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バットマン「グランド……オーダー?」
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827 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:07:21.52 ID:sdblcI+t0
レオナルド「……私じゃ、頼りないかもしれないけどさ。ほら、ロマニはあの性格だ、人の悩みとかも抱え込んじゃうし。その点、私ならうまく処理できる」
マシュ「……」
レオナルド「……だから、なんだ。強制するワケじゃないけど、相談も時には必要だよ」
マシュ「……」
レオナルド「……」
828 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:07:50.79 ID:sdblcI+t0
マシュ「……皆」
レオナルド「……」
マシュ「皆、私のせいで死んでいくんです。マリーさんもそうだったし、清姫さんだって……荊軻さんも……ブーディカさんも……」
レオナルド「……」
マシュ「……マスター、も」
レオナルド「……」
マシュ「私が、もっと強ければ……皆、守れたのに。全部、私のせいなんです。半端な覚悟で、レイシフトに臨んで……全部、駄目になる」
レオナルド「……」
829 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:08:26.86 ID:sdblcI+t0
レオナルド「マシュ。良いかい?」
マシュ「……」
レオナルド「ブルースが居なくなって辛いのは分かる。でもね、全部の責任を自分で背負い込む事はない。皆、行動を選択して、ベストだと思った動きをしているんだ」
マシュ「……私なんかを、救う事が……ベスト、なんですか?」
レオナルド「……自分の価値を下げて見ちゃいけないな。キミはかけがえのない存在なんだ」
マシュ「……かけがえのない……」
レオナルド「そうだ。キミだって、皆に死んでほしかった訳じゃないんだろう?」
マシュ「それは! それは、当然です」
レオナルド「なら大丈夫。キミはもう一度立ち上がれるね?」
830 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:08:57.06 ID:sdblcI+t0
マシュ「……はい」
レオナルド「……なら、いいんだ。ほら、豆も食べなよ」
マシュ「……はい」モグモグ
レオナルド「……」モグモグ
レオナルド(……もう少し、普段から人に興味を持ってればな……もっと上手い激励も出来たんだろうけど)
831 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:09:24.21 ID:sdblcI+t0
レオナルド「……」モグモグ
マシュ「……あの」
レオナルド「なんだい?」
マシュ「ありがとう、ございます」
レオナルド「……良いのさ。ほら、早く豆を食べて。夜食は職員に見つかったら怒られるんだ」モグモグ
マシュ「はい」モグモグ
832 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:10:07.51 ID:sdblcI+t0
………………
ブルース「…………」
世界が流れて行く。時間が流れて行く。この場所では、物理的な概念は消えうせる。
視界が歪む。地面に足をついたまま飛ぶ。雨粒が天へ上がる。稲妻が地を走り、砂嵐が宇宙を覆う。人々は死んで活動を始め、生まれて活動を停止する。
極天の流星雨が、滝のように降り注ぐ。輝く世界は、嘘で覆われている。
清姫「嘘はいけませんわ、旦那様。嘘は忌むべきもの。心無き者の所業」
リドラー「だが何故嘘はいけない? 人々の世界を上手く回すためには必ず必要になる潤滑剤だ」
清姫「嘘はいけませんわ、旦那様。嘘はいけませんわ、旦那様。嘘はいけませんわ……」
リドラー「何故嘘はいけない? 何故嘘はいけない? 何故嘘はいけない?」
833 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:11:21.51 ID:sdblcI+t0
ブルース(……ここは、何処だ……)
荊軻「ここは何処でもない、ブルース。川の流れの途中にある、岩のようなものだ。流された者が引っかかる『淀み』だ」
ブーディカ「あちゃあ、キミもここに来ちゃったか。でも大丈夫。ここも案外心地良いよ?」
ブルース(流された……何故私はここに居る? ああ、思考が……心地良さで、染まる……)
荊軻「ここは何処でもない、ブルース。ここは何処でもない、ブルース。ここは何処でもない……」
ブーディカ「ここも案外心地良いよ? ここも案外心地良いよ? ここも案外心地良いよ……」
ブルース(……そうだ、私は……マシュを庇い、レイシフトの帰還から取り残され……)
フォウ「フォウ、フォーウ」
ブルース(……思考をクリアに保て……自分を見失うな……私はブルース・ウェイン……私はバットマン……)
834 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:12:09.59 ID:sdblcI+t0
バットマン「だが、何故お前がバットマンなんだ?」
アルフレッド「ブルース様、私はあなたに生きていて欲しかった。それだけが、私の望みだったのです」
バットマン?「私はバットマンではないのか?」
アルフレッド「貴方は死んでしまった。貴方をお守りするべきだったのに、私は死んでいた。私はきっと地獄へ堕ちるでしょうな」
???「私はバットマンだったはずだ」
アルフレッド「さようなら、ご主人様」
怪物「……私は、バットマンではなかったのか?」
835 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:12:46.67 ID:sdblcI+t0
ブルース(……)
怪物「頼む、教えてくれ。私は何だ? なぜこうなってしまった?」
ブルース(……ああ、心地いい……)
怪物「父さんと母さんは何処だ? 会わせてくれ。私を怪物にしないでくれ」
ブルース(……このまま、思考を止めてしまえば……)
フォウ「フォウ!!」ガブッ
836 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:13:23.84 ID:sdblcI+t0
ブルース(……ぐっ……)
怪物「あ……」
怪物?「……私は……」シュウシュウシュウ……
バットマン?「……私は……」シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……
マスク「」カラン
ブルース(…………)パシッ
ブルース(……)スッ
バットマン「……」スタッ
837 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:13:59.75 ID:sdblcI+t0
バットマン「……フォウ。居たのか」
フォウ「フォウ、フォーウ!」
バットマン「ここは何処か、分かるか? ……いや、答えるハズも無いか」
フォウ「フォウ……」シュン
バットマン(……地面……と、呼んでいいものか……? 土の橋が、曲がりくねって奥まで続いている……先が見えないほど奥まで……)
バットマン「……とにかく、歩くとしよう。ついて来れるか、フォウ?」
フォウ「フォウ、フォーウ!」コクリ
838 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:14:42.56 ID:sdblcI+t0
バットマン(……妙な感覚だ。歩いているのに、脚に負担を感じない……それに、道の向こうにはずっと宇宙が広がっている……)スタスタ
バットマン「……」ピリピリッ
バットマン(……それに、視線を感じる)
フォウ「……」テクテク
バットマン「……」スタスタ
839 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:15:36.92 ID:sdblcI+t0
「夢、というのは奇妙なものだ。何処から何処までを夢と定義するのか、その仕切りは結構曖昧でね」
バットマン「……誰だ!」
フォウ「フシャー!」ゾワゾワ
「いやいや、キミ達に敵意は無いんだ。むしろ味方、大ファンさ。いつも見てるからね……ほら、歩いてくれ。僕の用意した道の上を、さ」
バットマン「……」ジリッ
「……そんなに警戒したって、どうせその道しか残ってないんだからさ。ほら、キャスパリーグからも何か言ってやってくれよ」
フォウ「……」ジリジリ
「……なんでキャスパリーグが一番僕の事を警戒してるんだよ。いいよ、じゃあ好きにしなよ。時間はたっぷりあるからね……」
バットマン(……妙に軽薄な声。だが敵意は感じられない……大人しく従うか?)
840 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:16:53.39 ID:sdblcI+t0
バットマン「……」スタスタ
「……僕、最近結構暇しててね。キミ達の活躍をずっと見てたんだ。いやぁ、素晴らしいモノだった。特にブルースくん、人間なのにガッツがあって……アレ、アルトリアにも負けないくらいスゴイんじゃないかな?」
バットマン(アルトリア……冬木で戦った、黒い騎士王……)
「いや誰かと比べるつもりは無いんだけどね、ぶっちゃけ言ってキミの精神力だけで言うなら宇宙でもダントツくらいじゃないか? ハチャメチャな時流の中で全く自我を損傷してないって、どんな精神構造してるんだ」
バットマン「……」スタスタ
「あ、ごめんよ。気を悪くしたなら謝る。褒めたんだ、一応……」
841 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:18:02.73 ID:sdblcI+t0
バットマン(……? 光が、見え始めた……?)
「……ああ、そろそろ着くね。この後、ちょっとした悪意がキミを襲うだろう。でも大丈夫、きっと助けが来るよ。だからいつも通り、諦めずに立ち上がってくれ」
バットマン「……お前は誰だ?」
「……言っただろう? 僕はキミの大ファンだ。頑張ってくれよ、ヒーロー……」ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン……
バットマン(気配が……消えた……)
フォウ「フォウ、フォウ」
バットマン「……ああ。行こう」スタスタ
842 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:18:51.92 ID:sdblcI+t0
ザアザア……ザアザア……
バットマン「……!」
バットマン(妙な空間を……抜けた? ここは一体……妙に既視感が……)
母親「ふふ、公演が楽しみね」
子供「……うん」
父親「それにしても、酷い雨だな……間に合うか?」
バットマン「……!!」
バットマン(いや、まさか。そんな筈はない。そんな馬鹿な)
843 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:19:20.86 ID:sdblcI+t0
子供「……今日も、仮面をつけた人達がいっぱい居るの?」
父親「ははは、ブルース。怖がることはない。それがオペラのマナーのようなものだ」
母親「ブルース、大丈夫よ。今日のオペラはね、仮面をつけた正義の味方が、悪人をやっつけるお話なの」
ピシャアッ‼
子供「!! あ、あの暗いところ……あそこに何か居たよ、父さん」
父親「全く、ブルースは臆病だな。大丈夫、闇の中には何も居ない」
バットマン「……」
バットマン(……)
ザアザア……ザアザア……
844 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:20:22.70 ID:sdblcI+t0
………………
ザアザア……ザアザア……
ギュォォォォォォォォォォッ
マシュ「……っ」ドサッ
ドクター『もしもし、マシュ? レイシフトはうまくいった?』
マシュ「っ……はい、今回のレイシフトも上手く行きました。ここは……裏、路地……?」
バットマン「……マシュ」
マシュ「え……ま、ます、たー……?」
バットマン「……こっちへ来てくれ」
マシュ「マスター、生きてたんですね……! ここは何処なんですか? いえ、それより……」
バットマン「マシュ、頼む。来てくれ」
マシュ「……わ、わかりました……」
845 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:21:11.31 ID:sdblcI+t0
ザアザア……ザアザア……
バットマン「……」
マシュ「……ここは……屋根の上?」
バットマン「……ここからなら、どこまで行ったかがよく見える」
マシュ「え……」
バットマン「……」
???「……でも、こんなに怖がるなんて思わないじゃないか」
???2「それはそうだけど、でもしょうがないじゃないの」
???3「くちゅん!」
???2「大変……あなた、ブルースが風邪をひいてしまうわ。早くタクシーでも捕まえましょう」
846 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:21:50.70 ID:sdblcI+t0
バットマン「32年前。とある家族が、雨の日にオペラを鑑賞しに行った。
まだ幼かった子供は、舞台に出て来た巨大なコウモリ、そして仮面の男を恐れ、両親に帰りたいと伝えた」
父親「そうだな、そこの裏路地を通って……」
バットマン「……両親は子供を気遣い、舞台の途中で抜け出して帰る事を決めた。
酷い雨だった。子供の体調を思い、彼らは近道を選んだ」
強盗「止まれ……財布を寄越せ」チャキッ
子供「お、お父さん……」
バットマン「……クライム・アレイ。犯罪通りを通り抜けようとしていた彼らは……」
父親「くっ、この……」ガシッ
強盗「抵抗するんじゃねえ! この……!」カチッ
パン、パン
847 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:23:56.18 ID:sdblcI+t0
父親「……ぐっ、逃げろマーサ、ブルース……」
マシュ「たっ、助けに! 行かないと!」
バットマン「……駄目だ、マシュ。これは……止めては、駄目なんだ」
母親「あ、あなた! いや! そんな!」
強盗「うるせえ! 騒ぐんじゃねえ!」カチッ、パン‼
母親「あ……」
マシュ「なんでですか!? なんで助けては……」
バットマン「……」
848 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:24:26.65 ID:sdblcI+t0
父親「……」
母親「……」
子供「おとう、さん……おかあさん……」
マシュ「……ぁ……」
バットマン「……これは、私が私になるための……必要な、時間だ」
ザアザア……ザアザア……
849 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:25:04.07 ID:sdblcI+t0
???「……ふん、つまらん。肉親の死を見せても助けにすら行かんか」
バットマン「……ソロモン。やはりお前の仕業だったのか」
ソロモン「そうだ。貴様に命のもろさをもう一度教え……あわよくば、貴様という存在を消そうとしていたのだ」
マシュ「……あなたが……!」
バットマン「よせ、マシュ……では、今回の特異点はこれで終わりだな」
ソロモン「……怪物め。お前は怪物だ、ブルース・ウェイン」
850 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:25:40.81 ID:sdblcI+t0
バットマン「……」
ソロモン「……だが、覚えておけ。怪物は、自分以上の怪物には勝てん。お前はいつか敗れ去る」
バットマン「……」
ソロモン「……さらばだ。次に会うその時こそ、貴様の答えを聞こう」シュゥゥゥゥン……
バットマン「……」
851 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:26:17.34 ID:sdblcI+t0
ピピー‼ピピー‼
ドクター『……マシュ、随分長い間通信が途切れていたが……大丈夫かい?』
マシュ「……はい、ドクター。マスターを発見しました」
ドクター『本当かい!? 良かった、それじゃ……これよりレイシフトを終了、帰還させる! ブルースくんの手を掴んでいてくれ!』
マシュ「……はい。マスター」スッ
バットマン「……ああ」パシ
ギュォォォォォォォォォォッ
852 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:26:57.24 ID:sdblcI+t0
………………
バットマン「……」ムクッ
ドクター「……! ブルース、くん……よかった、ブルースくん」
所長「ブルース! ああ、本物よね? 良かった、ブルース……ブルース?」
バットマン「……すまない。迷惑をかけた……」スタスタ
レオナルド「ちょっとブルース、皆心配してたんだ。いくらなんでもそれは……」
マシュ「ダヴィンチちゃん……」
レオナルド「……どうしたんだ?」
マシュ「……」フルフル
レオナルド「……?」
853 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/25(木) 01:27:36.75 ID:sdblcI+t0
バットマン「……」スタスタ
バットマン「……」ピタッ
バットマン「…………っ……」ググググ……
(((おとう、さん……おかあさん……)))
バットマン(……私は、怪物だ……)グググ……
854 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/01/25(木) 01:29:10.59 ID:sdblcI+t0
今日の更新はここまでです。
次のスレ立てとかしておいた方が良いんですかね……?
855 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 01:33:52.22 ID:Zj/AsbQLo
乙
いい文章を書くね
まだ150もあるし早いと思うけどキリのいい所から始めたいならアリだと思う
856 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/01/25(木) 08:45:40.67 ID:HJjiZt4lO
乙
このクオリティでこの更新速度とか怪物やん
857 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 09:44:12.20 ID:wHhXKPWDO
怪物だから怪物の内面も見事に書けるのか…
858 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 10:06:29.50 ID:GEfwUv/Uo
ヨイショし過ぎ
859 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 10:30:23.30 ID:sdblcI+t0
そうだぞ
860 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/01/25(木) 10:32:55.67 ID:VT7W7Yfdo
個人の感覚によるからなんとも言えんが
俺はそれくらいおもろいと思ってるからしゃーない
こんなにカッコいいバットマンSSはあんま見ないから期待してるのよ
861 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 10:42:41.22 ID:GEfwUv/Uo
アーカムナイト版バットマンの見た目と吹き替えをイメージして読んでるよ
日本の吹き替えもよかったけど元のケヴィン・コンロイのバットマンボイスは最高だよね
862 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 12:26:10.56 ID:JXn6vhp2O
>>860
それを此処に書く理由ないからずっと胸の内に閉まっててくれ
863 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 12:59:53.43 ID:9fRoPowqO
正直どっちでも良いからSSに関係無い事で盛り上がんないでくれ
864 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 13:25:17.03 ID:MSBtlq/AO
誉めて怒られるってのはあんまりない感覚だ
無駄に荒れても困るから良いんだが
865 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 13:29:21.76 ID:zhqOfiiFo
スカットラーとか出ないかな
あのマシンは本当にカッコよかった
866 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/25(木) 13:39:09.38 ID:9fRoPowqO
レゴバットマン良かったよな・・あのジョーカーのメンヘラぶり好き
867 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/01/25(木) 17:42:39.54 ID:M7t47Hin0
バットマン「……これは、私が私になるための……必要な、時間だ」
マシュ「……違う! あなたはどう生きてもあなたになる!」
マシュ「あなたが過去に打ちのめされ! 動けぬのであれば!」
マシュ「わたしは! わたしの盾を! あなたを打ちのめす過去に!」
ブルース「マ、シュ……私、は……」
マシュ「叩きつけてやる!」
868 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/01/25(木) 17:43:09.31 ID:M7t47Hin0
強盗「うわあああああ!」ドンッ
マシュ「はやく! ここは私に任せて逃げてください!」
トーマス「だがこんな場所できみ一人で!」
マシュ「大丈夫です! それより警察を呼んでください!」
トーマス「……すまないがここは任せる! マーサ、ブルース!」
869 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/01/25(木) 17:44:01.15 ID:M7t47Hin0
ブルース「(あの日は、暗い雨の夜だった)」
ブルース「(あの夜、両親と、私を助けてくれた彼女の姿は、既に朧気なものとなっていた)」
ブルース「(だが、あの時、芽生えた憧憬は)」
ブルース「(私を常に突き動かした)」
ブルース「(両親は、放蕩息子の道楽としか言い様のない活動に気付いてはいたが、黙認してくれた)」
ブルース「(唐突に現れ、唐突に姿を消した彼女に、恩人に)」
ブルース「(何らかの形で報いたかったのだろうと、私は考えている)」
ブルース「……さて」
ブルース「デッドショットの次の計画は……」カタカタ
870 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 01:15:52.41 ID:T0oR+bsM0
アメコミ読んでるマーリン想像した
871 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 01:58:42.70 ID:N5jYKcwR0
………………
マシュ「…………」カチャカチャ……
レオナルド「……やあ、おはようマシュ」
マシュ「あ……ダヴィンチちゃん。おはようございます」
レオナルド「隣、いいかな?」
マシュ「はい。どうぞ」
レオナルド「ありがとう」
872 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 01:59:45.41 ID:N5jYKcwR0
マシュ「……」モグモグ
レオナルド「……あれから、ブルースと話、したかい?」
マシュ「……」ピタッ
レオナルド「……まあ、そんな事だろうとは思ったけどさ」
マシュ「……おかしい、ですよね。会いたくて、話をしたくてたまらなかったのに……いざ会ってみると、こんな……」
873 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:00:20.62 ID:N5jYKcwR0
レオナルド「あのレイシフト先で何があったのさ? 短時間すぎて、こちらでは何の情報も……」
マシュ「……それは……」
レオナルド「……言えない?」
マシュ「……ごめんなさい」
レオナルド「別に、謝る事じゃない。……でもその反応から察するに、何かは確実にあったんだろうね」
マシュ「……」
874 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:00:50.39 ID:N5jYKcwR0
マシュ「……ときどき、思うんです」
レオナルド「何を?」
マシュ「人間である事をやめられたら、どれだけ楽なんだろうって」
レオナルド「……それは、キミ。どちらにしても辛いものさ」
マシュ「……そう、なんでしょうか」
レオナルド「ああ、保証するよ」
875 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:01:28.49 ID:N5jYKcwR0
………………
ブルース「……」ペラ、ペラ……カタカタ
コンピュータ『マシュ・キリエライト サーヴァント
英霊の真名:未判明 弱点:未判明
長物相手の戦いだと苦戦しがちな傾向有り
精神面の弱さが目立つ それも留意』
ブルース「……」
(((お前は怪物だ)))
ブルース「……」カタカタ
コンピュータ『オルガマリー・アニムスフィア 人間
人理継続保障機関カルデアス 所長
魔法の使用が可能 格闘の才能は無し
パニックを起こしやすい 留意』
コンピュータ『レオナルド・ダ・ヴィンチ サーヴァント
発明家 頭が非常にキレる 天才型
魔法の使用が可能 格闘の才能は不明
実質カルデアの柱 負担大 留意』
876 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:02:22.79 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……」
コンピュータ『ロマニ・アーキマン 素性不明
ドクター 腕は確か 優柔不断
魔法の使用・格闘の才能:不明
カルデアの陰の柱 負担大 留意』
ブルース「……」カタカタ
コンピュータ『ロマニ・アーキマンについては不明な点が多い。今後も気を抜くべき相手ではn』
ガチャリ
所長「……こんなところに居たの、ブルース」
ブルース「……オルガマリー所長か」ピッピッ、シュゥゥゥゥン……
877 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:03:08.40 ID:N5jYKcwR0
所長「何をしてたの?」
ブルース「……本を読んでいた」
所長「そう。図書室だものね」
ブルース「……ああ」
所長「……」グッ……
ブルース「……」
所長「うそ、つかないでちょうだい」キッ
ブルース「……」
878 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:03:35.52 ID:N5jYKcwR0
所長「……また、死ぬ気?」
ブルース「違う」
所長「何が違うの? 全部秘密にしてるのに、なんで違うなんて言えるの?」
ブルース「……それは……」
所長「……」
ブルース「……すまない」
所長「……そう。また、何も言わないのね」
ブルース「……」
879 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:04:05.21 ID:N5jYKcwR0
所長「……でも、もう、他人じゃないでしょ。私と……私達と、アンタって」
ブルース「……」
所長「いきなり、居なくなったら……辛いのよ。こっちだって」
ブルース「……」
所長「……だから……」
ブルース「……悪かった」
所長「……」
880 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:04:41.85 ID:N5jYKcwR0
所長「……そう言って、何も反省してないくせに。私だって分かってる」
ブルース「……」
所長「だから、私……アンタが帰って来たら、これだけは伝えようと思ってた。
アンタのやり方、大っ嫌い。本当に大嫌い。心の底から、嫌いよ」スタスタ、ガチャッ
ブルース「……」
ブルース「……」パタン
ブルース「…………」スクッ
881 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:05:38.14 ID:N5jYKcwR0
………………
ブルース「……」スタスタ
レオナルド「やあブルース! スーツをまた直しておく……どうしたんだ、眉間の谷間が凄まじいぜ?」
ブルース「……いや、何でもない」スタスタ
レオナルド「おいおい、それが何でもない奴の顔かよ……おーい、ちょっと? 聞いてるー?」
ブルース「……」スタスタ
レオナルド「……まったく、なんだってどいつもこいつも! いくら天才の私だって堪忍袋の緒が切れるぜ!」プリプリ
レオナルド「…………まったく、なんだって……」シュン
レオナルド「……は〜……」ガクッ
882 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:06:11.45 ID:N5jYKcwR0
………………
ブルース「……ふっ!!」ゴズッ、ズズズズズズズズ……
ブルース「ふーっ、ふーっ……!」ズズズズズズズズ……
(((逃げろマーサ、ブルース……)))
(((お前は怪物だ)))
(((アンタのやり方、大っ嫌い)))
ブルース(私は、死ぬ言い訳が欲しかっただけなのか? 誰かを守ろうと思っていた事などあるのか?)
ブルース「……ふーっ……ふーっ……!」ズズズズズズズズ……
重り「「「」」」ズズズズズズズズ……
883 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:06:55.76 ID:N5jYKcwR0
ドクター「……精が出るね、ブルースくん」
ブルース「……ドクターか」ズズズズズズズズ……
ドクター「それ、何キロの重り?」
ブルース「……450キロだ……!」ズズズズズズズズ……
ドクター「……それ、絶対サーヴァント用のトレーニング器具だよね。全く、無茶しすぎだよ」
ブルース「……」ズズ……ピタッ
ドクター「休憩するかい?」
ブルース「……ああ」
ドクター「ん」
884 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:07:35.17 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……」
ドクター「……」
ブルース「……」
ドクター「……水、いるかい?」
ブルース「……ありがとう」
ドクター「どうぞ」スッ
ブルース「……」パシ
885 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:08:01.45 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……」
ドクター「……大変みたいだね」
ブルース「……」
ドクター「カウンセリング、必要かい?」
ブルース「……何故、私なんだ」
ドクター「そりゃ、……男友達だし。何か話せる事とかあるんじゃないか?」
ブルース「……」
886 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:08:28.07 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……私のやり方は、ここでは受け入れられないのかと思ってな」
ドクター「……そうだね。いきなり消えられたら、ちょっとびっくりしたかな」
ブルース「……私にとっては、最適解だった」
ドクター「うん、分かってる。でも……でも、頼ってくれれば、何とかできたかもしれない」
ブルース「……」
887 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:08:56.68 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……できたかもしれない、というのは、理想だ。理想で世界は救えない」
ドクター「分かってる。でも、理想が無きゃ戦えないだろ?」
ブルース「……そうかも、しれない。だが私には理解できない」
ドクター「……ブルース、キミは人間なんだ。人間として人理を救わなくちゃ……そうでなくちゃ、何のためのカルデアなんだい?」
ブルース「……」
888 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:09:37.34 ID:N5jYKcwR0
ブルース「…………考えてみる」
ドクター「……うん。ふふ……」
ブルース「何か可笑しかったか?」
ドクター「いや、何でもないんだ。……そうだね、考えてみてくれ」
ブルース「……ああ」
889 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:10:42.38 ID:N5jYKcwR0
ブルース(……怪物では、怪物には勝てない)
ブルース(私は……私は、戻れるのか)
ブルース(……いや、戻るしかない。たとえ、不可能でも……挑戦し続けるしかない)
ブルース(何故なら、その必要性があるからだ。カルデアと共に戦うには、人間に……なる必要が、ある)
ブルース(……ゴッサムシティとは、真逆か……)
890 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:11:17.99 ID:N5jYKcwR0
………………
レオナルド「……」チュイイイイィィィィィィ……カチャカチャ
レオナルド「……うーむ、このスーツのチタンの構造は正直……流体金属に……」カチャカチャ
ブルース「……そこは軽さを重視して欲しい」
レオナルド「……うん、私もそう思ってた。工房へようこそ、ブルース」
891 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:11:55.96 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……昼間は悪かった」
レオナルド「何、お互い様さ。私も空気が読めないところは自覚してるしね」チュイイイイィィィィィィ
ブルース「……スーツの機構も。特異点で、もっと活かせられれば良かった」
レオナルド「そこも、お互い様かな。ま、次があるだけ良いって事だよ」カチャカチャ
ブルース「……」
レオナルド「……」カチャカチャ……ジュウッ
ブルース「……」
レオナルド「……マスク、割れてたっけ」
ブルース「……ああ」
892 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:12:27.14 ID:N5jYKcwR0
マスク「」ボロッ
レオナルド「また随分無茶をしたもんだ」
ブルース「……」
レオナルド「……まあ、アルテラを一人で相手するって言われた時から分かってたけどね。一応強化しておいた防具をよくまあここまで」
ブルース「……怒っているのか?」
レオナルド「怒ってないと思うか?」
ブルース「……」
レオナルド「当然、怒ってるさ。一人で聖杯持ちのサーヴァントの相手? 無茶にも程があるよ。人理を焼かれる前に心配で死ぬさ。皆の前だから冷静に振る舞ってたけど、私だって心がある」
ブルース「……」
レオナルド「……まあ、キミをいくら責めても何の足しにもなりゃしない。レイシフトは元々危険なものだし、命懸けだって事くらい把握して、理解してた」
893 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:13:06.58 ID:N5jYKcwR0
レオナルド「……でも、頼れよ。そのための仲間だろう?」
ブルース「……」
レオナルド「……それとも、仲間だと思ってたのはこっちだけかい?」
ブルース「…………」
レオナルド「……はあ、呆れた。キミはよっぽど孤独体質みたいだ」
ブルース「……すまない」
レオナルド「責めてないよ。ただ、不器用なんだなって思っただけだ」
ブルース「……悪かった」
レオナルド「だから……まあいいや」
894 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:13:55.79 ID:N5jYKcwR0
レオナルド「でも、次からは頼る事。でないと、もうスーツを直してやらないぞ」
ブルース「それは困る」
レオナルド「だろう? ふふ、人の弱みに付け込むのはいいものさ」
ブルース「……良い性格だな」
レオナルド「誉め言葉として受け取っておくよ」チュイイイイィィィィィィ
895 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:14:23.85 ID:N5jYKcwR0
………………
所長「……」
ブルース「……」
所長「何よ」
ブルース(……手強い……)
896 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:14:55.24 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……昼間は、悪かった」
所長「昼間? だけ?」
ブルース「……この前の特異点でも」
所長「……それだけ?」
ブルース「……冬木でも」
所長「……」
ブルース「……計算だけの行動だった」
897 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:15:29.45 ID:N5jYKcwR0
所長「……はあ……」
ブルース「……」
所長「別に、ね。アンタが計算して行動する事は、悪いとは思ってないわよ。それは必要な事だし、やらなきゃ駄目な時に躊躇ってたら死んじゃうし」
ブルース「……」
所長「……アタシも、ごめんなさい。自分の感情に振り回されるなんて、所長としてあるまじき醜態よね」
ブルース「……」
所長「……」
898 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:16:10.85 ID:N5jYKcwR0
所長「……だけど……だけどね、ブルース」
ブルース「……」
所長「やっぱりアタシ、アンタに……いえ、誰にも死んでほしくないのよ」
ブルース「……必ず善処する」
所長「……」
ブルース「……」
所長「……ごめんなさい」
ブルース「……いや」
899 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:16:46.33 ID:N5jYKcwR0
………………
ブルース「……マシュ」
マシュ「……!」タタッ
ブルース「……」
………………
【キッチン】
ブルース「マシュ」
マシュ「!!」ダッ
ブルース「……」
【廊下】
ブルース「マシュ」
マシュ「!!」シュンッ
ブルース「……」
【図書室】
ブルース「ま」
マシュ「!!」ヒュンッ
ブルース「……」
900 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:17:21.97 ID:N5jYKcwR0
………………
ブルース(……マシュに避けられている。被害妄想ではない)
ピーンポーンパーンポーン
ドクター『もしもし、こちら管制室。次のレイシフト先が特定できた。カルデアの職員、レイシフト要員はただちに集合してくれ』
ブルース「……」
ブルース(……この最悪なコミュニケーション状態のまま、レイシフトができるのか……?)
901 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:17:56.91 ID:N5jYKcwR0
………………
所長「では、今回のレイシフトの説明を始めます。よろしく」
職員達「「「よろしくお願いします!!」」」
所長「時代は16世紀後半。場所は……何処かの海洋という事は判明していますが、判然としません。性質から判断するに、ヨーロッパ、大西洋……その辺り」
マシュ「……」ジ……
ブルース「……?」チラ
マシュ「……」フイ
ブルース「……」
902 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:18:42.97 ID:N5jYKcwR0
所長「今回のレイシフトも恐らく過酷なものになるでしょう。ロマニ、レイシフト組の二人の健康状態は?」
ドクター「良好です。ただ、今回のレイシフト先は海ばかりだと聞いてて……いきなり湿気と潮風まみれになると、人間であるブルースくんの健康状態に少し懸念があるかと」
所長「……レオナルド、なんとかできるかしら?」
レオナルド「勿論、既にスーツには超速乾燥機能と暖房機能をつけておいた。あと、沈まないための軽量化も完璧」
所長「流石ね。ではレイシフト要員は解散して大丈夫よ。次、サポート班。今回の動きを確認します」
職員達「「「はい!!」」」
903 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:19:15.94 ID:N5jYKcwR0
マシュ「……」スタスタ
ブルース「……マシュ、待ってくれ」
マシュ「……」ピタッ
マシュ「はい、なんでしょう?」クルッ
904 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:19:42.14 ID:N5jYKcwR0
ブルース「この前のレイシフトの事を……」
マシュ「大丈夫です。……大丈夫、ですから」
ブルース「……大丈夫とは?」
マシュ「……私は、平気です」
ブルース「……」
905 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:20:09.76 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……だが……」
マシュ「話はそれだけですか? では失礼しますね」スタスタ
ブルース「……」
ブルース(……これは、厄介かもしれない)
906 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:20:40.26 ID:N5jYKcwR0
マシュ(……もう、分からない。どうしたら良いのか、分からない)
マシュ(マスターは……ご両親を殺されて……自分も、死のうとしてて……それが、理解できてしまう)
マシュ(……これ以上、近付いたら……もしマスターが私を庇って死んだら……耐えられない……)
マシュ「……」スタスタ
907 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:21:09.17 ID:N5jYKcwR0
………………
ブルース「……」
時計『03:27』
ブルース(……)
ブルース(……私の努力など、所詮その場しのぎの一時的なものに過ぎないのだろう)
ブルース(……だから、か。マシュにはそれが通用しない。彼女は純粋で……私の魂胆など、すぐに見抜く)
ブルース(……根底の部分は変えられない、か……)
908 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:21:37.89 ID:N5jYKcwR0
(((お前は怪物だ)))
ブルース(……本当に、変われないのか……)
ブルース(……コウモリの怪物に怯える、子供の頃から……何も……)
ブルース(……)
ピピピピ‼ ピピピピ‼
時計『07:00』ピピピピ‼ ピピピピ‼
ブルース「……」ムクリ
909 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:22:10.03 ID:N5jYKcwR0
ピーンポーンパーンポーン
所長『朝の七時です。おはよう。第三回レイシフト前最後の打ち合わせをするので、関係者は管制室へ集合してください。今から20分後、遅れないように!』
ブルース「……」スクッ、スタスタ
910 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:22:36.86 ID:N5jYKcwR0
マシュ「あ……」
ブルース「……おはよう」
マシュ「……おはよう、ございます」
ブルース「マシュ、少し話が……」
マシュ「……」スタスタ
ブルース(……成程、アルフレッドに「人と触れ合え」と言われたわけだ……大人の女性ならまだしも、この年頃の娘の扱い方が全く分からない)フム……
911 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:23:06.42 ID:N5jYKcwR0
………………
所長「……以上が、今回のレイシフトにおける概要となります。何か質問は?」
職員達「「「……」」」
ブルース「……」
マシュ「……」
所長「……あの、ちょっといい?」
ブルース「……ああ。何だ?」
所長「貴方とマシュって、いつもそんな離れて座ってた?」
ブルース「……」
マシュ「……」
ドクター「……」
レオナルド「……」
所長「……い、いえ。別に構わないのだけど、ちょっと気になっただけだし……それじゃ、九時までに準備を!」
912 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:23:38.08 ID:N5jYKcwR0
ドクター(……マシュとブルースくんって……)
レオナルド(シッ、静かに。あれは二人で解決させるべき問題だよ)
マシュ「……」スタスタ、ガチャッ
ブルース「……」ジッ
レオナルド「……ごほん! そろそろ準備をしなよ、ブルース」
ブルース「……ああ、そうだな」スクッ
913 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:24:12.09 ID:N5jYKcwR0
ブルース「……」ガチャガチャ、ガチッ
ブルース「……」シュッ、カチリ。シュルッ
マスク「」
ブルース「……」スッ
バットマン「……」
914 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:25:07.61 ID:N5jYKcwR0
ドクター「時刻、08:58。ブルース・ウェイン、マシュ・キリエライトの両名ともにコフィンにスタンバイ完了」
職員A「存在証明式、運転開始。観測は順調」
職員B「電子機器類に異常は認められません! AIによるウィルス検査もクリア!」
職員C「シバによる時代特定、良好! 16世紀後半の特異点をロック!」
所長「では……海洋へのレイシフト、カウントダウン開始!」
職員達「「「了解、カウントダウン開始!」」」
ドクター「……ほんとに上手くいくのかなぁ」
レオナルド「大丈夫だ。ブルースは不器用な男だが、馬鹿ではないからね」
ドクター「……うん、確かに。よし、僕たちはしっかりサポートしなきゃね!」
レオナルド「勿論! 今回もやってやろうぜ!」
915 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:25:34.38 ID:N5jYKcwR0
(((大丈夫です。私は、平気です)))
バットマン(……拒絶か……)
ドクター『レイシフト10秒前! 9! 8! 7! 6! ……』
バットマン(……いや、諦めるわけにはいかない)
ドクター『3! 2! 1!』
バットマン「……」グッ
『0』
916 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/01/26(金) 02:26:05.11 ID:N5jYKcwR0
第三章
封鎖終局四海 オケアノス
917 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/01/26(金) 02:27:44.62 ID:N5jYKcwR0
今日の更新はここまでです。
どう足掻いてもマシュがこじらせた思春期の娘にしかならない。ブルースが超難しい父親にしかならない。何故だ。お付き合い有難うございました。
918 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 08:48:41.10 ID:IHGFS1mCo
乙
他の鯖召喚しないのね
919 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 09:32:33.75 ID:mntLTQN+o
乙
頼れって言われても頼って解決する場面でもないから難しいよな
一人しか動けない場面でどう頼れって言うんだって話になるし
920 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 12:43:13.95 ID:gvJS4q2zO
色々な鯖を召喚して戦うのが醍醐味なのにそれがないのが不満。
921 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/01/26(金) 13:15:53.20 ID:N5jYKcwR0
(ぶでぃかさん召喚の儀を素で忘れてたなんて言えない……)
922 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 13:24:08.72 ID:X7/bNP/ro
カカシ先生の幻覚だ
923 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 13:39:21.14 ID:BLTimCHCO
スパッと挟んでおこうか
というか挟まないとプロット滅茶苦茶になるんじゃ…
924 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/01/26(金) 13:41:46.55 ID:N5jYKcwR0
ブルース帰還からやり直させて頂いてよろしいですか……(瀕死)
925 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/26(金) 14:36:48.84 ID:BLTimCHCO
是非
926 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 07:58:21.78 ID:fonGBPUDO
もう書かないのかな……
楽しみにしてたんだが
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