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バットマン「グランド……オーダー?」
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1 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:27:01.20 ID:a6BvGIkT0
ブルース「デッドショットの次の計画は……」カタカタ
ブルース「……やはりジョーカーか。今回の裏にも……」カタカタ
ブルース「……」カタカタ、タンッ
アルフレッド「どうぞ」コトッ
ブルース「……コーヒーか、ありがとう」チラッ
アルフレッド「午前三時です。今夜『バットマン』になる予定がおありでないのなら、もうお休みになっては?」
ブルース「そういう訳にもいかない。情報を集めるところから戦いだ、悪党は休んでない」
アルフレッド「……」ハア
ブルース「キミこそ休んでくれ、アルフレッド。毎日付き合わせてすまない」
アルフレッド「ご主人様がお休みになられれば、私も休みましょう」
ブルース「……」ハア
カタカタ、カタ。カタカタ。カタ……
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1511494020
2 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:27:56.71 ID:a6BvGIkT0
…………
ブルース「……? 何か言ったか?」
アルフレッド「? いえ、何も……」
ブルース「そうか……」グラリ
ブルース「…………!?」グラグラグラッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ブルース「これは……!!」
アルフレッド「ブルース様!! 地震です!!」
ブルース「いや、違う、これは……」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
ブルース「爆発!? 核か!?」グラグラ
ガラス「」パリィィィィン
アルフレッド「ブルース様危ない!!」ガバッ、グサ
ブルース「なっ、アルフレッド……」ドサッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!! ドゥゥゥゥゥゥゥム!! ドゥゥゥゥゥゥゥム!!
ブルース「くっ、瓦礫が……アルフレッド!! アルフレッド!!」
アルフレッド「……どうか、お逃げ下さい、ブルース様」バタッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ガラガラガラ……
3 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:28:30.96 ID:a6BvGIkT0
…………
どれほどの間、意識を失っていたのだろうか。気が付けば、瓦礫の下でうずくまっていた。
全身を鈍い痛みが走っていた。何故自分が倒れているのか、思い出すのにしばらくかかった。
ブルース「……アルフレッド、アルフレッド……」
ブルース(重い……身体にのしかかっているこれは……バットウィングの片翼か。破壊されてる……くっ)
ブルース「……うおおおお……」ドサッ、ムクリ
ブルース(やったのは誰だ? ジョーカー? ベイン? それともリドラ―か? いや、そんな事よりアルフレッドは……)
ブルース(……とにかく見晴らしの良い場所に出て……)ヨロヨロ
ブルース(……)ピタッ
ブルース「…………何……」
4 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:29:46.31 ID:a6BvGIkT0
見慣れたゴッサムシティは消えていた。猥雑なネオンも、光を振りまく中華街も、ゴードンが居た警察署も、何一つ残っていない。
見渡す限り、一面の焼け野原だ。赤黒い景色にざあざあと雨が降りしきる。信じられない光景だった。
ブルース(馬鹿な)ザアザア
ブルース(そんな、馬鹿な。一瞬にして? 恐怖ガスの幻覚か?)
ブルース(それとも夢か? いや、この雨の冷たさは夢ではない……)ザアザア
ブルース(……こんな焼け野原では、もはや生存者は……)
ブルース「……そうだ、アルフレッド……アルフレッド」ヨロ、ヨロ
――――
ブルース「アルフレッド……アルフレッド!! 何処だ!!」ガシ、ガラガラ、ガラガラ
ブルース(くっ、瓦礫が重い……やはりさっきの崩壊のダメージが響いている……)
ブルース「アルフレッド! 返事をしてくれ! アルフレッド!」
ブルース「アルフ……」ガラガラ、……ピタッ
ブルース「……アルフ、レッド」
ブルース「……アルフレッド、目を覚ましてくれ。街がこんな……キミの力を借りたいんだ、アルフレッド」
ブルース「………………アルフレッド」
ブルース「……………」
ブルース「……」
――――
ブルース「……」ガリ、ガリ、ガリ
ブルース「……」ポスッ
『我が生涯の友、アルフレッド。ここに眠る』
ブルース「……」
5 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:31:15.81 ID:a6BvGIkT0
ブルース「……」ガチャガチャ、ガチャ。スチャ、スッ
ブルース「……」ガシ、ガシリ。カチャッ
ブルース「…………」スッ
バットマン「……」
バットマン(希望は未だに潰えていないハズだ。生存者を……犯人を捜す)
6 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:32:20.25 ID:a6BvGIkT0
バットマン「……」スタ、スタ
バットマン(どこもかしこも焼け野原だ。建物の面影すらない……一体誰が、何のために?)
バットマン「ここは時計塔だったはず……だが、もはや瓦礫すら……」
バットマン「オラクル! どこだ!! ロビン!! 居ないのか!?」
バットマン「……」
バットマン「……応答は無しか」
――――
バットマン「ゴードン! 何処に居る!?」
バットマン「……」
バットマン(駄目だ、警察署にも誰一人居ない。ペンギンも、ブラックマスクも……見る限りゴッサムシティの向こうも同じか)
バットマン(……諦めるな、希望はまだ……)スタスタ
パトカー内の無線「……ザザ……」
バットマン「!」
無線「……もしもし、もしもし! 聞こえていたら返事をしてくれ! 繰り返す、こちらは人理継続保障機関『フィニス・カルデア』! 生存者が居たら返事をしてくれ!!」
バットマン「……」パリン、ガシッ、スチャ
バットマン「こちらゴッサムシティ。生き残りだ。そちらも生存者か?」
無線「なんだって!? 待ってくれ、ゴッサムシティ……と、遠い……いや、とにかくこちらに来てくれ! 座標は……」
バットマン「待て。そちらは何者だ? 同じ被害者なのか、それともこの事態を引き起こした犯人なのか」
無線「……」
バットマン「答えろ。こちらは既に逆探知している、黙秘は立場の悪化を招くだけだ」
無線「……こちらは人理保障機関、フィニス・カルデア。突拍子も無い話をするかもしれないが、聞いてもらえるだろうか」
バットマン「……」
7 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:33:59.90 ID:a6BvGIkT0
………………
バットマン「……つまり、人理が焼かれ……この惨状が?」
無線「そうだ、いやまだ焼かれては居ないが!……常識から外れすぎてて取り合ってもらえないかもしれないが、とにかくそういう事なんだ! 信じてくれ!」
バットマン「……」
バットマン「……いや、信じる。そちらの座標を教えてくれ」
無線「えっ……でも、さっき逆探知……」
バットマン「真実を聞くための嘘だ。座標を送ってくれ」
無線「……いや、それが……キミの国とカルデアは海を隔てて存在してる。来るのは非常に……」
バットマン「問題無い。バットウィングを修理してそちらへ向かう。座標を」
無線「バット……なに?」
バットマン「座標を。くれ。早く」
8 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:34:35.91 ID:a6BvGIkT0
バットマン「……」ガチャガチャ、ガチッ
バットマン「よし……」
バットマン(完成だ。エンジンと燃料に若干の不安はあるが、この飛行距離なら何とか保つハズ)
バットマン「……ゴッサムシティ……」
バットマン(必ず救う。どんな困難が立ち塞がろうとも。アルフレッドのためにも)
――――
バットマン「……」
バットマン(空の上から見ても分かる。生存者など望めない、最悪の焼け野原だけが広がっている)
バットマン「……」
バットマン(この陸地は……二ホンか。ここも形無しか……ともかく急ぐしかない)
9 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:35:35.74 ID:a6BvGIkT0
バットマン(二ホン上空を通過し、4時間ほど……ここが目的地のハズだ……雪山にしか見えないが。着陸スペースは見えず……降下するしかない)
バットマン「自動操縦モード」カチャカチャ
コンピューター『了解、自動操縦モード。お気を付けて』カチャッ、ウィーン
バットマン「……フッ!」バッ、バサササササササ
バットマン「……」スタッ、スクッ
雪山「」ビュオオオオオオオオ
バットマン(激しい吹雪だ。いくら多機能のバットスーツと言え、ここに長時間留まれば凍死は免れない……カルデアとやらは何処だ?)
??「おーい!! こっちだ、こっち!」
バットマン「……誰だ!!」
??「うわっ、わわっ!? キミ、ずいぶん変わった格好してるなぁ……いや、そんな事は今はどうでもいい! こっちに来てくれ! カルデアへの入り口はこっちだ!」
バットマン「……分かった」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/24(金) 12:36:31.15 ID:v5E4uxBGO
期待
11 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2017/11/24(金) 12:36:32.04 ID:a6BvGIkT0
バットマン「こんなところに入り口が……」
??「さあ、早く! 入ってくれ!」
バットマン「……」スタスタ
??「ふう、キミを発見できてよかった。レーダーに映った飛行体を見てもしや、と思ったんだ。会えて光栄だよ、ボクはロマニ・アーキマン。Dr.ロマンと呼んでくれ」
バットマン(偽名か……いや、言っている場合ではないか)
バットマン「……私は……」スッ
ブルース「私はブルース・ウェイン。よろしく頼む、ドクター」
ロマニ「へえ、キミはそんな顔だったんだね! マスクをしてたら怖かったけど、外したら普通に接していけそうだ……って、そんな和んでる場合じゃなかった! 緊急事態なんだ、こっちへ来てくれ!」タッタッタッ
ブルース「……」
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