこの世界で」
ガッシュ(いや…ここが別の世界というのもあり得るのだ。そういえばカマキリジョーの姿もちょっとしぶくなっていたような…)
ウェイバー「しっかしそれにしても、人間でお前と上手くやれる奴なんて、よっぽど頭が良いか、相当なバカなんだろうな」
ガッシュ「ウェイバーはどっちなのだ?」
ウェイバー「前者だ!…疲れたな今日も…」
ガッシュ「ウヌ!今日もご飯が楽しみなのだ!」
ウェイバー「お前そればっかかよ!」
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 22:52:40.78 ID:5vhQRfF00
雁夜「ぐ…あ……」
アサシン「他愛なし…」
綺礼「よくやったアサシン。見事だったぞ?」
アサシン「光栄です…しかしマスター、何故この者を?」
綺礼「お前も見ていただろう?あの夜の出来事を」
アサシン「はい…ですが、マスターがこの件は内密にと申しつけられましたので」
綺礼「ああ。幻惑の類いではないかと、私も目を疑ったからな」
雁夜「あ…う…あ…」
綺礼「だが、何か聞き出せる様子ではあるまい。始末しろアサシン」
アサシン「宜しいのですか?」
綺礼「構わんさ。別段、我々の脅威に成りうるとは思えん」
綺礼(衛宮切嗣への手がかりにはならなかったか…)
アサシン「では…」
「それは困りますね」
綺礼「!!」
アサシン「貴様…!」
キャスター「フフ…」
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 23:09:27.39 ID:5vhQRfF00
キャスター「ここでに見殺しにしたら、ゾウケンとの関係も気まずくなります…それにカリヤにもまだ踊ってもらわないと」
綺礼「丁度いい…貴様に問い質すとしよう!」
キャスター「図に乗るなよゴミが。…さあ来い、こいつらを倒せ!」
ゼオン「……!」
アサシン「なっ…いいだろう!おあつらえ向きな戦いだ、此方も全力でいかせてもらおうではないか!」
アサシンが影より何体もの姿を現す。だがキャスターとゼオンは、静かにその様子を見ていた。
綺礼「では此方も全力でいかせてもらうぞ、悪魔のサーヴァント」
キャスター「フフフ…それが私の通り名ですか?見ればわかるでしょう、私はキャスターですよ」
綺礼「聖杯戦争でのキャスターは既に脱落した!貴様がキャスターだとは断じて認めん!」
キャスター「貴方の目に見える物は紛れもない真実だ、それを証明する必要などはないですが…」
キャスター「ここで消えろ!クソ神父!」
???「ーーー!」
綺礼「な…」
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 23:21:54.93 ID:2S2h5fTz0
ゼオンが操られてる?
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 23:25:24.50 ID:5vhQRfF00
キャスター「もう終いですか、つまらないですねぇ」
綺礼「…く」
アサシン「う…あ…」
ゼオン「……」
キャスター「では、これで終わりにしましょうか。…やれ」
ゼオンがアサシン共々手を下すその時、周りの空気が変わった。
綺礼(なっ…どうなっている?あのサーヴァントやはり…)
ゼオン「……!」
キャスター「誰だろうと、雷帝に逆らうことはできない…」
アサシン(馬鹿な…我らがたった一人の童子に…)
綺礼「…っ、令呪をもって…」
「ーーー風よ、荒れ狂え!」
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/24(日) 23:37:11.43 ID:8MVj3VnRO
キャスターだからゼオンを召喚してる?
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 23:38:12.72 ID:5vhQRfF00
セイバー「風王…鉄槌!」
キャスター「なんだと!?どうしてセイバーがここに…」
キャスター「ぐうううう!!」
綺礼「か…セイバー…だと?」
セイバー「…!貴方はガッシュ!!何故貴方が…」
ゼオン「……」
セイバー「…いや、違うな。誰だ、貴様は」
ゼオン「…ア…」
セイバー「……?」
キャスター「…!不味い、撤退だ!おい、呪文だ!早くしろ!」
???「ーーーーーー!」
キャスターは魔術で砂埃を巻き上げ、視界が良くなるころには消えていた。
セイバー「おのれ…小癪な!」
綺礼「……」
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/24(日) 23:49:40.37 ID:5vhQRfF00
アサシン「…マスター、我らも撤退を」
綺礼(衛宮切嗣への繋がり…それを易々と逃すわけには…)
アサシン「マスター?」
セイバー「貴殿達も、ここで消えてもらおうか」
綺礼「やはり、そうなるか」
セイバー「まさかあの者のように逃げれるとは思っていまい」
アサシン「侮るなよ…我らとてサーヴァント、貴様に一矢報いるぐらいは…」
綺礼(…背に腹は代えられん)
綺礼「令呪をもって命ず。アサシンよ、死力を尽くしてこの場を切り抜けよ」
アサシン「マスター!…承知致しました。このアサシン、必ずやその命を遂げてみせましょう」
セイバー「…そちらも相応の覚悟は出来ているようだな。分かりました、騎士として貴方に向かい合おう」
綺礼「……」
綺礼(念には念を入れておくとするか…)
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 00:20:11.01 ID:V4+WBzRz0
切嗣(…始まったか。あのキャスターには使い魔をつけたが…いつバレてもおかしくない。当分は奴と、あの子供の英霊を…)
切嗣(…全く、聖杯とやらも、どうしてあんな子供を戦場に駆り出すのか。理解に苦しむな)
切嗣(…さて、余計な思考は捨てるか。今の状況のみを思索する。まずセイバーが競り負ける可能性は微塵もない。…が、言峰綺礼…奴が危険要素だ。いい機会だ、ここで始末する…)
ケイネス「見つけたぞ、衛宮切嗣」
切嗣「何!?」
ケイネス「如何にしてここにいると分かったか…とでも言いたげだな。まあ答える義理はないが」
切嗣「…」
即座にコンテンダーを取り出す。切嗣の辺り一帯は結界を張っているとはいえ、数秒もすればケイネスの領域と変わるだろう。相手より先にこの起源弾で勝負をつけるというのが、今考えうる戦略であった。
ケイネス「いざ尋常に…とは言うまい。悪いが死んでもらおうか、魔術師殺し」
切嗣(起源弾を打ち込む…その一点に集中する…)
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 00:26:51.15 ID:V4+WBzRz0
キャスター「ちっ…全く不愉快だ!セイバーが乱入してくるなんて予想できるかよ!」
キャスター「…落ち着け。あくまで第一目標は達成したのですから、焦ることはない」
キャスター「既に計画は始まっている。私がしくじらないようにするだけ…」
雁夜「…あ…う…あ…」
キャスター「安心しなさいカリヤ…貴方の望みも満たされるでしょう。そう…私に従ってさえいればね」
雁夜「…お…い…ふ……」
キャスター「フフフ…ハハハハハハ!」
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 00:28:44.71 ID:V4+WBzRz0
ここまで
ちなみにクリスマスは何もありませんでした…(自分語り)
さすがにssも年越すのはいやだなあ、終わらせたいなあ
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 07:20:02.00 ID:RsBL+CgmO
ゾフィス……にしては……うーん
とりあえず乙
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 17:54:08.61 ID:V4+WBzRz0
アサシン「はあっ!」
暗殺者らしからぬ真っ向勝負を選んだアサシンは、令呪による力か、セイバーを押していた。
セイバー「ふっ!…アサシンにしては悪くない。やはり令呪のブーストのおかげでしょうか?」
アサシン「ほざけ!」
綺礼(端から見ればアサシンが優勢だが…最優のサーヴァント、隙がない)
セイバー「甘い!数だけで私に敵うと思うな!」
アサシン「く…」
綺礼(アサシンには荷が重いか…別に期待はしていなかったが、ここでサーヴァントを失うというのは愚の骨頂だ。後々の戦いにも支障が出てくる)
綺礼「…仕方あるまい。重ねて令呪をもって命ずる!アサシン!」
綺礼「この場を切り抜けられぬならば、全力でセイバーより撤退しろ!無論私を連れてだ!」
アサシン「…御意!」
セイバー「逃がすか!」
綺礼「はっ!」
セイバー「なっ…眩し…」
綺礼「魔術の初歩だが…役に立ったか」
セイバー「ぐぅ…ま、待て!」
綺礼(また不用意にアサシンの数を減らしたか…師に何と言うか…)
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 18:11:43.31 ID:V4+WBzRz0
アイリ「セイバー…」
セイバー「アイリスフィール!出てはいけないとあれほど…」
アイリ「私だけじっとしているなんて出来ないわ…それにほら、私も貴女がいないと何もできないの」
セイバー「む…」
アイリ「状況はあまり良いとは言えないわね…キャスターにも言峰綺礼にも逃げられてしまった」
セイバー「申し訳ありません。私が不甲斐ないからこのような事態を…」
アイリ「当分の標的はあのキャスターと間桐って決まったけど…ねえセイバー、切嗣から何も連絡がないの。貴方は知らない?」
セイバー「いえ、私も何も…まさか、敵マスターからの襲撃を受けたのでは!?」
アイリ「それは無いわ。私もここ一帯に結界を張って警戒していたもの」
セイバー「しかし貴方は疲弊している、隙をついて気づかれずに結界を破る事も可能なのでは…」
アイリ「それほどの魔術師が…あっ…」
セイバー「アイリスフィール!…ここで待っていてください!」
アイリ「…ええ…」
セイバー「切嗣…!頼む、間に合え…!」
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 18:36:18.67 ID:V4+WBzRz0
切嗣「か…は…」
ケイネス「どうした?自慢の名が泣くぞ?魔術師殺しが」
切嗣(何故だ…確かに撃ち込んだはず…)
ケイネス「何やら奇っ怪な銃弾を持ち合わせているようだな…以前の私ならば窮地に陥っていたかもしれんが、今の私に通じると思うなよ!」
ケイネス「Scalp!」
切嗣「ーtime alterー」
切嗣「ーdouble accelー」
ケイネス「それは見飽きたぞ!」
ケイネス(奴の魔術は体内に固有結界を生み出し、身体能力を底上げする…速さで勝てないならば質と量で圧倒するのみ)
ケイネス「ire:sanctio!」
ケイネス「そこだ!」
切嗣「ーtime alterー」
切嗣「ーtriple accelー」
ケイネス「なっ!?まだ速度を上げるというのか!」
切嗣「…チェックメイトだ」
完全に後ろをとり、コンテンダーに装填した起源弾を放つ。その弾丸は、即座に魔術礼装に身を包んだケイネスに確かに命中した。
ケイネス「…ぐっ…やるじゃあないか。一度でなく二度までも、この私に傷をつけるとは…」
切嗣「…化物か、お前は」
切嗣(よりによって対魔術師用の装備が、生粋の魔術師に歯も立たないとは…かくなる上は…)
まだ三画ある令呪に目を向ける。だがそれは奥の手、しかもマスターを相手に使いたくはない、そしてなにより英雄などに助けを求めるものかという奥底の思いが、それを使うのを邪魔した。
「ほう?雑種の戯れにしては面白いではないか」
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 18:48:40.98 ID:V4+WBzRz0
ケイネス「貴様は…あの時の」
切嗣(アーチャーだと…?やれやれ、随分と向こうに戦況が傾いてきたな…)
アーチャー「特に貴様だ。…その魔力、何処より手に入れた?」
ケイネス「……」
アーチャー「どうした?発言を許すと言っておるのだ、下郎」
ケイネス「英雄王…貴様に用はない!消えろ!」
アーチャー「王を前にしてその振舞い…疾く失せよ、不敬であろう!」
切嗣「これは…奴の宝具!」
憤慨したアーチャーは、王の財宝で二人共々葬ろうとしていた。
切嗣「ぐっ…」
切嗣(固有時制御の反動が…ここまでなのか、僕は)
セイバー「……マスターー!」
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 19:02:16.27 ID:V4+WBzRz0
切嗣「な…」
セイバー「並々ならぬ魔力から、ここに来ることが出来ました。マスター、下がって!」
切嗣「…ちっ」
セイバー(舌打ちしましたか今…?)
アーチャー「セイバーか、あの時以来だな」
セイバー「勝負だ!アーチャー!」
アーチャー「ふん、それも良いが、今はこの阿呆を消すほうが先決だ。貴様は後回しだセイバー」
セイバー「何…?…あれは確か、ライダーのマスターではないですか?どうして彼がここにいるのですか切嗣」
切嗣「…」
セイバー「聞こえているはずです!答えなさい切嗣!」
切嗣「…よく喋るな。英雄様はさっさと戦って、己の血を相手の血で洗ったらどうだ?」
セイバー「貴様、私を愚弄するか!」
切嗣「どうだか。さあ、アーチャーの攻撃が来るぞ」
セイバー「…っ…」
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 19:22:36.44 ID:V4+WBzRz0
アーチャー「貴様らには見せるのも惜しい至高の物だ…心して味わい、そして我を散り様で興じさせよ」
ケイネス「ここで倒れるわけにはいかない…誇りのために、そしてなによりソラウのためにな!」
ケイネス「Fervor,mei Sanguis」
切嗣「馬鹿な、あの宝具とまともにやり合う気か!?」
セイバー「耐えられる訳がない…自殺行為だ!」
ケイネス「舐めるなよ、ロードの名は伊達ではない…」
ケイネス(そしてこの力があれば…)
アーチャー「ふはははは!自ら道化となるか!」
ケイネスの礼装の外観が、今までよりどす黒い姿へと変わる。もはや影のようにも見える水銀は、月の光でどうにか視認できるほどだった。
切嗣「あの形態は…あれが奴の本気か?」
アーチャー「ならば潔く散れ、雑種!」
アーチャーの倉より、宝具が打ち出される。しかしケイネスは、その魔術礼装で防御体制をとるだけであった。
ケイネス「…受けてたとう、金色のサーヴァント。私の全身全霊を持ってな!」
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/12/25(月) 19:23:22.30 ID:V4+WBzRz0
ここまで
切嗣ちょっと優しすぎたかな?
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