みほ「麻雀部チームとフリースタイルMCバトル?」【ガルパン×咲】

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:35:56.47 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

ペパロニ「ああー!姐さんが!」

カルパッチョ「4対1……ですか」

ミカ「なかなか今までいなかったタイプだね」

千代「……ライムは所々に織り込まれていて、フロウでわかりやすくする時もあれば自然に流すような場合もある。とはいえ、ライム自体は量、質ともにそれほどでは無い…」

千代「でも言葉の表現が一味違うわね……ディスも少し捻っていてわかりづらいけれど、明快でないこと自体が彼女のキャラクターとマッチしていて、意味がわからないからお客さんが沸かないという流れにならなかった」

杏「そうっすね。逆にこっちが普通すぎて退屈だと思われちゃうかも。早いとこ止めないと危険かなぁ」

千代「ええ。なので……逸見さん」

エリカ「!は、はい!」

千代「出番です。お願いしますね」

エリカ「わかりました!」

まほ「相手に合わせず、エリカらしく行くんだぞ」

エリカ「は、はい!勝って見せます!」ダッ!

杏(お客さんが宮永照のスタイルに引き込まれる前に、バイブスでガツーンと倒しちゃおうって作戦か。納得)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:36:27.91 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

照「………………」

エリカ(すました顔してるわね……私をナメてるのかしら?絶対勝ってやるわ)ギラリ

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

エリカ「……先攻!」

エリカ(今の気持ちをぶつけてやる!その上で会場の空気もかっさらう!)

役人「OK!先攻、戦車道チーム エリカ!後攻、麻雀部チーム TELU−Biscuits!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:37:05.55 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=xI9-Bk0X_lQ 2:52

<第14戦 先攻 エリカ VS 後攻 TELU−Biscuits>

エリカ「1勝おめでとう TELU−Biscuits」

エリカ「でも言ってること なんかくどくど しつけーぞ!」ワァァ

エリカ「インハイで活躍 名門の 白糸台」

エリカ「でもこのステージ あんたの幸せ 今以上無い!」ワァァ!

エリカ「冷めた態度で クールぶってる 痛い女!」

エリカ「審査員もお客さんも そんな人間 見たいのか?」ワァァ

エリカ「ここで私が熱くさせる 会場全体」

エリカ「燃やす炎! あんたを焼き尽くす 内容展開」ワァァ!



照「炎上するエリカ 今の時代 叩かれて泣きを見る」ワァァア!

照「その落差 ビフォーアフター 幸不幸を客も見たがってる」ワァァァ!

照「冷静をクール 騒音を熱さ 誤変換の不味さ」

照「ボタンの掛け違い 固定観念の暖簾(のれん)だ」ワァァ

照「他校のあんた 今のワンバース 最後の多幸感」ワァァ!

照「燃えかすになり気付く 360度 いないサポーター」ワァァァ!

照「白糸台 黒森峰 明暗くっきり分かれた 白黒」ワァ

照「めくる時刻表 数分後 開けた視界を進むのみ」ワァァァ!



エリカ「その時刻表は古いのよ! 今すぐ出す改訂版!」ワァ

エリカ「あんたは敗北して 次のダイヤは無くなる 最低だ!」ワァァ

エリカ「多幸感は これから高まっていく そんな野望だ!」ワァァ

エリカ「楽しそうに見えないあんたの方がアホだ!この雑魚が!」ワァ

エリカ「炎上したら巻き込んで 一緒に燃え上がってやる!」

エリカ「熱さに弱いあんたはくたばる それで勝ってやる!」ワァァ

エリカ「炎のように 赤い薔薇の トゲを突き刺す」

エリカ「そんなディスをかまして勝つ それも悔いなく!」ワァァ!
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:37:32.82 ID:Veh8rIUF0

照「悔いなくという言葉 『ここで負けても』 と括弧(かっこ)されてる」ワァァ

照「先、越されてると 本能が察知 理性が無視 帰結」ワァァァ!

照「エリカ トゲのみ 華が無い薔薇 それはただの剣山」ワァァァ!

照「研鑽(けんさん) 見えず 怒鳴るだけでは 花言葉すら貰えない」ワァァァ!

照「空 願い 込めて 強がり吐き出したが 徒労」

照「トロフィー は星の彼方 相反する フィロソフィー」ワァ ※哲学、ものの考え方

照「現時点 私は オッズ1.2倍の勝ち馬」

照「称号は金(きん) エリカは鈍色に世界映すシルバー」ワァァァ!



エリカ「シルバー? そんなの知るか!バカ!」ワアァァ!

エリカ「てめぇのシナリオなんか読んでられねぇよ クソアマ!」ワァァア!

エリカ「悔いなくっつーのは 遺恨残さないためって意味だよ!」

エリカ「そんなこともわかんないなら 今すぐ 死になよ!」ワァァ

エリカ「花言葉 なんていらないから! バカのまま だろうと」

エリカ「あんたをブチのめす それが私のやり方だから!」ワァァ

エリカ「花が無くても トゲを突き刺して与える 致命傷」

エリカ「自明の理ってやつで勝利 ここで上げるわ 知名度!」ワァァァ!



照「キンキンと鼓膜打つ 金切り声 で話聞こえない」ワァァ!

照「ハウリングのモノマネ 不快感を 表現 何故?」ワァァァ!

照「知名度に こびりつく汚名 落とさず浸かる湯船」

照「落とすのは品格 バカを認知 行き先は ただのピンチ」ワァァァ!

照「シナリオ 相手次第 この場合 ワンサイドゲーム」ワァァ!

照「助演に非難集中 閉鎖続く ファンサイト」ワァァァ!

照「自明の理 既成の死 市井の人 変わらぬ日常」ワァァァ!

照「虚しく去る エリカと砂煙 願う 無垢な眠り」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァ!
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:38:10.07 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、エリカが勝ったと思う人!」

ワァァ!

役人「……後攻、TELU−Biscuitsが勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

役人「まずはTELU−Biscuitsに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「TELU−Biscuits」

理事長「TELU−Biscuits」

トシ「TELU−Biscuits」

秋一郎「TELU−Biscuits」

南浦「TELU−Biscuits」

役人「勝者!麻雀部チーム、TELU−Biscuits〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

照「…………」

エリカ「くっ!」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:38:47.79 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

千代「2人抜き……」

杏「んー、逸見ちゃん、気合入ってたんだけど……すかされた感じかな?」

まほ「……若干、圧力に押されたようにも見えた」

杏「強いよねぇ。逸見ちゃんのディスに全く動じず、淡々と返してくる」

オレンジペコ「……というか、さっきのバトルより調子良くなってきてませんか?」

ナオミ「言えてるね。相性の問題かな?」

ダージリン「そういえば」

アッサム「どうしました?ダージリン」

ダージリン「宮永さんの麻雀でのスタイルは、連続で和了ることだったわよね?」

みほ「ずっと親を続けちゃうんですよね。周りの人、大変そう……」

華「夕ご飯までに帰してもらえないとなると困りますね」

沙織「夕飯はともかく。え、待って。連続で和了るということは…」

愛里寿「……フリースタイルバトルにその特性が反映されているとしたら、戦うほどに調子を上げてくる」

華「アグレッシブですわね」

麻子「それ、意外と便利な言葉だな。割と色々当てはまる」

沙織「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!ど、どうするの!?次は今よりもっと強くなっちゃうってことだよ!?」

優花里「となると、ここらで止めなければ手の付けようがなくなる可能性がありますぅ」

千代「………………」

桃「か、監督……」

杏(重要な局面だねぃ。冷泉ちゃんのライミングで押すか、バイブス繋がりでカチューシャか、それとも西住まほか…)

カチューシャ「ここはもう私が行くしかないわね!」

ノンナ「カチューシャ。秘密兵器はもう少し後ろに控えるべきですよ?」

カチューシャ「ひ、秘密兵器!じゃあしょうがないわね!」フフン

千代「……決めました」

全員「………………」ゴクリ

千代「…………ケイさん」

ケイ「お、私?」ニヤ

千代「ええ。お願いします」

ケイ「オッケー!3人抜きなんてさせないから!」

杏(おケイ……うん、相手を翻弄しつつもアンサーの上手いおケイならなんとかなるかも)
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:39:21.32 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

照「………………」

ケイ「あなた強いわねー!でも負けないわよ〜♪」

照「………………」

役人「じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

照「…………後攻で」

ケイ「えー!?私、先攻なの?後攻が良かったんだけど。ま、いっか」

役人「ではよろしいですか?」

ケイ「オッケー!」

照「………………」コクリ

役人「先攻、戦車道チーム ケイ!後攻、麻雀部チーム TELU−Biscuits!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:39:52.07 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=YJRVbyFMP9I 3:30

<第15戦 先攻 ケイ VS 後攻 TELU−Biscuits>

ケイ「3人抜きなんて ゼッタイゼッタイさせないよ〜?」

ケイ「ハテナな言葉ばっか 疑問が晴れないよ」ワァァ

ケイ「お客さん 興味あるのかな この子の 朗読劇」ワァァ!

ケイ「消毒液 かけちゃおうかな? って 冒涜的〜!」ワァァァ!

ケイ「もっと声張ってこうよ 若さが足りないよ?」ワァァ

ケイ「根暗っぽく過ごしてる? お肌のハリないよ?」ワァァァ!

ケイ「いつも最高 そう言えるくらいのアゲアゲな気分だわ」

ケイ「あなたもそれぐらいハッピーなら みんなも話 聞くんじゃない?」ワァァア!



照「ハテナばかりなのはケイ 語尾 基本 疑問形」ワァァ!

照「自論展開 演説 低レベル ノリ(糊)で穴を塗り ツギハギ」ワァァ

照「弱者の遠吠え 本音 ふと目を向ける 元気よく三振するケイ(K)」

照「声量 責める傾向 参加する気は皆無 大声コンテスト」ワァァァ!

照「セルフプロデュースの未来地図 客観視で描(えが)くように」ワァァァ!

照「根暗がステージへ それこそ シンデレラストーリー」ワァァァァ!

照「ケイ 若さ 肌のハリ ノリ 手荷物は立派に でも一般人」ワァァ!

照「私の出世街道 見送る 将来 後悔と懐古」ワァァ!



ケイ「出世街道とか意味わからない キミバカじゃない?」ワァァァ!

ケイ「シンデレラ なるのは無理 次々ガックリ てか 韻練れば?」ワァァァァ!

ケイ「声量いるのよ最低限 じゃなきゃ聞こえない全然」ワァァ!

ケイ「依然変なことばっかり 頭良いアピールって嫌い〜」ワァァ!

ケイ「私は懐古しない 今を見てます」

ケイ「毎日努力して 少しずつ伸びてます」ワァァ

ケイ「麻雀界では なんかあるっぽく見せてる カリスマ性」

ケイ「でもここで私に食われちゃうんだよ 家畜だね〜」ワァァ
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:40:20.14 ID:Veh8rIUF0

照「カリスマ性 有無 興味ないが 本質 シンプル」

照「ふと振り向き 画角 変わる 映る 知る 背中を追ってきていた人数」ワァァァァ!

照「努力自慢 まるで インスタ映え 気にする女子」ワァ

照「否定はしないが その自己主張 私にとって 禁句なだけ」ワァァァ!

照「狼を家畜 勘違い 目の劣化 遠回しのアピール」ワァァ!

照「シンメトリーの価値観 反転の 醍醐味も無しだ」ワァ

照「最後にもがき出す 分針の音 時すでに遅し」ワァァ!

照「背後に伸ばした 影 惨敗 狂う イデオロギー」ワァァ!



ケイ「最後に、ってまだワンバース残ってる焦りすぎ」

ケイ「フライング気味 今の状況が辛いんですねキミ」ワァァ

ケイ「私はやらないんだよね インスタグラム」

ケイ「そんなのより私はこの場 韻上手くやる」ワァァァァ!

ケイ「努力を語る気分 だっただけ 別に感じてないからカタルシス」ワァァ

ケイ「自己満足じゃないわ あなたのディスこそ三振 空振りする」ワァァァァ!

ケイ「なんか難しいこと言ってるけど この人 ホントにカッコいい?」ワァァ

ケイ「聴いてて楽しくない ディスも痛くないと思われてる 自覚も無〜い!」ワァァァ!



照「ケイ 確かに楽しそう 眩しく思う 優雅と」

照「ただ内容は虚無 闇夜 ポツリと立つ誘蛾灯」ワァァァ!

照「一晩経てば忘れる 暗記すらされない参考書」ワァ

照「目で愛でる 鑑賞用 のみの用途 価値はノミのようと 言える」ワァァァ!

照「ディスの効果報告 副作用 状況 何も言うまいよ」

照「そういうマインド 毎夜 努力、アピール 止めはしない」ワァァ

照「生き方 道のりも 人それぞれ 無駄 効率も隣り合わせ」

照「でもケイのスタイルのこと 好むのは 一定数のマニアだけ」ワァァァ



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァ!
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:40:51.79 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、ケイが勝ったと思う人!」

ワァァ!

役人「……後攻、TELU−Biscuitsが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「まずはTELU−Biscuitsに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「TELU−Biscuits」

理事長「TELU−Biscuits」

トシ「TELU−Biscuits」

秋一郎「ケイ」

南浦「TELU−Biscuits」

役人「勝者!麻雀部チーム、TELU−Biscuits〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

照「………………」

ケイ「うーーー……悔しいけど負けたわ!あなた強いわね!」

照「……ありがとう」

ケイ「勝ったんだからもっと喜ばないと!ほらほら、笑って笑って!」

照「……充分喜んでるから、その……大丈夫」

ケイ「えー!すっごい笑顔になってるの見たい!」

照「そう言われても……」

ケイ「あ、試合後の握手忘れてた。はい」スッ

照「ん……」ガシッ

ケイ「…それと」

照「?」

ケイ「健闘を称えるハグ!」ダキッ

照「っ!?」ビクン

ケイ「んー♪ツンケンしてる感じだけど柔らかくて抱き心地がいいわね〜」

照「……っ……その……困る……」

ケイ「えー、なんでー?あ、エッチな気分になっちゃうとか?」

照「ならない。絶対ならない」

ケイ「あっはは!ムキになっちゃって可愛い〜♪」

役人「あ、あの……そろそろ次の試合に移りたいのでその辺で……」

ケイ「えー」

照「」ホッ
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:41:33.20 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

ケイ「ただいま!負けちゃったわ。すっごく悔しいわ!」

アリサ「いや、そのあと相手に抱きついて生き生きとはしゃいでたじゃないですか……」

ケイ「それはそれ」

杏「なんかノリきれない感じだったっぽいけど?ビートがやりにくかった?」

ケイ「それよりもテルと相対して呑まれちゃった、って言うのが正しいかな?」

みほ「呑まれた?ケイさんが、ですか?」

ケイ「そ。テルの淡々としたラップに対抗するように明るく攻めようとしたんだけど、気付いたらテルの土俵に引きずり込まれてて、そこでもがいてたら終わってたようなイメージね」

ナオミ「隊長の長所を潰し、自分の長所を生かすような空気を作り出しているように思えるね」

アッサム「決してバトル向きな派手なスタイルではないけれど、声質や雰囲気、そして彼女の麻雀で培ってきた存在感が説得力とカッコよさをもたらしているような気がします」

ダージリン「一語一句、アッサムと同意見よ。というか、わたくしが先に思ったわ」

オレンジペコ「思っただけじゃ権利は得られませんよ?」

千代「……それと今の試合を観て確信したのだけど、麻雀での彼女のスタイル同様、右肩上がりに調子を上げてきているわね。1戦ごとに強さが増しているわ」

麻子「ライムに関しては顕著だな。『遠吠え 本音 ふと』と『大声コンテスト』であったり、フロウで『(客観)視で描(えが)くように』、『シンデレラストーリー』や、『醍醐味も無しだ』『最後にもがき出す』『背後に伸ばした』と質、量ともに前の試合以上に上乗せしてきている」

愛里寿「このままだと危険……」

千代「……そうね」

エリカ「こうなったら確実に勝つために、まほ先輩が出るしか……」

ポロロン..

優花里「この音は一体!?誰だ!隠れてないで出てこい!」

ミカ「右隣にジャストさ」フフ

優花里「ミカさん!」

沙織「……というかゆかりん、わかってて言ったでしょ」

優花里「えへへ……『隠れてないで出てこい』って言ってみたかったんですよぅ」

華「……優花里さん?年上にタメグチを聞くとムナグラを掴まれてウラミチに連れてかれてシメラレてしまいますよ?」

優花里「はっ!?も、申し訳ありませんでしたミカさん!」ペコペコ!

ミカ「大丈夫。カンテレを持っていると胸倉は掴みにくい。カンテレを落としちゃうからね」ニコリ

優花里「ありがとうございます!」

エリカ「……で?なんで音鳴らしたのよ?まほ先輩の前で音鳴らすとか、ケンカ売ってるわけ?」

まほ「やめろエリカ。わかりやすく感じ悪いぞ」

エリカ「す、すみません!」

まほ「……何か言いたいことがあるのだろう?」

ミカ「…………まぁね」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:42:02.44 ID:Veh8rIUF0

まほ「一体なんだ?」

ミカ「次は私が行く」

まほ「!」

ミカ「……宮永照は強い。これ以上勝たせたら全員負けてしまうかもしれない。だからここで私が出るべきだと思ってね」

カチューシャ「何よあんた。自分なら勝てるって言いたいわけ?」

ミカ「いや、私は負けるだろう」

カチューシャ「え……?」

ミカ「ただ、少しは雰囲気を戦車道側に寄せるつもりさ。彼女のパワーアップ以上に、こちらに流れをもたらす。そうすれば次で勝てるからね」

アンチョビ「そんなことしなくてもいいんじゃないか?負けるとわかっているなら、勝てる人間を出せばいい」

杏「それが落とし穴なんじゃないかな?」

アンチョビ「……なんで」ム

杏「ぶっちゃけさ、逸見さんもおケイも、宮永照に勝てると思ったから送り出したわけっしょ?でも結果は負けた。それは宮永照が戦うほど強くなるからってのもあるけど、それよりも会場の雰囲気や空気を巧みにコントロールしてるからって感じがするんだよね」

アンチョビ「??」

杏「なんて言うのかな、お客さん、審査員、相手選手全てをコントロールして『宮永照が勝つ流れ』を作り上げたって感じ?麻雀みたいな運の要素が強く絡む競技で戦って磨かれた力なんだろうけど……極端に言えば、今は誰が出ても負ける気がする」

アンチョビ「そんなバカな!」

杏「会場の空気を一気に変えるおケイでも本領発揮することが出来なかったのは、そういう空間の中だったからだと思う。だから宮永照の本当の特性ってのはさ、1戦ごとに強くなる以上に、その場を宮永照を頂点とする空間に塗り替えることじゃないかな」

アンチョビ「………………」

杏「で、そんな雰囲気を察したからこそ、負けると確信しつつも、その流れを乱して……いや、思いきり断ち切って、次の選手で勝てるようにと、ミカさんが名乗りを上げてくれたんだと思うよ?って、違ってたらカッコわりーけど」アハハ

ミカ「……ふふ、さすが角谷さんだね。見透かされて気持ちがいいなんて初めてだよ」クス

ミッコ「つまり……初体験!」

アキ「なんでそのワードチョイスで強調するの!?」

優花里「??どこかで聞いたフレーズですねぇ」

ミッコ「麻雀部の研究のために観たテレビでね」

優花里「なるほど」クス

ミカ「……とにかく行ってくる」

ミカ「………………」

ミカ「カチューシャ」

カチューシャ「な、なによ」

ミカ「私が負けた後は頼んだよ」ザッ!

カチューシャ「!あんた……!」

カチューシャ「〜〜〜〜っ!」

カチューシャ(何よ!カッコつけて!わかったわよ!あんたがもし負けたら私が宮永照を倒してやるわ!)

千代「………………」

千代(監督の私をほっぽって勝手に決め、そして行ってしまったわね。人選に反論は無いけれど、本来なら監督に一言くらい言わせるのが筋なはず……やはり怖いわね、イマドキの子って)フ..
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:42:30.24 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

照「………………」

ミカ「……………」

ミカ(やはり……ステージに立った瞬間、ものすごい圧と違和感を覚える。ここは自分の居場所で無いと勝手に思わされるような)

役人「それでは始めましょう。先攻後攻を決めてください」

ジャンケンポン

ミカ「後攻にするよ」

役人「OK!先攻、麻雀部チーム TELU−Biscuits!後攻、戦車道チーム ミカ!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:43:01.70 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=ppv-GRImruw 3:00

<第16戦 先攻 TELU−Biscuits VS 後攻 ミカ>

照「フィンランドの楽器持つ 昼行燈(ひるあんどん)」

照「装い 余所余所しい いつ何時 も飄々と行動」ワァァ!

照「一方 戦車道 バトル 見せる ひたむきさ 磨く牙」ワァァ

照「ここで砕く 飛散するカケラ 美観 勝利損なう 悲惨さ」ワァァァ!

照「継続高校 エースも 制御不能の 私は止められない」ワァァァ!

照「と警告 早々と 隷属 願望に気付く時だ」ワァァァ!

照「舞台袖の者たちに告ぐ 準備しろ5人目」ワァァ

照「勝ちに次ぐ勝ち 睨み終わらせる バジリスク」ワァァァ!



ミカ「制御不能な ら 自滅するまで 待つよ」ワァァ!

ミカ「止めない ご勝手に 座っテい〜〜い?」ワァァァ!

ミカ「い(っ)ぱいこトば ペラペラ と 疲レた〜ぁ」ワァァ

ミカ「そゆこと言うためにマイク持つなんて意味がわからないホントわからないよモウ」ワァァァ!

ミカ「バジリ〜スク ほん とならリス クある ケど」ワァ

ミカ「違う・あなた・人間・でしょ」ワァァァァ!

ミカ「言葉ババババ 嘘 つき 次 々 と ぉ 〜」ワァァ!

ミカ「3人抜きだけホントのことー!」ワァァァァ!



照「ミカは勝利 捨てた うたうたい たゆたい 遊び」

照「過去の功績 帳消し どうせ消える道化師」ワァァァ!

照「壇上 賛同もイマイチ 得られず 落とす肩 ひどく孤独」ワァ

照「感情 置き場 無くし ラップしたことも後悔を呼ぶ」ワァァ!

照「異常なまでに 言葉足らず それを二乗」

照「フロウで逆手に 無駄 見せかけ 奇行 情けない」ワァァ!

照「間の無駄遣い 得るモノが無じゃ辛い」ワアァ!

照「2度目のバース 敗北必至と 教え込む ヒトゲノム」ワァァ!
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:43:29.76 ID:Veh8rIUF0

ミカ「コト バた らず でも 楽しくない?」ワァァァ!

ミカ「間がムダとか 音楽〜をわかってない!」ワァァァァ!

ミカ「お客さんは ここに何シに来たの?」

ミカ「あなたの講演会 見に来たわけジャナいんだよ〜!?」ワァァァァァ!

ミカ「あーだ こーだと全 部を説明」

ミカ「しちゃ 蛇足だ〜 即イヤにな る」ワァァ!

ミカ「あなたは照様 私 は道化師」ワァァ

ミカ「それでもいい みんな楽しませたいぃ〜!」ワァァァァァ!



照「全部説明 していない 残してる 想像の余地」

照「言葉の余韻 規定外 ノーマルも提示し パッケージ」ワァァ!

照「内から沸く言葉 飽くことなく 堂々説く」ワァ

照「声 リズム ライム 聞き手が引き出す想像力」ワァァァ!

照「講演会では当然ない ただ1人 表現者がいるだけだ」ワァァァ!

照「道筋と結果で証明 だから 発足する 後援会」ワァァ!

照「フロウで誤魔化すのは恥ずべき行為 わかるか?」

照「今度はうちの舞台袖に告げる 勝者が 座る席、用意 しろ」ワァァァ!



ミカ「♪ラララ ララララ ララ ララ ララ〜」

ミカ「これこそ聞き手に与える想像力」ワァァァァァァ!

ミカ「各々(おのおの)の 思う ところの」

ミカ「言葉を浮かべ てくれ りゃいーのーさ」ワァァァ!

ミカ「大事な のは インスピレ〜〜〜ション」ワァァ!

ミカ「直感が 一番 大事 じゃないのか〜な?」ワァァァ!

ミカ「こ のフロウは キミのコトバを超える」ワァァァァ!

ミカ「日本語わからなくても 脳がヨロコぶ〜!」ワァァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァァ!

照「………………」

ミカ「………………」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:44:00.23 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、TELU−Biscuitsが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「……後攻、ミカが勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

役人「まずはミカに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「ミカ」

理事長「TELU−Biscuits」

トシ「ミカ」

秋一郎「TELU−Biscuits」

南浦「ミカ」

役人「勝者!戦車道チーム、ミカ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァァァ!

照「………………」

ミカ「ふふっ」

照「……前の大会とスタイルが違う」

ミカ「そうだね。前のやり方では勝てないからね」

照「……策士」

ミカ「褒め言葉かな?」

照「一応」スッ

ミカ「ありがとう」ガシッ
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:44:42.82 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

アキ「やったーー!ミカが勝ったーーー!」

ミッコ「すっげーー!!」

カチューシャ「あ、あいつ……!負けるつもりなんか最初っから無かったんだわ!そのくせあんなこと言って……!」ワナワナ..

まほ「ふふっ、彼女らしいではないか」

みほ「練習ではあんなフロウ、一度も見せなかったのに……」

オレンジペコ「奥の手というわけですね」

千代「……むしろあれが彼女の本来のフロウなのかもしれないわね。今までは、フロウとはこういうものであるという先入観に縛られていたけれど、その考えを捨て、自分自身の自然なスタイルを表現したように感じるわ」

アキ「あ、それわかります。今のってすっごくミカっぽいですから!」

千代「それにしても……見事の一言に尽きるわね。宮永照さんの作り上げた流れを変えるほどのフロウ、そして天性のリズム感と音感……底が知れないわ」

ケイ「テルを倒したことで会場の空気もミカがかっさらって味方に付けたみたいだし、このまま勝ち抜いていってほしいわね」ニコニコ
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:45:19.38 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

照「ただいま」

淡「おかえりー♪テルー」

誠子「お疲れ様サマです」

菫「あそこまで流れを作った照が負けるとは思わなかった」

照「……バトルの前までは私も勝てると思ったんだけど」

智葉「ヤツのフロウが奇抜すぎた。まともにやるのがバカらしくなるほどにな」

照「うん、まったくもって」

淡「ああー!それ私の『まったくもって』だよ〜!」

照「うん、使っちゃった」

淡「あ!でもお揃いだからいっか!」

照「まったくもって」

智葉「やれやれ……試合時の緊張感はどこへやらだな」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:45:47.57 ID:Veh8rIUF0

照「そうだ。菫、お菓子……」

菫「試合前に食べただろう?やめておけ」

照「……本当に心の底から、製造・販売している全てのメーカーに感謝をしている」

菫「だからなんだ」

照「おかし食べたい」

菫「ダメだ」

照「……………………」

菫「……………………」

穏乃「……あ、あの!」

照「?」

穏乃「わ、私……意外と知られてないんですけど、和菓子屋の娘で……」

照「!」

穏乃「宮永さんさえよければ食べますか?これ、どっかの銘菓です」

智美「どこのか判明してないのか」ワハハ

照「ありがとう。いただきます」モグモグ

憧「………………」

照「…………美味しい」

穏乃「よ、よかった」ホッ

照「東鳩さん、ありがとう」

穏乃「ち、違います。高鴨です。鳩と鴨は鳥ですけど…」

照「ジョーク」

穏乃「え?そうだったんですか?あっはは!意外とお茶目なんですね〜」

照「まったくもって」

穏乃「あははは」

照「」モグモグ..

穏乃「…………あ、あのっ!」

照「?」

穏乃「……その……このタイミングで言いにくいんですけど……」

照「…………お菓子の代金?」

穏乃「いえ!違います!質問があって……試合後にすぐってのも悪いと思ったんですけど気になって……」

照「別にいい。何?」

穏乃「ありがとうございます!その……宮永さんって、相手のことをすぐわかっちゃうんですよね?」

照「菫が怒りっぽいとか?」

菫「おい」

穏乃「そういうのではなくて……」

菫「鏡のことを言っているんだろう」ヒソ

照「あ……」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:46:23.84 ID:Veh8rIUF0

菫「……ここは上手くはぐらかしておけ。今後、麻雀を打つ時に不利になるような情報は…」

照「うん。鏡でばっちり」

菫「おい照!」

穏乃「鏡?」

照「そう。その鏡でその人を見ると、結構色々なことがわかる仕組み」

穏乃「やっぱり!すごいです宮永さん!」

照「……そうでもない。でも…………追加でお菓子を貰えるくらいの芸ではあるかもしれない」

穏乃「じゃあこれ、東か西の地方の銘菓です」

照「催促したみたいで申し訳ない。いただきます」

穏乃「あ、すみません。話が終わってから渡しますので」

照「………………」

穏乃「う!あの、宮永さんが貰っておいて話さない人だなんて心配してないんです!でも、東京の人ってそういう人多いって聞くので……」

智葉「偏見がひどいな。鹿せんべいが主食の奈良県民はこれだから困る」

灼「それのがひどい偏見だと思…」

智葉「ふっ、戯れだ」

灼(わずらわし…)

照「……じゃあ教えたらお菓子ください」

穏乃「もちろんです!」

照「それで、質問は?」

穏乃「……なんでフリースタイルバトルでは鏡を使わないんですか?使ってたらミカさんの情報が事前にわかったはずですよね?」

照「確かに。でも理由がある」

穏乃「理由?」

照「うん。鏡を使うには、麻雀で言えば1局を見(けん)に回らなければいけない。それはフリースタイルバトルでも同じ。ただ、バトルの場合だと、1バース丸々潰さないと鏡を使えない」

穏乃「あー……なるほど」

照「1バースずっと無言だと絶対負ける」

久「般若の『小節の無駄遣い』をサンプリングしたという風にしても無理がある長さよね」

照「それに、ある事件があってからは鏡を使うのを少し躊躇うようになった」

穏乃「事件!?」

照「」コクリ

穏乃「事件って一体…………」

照「……………………」

穏乃「…………あのー?」

照「鏡について話した。この続きはまた別」

穏乃「あ、お菓子……はい、どうぞ」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:46:50.63 ID:Veh8rIUF0

照「ありがとう。その事件と言うのは……」チラ

哩・姫子「」

穏乃「?白水さんと鶴田さんがどうかしましたか?」

照「……鏡を使った時に見えた光景が忘れられない」

穏乃「どんな光景だったんですか?」

照「…………言いづらい。1つ言えるとすれば、喉が渇きそうなことしてた」

穏乃「???」

照「とにかく、そんな姿を見せつけられてからは、それっぽい人の時には覚悟して鏡を使ってる。これは内緒の話だけど、準決勝で園城寺さんに使った時はちょっと警戒してた。清水谷さんと浪速の感じでアレコレしてる可能性大だったから」

穏乃「浪速?????」

菫「まとめると、フリースタイルバトルでは不向きだったというわけだ。そうだろう?照」

照「うん」

菫「わかってくれたか?わかってくれたよな?もう質問は無いな?」

穏乃「は、はい……色々ありがとうございました」

照「こちらこそ。お菓子、美味しい。またあとで質問してほしいくらい」モグモグ

穏乃「本当ですか?わー、嬉しい。聞きたいこと結構あるんですよ!まだお菓子あるので、また後でお願いします!」

照「うん」モグモグ


玄「ぅわわ……穏乃ちゃん、宮永さん相手に堂々としててすごいなぁ。私、宮永さんの前に立つだけで怖くて震えちゃいそうになるのに」

宥「あんな風に楽しそうにお喋り出来る穏乃ちゃんが羨ましい……」

憧「………………」ム

晴絵「確かにしずは物怖じしないよね。誰とでもすぐ仲良くなれる感じ。宮永照もすんなり心を許してるっぽいし」

憧「………………」ムムム


照「」モグモグ

穏乃「」アハハ


憧「…………こほんっ!」

照「?」

穏乃「?」

憧「あ、ああ〜、なんか私お腹減ったなぁ〜」チラ

穏乃「?」

憧「我慢できないから、何か食べたいなー。このままじゃお腹空きすぎて倒れちゃうかも〜。でも何も持ってきてないやー。誰かに貰うしかないかもねー」

やえ「ふっ、心配しなさんな。豆パンを買ってあるから食べるといい」バァァァン!

憧「グギギ……」ギリギリギリ..

やえ「えっ!?な、何故そんな顔をされる!?私が何かしたか!?」

煌「すばらです」

やえ「どっちに対してだ!?」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:47:17.70 ID:Veh8rIUF0

白望「………………」

白望(宮永照が負けたことに関して、チーム内のショックはさほどでは無い、か。宮永照が率先してそうなるよう振る舞った……という感じでもないけど……というか、なんかあの人、性格が丸くなった?まぁ……よく知ってるわけではないけど)

エイスリン「カントク!」

晴絵「ん?どうしたのエイスリンさん」

エイスリン「メガネ!」

晴絵「え?」

エイスリン「ヨンデル!」

晴絵「ああー!役人さんが早く選手出せって言ってるのね!いっけない。すっかり和んじゃってたわ〜」

洋榎「選手と一緒になって雑談に聞き耳を立てる監督……」

胡桃「職務怠慢!」

洋榎「いや、めっちゃええやん!フレンドリーでええわ〜!ジュースとかすぐおごってくれそうやし」

豊音「そ、それより、メガネさんちょー困ってるよー?ミカさん、微笑みながら待ってるだけで、メガネさんが場を繋いでるけどー…」

由子「クソぐだぐだよー」

美穂子「監督。誰が向かうのですか?」

晴絵「え?ああ、それは決まってるんだ」

優希「仕方ない……真打ちは遅れて…」

晴絵「竹井さん、お願い」

優希「じょ!?」

久「私ですか?」

晴絵「そ。頼むね」

久「……わかりました」

久(ここで私か……正直予想外)

美穂子「あの、久……これ、良かったらステージ上で飲んでください。ノドにいい成分が入ってます」

久「お、美穂子お手製のドリンク?ありがと、いただくわ」

美穂子「頑張ってください。帰りを待っています」ニコリ

久「……うん。じゃあ行ってくる」ザッ


照「…………」モグモグ

菫「どうした照。竹井久をじっと見て。何かあるのか?」

照「……彼女も危険」

菫「危険!?どういう意味だ?」

照「鏡で見たら、結構色々としてそう……」

菫「??」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:47:52.69 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

久「お待たせしました!」

ミカ「気にすることはないよ。私は待っていない。それどころか、ステージに1人佇むことを本心で望んでいたのかと思うほど心穏やかだったからね」

久「……そっか」クス

久(相変わらず不思議な雰囲気の子ね)

久(……しっかし、ここで私……監督は何を思って起用したのかしら?)

久(私のスタイルはオーソドックス。なんなら、補欠かもと思ってたんだけどね)

役人「よかった……っ!何かトラブルがあったのかと思いましたよ」ホッ

久「申し訳ありません。諸事情で遅れました。以後気を付けます」ペコリ

久(諸事情っていうか宮永照と高鴨さんのやりとりを見て、ほんわかしてただけなんだけど)

役人「い、いえ!問題なければ結構ですから!準備はよろしいですか?」

久「はい」

ミカ「準備……どこまでを準備と言うのだろう?勝利に対する準備なら、相手の実力やバックボーンを知らなければ準備をしようがないけれど」

役人「あ、その…………じゃんけんしてください!」

久(相手するのをやめた……でも正解ね。というか、私もこの子のペースに呑まれないようにしないと)

ジャンケンポン

久「!後攻にします」

久(とりあえず後攻ゲット。彼女のフロウで会場を支配されないように対抗しないと……やれるだけやってみますか!)

役人「では先攻、戦車道チーム ミカ!後攻、麻雀部チーム ミーホヒーサー!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:48:19.95 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=Y6cLPSN85gE 2:10

<第17戦 先攻 ミカ VS 後攻 ミーホヒーサー>

ミカ「打って 変わ って って ってな感じって」ワァァ

ミカ「ノリノリの地の利 生かすように」ワァァ!

ミカ「楽し げ じゃなくて楽しい」ワァァ

ミカ「さっきの余韻 がポイン ト」ワァァァ!

ミカ「ミーホヒーサー 時間が か か か か った」

ミカ「もしかして キンチョウし〜た〜?」ワァァァ!

ミカ「私は ここが ご近所〜みたい」

ミカ「そんな、ショーし た〜〜い です」ワアァァ!



久「♪ずんずんずんずんずんずんたった」ワァ!

久「♪ずんずんずんずんずんずんたった」ワァア!

久「フロウがダメならリズムで勝負」ワァァ!

久「プラス、ライムとパンチラインで勝負」ワァァ!

久「時間かかった お待たせしました」

久「リラックスしすぎた ご近所な気分」ワァァ!

久「身分はイーブン 気楽にもう一度」

久「♪ずんずんずんずんずんずんたった」ワァァァ!



ミカ「ずんずん しすぎてどこ行くの?」

ミカ「通りすぎチャッてるんじゃなイのかな?」ワァァ

ミカ「私はず っと立ったまんま〜」

ミカ「たった ワンバ〜 スで勝っちゃう」ワァァァ!

ミカ「キミ なんだ か奇抜 な印象」

ミカ「注・意 ギャンブル依存症」ワァァ!

ミカ「わたし音に合わせまくり盛り上げてくこの場かなり」ワァァ!

ミカ「熱くさせて軽く上げて必ずもらう価値ある勝ち」ワァァァ!
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:48:46.25 ID:Veh8rIUF0

久「ずんずん通り過ぎた先で 待ってます」ワァァ!

久「振り向き 止まってます」ワァァ!

久「追いついてから せーので差を付ける」

久「ギリギリの勝負 バトル依存症!」ワァァァ!

久「フロウ特化 その他は 超特価」ワァァ!

久「尖りすぎて 横殴りで折れそうだ」ワァァ!

久「だけど別に私もその早めフロウ出来るからさ」ワァァァ!

久「あなただけのモノでないことをここで見せつける!」ワァァァ!



ミカ「見せつけたと見せかけて間違いだとバレてしまう」ワァァア!

ミカ「い まか ら そうする」ワァァ!

ミカ「こやって イケる とこ 行く」ワァァァ1

ミカ「キミは モノマネ 似てない」ワァァ!

ミカ「このフロウ 横殴り 無理 熱さ」

ミカ「常夏 そっくり モノマネ女王」ワァァァ!

ミカ「折れそ で折れない のね これ」ワァァ!

ミカ「ごめん とゆ ことで シユーアゲイン」ワァァァ!



久「また会ったわね お久しぶり」

久「さよならの向こう側から来ました」ワァァァ!

久「勝ち逃げ以前の言い逃げにゲッと」

久「なるけど 持ってるよ 後攻のチケット」ワァァァ!

久「審査員と観客票もゲット」ワァァ!

久「下馬評を覆し 飛び立つよジェット」ワァァァ!

久「優勝したい だから倒す」ワァァ!

久「ミカさん個性派 でも ガラパゴス」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァ!

ミカ「………………」

久「………………」
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:49:19.34 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、ミカが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……後攻、ミーホヒーサーが勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

久「!」

役人「まずはミーホヒーサーに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「ミカ」

理事長「ミーホヒーサー」

トシ「ミーホヒーサー」

秋一郎「ミーホヒーサー」

南浦「ミカ」

役人「勝者!麻雀部チーム、ミーホヒーサ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

久「勝っ……た?」

ミカ「そうだね。キミの勝ちさ」

久「ミカさん……」

ミカ「素直に認められる負けだよ」スッ

久「あ、ありがとう」ガシッ

ミカ「それでは、敗者は去るとしようか。だが覚えておくといい」

久「え?」

ミカ「風は移りゆくもの……そしてその風には強弱だけではなく、色や匂いもある。五感をすり抜けてしまう類のモノもね」

久「………………そうね!わかるわ!」

ミカ「うん、それでいい」テクテク..

久「………………」

久(天江さんみたいな感じなのね、きっと。うん)

久(……それにしても……今になってやっと気付いたわ)

久(今のバトルが始まる前は、宮永照が負けたこと、そして破った相手が奇抜なフロウのミカさんだったことで、会場の空気は一気に戦車道チームに寄った…)

久(つまり、麻雀部チームにとってアウェイも同然だった。もっとミカさんのバトルが見たいという雰囲気になっていた…)

久(その場に出ていき、ミカさんと戦うということは圧倒的な不利を意味する。でもそれは、言い換えれば…………悪待ちと似ている!)

久(だから監督は私を選んだ。そして、私はその期待にちゃんと応えられた)チラ

ワァァァァ!

久「〜〜〜〜っ!」ブルルッ!

久(この感じ!負けると思われてた状況からひっくり返してお客さんに支持されること!自分の仕事を全うしたこと!気持ち良すぎる!!脳からなんか出てる〜!)ゾクゾクゾクッ!
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:49:52.66 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

晴絵「竹井さんがやってくれたね」ニコリ

憧「ハルエの狙い通りバッチリって感じ?」

塞「智将と呼ばれる監督だけあってお見事でした」

晴絵「まぁね」アハハ

竜華「?智将なんて呼ばれとった?」

セーラ「知らん」

白望「塞は、たまに心にもないこと言う……」

塞「い、言わないわよ!雑誌に書いてあったの!それに本心!」

灼「もし雑誌に載ってなくても、智将という評価は間違ってない。ハルちゃんは頭いい。普通免許だって持ってる」

智美「ワハハ。免許なら私も持ってるぞー」

灼「………………」

智美「何故黙るのか」

煌「車を買わない若者が増えている昨今において、高校生でありながら免許を取得するとは、まさにすばらです」

智美「…………褒められた」

佳織「良かったね」ニコリ

晴絵(……竹井さんはバランスがいいし、器用だから相手に合わせて戦える。ここで3人抜きくらいしてくれればかなり後が楽だけど……さて、相手はどう出るか)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:50:19.66 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

ミカ「ただいま。勝利というのは難しいね。手中にしたと思っても、隙間からサラサラと砂のように零れ落ちてしまった」

ペパロニ「えー!なんでギュッて握ってなかったんすかぁ?簡単っすよ?ホラ」ギュッ

ミカ「それは……まぁ…………そういう表現というか」

ペパロニ「握力足んないんすか?それならトレーニングするっすよ。こうやって手をグーパーするんす」

ミカ「……ありがとう。今度やってみるよ」

ペパロニ「そうやって後回しにしてるからダメなんすよ〜!今すぐやるっす!はい、グーパーグーパー」

ミカ「…………アキ、ミッコ」

アキ「ごめんなさいペパロニさん。ミカ、試合後で疲れてるみたいで…」サッ

ミッコ「ペパロニさん!こっちで遊びましょうよ!折り紙でハンドスピナーみたいなの作ったんです!」

ペパロニ「マジっすか!折り紙ハンパねーっすね!今すぐ行くっす!」タタタタ

ミカ「………ふう……例え1つでここまで巻き込まれるとは」ハァ..

アキ「ミカの回りくどさも原因だよ?」

ミカ「……人生は回り道の連続だ。最短距離が心に豊かさをもたらしてくれるとは限らないよ」

ケイ「そうなの?最短距離ってどういうルート?」??

ミカ「………………」

アキ(深く考えずに言っちゃったんだろうなぁ。困ってる……でも今度は助けないからね)

ケイ「人生の回り道っていうのも教えてよー!」

ミカ「……今がその状態さ」

ケイ「?もっと具体的にプリーズ!」

ミカ「……………アキ……」チラ

アキ(すぐ思わせぶりなこと言うからだよ。ちょっと反省してもらうからね)
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:50:51.56 ID:Veh8rIUF0

エリカ「ったく……バトル終わってすぐ雑談なんて大したものですよね」

まほ「試合での労をねぎらおうと機会を待っていたが……不要のようだ」

エリカ「それにしても、あいつが負けるとは思いませんでした。すごくいい流れだったのに……」

まほ「そうだな。だが相手もなかなかやる。アンサーが出来ているし、フロウも標準以上。ユーモアの効いたパンチラインもあった」

エリカ「『シーユーアゲイン』に対する『さよならの向こう側から来ました』とかですか……確かにアンサーは結構上手いみたいですね」

まほ「ちなみに『フロウがダメならリズムで勝負』の部分はライムスターの『K.U.F.U』の『声が無いならリズムで勝負』のサンプリングでもある」

エリカ「気付かなかったです……ちなみに次の試合、誰をぶつけると思いますか?」

まほ「そうだな……ミーホヒーサーは、なんでもそつなくこなせる器用なタイプ。となると…」

まほ「角谷杏」
千代「角谷さん」

杏「ふぁい」モグモグ

千代「その干し芋を食べ終わったら出番よ」

杏「もぐもぐ……ごくん。がってん承知!」

エリカ「まほ先輩!当たりましたね!」

まほ「うむ。総合力ではかなり優れている上に適応力が高いからな。別のスタイルをぶつけてスタイルウォーズで返り討ちに遭う危険性を避けたのだろう」

エリカ「……あの人なら、と信頼されてるってことですね」
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:51:18.36 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

久「お」

杏「どもー」ザッ

久(この子かぁ〜……なるほどね)

杏「よろしくぅ」

久「ええ、よろしく」

役人「それではじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

杏「後攻〜」

久「…………」

久(DVDで観た時もそうだったけど、あいこにすら持ち込めないのね……なんなのかしら?この強さは)

役人「OK!先攻、麻雀部チーム ミーホヒーサー!後攻、戦車道チーム アンジー!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:51:48.20 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=7292oxSQZ4Y 2:45

<第18戦 先攻 ミーホヒーサー VS 後攻 アンジー>

久「じゃんけん強いんだもの 後攻とるわよね」

久「でもそれを 卑怯・卑劣・愚か・愚策・恥とは思わない」ワァアァァァ!

久「だからここで先攻 落ち着いた戦法で勝つ」

久「遠慮しない 謙虚でもない ただただ連勝」ワァァ!

久「私と同じ髪を二つ結び でも印象違う」

久「『幼さと あどけなさと 法に触れたさ?』」ワァァア!

久「髪型が相まって 小学生みたいよ?」ワァァ

久「私はシンプル 問題ない そんな 学生議会長」ワァァァア!



杏「え? なんだって? ごちゃごちゃ言ってる 学生議会長」

杏「よく聞こえない 拡声器無いと ダメっぽいね」ワァァァ!

杏「学生の模範の真逆 アイタタな異常行動」

杏「大会で牌を叩き付けてた 牌が可哀想よ〜?」ワァァァァ!

杏「法に触れる? そんなん よく言えるなぁ でも」ワァ

杏「今はお好きにどうぞ 20年後たっぷり味わうよ 優越感」ワァァ!

杏「MCネーム ミーホヒーサーだっけ?」ワァァ

杏「センス疑っちゃう ひーどいーなーまえ」ワァァ!



久「そういう意見 まぁわかるわ でも 君の名は?」

久「身体入れ替わって 理由聞いて回りたいくらいの 意味の無さ」ワァァァ!

久「新海さん よりも信頼が 無くて ニンマリわ らってる」ワァァ

久「その笑顔似合ってる でも 遠慮せずに勝ってく」ワァァ

久「幼さと若さは別物 ですのよ? 奥様」ワァァ

久「年とれば老ける マンガみたいにならない ご苦労様」ワァァ!

久「叩き付けた牌 確かにそう でもあの牌たち」

久「私に叩かれて悦んでた ドMだから大丈夫〜」ワァァァ
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:52:15.63 ID:Veh8rIUF0

杏「全国大会で なんですんの SMプレイ」ワァァ

杏「チームメイトのみなさん 早く 決別すればいい」ワァァァ!

杏「一索(イーソー)なら いっそ 欠けても いいっしょ? とか言いそう」ワァァァ

杏「物は大切に 解説しなくてもわかるっしょ と言いましょう」ワァァァァ!

杏「シーソー のように傾く勝敗の行方 厳しそうと」ワァァ

杏「思ったけど なんか勝ち目ありそう 叶いそう理想」ワァァァ!

杏「牌を叩いた 今度は 私に叩かれる番」ワァァ

杏「でも実は隠れドMだから 大丈夫かぁ!」ワァァァ!



久「そう言いつつ逆転されるの望んでそう この子」

久「追い詰めて 閉じ込めちゃおうか 倉庫の方」ワァァ

久「でも喜んでそう アンジーの方が 隠れドM」

久「理想は裏切られる 期待外れのゲーム」ワァァァ!

久「叩かれてもいい でもそれは意味が違う」

久「叩かれて伸びるタイプってこと わかります?」ワァァァ!

久「アンジー 干し芋ばかり食べて 高カロリー」

久「私 女の子にモテるタイプ 超カッコいい〜」ワァァァ!



杏「高カロリーをエネルギーに変えて こんなノリ 貫く」ワァ

杏「冗談を言い つつも 本歌取り(ほんかどり) しない オリジナル」ワァァ ※本歌取り・・・有名な古歌(本歌)の1句もしくは2句を取り入れて作歌を行う方法。

杏「あんたって メンタル弱そうだから 叩かれて」

杏「伸びるのは 精神的なリハビリ期間ぐらいでしょ」ワァァァァ!

杏「お腹空いてるから 物に当たるんじゃないっすか〜?」ワァァ

杏「干し芋が嫌なら 黒糖 モグモグと食べてればいいよ」ワァァァ!

杏「あと最後に一言 お願いを聞いてね?」

杏「負けても マイクだけは 叩き付けないでね?」ワァァァアァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァ!
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:52:43.37 ID:Veh8rIUF0

役人「それでは判定に入ります!先攻、ミーホヒーサーが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「……後攻、アンジーが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「まずはアンジーに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「アンジー」

理事長「アンジー」

トシ「アンジー」

秋一郎「アンジー」

南浦「ミーホヒーサー」

役人「勝者!戦車道チーム、アンジ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

久(……負けちゃったか……)フー..

杏「お疲れ。ほい」スッ

久「え?この袋は……干し芋?」

杏「そ。負けた相手に貰うのも微妙かもしれないけどさ、お近づきの印にって思ってね」

久「美味しそう。ありがたくいただくわ」ニコッ

杏「よかった。あとで渡してもよかったんだけど、なんかあんたとは気が合いそうだからさ、出来れば直接渡したいな、って」

久「あ、実は私もそんな気がしてたの。なんとなくの感覚だけど」

杏「やっぱり?」ニヒヒ

久「……だからペットボトルに立てかけるように置いてあったのね。延長になったら食べるの?って不思議に思ってたのよ」

杏「やー、バトル後の給水はしても、さすがに食べはしないって〜」アハハ

久「それもそうよね」アハハハ

杏「あ、そうそう、干し芋も美味いけど、大洗には他にも結構色々食べ物があってさ〜」

久「そうなの?教えて教えて?」

杏「うちの近くの店だと…――――」

久「うわー、食べたい!でもうちも結構隠れスポット的なお店もあるんだけど、あ、そういえばウチの学食にはタコスもあってね…―――」

役人「………………」

役人(試合後の多少のやりとりは構わないが、いくらなんでも長すぎるのではないだろうか?主婦同士の会話のようだ……しかし、矢継ぎ早に言葉が飛び交っていて、止めるタイミングが掴めない……)
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:54:10.77 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

久「ただいま〜!ごめんなさい、負けちゃった」

咲「でも可愛かったです」

久「お、可愛いかぁ」

咲「はい!」

まこ「負けた直後のそれは褒めとるんか?」

洋榎「あの子強いなぁ。あんたも悪なかってんけど」

久「そうね。負けて悔しいけど、なんだか楽しかったわ。そうそう、あとで連絡先交換する約束したのよ」ニコニコ

美穂子「……」ピクン

久「なんだかいい友達になれそう」

ゆみ「ひ、久。もっと『友達』という部分を強調するんだ」

久「え?なんで?」

ゆみ「それは……」チラ

美穂子「心配しなくても平気です。私は久をずっと待ち続けるから。例えどんな姿になっても」ニコリ

ゆみ「そ、そうか……」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:54:55.12 ID:Veh8rIUF0

久「ま、それはそれとして……監督、すみませんでした。ご期待に応えられず」ペコリ

晴絵「そんなことないって。充分期待に応えてくれたよ」ニコリ

久「…そう言ってもらえるとありがたいです。2人抜き3人抜きを狙ってたから正直悔しいんですけどね」

照「仕方ない。アンジーさんは強い。そして優しいから」

久「優しい?」

照「自分の右手を見て」

久「右手?あぁ、干し芋くれたわね」

照「………………」

久「…………1ついる?」

照「うん」

久「じゃあほら、あーん」

久(なんてね。ちょっとからかってから普通にあげ…)

照「…………あー……」

久「!!」

久(宮永照があーんした!?)

久「ど、どうぞー」スッ

照「んむ。もぐもぐ…………美味」

久「………………」

久(こういうの、ギャップ萌えっていうのかしら?怪物じみた強さのイメージが強かった分、今の姿はなんか可愛く見えるわ)

美穂子「………………華菜」

華菜「は、はい!」

美穂子「干し芋のレシピをその手の平メカで調べてもらえるかしら?」

華菜「手の平メカ?あぁ、スマホですね?わかりました」

ゆみ「ほ、干し芋を作るのか?」

美穂子「……久の胃袋を支配するためには頑張らないといけませんから」

ゆみ(胃袋を掴むとは言うが、支配とは物騒な……)
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:55:21.22 ID:Veh8rIUF0

揺杏「ウケる。マジラブコメじゃね?」

爽「うん。でも上手くバランスがとれている。傍から見ていると、とても楽しい」

誓子「悪趣味…」

成香「そういえば、こういう合同チームでの試合にありがちな、負けたあとのギスギス感が無いですね。ホッとします」

由暉子「確かに短期間だけの即席チームでは言い争いがデフォな感じがしますね」

爽「でも私たちは勝利を目指して一丸となってる。理想的だな」

揺杏「一丸、かな?あっち寝てる子いるし」

爽「小瀬川さんはいいんだよ。寝顔可愛いし。口元の緩さ加減がはしたないまでいかないのが絶妙!」

誓子「なんで寝てる子の口元とか見てるの……」

成香(……私も寝てる時に見られてたのでしょうか……//)ドキドキ

晴絵「獅子原さん」

爽「!おっと」

揺杏「これは…」

成香「出番ですか?」

爽「みたいだね。手招きしてる」

由暉子「ついに、ですね」

爽「うん」

爽「……………………」

爽「…………ユキ」

由暉子「はい」

爽「……『家は香油の香りでいっぱいになった』」 ※新約聖書『ヨハネによる福音書』12章3節

由暉子「『夕べがあり、朝があった』」※旧約聖書『創世記』 1章5節

誓子「チョイス間違えてるよね?」

揺杏「他にもあるだろねー」パタパタ

成香「……どころで、このMCネームはどういう意味ですか?」

誓子「『爽P(さわやぴー)』のPって何?」

爽「プロデューサーのPだよ!ユキのな!」

由暉子「ステージに立つ爽先輩が主役なんですから、その名前は変なのでは?」

爽「いやいや!私が活躍することで『誰をプロデュースしてるんですか?』、『実はね、ウチにいい子がいるんですよ』って会話になるだろ?」

誓子「ならないと思うけど」

爽「そうかな?ま、とにかく!出来るだけのことはやってみるよ」ザッ!

由暉子「お気を付けて」

揺杏「いってら〜」パタパタ

成香「応援してます」

誓子「頑張ってね」

爽「おう!」ザッ
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:56:04.37 ID:Veh8rIUF0



爽「…………」テクテク..

爽(連れて来れたカムイは数体……でも実際にバトルで活かせるのは3体かな。1体はライムとフロウ、そしてもう1体はパンチラインに繋がる発想力を私の実力に上乗せ出来る…)

爽(そしてホヤウで相手のディスを無効化。冷静さを保てる)

爽(カムイの力が使えるのは4試合ってところか。延長戦まで決着が長びいたとしても2試合はもつ。2人抜きはしたいね)
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:56:48.24 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

爽「………………」

杏「!…………」

杏(この子、選ばれたんだ。秋山ちゃんたちの情報では、実力はそこそこって話だったけど……偵察中は手の内を隠してたっぽいね)

役人「それでは先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケン..

爽「ポン」(パー)
杏「ポン」(グー)

爽「勝った」ニコ

杏「!!!」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:57:32.39 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

柚子「うそっ!?」

桃「そんな!!」

沙織「角谷先輩がじゃんけん負けるの初めて見た」

柚子「私も初めてだよ……」

桃「引き分けすら滅多にないというのに……何者なんだあいつは……」

麻子(Tokiさんと同様、未来予知か?いや、まさかな)



【ステージ】

杏「………………」

爽「お?ずいぶん驚いてるみたいだね」

杏「……まぁね。私、じゃんけん強いから」

爽「うん、なんとなくわかる。でも残念だったね」

杏「………………」

爽「私って、なんか見えないモノに守られてるからさ」フフ

杏「………………」

爽(……思いがけないダメージを与えたみたい。意図的ではないにせよ、これで冷静さを欠いてくれれば戦いやす…)

杏「……へぇ。じゃあ…」

爽「?」

杏「キミの力で勝ったんじゃないんだね」クス

爽「――――」

杏「…………」ニッ

爽「……ははっ。言ってくれるね」ニヤ

役人「爽Pはどちらを選びますか?」

爽「後攻っ!」

爽(そして……カムイを使う!最初から全力だ!)ゴッ!

役人「OK!先攻、戦車道チーム アンジー!後攻、麻雀部チーム 爽P!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:58:20.90 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=33N0_SX_kXI 3:25

<第19戦 先攻 アンジー VS 後攻 爽P>

杏「負けるために 出てきちゃった 爽P」

杏「私の方が歓声上がる いい意味で 騒がしい」ワァァ!

杏「キミの見せ場は もう終わった さっき勝った じゃんけんだけ」ワァ

杏「実力発揮しても いかんせん 不完全な出来」ワァァ!

杏「未完成 未成熟 全然無いね 芸術性」ワァァ

杏「すっげー うっせータイプか 静かなタイプか イマイチわかんないけど」

杏「そもそも この子の 名前、爽やかって字が全部物語ってる」

杏「×(ばつ)が4つも入ってる時点で勝てるはずないじゃん?」ワァァァァ!



爽「バツなはずがないよ これはX(エックス)です 4XL」ワァァ!

爽「くらいの器 万能性は マイクロソフトの Excel」ワァァァ!

爽「しかもX以外に『大きい』って字も入ってる」

爽「この1文字でわかる ハンパないデカさ 気合いも増してく」ワァァ!

爽「歓声が騒がしい のは そろそろ 打ち止め」

爽「この試合 差はガチ で開き 私はすぐに次のフェイズ」ワァァァ!

爽「マグダラのマリアの出番は無い アンジーの復活祭」

爽「なんて行われない 言葉が出ない 屈託ない 笑顔もう見れない」ワァァ!



杏「何言ってんのキミ? マグダラのマリア?」

杏「Pを名乗る アイドル好きの グダグダのマニアがさぁ」ワァァァ!

杏「器がデカくても モノ言うのは 内容量だから」ワァァ!

杏「私みたくちっこくても 味があれば 大好評につき再登場」ワァァァ!

杏「Excelも使いこなせてるか 怪しいもんだー」

杏「関数なんて ちんぷんかんぷん 的な 悲しい女だったり?」ワァァ!

杏「歓声が打ち止めって言ったね 全然沸いてるけど?」ワァァァ!

杏「確変状態だよ あーあ、この子 適当な言葉 吐いてる外道〜」ワァァァ!
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:59:07.96 ID:Veh8rIUF0

爽「確変状態 勘違い 大ぼら吹き 隠せん正体」ワァァ

爽「しょうもなすぎ 正午は過ぎ もう寝ぼけてる時間じゃないよな?」ワァァ!

爽「再登場はいいけど それって 一度負けてるよな?」ワァァ!

爽「そんな才覚、無くて どうすんの? 勝てないよ 敗者復活戦」ワァァァ!

爽「私は別に否定しないよ 確かに グダグダのマニア」

爽「でもアンジーにはノセられない 嘘スレスレの 迂闊な冗談には」ワァァァ!

爽「外道っての 言いがかりでしょ 押し付けの超エゴ」ワァァ

爽「でも 気にしねぇよ だって へのつっぱりは いらねぇもん」ワァァ!



杏「おお!言葉の意味はわからんが とにかくすごい自信だ!」

杏「でも負けちゃうんだから 人生上手くいかないね 悲しスグル」

杏「ってお客さん意味が通じてない 今のやりとりは キン肉マン」

杏「信じるか 信じないかはあなた次第 でも私の勝ちは 真実だ」ワァァァァ!

杏「それと再登場は負けたわけじゃない 単なるお色直し」ワァァ!

杏「わかる? 坊ちゃん その決め付け 視界が狭いぞなもし」ワァァァ!

杏「そもそも プロデューサーが表に出て 制服がステージ衣装」

杏「なんなの? 担当いないの? プロデューサーって もしかして〜自称?」ワァァァア!



爽「プロデュースしてる子はいる でもそれは麻雀界での話」

爽「見ても可愛い 声だって可愛い すぐそばで匂いを 嗅いでも可愛い」ワァァァ!

爽「そんな子を磨いてる だから私はマジで プロデューサーだ」

爽「でもそれに加えて 表舞台でも戦う余裕あんだ」ワァァ!

爽「視界は広い なんたって正真正銘の道民」ワァ!

爽「アンジー 調子ん乗ってる 押韻で 放心状態にする方針」ワァァァ!

爽「変化 効いた 言葉の連打 浴びせる 元気消耗」ワァァ

爽「そしてKO後 爽Pの世界観 作り上げる 天地創造」ワァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァ!

爽「………………」

杏「………………」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 19:59:50.48 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、アンジーが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……後攻、爽Pが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「まずはアンジーに1ポイント入ります」

爽(っ!1ポイント取られたか)

役人「それでは審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「爽P」

理事長「アンジー」

トシ「アンジー」

秋一郎「爽P」

南浦「アンジー」

役人「3対2!勝者!戦車道チーム、アンジ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

杏「………ふぃ〜、あっぶなかった」

爽「!!」

爽(後攻で、しかもカムイを持ってしても勝てなかった……それほどの実力差があるってーの?いや、そうは思えない……でも負けは事実か……はぁぁ……)
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:00:32.13 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

柚子「やった!勝った!」

桃「じゃんけんに負けても挫けずに倒し切る!さすが会長!」

桂利奈「そこにシビれる!あこがれるゥ!」

あや「ど、どうしたの急に?」

桂利奈「あ、ううん、なんでもない……」

桂利奈(元ネタを知らない人の反応、冷たすぎ……?)

千代「相当拮抗した試合だったけれど、アンジーさんのアンサーとユーモアが勝利の決め手になったわね」

優花里「ユーモアと言いますと?」

千代「爽Pさんの『へのつっぱりは いらねぇもん』というセリフに対し『おお!言葉の意味はわからんが とにかくすごい自信だ!』と返したのは、キン肉マンに出てきたやりとりなの。相手の最後のワードに一瞬で反応して返した上に『人生上手くいかないね 悲しスグル』と、キン肉マンの主人公、キン肉スグルの名前をもじったもの…」

千代「しかもそれに無反応のお客さんに対して説明しつつ、『信じるか 信じないかはあなた次第』とテレビ番組のフレーズを用いながらライミングも絡めて、繋がりのあるラインを決めた」

千代「細かいところでは、そのあとの『坊ちゃん その決め付け 視界が狭いぞなもし』は、言葉として聞くことの少ない『ぞなもし』を使っていて、さらにその『ぞなもし』がよく出てくる、夏目漱石の『坊っちゃん』から来ていて、わかる人はニヤリとしてしまう感じね」

優花里「なるほど……色々と仕掛けがあったのですね」

ミカ「それに、フロウも心地よく決まっていたよ。相手もかなり上手にビートにハメてきていたけれどね」

桃「これで2人抜き!いや、会長ならさらなる活躍が望める!」

柚子「桃ちゃん。さっきも言ってたけど、今の会長は五十鈴さんだよ?」

桃「わ、わかってる!だが急に呼び方を変えるのは難しいんだ!というか、会長は会長!五十鈴は新会長でいいだろう!」

沙織「なんかややこしいような……」

華「わたくしは気にしません。カスとかクズとか呼ばれるのでなければ」

沙織「極端な例すぎるよ!」

そど子「……もう結構な数の試合をやったけれど、現状はどうなってるのかしら?ゴモヨ、パゾ美!」

ゴモヨ「えっとね…」

パゾ美「こんな感じだよ」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:01:00.02 ID:Veh8rIUF0

<ここまでの試合>

アッサム VS AWA−AWA(大星 淡)○

○ノンナ VS AWA−AWA(大星 淡)

ノンナ VS ATARA(新子 憧)○

○ナオミ VS ATARA(新子 憧)

ナオミ VS Toki(園城寺 怜)○

アリサ VS Toki(園城寺 怜)○

○ロサ・カリーナ(阪口 桂利奈) VS Toki(園城寺 怜)

ロサ・カリーナ(阪口 桂利奈) VS HERO−Se(弘世 菫)○

○カルパッチョ VS HERO−Se(弘世 菫)

○カルパッチョ VS 白鶴(白水 哩)

カルパッチョ VS 舞姫(鶴田 姫子)○

○アンチョビ VS 舞姫(鶴田 姫子)

アンチョビ VS TELU−Biscuits(宮永 照)○

エリカ VS TELU−Biscuits(宮永 照)○

ケイ VS TELU−Biscuits(宮永 照)○

○ミカ VS TELU−Biscuits(宮永 照)

ミカ VS ミーホヒーサー(竹井 久)○

○アンジー(角谷 杏) VS ミーホヒーサー(竹井 久)

○アンジー(角谷 杏) VS 爽P(獅子原 爽)


戦車道チーム 9勝

麻雀部チーム 10勝



パゾ美「……といった感じ」

そど子「現時点ではリードされてるのね」

麻子「だが差は1勝だ。次勝てば同点になる」

千代(うちは残り7人。向こうは8人……さて、どう戦っていこうかしらね)フム
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:01:37.87 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

爽「……すいません、負けましたー」

由暉子「惜しかったです」

揺杏「そうそう。きわどかったと思うよ」

晴絵「そうだね。勝っててもおかしくなかった」

爽「……ありがとうございます」

ネリー「……ねぇ、獅子原」

爽「ん?何?」

ネリー「あの隠してるやつ、どうして使わなかった?使ってれば勝てたでしょ」

爽「…………まぁ、確かにね。でも相手を妨害するのは卑怯だと思ったから」

ネリー「………ふーん」

菫「……淡、気にするなよ?人それぞれ生き方が違うんだからな」

淡「べ、別に私のはズルじゃないですもん!」

菫「だが相手の思考に影響するではないか」

淡「むぅぅ……テルー!菫先輩がいじめるー!」

菫「やれやれ……」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:02:22.17 ID:Veh8rIUF0

晴絵「…………」

晴絵(相手への妨害は抜きにしても、獅子原さんならアンジーさんに勝てると思ったんだけど……上手くかわされたみたいだ)

晴絵(……何を話したのかわからないけど、バトル前の会話で、獅子原さんはほんの少し顔を強張らせた。おそらく、挑発か獅子原さんのプライドに関わるような話と思うけど…)

晴絵(その会話によって迷いが生まれたんだろうね。完全には力を発揮出来ていなかった。そのせいで、わずかな差ながら負けてしまった)

晴絵(……バトルの前から勝負は始まってる。アンジーさんは大洗を廃校の危機から守るために奮闘したみたいだし、大人との腹の探り合いで駆け引きは慣れてるみたいだ)


智葉「……次負けたら3人抜きだ。チームとしての成績ではイーブンになるだけだが、これ以上勢いをつけさせるわけにはいくまい」

ネリー「サトハが出ればいいんじゃない?そしたら止められるよ」

智葉「監督が望むならそうするつもりだが」チラ

晴絵「………その提案も悪くないんだけど、今回は別の子に出てもらうよ」

ネリー「へぇ……確実なチャンスを逃すんだ?スポンサーがいたら切られちゃうよ?」

灼「だ、だめっ!」

ネリー「え?」

晴絵「灼?」

灼「ハルちゃんは実業団リーグの時に、親会社の不振で解散という辛い目に遭ってる!もしスポンサーがいたらなんとかなってた!でも現実はダメだった!責めないで!」

晴絵「い、いや、それは……間違ってないけど……うん、でもそうやってかばわれると辛いから、ね?」

灼「私はエバーグリーンを忘れない!タオルとか今でも使ってる!確かに色落ちしやすいのは納得出来ません!でも落ちないよう気を付けてる!」

玄「あ、灼ちゃん。その辺にしておこう?赤土さん困ってるから」グイグイ

灼「いきなりエバーグリーンが解散した時は困ったと思う。その時のハルちゃんの心情は想像するに…」ズルズル..

智葉「………………」

ネリー「………………」

晴絵「……し、仕切り直すね」

ネリー「うん。で、誰を出すの?サトハより強い子なんて…」

晴絵「辻垣内さんよりどうこうじゃなくて、私が思う最善の人選だよ……………和!」

和「!私、ですか?」

晴絵「そ。アンジーさんを止めてきてよ」

和「…………私に務まるかはわかりませんが……精一杯戦います」キリッ!

智葉「……ふっ、絶対に勝てよ?」

和「そのような約束はできませんが、私自身はできるだけがんばるつもりです」

智葉「ならいい」クス

ネリー「……ま、サトハがいいなら文句ないけど」

和「咲さん、行ってきます。あの……エトペンを預ってもらっていいですか?」

咲「うん、もちろん。和ちゃん、応援してるね。頑張って!」

和「はいっ!」

灼「ハルちゃんも頑張って!人生!」

晴絵「う、うん。ありがと」
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:03:26.16 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

和「………………」ザッ

杏「ほへ〜、すっごいフリフリだねぇ〜。ていうか、おっぱいデカイね♪」

和「………………」

杏「んー……無反応。寂しいねぃ」アッハハ

和「………………」



和『私、バトルに向いてないと思います』

久『あら、どうして?』

和『相手を攻撃とか、あまり好きじゃないんです』

久『またまたぁ。和の場合、そこにいるだけで貧乳の子にショックを与えてるじゃない』

まこ『わりゃあ、何言うとるんじゃ』

和『……そういうことではありません。言葉で相手を責めるのは苦手で……』

久『うん……和は優しいからそう思うのはわかるわ。でも和の頭の回転の早さと声質、そして冷静さはかなりの武器になる。だから参加して欲しいのよね』

和『しかし……』

久『それにね?絶対に相手を攻撃しなきゃいけないわけじゃないわ。相手の言葉を訂正したり、感想を言うようなアンサーの仕方もあるのよ?』

和『……ですが……』

久『……ねぇ、咲。和がフリースタイルで相手をガンガン倒しまくったら可愛いし、もっと好きになるわよね?』

咲『はい、確かに。私はフリースタイルで相手を倒す人を可愛いと思うのでもっと好きになるでしょう』

和『フリースタイルの申し子になります』キリッ

久『決まりっ!』パチン!

まこ(間違いなく事前に仕込んどったな。情報番組の専門家のような口ぶりじゃったし。咲も巻き込まれて可哀想じゃのう。いや、和もじゃが…)




和「………………」

和(始めたきっかけは、部長に乗せられたからだとしても、今では即興で言葉を操るフリースタイルをとても楽しいと感じています…)

和(音に乗せてリズミカルに韻を踏み、そして内容を組み立てながら相手と対話する……麻雀とは違った楽しさがあります)

和(普段と違う言葉遣いをするのも最初は違和感がありましたが、違う自分がいるかのようでワクワクもしますし)

和(相手を攻撃するのが苦手なのは変わりありませんが、無理矢理攻撃しなくてもいい。人によって戦い方が違うのもまたフリースタイル……)

和(!いけません。もう試合が始まるのにボーっと考え事してました。今、この瞬間も咲さんが見ている。であれば、情けない姿は見せられません!全力で戦います!)ギラッ!
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:04:05.02 ID:Veh8rIUF0

杏「!やる気は充分ってわけね」クス

役人「では、先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

杏「後攻にしまーす」

和「………………」

和(アンジーさんは獅子原さん以外にはじゃんけんで全部勝っている……)

和(……偶然極まりないですね)

役人「OK!先攻、麻雀部チーム のNODOCCI(のどっち)!後攻、戦車道チーム アンジー!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:04:32.82 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=F1GhkoUID9g 2:46

<第20戦 先攻 NODOCCI VS 後攻 アンジー>

和「これが記念すべき 20戦目」

和「NODOCCI の勝利を 知る天命」ワァァァ!

和「3人抜き阻止 して ランキングに載り」ワァァ!

和「祈り のように紡ぐ ライミング命」ワァァァ!

和「爽Pの輝き に負けぬよう 働き」ワァ!

和「負けたならば悲しい 悔しさ 禍々しい」ワァァア!

和「勝利なら僅差 でもいい だから審査員ら」

和「みんな『韻が品があっていいな』と言わせて勝ちます」ワァァァ!



杏「♪ど・ど・ど・どうしたんですか?」ワァァ! ♪DON’T TEST DA MASTER / BUDDHA BRAND

杏「ペンギンを忘れてきたんですか?」ワァァァ!

杏「自分の相棒すらも 置いてきぼり」

杏「その年齢にして早くも 老いてきとりますね」ワァァァ!

杏「品はあるかもね でも品で勝つのかね?」ワアァ!

杏「てか煮込んだら意外と出そう アクとかね」ワァァァ!

杏「ライミングなら うちにもっとすごいの揃っちまってる」

杏「だから 魅力感じないよ NODOCCIさん」ワァァァ



和「ここは戦場 だから 相棒は待機」

和「愛情深いし 安全圏での 対応が大事」ワァァァ!

和「煮込むのはワード そして 1つのパワーを」ワァァ!

和「韻に昇華して浴びせる 魅力のシャワーを」ワァァァ!

和「そうすれば勝つはず バスタブに浸かる芍薬(しゃくやく)」ワァァ!

和「カツカツの脳内から消える 煩悩 108つ(ひゃくやっつ)」ワァァァ!

和「悪態つく より大事 洗練された技術」

和「ディスに囚われない NODOCCI 名言だけ焼き付く」ワァァァ!
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:05:04.20 ID:Veh8rIUF0

杏「焼き付く より遊びたい 野球(やきゅ)つく」ワァァ

杏「芍薬のバスタブに入って 余裕シャクシャク」ワァァァ!

杏「それがアンジー 煩悩まみれだよ」

杏「でも煩悩ゼロになったら人間じゃないよ」ワァァァァ!

杏「ディスらないスタイル いいね 大歓迎」

杏「でもその胸が私ディスってんだよ 許さんぜ?」ワァァァ!

杏「バストはくれてやる だから勝ちをくれ」

杏「ちっぱいの恨み 炎上中に 薪をくべる」ワァァ!



和「炎上中 でも無理 これを献上する のは」ワァァァ!

和「コツを掴もうと 不可能と 返答する」ワァァァ!

和「余裕シャクシャク で 呼吸が深く」ワァァア!

和「リラックス 私もそうなり楽する」ワァァ!

和「立ち遅れ ても勝ちをくれ はダメ」ワァァ

和「常に 足を即 出し踊る 勝ち残る」ワァァァ!

和「人は いつも求める ないものねだり」

和「でも 必死すぎたら 叶わないその願い」ワァァァ!



杏「そんなことなくね? 叶う人いるって」

杏「あ、別に胸デカくなりたいからじゃなくってね?」ワァァ

杏「てか踊るんじゃなくてキミ 踊らされてる」

杏「気付いてない 器の 底が透けてる」ワァァ!

杏「服も透けてるようなもん 体型っちゅうの?」

杏「一目でわかるね ボンキュッボン」ワァァ!

杏「で、ないものねだりは 叶わない?」

杏「ならキミの勝利も 叶わないってことだね〜」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!


和(……部長と同様、胸のことを言われましたね。やはりお二人は結構似た者同士なのでしょうか?)

杏(色々攻めてみたけど、まったく顔色変えないね……弱点を探そうにもやりにくい)
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:05:31.30 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、NODOCCIが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……後攻、アンジーが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「まずはNODOCCIにポイントが入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「アンジー」

理事長「NODOCCI」

トシ「NODOCCI」

秋一郎「アンジー」

南浦「NODOCCI」

役人「勝者!麻雀部チーム、NODOCCI〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

杏「あー……」

杏(延長いけっかなって思ったけど……うーん、いまいち攻めきれなかったか)

和「…………」

和(とりあえず勝てました……一安心……です……///)ポーッ..

杏「ん?なんか顔赤くない?」

和「そう、ですか?でも大丈夫です。いつもこうなりますので」

杏「へー」

杏(勝負熱、ってやつかね?冷静なようで芯は熱い子なのかもね。冷泉ちゃんとちょっと似てるかも)
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:06:01.71 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

まこ「お。顔が赤うなっとる」

久「いつものモードが入ったわね」

優希「のどちゃんが赤くなる。相手は死ぬ!」ジョ!

美穂子「死っ!?あの……そんなことをさせるわけには……」アセアセ

華菜「キャプテン!冗談ですよ!大丈夫だし!」

美穂子「死!?や、やっぱりそんなことは……!」

ゆみ「違う。今のは池田さんの口癖だ」

未春「というか華菜ちゃんが紛らわしいよ」

華菜「わ、私が悪いの!?い、いや!キャプテンを戸惑わせるのは罪だ……罪であります!」

ゆみ(口癖を封じられると普通に喋れないのか……?)

穏乃「戦車道チーム強い!アンジーさん強い!そんなのわかってる!」

憧「わ、急になに?」

穏乃「でも和が勝ってくれた!和すごいよ!」

玄「うん。カッコよかったよね」

灼「ハルちゃんもカッコいいってこと、忘れないでほし…」

玄「う、うん」

晴絵「灼、もう私を無理に持ち上げないでいいから。そうでもしないと誰からも褒められないのかなって逆に落ち込むからさ」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:06:32.05 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

杏「やーらーれーたー!ごめんねぇ、みんな」

桃「いえ、会長は勝ちました!」

柚子「それは無理あるよ桃ちゃん。せめて『勝ってました』でしょ?」

桃「いや、勝ちったら勝ちだ!」

柚子「もう……」

杏「あのフリフリちゃん、思ったより強かったよ。戦うならそれなりの…」

麻子「問題ない。ねじ伏せる」ザッ

杏「ん?もう冷泉ちゃんが出るって決まったんだ?」

みほ「いえ、監督はまだ何も言っていませんが……」チラ

千代「………………」

麻子「…………監督」

千代「ふふっ、わかったわ。冷泉さん、お願いします」

麻子「!……了解」ザッ!

沙織「頑張って!麻子!」

華「いっぱい踏んでください!」

みほ「い、韻をね?ちゃんと言わないと変にとられちゃうよ」

優花里「あああぁ……!?に、西住殿に変なところを……そんな……///」

そど子「べ、別に冷泉さんに勝ってほしくないわけじゃないんだからねっ!」

カチューシャ「……それにしても、マコーシャったら、ずいぶん気合い入ってるみたいね」

ノンナ「同系統のスタイルでの戦いです。ライミングでのぶつかり合いがしたいのでしょう」

クラーラ「私はカチューシャ様と裸でぶつかり合いたいです(ロシア語)」

カチューシャ「い、今なんて言ったの?」

ノンナ「楽しいな試合になりそうです、と」

カチューシャ「そうなの?クラーラ、日本語で喋りなさいよ!」

クラーラ「はい」

カチューシャ「……『はい』はちゃんと言うのよね……」ハァ..
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:07:06.78 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

和「………………」

麻子「………………」ザッ

役人「では次のバトルを始めたいと思います!先攻後攻じゃんけんをしてください」

ジャンケンポン

麻子「先攻だ」

和「!」

和(麻雀では先制リーチはけん制になりますが、バトルにおいて不利と言われる先攻ですか。意外と血気盛んな方なのですね)

役人「OK!先攻、戦車道チーム REZE!後攻、麻雀部チーム NODOCCI!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:07:40.12 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=nCL3hufJdkg 2:34

<第21戦 先攻 REZE VS 後攻 NODOCCI>

麻子「先制攻撃 こいつ 全然強敵 じゃない宣言」ワァァ!

麻子「上出来な ライム投擲 どちらが上か 問う敵だ」ワァァァ!

麻子「真っ赤な顔 経験不足 やっぱ若造」ワァァ!

麻子「REZE ライムの女神を 永遠口説く」ワァァ!

麻子「毒々しいディスも続々言い つつ」ワァァ!

麻子「ゾクゾクし ながら 地獄送り」ワァァァ!

麻子「全て奪う 残らない 余命すらも」

麻子「誰が何をしようと 蘇生不可能」ワァァァ!



和「蘇生不可能 のケースなど 打破」ワァ

和「前人未踏 NODOCCIが 先陣切ろう」ワァァァァ!

和「ペース落とさず 前進しよう その結果」

和「賢人思考へ 変身し豹変し頂点にGO」ワァァァァ!

和「ライムの数、質 そこに確執 隠しつつ」ワァァ

和「客室 を沸かす 策士風 埋める 白地図」ワァァァ!

和「攻撃されて 困るの始めだけ」

和「私の負け そんなオカルトありえません」ワァァァァ!



麻子「逆だ逆 その頭脳は 役立たず」ワァアァ!

麻子「お前と私じゃ 互角とは言えません」ワァァァァ!

麻子「書き込まれた白地図 各地区から駆逐」ワァァ!

麻子「確実に 白日に晒す まるで アダム、イヴ」ワァァァ!

麻子「オカルト 科学 どうなるとヤバく なるか」ワァァ

麻子「ここで検証しよう そしてこのまま 決勝行こう」ワァァ!

麻子「韻のレベル数値化したら お前が一番ケツ」

麻子「REZEはライムと 一致団結」ワァァァ!
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:08:17.31 ID:Veh8rIUF0

和「一致団結なんですか 私はとにかく 初志貫徹」

和「REZEさん 退場の お時間です」ワァァァ!

和「急な数値化 お遊戯な 稚拙さ に切ない」ワァァァ!

和「最下位が 倍々アップ で新境地 再開発」ワァァァ!

和「大体まず 急に何故 アダムとイヴ?」

和「なんか凄い風 ですが 絡むノイズ」ワァァァァ!

和「デジタルで満たす デミタスより大きくてリアル」ワァァ!

和「そんな的確 ライム 敵かく乱 する積乱雲」ワァァァァ!



麻子「積乱雲 切り裂く ジェット機 乗り」

麻子「劇団風 より自然な Let It be」ワァァァ!

麻子「デッドヒートに なってきたがZ(ゼット)、E(イー)とT(ティー)」

麻子「T.A.I(てぃーえーあい) 勝つ位置へポジショニング」ワァァァ!

麻子「REZEとNODOCCIの どっちの料理ショー」ワァァァ!

麻子「超理想な ライム量、競う ある意味 相思相愛」ワァァァ!

麻子「判定どうしようか 迷うようなら こっちが頂上だから」ワァァァ!

麻子「好評のオーラ 出てるREZEに上げとこうか」ワァァァァ!



和「好評のオーラ 出てない 状況を網羅」ワァァァ!

和「籠城のような 守備も 飄々と踏破」ワァァァァ!

和「強化して 上り詰める 使命を 今日課してく」ワァァ

和「そのように 五感楽しませる まるで京菓子です」ワァァァ!

和「どうかしてる REZEの強すぎる 自己愛 まず」ワァァ!

和「そこを抑えてからが真の 喜怒哀楽」ワァァァ!

和「人がいます ステージの外 もっと客観視」

和「でなければ 簡単に シャットダウン、死」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァ!

麻子「………………」

麻子(こいつ……やはりかなりデキる)

和「……………///」ポーッ..

和(どうしてでしょうか……?この人に対しては、やたらと攻撃的になってしまいます)

和(バトルが続くと熱っぽくなるとはいえ、ディスは苦手なはずですが……)

和(…………私の中に、ライミングでは負けたくないという気持ちが芽生えているのでしょうか?)
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:08:44.69 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、REZEが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……後攻、NODOCCIが勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

役人「まずはNODOCCIに1ポイントが入ります」

麻子「っ……!」

和「…………」

役人「続きまして、審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「NODOCCI」

理事長「REZE」

トシ「REZE」

秋一郎「REZE」

南浦「NODOCCI」

役人「3対2でREZE!ということは……延長戦です!」

ワァァァァ!

麻子「…………」ホッ

和「……………」
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:09:12.69 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

沙織「あ……っぶなかったぁあああ……」

優花里「心臓が止まるかと思いましたぁ!」

みほ「私も……」ハァァ..

そど子「………………」

華「あら。そど子さん、白目になっていますわ」

ペパロニ「器用っすね〜」

アンチョビ「緊張しすぎて気絶してるんだよ!芸じゃない!」

オレンジペコ「助かりましたが……審査員の判定の決め手はなんだったのでしょうか?」

千代「NODOCCIさんの『オカルトありえません』に対するアンサーと、あとはワードチョイスが良かったことでしょうね。『絶対』をZETTAIと読んで踏んだり、『白日に晒す』の例えとして『アダムとイヴ』を使ったり。そういうところが良かったわね」

ケイ「ソドコが白目を晒してるのもポイントになったのかな?」

アリサ「なるわけないでしょう」

ナオミ「しかしきわどいな。実力が拮抗してる分、どっちが勝ってもおかしくない」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:09:44.48 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

役人「延長戦の先攻後攻を決めてください」

麻子「…………」

和「……………」

ジャンケンポン

和「後攻お願いします」

役人「OK!先攻、戦車道チーム REZE!後攻、麻雀部チーム NODOCCI!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:10:12.14 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=2L_o1VlZwT0 3:34

<第21戦 先攻 REZE VS 後攻 NODOCCI 延長戦>

麻子「延長 謙虚無し 限度振りきり ライム専属」ワァァ!

麻子「めんどくなるよう 全力出すよ それが 面目躍如」ワァァァァ!

麻子「芯が一層 強くなる 死んじゃいそう なほどに」

麻子「みんな印象 変わる 加わる 審査員票」ワァァァ

麻子「先攻 立場ワリィ でもこれ足がかり にして成りあがり」ワァァァ!

麻子「成功先回り 抵抗、断ちワナビー じゃないと証明の上」ワァァ!

麻子「大笑いで手にする王冠 高難度の技を何個も決め」ワァァ!

麻子「冗談 じゃなく 表紙を飾ってみせる 大洗ウォーカー」ワァァァ!



和「その大洗ウォーカー 読まず このまま行こうか」ワァァァ!

和「また私情 入った 果たし状 返り討ち 降らせます 旗は白」ワァァ

和「死んじゃいそう 大げさ REZE株 もう値下げ」ワァァ!

和「でも人気ありそう 教祖のよう だからここで 信者一掃」ワァァァァ!

和「韻が吉報 もたらす アドレナリンを 脳垂らす」ワァァ

和「つまりジョーカー枠 試合支配しハイになる クォーターバック」ワァァァ! ※クォーターバック・・・アメフトの司令塔的なポジション

和「勝算無く 戦うのでは 妙案湧く ことはありえません」ワァァ!

和「等間隔 で訪れる敗北 REZEのお嬢さん泣く」ワァァァ!



麻子「お嬢さんなのは 見た目的にNODOCCI」ワァァ!

麻子「勝算あるが 教団は無い 量産型じゃない ライマーの総本山だ」ワァァァァ!

麻子「韻が吉報 なら 進化しそう REZE ライムマシンが疾走」ワァァァ!

麻子「ハードなライマーがドライなトライは終わりだ と開花し ハートが湧いた」ワァァァ!

麻子「アメフト 知らず適当言うと 評価下げるぞ? まるで鍋奉行」ワァァァ!

麻子「試合支配 するのはREZE 期待に対して 理解しライム」ワァァァ!

麻子「NODOCCI 見てる 違うとこ ポトポトこぼす ティアドロップ」ワァァァ!

麻子「私に涙は似合わない というか負けて 恥はかきたかない」ワァァァ!
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:10:38.96 ID:Veh8rIUF0

和「恥かきたかない のは 涙が汚いから この意見が忌憚ない」ワァァァ!

和「時間内に 至高のライム 詰め込んで REZEを肥満体 にします」ワァァ!

和「内臓脂肪 たっぷりで ガックリして 退場しよう とする姿」ワァ!

和「一体どうしよう?と 毎秒後ろ 振り返る 次は無い」ワァァ!

和「ライマーの座はNODOCCIの元に でも冷静 ほどほどに驚き」ワァ

和「私がいた場所 空いた隙間 には王座から ライム配達します」ワァァァ!

和「改革には 時間いりません 誰もが抱く 悲観視に負けず」ワァァ!

和「期間気にはせず ひたすらライムし 異端児 見分ける」ワァァ



麻子「文脈崩壊 状態 そんな異端児 見分ける」ワァァァ!

麻子「そっと近付いて 膝、ついでに 他のところも 痴漢しニヤける」ワァァアァ!

麻子「嗅ぎ分ける 偽者と本物 根性より本能で落とす どん底」ワァァ!

麻子「肥満体 コレステロール 気にしない 秘めてる 情熱で勝負」ワァァァ!

麻子「玉座ならすぐ取り戻す 隠れ家 で計画練る 革命家」ワァァ!

麻子「極秘の任務や 食事の人数 品物もこだわる 各メーカー」ワァァァ!

麻子「そしてNODOCCI撃破 こいつがどいたらスッ といただく」

麻子「王座 そんなもんだ 問いただす 価値も無いな 遊んどけ トイザらス」ワァァァ!



和「トイザらス より恋焦がす 私は個性の濃い子が好き です」ワァァ

和「このビート 上手に乗りこなす 語彙も豊富に織り込ます」ワァァ!

和「革命家 の策は 楽に撒く計画 確定前に 砕く学生だ」ワァァァァ!

和「悪性は 躊躇なく制圧 REZEの企みレベルは 学芸会」ワァァァ!

和「常に自分を高め 牌の道 のように進みたいオリジン」

和「それがマイノリティ でも気にしない これが等身大の意志」ワァァ!

和「相乗りし てくれる人たちと過ごす人生 すごく新鮮」

和「だから 打ち抜くライムで急所 手にするマイクで優勝」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!

麻子「………………」

和「………………//」ポーッ..

麻子(NODOCCI……ボーっとしてるようで相変わらずライムは固い。しかもあれだけの早口なのに聞き取りやすい。滑舌も声の通りもいい、か)

和(……DVDで観た通りの人ですね。ここまでライミングに特化した人とのバトルは楽しいです)ポーッ
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:11:05.95 ID:Veh8rIUF0

役人「延長戦の判定に入ります!それではまず先攻、REZEが勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

役人「……後攻、NODOCCIが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「まずはREZEに1ポイント入ります」

麻子(よし……!)

和「……………」

役人「……審査員のみなさんの判定はどうでしょうか…………お願いします!」

ババン!

亜美「REZE」

理事長「REZE」

トシ「NODOCCI」

秋一郎「NODOCCI」

南浦「REZE」

役人「3対2!勝者!戦車道チーム、REZE〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

麻子「……よしっ!」グッ!

麻子(あ……喜びのあまりガッツポーズしてしまった……私らしくない)ポリポリ

和「………………」

麻子「……ずいぶん落ち着いているな」

和「……そう見えますか」

麻子「ああ」

和「…………私自身、そうあろうとはしています。ただ……」

和(麻雀は運の要素が強く、最適打を選択してもどうにもならないことがある分、冷静に受け止められるのですが……)

和(フリースタイルバトルは運の要素も多少はあるにせよ、基本は実力勝負。そしてこの延長戦は私が後攻を選んだ上で負けています……つまり、私の全力が通用しなかったということで……)

和(この悔しさは……咲さんと出会った当初に味わったものと同類の……)ググッ..

麻子「あー、すまん。試合後にデリカシーの無いことを言った」

和「え?」

麻子「とりあえず……握手」スッ

和「あ、はい……ありがとうございました」ガシッ

麻子「ん、どうも」

麻子(私もステージで初めて負けた時は悔しかった。私と同じ気持ちかはわからんが、心情を聞くのは野暮だったな)
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:11:39.14 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

そど子「べ、別に冷泉さんが勝って嬉しいとか、そういう姿を見るのが好きとか言うわけじゃないんだからねっ!」

みほ「あの、誰も何も言ってないですけど……」

沙織「でも麻子が勝ってくれてよかったよ〜」

華「ええ。安心しすぎてお腹が空いてきました」

沙織「それは単に華がお腹空いてるだけでしょ」

ペパロニ「腹減ってんすか?ならこの鉄板パスタを食うといいっすよ!」サッ!

華「まあ!ありがとうございます!」

みほ「試合中にジュージュー鳴ってると思ったら…」

沙織「というか舞台袖でパスタ作っちゃダメだよ!」

ペパロニ「そっすよね〜。カセットコンロじゃ火力が足りないっす」

沙織「そういう意味じゃなくて!」

華「おかわりお願いします!」

沙織「食べるの早い!」

千代「………………」

千代(かなりきわどい勝負だったわ。どちらが勝ちでもおかしくない試合……まさに紙一重と言えるわね)
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:12:07.50 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

和「負けてしまいました。すみませんでした」

久「ううん、上出来よ。勝っててもおかしくない勝負だったわ」

和「しかし…………悔しいです」

咲「和ちゃん……」

爽「悔しい気持ちはよくわかるよ。だからとりあえずさ、そのエートーペンとかいう人形を抱きしめて、負けた悔しさを慰めるといいよ」

和「エトペンです。ベートーベンみたいに言わないでください」

爽「ありゃ、そうだったのか」アハハ

和「でも……そうですね。獅子原さんの言う通りにしてみます……」ギュッ..

咲「の、和ちゃん?その……エトペンをっていうより、私ごと抱きしめてるけど……//」

和「それが……いいんです///」

咲「そ、そっか……」

和・咲「…………///」

優希「………………じょ」

煌「すばらです」

穏乃「うーん……なんかよくわかんないけど……和は頑張った!」

憧「そだね」

灼「ハルちゃんも頑張った」

晴絵「灼、もういいから。で、次の選手だけど、池田さんにお願いするわ」

華菜「にゃっ!?」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:12:35.13 ID:Veh8rIUF0

美穂子「出番ね、華菜」

華菜「は、はい……うわ、なんか急に緊張してきたし」ドキドキ

貴子「池田ァッ!!」

華菜「ひぃ!?」

貴子「てめぇ、ここに来て日和ってんじゃねぇぞクソ生徒がッ!!学費払えや!」

華菜「こ、コーチ!?いたんですか!?それと学費は払ってます」

貴子「池田ァッ!の出番が来るまで息を潜めて隠れてたんだよダボがァ!」

華菜「な、何故そんなことを……」

未春「実は見えてましたけどね」

美穂子「そうね」クス

貴子「てめぇが気合い入らねぇようならビンタしてやろうと思ってな!右手の準備は出来てっぞ!」

晴絵「ちょ、久保さん。このご時世にそんな……あとで問題になりますって」

貴子「私は今を生きてる!今しか見えねェ!!」

晴絵「バトルマンガの主人公のようなこと言わずに、落ち着いてください」

貴子「……ちっ、わかりました。命拾いしたな池田ァッ!だがその左頬、予約しとくからな!」

華菜「…………ぷっ」

美穂子「華菜?」

華菜「あははは!なんかコーチがいつも通りすぎて、部室にいるみたいだし!」

貴子「ここは部室じゃねェぞ!わかってンのかコラァ!」

華菜「はい、わかってます」

貴子「……だったらいい。というか……マジで勝てよテメェ。もし負けたら口に金平糖含ませて腹パンすっからな」

華菜「は、はい!!」

未春(金平糖が効いてない気がするけど……)

美穂子「頑張ってね、華菜。これ、飲み物よ」

華菜「ありがとうございますキャプテン」

貴子「ぶちのめしてこい!髪の毛むしりとる気合いで行け!」

華菜「ふ、普通に頑張るし」
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:13:02.18 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

麻子「………………」

華菜「………………」

役人「さあ、それでは始めます。先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

華菜「後攻にするし!」

役人「OK!先攻、戦車道チーム REZE!後攻、麻雀部チーム EKda(イーケーダ)黒ねこ!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:13:37.90 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=WRSJrTOylgo 2:18

<第22戦 先攻 REZE VS 後攻 EKda黒ねこ>

麻子「EKda黒ねこ 今日すぐ解雇」

麻子「温室に戻りな 動物愛護」ワァァ!

麻子「少ないよ 黒ねこへの愛情」

麻子「でも大丈夫 最後まで飛ばしとく」ワァァァ!

麻子「2人目の相手 お前じゃ 物足りねー」ワァ!

麻子「NODOCCIクラスの敵 ほど会いてぇ」ワァァ

麻子「パッと見でわかる きっと 単細胞」

麻子「強敵前の繋ぎ ただの 案内所」ワァァ!



華菜「聞いてて普通に 違和感だし」

華菜「ライムだけしか 取り柄無いし」ワァァ!

華菜「だったら私は 真っ直ぐに潰すのみ!」

華菜「舐めるなし 背負う 風越女子!」ワァァァ!

華菜「単細胞でも REZEみたくなんないよ」ワァ!

華菜「散々ライミング で何も残んないもん」ワァァ!

華菜「強敵への案内所? それは間違い」

華菜「実は惨敗への案内所だし!」ワァァァ!



麻子「惨敗 よりも乾杯 合わせるグラス」

麻子「黒ねこはただ 重ねるブラフ」ワァァ!

麻子「風越女子 勝つための祈り」ワァァ!

麻子「それは通用しない 賭けも実り はせず」

麻子「ここで落ちぶれ 時すでに遅し」

麻子「だって足りてないよ 腕に重み」ワァァ

麻子「常に心地 いいライム を届ける」

麻子「だから観客も素直に 驚ける」ワァァ!
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:14:15.58 ID:Veh8rIUF0

華菜「別に客は驚くために来てないし!」ワァァァ!

華菜「熱い戦いが見たいから来てるし!」ワァァ!

華菜「その期待 ちゃんと理解してる?」ワァァ!

華菜「ブラフばっかりなのは REZEの方だし!」ワァァァ!

華菜「爽快なライムよりも 内容重視!」ワァァ!

華菜「思ったこと 言葉にして言うし!」ワァァ!

華菜「風越 勝つために祈りはしないし」

華菜「自分の力で勝つし! この試合に!」ワァァァ!



麻子「内容重視 そんなものは培養済み」ワァ

麻子「懐古趣味 も最新も 最高風味」ワァ

麻子「で味付け きっちりと 話しつける」

麻子「そしてスッキリ 悩みの無い 肌質へ」ワァァ

麻子「またしつけー ヤツの言葉は雰囲気」

麻子「不人気 な教師が 赴任し たよう」ワァ

麻子「漂う さまよう 黒ねこの魂」ワァ

麻子「話にならない 猫だまし のがマシ」ワアァ!



華菜「だから 騙さないって言ってるし!」ワァァ!

華菜「話 単語でしか聞いてないし!」ワァァァァ!

華菜「どこ拾ってライミング出来るかだけ!」ワァァ!

華菜「っていうか 培養されたなら作り物だし!」ワァァァア!

華菜「何も関係ない 突然の 懐古趣味」

華菜「最高風味? 何それどういう意味?」ワァァァ!

華菜「適当すぎ 本当に しょうもない」

華菜「さまよってるのは REZEの方だし!」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:14:46.30 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、REZEが勝ったと思う人!」

ワァァ!

役人「……後攻、EKda黒ねこが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

華菜(よしっ!)

麻子「っ……」

役人「まずはEKda黒ねこに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「REZE」

理事長「EKda黒ねこ」

トシ「EKda黒ねこ」

秋一郎「EKda黒ねこ」

南浦「EKda黒ねこ」

役人「勝者!麻雀部チーム、EKda黒ねこ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

華菜「にゃーーーーーーー!!!」

麻子「………………っ」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:15:13.86 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

未春「やった!」

星夏「勝ちましたよキャプテン!」

美穂子「ええ。すごいわ、華菜……」ホロリ

貴子「池田てめェ!調子ノんじゃねェぞ!あぁ!?コラァ!」ニヤリ

胡桃「…………」ソワソワ

塞「久保さんの言葉遣いを注意したいんだろうけど、やめておいた方がいいよ?」

豊音「私もそう思うよー。あのひとちょーこわいよー」

洋榎「せやな。そもそも金髪にまともなヤツはおらんしな」

由子「古臭い偏見はクソダサよー」

灼「っ!」ビクン

憧「灼さん、反応しなくても大丈夫。あの人は灼さんの私服がダサいことを指摘してるわけじゃないから」

灼「そ、そんな心配、してない……//」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:15:41.83 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

カルパッチョ「REZEさん……」

桃「何ぃ!?冷泉の負けなのか!?納得できん!」

優花里「監督殿。今の試合は……」

千代「……REZEさんのライミングは相変わらず固く決まっていました。けれど、相手に的確なダメージを与えるには至らなかった。対するEKda黒ねこさんは、高いバイブスと終始ブレない姿勢で戦い、さらにアンサーもきちんと返していた……その差でしょうね」

優花里「そう、ですか……」

麻子「…………戻った」

沙織「あ……おかえり麻子」

みほ「麻子さん、お疲れ様」

麻子「ああ。しかし……NODOCCIに勝った勢いで押し切るつもりだったが……どうもやりにくい相手だった」

みほ「とにかくバイブスが高い人だね」

麻子「隙はあるんだが、そこを攻めきれなかった……」



まほ「……彼女が負けるとはな」

エリカ「ここから観てる限りだとそう強い相手とも思えないですけどね。なんか普通に勝てそうな気がします」

まほ「エリカにとっては噛み合うスタイルかもしれないな」

エリカ「負けてなければ私が出たのに……監督は誰を選ぶんでしょうか?」

まほ「似たタイプをぶつけての真っ向勝負か、相手の勢いをすかすタイプにするか、作戦によるな」

エリカ「監督次第というわけですね」

千代「お疲れ様でした、REZEさん。では次は………カチューシャさん、お願いします」

カチューシャ「!とうとうカチューシャの出番が来たのね!まちわびたわ!」

まほ「……どうやら、監督は前者を選んだようだな」

エリカ「ですね」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:16:09.91 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

華菜「………………」

カチューシャ「ふふん」

華菜(ちっこくて可愛い……けど年上なんだよな)

役人「それでは、先攻後攻を決めるじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

カチューシャ「先攻に決まってるじゃない!むちなしかいしゃね!」

役人「お、OK!先攻、戦車道チーム カチューシャ!後攻、麻雀部チーム EKda黒ねこ!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:16:37.42 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=VzNxpdaIb0s 2:48

<第23戦 先攻 カチューシャ VS 後攻 EKda黒ねこ>

カチューシャ「あのREZEに勝利 素直に驚き」

カチューシャ「でもこの子、『し』って言いすぎだし!」ワァァァ!

カチューシャ「そんなに好きなら プレゼントあげる」

カチューシャ「圧死 憤死 壊死 瀕死 可哀想だけど 阻止は無し!」ワァァァァ!

カチューシャ「もしもし猫さん 楽勝ムード」

カチューシャ「せめてもの情けに キャットフード」ワァァァ!

カチューシャ「食べたら とっとと あっち行けと 指・示!」

カチューシャ「水入りペットボトルを置いて シッシッ!」ワァァァ!



華菜「猫よけに ペットボトルは迷信だし」

華菜「楽勝じゃないし 空回り丸出し」ワァァ

華菜「あんたの方が よっぽど子猫っぽいし」

華菜「親猫のところに とっととお行き!」ワァァ!

華菜「自分の口癖 把握してるし」

華菜「でも それを誇るのが私だし!」ワァァァ!

華菜「確かに 不利な部分もある 自覚ある」

華菜「ただそれでも貫く自我 それがリアル!!」ワァァァ!



カチューシャ「最後に吠えるにゃんて にゃんとも可愛い」ワァ!

カチューシャ「とは言え それ 結局 エゴにゃんじゃにゃい?」ワァァ

カチューシャ「今のバース にゃがにゃが(長々)屁理屈」

カチューシャ「言ってるだけだにゃ カット! テイク2」ワァァ!

カチューシャ「口癖 誇るんじゃなくて 開き直ってるんでしょ?」ワァァ!

カチューシャ「普通にバトル出来ない言い訳 つまりはブラフ」ワァァ!

カチューシャ「何を言っても叫べばいいと思ってる バカ猫」ワァァ!

カチューシャ「相手にならない だって所詮 Sucker(サッカー)でしょ」ワァアァァ! ※未熟者
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:17:04.75 ID:Veh8rIUF0

華菜「途中で 猫しゃべり やめる方が未熟だし!」ワァ

華菜「偉そうにしてるけど お前 年 いくつだし!」ワァァ!

華菜「というか年齢よりも 見た目に貫録無し!」

華菜「私は風越女子 背負って来てるし!」ワァァ!

華菜「エゴとは正反対 ブラフなんかじゃないし!」

華菜「覚悟決めて戦ってるし! 意志 ハンパじゃないし!」ワァァア!

華菜「あんたなんか絶対 意地でも ぶっ倒すし!」

華菜「そして自分にも勝つし! 獅子奮迅!」ワァァァ!



カチューシャ「私はプラウダの学園艦を背負ってるのよ!」ワァァ!

カチューシャ「規模が違う 二度と間違うんじゃないわよ!」ワァァァ!

カチューシャ「そもそも学校背負って戦うなら 不利になるような」

カチューシャ「口癖 直さない 意味不明!風越より自分が大事なの!?」ワァァァァ!

カチューシャ「相変わらず叫ぶだけな上に 『しーしー』やかましいし!」ワァァ

カチューシャ「奥歯に何か挟まってんの!? 使いなさい つまようじ!」ワァァア!

カチューシャ「まったくもって話にならない 何が獅子奮迅!」

カチューシャ「それこそが空回り 全然出来てない危機管理!」ワァァァ!



華菜「危機管理と獅子奮迅 踏み外してるし!」

華菜「風越 重荷じゃないし 固い意識 で攻めるし!」

華菜「あんたの小さい背中じゃ 学園艦は乗せられないし!」

華菜「つまりEKda黒ねこの勢いは 止められないし!」ワァァ

華菜「逃れられない運命だし ここで決めるだけだし!」

華菜「逆境もくじけないし それが私の武器だし!」ワァ!

華菜「空回り後の 力強さを見せつけるし!」

華菜「カチューシャ 延長戦で必ず沈めるし!!」ワァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!

カチューシャ「………………」

華菜「………………」
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:17:47.47 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、カチューシャが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……後攻、EKda黒ねこが勝ったと思う人!」

ワァァ!

役人「まずはカチューシャに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「カチューシャ」

理事長「カチューシャ」

トシ「EKda黒ねこ」

秋一郎「カチューシャ」

南浦「カチューシャ」

役人「勝者!戦車道チーム、カチューシャ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

カチューシャ「ふふん!とうぜんのきけつよ!」

華菜「………………」ガックリ..

華菜(せっかくキャプテンやみんなが応援してくれたのに……くっ!)

華菜「……こんどは」

華菜「今度はこっちがぶちのめしてののしる番だし!」

カチューシャ「受けて立つわ!カチューシャのむてきさにひれふすことになるでしょうね!」

華菜「ふんっ!」

華菜(この悔しさは絶対リベンジで晴らすし!)
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:18:15.83 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

美穂子「華菜!」

華菜「……負けちゃいました」

美穂子「でもすっごく頑張ってたわね。私は華菜を誇りに思うわ」ニコリ

華菜「きゃ、キャプテ…」

貴子「池田ァッ!」

華菜「は、はい!」

貴子「てめェ……試合後のアレはなんだ」

華菜「え?試合後……?」

貴子「試合中は仕方ねェ。けどなぁ…………相手の選手は先輩だろうが!タメグチきいてんじゃねェ!」

華菜「す、すみませんでした!」

貴子「だからてめェは殴られる運命なんだよォ!」

華菜「!!」

貴子「地獄の底で寝ぼけな!オラァッ!」ブンッ!

華菜「っ!」

美穂子「コーチ!」

コツン

華菜「…………え?」

貴子「………………」

華菜「コーチ?今の、頭にコツンって軽く当たっただけですけど……」

貴子「……今は全然痛くなくてもよォ……今夜激痛で眠れねェんだよ。そういうテクだ」

華菜「…………」

貴子「……先輩にタメグチは万死に値するが……てめェがクソ頑張ったことはわかってる……風越の名に泥を塗るような真似はしてねェ」

華菜「コーチ……!」

貴子「勘違いするんじゃねェぞ!私はいつだっててめェをビンタするつもりで部室にいるんだ!その気持ちは今日も変わらねェ!少しでも気を抜いたらいくからな!」

華菜「は、はいっ!」

美穂子「華菜……コーチ……よかった……」ホロリ

胡桃(きもちわるい……全然いい話じゃない!)

ネリー「………………」

智葉「どうしたネリー?急に黙り込んで」

ネリー「……あの人、私がサトハにタメグチしたら怒るかもと思って」

智葉「他校に対して手は出さないだろう」

ネリー「でも金髪だし……常識では測れないよ」

由子「金髪へのヘイト反対なのよー」

淡「ほんとだよ!そんなこと言ったら亦野先輩なんてもっと派手な色だよ!」

誠子「淡!?」

菫「しかも短髪だ……名門・白糸台で一番パンクな髪色をしている人間が文化系の部に所属しているのは常識破りだな」

誠子「弘世先輩まで!」

照「2人とも言い過ぎ。趣味である釣りにかけて、沖縄にいるカラフルな魚であるイラブチャーをイメージした色にしてるだけ。むしろキャラクターを立たせようと頑張ってると褒めるべき」

誠子「違いますしフォローになってないです!美容院で『イラブチャーみたいな色にしてください』って言う人がいるわけないでしょう!」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:18:52.91 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

ノンナ「…………」ボタボタボタ..

アッサム「ああっ!?ノンナさん!鼻血出ています!大変ですクラーラさん!ノンナさんが…」

クラーラ「落ち着いてください。私も出ています」ボタボタボタ..

アッサム「落ち着けませんよ!それに何故!?」

ノンナ「カチューシャの猫語がキュートすぎて鼻血を誘発しました」ボタボタボタ..

オレンジペコ「せ、説明はいいですから!ティッシュで拭いてください!」サッ

ダージリン「聖グロリアーナでは鼻血を見ることなんて滅多にないわ。こんな風に言ったら申し訳ないけれど、新鮮でワクワクしてくるわね」

ローズヒップ「わたくしもですわー!血がたぎりますわー!」

ニーナ(…………聖グロの隊長さん、優しそうな人だと思ってたけんど、やっぱ一癖ある人だっただぁ……)

沙織「それにしても、今のバトルのEKda黒ねこさん、麻子の時みたいに勢いはあったし、大きなミスをしたって感じはしなかったんですけど、お客さんの沸き方とか全然違ってたのはどうしてですか?」

千代「カチューシャさんの的確な攻撃が大きいわね。語尾に『し』をつける口癖を指摘したカチューシャさんに対し、『そんな口癖の自分を誇る。自我を貫いている』と返したのは良かったけれど、それに対してカチューシャさんは『口癖 誇るんじゃなくて 開き直ってるんでしょ?』とアンサーしたわ。これによって、今まではフロウに心地よさを生んでいた語尾の『し』が違和感として聴こえるようになっていったんだと思うわ」

沙織「なるほど……」

千代「それにカチューシャさんのバイブスが高まって声を張り上げているけれど、内容があるから『叫んでるだけ』とは返せない。EKda黒ねこさんの『風越女子を背負ってる』もREZEさんの時に使っているからインパクトは弱まっていて、そこをカチューシャさんがアンサーで『学園艦を背負ってる』という言葉で一気に空気を自分のモノにした印象ね」

杏「あとさ、ノンナさんたちが鼻血出した原因にもなった猫語?あの『にゃ』を使ったアンサー。あれも効果的だったよね」

沙織「そうなんですか?」

杏「もちろん。相手が口癖あるところを拾って、『黒ねこ』ってゆーMCネームとかけて猫の鳴き声を語尾に付けるおちょくりだよ。それによって相手のバイブスをいなして自分のペースに持って行った感じだね。しかも途中の『カット! テイク2』の後は普通のスタイルに戻すとことか、構成力があって面白かったしねー」

アンチョビ「だが、その辺りはカチューシャっぽくなかった気がするな。どちらかと言えばアンジーやケイのスタイルに似ていた」

千代「戦車道チームでの練習によって成長したのでしょうね。自分に足りない戦い方を身に付けたのよ」

杏「カチューシャ、からかわれるのが苦手だったもんなぁ。自分にとって嫌な戦法だからこそ印象に残ってて、バトルで活かせたわけか。なるほどなるほど」

みほ「すごいなぁカチューシャさん。最初の時よりずっと成長してる……いいなぁ」

まほ「それはみほも、だろ?」

みほ「お姉ちゃん……」

まほ「みほも前以上に強くなってる。だから自信を持っていい」ナデナデ

みほ「う、うん……///」

エリカ「……っ!」ギリッ

エリカ(私にはわかる!あの子、まほ先輩が近くで聞いてるってわかって自信が無いような言葉を口にした!そういう風に言えば褒めてもらった上に撫でてもらえると思って!ズルい!ズルいわ!)キィーッ!
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:19:22.08 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

晴絵「……さて、じゃあカチューシャさんの相手は……鹿倉さんにお願いします」

胡桃「!はい」

塞「ついに出番ね。大丈夫?緊張してない?」

胡桃「平気」

白望「頑張って……」

胡桃「うん、ありがと」

エイスリン「ハンカチモッタ?」

胡桃「バトル中はいらない」

豊音「えーと……あのー……」

胡桃「豊音?」

豊音「うぅー……みんなに言いたいこと言われちゃったよー!」

胡桃「あはは。そういうとこ、豊音らしいね。ありがと、元気出たよ」クス

豊音「えー、でもでも、せっかくだから励ましの言葉を言わないとー……」

胡桃「見守ってくれるだけで充分だよ。じゃあ行ってきます」タタッ

豊音「あっ、いってらっしゃいー!」

塞「胡桃……大丈夫かしら」ハラハラ

エイスリン「シンパイシスギ」

豊音「でもわかるよー。私もちょーきんちょーするよー」

塞「そうよね?私たちが緊張してもしょうがないってわかってるんだけどね」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:20:02.46 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

カチューシャ「次の相手はあんたなのね!いいわ!かかってきなさい!カチューシャが相手してあげる」

胡桃「………………」

カチューシャ「ちょっと、なんとか言ったらどう?もうせんいそうしつしたのかしら?」

胡桃(めんどくさい!)

役人「先攻後攻のじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

胡桃「後攻」

役人「OK!先攻、戦車道チーム カチューシャ!後攻、麻雀部チーム クRUMI!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:20:29.62 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=gYI-iNPOlJM 3:13

<第24戦 先攻 カチューシャ VS 後攻 クRUMI>

カチューシャ「まずのっけから クRUMIとDJルミがややこしいわ!」ワァァァ!

カチューシャ「それとじゃんけん勝って後攻とかダサいのよアンタ!」ワァァ!

カチューシャ「試合前の会話 ほうきするコミュニケーション なってない」

カチューシャ「どうせ こじつけの ディスに こぎつける だけでしょ?」ワァァァ!

カチューシャ「このステージ あんたにはない 心 落ち着ける場所」ワァァ!

カチューシャ「ここから勝って勝って 麻雀部のなきがら 盛りつける!」ワァァァ!

カチューシャ「そうなれば 審査員の判定こっち お客さん上げる歓声」ワアァア!

カチューシャ「ようするに 勝ち星くれる そういうちゃんとしたオチつける!」ワァァァァ!



胡桃「じゃんけん勝って後攻ダサいって言う方がダサい!」ワァァ

胡桃「さっき楽しそうに先攻とってたから 譲ってあげただけじゃない!」ワァァ!

胡桃「今日は記念日 カチューシャ 会うのも戦うのも初めて」

胡桃「そして私より背の小さい 同学年を見るのも初めて!」ワァァァァ!

胡桃「でもテレビでは見たことある 肩車されてた」

胡桃「背を高く見せようとしてダサかった 土台の子もグルだ」ワァァ

胡桃「今まで 夢に見たセリフが 1つだけある」

胡桃「いい? ちゃんと聞いててよカチューシャ 『このチビ!』」ワァァァ!



カチューシャ「肩車してたのはチームメイト グルも何も味方」ワァァ

カチューシャ「何も知らない ヤツがごちゃごちゃ勘繰る 結果しくじる!」ワァァ!

カチューシャ「今日は思い出作りどころか 敗北の事件に なる記念日」ワァァ

カチューシャ「プレゼントあげる さっきのとカブるけど 憤死か瀕死」ワァァァ!

カチューシャ「出口は同じ 残りのバース 全部 クRUMI割り人形」ワァァ!

カチューシャ「カチューシャ ステージ上 はっちゃけちゃう まるでパリピーポー」ワァァァ!

カチューシャ「あんた おかっぱで 真面目でも小遣い少ない イメージ」

カチューシャ「初めてが好きなら見てなさいよ はじめてのおつかい」ワァァ!
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:21:02.75 ID:Veh8rIUF0

胡桃「チビにノーアンサー コミュニケーション放棄してる!」

胡桃「自分で言ったタブー 自分で体現してる きもちわるい!」ワァァ!

胡桃「真面目でも小遣い少ない 謎 どこ情報?」

胡桃「ネタのストックとっくに期限切れ 日持ち悪い!」ワァァァ!

胡桃「クRUMIより小さいカチューシャじゃ くるみ割りは無理」ワァァ!

胡桃「遠回しに自分でダメージ受けてる マイク持つとこ 紙やすり」ワァァァ!

胡桃「未来予想 お客さん こっちに歓声 勝利祝ってた」

胡桃「カチューシャじゃ登れない 越えさせない 岩手山」ワァァ!



カチューシャ「チビにチビって ちびちび言われて日に日に増す怒り」ワァァァ!

カチューシャ「ギリギリでピチピチの堪忍袋の緒 引きちぎってやるわ!」ワァァァ!

カチューシャ「私じきじき 手を下す 岩手山頂に旗を立てる!」ワァァ!

カチューシャ「悔しがる こいつのおでこに貼ってやるわ 『バカ』のラベル!」ワァァア!

カチューシャ「こんなのと比べられる なんてホント 気持ち悪い!」

カチューシャ「やっぱり変更する プレゼントは この2文字だ『無理』」ワァァァ!

カチューシャ「私を倒すの無理 こいつ認められるの無理」

カチューシャ「無理無理無理無理 次々グチグチ言うけど 無知すぎ!」ワァァァ!



胡桃「バカのラベルって発想が そもそもバカみたい!」ワァァ

胡桃「こんなヤツに連勝は許せない だから 阻みたい!」ワァァァ!

胡桃「体型も言葉にも 幅がない 幼稚な語彙 刺さらない」ワァァ!

胡桃「カチューシャ 私には敵わない あんたの夢は 叶わない」ワァァァ!

胡桃「無知なのはどっち? NODOCCIより私よりこっち」ワァ

胡桃「つむじに貼ってあげる『チビ』ってラベル」ワァァ

胡桃「多分文句言うはず そのクチもラベルで 塞いどこう」ワァァ

胡桃「それでも騒ぐなら 一言怒鳴る うるさいそこ!」ワァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!

カチューシャ「………………」

胡桃「………………」

カチューシャ(この子……やるじゃない)

胡桃(簡単にはいかない!強い!)
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:21:28.59 ID:Veh8rIUF0

役人「さあ、それでは判定に入ります!先攻、カチューシャが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……次に後攻、クRUMIが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「まずは1ポイント、カチューシャに入ります」

カチューシャ(やった!)グッ

胡桃「…………っ」

役人「残るは審査員のみなさんです。では、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「カチューシャ」

理事長「クRUMI」

トシ「カチューシャ」

秋一郎「カチューシャ」

南浦「クRUMI」

役人「勝者!戦車道チーム、カチューシャ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

カチューシャ「やっ…………ふ、ふん!おもわくどおりだわ!」

胡桃「負けた……」

胡桃(出来は悪くなかったはず…………悔しい!)
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:21:58.13 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

豊音「えっ」

塞「胡桃……」

白望「………………」

豊音「えー!?絶対勝ってたよー!ちょーおかしいよー!」

エイスリン「ッ!」カキカキカキ!

エイスリン「コレ!」

塞「……マラドーナの神の手ゴール?」

エイスリン「ゴシン!」

白望「いや、それは無いよ。それにフリースタイルバトルで誤審っていう言葉は正しくないと思う……審査員が持ってる判定基準がそれぞれ違うわけだから、同じ試合でも、誰が見ても勝敗が明らかな試合以外は判定が割れることもあるだろうし」

塞「……確かに」

白望「あとは八百長の可能性だけど……これも無い。熊倉監督がそんなことに関与するのはありえないから」

豊音「……うん、そうだねー……それに相手選手も、大会に関わってる人たちもみんな真剣にやってるんだもんね…………絶対勝ってたとか、おかしいとか、すっごく悪いこと言っちゃったよー……」

エイスリン「…………ゴメンナサイデシタ……」

白望「……ううん……胡桃が負けて悔しいのは私も一緒。みんな同じ気持ちだから…………塞以外は」

塞「私も同じだよ!?」ウォイ!
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:22:28.22 ID:Veh8rIUF0

晴絵「………………」

晴絵(それにしても、前大会でもその兆候は現れてたとはいえ、カチューシャさんは厄介な選手に成長したみたいだね……さて、どうするか)

晴絵(これ以上調子に乗せるわけにもいかない。確実に止めないとね……となると……)

晴絵「……辻垣内さん」

智葉「はい」

晴絵「……辻垣内さんならカチューシャさんを止められる?」

智葉「誰が相手でも止めるつもりです」

晴絵「ふふっ……そうよね。じゃあ、お願いするわ」

智葉「了解しました」ザッ!

晴絵(さすがというか……圧倒的な自信ね。でもそれだけの実力を持っている)

明華「出番ですか。では出立の歌を……」

智葉「遠慮しておく」

ネリー「あんなのに負けないでよ?」

智葉「カチューシャはかなり強い。あんなのなどと呼ぶな」

ネリー「……ま、確かに思ったよりやるけどさ」

ダヴァン「合格祈願系のカップラーメンがあれば食べながら見送ったもノヲ……残念デス」

智葉「本人に食わせないのか……ま、いい。気持ちだけ受け取っておく」

慧宇「私は心配していませんから」

智葉「ああ、それでいい……っと、すまんがメガネと髪ゴムを預っててくれ」

慧宇「はい。普段の格好のまま出るんですね」

智葉「ああ」

ネリー「サラシは私が預かるよ」

智葉「いや、いい。サラシは外さないからな」

ネリー「ちぇー」

ダヴァン「何故悔しそうなんでスカ」

智葉「さて、と。では勝ってくる」ザッ

慧宇・明華・ダヴァン・ネリー「いってらっしゃい」



穏乃「おぉぉ……なんかすごい自信満々でカッコいい!辻垣内さんこそが私の倒すべき相手かも!」

憧「はいはいそうかもね」

玄「サラシ……!?もしかして辻垣内さんって、隠れおもち……!?」ガーン!

宥「玄ちゃん落ち着いて?お姉ちゃんがギュッてしてあげるから」ギュ..

玄「おねえちゃーん……」

灼「なんでサラシしてると取り乱すの……」ハァ..
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:22:59.57 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

カチューシャ「む」

智葉「」ザッ

カチューシャ「今度はあんたが相手なのね!らくしょうそうだわ!」

智葉「そうか」フッ

カチューシャ「!………………」

カチューシャ(……この雰囲気……)

カチューシャ(ふん、強敵ってわけね。だったら油断せずに勝ちに行くだけよ!)ギラリ

役人「先攻後攻を決めるじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

智葉「後攻」

カチューシャ「また先攻……!」

役人「OK!先攻、戦車道チーム カチューシャ!後攻、麻雀部チーム 凱屠(がいと)!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:23:26.74 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=inuEzDNqQOc 2:44

<第25戦 先攻 カチューシャ VS 後攻 凱屠>

カチューシャ「見た目 強そうなくせに ビビッて後攻」

カチューシャ「それってどう思う? すでにしてるでしょ 動揺!」ワァァ!

カチューシャ「麻雀の時と違って髪の毛ほどいて不良気取り」

カチューシャ「でも意味ない こいつなんかより私の フロウに酔いなさい」ワァァ!

カチューシャ「じっとこっち見て どっしり構えて余裕って表情ね」

カチューシャ「でもそれ大物ぶって 緊張を誤魔化す作戦のようね」ワァァ

カチューシャ「そんなの通用しない 戦車道チーム優勝したい」ワァ

カチューシャ「だからあんたも次の相手も その次も叩き潰してやるわよ!!」ワァァァ!



智葉「そんなことさせはしない この先は絶対に通せん」

智葉「だから後攻とった 確実に仕留める 後の先」ワァァ!

智葉「学園艦 背負うなら むしろ困難を喜べよ」

智葉「作戦なんか 関係ない ただ一言 そこどけよ」ワァァァ!

智葉「フロウで勝とうが好きにしろ そこは私の土俵じゃない」

智葉「度胸が無い 小者のお前 睨んだだけで 鼓動早い」ワァァァ!

智葉「冷静さを失ったところ切り捨て 命散るさ」

智葉「お前じゃ 私に勝てないんだよ この猪武者」ワァァァァ!



カチューシャ「猪武者の突破力 どっしり構える凱屠 貫く」ワァァ!

カチューシャ「後の先とか言ってても 失敗して つまづく」ワァァ!

カチューシャ「負け認めて フロウを捨てちゃった 諦めた」

カチューシャ「でも納得 ただ喋るようなフロウじゃ 飽きられちゃう」ワァァァ!

カチューシャ「ただ他でも あんたは私に勝てないこと教えたげるわ」

カチューシャ「バイブスも私のが上 あんたのトーンじゃ 盛り下げるわ」ワァァ!

カチューシャ「負けるわけない! こいつ結局子供だまし」

カチューシャ「わかる? 熱いバイブスをぶつけてこその魂!」ワァァ!
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:23:54.28 ID:Veh8rIUF0

智葉「バイブスをクチに出すな 温度が下がる」ワアァ!

智葉「不言実行するもんだ 得とか 損とかじゃなく」ワァァァ!

智葉「適当言うな 私のどこが 子供だましだ?」

智葉「その場しのぎの言葉 虚しいほど木霊(こだま)したな」ワァァァァ!

智葉「声がデカイだけで 内容が薄いことに困惑だ」

智葉「お前が勝ち取れるのは ロリコン枠だけだ」ワァァァァ!

智葉「2勝して 立派に伸びた 天狗の鼻」

智葉「折って終わらす お前は消える 青い臀部(でんぶ)のまま」ワァァァ!



カチューシャ「とっくに消えたもうこはん 家帰りなさい もうご飯」

カチューシャ「ロリコン枠なんて知らないわよ わけわかんないわ 状況が」ワァァ

カチューシャ「天狗になんてなってない 全部が自信になってるだけ」ワァァ!

カチューシャ「ズレた感性を恥じなさい あんたはただのクレーマー」ワァァ!

カチューシャ「上から目線 同じ学年なのに何故か 先輩面」

カチューシャ「この怒りは 1000倍くらい にして返してやるわ!」ワァァァ!

カチューシャ「人を小バカにした生意気な あんたは廃棄!」ワァァ

カチューシャ「改心しても遅い ぶちのめす このライミング!」ワァァ!



智葉「ぶちのめされるのは 自分だと 気付こうと」

智葉「しない愚か者 尻目にいただく 紫綬褒章」ワァァァ!

智葉「ラストバースで1000倍返し 延長に期待感」

智葉「勝ち目無いと気付きながら まだ戦場にいたいか?」ワァァァァ!

智葉「目線のことなら 悪いが勘弁してくれ」

智葉「見てくれ的に しゃがんでバトルは 出来ないからな」ワァァァ!

智葉「ここらで始末 お前は 産業廃棄物」

智葉「不安定な 感情が行き来する 雑魚は消えとけ」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:24:21.37 ID:Veh8rIUF0

役人「それでは判定に入ります!先攻、カチューシャが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「……後攻、凱屠が勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

カチューシャ「っ……!」

役人「まずは凱屠に1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「凱屠」

理事長「凱屠」

トシ「凱屠」

秋一郎「凱屠」

南浦「カチューシャ」

役人「勝者!麻雀部チーム、凱屠〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

智葉「………………」

智葉(まずは1つ)

カチューシャ(勝って当然みたいな顔がムカつくわ!)

カチューシャ(でも……ムカつくけど……負けを認めるしか……!)ギリッ..
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:24:49.06 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

明華「さすがサトハですね」

ネリー「ここで勝ったのは大きいね。お金とか貰えるんじゃないかな?」チラ

晴絵「ははは……それはムリだけど、確かにこの勝利は大きいよ」

久「実際、うちのエース候補だもんね」

和「ライミングの数では負けるつもりはありませんが、一つ一つの破壊力では敵いません」

咲「それでいてちゃんと対話出来てるから……やっぱり強いよね」

優希「敵の時は怖かったけど、味方になったら頼もしいじょ!」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:25:38.34 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 戦車道側】

ノンナ(カチューシャ……敗れはしましたが、あなたは立派でした。我々プラウダの誇りですよ)

千代「………………」

みほ「あのカチューシャさんをあっさり倒しちゃうなんて……」

麻子「淡々と、だが確実にライミングを決めてきたな」

カルパッチョ「脚韻で字余りも気にせず……それと、韻を踏んだことを際立たせないあっさりとしたフロウですね」

ケイ「そこがクールでカッコいいわよね。ていうか、あの子かなり強くない?」

ナオミ「強いね。今の試合のみのデータだけど、ライミング、アンサー、パンチラインの三拍子が揃ってる」

杏「んー……小山ぁ。うちのチームって残ってるの誰だっけ?」

柚子「えーと、西住まほさん、オレンジペコさん、島田愛里寿さん、西住みほさんの4人ですね」

杏「ありがと。なるほどね……」ウーン..

愛里寿「お母様、どうしますか?」

千代「……ここは正念場ね」

千代「西住さん」

まほ「はい」
みほ「ふぇっ!?」

千代「あ、まほさんの方ね」

みほ「そ、そうですか」ホッ

千代「凱屠さんはあなたに任せます」

まほ「わかりました」

エリカ「ま、まほ先輩!頑張ってください!」

まほ「ああ。ありがとう」ザッ



優花里「……なんだか、最初から呼ばれるとわかっていたような反応でしたねぇ」

沙織「そう?いつもあんな感じでクールだと思うけど」

みほ「ううん、多分優花里さんの言う通りの気がする。凱屠さんとカチューシャさんの試合を観ながら、どう戦うかをシミュレーションしてたんだと思う」

麻子「西住さんの姉はこのチームのエースだ。残ってるメンバー全員に勝っているし、本来なら最後まで残したいはず。それをここで出すということは……」

オレンジペコ「凱屠さんがそれだけ強敵、ということですね」

愛里寿「………………」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:26:39.10 ID:Veh8rIUF0

カチューシャ「…………」トボトボ

まほ「カチューシャ」

カチューシャ「あっ……マホーシャ……」

まほ「お疲れ様」

カチューシャ「…………うん」

カチューシャ「……あんた」

まほ「?」

カチューシャ「私の分まで頑張るとか、そんな気持ちで戦うんじゃないわよ?」

まほ「…………」

カチューシャ「私は私で戦って負けただけなんだから」

まほ「ふっ、わかっているよ。そんなつもりは無いさ」

カチューシャ「……ならいいけど」

まほ「あ、ただ1ついいか?」

カチューシャ「何よ」

まほ「バトンタッチだけはさせてくれ」

カチューシャ「え?」

まほ「少し気合いをいれたくてな」

カチューシャ「そう。それじゃあ……」スッ

パチン..

まほ「ありがとう。では行ってくる」フフッ

カチューシャ「……いってらっしゃい」

カチューシャ(笑顔……)

カチューシャ(マホーシャのことだから心配いらないと思うけど、あの凱屠ってヤツを少しでも侮ったら、マホーシャでもあっさり負ける可能性あるわよ?大丈夫、よね?)ハラハラ
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:27:06.63 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

まほ「」ザッ

智葉「!」

智葉(西住まほ……これほど早く会えるとは!)

智葉(DVDを観て、お前と戦いたいと思った。そして全力をぶつけ合った上で勝ちたい、とな!)ギラリ

まほ「………………」

まほ(凱屠……こうして目の前に立つとかなりの迫力だ。戦車道、タンカスロンでもこれほどの存在感を持つ者は多くないだろうな……)

まほ(だからこそ思う。その強い相手に勝ちたい、と)ギラリ

役人「両選手が揃いました。では先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

智葉「先攻」

役人「OK!先攻、麻雀部チーム 凱屠!後攻、戦車道チーム 西住まほ!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:27:34.40 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=IAB8jgCyquc 2:55

<第26戦 先攻 凱屠 VS 後攻 西住まほ>

智葉「お前が ラストかと思っていたから 驚いた」

智葉「おめでとう 二度目の敗北 とうとう来たな この時が」ワァァァ!

智葉「後頭部が熱を持つほど頭回転 そして 好勝負」ワァァ!

智葉「相当ドープ 常套句なライムは 吐かないスタイルだ」ワァァァ!

智葉「意外と凱屠がヤバイいと気付く 私の時代到来」ワァァ!

智葉「癪に障るだろうが お前は知らされるんだ 該当外だと」ワァァァ!

智葉「シングル戦 勝てたのは 私がいなかったからだ」ワァァ!

智葉「実際物足りなくて やりがいなかったんじゃないか?」ワァァァ!



まほ「……とうとう来たな? おいやめてくれよ」

まほ「こんな公の場で 生理の話なんてするなよ」ワァァァァ!

まほ「アレを貸してやろうにも 私の手持ちは気合いと」

まほ「覚悟 信念ぐらいしかないんだ 悪いな」ワァァァァ!

まほ「名前 凱屠?なんだそれ? 仮面ライダーか?」ワァァ!

まほ「シャボ待ちのバッタとかけてるのか ご苦労なこった」ワァァァ!

まほ「ダブルミーニングってやつだな あ、いや違うか」

まほ「こいつのスキル バッタもんだから トリプルだったな」ワァァァァァ!



智葉「前々回大会 MIHOが姉 目がけ投げた」

智葉「変化球の 下ネタで負けた なのに何故だ」ワァァ

智葉「生理? くだらない 羽根突きよりもマイクラリーがしたい」

智葉「のらりくらり やるつもりはない こちとら 都会暮らし」ワァァァァ!

智葉「気合い 覚悟 信念 トリプルで斬り落とす」ワァァ!

智葉「吐く言葉 ライムに 意味を通す そして最後に打つ ピリオド」ワァァァ!

智葉「私の押韻は希少品 つまり 量より質だ」

智葉「鈍いヤツは焼き尽くされてから 周りの 焦土に気付く」ワァァァ!
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:28:00.96 ID:Veh8rIUF0

まほ「1人相手に 周りを燃やし尽くす?そうか すごいな」

まほ「だがそれは実際 ライムと小節の無駄遣い」ワァァァァ!

まほ「希少品は少ないから価値があるのに お前は自分で」ワァァ!

まほ「値打ち落としてる一人遊び 私もマイクラリーがしたいのになぁ」ワァァァァ!

まほ「斬り落としたり 焼き尽くしたり物騒だな 都会もん」ワァァ!

まほ「MCネームもそう 表現が いちいち厨二病」ワァァァ!

まほ「疲れるが のらりくらり相手してやろう それと一言」

まほ「ピリオドをキャタピラで乗り越えるのが戦車道なんだよ」ワァァァァ!



智葉「ピリオド 乗り越えた先で振りかぶる 斬鉄剣」

智葉「真っ二つの車体 謝罪はしない 文句は受け付けん」ワァァァ!

智葉「祝砲 驚くほど轟く 仲間は 寿(ことほ)ぐ」ワァ! ※お祝いの言葉を述べる

智葉「ジワジワと血沸き肉躍る 五臓六腑」ワァァァ!

智葉「燃やし尽くすのは無駄ではない お前に対する敬意だよ」

智葉「手づかみ・生肉 ではなくて ナイフ・ステーキだろ?」ワァァァ!

智葉「食材にはふさわしい振る舞いがあるってことだ」

智葉「素材の味を活かすために 塩も振っておこうか」ワァァァ!



まほ「そこまでキ チンとしてくれたら肉の私も本望」ワァァ

まほ「でも食材 振る舞うってことは やっぱりお前 厨房じゃないか」ワァァァァ!

まほ「よくわからんな凱屠 認めはしないよ」

まほ「そんな態度 調味料はいらない 塩対応で塩分は充分」ワァァァ!

まほ「それよりも足りてないのは お前の手だ」

まほ「斬鉄剣・ナイフ・包丁 持てないだろ マイクだけでも置いとけ」ワァァァ!

まほ「もう気付いたはずだろう? レベルが違うことに」ワァァ!

まほ「こいつ 肉に食われてしまう ライムばかり扱う料理人」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァァァ!
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:28:28.71 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、凱屠が勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「……後攻、西住まほが勝ったと思う人!」

ワァァァァァ!

役人「まずは西住まほに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「西住まほ」

理事長「西住まほ」

トシ「西住まほ」

秋一郎「西住まほ」

南浦「西住まほ」

役人「勝者!戦車道チーム、西住まほ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

まほ「」フゥ..

智葉「………………」

智葉(まさかこうまでやられるとはな……)ギリ..
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:28:56.16 ID:Veh8rIUF0

【舞台袖 麻雀部側】

ネリー「サトハがあんなに圧倒されるなんて!」

ダヴァン「信じられませンネ……」

慧宇「それだけ西住まほが強者だということでしょうか?」

晴絵「西住まほが強いのは間違いないけど、辻垣内さんより圧倒的に強い、ということではないと思う。相性で言ったらお互い悪くはないし、今回はたまたまそういう流れで差がついただけで」

憧「先攻後攻でも変わってくるもんね」

晴絵「そうだね。やっぱり西住まほ相手に先攻で勝つのはかなり難しい」

穏乃「でも辻垣内さん、どうしてじゃんけん勝ったのに先攻とったんだろ?」

恭子「そういや、練習中にDVD観てた時、西住まほと戦ってみたい言うてたな」

明華「気合いが入り過ぎて焦ってしまったのでしょうか」

浩子「その可能性は無くはないでしょうけど、そう一概に悪いとは言えませんよ。確かに練習中の辻垣内さんとちょっとちゃう感じでしたけど、今のバトルの方が気合いが乗っててええと思いますけどね」

泉「でも西住まほも前の大会の時と変わってません?生理とかそんなん言うタイプちゃうイメージですもん」

怜「ムッツリなだけちゃうん?」

泉「いやいや、そんなことない思いますけど」

竜華「お互いを強敵と思てるからこそ、普段とちゃう角度からぶつかり合ったって感じするなぁ」

セーラ「それわかるわー」

久「にしても……厄介ね、西住まほは」

まこ「そうじゃのう。辻垣内さんの『とうとう来たな、この時が』のサンプリングに対するアンサーもそうじゃし、『ライムと小節の無駄遣い』で般若のサンプリングを使ったり」

和「食材、素材の話を受けての『キチンとしてくれたら肉の私も本望』という返しはキッチンともかかっていますし……的確なアンサーですね」

ネリー「次に出る人にはニシズミを確実に仕留めてほしいんだけど、誰が出るの?」

晴絵「加治木さんに行ってもらうつもり」

ゆみ「私ですか?」

晴絵「うん。大丈夫?」

ゆみ「はい、問題ありません」

桃子「先輩!私もステージに立つっす。先輩のすぐ横で見守りたいっす!」

佳織「そ、それはいいのかな……?」

睦月「いや、よくないと思うけど……」

智美「確かにモモは気付かれないだろうけどなー」ワハハ

ゆみ「モモはここで観ていてくれ。自分だけセコンドが付くのは相手に悪い」

桃子「……わかったっす」

智美「頼んだぞユミちん」

ゆみ「ああ。では、行ってきます」

晴絵「うん、お願い」

ネリー「……カジキか……ま、妥当かな」

明華「ずいぶん評価していますね」

ネリー「まぁ……アンサー力のあるヤツだし……勝てる可能性はあるからね」

明華「なるほど……確かに彼女も夏の高校生だった時期がありましたし」

ダヴァン「ここにいる全員がその時期ありましタヨ?」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:29:26.71 ID:Veh8rIUF0

【ステージ】

まほ「…………」

ゆみ「…………」

ゆみ(なるほど……こうして目の前に立つと迫力がある)

ゆみ(だが……麻雀部の代表である以上、退くつもりはない。モモも見ているしな)

役人「それでは、先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポン

ゆみ「後攻お願いします」

役人「OK!先攻、戦車道チーム 西住まほ!後攻、麻雀部チーム KAJU−MC(カジュエムシー)!DJルミ、かまーせー!」

ルミ「っ!」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:29:53.52 ID:Veh8rIUF0

http://www.youtube.com/watch?v=OBVQme6-B3E 3:10

<第27戦 先攻 西住まほ VS 後攻 KAJU−MC>

まほ「MC付けなきゃ MCと思ってもらえないから付けた」

まほ「KAJU−MC わかりきったことを省かないのは無駄だ」ワァァ!

まほ「余分な脂肪は邪魔 凱屠に切り取ってもらってこい」ワァァァ!

まほ「バラバラになったプライドが油まみれは 醜すぎる」ワァァァァ!

まほ「もっとさっぱりとヘルシーになってくれよ 何故なら」

まほ「わんこそばみたいに おかわりして 全部平らげるから」ワァァァ!

まほ「その目 落ち着いてるな だが余裕ぶると 即 死ぬぞ」ワァァ!

まほ「どこからでも仕留める 13面待ち 国士無双」ワァァァ!



ゆみ「戦車道が国士無双 それもう 本末転倒」ワァァ!

ゆみ「13面待ちでも 通る牌は 山ほどあるよ」ワァァ!

ゆみ「私を 侮るとあっさり やられる 形になる」

ゆみ「わんこそば 完食阻止 KAJU−MC 鼻にくる わさび」ワァァァ!

ゆみ「プライドは壊れないよ 常に形状記憶」ワァァ!

ゆみ「一癖ある キミに迫る 足元すくって勝つ 落とす地獄」ワァァ!

ゆみ「本名そのままの 個人情報 放りだしとく 無防備の子」

ゆみ「堂々としてる様相 でもそれは愚かな方向 向いてるぞ」ワァァァ!



まほ「私が向いている方向に 道を作るために行動」ワァァァァ!

まほ「誰かの後ろ歩くのに慣れた お前とはステージが違う」ワァァァ!

まほ「戦車道 放送されたから そのまま名乗ってるだけ」

まほ「ラップに費やさず MCネーム考える時間がもったいねぇ」ワァァァ!

まほ「わさびが鼻にきても そば食えないほどのダメージなど無い」ワァァ

まほ「むしろ飽きずに 完食出来る もしかして お前味方か?」ワァァァ!

まほ「大したことないヤツだと知れてる 形状記憶?」

まほ「変化を恐れて 進むのをやめちまってる 生ける屍だ お前は」ワァァァ!
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:30:21.08 ID:Veh8rIUF0

ゆみ「たとえプライド ガタガタ崩れても 必ず再生する」

ゆみ「簡単に元通り だから成長はする わからず屋だな」ワァァ

ゆみ「MCネームは 名刺代わり 軽視するな 全員で」

ゆみ「一丸となって 戦うと決まった日に考えた あの時間は無駄じゃない」ワァァァ!

ゆみ「残念だが あんたの味方じゃない 私は長野の代表」ワァ!

ゆみ「内容濃いアンサーで戦って 腹を満腹にさせて倒すさ」ワァァ

ゆみ「奥歯噛みしめて 相当辛いと 思わせて ここから退場」ワァァ!

ゆみ「そういう結末を与える ほうほうの体(てい)で逃亡する状況!」ワァァァ!



まほ「頭韻ばかりのこの子 その頭を踏ん付ける」

まほ「私はスーパーマリオばりのアクション お前 ドン亀 ノコノコだ」ワァァ!

まほ「高校生だけど 高ラ(甲羅)のレベルにも まったく達してない」

まほ「落ち着いてるが 私と実力が拮抗(亀甲)してるつもりか?」ワァァァ!

まほ「信州 長野代表 だから そばの話持ち出したのに」

まほ「一向に触れない 掛け合いにならない 万年愚鈍だな」ワァァァ!

まほ「凱屠の方が会話出来た 何故ならあいつは実力者」ワァァ!

まほ「でもまぁいい 横にタバコがあれば 私の大きさがわかるからな」ワァァァァ!



ゆみ「わんこそば 岩手の名物 長野じゃない 残念」ワァ!

ゆみ「間違い 指摘しない優しさ たまには 敵にも 与えていいか」ワァ!

ゆみ「何を勝ち誇った顔で アクションがスーパーマリオ?」

ゆみ「私がノコノコ それでもいい 亀は長生き 最後生き残る」ワァァァ!

ゆみ「これが会話 すでにしてるじゃないか 毎回 言いきりで好き勝手な」ワァァ!

ゆみ「ことキミが言い放って決め付ける 仕組みに嫌気がさすね」ワァァァ!

ゆみ「そうやってドヤ顔で ほとほと呆れるほど もろもろ煙に巻く」ワァァ!

ゆみ「ケツに火が点いたような ヤニ臭い タバコはそっちだろう」ワァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!」

ワァァァ!

まほ「…………」

ゆみ「…………」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/24(金) 20:30:48.07 ID:Veh8rIUF0

役人「では判定に入ります!先攻、西住まほが勝ったと思う人!」

ワァァァァ!

役人「……後攻、KAJU−MCが勝ったと思う人!」

ワァァァ!

役人「まずは西住まほに1ポイント入ります。では審査員のみなさん、判定をお願いします!」

ババン!

亜美「西住まほ」

理事長「KAJU−MC」

トシ「西住まほ」

秋一郎「西住まほ」

南浦「西住まほ」

役人「勝者!戦車道チーム、西住まほ〜〜〜〜〜!!!」

ワァァァァ!

まほ「」フゥ

ゆみ(力及ばず、か……)
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