巌窟王「亜種並行世界!」 アンジー「虚構殺人遊戯:才囚学園ー!」

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314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 23:40:27.83 ID:PcPl84q/O

最原はモテモテかと思ったら別にそんなことはなかったぜ!
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 01:10:45.67 ID:KiCYXg2N0
最原ふてくされてめっちゃめんどくさい感じになってそう
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 02:54:12.13 ID:9x5TA99nO
今までのコロシアイと入間の件でストレス溜まってるところにパーティはぶられで、
もう入間より先に最原が爆発してもおかしくないな
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 04:43:32.34 ID:rEODWCSZ0
完結してからまとめ読みしようと思ったけど、先が気になりすぎて耐えられなくなった訴訟
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/10(日) 21:03:23.77 ID:/0WVh3p/O
今日の更新こないと寝れない
319 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/10(日) 21:16:41.63 ID:muMAMc+A0
五分後

百田「ただいまー」

春川「……最原は?」

百田「『入間さんの世話があるから僕はいいよ。楽しんできて』って言ってた。死んだ目で」

赤松「拗ねちゃってるよ!」ガビーンッ

アンジー「……」

巌窟王「……来て欲しいのなら素直にそう言ってもいいのだぞ?」

アンジー「……終一が来たくないって言ってるのならいいよー」

百田「代わりと言っちゃなんだが東条を連れて来たぞ」

東条「最原くんの手伝いのせいで手が開いてしまったの」

白銀「いいんじゃない? 東条さんも休みが必要だし」

東条「ヤスミ……? 聞いたことのない言葉ね。忌々しい響きだわ」

百田「お前一歩間違えたら思考回路超ブラックだよな。元から」
320 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/10(日) 21:25:00.75 ID:muMAMc+A0
謎の超巨大スパコンのある部屋

入間「……」カタカタカタ

最原(凄い集中力だな。この部屋に入ってからずっとコンソールいじってるけど。片手で)

最原「結局、この機械ってなんなんだろ」

入間「超次世代型VRシミュレーションのハード」

最原「え」

入間「ソフトは新世界プログラムって言うらしい」

入間「コロシアイが長く続いたら『殺人の概念がない世界』を投影して中に逃避するのもアリだったかもしんねーな」

最原「いやそれもどうなんだろう」

入間「……テメェはよ。巌窟王のお気に入りだからいいよな。いつの間にか強くなりやがって。ムカつく」

最原「はい?」

入間「気付いてねーか? アンジーの次にヤツと関わって影響受けてる生徒は、天海と同着二位でテメーなんだぜ?」

入間「このコロシアイに立ち向かうってスタンスもアイツ譲りだろうな。チンカスが一丁前にマネしやがって」

入間「AVだけ見てセックスをわかった気になる男子より厄介だぜ」

最原「……」

最原(そうかもしれない)
321 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/10(日) 21:32:44.91 ID:muMAMc+A0
入間「ま。テメーとは違って天海の方はパッとしねーけどな。影響だけはバリッバリ受けてるだけに無様だぜ。ケケ」

最原「……やめてよ。天海くんをそんなふうに言うの」

最原「気持ちは本物だ」

入間「誰一人としてまだ死んでないから忘れちまったか? コロシアイしてるんだぞ?」

入間「才能の思い出せねーザコなんざ、味方なら足手纏い、敵なら一瞬で死ぬカスだろ。なんでまだ生きてるのかも疑問だぜ」

最原「……」イラッ

入間「……な、なんだよお。急に黙りやがって」

最原(本当にこの人は困った人だな……話せば話すだけ好感度がドンドン下がってく)

最原(でも放っておくわけにはいかないしなぁ……)

入間「……ちっ。時間がかかりそうだな。今日のところは無理そうか」

最原「さっきから何してるの?」

入間「中身を改造してる。まあ巷ではマンネリしかけてるジャンルのくだらねーゲームさ」

入間「……できたら真っ先に遊ばせてやるよ」

最原「……?」

入間(というより、遊んでもらわねーと困るんだけどなァ……)ケケケ
322 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/10(日) 21:35:22.96 ID:muMAMc+A0
今日のところはここまで!
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 21:42:36.94 ID:9PhLHwlN0
コロシアイの環境の中で巌窟王は光り輝いてるよねー
アンジーがどうなるのか楽しみ
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 21:48:58.28 ID:rC1BmXfP0


とりあえずパーティ組は後で謝罪な
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:03:09.41 ID:6gWYryaJO
そういや捜査と裁判時以外で誰かに何か手伝われたり助けられたことってあったっけ?
アンジー以外大体最原の方から話しかけたり頼んだりしてる印象が強い
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/11(月) 12:57:14.13 ID:gK1UOfLWO
パーティー組は焼き土下座な
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 15:34:46.65 ID:Z42Vca2C0
>>325
そもそも探偵って事件ないときは特にやることないだろうし日常編で手伝われるような機会自体まずなさそう

そういや現時点での通信簿ってどうなってるんだろ
パッと見で巌窟王→3、アンジー→2、その他が1〜0って印象しかない
328 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/11(月) 18:20:34.98 ID:V5zbhyl0O
俺、エレシュキガル引けたらこのss内でカメオ出演してもらうんだ……!
329 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/11(月) 18:56:46.25 ID:0rlQra+00
その日の夜 アンジーの私室

巌窟王「……????」カタ……ポチ……

アンジー「何やってるのー、神様」

巌窟王「卒業アルバムの制作のために編集ソフトをいじっているのだが……」

巌窟王「いまいち捗らなくてな。ふむ。どうしたものか……」

巌窟王(だからBBに頼りたかったのだが)

アンジー「じゃあ写真術の本だけじゃなくって、ソフトをいじるとき用の指南書も頼めばよかったのにー」

巌窟王「なんだと? アンジー、もう一回言ってみろ」ゴゴゴゴゴゴゴ

アンジー「指南書も頼めばよかったでしょー」

巌窟王「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

巌窟王「その発想は無かったな! クハハ! でかしたぞアンジー!」ナデナデナデ

アンジー「えへへー」

巌窟王「さっそく手配するか」ポチポチ
330 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/11(月) 19:05:09.73 ID:0rlQra+00
イシュタル『ええ。指南書ォ? うーん……どう? ナーサリー』

ナーサリー『物理書籍は送れないわ。残念だけど実物のないアーカイブとしての指南書しか』

巌窟王「何?」

イシュタル『いや、その……カルデアの職員がそろそろ怪しんできてて……』

ナーサリー『原因不明なままに物資が次々に消えていくんですもの。仕方ないわ』

巌窟王「……流石に限界が近づいてきたか」

ナーサリー『……あ。でもBBの手作りのアレならアシがつかないんじゃないかしら』

イシュタル『アレ?』

ナーサリー『ほら。最近BBがマシュに送ったビックリプレゼントボックスよ!』

イシュタル『ああ。あの情報を無理やり脳天にぶち込むショッキングな……』

イシュタル『……まあ巌窟王なら大丈夫かしら』

巌窟王(何を話しているのか心当たりはまったくないが、イヤな予感だけが漂うな)
331 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/11(月) 19:12:24.76 ID:0rlQra+00
巌窟王「……卒業アルバムの完成は近い……」

アンジー「最後までがんばろー!」

アンジー「……」

アンジー「……あっ」

巌窟王「どうした? アンジー」

アンジー「……ううん。な、なんでもない」

巌窟王「そうか」

アンジー(……カメラマンが神様ってことは、そのカメラには神様自身が映ってないんだよね)

アンジー(それはちょっと……イヤ、だけど……)

アンジー「……」

アンジー(言わないと気づかないかな。いや、気付いてるけどわざと言ってないのかも)

アンジー(……どうしよう)
332 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/11(月) 19:19:49.51 ID:0rlQra+00
翌日 朝 新世界プログラムのある部屋

入間「……あと少し。あと少しだ……!」ゼェハァ

最原「だ、大丈夫? 目が充血しきってるけど」

最原(昨日は深夜までコンソールにかじりついて、今日は朝からコレだもんなー)

入間「け、ケケケ……! お前の目ん玉、驚きで爆発させてやるよ……楽しみに待ってな!」

最原(期待できない)

入間「……あ。そうだ。昼飯食い終わったら二、三人くらい暇なヤツを連れて来い。そいつらもテスターにすっからよ」

最原「なんの?」

入間「決まってんだろ。俺様が手ずから作った新作ゲームのお披露目会だ!」

最原「……」

最原(何を企んでるんだろう)
333 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/11(月) 19:21:06.19 ID:0rlQra+00
今日のところはここまで!
イベントさえ始まってなければ次の土日で四章は! 終わるぞゥ!
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 19:27:13.40 ID:YSiKIsV+0
アンジーが絶対参加ってわけじゃないなら令呪や巌窟王には直接は関係無いことなのかな?
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 11:21:16.27 ID:Xe/z7hpaO
5章以降はどんな展開になっていくんだろ
4章の事件が起こらないなら王馬百田最原の亀裂イベントも無いだろうし(まあ現在違う理由で仲違いが起こりそうではあるが)
336 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 19:36:57.74 ID:/En/ko/B0
その後 校舎 某所

春川「……」プンスカプンスカ

最原「あれ。春川さん? どうしたの、凄く機嫌悪そうだけど」

春川「コレ」

最原「……巌窟王さんのデバイス?」

春川「違う。同じものだけど、コレは百田のなんだよ。巌窟王のホームと繋がってる」

最原「え?」

春川「色々あって手に入れてさ。巌窟王には内緒だよ?」

最原「……う、うん。わかった。それはわかったけど、どうして怒ってるの?」

春川「……百田が長電話してて、こっちが用事あるって言っても『後でな』ってあしらわれて」

春川「イラッと来たからスッてきちゃった」

最原「そ、それまさか通話中にってことはないよね?」

春川「大丈夫だよ。百田は『急にデバイスが消えた』としか認識してないから」

春川「……バレなきゃ犯罪じゃないんだよ」ギンッ

最原(怖ぁー……!)

最原「……」

最原「春川さん。昼ごろは暇?」

春川「……暇だけど」

最原(一人目確保)
337 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 19:43:52.13 ID:/En/ko/B0
昼ごろ 寄宿舎

王馬「巌窟王ちゃーん。あーそぼー」ピンポンピンポーン

王馬「あれー。おかしいなー。なんで応答ないんだろう」

王馬「あ。そうだ。こんなときこそ俺の才能の出番だよね! ピッキングツールー!」


ガチャガチャガチャリンコ


王馬「やっほー! 遊びに来たよ巌窟王ちゃーん!」

巌窟王「」チーン

アンジー「うううう……! や、やめてぇぇぇ……お願いだからこっち来ないでぇぇぇ……」エグエグ

アンジー「クマのぬいぐるみを投げたり、片手で弓とか撃てたりとかしないからぁぁぁ……!」ガタガタ

王馬「……!?」


バタリンコッ


王馬「見なかったことにしよう。巌窟王ちゃんが床に倒れてて、アンジーちゃんが悪夢にうなされてた気がするけど」

王馬「まあ死んでなければ安いよね!」

最原「……あ。王馬くん」

王馬「あ! パーティにハブられてた最原ちゃん! やっほー!」

最原「……」ズーン

最原「……落ち込んでる場合じゃなかった。ねえ王馬くん。暇?」

王馬「暇すぎて自爆テロしそうだよー!」

最原(二人目確保)
338 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 19:50:53.18 ID:/En/ko/B0
新世界プログラムの部屋に戻る道中

最原「……ということで、不安だから二人に来てもらったんだけど……」

春川「よりによって王馬を誘う? どんな神経してんの?」

王馬「やっだなー! 人殺しに言われたくないってー!」ケラケラ

春川「……」

最原(恐ろしいくらい不機嫌になった。確かに人の組み合わせくらいは考えるべきだったかな……)

白銀「あれ? 珍しい組み合わせ。どこに行くの?」

最原「あ。白銀さん」

王馬「これから入間ちゃんのところに突っ込んでゲームしに行くんだよ。白銀ちゃんも一緒に――」

白銀「行くぅーーーッ!」ドギャァァァンッ

春川「最後まで言ってないのに凄い食いつきよう」

白銀「行くよーーー! どんなクソゲーであってもゲームならかじりつかざるを得ないよー!」ハァハァ

最原(閉鎖空間のせいで飢えてる……)

最原(三人目確保。これだけいれば充分かな)
339 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 20:02:59.82 ID:/En/ko/B0
スパコン室

最原「ということで連れて来たけど」

春川「つまらなかったら死ぬよ。アンタがね」

王馬「一切期待してないけど入間ちゃんをいびるためだけに来たよ!」キラキラ

白銀「ゲームを持った入間さんが相手なら『覇王翔吼拳』を使わざるを得ない!」

入間「どういう人選してんだテメェ!」ガビーンッ

最原「見つかった暇そうな人がこの人たちくらいしかいなくって……」

王馬「なんかアンジーちゃんと巌窟王ちゃんは部屋に引きこもったっきり出てこないんだよね。なんでだろう」

入間「……」

入間「……今回はアンジーはいない方が好都合、だろうな」

春川「なんか言った?」

入間「ひい! な、なんでもねーよ!」

白銀「ジャンルは何? ギャルゲ? 乙女ゲ? ノベルゲ?」ハァハァ

入間「近い近い近い! 鼻息こっちに吹きかけんなドブスッ!」

最原「……ちょっと可哀想になってきた。大丈夫? 入間さん」

入間「テメェのせいだけどなッ!」
340 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 20:07:04.77 ID:/En/ko/B0
休憩します!
エレシュキガルさんに積む出演ギャランティが150個の石で足りるといいが……
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 20:09:25.67 ID:Xe/z7hpaO
(最原出た後スパコン室封鎖すれば不穏分子が一気に消えるんじゃこれ……)
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 20:22:53.93 ID:9//LcRUEO
その3倍は欲しいですね(無慈悲)
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 20:57:28.90 ID:JMJkUGwTO
0が足りねぇなぁ
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 21:23:45.80 ID:anKYm8hHO
駄女神が居ると来ないってばっちゃが言ってた
345 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 21:59:41.77 ID:/En/ko/B0
prrr!

最原「……春川さん。デバイスが鳴ってるけど」

春川「ムカついたのは百田に対してだけだし、ひとまず出てから謝罪くらいはするべきかな」

最原「ところで、百田くんと何を話してたの? その人たち」

春川「なんか最原のことを根掘り葉掘り聞いてた。百田と話すときは大体その話題らしいね」

最原「え? 僕?」

春川「たまにアンジーの話題に入ることもあるらしいけど、そっちは訊かなくっても巌窟王が色々情報駄々流しにしてるから食傷気味みたい」

最原(だからってなんで僕?)

ピッ

春川「はい、こちら春川」

イシュタル『まったく。ビックリしたわよ、いきなりデバイスをひったくるなんて』

ナーサリー『で。デバイスに内蔵されたカメラとマイクから状況は筒抜けなのだけど……』

ナーサリー『VR……つまり電子虚構空間にへのダイブ、ね。ちょっと懐かしいのだわ』

春川「……話の途中で邪魔してごめんなさい」

春川「それはそれとして、無駄話をするためにかけてきたの?」

イシュタル『いいえ。どうせなら私たちも混ぜてほしいと思って』

入間「は?」

白銀「……!」ピクッ

最原(ん? 白銀さんが……ちょっと眉を顰めた。気のせいかな?)
346 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 22:05:47.11 ID:/En/ko/B0
イシュタル『ねー。別に構わないでしょー。ちょっと一緒に遊ぶだけじゃなーい』

ナーサリー『こういう機械に関しては、こちらも一家言あるわ。安心して!』

最原「……僕には特に、反対する材料がないんだけど。どう? 入間さん」

入間「……まあ、いんじゃね? ただ俺様の魔改造を勝手にいじくるのは許さねーぞ」

イシュタル『元から私はそんなことできないし』

ナーサリー『元から私はそんなことする気ないわ』

白銀「……」

白銀「……あれっ? あそこに今、モノクマがいたような」

最原「え?」

春川「本当? 見間違いじゃない?」

王馬「俺にはなんも見えなかったけど?」

白銀「……」


ボヨヨーンッ


モノクマ「はいはーい! ボクの名前を呼んだー?」

王馬「あーあ。白銀ちゃんのせいで来ちゃった!」

白銀「ご、ごめん……」
347 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 22:12:15.76 ID:/En/ko/B0
モノクマ「うーん……生徒がいじくる分には、新世界プログラムで遊ぶのはまったく問題なかったんだけど」

モノクマ「部外者にいじくられるのはちょっと困るんだよなー」

ナーサリー『遊ぶだけよ。いじくるつもりはないわ』

イシュタル『ただ、わざわざあなたが出張ってきた時点で、ちょっと興味の種類が変わっちゃったのだけど』

イシュタル『迂闊に出てき過ぎよ』

モノクマ「うぷぷ」


ピロンッ


最原「ん。今の電子音って……」

王馬「モノパッドかな?」

春川「……あんたたち、モノパッドをいつも持ち歩いてるの?」

白銀「え? 春川さんは持ち歩いてないの?」

春川「面倒だから部屋で充電器に刺しっぱなしだよ」

最原「……ええと、校則に追加項目があるね。内容は――」



『新世界プログラムを故意に破壊した場合、その手段によらず生徒全員の連帯責任となり、校則違反の処理が全員に適用されます』


最原「え」

春川「なにこれ……今までで一番、校則の縛りが強くない?」

最原(勝手に春川さんが僕のモノパッドを覗き込んでる……)

最原(でも確かに、校則の質が今までと違うな。異様だ)
348 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 22:18:38.38 ID:/En/ko/B0
モノクマ「壊さなきゃいいだけだよ。改造、チューンナップは自由」

モノクマ「あ。そうそう……分解も度が過ぎたら『破壊行為』と見なすからそのつもりで」

入間「あー?」

最原「入間さん。こんな校則が追加されることについて心当たりは?」

入間「ねーよ。そこまで重要そうな内容物は特にねーはずだ。中身も改造前から単なるゲームだったしな」

入間「こんな無茶苦茶な縛りを設けてまで守ろうとする意図もまったく読めねぇ」

入間「フェラの必要性以上にまったくもって度し難いな」

白銀「詳しくは……突っ込まないでおくよ……ていうか突っ込めないし」

イシュタル『ナーサリー。中に入れたら調べられる?』

ナーサリー『可能よ。可能だけど……』

モノクマ「今は大したものはないよ。断言する。今はね。だからいくら調べても無駄だね」

最原(……後から何か追加されるってことか?)
349 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 22:29:44.12 ID:/En/ko/B0
入間「ま、どうでもいいだろ。ひとまず中に入ってみな!」

入間「中々出来が良く作れたからな。脳汁ドバドバ出しながらイッちまうこと間違いなしだぜ!」

春川「……」

春川「最原。コイツにちょっとでも期待できると思ってる?」

最原(まさか)

最原(……と言いたいけど、今まで何度か助けられたことも確かだし)

最原(口が物凄く悪いけど、紛れもなく仲間だからなぁ)

最原「……ひとまず信じてみたいな」

王馬「答えになってないね」

白銀「これ被ればいいの?」

入間「端子を間違った場所に刺すなよー」

春川「ええっと……デバイスのコネクタは……コレか」カチッ

ナーサリー『お先に行ってるわ!』

イシュタル『うふふ! 楽しみね!』

最原「……よし。行こう」ポチッ
350 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/12(火) 22:31:02.37 ID:/En/ko/B0
今日のところはここまで!
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 22:38:33.74 ID:sM9WMBmt0


モノクマというか首謀者側もずいぶん必死になってる感があるな
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 23:27:28.49 ID:Xe/z7hpaO
ゲーム本編だと2〜3章は何もしてなかったけど
こっちじゃ天海の動機ビデオの件とかやってたなそういや
3章目はほぼアンジーのせいとはいえトラブルの一端を担ぐことになったけど
353 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 18:31:59.59 ID:QT80LB590
あれ? これまさかエレシュキガルさん、前回のイシュタルさんと同じパターンでクリスマスイベントに出ない系……なわけねーよな、冥界だし……ギャランティ用意して待ってるぜ! 交渉のときは近し!
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 20:27:45.07 ID:Fp1VKo8X0
動機ビデオやってたっけ
本編やる前だったから、流して見てて覚えてないとこ多そうだ
355 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 21:29:25.28 ID:QT80LB590
新世界プログラムの中

最原「……ちびキャラ化してる!」ガビーンッ

白銀「おー! 凄い! 動きが微妙にラグい! カクカク! あはは!」

春川「けなしてるのに物凄くテンション高いね……」

王馬「へー。これがVR空間内での俺たちのアバターか」

春川「イシュタルとナーサリーは? 先に来てたはずだけど」

最原(名前覚えてる!)

最原「……っと。入間さんは……」

最原(しまった。先に来たのは失敗だったかもしれない。入間さんが最後か……)

最原(現実空間内で変なことしてないといいけど)

ブオンッ

入間「おー! よしよし、問題なく全員揃ってるな!」

王馬「あ。来た」


ゲシィッ


入間「がっふあ!?」

王馬「……ふーん。蹴った感覚がちゃんとある。凄いリアリティだねー! 入間ちゃん!」

入間「げ……げ……!」ガタガタ

春川「……王馬。相手が入間だからってやりすぎ」

王馬「いやホストのくせして最後にやってきたのに凄くムカついて……つい」
356 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 21:36:39.15 ID:QT80LB590
入間「じゃ。さっそく始めっか! 俺様プロデュース! 『推理トライアル』の始まりだぜ!」

最原「推理?」

春川「……ということは、このゲームのジャンルって」

入間「ああ。本格推理アドベンチャーだぜ?」

最原(……なるほどね)

王馬「へえ」

白銀「むっほほーい! テンションバリバリマックスになってきたよー!」フンスフンス

春川「……?」

春川「待って。イシュタルとナーサリーの姿が見えないんだけど」

入間「あ? 入室ログをきちんと確認したが、不明なプログラムが二体こっちに間違いなくやってきてるはずだぜ?」

春川「でも見当たらないよ」

?????「あっあー! こっちこっち! 視線下に落として!」

?????「ルックミー! ルックミー!」

最原「……足元から声がしたね?」

春川「ん?」

イシュタルちゃん人形「ふう! やっと気付いてくれたわね!」

ナーサリー第一再臨状態「こんにちはー!」

最原「……謎のオブジェクトが喋ってる!」ガビーンッ!
357 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 21:44:44.26 ID:QT80LB590
イシュタル「改めて自己紹介! 巌窟王のホーム、カルデアからこんにちは! 金星の女神のイシュタルよ!」

ナーサリー「御覧の通り紛れもなく本! 歴とした本! 素敵な本! ナーサリーライムよ!」

入間「え、ええーっ……なんじゃこりゃ。こんなオブジェクト設定した覚えは……」

ナーサリー「ないでしょうね! 勝手に作って意識を滑り込ませたわ!」

イシュタル「BBのようなアホみたいなハッキング技術はないけど、コイツもそれなりにハッキング齧ってるのよ!」

ナーサリー「むかし取った杵柄ってヤツなのだわ」

最原「てっきり僕たちみたいに人型のアバター持ってくるものだと……」

ナーサリー「即席で用意できるものがこれしかなくって……」

春川「まあ、いいや。これで正真正銘、全員揃ったでしょ」

白銀「はやく始めようよ! すぐに始めようよ!」ハァハァ

王馬「入間ちゃーん。巻きでお願い。白銀ちゃんの鼻息が後頭部に当たってて凄くうざい」

入間「お、おう。まあとりあえず……ヤるか!」
358 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 21:55:53.89 ID:QT80LB590
入間「スタート地点は御覧の通り、この洋館風の建物だ」

入間「で。外に出ると廊下がズラーッと長く続いてる」

入間「ここは西の果て。廊下はずっと東に向かって続いてて、その途中にいくつもの部屋が待ち構えている」

入間「……で。ここからがミソだな。その部屋の一つ一つには殺人事件が待ち構えている」

入間「すべての部屋に用意してある殺人事件の真相をすべて指摘できれば全クリだ」

王馬「で。その部屋……もとい用意されてる事件っていくつあるの?」

入間「百個」

最原「百個!?」ガビーンッ

春川「よく用意できたね?」

入間「いくつかは推理小説のパクリまたはアレンジだけどな。俺様の黄金の脳細胞にかかりゃ余裕だぜ」フンス

入間「これだけありゃサンプリングには充分だろ」

春川「さんぷ……?」

入間「……あ! ああ、な、なんでもねえ!」アタフタ

最原「……」
359 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 22:03:56.52 ID:QT80LB590
イシュタル「……なんとも回りくどいマネをするわねー」コショコショ

最原「うん。どう考えてもコレって……」

最原「……」

最原(いつの間にか僕の頭に乗っかってる! 人形が!)

イシュタル「流石に気づいてるでしょ? コレってどう見てもあなたを警戒した末にできたゲームよ」

最原「うん。多分、これで僕の苦手分野を知って、後でそれを利用したトリックで誰かを殺す気なんだと思う」

最原(気付いてるかもしれないけど一応、誰なのかはボカしておこう)

ナーサリー「人を呼んだのは目的のカモフラージュのためかしら」

最原「それと、出来る限り学級裁判時の状況を再現したいのかも……」

最原「本が宙に浮かんでる!」ガビーンッ

王馬「すげー! マジもんのポルターガイスト初めて見たー!」キラキラキラ

春川「ゲームの世界だよ。一応」

最原(……僕への傾向対策のためか)

最原(なら全部、絶対に解いてやる。フィクションの事件なら怖くもなんともない!)
360 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/13(水) 22:06:47.32 ID:QT80LB590
今日のところはここまで!
361 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/14(木) 19:14:43.50 ID:okd+02cK0
アンジーの私室

巌窟王「……ハッ! 今、何時だ!?」ガバァッ

時計「」14ジデース

巌窟王「くっ……まさかあんな方法で情報処理能力をぶち込まれるとは思わなかった。BBめ、何を考えている」

巌窟王「だが情報は……問題なく頭に入っているな。結果よければすべてよし、か?」

アンジー「……」スヤァ

巌窟王「む……? アンジー、もう昼だぞ。いつまで寝ている?」

アンジー「うえええええ……もう弓撃ちたくないよー……あとそのバイオレンスな夫婦漫才とか本当やめてよおおおお……!」ガタガタ

巌窟王「!?」ガビーンッ






アルテミス『もー。そんなこと言わないのー。夢から覚めるころには第二のアタランテよー?』

オリオン『ひぎいい! お願い! お願いだから首を絞めるか指導を続行するかのどっちかにしてー!』

アンジー「えええええん……もうやだよおおおおお……」エグエグ

巌窟王「アンジー! 起きろアンジー! 我が声の元へと戻るのだ!」ガクガクユサユサ!



なんとか起こしたころにはアンジーはアルテミスの加護を手に入れていた。
だがアンジー自身が拒否したので即座に巌窟王が燃やした。
362 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/14(木) 19:32:15.68 ID:okd+02cK0
数十分後

巌窟王「……通信をかけているというのに誰も出ないな」イライラ

アンジー「も、もういいよ神様ー。アンジーもすっかり元気だからさー」ゲッソリ

巌窟王「見え透いた嘘は顔面に血色を戻してからにしろ」

東条「ごめんなさい。睡眠導入剤もごく弱いものしかないの。悪夢への対処はかなり貧弱なものに限定されるわ」

巌窟王「そうか。ならば仕方ないだろうな。趣味が悪いからアレだけは使用したくなかったのだが」

東条「?」




更に十分後 カジノ

巌窟王「気分転換だ! 存分に遊ぶぞアンジー!」

アンジー「じゃんじゃんばりばりー!」

東条「……なるほど。確かに悪くない対処法ね」

巌窟王「む……先客がいるな」

百田「ち、ちくしょう……! 全部……全部スッちまった……!」ガタガタ

百田「コイン。どこかにコイン落ちてねーか。コイーン!」キョロキョロ

巌窟王「……」

巌窟王「やはり帰るべきか……?」
363 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/14(木) 19:36:48.14 ID:okd+02cK0
同時刻 新世界プログラム

入間「……」

入間(バカな……!?)

最原「謎解き終了。これで五十件目。やっと半分終わったね」

イシュタル「……」

ナーサリー「……」

春川「……」

白銀「……」

王馬「……」

王馬「推理のときだけ饒舌になるの気持ち悪いよね」

白銀「やめなよ」

入間(お、俺様の無敵トリックが今のところ瞬殺ーーーッ!?)ガビーンッ!
364 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/14(木) 19:43:54.09 ID:okd+02cK0
休憩してディスガイア5やってきます!
ふーやーちゃんがいないことに一瞬疑問を持ってしまった
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 19:53:58.50 ID:yG0x0N4oO
今年のサンタがまさかアルテラだとは思わなかった乙
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/14(木) 21:29:50.68 ID:TNFXXLh00
そういやエドモンって幸運はないけど黄金律はAで結構高いんだね
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 21:39:33.09 ID:/F2TmoJw0
そらモンテクリストは財宝めっちゃ手にいれたからな
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 08:00:22.37 ID:PaaBCVkIO
乙です
369 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 17:04:42.87 ID:lq5RAuTd0
入間(バカな! プライドを捨てて『俺様の思考回路』を排し『凡人のカスどもの思考回路』を完全再現したトリック群だぞ!)

入間(それでもダメなのか!? 超高校級の探偵って、そこまで問答無用なのかよ!)

イシュタル「……ねえ春川? 気のせいかもしれないのだけど」

ナーサリー「最原、ちょっとノリノリになってきてないかしら?」

春川「なってるね」

入間「え?」

王馬「最近ストレス溜まりまくってただろうからねー。それに、人が不幸にならないような事件ならいくらでもやりたいくらいだろうし」

白銀「……そういえば最原くんの好きなものって小説だったような気が……」

入間「え? ノリノリ? あの常時困った犬みたいな顔をしてオドオドしてたクソ童貞が?」

入間「いやいやそんなこと……」チラッ

最原「次行こう」ウズウズ

入間「そんなことあったーーー!?」ガビーンッ
370 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 17:10:58.54 ID:lq5RAuTd0
入間(そうか。計算違いがあったとしたらコイツのモチベの上昇か!)

入間(いつもは必死で命懸けだったから全力だったが、今はモチベーションの向上で能力値が上乗せされてるってわけかよ!)

入間(ざ、ざけんな……俺様は……俺様はなにもテメェを喜ばせるために、コレを作ったわけじゃ……!)

最原「……」キラキラ

入間「……」

入間「なんかかっけーな」

王馬「え? 入間ちゃん、なんて?」

入間「え? あ……俺様、今、何て言ったんだ?」

最原「イシュタルさん。この事件のトリックは多分、真上から現場を見渡せば解けると思うんだ。だから」ガシッ

イシュタル「え?」

最原「たかいたかーい!」ブンッ

イシュタル「うわっはーーー!?」ヒューッ

春川「もうあからさまにはしゃいでるよ」

ナーサリー「頑張ってイシュタルー!」
371 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 17:18:27.05 ID:lq5RAuTd0
イシュタル「ばっ……ば、ばばば、バッカじゃないのー!? 私、女神なのだけどー!?」プンスカ

王馬「どう見ても人形だけど」

イシュタル「このゲームの中ではね! あのね! あなたたちも無学じゃないんだからイシュタルの名前くらい知ってるでしょ!?」

春川「メソポタミアの美と豊穣の女神でしょ?」

イシュタル「ほら知ってたじゃない!」

白銀「いや。流石にコードネームか何かで、本物の女神ってことはないでしょ?」

イシュタル「は?」

白銀「英霊召喚の書にも『神霊の類は原則召喚不可』って書いてあったし」

王馬「まあどう考えても本物ってことはないよね。常識的にさ」

イシュタル「……あ、あー……なるほど。なんかあなたたちの意識が低い理由がわかったわ……本物だと思われてなかったのね……」

ナーサリー「実際に英霊召喚で神を召喚することだけは絶対に不可なのだから仕方ないと思うの」

イシュタル「ハハ……虚しい……!」

最原「イシュタルさん。なにか気付いたことは?」

イシュタル「え。ビックリしちゃっててうっかり記憶し忘れちゃった」

最原「たかいたかーい!」ビュンッ

イシュタル「きゃー!」ガビーンッ

春川(……神霊の類は召喚不可能、ね……じゃあアンジーは何をもってして巌窟王を神って判断したんだろう)
372 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 17:32:20.03 ID:lq5RAuTd0
三十分後

最原「……よし。解けた! これが事件の真実だ!」

王馬「おおー! 八十件突破!」

入間(バカな……バカなぁぁぁぁぁぁぁ! 俺様のトリック群が……!)

入間(い、いや。残りのニ十件は趣向を変えてある! これならダサイ原も確実に躓くはずだ!)

入間(事前に巌窟王から魔術の知識を聞いておいて助かった……!)

春川「じゃあ、次に行こうか。ガチャリンコ」

イシュタル「どれどれ。今回の被害者はどんな死に方を……」

イシュタル「……自殺じゃない? コレ」

入間「いや。違うな。自殺じゃねー。あとのニ十件の事件の中に自殺なんてつまんねー結末の事件は一つたりともない」

入間「全部! 他殺だ!」

ナーサリー「……でもコレ……」

王馬「ええっとー。モノクマファイル……の代用のイルマファイルによると……」

王馬「改めて思うけど口にする度に吐き気を催す名前のファイルだね」

入間「どういう意味だよお!」

王馬「現場は完璧に密室で、被害者が自分の手でナイフを胸に突き刺したってことは間違いない」

王馬「……で。部屋自体には特に仕掛けはなく。被害者の体からは毒物の類は検出されなかった……」

春川「完全に不可能犯罪じゃない?」

白銀「うーん……でも今までの事件の傾向から考えるに、入間さんのゲームは『解ける』って点においてだけは良識的だったから」

白銀「多分、調査すれば何かは出てくると思うんだけど……」

入間「……」ニヤニヤ

最原「……」

最原「ああ、そうか。もしかしたら今までとは趣向が違うのかも」

入間「はひっ?」
373 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 17:40:34.93 ID:lq5RAuTd0
イシュタル「趣向……?」

最原「今までの事件は『現実でも実行可能』ってところがテーマだった気がするんだ」

最原「でもこれはゲームならではの殺人……つまり、ファンタジーかSFの要素が絡んできてるんじゃないかな?」

春川「……それってミステリとしてフェアなの? ゲームとしてアンフェアじゃない?」

白銀「いや。そうでもないよ? むしろゲームだからこそ推理にファンタジーが絡むってことは往々にしてあるよ」

白銀「ミステリに一切のファンタジーが絡まない作品で、人気の作品って結構限定されるし」

王馬「あの有名な見た目は子供、頭脳は大人な探偵は『主人公の設定』が完全にファンタジーだしね」

春川「ああ……そう考えると、確かに不自然でもないかな?」

最原「白銀さんの言う通り、このゲームは『解ける』っていう点においてはフェアだから……」

最原「多分、僕たちの前提に深くかかわっているもので、しかも『現実的ではないもの』が深く関わっているはずだ」

入間「……」ダラダラダラ

イシュタル「魔術のアーカイブなら持って来れるわよー」

ナーサリー「ええ! 上級魔術から初級魔術まで!」

最原「初級のものにだけ限定してていいよ。素人でも訓練すれば一年で使えるようなヤツ」

最原「この学園の中だと手に入れられる知識に限界があるだろうし」

春川「……事前に巌窟王から取材してたの? 意外にマメだね」

入間(うがああああああああああああ!)
374 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 17:43:16.80 ID:lq5RAuTd0
休憩します! そしてぇ!
エレシュキガルとギャラ交渉の時間だぜぇ!
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 18:59:53.66 ID:cZNy1wezO
トリックって極端な話作中で実現できればOKだし、100%リアルで実現可能でなきゃいけないなんてことないしな
実際に真似するバカが出ても困るし、そういう意味じゃミステリーにファンタジーやオカルト要素も混ぜるのありだわな
376 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 19:29:59.12 ID:UXR+9usZO
槍メドゥさんが宝具レベルマックスになるまで来てくれましたが、交渉は決裂しました……!
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/15(金) 19:39:12.16 ID:KhzFDTD50
そこに魔法のカードがあるじゃろ?じゃろ?
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 20:06:55.36 ID:oCfTkr6ZO
諦めない限り…夢は必ず叶う!
379 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/15(金) 20:12:52.75 ID:lq5RAuTd0
ごめんちょっとショックすぎるんで……槍メドゥちゃんの女神の抱擁を受けながら寝ます……。
なんだかとっても眠いんだ……
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 21:00:44.50 ID:2KYE5BEGO
冥界行きかな?
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 22:00:37.75 ID:lPuN4/ZV0
エレちゃんは冥界に居るから良いのであって召喚されて来たらもうそれはエレちゃんじゃない(言い訳)
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 06:47:25.12 ID:y77w5G9IO
金枠ランサーで演出が被ってるのも罪深いよね……
383 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/16(土) 23:23:42.31 ID:t+0lq7280
CM

クレオパトラ「熱が……凄い熱……いやエジプトもかなり熱いけども、この熱さは質が違います!」

白銀「クリスマスなのに! もうすぐクリスマスなのに!?」

クレオパトラ「あの小さいサンタが用意したボックスガチャ用のプレゼントも無駄になりそうですね!」

白銀「それはちょっとシャレにならないよ。本当に」ギリィッ

クレオパトラ(渋ドロップに叩きのめされた顔です……本当に辛い思いをしてきたのですね)

白銀「最悪召喚の方で爆死してもいいからドロップの方は切実に改善してほしいとすら思ってるから……!」

白銀「ああ! 誰か! 誰か助けて! お願い! 私たちにクリスマスをーーーッ!」

????「その願い、聞き届けたり!」

白銀「誰!?」

クレオパトラ「美女!? ローマ!? もちろん――」

アルテラサンタ「私だ」バァーンッ

白パトラ「……」

白パトラ(……いや間近で見てもなんだかわかんないコレ……なに?)

アルテラサンタ「ところで……私は神性持ちだぞ」

白銀「ん? うん。確かに。ステータス見る限りではそうだね?」

アルテラサンタ「神性持ちのサーヴァント、だぞ?」ニコニコ

クレオパトラ「……」

アルテラサンタ「……カメオ出演したいと言ったら、どうする? 泣いて喜ぶか?」ワクワク

白銀「え……いや普通にイヤだけ」

アルテラサンタ「ケインを頭頂部にえいっ」コツンッ

白銀「どぼぅあああああああ!」ダバーッ

クレオパトラ「いやあああああああ! 口からキャンディーが滝のようにーーーッ!」ガビーンッ

白銀「ぼどぼどぼどぼどぼど」ダバーッ

アルテラサンタ「カメオ出演、だぞっ」キラキラ



FGOクリスマスイベント『冥界のメリークリスマス』開催中!
384 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/16(土) 23:25:04.96 ID:t+0lq7280
今日は忙しかったからCMだけで勘弁してつかぁさい!
寝ます!
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 23:37:09.11 ID:o9U/6Pg60
アルテラ「コロシアイは悪い文明! 滅ぼすの決定!」

才囚学園崩壊確定だな
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 00:51:43.48 ID:mcBH4g8kO
ダンガンロンパは悪い文明! 破壊する!

387 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/17(日) 19:16:48.09 ID:EVTy5E8r0
最原「……よし。とっかかりがあれば大丈夫。ありがとうナーサリーさん」

ナーサリー「ううん、いいの! いつも楽しませてもらってるから!」

最原「え?」

ナーサリー「おっと。口が滑ったのだわ……なんでもないの」

春川「……」

春川「結果的には良かったかな。入間が何を考えていたのか、私には微妙にわからないけど」

春川「最原、凄く活き活きしてる」

王馬「もうすっかり生気取り戻した感じだよねー」

白銀「事件ではずっと頼りっきりだったもん。こんなときくらい楽しんでくれてよかったよね」

入間「……そんなことのために作ったわけじゃ……」

入間(……でもなんか、悪い気はしねぇな……クソっ)

最原「あ。真相わかったかも」

入間「だから早ぇーーーよッ!」
388 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/17(日) 19:33:08.61 ID:EVTy5E8r0
イシュタル「……バカね。あの子。入間にサンプリングされたくないのなら、全部の事件に圧勝する以外にも方法があったのに」

ナーサリー「全部の事件にわざと惨敗すればいい、でしょ? それはちょっとつまらなさすぎるのだわ」

イシュタル「確かに私も、勝負そのものを投げ出す人間なんて退屈すぎて射殺したくなるほど嫌いだけど……」

イシュタル(なーんか、危ういのよね。なんでもかんでも巌窟王から吸収しすぎっていうか……)

イシュタル(困難の喉笛を噛み千切るだけが、生き残る手段ってわけでもあるまいに)

最原「……ゲームを続けよう。次の事件だ」ニィッ

王馬「おー!」

イシュタル(すべての出会いが祝福に満ちているわけじゃない、か。考えてみれば当たり前なのにね)

イシュタル(巌窟王。あなた、少しここに長く居過ぎたわ)




一方そのころ カジノ

巌窟王「ジャックポット。ふん、機械相手に運など必要ない。あるのは必然だけだ」

マシン「」メダルジャラジャラーッ

百田「格好つけてる場合じゃねー! テメェもメダルをケースに入れるの手伝えッ!」

アンジー「にゃははー! ハレルヤーッ!」

東条「エンジョイし過ぎね」
389 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/17(日) 19:35:57.53 ID:EVTy5E8r0
ボックス周回強化月間のため今日はここまで!
390 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 17:11:25.15 ID:PLGiuKz4O
本当に4章は短いのだが、膝にディスガイア5 とクリスマスを受けてしまってな……
391 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 18:14:44.62 ID:frxZSdH40
数十分後 新世界プログラム内

最原「……全クリだね」

王馬「最原ちゃんおめでとー! 入間ちゃんが賞品として処女くれるって!」

入間「ひぎゃあ! 勝手に俺様の処女を景品にすんな!」

春川「……え? アンタ処女なの?」

入間「は? え、い、いいいいやそんなわけ……ないのか?」チラッ

白銀「いやこっちに訊かれても!」

入間「……」

入間「ヤッて確かめてみるか?」ズイッ

最原「普通にイヤだよ!」

入間「ぐあはふ!?」ガビーンッ

イシュタル「迫り方も酷いなら振られ方も酷いもんね」
392 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 18:23:55.71 ID:frxZSdH40
入間「……うぐうおおおおおううう……!」ガタガタ

王馬「あらら。最原ちゃんが酷い振り方するから入間ちゃんが想像以上のダメージ受けてるよ」

最原「いや……入間さんなら男なんてとっかえひっかえだろうし、僕一人に振られたところで大丈夫でしょ」

春川「容姿だけは確かにいいからね。容姿だけは」

入間「アホかテメェ! 男をとっかえひっかえとか! そんなことしてたら、いいお嫁さんになれねーだろうが!」

春川「急に幼稚園児みたいなこと言い始めたよ」

白銀「自分の身をひとまず振り返ってほしいよね。一週間分だけでいいから」

ナーサリー「ねえ? スタッフロールがないのなら、そろそろ外に出たいのだわ」

入間「……そこに受話器があんだろ? 受話器を取って自分の名前を呟けば出れる。不明なプログラムの方は知るか」

イシュタル「でしょうね。まあ大丈夫よ、自力で出れるから」

ナーサリー「楽しかったのだわ!」

最原「……うん。僕もだよ」

白銀「謎はほとんど最原くんが解いちゃったようなものだけどね」

春川「手伝いしかできなかったな」

王馬「出しゃばりすぎなんだよッ! 謝れよ! 俺たちに! 主に俺に!」プンスカ

最原「ご、ごめん……」

春川「じゃあ外に出ようか」
393 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 18:45:50.56 ID:frxZSdH40
スパコン室

茶柱「……ふーん……へー……なるほど。ヘッドギアをプレイ中に外すと大惨事が起きるから絶対にやめろと……」

赤松「そう書いてあるね。今は寝ているようにしか見えないけど、意識は全部あの機械の中に飛んでいるから……」パラパラ

赤松「ひとまず自然に出てくるのを待つしかないかな」

茶柱「赤松さんを連れてきて正解でした。転子一人ではどうにもできなかったので……」

茶柱「なるほど。この珍奇な機械でそんなことを」

茶柱「……」

茶柱「最原さんの顔にペンで猫髭書いてみましょうか」

赤松「やめてあげようよ……と言いたいところだけど水性ペンなら冗談で済むかな」

茶柱「流石赤松さん話がわかってます! じゃあ早速」

ピロンッ

赤松「ん……?」

茶柱「ふふふ……じゃあペンを構えて、手先が狂わないようにほっぺに手を添えてしっかりと……」

最原「ん?」

ガサリッ

茶柱「え?」

赤松(あ。最原くんがヘッドギアを外した)

最原「……茶柱さん? 何してるの?」

茶柱「……」

最原「あの……ちょっと距離が近くて落ち着かないんだけど……」

茶柱「!?!?」ガビーンッ
394 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 18:50:46.91 ID:frxZSdH40
おゆはん作ってきます!
395 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 20:16:24.83 ID:frxZSdH40
茶柱「気の迷い……気の迷いです……何故転子は男死に自分から触ったり……?」ガタガタ

王馬「……女の子をとっかえひっかえは最原ちゃんの方じゃない?」

赤松「モテモテだねー。ふふふ」ニヤニヤ

最原(赤松さん段々この空間に毒されてきてるなー……)

春川(善性そのままに才囚学園全生徒の持つ『ウザみ』を獲得してきてる……可哀想に。もう戻れない)ホロリ

赤松「あれ? 春川さん、なんで泣いてるの?」

春川「触らないで。ウザみが移る」グスン

赤松「ウザみ!?」ガビーンッ

最原「ところで二人はこんなところで何を……?」

赤松「意識がない状態で椅子に座ってたみんなのことを心配して、茶柱さんがたまたま近くにいた私を連れて来たんだよ」

赤松「で。さっきまで新世界プログラムの取り扱い説明書を一緒に読んでたの」

赤松「……中ってどんな感じだったの?」

最原「それは僕にはなんとも説明しがたいんだけど……入間さん」

最原「あれ? 入間さんはどこ?」

白銀「さっき、ガックリ肩を落としてどこかに行っちゃった」

最原「……」

最原(諦めてくれるかな? これで)
396 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 20:23:38.80 ID:frxZSdH40
入間「クソっ! クソっ! クソクソクソ! なんでだ! なんで躓かない!」ズンズンッ

入間「百件だぞ! これだけ作ってすべてにおいて惨敗ってどういうことだよ!」

入間「後半からは魔術の絡んだ事件も混じってたんだぞ! アレで解けるなんておかしいだろ!」

入間「何か……何かないか! 俺様は諦めたりしねぇ! そんなことするくらいなら超高校級なんて呼ばれてねぇ!」

入間「勝ちたい! 俺様は勝って、巌窟王を手に入れたい! 世界をもっと良くしたい!」

入間「そのためならどんな犠牲だって……!」

入間「……」

入間「……あ。犠牲にできるもの、あるじゃねーか」

入間「最原を出し抜けるとしたら、もうこの方法しかねぇ……ブッチ切ってやる!」
397 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 20:34:07.25 ID:frxZSdH40
カジノ

天海「押せっ……押せっ……!」

天海「むおおおおおおおおおおおおおおお!」フジワラー

アンジー「おおー! 蘭太郎凄いねー! 本日二回目のジャックポットだよー!」

天海「ついさっきジャックポットがあったばかりだからため込んであるコインはたかが知れてるんすけどー!」

巌窟王「……で。百田の方は」

百田「……」ぐにゃあ〜

巌窟王「お前もうギャンブルをやめろ」

百田「嘘だ……夢に決まってる……」

東条「夢じゃないわよ」
398 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 20:36:35.13 ID:frxZSdH40
今日のところはここまで!
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 20:56:17.90 ID:ffDRQkSW0

ある意味一番ブレてない百田が癒し枠になりそう(小並感
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 21:18:20.79 ID:F90E/J62O
赤松茶柱もこの調子だと常識人枠が最終的にキーボだけになりそうな予感
401 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/18(月) 21:32:37.22 ID:frxZSdH40
善性そのままにウザみを極めるとどうなるか。藤村先生になります
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 21:42:54.62 ID:ffDRQkSW0
外の世界の真実とそのあとに判明する本当の真実でのショック療法にかけよう
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 23:34:05.30 ID:gCsLAksh0
結局本当の真実とか理解できてないまま終わらせちゃったわ。

またやらねばなー
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 23:49:16.46 ID:/K6ZglElO
一体入間は何を犠牲にするのでしょうかねぇ?
1自分の命
2自分の処女
3キーボ
405 :財布ステラァァァァァ! ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/19(火) 19:37:10.79 ID:j8vYgR700
最原(その後、入間さんを探してみたけど、見つけることはできなかった)

最原(……あれだけ徹底的に叩きのめしたので、もう絶対に殺人計画は無理だと気づいてくれたはずだけど)

最原(イヤな予感が頭にこびり付いて離れないのは何故だろう)

最原「……入間さん。寄宿舎にもいないのかな。腕が折れてるのに一体どこに……?」

ガシャコンガシャコン

最原「ん? なにこの音……」

巌窟王「クハハハハハハ! 三代目はモンテ・クリスト伯爵ちゃん!」ガシャコンガシャコン

最原(なんか大きな袋を持った巌窟王さんが変な音を響かせながらやってきてるーーーッ!)ガビーンッ

アンジー「あ。終一ー! 賞品が多すぎて運ぶの大変なんだー! 手伝ってー!」ガシャガシャ

最原「え。賞品……ってまさかコレ」

天海「カジノで大勝ちしてきたっす」

東条「本当に気持ちのいい勝ちっぷりだったわ」

最原「うわ。全員なにかしら持ってるね。本当にみんな大勝してきたんだ」

パンツ一丁の百田「そうでもねーぜ」ズーン

最原「スカンピンになってる!?」ガビーンッ!
406 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/19(火) 19:54:04.60 ID:j8vYgR700
巌窟王「どうやら超高校級の宇宙飛行士にギャンブラーとしての才はないらしいな。欠片も」

百田「ちくしょう……ちくしょう……」エグエグ

巌窟王「さて。最原。お前にはコレをやろう」スッ

最原「え? お裾分け? 別に気を使わなくってもいいのに……」

最原「ん? 手紙?」

果たし状「」ドーン

巌窟王「しまった。間違えた」ブンドリッ

最原「ねえそれ誰に向けたもの!? まさか僕じゃないよね!?」

巌窟王「何のことだ? アンジー」

アンジー「さっぱり心当たりが無いよー!」

巌窟王「お前にはコレだ。手を出せ」

剣山「」ギャランッ

最原「明らかに針の方を手のひらに向けて渡す気だよね!?」ガビーンッ
407 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/19(火) 20:01:32.73 ID:j8vYgR700
天海「アンジーさんの件に関しては驚くほどに大人気ないっすよね……」

巌窟王「む……」

東条「今指摘されて気付いたって顔ね」

巌窟王「……」

ゴソゴソ ポイッ

巌窟王「カフスだ。受け取れ」

最原「え? あ、わっ」キャッチ!

最原「……」

巌窟王「いらないのなら捨てろ」

最原「う、ううん。いるよ。とっても嬉しい」

巌窟王「……フン……アンジー。俺は他の生徒にも賞品を配ってくる。かさばって仕方がないからな」スタスタ

アンジー「早めに帰ってきてねー!」

最原「……ふふっ」

天海「あれだけ邪険にされてても憧れてるんすねー」

東条「まあ……仕方ないわ。彼の言葉は、この空間ではあまりにも刺激的すぎるもの」

東条(でも赤松さんがいつか言った通り……彼のやり方は最原くんにはあまりにも似合ってないのよね)

東条(ちょっとだけ心配よ)
408 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/19(火) 20:15:11.57 ID:j8vYgR700
モノクマ「……アップデートの準備はできてるよ」

モノクマ「あとは生徒全員を……そして巌窟王さんをここに連れて来るだけ」

モノクマ「おびき寄せるだけのネタはどうしようか」

モノクマ「……入間さんを利用する? へえ……いいんじゃない?」

モノクマ「で……キミは全部終わった後どうするの?」

モノクマ「……ふんふん。なるほどなるほど」

モノクマ「マジで?」
409 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/19(火) 20:16:44.11 ID:j8vYgR700
今日のところはここまで!
410 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/20(水) 18:44:51.86 ID:q4bbjtUp0
今日の更新分のクリスマスやったらすぐ!
411 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/20(水) 19:55:15.74 ID:q4bbjtUp0
翌日

東条「……え? 今、なんて?」

入間「真面目に治療受けてやるっつってんだよ」

東条「上から目線なのが気になるけど……あなたにしては随分と殊勝ね」

入間「……ダサイ原に蹂躙されて心が折れて……もうお嫁に行けない」エグエグ

東条「!?!?」ガビーンッ

入間「うう……!」シクシク

東条「……」アタフタ

東条「そ、その……元気を出して。治療に全力を尽くすから……」ナデナデ

入間(ちょれぇ)ニヤァ

入間(ああ。やってやるよ。万が一、俺様が敗れたときのために、あのハンマーは完成させといてやる)

入間(……最後の勝負だ。俺様が勝つ)
412 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/20(水) 20:17:17.70 ID:q4bbjtUp0
朝 アンジーの私室

巌窟王「……ふむ。生徒全員に配ってもまだ余ったな……残りは消耗品だからまだマシか」

巌窟王「さて。後はどうするか……アンジーを起こしてから考えるか」

巌窟王「アンジー。朝だぞ。起きるがいい」

アンジー「うーん……あと……あと……」

巌窟王「クハハ。あと五分とでも言うつもりか? 待たんぞ」

アンジー「あと五日早い……!」

巌窟王「は?」

アンジー「というか、お前誰ぇぇぇぇぇ……? 近くで見ても全っっっ然わからないよぉぉぉぉ」ガタガタ

アンジー「うええええええん……今度はどこの神様ああああああ……?」シクシク

巌窟王「」




アルテラサンタ『虹をまき散らし、抗議しにきたぞ。三代目はモンテ・クリスト伯爵ちゃんではなくアルテラだ』フンス

ドゥムジ『どこの、と言われたらまあ色々と答えに窮します。私と彼女は出身地と成り立ちが違うので』メェー

ドゥムジ『まあこの際それはどうでもいいでしょう。道端にこびりついている麦わらのようなもの。目に留まってもスルー確定です』

アルテラサンタ『……お前はカルデアに召喚されていなかったから、ここにいるのはひたすらおかしいのだが。まあいい』

アルテラサンタ『巌窟王がカジノで当てたプレゼントの約五倍の満足度に至るまでプレゼント攻撃をやめない!』

羊『めー』

羊『めー』

羊『めー』




アンジー「暑苦しいよぉぉぉぉ……! 羊臭いよおおおおお……!」エグエグ

巌窟王「……」ブチッ
413 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/20(水) 20:22:35.03 ID:q4bbjtUp0
カルデア

イシュタル「さーてと。今日も今日とて才囚学園のみんなの観察ねー」

ナーサリー「楽しいわ! 楽しいわ!」クルクル


prrrrr!


イシュタル「あら。誰かしら……って、巌窟王の方か。そういえば昨日は何回も着信履歴があったわね」

イシュタル「なにか緊急の用なのかも」ポチッ

イシュタル「はいはいこちらイシュタルー! 何か用?」

巌窟王『死ね』




ドカァァァァァァンッ!



イシュタル「ぎゃあああああああああああ!」

ナーサリー「ええーーーッ!? デバイスが黒い炎を吐いたのだわーーーッ!?」ガビーンッ!



巌窟王は『どうやったのかは企業秘密』と答えたので、原理は判明しなかった
414 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/20(水) 20:24:59.89 ID:q4bbjtUp0
アンジー「はあ……はあ……あー、苦しかったー。窒息寸前だったよ。ありがとう神様」ゲッソリ

巌窟王「またやつれたな」

アンジー「だ、大丈夫……全然大丈夫だから……」ニコ……ニコ……

巌窟王(なんて張りのない笑顔だ)

巌窟王(ふむ……何か手を考える必要があるか?)

巌窟王(こういうときに頼りになるのは……アイツだな)




病院

入間「へくちっ」
415 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/20(水) 20:25:29.96 ID:q4bbjtUp0
今日のところはここまで!
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/21(木) 00:01:04.90 ID:5URa7jQg0
そこに魔法のカードがあるじゃろ?じゃろ?
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/21(木) 00:01:40.39 ID:5URa7jQg0
すみません、誤爆しました
418 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 07:41:03.05 ID:yfnfZZezO
本当だろうな!? 本当に誤爆なんだろうな!?
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 09:35:03.16 ID:BKJaYV12O
明らかな狙い撃ちだろこれwww
420 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 19:37:05.82 ID:wcBVxcra0
今に……見てろよ……財布ステラで絶対にエレシュキガルの手を掴んでやる……!
421 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 19:38:04.29 ID:wcBVxcra0
あ、更新はご飯作った後で
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 20:43:30.43 ID:iWJ3imCNo
動機ビデオシャッフル並の狙い撃ちで草
423 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 21:15:20.81 ID:wcBVxcra0
中庭

巌窟王「……」キョロキョロ

夢野「んあ? 巌窟王? 何しとるんじゃ、こんなところで」

巌窟王「夢野か。大した用ではないのだが、入間を探している」

夢野「ヤツなら今ごろ病院ではないかのう。色々心境の変化があって、やっとこさ治療を行う気になったらしいぞ?」

巌窟王「……こんなときに限ってまともなことをしてくれる。下らない用事であったなら即座に中断させて攫ったものを」

夢野「なんて?」

巌窟王「クハハ。気のせいだ」

夢野「……のう巌窟王。もうすぐこの学園生活はきっと終わる」

夢野「ウチらはきっとお主のことを忘れん。だからお主も……」

巌窟王「バカめ。俺を誰だと思っている。復讐者たるこの身に、忘却などという救いはない」

巌窟王「……忘れられないさ。何一つとしてな」

夢野「そうか」

夢野「……そうか」ニコリ
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 21:17:42.90 ID:H6y4WJvPO
流星一条って全体攻撃だからボスをとるには足りないよね


あっ………
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/21(木) 21:31:33.96 ID:5URa7jQg0
OCさえ貯まればそれなりの火力が出るから…。ついさっき知ったというか思い出したというか、OCが1だと追加ダメージが出ないのな…
426 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 21:35:23.93 ID:wcBVxcra0
病院

アンジー「……」ウロウロ

東条「あら。夜長さん、どうしたの?」

アンジー「あ。斬美ー! やっはー!」

アンジー「……どうしたのってほど、大した用じゃないんだけど……美兎はどこ?」

入間「俺様がどうかしたか?」

アンジー「あ。後ろにいたんだ」

アンジー「……あのね。美兎。その……ずっと言えなかったことがあるんだけどさー……」

入間「んだァ? カルトブスのくせして、妙に歯切れが悪ィな?」

アンジー「……ごめんなさい。勝手に発明品盗んで」

入間「!」

アンジー「……それだけ。別に許さなくってもいいから、これだけ伝えておきたかったんだー」

アンジー「もうすぐ美兎の発明品で終わっちゃうから」

入間「……」

入間「消えろ。今すぐ。俺様の視界に二度と入るんじゃねえ」

アンジー「……うん。ごめんね」


スタスタスタ


東条「……言い過ぎよ。いくらなんでも」

入間「るっせぇな! わかってんだよクソッ! ていうか発明品を盗まれたこと自体、ついさっきまで忘れてたわッ!」

東条「……え。じゃあなんであんな……」

入間「……言うつもりはねぇ……!」

入間(どっちにしろ決定したことに変更はない。俺様はアンジーから巌窟王を殺して奪うんだ……!)

入間(俺様は……俺様は……!)
427 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 22:02:25.20 ID:wcBVxcra0
昼 食堂

春川「百田。コレ。拾ったから返すね」ポイッ

百田「うおーッ! デバイス! なくしたと思ったデバイスじゃねーか!」キャッチ

百田「ああ、ちくしょう! コレがなくなりさえしなけりゃストレス解消のためにカジノでスカンピンになったりしなかったものをよー!」

春川「ん? なんて?」

百田「なんでもねぇ! ありがとうなハルマキ!」ニカッ

春川「……」ジーン

春川「アンタの感謝なんて一銭の価値もないけど」フッ

王馬「俺も大概だけど春川ちゃんもある意味で『口先だけ』だよね」

春川「殺されたいの?」ギンッ

最原「お、落ち着こうよ……王馬くんに関しては本当の意味で口先だけだからさ」

百田「……お。終一。お前それ、巌窟王がよこしたカフス……」

最原「う」ギクッ

百田「早速付けてんのかよ、滅茶苦茶気に入ったんだな」

最原「あ、あはは……いい趣味してるから、ね……」

春川「地味だけど」

最原(がはあ!)

最原「……みんなは何貰ったの?」

百田「星図」

王馬「お菓子各種」

春川「マンウィ●のCD各種」

最原「凄い! 一貫性が見事にない!」
428 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 22:08:04.81 ID:wcBVxcra0
春川「……聴く?」

百田「聴く」

王馬「ポータブルCDプレイヤーも配布済み……巌窟王ちゃんもやるなー」

最原「プレゼントの質と量も生徒によってマチマチか……」

百田「……」シャカシャカシャカ

春川「夢野のプレゼントが一番意味不明かつショボかったかな。私の知る限りだけど」

最原「何を貰ってたの?」

春川「聴診器。壁に当てたりして、それなりに楽しんでたよ」




女子トイレ

夢野「……?」

夢野「なんじゃ? この先に空間があるような……」

夢野「……あ。開いた」ガコッ
429 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/21(木) 22:08:36.18 ID:wcBVxcra0
今日のところはここまで!
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/21(木) 22:55:30.52 ID:Ia0VjP690


夢野ちゃんある意味大ピンチ
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 10:48:05.40 ID:9mzzNZZBO
>>1が財布ステラしてウルクの王様の宝具がマックスになる呪いをかけといたぞ
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 18:24:41.93 ID:x/OOsb20O
では>>1にアルテラが出る祝福を…
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/22(金) 20:25:02.29 ID:ZvkP3D0X0
槍枠すら当てさせてもらえない>>1かわいそう…。銀槍がバチバチ鳴って金槍に変わり、アイドルが出る祝いを捧げよう
434 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/22(金) 21:30:58.31 ID:CRW2D+m20
人理滅ぼそう
435 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/22(金) 21:35:22.85 ID:CRW2D+m20
それはさておいて日付が変わり次第、最後のガチャに特攻する予定なので、今日はかなりド深夜になるまで更新はないです!
ごめんね!
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 21:36:01.31 ID:wxGScMZx0
人 類 悪 顕 著
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 21:37:15.42 ID:liq6JucX0
インド神話の英雄引いたら起こして
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 01:26:00.66 ID:UCn2ZAlv0
そろそろ爆死の人期待
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 01:46:34.73 ID:aXNTg8dC0
ド深夜とはいつぞえ
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 01:59:10.86 ID:OJ3ZKwZA0
ガチャは悪い文明
441 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 05:11:19.81 ID:XCAkBsSo0
めんご。寝すぎて超早朝になった。
一レスごとに十連回すよ
442 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 05:19:02.09 ID:XCAkBsSo0
夢野「……隠し扉? こんなところに?」

夢野「どこに繋がっておるんじゃろうな、コレ」

夢野「……」

夢野「学校の探索に制限はかけないって校則がわざわざあるくらいじゃ。ちょっと中を覗くくらいなら問題なかろう」

夢野「まさか女子トイレに巌窟王とか最原とか呼べんし」スタスタ




モノクマ「……」

モノクマ「あーあ。入っちゃった」
443 :あ……あ……まったく意味不明に刑部姫(二人目)がすり抜け…… ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 05:31:13.45 ID:XCAkBsSo0
夢野「……なんじゃあ!? ここは!? な、なんか……なんか怪しすぎるぞ! 滅茶苦茶!」

夢野「具体的に『どこが』とか言われたらツッコミどころの多さに眩暈がしそうじゃ!」

夢野「よくもまあこんなに怪しい部屋を作れたモンじゃな!?」キョロキョロ

カタンッ

夢野「ッ!?」ビクゥッ

白銀「あ。夢野さん……? な、何してるの、こんなところで……?」

夢野「し、白銀か……なんじゃ、おどかすな」フイー

白銀「女子トイレに来たら、何か隠し扉的なものが開いてたから来たんだけど……」

夢野「おお! そうじゃ! 巌窟王から貰った聴診器を使っておったらこんな場所に!」

夢野「凄いぞ白銀! 怪しさ満点じゃ! どう見てもコレは!」

白銀「うん。首謀者の部屋……だよね」

白銀「……一旦上に出ない?」

夢野「そうじゃな。流石にもう女子トイレだからとかどうだとか言ってる場合じゃないぞ!」

夢野「すぐに最原と巌窟王を呼んでこなくては!」ダッ

白銀「……あ! 夢野さん! 待って! これを見て!」

夢野「んあ? いや、これを見てとか言われても、ここ微妙に薄暗いからわからんぞ」

白銀「あ、ごめん」
444 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 05:36:00.82 ID:XCAkBsSo0
バァンッ

白銀「はい。明るくしたよ」

夢野「……び、ビックリしたぞ。なんじゃ今の音。しかも明るくなったって一瞬だけじゃったし」

ポタッ

夢野「……」

夢野「んあ? なんじゃ? 何かウチの制服が濡れて……」ポタポタッ

夢野「……い……た……い……」


バタリッ


白銀「……やっぱ拳銃にライトとしての機能を期待しても無駄かぁ」

白銀「流石にここを見られたら帰せないんだよね」

白銀「……おやすみ夢野さん」

夢野「最、原……巌窟王……首謀者の部屋が……見つかって……」

白銀「……」

白銀「不愉快な寝言だなぁ」
445 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 05:37:48.33 ID:XCAkBsSo0
あ……あ……エレちゃん来た……愛でる……愛でるので……中断……
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 08:03:41.96 ID:OZuo25vO0
夢野死んでしまうん?
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/23(土) 08:16:08.93 ID:04tc20VJ0
そのエレちゃん真の英雄は目で[ピーーー]人だったりしない?本物のエレちゃん?…チッ(おめでとうございます、大切に育てるんじゃよ)
448 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 16:58:47.71 ID:XCAkBsSo0
学園のどこかの教室

巌窟王「……!」

星「どうした? 巌窟王」

巌窟王「今、夢野の声が聞こえた気がした」

王馬「夢野ちゃんが……?」

星「なにかあったのかもしんねーな……」

星「……それはさておいてフルハウスだ」

王馬「ストレートフラッシュ」

巌窟王「ファイブカード」

星「何っ!?」

王馬「い、イカサマだ! イカサマだよこんなん!」

巌窟王「クハハハハハハ! 言いがかりだな! 早くコインをよこせ!」

燃え尽きた百田「あばよ……ダチ公……」

春川「百田ーーーッ!」
449 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 17:15:14.16 ID:XCAkBsSo0
春川「……で。ポーカー対決の順位は……」

王馬「一位巌窟王ちゃん。二位が星ちゃん。三位なんていうパッとしない順位で凹んでるのが俺」

王馬「あとはアホみたいについてなかった百田ちゃんがブッチ切りの最下位だね!」

星「まさか賭け事がこんなに強いとは……」

巌窟王「曲がりなりにも英霊。あらゆる分野においてただの人間に負けるわけがないだろう」

巌窟王(そういえば英雄王はチェスにおいては無敵だったな。千里眼のせいで『理屈上必勝法がある勝負全般に無敵』だったか)

巌窟王「俺に勝ちたければ動体視力を鍛えてからにするべきだな」

王馬「やっぱりイカサマしてたんじゃーん!」

星「まあいい。一人ズタボロになってくれたヤツがいてくれたお陰で、俺はギリギリ黒字だったからな」

百田の燃えカス「」

春川「……」ベッシベッシ

巌窟王「よせ。叩いても元に戻らんぞ」
450 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 17:21:52.92 ID:XCAkBsSo0
巌窟王「さて。時間つぶしは終了。俺はこのあたりで失礼する」

春川「……ああ。そういえば入間と約束してたって言ってたね」

星「何を頼む気だ?」

巌窟王「俺のホームの不手際、いや俺自身の不手際だから言いふらしたくはないな」

巌窟王「……クハハ。圧勝すぎて退屈だったが筋は悪くなかったな?」

百田「俺のことか!?」ガバッ

春川(あ。起きた)

巌窟王「星のことだ。お前は論外だな」

百田「」バタリッ

春川(そしてまた死んだ……)
451 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 17:23:27.80 ID:XCAkBsSo0
夕ご飯作ってきます!
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 18:00:14.98 ID:UCn2ZAlv0
エレちゃんっていうからブラヴァツキー夫人の方かと思った
453 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 18:44:24.65 ID:XCAkBsSo0
東条「……この分なら明日には骨がくっつくわ。完璧とは言えないけど」

入間「治り方が速過ぎて怖ぇーッ! 痛みが引きすぎだろ! なんじゃこりゃ!」

東条「……」

入間「……?」

東条「聞いたら後悔するわよ?」

入間「ひえっ……」

東条「ところであなた、巌窟王さんと約束していたんじゃなかったかしら」

入間「ろ、露骨に話題を逸らしやがって……いや聞きたくもねーけど!」

入間「行くよ! 行く行く! ていうかもう一刻も早くここを去りてぇ! じゃあな!」ズカズカ

東条「……」

東条「……実は寿命を縮めて無理やり治癒能力を活性化させているの。無理な接骨のせいであなたの寿命は約三年ほど削れて」ペラペラ

入間「助けて巌窟王ーーーッ!」ピューッ

東条「……ふふ。冗談よ……」

東条「半分は」
454 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 18:52:20.19 ID:XCAkBsSo0
病院ロビー

巌窟王「……来たか。入間」

入間「ひい……ひい……が、巌窟王……!」

巌窟王(何故か妙に息を切らしているな。まあ元気そうなら何よりだが)

巌窟王「早速だが、お前に頼みたいことがある。かなり切実な問題だ」

巌窟王「アンジーを助けろ」

入間「ん……」

入間(ついさっきかなり手酷く当たったから、できれば断りてぇんだけど……)

巌窟王「最近、我がホームからアンジーに対しての精神攻撃が盛んにおこなわれていてな」

巌窟王「つまるところ悪夢だ。お前は夢を見れなくなる装置を作るだけでいい」

入間「一方的につらつら言ってくれるぜ。そんな装置そうそう簡単に作れるわけ……」

入間「……」

入間「いや。都合よくあったな。ちょうど」
455 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 19:00:28.54 ID:XCAkBsSo0
最原(事件はいつも水面下で動く)

最原(僕たちが『夢野さんがいない』ということに気付いたのは、あの忌まわしい事件の起こるちょっと前になってからだった)

最原(……いつもそうだった。僕が気付いたときには全部手遅れで……)

最原(事態は最悪の方向に転がっていく)

最原(僕はいつだって無力だった)




図書室の向こうの隠し部屋

モノクマ「で。どうするの? 首謀者さん」

白銀「んー。ま、どうとでもなるでしょ。大丈夫大丈夫」

白銀「というか、私たちに負けはないよ。巌窟王さんがいる限りはね」

モノクマ「……楽観的だなぁ。コロシアイの首謀者にしては」

白銀「夢野さんを片付けるのは私がやるよ。モノクマは適当にぶらぶらしといて」

モノクマ「あーい」

白銀「さぁて……勝負はここからだよ。みんな」ニヤァ
456 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 19:01:30.25 ID:XCAkBsSo0
周回タイム! エレシュキガルのためにも全力さ!
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 19:11:12.29 ID:PbUNnSrwO
ンアー
巌窟王「何やら夢野の声が…?」
星「何かあったかもしれないな…それはさておいてストレートフラッシュだ。」

星ぃ…。
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 19:42:44.46 ID:E5+n4Pgg0
夢野ちゃん死んだら最原と茶柱絶望や発狂なんてレベルじゃ済まなそう
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 19:57:58.34 ID:wTNob97wO
このストーリーだと東条もかなり夢野に救われてるし、一気に絶望しそう
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 20:22:30.68 ID:jEYIK1KxO
白銀の言う負けってどっちの意味だろうな
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/23(土) 20:27:53.45 ID:04tc20VJ0
『ダンガンロンパ』が盛り上がりさえすれば、どんなこともするし受け入れそうだよな。白銀ってある意味無敵だったりしてな
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 20:37:07.96 ID:duuDnBFdo
実際巌窟王がいる限りは希望を捨てることはなさそうだし、絶望希望ルートで盛り上がるからつむつむの勝ちになりそう
463 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/23(土) 23:06:13.13 ID:XCAkBsSo0
三枚の諭吉ウォリアーをリリースした結果、不夜キャスさん(すり抜け)、おっきー(すり抜け)、エレシュキガル(本命)がやってきました。
よくやった方だよな……あばよ……諭吉(ダチ)公……


続きは明日だけどクリスマスラストスパートなんで察してください
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 23:33:12.51 ID:kW0wrQNP0
三万でそれなら大当たりだな。羨ましい

俺は福袋でエレちゃん迎えてやる
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 01:25:22.73 ID:+obHDYVKo
諭吉の人数数えてたら出るもんも出ないぞ!
俺ここ半年くらいでピックアップ鯖殆ど出したけど諭吉のことなんか何も覚えてないからな!
きっと呼符と詫び石で全部出たんだと信じとるんや…
466 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 17:06:14.97 ID:nI0W64No0
カルデア

ナーサリー「……大丈夫かしらイシュタル。もう手術室に入ってから相当立つけど」

ウィィィィンッ

ナーサリー「あ! 先生! イシュタルは……!」

ナイチンゲール「大丈夫。命に別状はありません。ただ……」

ナーサリー「ただ?」

ナイチンゲール「……頭に思い切り炎を食らった影響か、髪の色が変わりました」

エレシュキガル「変わっちゃったのだわー。金髪になっちゃったのだわー。ついでに属性も混沌・悪になったのだわー」ボウヨミー

ナーサリー「うふふ! 大丈夫よ! 大した違いはないのだわ! 相変わらず素敵よイシュタル!」

ナーサリー「むしろ……ちょっと可愛くなったかしら?」

エレシュキガル「あらそう? ありがとう、うふふ」

イシュタル「はい、つまさきをまず踏みつけます」フミッ

エレシュキガル「え?」

イシュタル「そして力が逃げられなくなったのを確認してから……息を整えて」スーハー

イシュタル「鉄、山、靠ォ!」ドカァァァァンッ

エレシュキガル「ぎゃああああああああああ!」

ナーサリー「……ちょっとふざけていただけなのに酷いと思うの」

イシュタル「度が過ぎてんでしょうがァ! 私こっち! 私がイシュタル!」

エレシュキガル「アーチャーはランサーに対して攻撃が半減って聞いてたのに……」プルプル

イシュタル「私、ライダーだからッ! キチンと覚えておけっての!」
467 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 17:15:10.86 ID:nI0W64No0
ナイチンゲール「……仲がよろしくて大変結構。大して興味はありませんが」

ナイチンゲール「ところで、治療が終わった直後で申し訳ないのですが」

イシュタル「ん? なに?」

ナイチンゲール「……いえ。なんでもありません。自分で探します」

ナーサリー「!」

ナーサリー「……」

イシュタル(これもしかしなくっても巌窟王のことじゃ……)

ナーサリー(私たちに居場所を訊こうとしたのかしら。こっちの時間では彼が消えてそんなに時間経ってないのだけど)

ナーサリー(……そろそろ帰らせないとまずいかもしれないわね。アリスが夢から覚めるように)

エレシュキガル「もしかして巌窟王のことかしら? 彼なら今――」

ナーサリー「広辞苑もお友達よ!」ガンッ

エレシュキガル「がはぁっ」

イシュタル「お友達って割には鈍器にしてるけど」

ナーサリー「薄っぺらな友達よ。厚いけど」

イシュタル「物語以外には結構キツイわね……」
468 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 17:33:03.12 ID:nI0W64No0
才囚学園 食堂

巌窟王「新世界プログラム……だと?」

入間「ああ。つまり、悪夢を見れないようにするには、こっちで夢の内容を弄っちまえばいい」

入間「夢の中で更に夢は見れないからな」

巌窟王「……」

巌窟王(前に叩き込まれた情報系の知識の中に、ムーンセルの記録も付録としてついてきていたが……)

巌窟王(確かに、あの空間でも夢は見れないらしいな)

巌窟王「ふむ。いいだろう。ひとまずそれで手を打つ。だが」

入間「当然対症療法だ。根本的に解決するためには準備が足りねぇ。コンドームなしでヤるようなもんだぜ」

入間「ひとまずアンジーはこの空間にぶち込む。その後、綿密にデータを取って対策を考える」

入間「俺様に似合わねぇ、クッソみたいに地道〜! な作業だが仕方ねぇ」

巌窟王「……ふん」ニヤッ

入間「んだよ、その笑いは」

巌窟王「特に意味や理由などない。ただそうだな。入間、お前は意外と優しいヤツだ」

入間「……!」

巌窟王「……クハハ! 手伝えることがあったら言うがいい。俺が片付けてやろう」

入間「……」

入間「ハッ。カス脳が。俺様一人で充分に決まってんだろ」
469 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 17:35:51.77 ID:nI0W64No0
休憩します!
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 18:10:51.13 ID:WKDz7BQlo
入間ってよほど追い詰められないと人殺しとか出来ないと思うんだよな
原作はかなり精神的に来てたけど無駄な言い訳連発してさっさと襲わなかったからやられたし
471 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 20:06:21.86 ID:nI0W64No0
茶柱「……あれ。夢野さんがいませんね」

最原「そういうこともあるんじゃない? 夕食の時間は東条さんが怪我して以来、全員バラバラになっちゃったから」

天海「赤松さんなんか、最近は研究教室に引きこもって、呼ばない限りは食事もとらない有様っすよ」

天海「あの調子だと睡眠時間も削ってるんじゃないっすかね」

最原「え。何かイヤなことでもあったの?」

天海「逆っすよ。巌窟王さんのせいで『この空間が安心できてる』から、こんなことになってるんす」

天海「多分アレが本当の赤松さんのライフスタイルなんっすよ。きっと」

最原(本当に自己申告通りに寝食忘れちゃうのか……)

真宮寺「……でも夢野さんが来ないのは心配だネ。確かに彼女は怠惰の極み乙女だったけどさ」

真宮寺「この時間に食事に来ないのは初めてかもしれないヨ」

最原「最近はそんなに怠惰って感じはしないけど」

茶柱「いや。巌窟王さんへの対抗意識で燃えてますが、ふと電池が切れて『めんどい』しか言わない可愛い生物に豹変するんですよ」

茶柱「……ていうか真宮寺さん、もうすっかり元通り馴染んでますね……」

真宮寺「ククク。そうでもないヨ。だってほら、巌窟王さんがたまにこっちに消しゴムを千切って投げつけてくるからネ」コツンコツンッ

巌窟王「……」シュッシュッ

真宮寺「夕飯のお皿に消しゴムが入らないように苦労するヨ」

最原「巌窟王さん! 小学生みたいなことしないで!」

最原(あれ。そういえばアンジーさんもいない……?)
472 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 20:16:48.07 ID:nI0W64No0
最原(あ。いや。いた。いたけど……食堂の外で何してるんだろう)

アンジー(美兎から『二度と視界に入るな』って言われたから視界に入らないよう注意しないとねー)

アンジー(美兎が出て行ってから夕飯にしよー)

最原(なんか妙に入間さんを注意してるけど……)

茶柱「……ひとまずご飯食べ終わったら夢野さん探してみます」

最原「手伝おうか?」

茶柱「やめてください。あなたが関わると逆説的に事件が起きそうです」

真宮寺「探偵あるところに事件ありってネ」

最原(ひ、否定したいけどできない……!)

天海「……そういえば白銀さんもいないっすね」

真宮寺「自分の研究教室にいるんじゃないかな。最近解放されたって喜んでるの見たしネ」

最原「……今更だけど、ワンマンプレイが大好きな人ばっかりだなぁ」

天海「当然っすよ。全員、別々の才能を持った超高校級なんすから」
473 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 20:31:43.91 ID:nI0W64No0
巌窟王(さて。俺はどうするか……少なくとも今日も女神陣からの精神攻撃は来るだろうからな)

巌窟王(育ち盛りの女子に徹夜させるわけにもいかない。本当にどうしたものか……)

ピロンッ

巌窟王(む。カルデアからメッセージ……ナーサリーからか?)

ナーサリーからのメール『一緒のお布団で寝たら、ベッドの下の怪物も怖くないわ!』

巌窟王(……ふむ。さて……まさか俺が一緒に寝るわけにもいくまい。となると……)

バタンッ

赤松「ああ! モノクマにピアノのチューニングさせてたらもうこんな時間!」

最原「あ。赤松さん」

天海「今日は自力で研究教室出れたんすね」

赤松「ひ、酷いよ! いつも自力で出れないみたいな言い方!」

赤松「……まあ実際そうだけど。ちょっとだけ」

巌窟王「よし。お前だ」ガシッ

赤松「へ?」
474 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/24(日) 20:32:26.42 ID:nI0W64No0
今日のところはここまで!
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 20:45:08.19 ID:rAHbU697o
東条はまだ食事作れないのか
しかしみんなもう少し秘密子のことを心配しても……
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 20:47:58.16 ID:CFqfIDBkO

赤松ちゃんはポンコツ可愛い
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 23:01:54.86 ID:+5ifFpgZ0
こうしてみるとスーダン組って協調性高かったんだな

478 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 19:29:45.19 ID:OIbAI/Cj0
夜 アンジーの私室

巌窟王「そういうわけだ。今日はアンジーの精神を守るために一緒のベッドで寝てもらうぞ!」

赤松「ええーっ……急にそんなこと言われても……」

赤松「お菓子の準備とかジュースの準備とかパジャマの準備とか自分用のお風呂の道具とか色々用意しなきゃなのに……」

アンジー「ビックリしたー。楓ってば凄く乗り気だよー」

赤松「一回調達しに行っていい? いきなり連れ込まれたから本当なにも用意してないよ」

巌窟王「……」ポチポチ

prrrr!

ナーサリー『はいはーい! こちらナーサリーライム! 寝る前の物語をご所望なら不夜城のキャスターを呼んできましょうか?』

巌窟王「……違うな。お前ではない。BBはどうした?」

ナーサリー『ああ。彼女? ちょっと色々あってグロッキーだけど……必要なら引きずり出してくるわ?』

巌窟王「最悪、イシュタルの方でも構わん。女子会? とやらに必要な道具を一式用意してこっちによこせ」

エレシュキガル『女子会!? え? え? 女子会するの? 私も参加していい!?』

バキィッ

エレシュキガル『ごへあ!』

イシュタル『はいはい調子乗らなーい。通信に関してはこっちに任せてちょうだいな』

イシュタル『女子会? いいわよ。寄宿舎の近くに転送されるように手配するわね』

イシュタル『……鈴鹿の部屋にそれっぽいの沢山あったわね?』

ナーサリー『もうカルデアの物資に手を出すわけにはいかないから、彼女から強奪……もとい借りてくるのだわ!』

赤松「い、至れり尽くせり……」
479 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 19:42:48.20 ID:OIbAI/Cj0
鈴鹿から強奪した物資リスト

・お菓子類およびジュース類
・着ぐるみ型パジャマ他フリーサイズルームウェア
・洗顔料、洗髪セット、入浴剤、化粧水や乳液など各種
・マニキュアなどをはじめとした軽い化粧道具
・自撮り棒(対応する機器がないのでコレは無意味)

巌窟王「これだけあれば問題ないだろう」

赤松「う、うん。大丈夫。大丈夫だけど……」

赤松「……あのさ。ホームの方は大丈夫なの? 明らかに無許可で持ってきてるよね?」

ナーサリー『鈴鹿なら強奪したときにありえないしーーーッ! と叫んでぶっ倒れて心肺停止状態よ』

赤松「殺したの!?」ガビーンッ

ナーサリー『そういうののスペシャリストに任せているだけで死んではいないわ。正確に言うなら心臓が止まって息もしてないだけよ』

エレシュキガル『ごめん。サーヴァント状態だと権能がまともに働かないから一日しか持たないのだけど……』

イシュタル『エレちゃん、がんばえー』

エレシュキガル『ぶっ殺したーい』

巌窟王「これでもう大丈夫だな。憂いは排した!」

赤松「……えーと」

アンジー「……」

アンジー「いや、アンジーはいいよ。ていうか一度たりとも気にしたことないから別にいいんだけどさ」

巌窟王「ム?」

アンジー「……楓はそうじゃないからさー。ね?」

巌窟王「……」

巌窟王(俺が憂いか……!?)ガビーンッ

赤松「ごめん。流石に巌窟王さんの目の前で着替えたくない」

巌窟王「……今日は外で夜を越す……」シュン

赤松「本当ごめん……」
480 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 19:58:01.22 ID:OIbAI/Cj0
赤松「それにしてもこれだけあると、二人だけっていうのが妙に残念だよね」

アンジー「他の人に声をかけようにも、個室ってそんなに広くないから無理っぽそうだしねー」

赤松「あ! じゃあ外に出たら今度はみんなで女子会しようよ!」

アンジー「……」

アンジー「そのときはアンジーはいないかなー」

赤松「え。なんで?」

アンジー(美兎が……って言うのはちょっと、告発してるみたいでイヤだなー)

アンジー「ううん、なんでもないよー! それより、せっかくの神様の恵みだから、しっかり消費しないとねー!」

赤松「……うん! 太るのとか今日だけは無視しちゃおう!」





寄宿舎の外

巌窟王「……図書室で本を読みながら時間を潰すか」

巌窟王「む?」

茶柱「……」キョロキョロ

茶柱「……」オロオロ

巌窟王(あれは……茶柱か? まだ夢野が見つからないのか)

白銀「……!」

白銀「……」タッ

巌窟王(白銀……? 茶柱に近づいていくな)

巌窟王「……」

白銀「……!」

茶柱「……」ホッ

巌窟王(どうやら白銀が夢野を見つけたようだ)

巌窟王(何事もなくて良かった、と言ったところか?)

巌窟王(……つまらない。図書室に向かうか)スタスタ
481 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 19:58:56.77 ID:OIbAI/Cj0
せめて30箱くらいは開けたい……休憩します!
482 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 20:59:23.54 ID:OIbAI/Cj0
病院

最原「……今日は入間さんはこっちに泊まるの?」

東条「ええ。寝ている間も治療は続行よ」

最原「今更だけど、妙な話だよね。こんなに早く骨折が治るのに、東条さんの怪我の方はまだ治りかけだなんて」

東条「理由はいくつかあるわ。まず最初に、この病院が開設されたのがつい最近だったから」

東条「それと『あんな治療方法を施されるくらいなら舌を噛み千切って死んだ方がマシ』だからよ」

最原(本当に何をしてるんだ……?)

東条「……ともかく、私の手の方もそろそろ完治するわ。品揃えは悪いけど、決してハリボテってわけじゃないから」

最原「そっか。よかった」

最原「……じゃあ、入間さんによろしく。僕はもう帰って寝るよ」

東条「ええ。おやすみなさい」

最原(さてと。今日は図書室から借りてきた小説を読みながら寝ようかな。まだ読みかけだし)スタスタ


チラッ


最原「……」

最原(今、誰かが薬品庫に入った?)
483 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 21:03:44.46 ID:OIbAI/Cj0
百田「……」ゴソゴソ

百田「チッ。しけてやがるな」

最原「百田くん? 何してるの?」

百田「おおっ!?」ビクゥッ

百田「って、なんだ終一かよ。それはこっちの台詞だぜ」

最原「僕は入間さんの容体を確かめに来ただけだよ。で、質問に戻るけど……」

百田「……」

百田「頭がいてーから頭痛薬を探してただけだ」

最原「……そう」

最原(何か違和感があるけど……深く追求するほどでもないか)

百田「……なあ終一。俺、ずっとテメェに言おう言おうと思って先延ばしにしてたことがあったんだけどよ」

最原「なに?」

百田「俺は……」


ブツンッ


最原「……」

最原「停電?」

百田「真っ暗で何も見えねぇ……窓から月明かりが入るだけだ……」
484 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 21:13:02.85 ID:OIbAI/Cj0
??????「しくしく……しくしく……」

最原「百田くん? 何か言った?」

百田「いや何も……ていうか終一。なに女々しく泣いてんだよ」

最原「いや僕じゃないけど……」

??????『暇だわ……まさかあそこまで拒否られた手前、今日も加護を与えに行くってほど空気読めなくはないし』

????『あら。大丈夫よ私。玩具なら他にもあるもの』

?????『姉様方……あまりこういう趣向は……その……』

最原「……」

百田「……」

最原(明らかに何かがいる……!)ゾクッ

エウリュアレちゃん人形『一夜だけの特別な奇跡よ。思う存分楽しんでね』

ステンノちゃん人形『というか最低でも私たちが楽しめればいいのだけど』

メドゥーサちゃん人形『……すみません。ホントすみません。マジで』

百田「……」

百田「ぎゃああああああああ! 人形が歩いて喋ってこっちに来てるぅーーーッ!」ガビーンッ

ステンノちゃん人形『見舞い品にこっそり紛れ込ませといて助かったわ。動かせるのは一度きりだけど』

百田「逃げるぞ終一! ああ、開かない! ドアが開かない!」ガチャガチャ

最原「百田くん落ち着いて! そのドアはスライド式だよ!」
485 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 21:19:52.16 ID:OIbAI/Cj0
百田「おっし開いた! さっさと外に出――!」

エウリュアレ『病院なら無意味に迷宮化させたので簡単には出れないわよ』

最原「え? あ? あ、本当だ。なんか間取りが全体的にありえないことになってる!」ガビーンッ

百田「し、しかも引き返せなくなってんぞオイ! さっきの扉はどこだ!?」キョロキョロ

ドスンッ ドスンッ ドスンッ

最原「……なに、この音。何かがこっちに近づいてきてるような……」

ミニチュア太陽神殿「デース!」ドスンッ

ミニチュア太陽神殿「デース!」ドスンッ

ミニチュア太陽神殿「千里の道も一歩からデース!」ドスンッ

最原(あのなんだかよくわからないオブジェが飛び跳ねながらこっちに向かってきてるーーーッ!)ガビーンッ

百田「……」

百田「あぶあぶあぶあぶ」ブクブク

最原「百田くん! 気をしっかり持って! このままだと多分押しつぶされる! 走って!」ユサユサ

ミニチュア太陽神殿「飛び跳ねて移動するの飽きたのでスライドで移動しマース!」スイーッ

最原「うわあああああああ! 動きがひたすら気持ち悪いーーーッ! しかも早ッ!」

百田「ああああああああああああ! ぎゃああああああああああああ!」ドタターッ

最原「ああ、待っ……先に行かないで百田くん! 百田くーーーんッ!」





入間の病室

東条「……あら? 誰かの声が聞こえたような……気のせいかしら?」

入間「ぐー」

東条「まあいいわ。治療続行よ」


東条たちのいる場所は特に変化はなかった
486 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 21:27:48.77 ID:OIbAI/Cj0
アンジーの私室

アンジー「それでねー! そのときの終一がとっても格好よく見えてねー!」

赤松「あー、わかるわかる。しめるときはキッチリしめるよねー」

赤松「あ。ポテチ切れちゃった……新しく開け……いやでも」

アンジー「今日はカロリーとか気にしないでいいって神様も言うよー!」バリンッ

赤松「あはは! 悪いんだー!」



迷宮化した病院

ゾンビ鈴鹿「カエセ……カエセ……」ユラユラ

百田「ぎゃーーー! 狐耳でJKルックのゾンビがこっちに歩いてくるーーーッ!」ガビーンッ

最原「な、なんだろう。恨み辛みだけがひたすら声色から伝わってくる……」

ゾンビ鈴鹿「ピザポテーッ!」ダッシュ

ガシッ

百田「何ィ!? 走れるタイプのゾンビだとぅ!? や、やめ、放……」

ガブリッ

百田「ああああああああああっぎゃああああああああああ!」
487 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/25(月) 21:28:28.69 ID:OIbAI/Cj0
今日のところはここまで!
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 22:40:06.79 ID:zgsCy+tO0
転子ちゃん騙すとか白銀許さん
489 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 06:32:47.70 ID:t4tWyQUp0
翌朝 病院ロビー

最原「……」ゲッソリ

百田「……」ゲッソリ

最原「やっと……脱出できたね……」

百田「やめろ。もう本当やめろさっきまでの話をするの。マジで忘れたい」

最原「まさかあの謎の狐耳女子高生に電気ショックを与えて蘇生させてゾンビ化を解くなんて思わなかったよ……」

最原「生き返らせる方向でゾンビを除去するとか発想が完璧に百田くんだよね」

百田「だからやめろって……」

最原「生き返った後、何回か礼を言った後どこかに消えていったけど、なんだろう。成仏したのかな」



回想鈴鹿『マジでサンキュ! じゃあ私、このままカルデアに帰って女神どもを全員剣の錆にしてくるから!』

回想鈴鹿『もう悪夢の心配しなくていいってガンちゃん(巌窟王)とアンちゃん(アンジー)に報告よろよろー!』



最原「言っていることの半分以上は意味不明だったな……」

百田「やめろ! 成仏したヤツの言うことなんか思い出したくもねぇ!」

最原「成仏したのにまだ怖いの!?」
490 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 06:41:29.73 ID:t4tWyQUp0
最原「夜通し走り回って疲れたよ。もうこのまま帰って寝る……」

百田「おいおい。傷だらけだろうが。東条に怪我を治療してもらってからの方が……」

最原「それ百田くんも同じだから……お互いボロボロだよね……」

最原「酷い夜だったぁ……」ズーン





アンジーの私室

赤松「……」

赤松「ああ、そっか。昨日はアンジーさんの部屋に泊まったんだっけ」

アンジー「……むにゃ」スヤァ

赤松「……ふふ。寝ているときは流石に静かだね」

赤松「この光景を巌窟王さんは毎夜見てたのかー……今から考えてみると若干犯罪臭いな」

赤松「……悪夢は見なかったみたい」

赤松「いい夜だったなぁ」
491 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 06:43:09.90 ID:t4tWyQUp0
休憩します!
ここで普通のダンガンロンパなら夜の内に事件が起こっていて、最原と百田、アンジーと赤松、東条と入間にアリバイができていて、そこから議論が展開していく学級裁判が起こるのでしょう……実際にはもう事件ないんですけど
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 07:07:47.68 ID:kZLcBm06O

ほんとぉ?
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 07:55:11.31 ID:qWq6pwDH0
夢野「ほんとじゃな?」
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 20:25:58.11 ID:FBg5Dn3k0
ってことは誰も死なないんだね!
495 :もし嘘だったら木の下に埋めてもらっても構わないよ! ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 20:43:09.60 ID:t4tWyQUp0
病院

東条「……というわけで完治よ」

入間「おいおい。いくら何でも骨折が一夜で治るわけ……」

入間「嘘だろマジで治ってやがる!」ガビーンッ

東条「何をしたのかは具体的には聞かない方がいいわ。産まれて来たことを後悔したくないのなら」

入間「……」ガタガタ

東条「顔色が青いわよ。朝ごはんを作ってあげましょうか?」

入間「お、おう。ところでババァ。一つ聞きたいことがあるんだけどよ」

入間「奥歯が滅茶苦茶痛ぇんだけど……」

東条「無理な治療の副作用よ。三日以内に親知らずが爆発して死ぬわ」

入間「」

東条「……四分の一くらい冗談よ」

入間「ほぼ本当じゃねーかッ! い、痛い! 物凄く奥歯が痛いいいいいい!」

入間「いや腕の治療でなんで親知らずが痛くなるのかまったく原理がわからねぇけど痛いことだけは確かだ! 痛い痛い痛い!」ジタバタ

東条「三日待って」

入間「さっきの言葉聞く限り待ちたくねーよッ!」
496 :俺は嘘がこの世で一番嫌いなんだ! ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 20:56:56.52 ID:t4tWyQUp0
八時以降 食堂

巌窟王「……さて。今日は何を作るか……サラダを作ってから考えるか」

茶柱「あれ? 巌窟王さん? 料理とかするんですね?」

巌窟王「東条がメイドとしての機能を失ったあたりから手慰みにな」

巌窟王「アンジーも喜ぶ。ただ茹でるタイプのレトルトが中心になるがな」

茶柱「まあ料理の素人がやろうとすれば自然にそうなりますよね……」

巌窟王「夢野は見つかったのか?」

茶柱「あ! ええ! 白銀さんが見つけてくれたみたいで!」

茶柱「なんでも転子が学園中を駆けずり回っている間に寄宿舎に戻ってたみたいです!」

巌窟王「そうか」

茶柱「……あ。なんかいい匂い……コーヒーです? コレだけは本格的ですね?」

巌窟王「……飲むか?」

茶柱「……」

茶柱「いえ。遠慮しておきます。男死からの施しとか受け取りたくありませんし」

茶柱「アンジーさんのものでしょう? それは」

巌窟王「……アンジーはどうなったか……今日は無事だといいが」
497 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 21:14:39.99 ID:t4tWyQUp0
新世界プログラムの部屋

モノクマ「はい。指示の通り、思い出しライトをポンと中に置いといたよ」

白銀「ありがと。これで多分もう大丈夫だよ」

モノクマ「……ところで、茶柱さんにあんな薄っぺらすぎる嘘吐いて大丈夫だったの?」

モノクマ「すぐにバレるよね?」

白銀「ん? 別にバレても構わないけど?」

モノクマ「……何する気? 最終的に何人か間引くんだよね? 巌窟王さん含めて」

白銀「もちろんその決定は覆さないけどさ」

白銀「ちょっと余興を……ね」

モノクマ「ゴン太くんの研究教室からクロバエとか盗んだり、わざわざ廃棄場から腐った果物とか持ってきたのは何のため?」

モノクマ「特に必要だとは思えないけど」

白銀「まあ全然必要ないから後で全部捨てるけど、念のため。念のため……ね」ニヤァ

白銀「さぁて。入間さんは踊ってくれるかな? 彼女に便乗する予定だから動いてくれないと困るよ?」
498 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/26(火) 21:17:46.58 ID:t4tWyQUp0
今日のところはここまで!
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 22:36:28.13 ID:qWq6pwDH0


夢野の状態によっちゃ白銀とモノクマ(とTDR)生きて帰れんな
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 23:25:15.46 ID:EySRBA9u0

色んなモノが貯めに溜まったせいか何が起きるかわからなくてワクテカすぎる
正月ピックアップは新サーヴァントもいいけど巌窟王とジャンヌオルタが欲しい新規心
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 13:53:59.25 ID:NqvvKfA0O
事件は起きない(犠牲者が出ないとは言ってない)
502 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 19:35:06.68 ID:owtqZ32g0
ピンポンパンポーン

モノクマ『えー! 校内放送! 校内放送! みなさん、至急体育館までお越しください!』

モノクマ『……最後の謎が待ってるよ! うぷぷぷぷ……』

巌窟王「!」

茶柱「巌窟王さん! 今のは!」

巌窟王「……」

巌窟王「なんということだ……今日のコーヒーは最高の出来かもしれん。試しに作ってみたブレンドが上手く行った……」

巌窟王「このコク……酸味。すべてが素晴らしい……」

巌窟王「ん? 茶柱。何か言ったか?」

茶柱「投げ飛ばしますよ?」




最原の私室

最原「ぐー」スヤァ




最原も気付いていなかった
503 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 19:42:34.81 ID:owtqZ32g0
体育館

キーボ「最原くん! 起きてください! 最原くん!」ユサユサ

最原「ぐー」スヤァ

赤松「……ダメだ。全然起きないよ。寝起きが悪いとは聞いてたけど、ここまでだなんて……」

百田「ああ、いや……昨日は本当色々あったから勘弁してやれ……」

白銀「……え? なんで最原くんは寝袋に入った状態で熟睡してるの? 体育館のド真ん中で」

キーボ「モノクマが起こしに行ったら全然起きる気配がないから、このまま話をしようってことになったようで……」

赤松「寝袋はモノクマ提供だよ」

最原「ぐー」スヤァ

アンジー「それにしてもいい朝だねー、神様」ズズーッ

巌窟王「良い朝だ」ゴクゴクゴク

星「……何を飲んでるんだ? 二人して」

アンジー&巌窟王「コーヒー」

天海(ハモった……)
504 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 19:44:46.64 ID:owtqZ32g0
夕飯食べます! 休憩!
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 19:47:44.59 ID:3nvAP8VA0
ぐっすり探偵…
506 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 20:44:49.43 ID:owtqZ32g0
アンジー「……あ。そういえばコーヒーって眠気覚ましの効果もあったよね?」

東条「ええ。カフェインには精神刺激薬としての側面があるわ。確かに」

アンジー「……」グビグビ

アンジー「……」タプタプ

赤松(ん? 口いっぱいにコーヒーをため込んだ?)

巌窟王「……」

巌窟王「口移しで飲ませようとするな行儀が悪い」ベシィッ

アンジー「べほまっ」ブヘッ

キーボ「うぎゃああああああああああ!」ビシャアッ

巌窟王「まったく。色気づいている場合ではないというに」イライラ

アンジー「うう〜。酷いよ神様〜」

獄原「よくアンジーさんのやろうとしたことがわかったね?」

巌窟王「伊達にサーヴァントをやっていない」

茶柱「……?」

茶柱「あれ。夢野さんが……いない?」

白銀「……」ニヤッ
507 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 20:56:20.13 ID:owtqZ32g0
モノクマ「はいはーい! 全員揃ったね! それじゃあ集会を始めるよー!」

巌窟王「来たか。モノクマ」

茶柱「……いえ? ちょっと待ってください。全員? 全員と、今言いましたか?」

モノクマ「言ったよ。ちゃんと数えてよ、十六人いるじゃない」

真宮寺「僕たちは巌窟王さんを含めて十七人いたはずだけど?」

モノクマ「……ああ。夢野さんのことを言ってるの? 彼女はちょっと来れないんだ」

入間「来れないだァ?」

獄原「風邪でも引いてるの?」

王馬「いやー。最原ちゃんへの対応を見る限り、風邪を引いてグロッキーだったとしても連れて来ると思うけどなー」

王馬「……風邪以上のことが夢野ちゃんの身に起こってたりして」ニヤァ

茶柱「……」

茶柱「まさか……」

モノクマ「そのことに関して、今のボクから言うことは特にないよ」

モノクマ「ひとまず、集会で周知したいのは別件だからね」

巌窟王「いいだろう。要件を済ませろ」

東条「巌窟王さん」

巌窟王「慌てるな東条。どうせコイツは俺たちを逃がしはしない」

巌窟王「癪だが、今は耐えろ。それが近道だ」

赤松(耐えるとか一番苦手な人がよく言うよ……)
508 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 21:11:33.84 ID:owtqZ32g0
モノクマ「まあそこまで長くならないよ! この学園に存在する一番の謎……つまり、外の世界の真実を前倒しにして教えちゃおうって話だからさ」

東条「ッ!」

赤松「外の世界の……真実?」

モノクマ「この学園のどこか……いやもう本当面倒臭いや。もっと限定しちゃおう」

モノクマ「新世界プログラムの中のどこかに置いてきたから見てくれば?」

モノクマ「すべてを知ったオマエラはきっとこう言うはずだよ」

モノクマ「『ここで一生過ごせるなんて幸せだ』ってね」ニヤァ

百田「ざけんなッ! そんなこと口が裂けても言うわけねーだろ!」

春川「無駄に噛みつかないでよ。モノクマ相手に怒っても体力の無駄」

モノクマ「うぷぷ……じゃ、そういうことで」

モノクマ「あ。そうだ。最後に、匿名希望で伝言が一つあったんだった!」

モノクマ「『ほとぼりが冷めたら開くよ』だってさ! じゃ、ばーい!」


ドロンッ


白銀「……え? 伝言? 誰から?」

王馬「匿名希望って言ってたね。でも内容も意味不明だなぁ。開くってどこがだよって話だし」

茶柱「……夢野さんを探してきます」

巌窟王「待て茶柱。まず最初に外の世界の真実とやらを手に入れるべきだろう」

茶柱「あなたに指図される謂われはありません。使い魔ごときが調子に乗らないで」

赤松「……!」

天海(あ、やばい。かつてないほどブチ切れてるっす。巌窟王さん相手に八つ当たりしてるし)

天海(……当然っちゃ当然っすけど)

最原「ぐー」スヤァ
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 21:14:05.46 ID:kPehsX1F0
あれ?伝言は白銀も予想外?
510 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 21:16:37.49 ID:owtqZ32g0
東条「……モノクマからの伝言が気になるわね」

茶柱「……え? なんですって?」

東条「匿名希望……誰がモノクマに伝言を頼んだのかはわからないわ。でも内容がどうも引っかかるのよ」

東条「まるで夢野さんが体育館に来ないことを予測していたかのような……」

真宮寺「ククク。どころか、モノクマが集会で何を言うのかすら予測していたみたいな口調だったネ」

真宮寺「もしかすると、匿名希望で伝言を頼んだのは……今まで有耶無耶になっていたけど、この学園にいるはずだった存在……」

真宮寺「首謀者かもしれないネ」

茶柱「!」

百田「何っ?」

星「……なるほどな」

最原「ぐー」スヤァ
511 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 21:26:15.25 ID:owtqZ32g0
キーボ「……ということは、夢野さんは現在、首謀者によって行動が制限されている状況にあるということでしょうか」

赤松「それならいいよ。私たちが夢野さんを助ければ全部解決だから」

赤松「……それなら、いいんだけど……」

白銀「……ええと、赤松さん。それ以外に何か可能性があるの? それより悪い可能性なんてないよね? ね?」

王馬「夢野ちゃんが首謀者に殺されちゃった可能性、でしょ? 赤松ちゃんが考えてる最悪の可能性ってさ」

茶柱「!」

赤松「……」

星「……ほとぼりが冷めたら、か。外の世界の真実を知ってしばらくしてから、という意味か……あるいは」

東条「私たちが夢野さんの捜索を諦めかけるタイミングで、という意味かしら」

東条「……考えても始まらないわ。情報が不足しすぎている」

巌窟王「……フン。ならば動くしかないだろう。そら、モノクマはあからさまにそれを提示したな?」

茶柱「外の世界の真実……」

星「虎穴に入らずんば、か。踊らされているようでイヤになるがな」

巌窟王「俺はあえて乗ってやるのも一興だと考える。お前たちはどうだ?」

茶柱「……」ギリッ

最原「ぐー」スヤァ
512 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/27(水) 21:27:32.60 ID:owtqZ32g0
今日のところはここまで!
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 21:42:24.25 ID:kPehsX1F0
いい加減起きろ最原ぁああ!!
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 23:17:50.26 ID:RQx5snm20
転子悲しませてんじゃないぞ白銀
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/28(木) 00:16:13.38 ID:Up8m4dv80
個室以外で寝たら校則違反になるって1だけだっけ・・・?
それとも個室で寝てから運ばれるならルール上問題なしなのか
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/28(木) 16:55:32.60 ID:9VimxP9xO
夢野死亡の場合、転子が首謀者[ピーーー]ウーマン化しそう
517 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/28(木) 17:30:22.70 ID:xAtfuKba0
茶柱「……」

最原「ぐー」スヤァ

茶柱「サッカーボールキックってどういう技でしたっけー。確かこうやって」スッ

赤松「ストップストップストップ! 茶柱さんのサッカーボールキックだと本当に死んじゃうから!」ガシッ

茶柱「あ! ちょ! わかりましたからあげた片足を掴まないで、バランスが」

茶柱「ひゃっ」

ドサッ

最原「ごふっ」

茶柱「……」

最原「……ぐー」スヤァ

王馬「あらら。茶柱ちゃんが倒れこんでも起きないんだ」

東条「完璧に熟睡してるわ。一体昨日の夜に何が……」

赤松「あれ? 茶柱さん、固まっちゃってどうしたの?」

王馬「もしかして気絶しちゃった? 最原ちゃんのこと、前回の学級裁判でも超嫌ってたもんね」

獄原「そんな気絶しちゃうくらい最原くんのことが嫌いなの!?」

茶柱「あ、いえ。別に。問題はないんですが」

茶柱「……下睫毛が転子より長いのが超イラッと来るなー、と思っただけです」

赤松「……至近距離で最原くんの顔見てるね?」

アンジー「あー! ズルいよ転子ー! アンジーもー!」バッ

巌窟王「俺の目の前でそんな見苦しいマネをするな」ガシッ

アンジー「……」ムクー
518 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/28(木) 17:36:03.75 ID:xAtfuKba0
キーボ「本当に今更ですが、最原クンの力を借りることができないというのはボクたちにとってとてつもないディスアドバンテージです」

キーボ「ここまでやって起きないとなると、本当に時間経過でしか最原クンの復活は望めそうにありません」

真宮寺「確かに。普段は頼りない彼だけど、こういうときこそ意見を聞きたいものだよネ」

春川「……どうするの? コイツ抜きで外の世界の真実を探しに行くのは危険だと思うんだけど」

百田「まあ、終一なしでってのは考えられねぇよな……」

茶柱「まったくもう! 本当にこの男死は! もう! もう!」プニプニ

最原「もが……」スヤァ

天海「人差し指でめっちゃ頬突いてますね……」

アンジー「……」ジーッ

巌窟王「ふん。なんだそんなもの欲しそうな顔をして。言いたいことがあるのなら言えばいい」

アンジー「別にー」プイッ

入間「……あー。この大天才である俺様から提案がある。よく聞け馬の骨ども」

王馬「呼ばれてるよ百田ちゃん」

百田「誰が馬の骨だ誰がッ!」
519 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/28(木) 17:48:38.97 ID:xAtfuKba0
入間「そこの眠りの最原が眠ってるのなら別にいい。問題にはならねぇ」

入間「どっちにしろ、俺様はテメェらを新世界プログラムの中に送り込むつもりはさらっさらねぇからな?」

白銀「は?」

入間「勘違いすんな。俺様が言いたいのは『準備がまだ』ってことだよ」

入間「まさかとは思うが、丸腰でそんな重要そうな真実に突っ込もうとか考えてねーだろうな? そんな童貞丸出しの考えしてねーよな?」

天海「……言いたいことはまあ、わからないでもないっすけど」

天海「でもプログラム世界っすよね? 物理的な武装なんて持ち込めないっすよ?」

入間「違うっての。逆だ。危険なものを取り除くんだよ。あの世界からな」

入間「別にあの新世界プログラムに人間を殺傷する能力は一切ねぇけど、でも万が一ってこともあるだろうしな?」

入間「ちょっと改造してくる。当然、根本的なアーキテクチャとかは触れねぇけど……校則もあるし」

入間「……夜までには全部済ませたらァ。それまでシコりながら待ってろ」

巌窟王「……いいだろう。そこに関してはお前に一任する」

巌窟王「ついでに、忘れてはいないだろうが……」

入間「あ? ああ、わかってるっつーの。るっせぇな、母ちゃんかよ」

百田「……?」

春川「ま、夜なら最原も起きてるでしょ。準備はそこで全部整う」

茶柱「その間に、転子が夢野さんを探していても問題はないですよね?」

王馬「あの口調だと確実に見つからないとは思うけどね」

茶柱「この……!」

獄原「け、喧嘩はダメだよ! ゴン太も手伝うからさ!」

巌窟王「よし。話は纏まったな。決行は夜だ」

アンジー「じゃあ! そういうことでー! 解散!」

百田「なんでアンジーが仕切ってんだよ……」

アンジー「あ。終一は責任を持ってアンジーたちが部屋に送り届けるからー……ね?」

赤松「ごめん。ちょっと危険な臭いがするから私と茶柱さんで運ぶよ」
520 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/28(木) 17:55:14.85 ID:xAtfuKba0
入間「……」ニヤァ

入間(バカどもが。モノクマの……いや、推定首謀者のメッセージの本当の意図に誰一人として気付いてねえ)

入間(もう事件が起こってるもんだと勘違いしてやがるが、違うね。俺様がこれから事件を起こすんだよ)

入間(『ほとぼりが冷めたら』の本当の意味は『入間美兎の事件を生き残ることができたなら』だ!)

入間(……今のうちにせいぜい眠ってな、ダサイ原)

入間(目覚めのある睡眠なんて、これが最後だぜ)

最原「ぐー」スヤァ

入間「……」

入間「ところでどれだけ下睫毛が長ぇんだ?」

茶柱「もうちょっと近づいてくれればわかりますよ」

入間「うっわ、本当だマジで長……」

赤松「あの。運ぶから。ね? そろそろ……」アタフタ

アンジー「……」

アンジー「むー」
521 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/28(木) 17:56:09.50 ID:xAtfuKba0
休憩します!
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/28(木) 18:03:25.68 ID:jV1vtGZJ0
地味に転子にもフラグ立ってるっぽい?
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/28(木) 21:23:12.01 ID:Up8m4dv80
これ最原薬盛られて寝てるとかじゃないよな?ww
524 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/28(木) 22:09:37.15 ID:xAtfuKba0
買い物してたらこんな時間……今日のところはここまで!
年末のシナリオ更新まで時間空くからそれまでに四章駆け足で終わらせましょう
525 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 18:19:13.34 ID:mqb7cacU0
寄宿舎

赤松「よしと。ごめんねゴン太くんも。手伝ってもらっちゃって」

獄原「いいんだよ。こんなことでしか役に立てないからさ」

獄原「……それじゃあ、茶柱さん! 一緒に夢野さんを探そうか!」

茶柱「ええ。ひとまず片っ端から学園中をひっくり返してやります!」

赤松「ひ、ひっくり返すのはやめようよ……私も手伝うからさ」

茶柱「え。赤松さんも?」

赤松「……正直、冷静に考えれば今の私たちに行ける場所に夢野さんがいないことは予想が付くけど」

赤松「でもじっとしていることもできないからさ。ダメ?」

茶柱「だ、大歓迎です! もちろん!」

赤松「よかった! じゃ、行こうか。ひとまず手分けして……」

赤松「……いや。それじゃあ危険かもしれない、かな。やっぱり団体行動で動こう」

獄原「え? なんで?」

赤松「まだ確定じゃないけど、首謀者が夢野さんに何かをしたのなら……」

赤松「一人きりになったところを、また『何か』されるかもしれないでしょ?」

獄原「……あ。そ、そっか。首謀者が学園をうろついてる可能性があるんだね」

茶柱「赤松さん、流石です! やっぱりピアノが絡んでないときの方が明らかに頭が回りますね!」

赤松(よ、喜べない……)

茶柱「じゃあ、行きましょう! 三人で夢野さんを見つけます!」
526 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 18:25:31.03 ID:mqb7cacU0
コソッ

アンジー「……楓たちは行ったねー」

王馬「おーっし。じゃあピッキングを……」ガチャガチャ

王馬「開いた」ガチャリンコッ

アンジー「ありがとねー、小吉ー」

王馬「ヘッ。いいってことよ。俺たち、仲間だろ?」キラキラキラ

アンジー「うんうん。仲間仲間。じゃあそういうことで……」

王馬「あ。報酬の『俺の似顔絵』は納期一週間以内によろしくね」

アンジー「はーい」

バタムッ

王馬「さーてとっ。俺はどこ行こうかなー」

王馬「……」




王馬「入間ちゃんの殺人計画をぶち壊す用意でもしようかな……」ニヤァ
527 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 18:35:30.51 ID:mqb7cacU0
校舎内

百田「……お! いたいた! 巌窟王! 一緒に夢野探そうぜ!」

巌窟王「無駄な努力だぞ」

百田「うっせー! やってみなきゃわかんねーだろうが!」

巌窟王「それに、俺には用事がある。夢野捜索に付き合う暇はない」

百田「そうか。用事があるのなら仕方ねぇな」ケロリ

春川「そこで素直に引くんだ……」

巌窟王「ではな」スタスタ

春川(行っちゃった……)

春川「……あ。私も用事があったんだった(嘘)」

百田「あ? なんだよ、ハルマキもかよ。仕方ねーな。ナーサリーかイシュタルに協力してもらって頑張るか」ポチポチ

ガシッ

春川「今考えると滅茶苦茶どうでもいい用事だった。やっぱり協力するよ」

百田「そうか! ところで腕の骨が握力で折れそうなんだが!」

春川「……」ギリギリギリ

百田「ちょ、痛……痛い! 凄く痛いぞハルマキ! 折れ……」


ボギンッ


ギャアアアアアアアアア!
528 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 18:38:31.52 ID:mqb7cacU0
休憩します!
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 19:33:09.71 ID:nctKBvAiO
百田の骨が折られた!
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 19:51:59.19 ID:xAGudSNO0
入間で実績あるし骨が折れるくらい東条さんに任せればヘーキヘーキ(メソラシ)
531 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 21:16:18.70 ID:mqb7cacU0
最原の私室 昼

最原「……」

最原「ふああ……ダメだ、やっぱり体だるい」

最原「もうこのまま今日はずっとベッドかな……」

最原「……巌窟王さんへは百田くんあたりが報告……してるかどうか怪しいな。多分忘れてるだろうな」

最原「まさか病院一つ丸ごと迷宮に作り替えるなんてな……悪気はなかったんだろうけど巌窟王さんから注意を……」

最原「……やっぱり眠くて頭働かない。後にしよう」ゴソッ

最原「……」

最原「寝返りがうてない?」ゴソッ

????「うー……むにゃ……」

最原「……ははっ。寝ぼけてるんだな僕は。なんか毛布が盛り上がってるように見える。別の人の気配もする。抱き着かれてる気もする」

最原「……ありえないな。寝よう」スヤァ

アンジー「むにゃあ……」スヤァ



三十分後、最原は悲鳴とともに跳ね上がった
532 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 21:26:53.68 ID:mqb7cacU0
三十五分後

最原「巌窟王さんに殺される……人型の備長炭にされる……」ガタガタ

アンジー「もー。大丈夫だよー。そこまで問答無用じゃないからさー」

最原「うん。アンジーさん、慰めてくれてありがとう。ありがたいけどそれよりまず最初にブラジャーがちょっと結構ギリギリな感じだから」

アンジー「えっち」

最原「こんなことを言いたくはなかったけど言うね。無防備に寝ている人の部屋に入り込むほど色ボケしてる人に言われたくないッ!」

最原「……ごめん。まだ眠いんだ。引き続き眠ってていい?」ウトウト

アンジー「ダメだよー。事件起こっちゃったからねー」

最原「事件?」ピクッ

アンジー「誰かに会いに行こうよー。それで事情を説明してもらおう?」

アンジー「……結構、事は重大っぽいからさ」

最原「……」

最原「わかった。もう寝ない。行こう」

アンジー「おー!」

最原「……」

最原「あの。アンジーさん。僕も着替えたりしたいんだけど……」

アンジー「え? すればいいんじゃないのー?」ニコニコ

最原(出てってはくれないみたいだ……)ズーン
533 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 21:41:23.19 ID:mqb7cacU0
食堂

最原「外の世界の真実。夢野さんの失踪。匿名希望の謎の人物からの意味深なメッセージ……」

百田「どう思う? 終一」

最原(普通に考えれば夢野さんの生存の確率は低いと思う、けど……)

最原(縁起が悪すぎてこんなことを堂々と口に出すわけにはいかないよな)

最原「春川さん。夢野さんは昨日、聴診器で遊んでたって言ってたよね?」

春川「うん。壁にあてて、音を聞いたりして楽しんでたよ。一番ショボいプレゼントだったけど」

最原(何故夢野さんなのか、と考えると、そこに行きつく。夢野さんが普段と違うことをやっていたとしたらそれだけだ)

最原(……どこかの壁の中に何かがあるのか?)

最原「……少なくとも、僕たちが新世界プログラムに行っている間に、夢野さんに命の危機がってことはないと思う」

最原「無事なら無事なまま僕たちのところに返すつもりだろうし、そうでないなら……」

春川「もう殺されているから心配しても遅すぎる、でしょ?」

百田「おいハルマキ」

春川「悪いけど、ここをボカす気はないよ」

春川「……夢野が生存している確率は、死んでいる確率とほぼ半々だと思う」

最原「……」
534 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 21:52:44.92 ID:mqb7cacU0
最原「ところで百田くん。右半身の動きが微妙にぎこちないけど、どうしたの?」

百田「ハルマキに関節を一瞬で外された。ドミノみたいだったぜ」

最原「なんで!?」ガビーンッ

春川「……勢い余って……」

prrrrr!

百田「お。電話だ」ピッ

ナーサリー『嫉妬というものにお気をつけて! それは人の心をなぶりものにして食べる化け物なのだから!』

最原「オセロー?」

百田「いや意味わかんねーよ。なんでいきなりオセロー?」

春川「……百田。間違い電話だよそれ。電話切っちゃって」

百田「お? おう。今は忙しいからまた後でな、ナーサリー」

ナーサリー『うふふふふふふふふ……』


ブツンッ


春川「……」

最原「……」

春川「最原。何こっち見てんの?」

最原「いや。なんかもう、わかったよ。うん」

春川「……殺されたいの?」プイッ
535 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 22:08:20.56 ID:mqb7cacU0
スパコン室

入間「……できた」

入間(よし。あとはコレを時限設定して学園中に設置……これで巌窟王のホームとの連絡手段は三日ほどなくなる)

入間「……俺様特製最終兵器(イリスアゲート・エレクトボム)。巌窟王とのホームへ繋がる『波』を完全相殺する爆弾」

入間(これさえあれば、もう巌窟王はホームと連絡が取れねぇ。少なくとも三日間は効果が持続する)

入間(起爆のタイミングは……捜査の途中のド真ん中あたりが一番ダメージがでけぇだろうな)

入間(後の勝負はすべて新世界プログラムの中で完結する。見てろ。俺様の天才的なトリックを!)

入間「さてと。じゃあコレを学園中に仕掛けてこねーとなー」スタスタ



十分後


巌窟王「入間。いるか?」

巌窟王「……留守か」キョロキョロ

巌窟王「手伝いがいるかと思って色々用意してきたのだが……まあいい」

巌窟王「勝手にやらせてもらうさ」
536 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/29(金) 22:09:03.43 ID:mqb7cacU0
今日のところはここまで!
537 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 08:46:00.40 ID:U2kMLWAU0
まあ……福袋は普通に考えればアヴェンジャーの方一択だよな。相当世話になっちまったからな……
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 10:55:13.08 ID:yyOwJrkA0
乙っす
539 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 16:53:08.45 ID:U2kMLWAU0
入間(最原がいる限り普通の事件では確実に俺様の方に疑念が向く。普通じゃない事件の方も同様だ)

入間(あの超高校級の探偵の才能は、事件を起こそうとする人間に対して危険すぎる)

入間(ならば、と俺様は考えた。例えば『犯人が犯人じゃなかった場合はどうだ』と)

入間(正確に言うなら『事件が起こった後と起こる前で、被害者と犯人が別人に変わっている場合』はどうだ)

入間(そう。俺様は巌窟王を手に入れるために、俺様自身の命を諦めることにした)

入間(まあ……流石にただの自殺じゃない。計画はこうだ)

入間(あの新世界プログラムの隠された能力を使う。俺様はアイツらに嘘を吐いた)

入間(新世界プログラムに人間を殺傷する能力などない、と言ったのは完璧に嘘だ)

入間(新世界プログラムの殺傷能力が隠された能力の内の一つ。もう一つは……人格のインストール)

入間(まず新世界プログラムの中でアンジーを殺害。その後、俺様の人格を夜長アンジーの肉体にインストールする)

入間(なお、そのときに使うのは俺様がプログラム世界の中に意図的に唯一残したハンマー)

入間(その後、入間美兎の肉体の機能を完全にシャットダウン)

入間(外の世界の真実を知った後、外に出て来たときに生徒全員が見るのは『俺様の死体』だ)

入間(夜長アンジーの体の方は俺様が乗っ取ってるから、まさか本当に殺されているのがアンジーだなんて全員夢にも思わないだろうよ)

入間(……死体の方はもったいなさ過ぎるから、後でどうにか保存すっか。これから貧乳ドブスの体の中に入って生きなきゃならないと思うと泣きたい)

入間(だがこの計画にはメリットがある。まずアンジーの優れた魔術回路がすべて俺様のものになる)

入間(アンジーの血液を使って、どうにか魔術回路を俺様に移植できないかと頑張ってみたが……)

入間(副作用だらけで死にかけたからな。マジで。人間ってあそこまでゲロ吐けるんだな……)

入間(ケケケ。さあ。楽しみだぜ。巌窟王。今日からテメェは俺様のモンだ!)




同時刻 スパコン室

巌窟王「ふむ。なるほど。確かにこれならばアンジーも夢は見ないだろうな」

巌窟王「……む? 入間め。ケアレスミスだな、これは。仕方ない、俺が修正しよう」

コンソール『ハンマーのオブジェクトを消去しました』ピロンッ

巌窟王「卒業アルバム作りのために培ったノウハウが生きたな」カタカタカタ
540 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 16:57:33.25 ID:U2kMLWAU0
休憩します!


あー。ここまで来るのに長かった。

ぐだ男「おうち帰る」 マシュ「は?」

の390レス目の日付見る限り三か月かかってますよ、ここまで来るのに
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 17:05:58.92 ID:d4P4jTiq0


早速計画が頓挫しそうですね入間ちゃん
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 17:43:27.68 ID:4aW78M300
って事は白銀たちの計画も頓挫?
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 18:41:20.13 ID:5x8G2V3U0
まわすなら三騎士なんかね、やっぱり
544 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 20:31:34.05 ID:U2kMLWAU0
校舎内 某所

入間「おし。あとは……あっちだな。設置は急がねぇと」スタスタ

白銀「……」

白銀「へえ。大したものだね。巌窟王さんの通信装置のみに通用するEMP兵器だなんて」ヒョイッ

モノクマ「ボクたちでもあの装置についてはわかってないことは多いのに……流石に腐っても超高校級の発明家なだけはあるね」

白銀「まあ通信している以上、あのデバイスと巌窟王さんのホームを繋いでいるのは電波に類する特殊な波だとは仮定できるわけだけど」

白銀「そこを特定できるからってどうにかできるのは彼女だけだよねぇ」

白銀「……彼女が退場した後も、あの才能はなんとか活用したいものだけどなぁ」

モノクマ「ふっつーにムズいと思うよ」

白銀「だよねぇ」

白銀「……ま、いっか。断捨離断捨離」

モノクマ「ところで、巌窟王さんが新世界プログラムになにかしてるみたいだけど」

白銀「校則がある以上、破壊されない限りは大丈夫だよ」

白銀「ま、入間さんにとってどうかは知らないけどさ」



スパコン室

巌窟王「む? 入間の設定が『物属性』になっているな。『人属性』に戻すか」カタカタカタ
545 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 20:36:45.52 ID:U2kMLWAU0


最原「……」

最原「約束の時間だ」

百田「行こうぜ、終一。外の世界の真実ってヤツを拝みによ」

春川「……一体何が待ち構えてるんだろう」

百田「安心しろ。何があろうと俺が一緒だ」

春川「……バーカ。私より弱いくせに」

百田「んっだとコラ」

キーボ「行きましょう! きっとその先で夢野さんに会えるはずです!」

入間「……」

入間(始まる。俺様の計画が……!)
546 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 20:41:42.74 ID:U2kMLWAU0
スパコン室周辺

入間「おっし! 準備はできてんぜザコども! 俺様たちの前にもう障害は何一つとしてねぇと保証してやる!」

入間「あとは俺様の指示通りにしておけば大丈夫だ!」

最原「……こういうときの入間さんは頼りになるよね」

入間「……」

入間「……うひっ」テレッ

王馬「うわあ。もっと気持ち悪くない照れ方しなよ。目が腐りそう」

入間「目が!?」ガビーンッ

茶柱「誰の目が腐ろうがどうでもいいです。早く済ませて夢野さんの捜索に戻りましょう」

最原「……結局見つからなかったんだね?」

赤松「うん。そういう口調の最原くんは、そもそも探しもしてなかったみたいだね」

最原「それは……」

赤松「いいよ。わかってる。私たちの方が間違ってるくらいだからさ」

最原「……」

最原(何もできなかったのは入間さんが準備をしている間に、彼女の研究教室に忍び込んでいたから、なんだけど……)

最原(そんなこと言えるはずもないか)
547 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 20:45:03.12 ID:U2kMLWAU0
入間「オープンザドアー! さあ、ここから先が俺様の……」

巌窟王「む? 入間か?」

入間「……」

入間「お? 巌窟王?」

アンジー「あれれー? 先に来てたんだねー?」

巌窟王「ああ。全員揃っているのか」

入間「……おい。お前。おい。コンソールいじくって何を……」

巌窟王「クハハ、お前のミスを俺が今修正してやったところだぞ! 喜べ!」ギンッ

入間「……」

入間「…………」






入間「は???????????????????????」
548 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 20:50:13.21 ID:U2kMLWAU0
入間「どけ」

巌窟王「クハ?」

入間「どけっ!」ガンッ

巌窟王「!?」

最原(入間さんは跳ねるようにコンソールに近づき、巌窟王さんを突き飛ばし、コンソールにかじりついた)

最原(そして画面を凝視しながら何かを高速で操作して……)

最原(顔面を真っ青にして動きを止めた)

入間「……は、ははははははは……確かに……ミスしてたみたい、だな……?」

入間「ああ、うん。ありがとう巌窟王。お陰で助かった。助かっ――」

入間「……」

入間「びえええええええええええええええええええええええんっ!」ダバーッ

巌窟王「!?!?」ガビーンッ

入間「うわあああああああああああああ……ふざけるな! ふざけるな! バカヤロー!」

入間「うわああああああああああああああああ……!」

巌窟王「……ん? 何故泣く? そこまで嬉しかったか?」オロオロ

最原「明らかにそういう涙じゃないよッ!」ガビーンッ!
549 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/30(土) 20:51:12.30 ID:U2kMLWAU0
今日のところはここまで!
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 23:15:11.16 ID:bnw9UB/7O
その泣き方されるとバタフライエフェクトで雁屋が救われるからやめよう
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 02:29:39.38 ID:7vqCZlgc0
突然のHITACHI切嗣エミュは笑い転げて四つん這いになるからもっとやれ(推奨)
552 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 08:10:29.57 ID:jQNeEopp0
入間「ひっく……ひっく……」

アンジー「よしよし」ナデナデ

最原「入間さん、部屋の隅で膝かかえちゃったね……」

星「無許可でプログラムを弄られたのが余程ショックだったんだろう。理由はよくわかんねーが」

東条「巌窟王さん。あなたにはデリカシーというものが一匙足りないわ。大体……」クドクドクド

巌窟王「……」ムスーッ

百田「巌窟王の野郎は東条に説教されて不貞腐れてやがるしよ」

春川「まあ本人は善意でやったんだろうから解せないとでも思ってるんでしょ」

最原「……」

王馬「にしし。今までやってきた工作が無駄になっちゃったね……」ニヤァ

最原「無駄になった方がいいよ」

最原(王馬くんと組んだのは偶然だった。入間さんの研究教室を探っている内に、彼が合流し、協力を持ち掛けてきたんだ)

最原(どうせ何かを企んでいるんだろうから、それを二人がかりでぶち壊してやろうと)

最原(……具体的な策は聞かされなかったけど、もうそれも必要ない。どうやら巌窟王さんが先に無自覚に壊したみたいだし)
553 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 08:51:59.17 ID:jQNeEopp0
最原「それにしてもこの人……」

巌窟王「……」ブッスー

東条「第一、無形のものとは言え情報や文字列も個人にとっては重要な財産なわけで……」クドクドクド

最原(勘がいいのか悪いのかさっぱりわからないな! 入間さんのことをちょっとでも疑えば、逆に計画を壊したりしなかっただろうに!)

入間「う、うう……ちくしょう。ちくしょう……」

茶柱「入間さん。そろそろプログラムの中に入れてくれませんか?」

入間「勝手に入れよぉ。私、もう知らないぃぃぃ……」

百田「一人称変わってんぞオイ」

赤松「あれ? 百田くん知らない? 極限まで追い詰められると入間さんの一人称って私になるんだよ?」

春川「死ぬほどどうでもいい情報をありがとう」

最原「……残った人が僕たちの体にイタズラしたりしたら困るし。やっぱり全員で入るべきだと思うな」

王馬「あれ? その理屈だと、首謀者が俺たち十六人の中にいない場合は、やっぱり無防備な状態の生身を放っておくことになるよね?」

星「最悪の可能性として、夢野が首謀者だった場合も危険度は同等だな」

茶柱「……」ブチッ

白銀「待って待って! 切れるの早いよ茶柱さん!」
554 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 09:11:20.37 ID:jQNeEopp0
巌窟王「……」

巌窟王「東条。一旦説教は中止だ」

東条「え?」


ゴオオオオオオオッ!


巌窟王「よし。ドアを焼き潰した。これで大丈夫だ」

赤松「何が!?」ガビーンッ

春川「熱っ……近づけない。これ冷えたら固まってドアが完全に開かなくなるよ」

真宮寺「完璧に閉じ込められたネ」

百田「うおおおおーーーッ! 何やってんだテメェーーーッ!」

巌窟王「閉じ込めたのではなく、締め出したのだ! これで安心して中に入れるだろう」

最原「……外に出るときは?」

巌窟王「再度ドアを焼く」

アンジー「さっすが神様! 賢い!」

最原(いや発想が完全に脳筋なんだけど……!)
555 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 09:22:49.46 ID:jQNeEopp0
休憩します!
556 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 15:21:06.44 ID:jQNeEopp0
巌窟王「よし。アンジー。少し多めに魔力をよこせ」

アンジー「いいよー!」

ズゥッ

最原「……!」

天海「……最原くん。気付いたっすか?」

最原「……魔術とかは完全に僕にとっては専門外だけど、流石にわかるよ」

最原「明らかに以前までとは『何か』が違う。多分、量が」

巌窟王「フン。あのただの小娘がよくもまあここまで成長したものだ。感嘆に値するだろう」

百田「わかるように言え、巌窟王!」

巌窟王「偉いぞアンジー」ナデナデ

アンジー「……うん。とってもとっても頑張ったからねー」

巌窟王「先に行く。お前たちも後でついて来い」

最原「え? 先に行くって?」

スウッ

最原「……え? 消えた?」

赤松「あ、あれ!? 巌窟王さん、どこ!?」キョロキョロ

獄原「先に行く……って言ってたから、あの機械の中に入ったんじゃないかな?」

入間「ゴン太にしては鋭いじゃねーか。その考察が多分正しいぜ」

入間「魔術の神秘の塊の巌窟王は、言っちまえば情報の塊だからな。体質を変えれば電子虚構世界に入り込むのも容易だろうよ」

入間「前提として機械に対しての親和性……言っちまえば知識が必要だが、まあ俺様の仕込みを軽々ぶち壊した巌窟王なら問題はねぇだろ」

真宮寺「先に行くって言ってたネ。僕たちもそろそろ入るべきじゃないかな?」

東条「……あ」

白銀「どうかした? 東条さん」

東条「逃げられたわ」

白銀「……抜け目ないね!? 本当にあの人!」
557 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 15:33:33.31 ID:jQNeEopp0
最原(とにもかくにも、僕たちは巌窟王さんに言われた通り準備を始めた)

茶柱「あ。ゴン太さん。右はお箸を持つ方の手……」

茶柱「……そういえばゴン太さんは箸は左で持つんでしたね。ごめんなさい。こっちです」

獄原「こ、こう?」カチッ

最原「あれ? よくゴン太くんの箸のこと覚えてたね?」

茶柱「前に教育的指導をしたときに……」

獄原「うん。うっかりテーブルに片肘をつくっていう紳士的じゃないテーブルマナーを犯しちゃったんだ……そのときに」

最原(多分ぶん殴るとか過激な指導したんだろうなぁ……男子には容赦ないし)

入間「……じゃあ入るぜー。あー、もう……面倒臭ぇ」ポチッ

最原「……」

最原(外の世界の真実、か)ポチッ
558 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 15:44:57.33 ID:jQNeEopp0
プログラム世界の中

巌窟王「あったな」

思い出しライト「」ドーンッ

巌窟王「……」カチッカチッ

思い出しライト「」ピカッピカッ

巌窟王「……やはり作用しないか。当然と言えば当然だが」

巌窟王「それにしても遅い。一体どこで何をしている」



洋館の中

最原「……あ、あれ!?」

赤松「これがプログラム世界……?」

茶柱「凄い! 現実の世界とまったく遜色がないじゃないですか!」

天海「……あれ。おかしいっすね。前に王馬くんから話を聞いたときは……」

最原(そう。前はグラフィックがあからさまにショボかった。なのに、今、目の前に広がっている光景は……)

最原(現実とまったく遜色のない世界。見た目も、感覚も、すべてが)

春川「入間。これって……」

入間「あ、あれれぇ!? 何これ! どうなってるのぉ!?」アタフタ

王馬「ガチで慌ててるね。入間ちゃんのせいじゃないみたい」

白銀「じゃあ、巌窟王さんがこの世界に何かを……?」

王馬「そんな意味のないことするような人かなぁ?」

最原(そうだよな……プログラム世界の中が進化したからって、巌窟王さんに得なんてないし)
559 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 15:54:26.70 ID:jQNeEopp0
入間「……アバターの平均化の設定も解けてやがる!」

獄原「平均化?」

入間「要するにゴン太は外の世界と同様にバカ力は出せねぇし、キーボも多少はパワーアップするって話だよ!」

キーボ「あ。やっぱりボクの能力って平均以下と思われてたんですね……」

王馬「超高校級の肩書に対して恥ずかしくならない?」

キーボ「なりません!」

赤松「でもその設定が解けてるってことは、正真正銘、この世界は現実と変わらないってこと?」

入間「……そういえば昨日、新世界プログラムを開いたとき妙なアップデートがあったな……」

最原(……なにか妙な雰囲気になってきたな。モノクマが校則を作ってまでこの装置を守ろうとしたことと言い)

最原(早く用件を済ませて外に出た方がいいかもしれない)

茶柱「それじゃあ、早く外の世界の真実とやらを探して……」

茶柱「そういえば巌窟王さんはどこに?」

赤松「あ」





洋館の外

巌窟王「……まだか」ブルブル



外の気温 マイナス七℃
天候 大雪
560 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 15:55:34.79 ID:jQNeEopp0
休憩します!
561 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 17:28:46.99 ID:jQNeEopp0
最原「手分けして探そう。巌窟王さんは多分、先に外の世界の真実を探しているんだと思う」

百田「俺たちの目的の場所に巌窟王が先に辿り着いてる、か。ありえなくもねーか。いい格好したがるからなアイツ」

アンジー「よーっし! それじゃあ外に出て神様を探し」ガチャリンコッ


ビュオオオオオオオオオ!


アンジー「死」バタンッ

茶柱「死!?」ガビーンッ

春川「軽く吹雪いてるね。寒いから長時間の活動は危険かも」

真宮寺「……それより夜長さんが寒さのショックで倒れてるけど」

獄原「アンジーさん! アンジーさんしっかりして!」ガクガク

アンジー「アンジーの骨は……海にまいて……」ガタガタ

王馬「顔が面白いくらい土気色ー!」ケラケラ

茶柱「面白がってる場合じゃないですから!」
562 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 17:41:16.91 ID:jQNeEopp0
最原「ひとまずアンジーさんは洋館の中の捜索チームで確定かな」

百田「終一! 俺と一緒に外出ようぜ!」

アンジー「……」ピクッ

最原「いいけど、なんで?」

百田「雪遊びするしかねぇだろ! こんだけ雪あったら!」

春川「バカ丸出しすぎるでしょ。状況わかってる?」

王馬「ヒャッホーウ! まだ足跡がついてない綺麗な雪に俺の足跡を刻むんだーーー!」ザクザクザク

獄原「ああ! 王馬くん! 先に行ったら危ないよ!」

春川「……バカしかいないの?」

天海「案外、巌窟王さんも先に来て遊んでるかもしれないっすよ」

春川「……」

春川「いや、多分それは……ないよね?」



洋館の外


巌窟王「……」コロコロ



暇すぎてミニチュアスノーマンを作っていた
563 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 17:49:34.83 ID:jQNeEopp0
天海「ひとまず男子が全員外を捜索して、女子が全員館内を探すってことで大丈夫っすよね?」

春川「ちょっと大雑把すぎる決定だけど、異存はないよ」

アンジー「……竜馬ー。アンジーも外行きたい」

星「俺に代われと? フン……お前さんがそれでいいのなら別に構わねーが……」

星「後悔はするなよ」

最原「え? いや、アンジーさんは中を探した方が……」

ギュッ

アンジー「抱き着いてれば寒くないよー!」キラキラキラ

最原「ええー……」

茶柱「不潔です」

最原「僕に言われてもなぁ!?」ガビーンッ

百田「いいから行くぞ!」ダッ

東条「……」

東条「……!」

赤松「東条さん? どうしたの?」

東条「体の怪我が全部なかったことになってるわ」キラキラキラ

赤松「あ。本当だ……元から治りかけだったけど」

東条「……」フラーッ

赤松「あ! ちょ! 東条さん!」

白銀「外に行っちゃったね。感激に身を任せてどうかしている」

星「命は投げ捨てるものじゃねぇ」

赤松「あー……東条さんなら大丈夫だろうけど……」
564 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 17:59:29.92 ID:jQNeEopp0
最原「……ん? 百田くん! これを見て!」

百田「どうした終一?」

最原「こんなところに雪だるまが……」

百田「……巌窟王が作ったものか? 他にここに来そうなヤツなんていねーもんな」

最原「でも姿が見えないんだ。視界がそこまで悪いわけじゃないんだけど……」キョロキョロ

百田「おいおい。ここ崖になってんじゃねーか。緩い斜面だから余程勢い付けて転がり落ちない限りは大丈夫だろうけどよ」

最原「こっちに巌窟王さんが行ったとは思えないから近くにいると思うけど」


ザバァンッ!


最原&百田「!?」ビクゥッ

巌窟王「……来たか」

最原「が、巌窟王さん!? 雪の中にいたの!?」

巌窟王「ここに来たのがお前たち二人でよかった。これを受け取れ」

思い出しライト「」ドーンッ

百田「こりゃあ……思い出しライトか?」

巌窟王「それでは俺は……」

巌窟王「!」

最原「ん?」

最原(巌窟王さんが何かに視線を向けて、ふと口を止めた。その先にいたのは東条さんだ)

最原「え? 東条さんがなんでこんなところに……」

百田「……おい。終一。巌窟王が消えてんぞ」

最原「はい?」

最原「……」

最原「……ああ! 東条さんから逃げた勢いで崖から落ちたんだ!」ガビーンッ

百田「救出は……後でいいだろ。お前たち二人でよかったってこういう意味かよ……」
565 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 18:02:27.00 ID:jQNeEopp0
東条「あ。二人とも……その手に持っているのは思い出しライト?」

最原「うん。多分コレが外の世界の真実の正体だと思う」

東条「そう……」

東条「……あら? アンジーさんは?」

最原「あれ? さっきまで僕にべったりだったのに……」

凍えたアンジー「」ウマルーン

百田「雪に埋まって動かなくなってんぞ! オイ!」

最原「いつの間に!? うわあ! ありえないほど肌が白くなってる!」ガビーンッ

最原「ああもう、主従揃って手間をかけさせてくれるよ!」ザッザッ

百田「さっさと掘り出せーーーッ!」ザッザッ
566 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 18:09:26.32 ID:jQNeEopp0
そろそろ更新なんで休憩!
567 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 18:55:44.95 ID:jQNeEopp0
おええええええええええええ(あまりの情報の多さに吐いてる)
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/31(日) 19:00:19.89 ID:0jIPQULW0
やべぇよ、やべぇよ…
569 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:01:36.58 ID:jQNeEopp0
菌糸類は頭おかしいよ……なんで……なんでこんな酷いことできるん?
これがっ、これが人間のやることかよおおおおおおおおお!

あ、更新再開しまーす
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/31(日) 19:03:07.31 ID:yKLjALbc0
おう、どういう事だ説明しろ巌窟王(序章読了)
571 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:06:13.61 ID:jQNeEopp0
巌窟王「……」

巌窟王(さて。俺は……どうするか)

巌窟王(外の世界の真実とやらがどれだけ絶望的な内容なのかは知らんが、もうアンジーは大丈夫だろう)

巌窟王(俺がいなくとも、おそらく最原や百田などと結託し、外の世界へと戻っていけるはずだ)

巌窟王(……間違ってもあの人間城塞のようにはなれない。そうならないように俺がヤツの魂を堕とした)

巌窟王(子供なら、もっと素直でいい。ワガママでいい。癇癪を起こし、周りに当たり散らすのもいいだろう)

巌窟王(そうして自分の無力さを知って、諦めて、だがそれでも譲れないものがあることに気付いて……そうやって成長していけばいい)

巌窟王「……ふん。令呪さえなければいつでも消えてやるものを」

巌窟王「だがまあ、仕方ないだろうな」



崖「」ドドーンッ



巌窟王「……」

巌窟王「……魔力が勿体ないな。自力で登るか?」

巌窟王「……登れるか?」ズーン
572 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:13:33.05 ID:jQNeEopp0
洋館の中

天海「というわけで全員揃って帰還っす」

赤松「外の世界の真実って、思い出しライトのことだったの?」

星「タイミング的にはドンピシャだ。意味を感じる。間違いない、と見ていいだろう」

星「だがここはプログラム世界だろう? 果たして外の世界と同じように思い出しライトが機能するのか?」

入間「理屈上はまったく問題ねぇな」

キーボ「……誰が起動させます?」

真宮寺「待って。その前に一つだけ確認したいことがあるんだけど」

真宮寺「……巌窟王さんはどこに?」

百田「後で俺たちが救出するから大丈夫だ」

最原「というか巌窟王さんなら多分自力でどうにかできると思うけど……」

真宮寺「……よくわからないけど居場所に検討はついてるわけだネ。ならいいヨ」

赤松「……東条さん? 大丈夫?」

東条「あまり、大丈夫ではないけど……」

東条「だからと言って待ってもらうわけにはいかないわ」

最原「じゃあ、スイッチを入れるよ!」

百田「おう!」

最原(大丈夫。この場には夢野さんはいないけど、後で絶対に見つけてみせる)

最原(そして、どんな残酷な真実が待っていようと、僕たちには巌窟王さんがいる)

最原「絶対に大丈夫……」


カチッ
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/31(日) 19:16:07.03 ID:7gNIcBPh0
糞作家ネギまで作者生命絶てば辱描かずに済んだ何恋ヶアロード糞重たいFGOにすがるなゴミ袋作家
574 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:16:58.27 ID:jQNeEopp0
最原のビジョン

最原(直後に見えたのは……荒廃しきった世界)

最原(人も植物も、何もかもが死に絶えた世界)

最原「え」

最原(海も干上がり、大地は割れ、星が欠けた虚無の世界)

最原「……え? え?」

最原(死。死。死)

最原(みんな死んだ。みんな死んだ。みんな死んで――)



死死死死死死死死――
死死死死死死死死死死――


無。


最原(……なにもかも、終わっていた)

最原(帰る場所が……見えなかった)
575 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:24:09.20 ID:jQNeEopp0
最原「なんだよ。コレ……こんな。こんなはずは……!?」

東条「……ごほっ」ガクリ

星「ッ! 東条!」

東条「……ふーっ……ふーっ……!」ガタガタ

最原「……あ」

最原(呆然としていたせいで反応が遅れた)

最原「……呼吸、できてない、の?」

最原「東条さん!」ダッ

星「まずいなコレは。過呼吸を起こしてる」

最原「落ち着いて東条さん! あんなの……!」

最原「あんなの……」

最原(……嘘だ、と言うことは簡単だ。だけど現実は変わらない)

最原(あの記憶は間違いなく僕自身の……!?)
576 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:36:21.43 ID:jQNeEopp0
東条「……い……!」

最原「なに! 東条さん! なんでも言って!」

東条「ごめんなさい……!」

最原「!」

東条「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」ポロッ

星「東条……」

最原「違う!」

東条「……?」

最原「東条さんは何も悪くない! だから謝らなくっていい!」

最原「……謝らないでよ!」

東条「ふうっ……ふうっ……うう、ううううううううう……!」ポロポロッ

最原「……」

最原(東条さんの涙が何でできているのか、僕にはわからない)

最原(わからないけど……少なくとも彼女が何も悪くないってことだけはわかる)

最原(巌窟王さんでも絶対にそう言うはずだ)

百田「……」

百田「おい。誰か、この部屋に近づいてきてねーか?」

最原「え?」

赤松「……巌窟王さんじゃ、ないの?」

百田「それにしては何か、足を引きずってるような音が……」


ズルッ……ズルッ……


最原「……誰……?」
577 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:40:14.55 ID:jQNeEopp0
ドガバタンッ

最原「……!」

巌窟王「クッ……お前たち、無事だったか」

白銀「が、巌窟王さん! どうしたの、凄い血!」

最原(部屋に入ってきたのは、雪と血でべっとり体を濡らす巌窟王さんだった)

最原「どうしたの! 何があったの!」

巌窟王「帰ってくる途中で落とし穴にハマった」

王馬「あ。それ俺とゴン太が作ったヤツだね。中に竹槍とか入ってたら間違いないよ」

巌窟王「入ってたぞ」

王馬「めんご! 巌窟王ちゃん!」テヘリンッ

最原「この期に及んで凄いな王馬くん!」ガビーンッ
578 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:44:40.59 ID:jQNeEopp0
巌窟王「く、クハ……眠い」バタリンッ

巌窟王「ぐー」スヤァ

百田「おい。巌窟王……」

真宮寺「……寝ちゃったネ」

王馬「とりあえずソファに寝かせて毛布でもかけておこうよ。ゴン太」

獄原「う、うん。流石に床に転がしておくのは可愛そうだもんね」

白銀「あ。私、リネン室に行ってくるよ」

白銀「……う……」フラッ

ガシッ

キーボ「し、しっかりしてください白銀さん」

白銀「あ。ああ、ごめん、キーボくん……」

最原「……やっぱりみんな、ダメージは深刻、か……」

王馬「巌窟王ちゃんだけダメージの意味が違うけどね」

百田「テメェのせいだろ」パシーンッ

王馬「痛ァ」
579 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 19:46:53.67 ID:jQNeEopp0
休憩します!
580 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 20:05:22.21 ID:jQNeEopp0
リネン室

白銀「……」

白銀「モノクマ? いる?」

モノクマ「はいはーい。ここに」

白銀「巌窟王さんは後で強引にでも、って予定だったけど。あの有様だからさ。タイミング見て楽にやれそうだよ」

モノクマ「そだね! じゃ、後は手筈通りに……うぷぷ」

白銀「……ま。全部が全部、とはいかないだろうけどさ。四章の事件は御覧の通り欠番にせざるを得ないから」

モノクマ「うん。うん。そこは仕方ないね。コーラを飲んだらゲップがでるくらい仕方ないよ」

白銀「多分、入間さんだけは正確に気づいてたはずなんだけどなぁ。ほとぼりが冷めたら、の本当の意味」

白銀「でもまあ、約束は約束。熱されないのなら仕方ない。このままあの扉をオープンにしよう」ニコニコ

モノクマ「このままだと色々破綻するけど?」

白銀「いいよ。余興だもん」
581 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 20:19:20.71 ID:jQNeEopp0
アンジー「……」

最原(……巌窟王さんの服を掴んだまま動かない。一言も声を聞いてないし。大丈夫かな)

星「ほら。東条、水だ。つっても、この世界で飲んだところで意味があるかは知らんがな」

東条「ありがとう。二人とも」

最原「……え? 僕も? 何もしてないけど」

東条「……いいえ。したわ。とっても大事なこと」

最原「?」

星「……鈍感だな。こんなときは超高校級の探偵だとは思えねーぜ」

赤松「……ねえ。どういう意味だと思う? あの記憶って」

茶柱「地球が滅んだ、ということでは?」

赤松「それなんだけど……私たち、それじゃあなんで生きてるの?」

赤松「それ以前に、ここはどこ?」

茶柱「それは……」

茶柱「……あ、あれ。わかりません。そういえばここ、どこなんでしょう?」

春川「普通に考えれば宇宙船とか、地球ではないどこかと考えるのが自然だけど」

春川「その割には重力とか普通に感じるよね?」

真宮寺「結局のところ、地球が……いや、外の世界が滅んだ以上の記憶が蘇ってないんだよネ」

真宮寺「どうしてモノクマがこの情報を前倒しにしたのかも、意図がわからない」

最原「……ひとまず外に出よう。それから考えて――」

入間「外に? なんでだ?」

最原「え?」
582 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 20:26:35.70 ID:jQNeEopp0
入間「もういいじゃねぇか……外に出たところで死んじまうだけなんだからよ……」ガタガタ

入間「なんだったんだ……俺様がやってきたことは……なんだったんだよ……!」

最原「……いや。一つだけよかったことがあるよ。この記憶を思い出せて」

入間「ああ?」

最原「だって、僕たちはまだ誰一人として死んでない!」

百田「!」

最原「外の世界が滅んでるってわかった今、卒業のルールには何の意味もないんだ!」

最原「これ以降、どんな動機をモノクマが提示しようと、報酬に見合わないのならコロシアイは起こらない!」

百田「……ああ。そうだな。その通り、だな」

百田「んだよ。結構いいことだらけじゃねーか! もう俺たちは仲間に怯えなくっていいんだぜ!」

入間「んなもん……気休めにも……」

白銀「ただいまー。リネン室から毛布を貰ってきたよー」

白銀「……?」

最原「……白銀さん? どうしたの?」

白銀「巌窟王さんは?」

最原「え?」

最原「……あ、あれ?」

最原(言われて気付いた)

百田「……巌窟王がいない? アンジー!」

アンジー「あ、ひ、い……!」ガタガタ

最原「……アンジーさん? どうしたの? 何が……!?」

アンジー「……やだ……もう……やだ……!」ガタガタ

最原「アンジーさん……!」
583 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 20:35:57.60 ID:jQNeEopp0
ヒューッ ドスンッ

巌窟王「ぐ……!?」

巌窟王「……む。ここは……プログラム世界の外か?」

巌窟王「戻ってきたのか? いや違う……この感覚は弾き出された、と考えた方が妥当か」

巌窟王「一体何故……」

ピロンッ

巌窟王「む?」

アンジー「う、うう……あうううう……!」ガサゴソ

巌窟王「アンジー? 戻ってきたのか?」

アンジー「あううううううう……」ガリガリッ

巌窟王「よせ。慌てるとヘッドギアが余計に取れにくいぞ。今そっちに行く」タッ

ゴソリッ

巌窟王「ほら。取ったぞ。一体どうし――」ガバリッ

アンジー「うううううううう……!」

巌窟王「……アンジー?」

巌窟王(抱き着かれた。強く。強く。こちらの身動きができないほどに)

アンジー「やだ……離れないで……行かないで……!」

アンジー「おいてかないでよぉ……アンジーのことを離さないで……!」

巌窟王「……何があった?」

アンジー「うああああああ……ッ!」
584 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 20:37:19.56 ID:jQNeEopp0
休憩します!
585 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 21:04:19.65 ID:jQNeEopp0
スパコン室

最原「……う……」ゴソリッ

最原(巌窟王さんが消えた後のアンジーさんの取り乱しようは酷いものだった)

最原(憔悴している入間さんに向かって外に出る方法を聞くために詰め寄り、無理やり聞き出してそのまま脱出)

最原(心配になった僕が一番最初に出てきて、そこで見たのは……)

最原(大泣きするアンジーさんに抱き着かれている巌窟王さんだった)

最原「……」

最原(詭弁だ。さっき僕が、プログラム世界の中で言ったことは全部気休めだ)

最原(間違いなく状況は絶望的で、どこにも居場所も行き場所もない)

最原(世界を変えることも、ましてや救うこともできない)

最原(僕はどこまで行っても……)
586 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 21:07:03.97 ID:jQNeEopp0
最原「……?」

最原(今、人影が見えたような……)

最原「誰?」

最原(誰もいるはずがない。ここのドアは巌窟王さんが潰して、外からは誰も入ってこれないはずだ)

最原(つまりこの場には夢野さんを抜いた十六人しかいないはずなのに……?)

最原「……」

最原「気のせい、か?」

最原(黒髪の男子がいた気がした。でも、もうその姿は見えなかった)
587 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 21:11:43.24 ID:jQNeEopp0
カルデア

BB「ふいー。帰った帰った。私の人格もようやく一つに統合されましたし、本腰入れて巌窟王さんの脱出計画に取り掛かれますね!」

BB「みなさーん! BBちゃんが戻ってきましたよー!」キラキラキラ!

ナーサリー「……」ズーン

イシュタル「……」ズーン

BB「……え。なに? 粘菌でも生えそうなくらいジメッとした空気なんですけど……」

ナーサリー「残念。巌窟王の冒険は、ここで終わってしまったのだわ」

BB「は?」

イシュタル「あー……もうダメ。流石に女神にも限界あるっての……」ブツブツ

BB「え? え?」

BB「……あ、あれ? 巌窟王さんは?」

イシュタル&ナーサリー「もう戻ってこない」

BB「……」







BB「えっ」
588 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 21:12:41.01 ID:jQNeEopp0
スパコン室


巌窟王「……おい。最原。ライターかマッチは持っているか?」フー

最原「やめたんじゃなかったっけ? アンジーさんがマネするからって」

巌窟王「今は吸ってないとやっていられん」

最原「……悪いんだけど、持ってないよ……」

巌窟王「……そうか……」

才囚学園生徒一同「……」ズーン

巌窟王「……全員酷い顔をしているな」

最原「それはそうだよ。だって、外の世界が、あんな……」

最原「……」ズーン

巌窟王「……」

巌窟王「帰れないかもしれんな。俺は」ズーン
589 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 21:13:24.69 ID:jQNeEopp0
やっと本編に追いついたァ!
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/31(日) 21:16:28.23 ID:NOdZOnb30
黒髪の男子…まさかぐだ男!?
591 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/12/31(日) 21:23:53.04 ID:jQNeEopp0
第一の事件、第二の事件、第三の事件、第四の事件(欠番)と来て、どうにか第五の事件まで行きたかったのですが!


残念! 時間が足りない! ので!

特番待機です。今日のところはここまで
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/31(日) 21:25:35.65 ID:NOdZOnb30
新年に第五の事件開幕か…!
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/31(日) 21:57:59.08 ID:0jIPQULW0
黒髪といえばまぁぐだ男くらいしか思い浮かばないが、ここに来るのってどうなのかねぇ?それはそれとして、良いお年を。
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/31(日) 23:08:14.27 ID:L50qJgre0
ぐだ男って飛行機ごとそのままカルデアに帰らなかったっけ?
595 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 01:06:22.15 ID:er0lfIOS0
さあ行くぜ! アヴェンジャー狙いの福袋召喚!
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 01:09:18.26 ID:/+S2WPyAo
福袋で引いた星5でコラボSS書こう
597 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 01:10:03.88 ID:er0lfIOS0
……もう既に……このスレでやったよ。オリオン二人目サ……
598 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 01:22:37.35 ID:er0lfIOS0
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
新年ピックアップの方も女神系サーヴァントいないしどうしよう。呼符ちょろっと消費して終了かな……スカサハさんは強さには疑いはないが女神かと言われると微妙か……?
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 09:24:41.77 ID:ipFetEMyO
北斎は何故か神性もってるし、何故か女だから実質女神
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 12:45:41.26 ID:EkKQmRww0
北斎ちゃんね、霊基再臨させたんだ…めっちゃ巨乳だった

福袋は水着ネロちゃま
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/01(月) 15:11:22.30 ID:+Tp9uB5wO
北斎かわいい
福袋は剣式でした
602 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 17:17:13.92 ID:er0lfIOS0
prrrrr!


巌窟王「……カルデアからか」ピッ

BB『ちょっと! どういうことですか! 私がちょっと目を離した隙に、なんでこんなお通夜ムードに!?』

BB『ついでに受験失敗と持ち株大暴落が一緒に来たみたいな雰囲気なんですけどー!』

巌窟王「戻る世界が滅んでいたようだ」

BB『……え』

巌窟王「わかっている。普通に考えるなら地球が滅ぶなどということは天地がひっくり返ってもありえない」

巌窟王「抑止力というものはコレを防ぐためにあるのだろう?」

BB『……いや、例外はあります。例外は色々とあります。あるんですけど』

アルテラサンタ『例外だぞっ』ピースピース

BB『ちょっと黙っててくださいッ! 今シリアスムードですから!』

BB『……ああ、もう。いいです。ならもうそんな負け確定のゲームに付き合う必要なんてありませんとも!』

BB『帰還プログラムを今すぐ起動させます!』

巌窟王「なに?」

最原「えっ」

アンジー「!」
603 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 17:24:12.52 ID:er0lfIOS0
巌窟王「どういうことだ? 難しいということではなかったのか?」

BB『ふっふーん! BBちゃんに不可能なんて言葉はありません! それに最初に言ったはずですよ』

BB『帰還のプログラムを組むのも難しそうです。しばらくそのまま適当にブラブラしておいてくださいってね!』

BB『ただまあ、無理やり脱出させるわけですから霊核に凄まじい負荷がかかる上、それ以外にもどうしようもない弱点があるのですが……』

BB『とにかく! 戻ってきてください、巌窟王さん! もういいでしょう、そこら辺で!』

巌窟王「……」

巌窟王「BB。何を慌てている?」

BB『え? い、い、いやだなぁー……完璧で幸福なBBちゃんが慌てるなんてことないに決まってるじゃないですかー』

巌窟王「……」

BB『……』

BB『マスターが帰ってきました』

巌窟王「……そうか」

最原(それって確か、巌窟王さんの本当の……)

BB『ハッキリ言って、今まであなたがカルデアから消えていたことをここまでカルデア相手に隠し通せたのは彼がいなかったからなんです』

BB『彼が帰ってきてしまった以上、あなたがここにいないことがバレるのは時間の問題……』

BB『時間は未定ですが、査問会の人たちがやってくる以上、あまり大騒ぎはしたくないんですよ』

巌窟王「もみ消せ」

BB『バカな……そんなことができるとでも?』

巌窟王「やれ」

BB『イヤです。あなたをカルデアに帰す方が遥かに楽で合理的です』

アンジー「……」
604 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 17:30:44.30 ID:er0lfIOS0
巌窟王「……いいだろう。やれるものならやってみればいい」

最原「巌窟王さん……?」

巌窟王「ただし、果たして本当にそんなことができるのかな?」ニヤァ

BB『え? で、でででででできるに決まってるじゃないですかぁ……』

巌窟王「アンジーがいる限り不可能だ」

BB『……』

巌窟王「通信を切る。しばらく通話をかけてくるな」

BB『……わかりました』ブツンッ

最原「巌窟王さん? アンジーさんがいる限りってどういうこと?」

巌窟王「ヤツは言った。負荷がかかる以外にもどうしようもない弱点があると」

巌窟王「……おそらく帰還プログラムを一度使ったら二度と往復ができない、などの本当にどうしようもないものだろう」

巌窟王(素直にカマかけに引っかかってくれて助かった、と言ったところか。コレでまず間違いなく確定情報だ)

天海「……あ。そっか。それなら無理っすね」

最原「えーっと……?」

巌窟王「令呪には『サーヴァントを呼び寄せる機能』がある」

巌窟王「俺を『一度使ったら二度と使えない帰還プログラム』で戻した後、アンジーが『こちらへ戻ってこい』と命令したのなら……」

春川「……巌窟王は永遠にこの世界に閉じ込められたまま、ってこと?」

巌窟王「クハハ。まったく。小娘の契約にここまで振り回されるとはな……」ニヤニヤ

最原(って言ってる割には凄く上機嫌だけど……)
605 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 17:31:36.58 ID:er0lfIOS0
休憩します!
606 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 18:30:26.43 ID:er0lfIOS0
王馬「そんなこと言っちゃってー! 本当は巌窟王ちゃんも俺たちと離れたくないんでしょー?」

巌窟王「調子に乗るなよ」

王馬「ん……!」ゾワッ

最原(瞬間、巌窟王さんの雰囲気が一変した)

最原(部屋の温度が十度くらい下がったような異常な寒気。吐き気を催すほどの……殺気)

巌窟王「俺の本来の居場所はあちらだ。俺は単に、状況故にお前たちの傍にいるだけに過ぎない」

巌窟王「手は貸す。だが貸すだけだ。共に歩むつもりはない」

王馬「……ふーん……それが巌窟王ちゃんの答え?」

巌窟王「当然だ」

王馬「……」

巌窟王「つまらない、と言った顔だな。俺のことを揺さぶる気だったのか?」

巌窟王「……フン。浅はかなヤツめ」

王馬「誰だって思うでしょ。元いた場所と、アンジーちゃんとの間で迷っていてほしいってさ」

王馬「……俺たちに愛着湧いてたりしてほしいって思って悪いかよ」

獄原「王馬くん……!」

巌窟王「思ってもいないことを白々と……逆に気持ちいいな」
607 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 18:41:50.92 ID:er0lfIOS0
巌窟王「まあいい。とにかく外に出るぞ。ここにずっといると空気が悪くなりそうだ」

赤松「あ、う、うん。そうだね。夢野さんの捜索も続けないとだし……」

茶柱「じゃあ巌窟王さん。ドアを再び焼いてくれませんか?」

巌窟王「……離れていろ。先ほどよりは火力高めだからな」

ドカァァァァァァァンッ!

巌窟王「ム……!?」

獄原「ちょっと巌窟王さん! いくら何でも威力が高すぎ……!」

巌窟王「違う。俺ではない」

獄原「え? あ、本当だ。ドア、何の代わり映えもしてないね……」

入間「……」

入間「あっ!」ダラダラダラ
608 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 18:43:04.39 ID:er0lfIOS0
無意味にストーリー召喚してたらテスラさん来た……育成します!
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 19:03:07.21 ID:tkU4K2w20
このSSを読みながら十連を引いたら北斎が三人でました!
610 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/01(月) 19:14:15.97 ID:er0lfIOS0
北斎何一つとして関係ないのに!
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 19:25:37.86 ID:DBn939tLo
このSSを読みながら十連を引いても北斎が一人も来ませんでした!
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 19:54:24.15 ID:TU50MIY7O
入間何してしまったんだ
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 20:33:43.38 ID:EkKQmRww0
北斎ちゃん宝具2にしようと思ったけど新宿のアーチャー欲しいから我慢します!
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 20:50:57.48 ID:tOO+7fvvO
乙です
メルトリリスちゃん狙います!
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 01:43:52.18 ID:WrwxK8H/O
福袋アーサーでした。アルトリアと仲良く倉庫番してもらいます
616 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 10:17:19.57 ID:Zhu15dX40
カルデア

BB「……あれ? おかしいですね。通信が一切通らなくなりましたよ?」

イシュタル「え。どういうこと? なんで唐突に……」

BB「こちら側の機器に異常は一切ありませんが……だとすると向こう側から何かされたのでしょうか」

ナーサリー「ねえ。これまずいわよ」

BB「……」

ナーサリー「だって、仮にアンジーの存在が無かったとしても通信ができないのなら元から帰還プログラムなんて使えないわ」

BB「ああ、もう! わかってます! わかってますって! 何か考えないと!」

BB「……あまり女神系サーヴァント以外に頼りたくはありませんでしたが、この際そうも言ってられません」

BB「エジソンさんとテスラさんを呼んできてください!」

イシュタル「あの二人なら精神的ショックのせいで入院してたわ」

BB「あんっの電気バカコンビども……肝心なときに役立たずなんですから!」

ナーサリー「いや原因はあなたよ?」

BB「え?」

ナーサリー「ほら、前にエジソンとテスラの人格を腹癒せに交換させたりしてなかったかしら?」

BB「……」

BB「あっ」




※してました
617 :本編の205スレ目を参照のこと ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 10:28:24.51 ID:Zhu15dX40
BB「そうです! 確かにやっちゃってました! 二つ目の学級裁判のとき停電騒ぎを起こした腹癒せに……!」

イシュタル「あのときは何でやっちゃったのかまったくわからなかったけど、そんな経緯があったのね」

ナーサリー「感情任せの考えなしな制裁のせいで割を食うって、まさに童話のような話なのだわ」

ナーサリー「ところであなた『消したくても記憶を消せない』っていう弱点がなかったかしら。忘れてたフリしても無駄よ」

BB「あのですね! 記憶を焼却できないというだけであって、記憶を捨てること自体は可能なんですよ! 一応!」

BB「あと、例えば今までの人生のことが事細かに書かれた本があったとして、ページを開く手間をかけないと記憶の閲覧はできないんです!」

BB「ぬぐうううう……仕方ないですね。チューンナップは私が手ずからやります!」

イシュタル「何か手伝えることはあるかしら?」

BB「ひとまずイシュタルさんは『良かれと思って手を貸そう』とか間違っても思わないでくださいね!」

イシュタル「ええっ!?」ガビーンッ

ナーサリー「ごめんなさい。こればかりは弁解不可能なのだわ」プププ

イシュタル「謝罪は半笑いを隠してから言いなさい! 腹立つから!」
618 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 10:43:22.80 ID:Zhu15dX40
才囚学園 スパコン室

入間「い、今何時だ!?」

最原「え? えーっと……え? 三時?」

最原「……午前三時!? なんで!? そんなにあの中にいた!?」

東条「ここに入ったのが午後八時だから、結構長い間中にいた計算になるわね」

星「おい。あの中の時間と、この現実世界に流れる時間に差はねーのか?」

入間「ないはず、だけど……アップデートのせいで何らかの変化が起こっている可能性は否定できねーな」

入間「あるいは本当に、単純に、俺様たちが『長くいたことに気付いていない』だけか」

最原(ありえなくもない、かな。精神的ショックが大きすぎたからな……)

入間「と、とにかくだ! 巌窟王! 俺様を外に出せ!」

巌窟王「……?」

入間「早くしろボンクラ! 早く!」

巌窟王「……いいだろう。下がっていろ。今度こそ扉を破壊する」
619 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 10:43:51.18 ID:Zhu15dX40
休憩します!
620 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 17:04:54.45 ID:Zhu15dX40
ドカァァァァンッ!

巌窟王「開いたぞ」

最原「熱いからどっちみち、冷めるまでは外に出たくないけどね」

春川「ここを突破しようとか考えるのはただのバカだって」

入間「うおおおおおおおおおおおお! 蝋燭プレイーーーッ!」ダッ

春川「バカがいた」

最原「入間さーーーんッ!?」ガビーンッ

真宮寺「なんか妙だネ。時間を気にしたり、慌てて外に出たり……」

百田「困ってるのなら手を貸すべきか? まあ、走り抜けられないほどじゃないしな」

最原「止めた方がいいって」

百田「いや。行くぞ終一! 一緒に!」

最原「……」

最原「一緒に!?」ガビーンッ


ガシッ


百田「うおおおおおおおおお! 友情パワーーーッ!」ダダーッ

最原「うぎゃああああああああああああ!」

巌窟王「……フッ。バカめ」ニヤニヤ

赤松「本当にバカだよ」

春川「赤松が言うんなら相当なんだろうね」

茶柱「……転子たちは普通に行きましょうか」
621 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 17:17:31.34 ID:Zhu15dX40
スパコン室周辺

百田「……入間がいねーぞ」

最原「全力で走ってどっか行ったのかな……彼女の身体能力と走りにくい靴のことを考えると、そんなに遠くまで行けないはずだけど」

最原(一体何を慌ててたんだ?)





入間side


入間「ああ! 忘れてた! 起爆の時限スイッチを切るのすっかり忘れてたぜ!」サッサッ

入間「い、いや大丈夫だ。起爆した後で薬品がまき散らされる設定にしたからな。部品は焼けて元が何だったのかすら判別不可能になるはず……」

入間「よし……よし。大丈夫だ。ちゃんと焼けてる……」

入間(……というか、部品そのものが隠し場所から飛ばないように設定したんだよな。そもそもEMP兵器なんだから物理的破壊力は度外視だし)

入間(まさかあんな音が出るだなんて俺様も計算外……まあぶっつけ本番の急ごしらえだから計算外が起こるのは当たり前だけど……)

入間「……」

入間「……いや。違うな。俺様はてっきり『何かの計算外でエレクトボムから爆音が出たのでは』って焦ったけど……」

入間「なんかそういう感じでもねーな?」

入間「ていうか、さっきから妙に……」





最原side


最原「……焦げ臭い?」

百田「お? そうか?」クンクン

最原「いや……ごめん、気のせいかな……?」
622 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 17:22:10.24 ID:Zhu15dX40
夕飯の休憩!
623 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 18:05:02.48 ID:Zhu15dX40
校舎一階

最原「……」

百田「……」

白煙「」モクモクモクモクモクモク

最原&百田「火事だーーーッ!?」ガビーンッ

モノクマ「あ。安心していいよ。ついさっき消火したから。流石に本校舎を燃やされるのは困るし……」

最原「げほっ。でも煙の処理ができてないんだけど!」

百田「おいおい! 火元はどこだよコレ!」

最原「百田くん! ひとまず窓を片っ端から開けよう!」

百田「おう!」

最原「……一体誰がこんなこと……」

最原(火元はどこだ? 食堂とか……じゃないな。倉庫も違う)
624 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 18:14:02.95 ID:Zhu15dX40
最原「……地下?」

最原(間違いない。煙は地下から来てる。来てるけど……)

最原(地下から爆音? 爆音……おかしいな。致命的に食い違ってる)

最原「……百田くん! ちょっと火元確認してくるよ!」

百田「え? お、おい……ごほっ!」

最原「大丈夫! 危ないと思ったらすぐ戻ってくるから!」ダッ

百田「待っ……ごほっごほっ……」

百田「う……」


ビシャッ


百田「……くそ。こんなときに……!」
625 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 18:22:10.20 ID:Zhu15dX40
百田「……ちっ。今日は調子がちょっと回復したと思ったんだけどな。帰ってきてからずっとコレだぜ……」

百田「終一……! 地下に行ったのか?」




最原side

最原「……結構煙は散ってる?」

モノクマ「まあ、体が悪くなるってだけで、致命的に死ぬってほど有害ガスは残ってないね!」

最原「……」

最原(どうする。行くか、戻るか……でも何か、この先にとてつもなくイヤな……悪意のようなものが渦巻いてる気がする)

最原「……行ってみよう。何もなかったら全力で逃げればいい」

最原「多分、僕が確認しなきゃダメな気がする……!」

モノクマ「へえー」

最原「……」タッタッタッ……

モノクマ「……いい勘はしてるねー。無駄だけど」
626 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 18:47:39.37 ID:Zhu15dX40
入間side 超高校級のコスプレイヤーの研究教室周辺

入間「……やっぱり変だ。どうなってやがる! なんでサイレンサーが壊されてんだよ!」

入間(いや。それだけじゃねえ。時限装置が持ち去られて一個だけ起爆しなかったエレクトボムがある)

入間(……俺様の計画が事前にバレてた? でも時限装置なんて持ってったところで何を!?)

コツンッ

入間「ッ!」バッ

赤松「……入間さん? どうしたの、顔が真っ青だけど……」

入間「赤松……!」

入間(扉周辺の熱が冷めたのか?)

入間(……大丈夫だ。俺様は誰も殺してねぇ。殺してないんだから、仮にバレたとしてもなんてことはない)

入間(なんてことはない、はずだよな……?)




最原side 地下の図書室

最原「……」

最原「夢野さん」

最原(もう、悲鳴さえ出てこなかった。ただひたすら自分の心が軋んでいくのを感じていた)

最原(目の裏がチカチカして、今にも倒れそうな感覚)

最原(……失われていく現実感)

最原(夢なら……覚めてくれ……)
627 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 19:05:04.63 ID:Zhu15dX40
白銀side 一階

白銀(念のため、事前に『入間さんがコロシアイに失敗するバージョン』のパターンも考えといてよかったなぁ)

白銀(ま、パターンとして考えてたのはアンジーさんに絆されて失敗するタイプだったけど。巌窟王さんが壊すとは考えてなかったよ)

白銀(それはさておいて……この子をあそこまで連れて行かないとな)

茶柱「白銀さん! さっさと窓を開けないと……煙くって仕方ありません!」

白銀「……ね、ねえ。茶柱さん。気付いちゃったんだけどさ。この煙、地下室から出てない?」

茶柱「え?」

白銀「炎そのものは消えてるみたいだし、ちょっと様子を見に行きたいんだけど……」

白銀「な、なんかね。とっても、とってもイヤな予感がするの……!」ガタガタ

茶柱「……」

茶柱「いいえ。白銀さんはここで煙の処理を」

白銀「茶柱さん……」

茶柱「大丈夫です! 転子が様子を見てきますから!」

白銀「……えっ?」

茶柱「じゃ、頼みましたよー!」ダッ

白銀「あ! ちゃ、茶柱さん! 待って……!」

白銀「……」

白銀(なんちゃって)ニィィッ
628 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 19:07:28.22 ID:Zhu15dX40
休憩します! AP消費しないと!
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/02(火) 19:14:42.73 ID:W5dRJOOm0
ああ、まさか…
630 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 20:53:42.59 ID:Zhu15dX40
最原side 図書室

最原「……」

茶柱「……あれっ! 最原さん! こんなところで何を!」

最原「ッ!」バッ

茶柱「……なんです? そんな泣きそうな顔して……」

最原「こっちに来ちゃダメだ!」

茶柱「はあ? 何を言って……う、この臭いは火薬ですか? 火元はどうやらここみたいですね……」

茶柱「……?」

茶柱「別の臭いもしますね。これは腐臭……?」

最原「〜〜〜〜〜ッ!」

茶柱「……最原さん。さっきから本当にどうしました? 何を……!」

茶柱「それ、最原さんの後ろの扉! 赤松さんの事件のときに話題になった隠し扉ですよね!」

茶柱「開いてるじゃないですか! その先に何が……!」

最原「来ちゃダメだって言ってるだろ!」

茶柱「!」ビクッ
631 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 21:05:31.00 ID:Zhu15dX40
茶柱「……そこに誰かいるんですか?」

最原「……」

茶柱「……夢野さん?」

最原「うん」

茶柱「……どいてください。転子は、夢野さんを探さないと……」

最原「どかない」

最原「……キミはこの先の光景を見るべきじゃない」

茶柱「どいてください!」ダッ

最原「断る! イヤだ!」


ガシッ ブンッ


ドカッ


最原「あうっ!」

最原(あっさりと投げ飛ばされてしまった)

茶柱「夢野さん! ここにいるんですか! ゆめ……」

茶柱「……あ?」

最原(その先にあるのは……地獄だ)

最原(絶対に見せたくなかった……! なんのために僕は、ここに立っていたんだ……!)
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 21:15:58.46 ID:W5dRJOOm0
ああ、夢野…
633 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 21:17:57.99 ID:Zhu15dX40
最原(結論から言えば夢野さんは死んでいた。おそらく殺害方法は銃殺。傍にある銃がそれを物語っている)

最原(ただそれだけなら救いはまだあったかもしれない。問題なのは『損壊が酷すぎる』という一点だ)

最原(相互汚染で遺体の状態を悪くするためだろう。傍には腐った果物が大量に置かれていた)

最原(そして血色を失った肌に群がるのは無数のクロバエ)

最原(夢野さんはゆっくりと着実に食べられていた)

最原(食べやすいように、だろうか。胸のあたりからナイフか何かで『穿った』ような痕がある)

最原(……薄く開けられた目に光はもうない。一体最後に何を見たのか知る術もない)

最原(視覚的に、嗅覚的に、あまりにも無残な夢野さんの死体がそこにあった)

茶柱「あ……あ……い、いや……いや、いや、いやああ……」

茶柱「いやあああああああああああああああッ!」

最原(耳も……引きちぎってしまいたかった)



第四章
虚構殺人遊戯:才囚学園、改め、架●●理●園ダンガンロンパ

非日常編
634 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 21:19:58.24 ID:Zhu15dX40
今日のところはここまで!
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 21:20:07.90 ID:W5dRJOOm0
とうとう被害者が出てしまったか…
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 21:21:14.83 ID:vHXWgIBKo
なんやかんやこの作品では死なないと思ってた……
637 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/02(火) 21:42:14.12 ID:Zhu15dX40
カルデアラジオとか聞いて癒されるといいっすよ!
やはり美海女史は素晴らしいな……ニトクリス一人もうちにいないんすけど……
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 22:12:39.38 ID:k8aS0hk60
乙乙、損壊が酷いならまだダミーの可能性はあるな

明日は弓ギルのPUあるから引くよ!
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 22:31:59.81 ID:sw3TWrxfo
架空推理学園ならまだ現実に戻ってきてないんじゃね?
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 22:35:42.86 ID:tMHh0AHV0
よりによって夢野[ピーーー]か、そうか。しかも転子仕向けるとか白銀許さんわ

裁判どうなんだろうかころ
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 00:39:07.23 ID:QEsmiJEI0
実は死体は偽物で本物はまだどこかに監禁されているという可能性も…
本当に夢野死亡しかも犯人は首謀者て判明したら流石に全員許さんってなりそうだな
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 09:21:25.11 ID:Duov2xoj0
ていうかハエ居るんだ…
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 09:38:45.47 ID:bfsLhrPgO
モノクマファイル次第じゃ凶器は銃ってのともう1つの出口から犯人は女子ってことぐらいしか分からなそう
本編同様誰かに冤罪擦りつけて殺しそう
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 11:37:41.55 ID:lkXEvdCRo
白銀が夢野見つけたって証言してた時点でアウトでしょ
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 11:41:26.39 ID:9H+5ipHCo
いつ死んだかわからないように虫に食わせてるのかな
黒幕なら死亡時刻出さないだろうし
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 12:30:51.58 ID:I1lkQBtg0
622へ
どこか忘れたけどゴン太のとこから白銀がかっぱらってたゾ
647 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 17:20:45.93 ID:olPC3sAu0
最原(夢野さん……)

最原(最初は気だるげな口調が特徴的な女の子だったけど、巌窟王さんが来てからは必死に背伸びしていた彼女との思い出がフラッシュバックする)

最原(……ああ、でもダメだ。そのすべてが今から思い出すと優しい記憶なのに……)

最原(その終点が、この地獄で固定されてしまった)

最原(今はただ思い出のすべてが……胸を掻きむしってしまいそうなほどに痛い)

茶柱「いやああああああああああ……うっ……げほっ……げほっげほっ……」

茶柱「あああああああ……! あううううううう……!」ガタガタ

最原「茶柱さん!」

ガバッ

茶柱「ひぐっ……ひううう……!」

最原「それ以上見ちゃダメだ……心が壊れちゃうよ」

最原(とにかく今は茶柱さんだ。こんな光景、見てていいはずがない。抱きしめてでも視線を隠す)

最原(……迂闊に近づかれて現場を荒らされては困るという打算も当然あるけど)

最原(とにかく後で叩き殺されようと構わない。どんな手を使ってでも茶柱さんをこの場から遠ざけないと……!)



ドカァァァァァンッ!


最原「ん!?」

最原(部屋の奥のあたりが爆発して……)

巌窟王「火元はここか!?」ザッ

アンジー「ここかーっ!」

最原(アンジーさんをお姫様抱っこした巌窟王さんが出て来たーーーッ!)ガビーンッ!
648 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 17:28:39.13 ID:olPC3sAu0
最原「巌窟王さん!? 何してるの!?」

巌窟王「サーヴァントとは往々にして高校生を横抱きするものだ!」

巌窟王「盾持ちの少女と、赤い弓兵も似たようなことをやっていた!」ギンッ

アンジー「いえーい!」

最原「いやお姫様抱っこについてツッコミ入れたかったのは事実だけど、僕が今聞いてるのは……!」

巌窟王「む? 最原」

最原「え? な、なに?」

巌窟王「茶柱を抱き寄せてるのか……死にたいのか?」

アンジー「後でお祈りは任せてねー」ナムナムー

最原「いや僕もこれはまずいかなと一瞬思ったけど今はそれどころじゃなくって!」

最原「だから! 僕が聞きたいのは……!」

巌窟王「ところでお前、何故ここにいる?」

最原「こっちの台詞!」ガビーンッ!
649 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 17:36:47.82 ID:olPC3sAu0
巌窟王「む……お前の後ろに広がる光景は図書室……か?」

巌窟王「なるほど。火元は図書室だったのだな。そして図書室に隣接している部屋など一つしかない……」

巌窟王「お前はついに辿り着いたのか。隠し部屋に」

最原「……あの。巌窟王さん。こっちの質問にも後で答えてもらうけど……」

最原「ひとまず今はアンジーさんを連れて出て行ってくれる?」

巌窟王「なに? 何故……」チラッ

巌窟王「……夢野?」



ピンポンパンポーン


モノクマ『死体が発見されました! 一定の自由時間のあと、学級裁判を開きます!』


ブツンッ


アンジー「……秘密子……なの?」

巌窟王「見るな。アンジー」

巌窟王「……いいだろう。この場はひとまず引き返す」

巌窟王「……」

巌窟王「ふん……限界して初めてかもしれないな」

巌窟王「無念、などと思ったのは」

最原「……」
650 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 17:46:26.54 ID:olPC3sAu0
最原「……」

最原(ひとまず、図書室に目を向けてみよう)

最原(……やっぱりだけど、爆発したというよりは、なにか燃えやすい物に火を付けて炎上させたって感じだ)

最原(だって、この図書室の周りは吸音素材が使われていて、音がほとんど外に漏れない)

最原(だとするとあの爆音はなんだったのかっていう謎が生じるけど……)

最原(……その他にも変なことがもう一つ。どうやって火を付けたんだ?)

最原(後で調べてみないとな……)


ガシッ


最原「ん?」

茶柱「汚らわしい。触らないで」ブンッ

最原(直後、景色が上下逆転した。何が起こったのかを瞬時に僕は理解した。覚悟していたから)

最原(床に再度叩きつけられた僕は痛みを感じる間もなく気絶してしまった)

茶柱「……でもまあ、ありがとうございました」

最原(そんな声を聞きながら)
651 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 17:48:22.89 ID:olPC3sAu0
休憩します!
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 18:30:22.89 ID:XvYfY/am0
愛憎半ばするダークホース転子さん
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 19:20:53.05 ID:zJwF8Swd0
事件は起こらないって言ったじゃないですかやだー
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 20:18:29.66 ID:Jxb6Lrfs0
清姫「嘘、吐きましたね…焼きます」
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/03(水) 20:20:16.09 ID:FIWBOitR0
前スレで終わるつもりだった短さとはいったい…。ウゴゴゴゴ…
656 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:00:22.18 ID:olPC3sAu0
嘘なんか吐いてないよ! 私は人生で一度も嘘を吐いたことがないことで近所で有名なんです!
あ、再放送終わったんで再開しまーす!
657 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:10:16.66 ID:olPC3sAu0
十分後

最原「……ハッ!?」

アンジー「あ。起きたよー!」

百田「終一……!」

最原「……え? あ、あれ……?」

最原(アンジーさんに膝枕されてる……)

最原「……みんな揃ってる?」

春川「うん。死体になってる夢野を含めてもね」

最原「……そっか」

赤松「泣きっ面に蜂だよね。卒業のルールに意味がないってわかった途端に、こんな……」

赤松「酷い。酷すぎるよ……!」

獄原「……」

獄原「クロバエさんをどかすのにちょっと時間がかかる。でも絶対にやってみせるから、みんなは下がってて」

王馬「いやいやー! そんなことしなくっても俺が殺虫剤を撒いて……」

獄原「ごめん王馬くん。思ったよりゴン太は余裕がないんだ」

王馬「ん?」

獄原「……知らなかったよ。悲しみを通り越すと怒りしかないんだね……酷い感情だ」

獄原「紳士には絶対に必要のない知識。永遠に知りたくない感情だったよ」ギリッ

キーボ「ゴン太くん、落ち着いて……!」

スタスタスタ

最原(ゴン太くんはキーボくんの静止を無視して、隠し部屋の中へと入って行った)
658 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:21:57.91 ID:olPC3sAu0
モノクマ「はいはーい! それじゃあ、ボクの出番かな!」

モノクマ「あ。ゴン太くんには後で誰か渡しといてね! ザ・モノクマファイルー!」

モノクマ「じゃ、ボクはこれで失礼するよ!」

ドロンッ

真宮寺「……これだけ? 初めて死人が出た割には随分とドライだネ」

巌窟王「確かに気になるが、ひとまずモノクマファイルの内容だ」

巌窟王「……ふむ」

最原(被害者は夢野秘密子。死亡推定時刻は夜の午前二時半ごろ。何らかの理由で死後の腐敗が極端に促進されている)

最原(死因は銃撃による失血死。もがいた形跡がほぼないことから、撃たれた直後あたりから気絶したようだ)

最原(……ん? 午前二時半? バカな)

東条「……これは日付が書いてないから紛らわしいけど……もしかして昨日のって意味なのかしら」

白銀「少なくとも、昨日の夜時間周辺の時間に私が夢野さんを見てるから……」

白銀「それよりも前ってことはないと思う」

茶柱「ええ。よく覚えてますとも。白銀さんは確かにそう言ってましたね」

最原(……あれ。なんだろう。このモノクマファイル。なにか……気持ち悪い)

最原(気のせいかな……?)

白銀「……」
659 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:32:22.05 ID:olPC3sAu0
最原「……夢野さんの死体を見たのって何人?」

百田「茶柱が『直視しない方がいい』って規制したからな。そこまで多かねーよ」

星「……俺は見たぜ。酷い有様だったな……」

星「まったく。タチの悪すぎるブラックジョークだ。できることなら代わってやりてーよ」

星「こんな死に方をしていいヤツじゃない」

王馬「久しぶりだなぁ。星ちゃんからそういう陰気な台詞が飛び出すのって」

星「……」

星「悪かない、と思い始めてたんだ。お前さんたちのことをな」

最原「……」

星「きっかけは……なんだったか……」

星「今となっては思い出す価値もねーな」

赤松「そんな! 星くん、そんな言い方は!」

最原「やめよう、赤松さん。流石にこればっかりはキツすぎるから」

最原「……誤魔化せないよ。この悲しさは……!」

赤松「……」
660 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:45:50.91 ID:olPC3sAu0
巌窟王「……」

巌窟王「試すのをやめよう」

アンジー「神様?」

巌窟王「……歩むがいい。足掻き続けろ! 魂の牢獄より解き放たれて――お前たちは!」

巌窟王「いつの日か、世界を『変える』だろう!」

最原「!」

巌窟王「実はな。先ほどからカルデアと連絡が付かないのだ。クハハ……進退窮まっているのは俺も同様」

巌窟王「これでどの面下げてお前たちのことを試すと言えようか」

百田「……」

百田「はっ。バーカ。励ますんならもうちょいわかりやすい言葉使えっての」ニヤッ

巌窟王「……フン」

最原「……始めるよ。膝を屈したりしない」

最原「それができたら滅茶苦茶楽だし、できたら本当に、仮に殺されるんだとしてもそうしたいくらいだけどさ……!」

最原「頭からこびり付いて離れないんだよ! みんなで頑張ってきた記憶が! その中にいた夢野さんの声も!」

最原「無理だ……最初から。諦められないんだよ」

巌窟王「……余計なお世話だったようだな?」

最原「そうでもないよ。僕は……必ず真相を暴いてみせる」

最原「絶対に……絶対にだ!」

白銀「……」

白銀(余興だよ。仮に真相を暴けたとしても……終着駅は決まってる)

白銀(……楽しみだなぁ)
661 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:46:44.82 ID:olPC3sAu0
休憩します!
662 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/03(水) 22:47:36.22 ID:olPC3sAu0
あ……いや違う! APが消費できてない!
このまま今日は終了です!
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 23:35:43.45 ID:+wYaHrRW0
書き込みながらできるようにはよ先頭オート実装してくれんかの
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 00:22:34.70 ID:RO/kie9R0
>>656
>>1
清姫さん、ギルティなんでやっちゃってください
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 10:53:03.46 ID:AbY9M0000
よし聖杯持ってきて夢野ちゃん復活を願おう
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 17:51:32.93 ID:qpV3HXBl0
清姫「これより逃げた大嘘つきを退治します。『転身火生三昧(てんしんかしょうざんまい)』!!」
667 :逆転のアフロ田中 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 17:55:22.49 ID:I1Bb8re40
これからはもう嘘つかないよ!
嘘だったら道成寺の鐘に詰めて燃やしちゃってかまわないよ!
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 17:57:54.41 ID:qpV3HXBl0
水着清姫「それは本当ですか…?もし嘘だったら…宝具発動しますね❤」
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 17:58:40.20 ID:AbY9M0000
そういえばモノタロウモノファニーすっかり蚊帳の外だな
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 18:23:49.53 ID:qpV3HXBl0
あ、そう言えば…
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/04(木) 18:25:12.83 ID:qpV3HXBl0
…もしかしてこのSSが逆転の人のSSで初めて全員生き延びないSSになるのかな?
672 :逆転のアフロ安珍 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 18:31:16.42 ID:I1Bb8re40
巌窟王「さて。獄原はそろそろクロバエの除去を終えたところだろうか」

百田「確かにそれも大事だと思うけどよ。死体の見分自体はそんな重要でもねーんじゃねーか?」

百田「だってモノクマファイルは今回妙に充実してるだろ?」

最原「……うん。でもそれ、なにかおかしいんだよね」

百田「おかしい?」

最原「だって……えっと、百田くんは夢野さんの状態を見た?」

百田「……実は見てねぇ」

最原「……ちょっとショッキングな内容になるけど、聞きたい?」

百田「ああ。それでいい。遠慮なく話せよ、終一」

最原「ありがとう。じゃあ続けるけど……」

最原「相互汚染狙いの腐った果物の配置。それに並行したクロバエの散布。これらを行ったのはまず間違いなく犯人だと思うけど」

最原「だとしたら、むしろなんでここまでモノクマファイルが充実してるんだろう?」

百田「ん……そうか。巌窟王の二つ目の事件のときは謎解きの鍵になる情報は伏せられまくってたな」

最原「……それにやっぱり、それを引き換えにしても時間がおかしいっていうか」

百田「時間が?」

最原「……ごめん。これ以上は僕自身も言語化できない」

最原(ただひたすら、今回のモノクマファイルが気持ち悪いだけだ)
673 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 18:40:01.03 ID:I1Bb8re40
最原(……これは僕たちにとって最悪の可能性だ。できれば絶対に潰しておきたい)

最原「巌窟王さん。ひとまず隠し部屋を調べてみてくれない?」

巌窟王「……別に構わない。だがお前、何を考えている? 具体的に俺に何を見つけさせたい?」

最原「そうだな……ええっと……ロックのかかったパソコンとか、そういうの」

最原「どうにかロックをこじ開けて中身を片っ端から見てほしいな」

巌窟王「まだだ。もっと具体的に言え」

最原「……」

最原「……モノクマファイルを……」ゴニョゴニョ

巌窟王「……」

巌窟王「ここにあると思うのか?」

最原「ここでないと困る。他の場所にあったらお手上げだ」

巌窟王「……いいだろう。まったく。こんなときこそBBの手を借りたいのだがな」スタスタ
674 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 18:46:50.38 ID:I1Bb8re40
最原「あとついでに入間さんにも声をかけておけば盤石かな……」

最原(ん。どうやら図書室から出て行ってはいなかったみたいだ。本棚を調べて……)

最原「……」

最原(……焦ってる? なにを探してるんだ?)

入間「どこだ……ないならないで全然構わないけどよ……!」

入間「……あった! よし!」

最原「何を見つけたの?」

入間「ひっ!」

ガシッ

真宮寺「……証拠を隠そうとしちゃダメだヨ」ギリッ

入間「や、やめ……離せ! 離せよお!」ジタバタ

最原「……なにこれ。デジタルの……時計みたいな」

真宮寺「隠そうとしたってことは、逆説的にこれが何か知ってるってことだよネ?」

真宮寺「……話してくれるでしョ?」

入間「あうう、うううううう……!」
675 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 18:56:05.21 ID:I1Bb8re40
入間「……俺様の作った時限装置だ……何の時限装置かまでは言わないでもいいだろ?」

最原「時限装置?」

入間「これ単体じゃ何の役にも立たねぇけどな……最低でも何か『発火させるもの』か『起爆させる機構』が必要だ」

入間「まあ……『発火させるもの』を使った装置が一番簡単で用意しやすいんじゃねーの?」

真宮寺「ふーん」

入間「……んだよ! これ以上なにを知りたいってんだよ!」

真宮寺「別に。ただ納得しただけだヨ」

真宮寺「最原くん。実はね、いくつかの本の残骸の中に『燃料の入ったビニール袋が挟まれていた痕跡』があったんだ」

最原「え?」

真宮寺「あと、その袋の端には細長い電気を通すコードが挿入されていた」

真宮寺「最終的にそのコードがどこに向かっていたのかを探していたところだったけど……」

真宮寺「先に入間さんが見つけちゃったみたいだネ」

入間「……」

最原「要は時限発火装置がこの図書室の中にあったってこと?」

真宮寺「おそらく。まあ、ビニールに入った燃料の量そのものは、一つ一つでそこまで多くはなかったはずだヨ」

真宮寺「本に挟み込んでも目立たない程度の薄さだったと思うし……」

真宮寺「時限装置自体は、本棚の奥に隠しておけばコード含めて本に隠れて見えなくなる」

真宮寺「……本を引き抜かれたら一発でバレるっていう最悪の弱点はあったけど」

最原(誰も読まないような本棚を選んで装置を作れば、万が一が起きない限りはバレない、か……)
676 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 19:02:57.83 ID:I1Bb8re40
最原「……でもこんな装置を作ったところで意義がない」

真宮寺「死体を燃やすにしたって、隠し部屋ではなく図書室を選んだってところで妙だし」

真宮寺「……確かにこれと言った意義は見つからないよネ」

最原(それ以前に、なんでわざわざ入間さんの時限装置を使ったんだ?)

入間「……」

最原(……なにか様子がおかしいし。あの調子だと、最初からここに時限装置があることがわかってたみたいな……)

入間「な、なあ。もういいだろ。俺様はちょっと……用事があるんだが……」

最原「ごめん入間さん。巌窟王さんと一緒に隠し部屋を調べてくれないかな?」

入間「は?」

最原「入間さんの手があれば、多分あの部屋の捜査ももっと効率的に進むと思うんだけど」

入間「……ざけんな! なんで俺様がテメェらザコどものために……!」

真宮寺「大人しく従っておいた方がいいんじゃない?」

真宮寺「……自分自身の証拠を隠滅するよりかは、他の犯人を挙げる証拠を見つけた方が有意義だヨ。潔白なら猶更ね」

入間「……」

入間「……つるぺたロリの死体はどうなってる?」

最原「あ、えーと……」

最原「……あっ」

入間「?」

最原「多分、大丈夫だと思う。臭いの方はどうにもできないけど、視覚の方なら心配しなくていい」

入間「あー……?」
677 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 19:18:02.71 ID:I1Bb8re40
隠し部屋の中

アンジー「……」

入間「……これ。巌窟王のマントじゃねーか」

最原「うん」

最原(夢野さんの死体の上には、巌窟王さんのマントがかけられていた。その近くではアンジーさんが跪いて、両手を組んで祈っている)

アンジー「……神様は優しいから」

入間「……」

巌窟王「入間。暇なら手伝え」

入間「あ?」

巌窟王「モノクマのカラーリングがされたノートパソコンを見つけたが、ハンマーか何かで粉々に壊されている」

巌窟王「お前なら修繕できるはずだ」

入間「……やってやるよ。貸せ」

最原「……」

最原(ここは巌窟王さんたちに任せよう。僕は他にも調べることがある)

最原(正直、入間さんをここに詰め込んだのは足止めの意味もあるし……今のうちに)
678 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 19:18:46.67 ID:I1Bb8re40
休憩します!
679 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 20:40:06.84 ID:I1Bb8re40
カルデア

アタランテ「……」キョロキョロ

イシュタル「あー、もう。部品持って来いって、美と豊穣の女神のことをなんだと思って……」

ナーサリー「仕方ないのだわ。チューンナップには色々と入用だし……」

ナーサリー「あと足が付かない場所から持ってくる都合上、どうしても……あら。アタランテ」

アタランテ「ナーサリーか。ちょうどいい。最近BBとつるんでいたからな」

アタランテ「BBはどこだ?」

ナーサリー「……何か御用なら私が伝えておくけど、それじゃあダメ?」

アタランテ「む……? 別にそれでも構わんが。アルテミス様からレンタル品を返して来てと言われただけだからな」

アタランテ「そら。マンウィ●のCD各種だ」ガチャッ

ナーサリー「……あら? そんなものBBはもっていたかしら……まあ一応受け取っておくけど」

アタランテ「ではな。よろしく頼むぞ」スタスタスタ

イシュタル「……ちょっと中身見てみましょうか。イヤな予感がするわ」

ナーサリー「私もそう思っていたところよ」カパリッ



血文字の手紙『復旧マダー? by女神同盟カルデアエディション』



イシュタル「」

ナーサリー「」

アタランテ「あ。忘れていた。私もそのCDを聞いたのだが、いい趣味をしている。後で私にも貸して……」ヒョコッ

イシュタル&ナーサリー「……」ガタガタガタ

アタランテ「!?」ガビーンッ!



この後、イシュタルは『食べる物がすべて激辛マーボー豆腐の味になる豆腐ジェノサイドの呪い』を、ナーサリーは『微妙に湿って本のページがよれよれになるジメジメの呪い』を受けた。BBだけは全力で呪いから逃げた。
680 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/04(木) 20:42:44.78 ID:I1Bb8re40
今日のところはここまで!
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 20:53:19.85 ID:qpV3HXBl0
二人が呪われた!?
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 14:05:56.17 ID:htk/mPv7O
転子が儀式してキャスター枠で夢野ちゃん召喚しよう
683 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 20:09:36.79 ID:C3Foozo70
ちょっと待ってAP消費したらすぐ描くんで……
684 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 20:25:19.04 ID:C3Foozo70
図書室

最原「えーっと……真宮寺くん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

真宮寺「なに? 引き続き火事の現場調べてるけど、今のところ特になにも見つかってないけど?」

最原「あ。いやそうじゃなくって。巌窟王さんが破壊した直後の扉から出た入間さんのことを最初に見かけたのって誰だろうって思って」

真宮寺「何故か知らないけど、赤松さんが見つけてたネ。それ以上のことは知らないヨ」

最原「うん。そっか。ありがとう」スタスタ

真宮寺「……ねえ。ちょっとでも僕のこと疑ったりしないの?」

最原「疑ってるけど、今言ったことが嘘じゃないことはわかるよ。真宮寺くん、意味のない嘘は吐かないでしょ」

真宮寺「……なるほどネ。ククク」

真宮寺「それを引き換えにしても無防備すぎると思うのは、僕の余計なお世話かなァ?」

最原「今日は妙に突っかかるね。ごめん、構ってる時間が惜しいからもう本当に行くよ」スタスタ

真宮寺「……ククク」
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 20:26:45.48 ID:zogMLb6b0
ああああアラフィフ来てくれたああああああ
686 :おめでとう! ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 20:30:13.34 ID:C3Foozo70
女子トイレ周辺

茶柱「……」

最原「あれ。茶柱さん。こんなところで何してるの?」

茶柱「見張りです。見張り」

最原「見張り?」

王馬「さーいはらちゃんっ!」ピョコンッ

最原「え゛」

最原(王馬くんが女子トイレから出て来た!)

最原「お、王馬くん! 逃げて! 茶柱さんにこんなところ見られたら!」

茶柱「ええ。情状酌量の余地なく確実に始末しますね。ただ今だけは別なんです」

最原「……え?」

赤松「あのね。最原くん。あの隠し部屋と、女子トイレが繋がってたんだよ」

最原「えっ?」
687 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 20:39:01.45 ID:C3Foozo70
再び隠し部屋

最原「……ああ、本当だ。確かにあの部屋だ」ガチャリンコ

最原(と、同時に、あのときの巌窟王さんがどこから入ったのかもわかった)

最原「巌窟王さん!? なんで女子トイレから入ったの!?」ガビーンッ!

巌窟王「女子トイレから煙が上がっていたのだ。緊急時故に、アンジーを伴って中へと入った」

巌窟王「そこで肉眼ではわからない隙間から煙が出ているのを発見し、隠し扉の存在に気付いたというわけだ」

最原(なるほど。隠し部屋と図書室は隣接しているから、煙が直接的に隠し通路に入って行ったわけか……)

最原(僕たちが一階にかけつけたときにはどこもかしこも煙だらけだったから、一番目立つ煙の発生源の階段を優先したけど)

最原(他の人たちが一階に遅れてかけつけて窓を開けまくったお陰で、二つ目の煙の発生源が見えたってところかな)

天海「……」

最原「……天海くん? どうしたの、凄く顔色悪いけど」

天海「なんでも……ないっす……」

最原「……」

最原(今回は事件が事件だからな。ちょっと調子が悪くなってるのかもしれない)

赤松「……」
688 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 20:51:18.85 ID:C3Foozo70
戻って女子トイレ

最原「……あ。そうだ赤松さん。一つ聞きたいことがあるんだけど」

赤松「ん? なに? なんでも聞いて」

最原「あの部屋から出て行った後、一番最初に入間さんを見つけたのが赤松さんだって聞いたんだけど」

最原「どこで見かけたの?」

赤松「超高校級のコスプレイヤーの研究教室周辺だったよ」

最原(……スパコン室より上の階だ)

最原「そこで入間さんは何してたの?」

赤松「……よくわからないよ。ただ何かを見て顔を真っ青にしてたってことしかわからない」

赤松「もちろん、私も訊いたんだよ? 何してるのって。でも全力ではぐらかされちゃって」

最原(テンパった入間さんの顔が目に浮かぶようだな……)

最原(……入間さんは半ば無理やり巌窟王さんに協力させてる。証拠を隠滅される前になんとか調べ尽くしたいな)

最原「ありがとう。助かったよ赤松さん。ちょっと白銀さんの研究教室を見に行ってくるね」

赤松「……」

赤松「ねえ。酷い顔色をしてるのは、キミもだよ? 最原くん」

最原「!」
689 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 21:03:13.26 ID:C3Foozo70
赤松「もちろんさ、全員本当に悲しんで、それでも自分の足に鞭打って前に進もうと努力してるから似たり寄ったりだけどさ」

赤松「キミは特別に酷いよ。見ててこっちの胸が痛くなりそうなくらい」

最原「……」

最原「そんなことないでしょ。気分が最悪なのは確かだけど、僕だけが特別ってわけじゃ……」

赤松「ううん。キミは特別。ちょっと頑張り過ぎだよ」

赤松「……背負いすぎだよ」

最原「……だからって立ち止まるわけにはいかないじゃないか」

赤松「最原くん。そこまで頑張るのは、巌窟王さんがいるから?」

最原「ッ!」

赤松「……巌窟王さんが当たり前にやれることは、キミには当たり前じゃないんだよ」

赤松「今回ばかりは膝を折って、泣きじゃくって役立たずになっても構わないと思う」

最原「……赤松さんらしくないな。そんなネガティブなこと言うの」

赤松「私は最原くんを信じてる。やろうと思えばやれる人。それを今までの学園生活で見て来たよ」

赤松「……だから言うんだけどさ。キミ、この学園生活を切り抜けることしか考えてないでしょ」

最原「……え? それ以外に何か考えることってある?」

赤松「出てからのこと」

最原「……出てから?」

赤松「……まさか、ずっとそんな生き方していくつもりじゃないよね?」

最原「は? いや、そんなことは……!」

赤松「ねえ。私はさ、最原くんが心配だよ。その生き方がクセになっちゃいそうで」

最原「……」
690 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 21:14:32.43 ID:C3Foozo70
最原「……格好よかったから」

赤松「……」

最原「どんな理不尽にも膝を屈さないあの人が、格好良かったんだ」

最原「困難から目を逸らさない姿に憧れたんだ」

最原「僕は弱いから、ああなれたらどれだけいいかって思ったんだ」

赤松「……そっか」

最原「……できる限り、マネし続けるよ。それでみんなが助かるのなら、それが一番いい」

最原「学級裁判のおしおきが終わったら、最低でも一人欠けちゃうけど……!」

最原「あんな眩しい生き方を見たらさ、膝を屈したくなくなるじゃないか!」

赤松「……私は諦めないことができる。性格的に。少なくとも最原くんより自然にさ」

赤松「だから気付くの遅れちゃったよ。最原くん、よく聞いて」

赤松「……諦めたり、立ち止まったり、投げ出したりすることで守れるものは絶対にある」

赤松「お願いだから、自分の心が壊れる前には絶対にそれを思い出して」

赤松「……ごめんね。キミを止められる私じゃなくって、本当にごめん……!」ポロッ

最原「あ、わ、わ! なんで泣くの!」オロオロ

赤松「なんか……不甲斐なくって……! やること成すこと裏目に出てばっかりだ、私……!」エグエグ

最原「あ、あはは……いいんだよ。そんなことで泣かなくってもさ」

最原「僕は多分、コレでいい」

赤松「最原くん……!」






茶柱「赤松さんを、泣かせましたね……?」ゴゴゴゴゴゴゴ

最原「あっ」

茶柱「死」ブンッ

最原「死!?」ガビーンッ!



グシャッ
691 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 21:18:23.73 ID:C3Foozo70
最原(出てから、か……)

最原(出たところで、何があるんだろうな)

最原(滅んだ世界? それとも、それ以外の何か?)

最原(……わからない。ただ、僕に希望があるとしたら外の世界に、じゃないだろうな……)

最原(……じゃあどこに? と訊かれても困るけど)

最原(と、考えながら再び僕は意識を手放した)チーン

赤松「さっ、最原くーーーんッ!」ガビーンッ

茶柱「まったく油断も隙もない」
692 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/05(金) 21:19:58.05 ID:C3Foozo70
今日のところはここまで!
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 21:39:46.38 ID:jsXkEIKs0
モノクマ「死体が発見されました」
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 21:47:58.00 ID:VmXOa/7Vo
死体が2つ…3章かな
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 22:42:54.52 ID:8TMeHb830
この世界の天海はどうなってるんだ?
原作と一緒だけど一章で動く前に事件起こっちゃったから何もできてないだけなのかな

研究教室解放されてるから一周前のこと知ってるのかな
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 22:53:47.87 ID:8TMeHb830
ちょっと見直したけどよぉ前スレ35で夢野の死亡フラグたってたんだな…
悲しい
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 06:25:40.80 ID:mLfk7SyI0
真っ青になってたのは生存者特典が罠だったことに気づいたからかな?
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 06:48:45.58 ID:8yjNS38L0
気がついたらタブが消えてて更新に気づかなかったよジーザス
福袋はイシュタルと沖田さんでした
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 08:28:07.96 ID:vQ5Zj4nnO
生前の夢野さんを振り返ってたら本当に色々頑張ってて悲しくなった
隠し部屋に気付いたから殺されたってのが明かされたら聴診器あげた巌窟王と怪我で掃除できてなかった東条さん落ち込みそう
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 08:49:13.26 ID:poWpYwt/O
モノクマファイルの違和感ってなんだろうな
日にちがないのはそれ次第で誰かに冤罪被せられるようにしてるとか?
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 09:03:34.71 ID:3fUi3hIm0
違和感って言うか、新世界プログラムから出てきた時間とモノクマファイル、白銀の証言が矛盾してるからおかしいんだよねー

白銀の狙いがわからない
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 10:45:02.98 ID:AA2hal4o0
最原これもしかしたらカルデアのある世界に行くフラグか?
というか存在も才能も全部フィクションで外の世界に居場所はありませんなんてされたら何人かぐだ男の世界に行くっていう人がいるかもしれん
703 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 20:18:07.43 ID:zKxD9rMY0
隠し部屋

巌窟王「……祈り終わったか?」

アンジー「うん。ついでにお別れもしっかり済ませて来たよー」

巌窟王「そうか。ならば……俺の言いたいことはわかるな?」

アンジー「……んー」

アンジー「一緒に捜査できて嬉しい?」

巌窟王「……」アセッ

天海(多分言いたいことをそのままズバリ言い当てられすぎて面喰ってるっすね、アレ!)アワワ

アンジー「今までは神様が被害者だったり、アンジーが被害者だったりして散々だったからねー」

アンジー「アンジーも嬉しいよー?」

巌窟王「……戯言だな」

天海「自分で聞いておいて……」

巌窟王「何か言ったか?」

天海「なんも言ってないっす……」
704 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 20:29:51.26 ID:zKxD9rMY0
入間「ノーテンキヤローどもが。人死んでんだぞ」ガチャガチャ

巌窟王「そうだな。だが、死んでしまったものはどうしようもない」

巌窟王「悲しむだけでは人は何もできないからな」

アンジー「……やっぱり神様でもどうにもできない?」

巌窟王「む? クハハ! 『どうにかしたいと思っているのか』と訊かれるかと思いきや! 意外だなァ、アンジー?」ニヤァ

アンジー「……」ムクー

巌窟王「……謝罪しよう。今のは忘れろ」

天海(なんか最近アンジーさんの巌窟王さんへの扱いが上手いっす……)

巌窟王「無理だな。どうにもできない。サーヴァントシステムの根幹をなす聖杯を使ってさえ難しいかもしれん」

巌窟王「かなり広義的な意味で死者の蘇生や過去のやり直しは、おそらく不可能ではないが……」

巌窟王「断言しよう。そんなものを目指すくらいなら、他の何かに傾倒した方が遥かに有意義だ」

巌窟王「この件についてコストにリターンは釣り合わない。絶対に」

天海「可能性はなくもないけど、口が裂けてもお勧めできないくらい酷い道ってことっすね」

巌窟王「それでも進むと言うのなら全力で支援はしよう」ニィッ

アンジー「やだ」

巌窟王「……そうか」

巌窟王「……フン。そうか」シラー

天海「自分で言ったくせに露骨にいじけないでほしいっす!」

巌窟王「いじけてなどいない」
705 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 20:39:57.39 ID:zKxD9rMY0
巌窟王「さて。入間の修繕が終わるまでは暇だ。アンジー、捜査を開始するぞ」

巌窟王「天海も手伝え」

天海「あいあい。了解っす」

巌窟王「では……この何か妙なベールに守られた謎のオブジェクトから捜査するか」バサッ

マザーモノクマ「やっほー」

巌窟王「……」バサッ

天海「え? なんで戻したんすか?」

巌窟王「……頭が痛くなってきた」

アンジー「肩こりかなー? 揉むー?」

巌窟王「頼む」

アンジー「ちょっと屈んでー」

天海「……ええと、一体何が……」バサッ

マザーモノクマ「ハロー」

天海「……」バサッ

天海「あの。アンジーさん。俺も頭痛が……」

アンジー「やだよー。今は神様の肩揉んでるんだもん」

巌窟王「……」ハフー

天海「ええーっ……」
706 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 20:49:26.15 ID:zKxD9rMY0
五分後

天海「マザーモノクマ?」

マザーモノクマ「そだよー! すべてのモノクマの母……オマエラが予測していたモノクマの生産機構だよ」

マザーモノクマ「あ。一応、今のうちに言っておくね。ボクもモノクマのカウントに入るから、攻撃は校則違反と見なすよ」

巌窟王「仮にそうだとしても、校則を犯してでも破壊する価値があるだろうがな?」ボォゥッ

マザーモノクマ「ちょ、ちょちょちょ……!」アタフタ

天海「確かに俺もコレを壊したい気持ちでいっぱいっすけど、ひとまずそれは保留しておきましょう」

天海「……それに、これがモノクマの本体だと言われてもにわかには信じがたいっす」

巌窟王「実際に作ってみせろ」

マザーモノクマ「あ、ダメ。今は首謀者権限で『一定の操作』にロックがかけられてるから」

マザーモノクマ「仮に首謀者になにかを命令されたとしても、このロックが外れるまでは何もできないよ」

巌窟王「ふむ……コンソールはどこだ……」ガチャガチャ

マザーモノクマ「ああっふーん! いやん、そんなところいきなり……いじっちゃ、らめぇーーーッ!」ビクンビクン

巌窟王「……どうやら声帯認証のようだ。事前に首謀者がかけた合言葉がない限りはロックは解除されないだろうな」

天海「せめていつからロックがかけられたのかくらいは言ってくれるっすよね?」

マザーモノクマ「……」

天海「ダメか……」
707 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 21:01:21.75 ID:zKxD9rMY0
天海「でもなんでこんなロックが……首謀者自身にどんなメリットが?」

巌窟王「いつからロックをかけたのか、と問うた時点でわかっているものと思ったがな。それとも目を逸らしているだけか?」

天海「……」

アンジー「アンジーたちが首謀者を追い詰めてるってこと?」

巌窟王「かなり好意的に見るならそうだ。他の見方だと、こうだろうな。首謀者は――」

天海「俺たちの中にいる」

天海「……そして、夢野さんを殺した人と同一人物」

巌窟王「……そうら、わかっていただろう?」

天海「でも夢野さんを殺したのが首謀者なら、ずっと死体を隠していればいい。それをしなかったのは一体なんで……」

巌窟王「二通り考えられる。首謀者自身が外の世界の真実を知らなかった場合」

天海「論外の仮説っす」

巌窟王「もう片方の仮説は……これが俺たちに対する最後の謎であり、最後の勝負だった場合」

巌窟王「俺たちを皆殺しにするつもり、という可能性」

天海「……最悪っすけど、それが一番可能性が高いのでは?」

巌窟王「……さあ。この場合、どうすればいいかわかるか? アンジー」

アンジー「返り討ちー!」キラキラキラ

巌窟王「上出来だ!」ナデナデナデ

アンジー「わーい!」

天海「……それしかないんすかね」

巌窟王「……それ以外の道があるというのなら示してみせろ」

天海(俺は……!)
708 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 21:10:51.26 ID:zKxD9rMY0
巌窟王「……」

アンジー「どうしたの神様ー? 難しい顔になってるよー?」

巌窟王「いや……最原が覚えていた違和感の正体に気付いた」

巌窟王「この事件、根本的なところで不和がある」

天海「不和?」

巌窟王「……犯人が首謀者だとしたら、現状の展開のフェアとアンフェアの比率が妙だ」

天海「ん……」

天海(そういえば……犯人が首謀者なら、もっと事件を撹乱する方法があってもおかしくないはずっすよね)

天海(いや。ハッキリ言って、他の誰かに罪を押し付けて逃げ切った上で学園生活を続行なんて『明確な反則』すらやられても気付かなかったはず……)

巌窟王「マザーモノクマ。この質問には答えられるか?」

マザーモノクマ「ん? なぁに?」

巌窟王「入間が直しているパソコンの正体だ」

マザーモノクマ「ああ。あれは……」

マザーモノクマ「……ま、直すことと中身を見ることに関して制限はしないから、自分で確かめれば?」

巌窟王「……いいだろう」

天海「……?」
709 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/06(土) 21:11:46.40 ID:zKxD9rMY0
今日のところはここまで!
710 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 10:59:08.11 ID:2u7XNp/j0
春川「……」ジーッ

百田「どうだハルマキ。なにかわかるか?」

春川「……確かに二日間程度ではありえないほどに腐敗が促進されてるね」

春川「これ、相互汚染やクロバエ以外にも、なにか薬品とか使われてるのかも……」

春川「あと、傷口の部分が特に損壊が酷くって、本当に銃殺だったのか怪しいくらいだよ」

巌窟王「傷口というと……」

春川「胸のあたりだね。ナイフかなにかでズッタズタにされて乱暴に『開かれてる』。ジャック・ザ・リッパーなら鼻で笑うような乱暴さだよ」

春川「ここ以外に大した外傷がないことを考えると射入口はまず間違いなくここだったと推測できる」

巌窟王「……今、なんと言った?」

百田「巌窟王? どうした?」

春川「……流石に気づくか。そう。ここ以外に外傷はない」

春川「『銃弾が出て行った形跡がない』ってこと。貫通ではなく盲管。私が『銃殺かどうかも怪しい』って言ったのもそれでさ」

春川「……どうも見つからないんだよね。銃弾が。どこにも」

百田「は? いや、それは変だろ。銃本体がここに置かれている以上、銃弾一つ処分したところで何になるってんだ?」

春川「でもないものはない。口径が小さすぎる銃だと検視してもわからないくらい肉に紛れるってことはあるけど……」

春川「……そこに置いてある銃が凶器ならそれも絶対にありえない」
711 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 11:12:00.82 ID:2u7XNp/j0
巌窟王「……大きいな。この型はリボルバーか?」

春川「S&WモデルM500。マニアでなくっとも一般で広く知られているかなり有名な型の銃だよ」

春川「……威力が高すぎてね」

百田「ん? 銃なんだから威力が高くて当たり前なんじゃねーか?」

春川「これは常軌を逸してるんだよ。巌窟王、銃に関しての知識は?」

巌窟王「残念だが『銃という概念』に関してだけだ」

春川「そっか。じゃあザックリ説明するよ」

春川「これ『人を撃つこと』を一切想定してないんだよね。毛皮が分厚いケモノを相手にした史上最強のリボルバーだから」

春川「威力がアホみたいに高いし、その反動も大きすぎて欠陥銃と呼ばれてるくらい扱いにくいんだよ」

巌窟王「……む……? 待て。銃弾は貫通していないのではなかったか?」

春川「それなんだよね。こんなもの使ったら、夢野くらいの体格なら上半身の大半が吹っ飛んでたと思うよ」

百田「……さ、流石に誇張だろ?」

春川「……そう思う?」

百田「おいおい……!」

春川「……まあ、もし万が一、これが本当に使われたとするなら、犯人は相当限定されてたはずだけどね」

春川「これを使って無傷で済むヤツなんて、本当に、生徒の中でも一握りだったろうからさ」

巌窟王「……」
712 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 11:21:12.84 ID:2u7XNp/j0
巌窟王「これの出所はお前の研究教室か?」

春川「……え?」

巌窟王「?」

百田「……巌窟王。知らなかったのか? ハルマキの研究教室に、本物の銃は一切置いてないんだぜ?」

巌窟王「何ィ? 一つもか? 一つたりともか?」

春川「不思議なのはそこも、だね。じゃあこの銃の出所はどこなのか……」

春川「……普通の生徒が現状行き来できる範囲に、ここまで本格的な実銃があった記憶はない」

春川「誰かが今までどこかに隠していたか、さもなければ……」

百田「『普通の生徒が行き来できる範囲以外に行けるヤツが犯人』の場合か!」

巌窟王「……」

春川「……なんだろう。この感覚……凄く覚えがあるんだけど……」

巌窟王「春川。お前も感じるか。違和感を」

春川「うん。でも……それだけじゃなくって、なにか凄く既視感があるんだよね」

春川「なんでだろう?」

百田「……?」
713 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 11:21:54.52 ID:2u7XNp/j0
休憩します!
714 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 17:59:00.08 ID:2u7XNp/j0
巌窟王「他に夢野の死体について何か特徴は?」

春川「右手」

巌窟王「右手?」

春川「……が、なんかよくわからないけどシュレッダーにかけたみたいにぐっちゃぐちゃ」パサッ

春川「袖に隠れて見えづらいかもしれないけど、コレ袖から手が出てないわけじゃないんだよ」

百田(ハルマキは夢野のことを覆っている巌窟王のマントをあげる。巌窟王はそれを覗き見て苦い顔になった)

巌窟王「……指を切断した後で踏みつけたり、更に刃物で破損させたりしているようだ」

百田「……まさかとは思うが、拷問ってことか?」

巌窟王「安心しろ。死んだ後のことだ。出血の痕でわかる」

百田(東条の事件のときに話題に上がってたな、そういや。死んだ後は血流がない、か)

巌窟王「根本的にパーツが欠けているようだ。切断された先が見当たらない」

百田「指がってことか?」

巌窟王「消えているのは人差し指、中指、薬指、だな」

春川「……!」

百田「ハルマキ? 何かに気付いた顔してるぞ。どうした?」

巌窟王「いつもの仏頂面にしか見えなかったが」

春川「いや……大したことじゃないんだけど」

春川「……射入口が胸にあるってことは、夢野は真正面から撃たれたってことだよね?」

百田「それが?」

春川「だとしたら、夢野は犯人の体のどこかを気絶する前に引っかいたかも、と思って……」

春川「……指が犯人を示すカギになるかも」
715 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 18:51:25.71 ID:2u7XNp/j0
最原「……ハッ! 本日二度目!」ガバリッ

王馬「あ。起きた。そして東条ちゃんをこの場に引き留めたのが完璧に無駄になった」

東条「いいのよ。図書室の方は白銀さんや真宮寺くんが調べていたから」

最原「どのくらい気絶してた!?」

王馬「大体十分くらいかなー?」

最原「ごめん、急がないと……あ! そうだ! 手が開いてる人は僕とツーマンセル組んでくれない?」

王馬「お供するよっ!」ピカリンッ

最原「……」ヒクッ

茶柱「……転子もついていきます」

最原「ありがとう! 本当にありがとう! 感謝の言葉がそれしか見つからない!」

王馬「ふこーへー」

最原「じゃあ、さっそく行こう! 白銀さんの研究教室周辺に!」ダッ

赤松「あ……行っちゃった。凄い急いでたね」

赤松「……つっ……?」

東条「……赤松さん? どうかしたの?」

赤松「ん? いや、なんでもない……?」

赤松(……腕に引っかき傷? なんで? いつの間に……?)
716 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 18:52:13.53 ID:2u7XNp/j0
休憩します!
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 18:52:37.26 ID:XRD4+uJY0
おい、これまさか……白銀の奴
718 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 19:27:25.41 ID:2u7XNp/j0
白銀の研究教室周辺

最原「……」

最原(巌窟王さんのデバイスがなんで機能しなくなったのかわかった……入間さん……キミと言う人は本当に……)ズーン

王馬「これ、入間ちゃんの研究教室の設計図に書かれてたイリスアゲート・エレクトボムとそっくりそのままな形してるね!」

茶柱「なんです、それ?」

王馬「巌窟王ちゃんとのホームとの連絡手段を完璧にぶっ壊すための発明品だってさ。持続時間は三日って書いてあったかな」

茶柱「は? なんでそんな、何の意味もない発明品がこんなところに……」

最原「何の意味もないってことはないんじゃないかな……」

茶柱「……それ、どういう意味です?」

最原「いや、その……これ、実は元々入間さん発案の発明品じゃなくって依頼を受けて作った品らしくって……」

茶柱「こんな爆弾を一体誰が作ってくれと?」

最原「……」

王馬「それはもちろん嫉妬に狂った、は――」

最原「殺されたくなかったらそれ以上口を開かない方がいいから!」ガバッ

王馬「もがもが」

茶柱「んー?」
719 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 19:45:36.27 ID:2u7XNp/j0
最原「でも色々とチューンナップされてるみたいだな。なんかのアクシデントで不発になってる爆弾以外は全部……」

王馬「薬品か何かの影響かな? 砕け散ったパーツがことごとく焼けて判別不能になってるね」

王馬「不発の爆弾がなかったら、コレがなんだったのか俺たちでもわからなかったかも」

茶柱「不発の原因は一体なんなんでしょうか」

最原「……」

最原(タイマー……か? もしかして)

最原(入間さんの手が直接届かない場所で爆発したとしたら、リモートコントロールでの遠隔爆破か、さもなくば時限爆破の二通りだ)

最原(でも、入間さんは明らかに、この爆弾が起動したことに対して慌てていた)

最原(遠隔爆破じゃない。これを解除するのを忘れた末に、うっかり爆発させてしまったという感じだ)

最原(……だとすると、元はコレ、時限式だったんじゃ)

最原「不発の爆弾にはタイマーらしきものが見当たらないよね?」

王馬「……ん? それが? タイマーのない爆弾だってあるでしょ?」

最原(さて。今回の件に関してはどうだろう)

茶柱「……あれ? ねえ。この破裂した爆弾のヤツだけ、パーツの形が変ですよ?」

最原「え?」

茶柱「分量が他より少し多いような……」ヒョイッ

最原「……」



何かの残骸「」ブスッ……



最原「!」

最原(火薬の臭い……!)

最原「茶柱さん!」ガシッ

茶柱「ひゃっ!? ちょっと、いきなり転子から取りあげないで――」

最原「!!」

最原(ああ、くそっ! 迂闊だった! コレは爆弾のパーツなんかじゃない!)ブンッ

最原「伏せて!」ガバリッ

茶柱「きゃあっ!?」

王馬「んー? 今最原ちゃん、何を投げて……あっ」

王馬「ああ、そういうことかよチクショウッ!」バッ




バァンッ!
720 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 19:47:10.94 ID:2u7XNp/j0
今日のところはここまで!
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 19:53:17.06 ID:ApBesBymO
ハルマキが既視感があるって多分入間が用意した謎解きゲームに似たようなのがあったのかな?
722 :私自身のための備忘録 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/07(日) 21:07:22.18 ID:2u7XNp/j0
コトダマ
最原サイド
・モノクマファイル
・充実すぎるファイル情報
・時限発火装置
・隠し通路
・爆音直後からの入間の様子
・イリスアゲート・エレクトボム
・奇妙な残骸

巌窟王サイド
・マザーモノクマ
・声帯認証のロック
・夢野の死体の状況
・S&WモデルM500
・夢野の右手
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 22:10:23.53 ID:sq07VTEW0
夢野普通の拳銃で撃たれてるし、変なことしてないから貫通してるはずよな…?
白銀なにしたんだ
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 22:18:06.53 ID:23wIlH9PO
意見が真っ二つ……?
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 00:16:27.73 ID:U/GOlCPY0
これ本来の1章通り赤松に冤罪被せて始末する気じゃないだろうな白銀・・・

もしくは4章欠番で今の事件が5章、無印5章に倣って冤罪からの生還→真犯人と学園の謎を解けになるのか
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 00:19:53.26 ID:5R0qn7am0
百田「『普通の生徒が行き来できる範囲以外に行けるヤツが犯人』の場合か!」

巌窟王「……」

春川「……なんだろう。この感覚……凄く覚えがあるんだけど……」


「既視感」が第1章のそれである可能性も微
武器は撹乱の為に敢えて事件に関係しない物を設置したのか
それとも>>721の言う通り魔術を用いて事件を起こし
何れにせよ狛枝と同様の方法での全滅を目論んだのかどうか

>>658 モノクマファイル自体の「気持ち悪」さ
主人公らが捜査を通じて行なう筈の推測が既に記されている
白銀のミスか、それとも最早真面に学級裁判を行う気が無いか
(視聴者の手前打ち切るにしても調査の形式だけは保っておきたい?)
……文脈から鑑みるに普通に白銀の証言との齟齬?

前スレの冒頭に注意書きが見当たらなかったので
レスの内容も含め色々な意味でスレチならごめんなさい
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/08(月) 00:48:25.40 ID:mCpI8M190
>>725 >>726
あわせると、
モノクマファイルに書かれていることは冤罪へ誘導するための情報になっていて、
最原は無意識に気持ち悪さとして最原に感じられる……とか?
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 00:56:39.65 ID:dwO6wwRr0
拳銃…威力が高い…銃弾が発見されてい無い…あっ…(察し)
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 11:31:15.31 ID:POz4nU2w0
もしかして偽者の死体…?
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 11:32:41.44 ID:KrTnbrUAo
夢野を撃ったときと状況が違いすぎるのが気になるけど、なら誰の死体で本当の夢野はどこ行ったんだろう
赤松の引っ掻き傷も嫌な予感しかしない
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 13:40:57.78 ID:hcpFtydHO
ただ運営側の気分や気まぐれで他人に冤罪ふっかけたなんてやったら、それこそ視聴者がバカにしてんのかと見限りそうではあるが
732 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 18:13:59.96 ID:PnjfJZhF0
最原「……はあっ……はあっ……!」

最原「茶柱さん! 無事!?」

茶柱「無事っていうか……一体なにが起こったのかわからないんですけど。なんです今の破裂音……」

最原「大丈夫!? 怪我は……ない? ない。よかった!」

最原「……本当によかったぁ……『今度こそ』守れて……!」

茶柱「……ちょっと。この際だからあなたに言っておきますが、転子は!」

最原「痛いッ!」

茶柱「ん?」

王馬「……あらら。最原ちゃん。なにかが左肩にめり込んでるよ」

ポタッ

茶柱「……血?」

茶柱「最原さん、あなた大丈夫なんですか!? 何が――!」

最原「は、ははは……大丈夫。致命傷じゃないみたいだから……」

茶柱「……いい加減に――!」

王馬「あのさぁ。痴話喧嘩なら後にしようよ。至近距離でピーチクパーチクわめきあってても緊張感ないし」

最原&茶柱「え」

最原「……」

茶柱「ああー……確かに。どさくさに紛れて抱き着かれてますねー……」

茶柱「……」カァァ

最原(とても危ない。茶柱さんが怒りで顔を真っ赤にしてあらせられる)ガタガタ

王馬(としか考えられない最原ちゃんは反比例するように顔から血色が失われていくー)
733 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 18:19:24.38 ID:PnjfJZhF0
最原「ご、ごめん! とてもごめん! ひとまず僕はすぐにどくから!」

王馬「茶柱ちゃん! 最原ちゃんを今動かしちゃダメだ! 俺が今から緊急治療を行う!」

最原「え」

ガシッ

茶柱「……ふ、ふふふふふふふ。これは嘘。これは夢……転子が男死に抱き着かれるなんて……」ギュウウウウ

最原「今となっては茶柱さんが抱き着いてるけど!?」ガビーンッ

王馬「さーて。それじゃあ俺がこのナイフで、今から最原ちゃんの左肩に埋まった『何か』を取り出してあげるからねー」

最原「え。待って。待って。待って? 待って! 待っ――」


ブスッ


最原「ぎゃああああああああああああああああ!」
734 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 18:25:33.40 ID:PnjfJZhF0
数分後

ズポンヌッ

王馬「よし抜けたー!」

最原「ああっぐ……ぐおおおおう……!」ガタガタ

茶柱「……まったく。転子のことなんか庇うからこうなるんですよ」

最原「うん。ごめん。本当にごめん、と言いたいところだけど、流石にこれは罰の度が過ぎてる……!」

最原「ていうか出血の度合いが酷くなって茶柱さんまで汚れてるし!」

茶柱「え? あー……なんでしょう。ちょっと麻痺っちゃいました」

最原「……」

王馬「さてと。じゃあ改めて、最原ちゃんの左肩に埋まった何かを見てみよう」

王馬「うん! 口径は小さいけど紛れもなく弾丸だね!」

最原「弾丸?」ピクッ

最原「……」

最原「あの。茶柱さん。もう本当に勘弁して」

茶柱「?」

最原「……もう離して……」

茶柱「あっ!」

バッ

最原「や、やっと解放された……」

茶柱「……うう〜」
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 18:29:45.04 ID:Ns1crk7o0
転子ちゃんヒロインしてんな
夢野失ってもっと取り乱すと思ったけどまだ大丈夫みたいで安心
736 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 18:34:45.46 ID:PnjfJZhF0
最原「口径が小さい……のかどうかは僕には微妙に判断が付かないんだけど……」

王馬「間違いなく小さいよ。なんなら春川ちゃんに問い合わせてみようよ。後でね」

王馬「……で。さっきの破裂した残骸から、なんでこんなものが飛び出したか、だけど……」

最原「……アレだね」

最原(先ほど僕が投げた残骸が、内側から弾けたような形でバラバラになっている)

最原「……これ。薬品で焼ける前は銃だったんじゃないかな」

王馬「それが薬品の侵蝕で弾薬と反応して、今このタイミングで暴発したって? まあありえなくはないだろうけどさ」

王馬「でもアレ、焼けて溶けたことを考慮しても玩具みたいに小さかったよ。俺の記憶が正しければせいぜい」

最原「茶柱さんの手のひらからはみ出る程度……」

王馬「焼ける前は、かなり最小限の殺傷能力しか持たない、それこそ女性でも楽々扱えるような小型銃だろうね。俺の趣味じゃないなー」

最原「……女性でも扱える、か」

茶柱「……最原さん。それは今はどうでもいいので、はやく東条さんのところに行きましょう」

最原「なんで?」

茶柱「なんでって……あなたの怪我の治療ですよ」

最原「あっ」

茶柱「……あなたって人は本当にバカですね」

最原「そ、そんなしみじみ言わなくてもさ……」オロオロ
737 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 18:45:23.90 ID:PnjfJZhF0
夕飯食べてきます休憩!
738 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 19:57:53.97 ID:PnjfJZhF0
最原「……」

最原「あ、そうだ。東条さんのところに行くのはナシにしよう」

茶柱「は?」

最原「ちょっとあのスパコン室のことが気になってさ……一応調べておきたいんだ」

最原「茶柱さん。悪いんだけど東条さんをスパコン室に呼んできてくれるかな?」

最原「これなら僕が東条さんのところに行ってから、わざわざスパコン室に戻るっていう捜査時間のロスも防げるし」

茶柱「……何を、言ってるんですか……?」

最原「……あ、う、うん。ごめん。やっぱりダメか」

最原「東条さんも調べたいことがあるだろうし……茶柱さんにとっても手間だしね」

最原「……どうしよう。でもこのままだと血でそこら中汚しちゃうし……」

茶柱「最原さんッ!」

最原「えっ!? な、なに!?」

茶柱「……たまには自分のことも省みてくださいよ。あなた、どんどん悪化してる」

茶柱「痛いとか、血が流れてるのが不安だとか、死んじゃったらどうしようとか……そういう自己中心的なこと考えてください」

茶柱「その悪化の原因が転子にもあると思うと胸が張り裂けてしまいそうです」

最原「え!? いや、茶柱さんはたまに凄く暴力的なだけで、それ以外特に……」

最原「……よく考えたら大問題だけど問題ないよ!」アセッ

王馬「誤魔化し方凄い下手」

茶柱「……東条さんならすぐに連れてきます。だからこれ以上、転子のことを悲しませないでください」

茶柱「夢野さんだけでも、たくさんなのに……!」

最原「……ごめん」

最原(という謝罪の言葉を受け取る前に、茶柱さんは走り去って行ってしまった)

最原(あんなに悲しそうな顔を見たのは初めてだ。まともにぶん殴られるより効いたかもしれない)

最原「どうすればよかったのかな……」

王馬「ん? どうもできないでしょ。気にするだけ無駄だって!」ケラケラ

最原(この人本当に臆面もなくこういうこと言うよなぁ……)
739 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 20:16:29.16 ID:PnjfJZhF0
最原「でもこの傷本当にどうしよう」

王馬「俺の予備のスカーフを突っ込んで止血してあげよう」グイッ

最原「あ゛あ゛ぎあああああああああッ!」

王馬「ひとまず血は止まったよー」

最原「せめて一言ことわってから実行してぇぇぇぇぇぇ……!」ガタブル



隠し部屋

百田「……あっ! ない! ねーぞ!」

春川「百田? どうしたの?」

百田「ハルマキ! 俺のデ――」

巌窟王「……?」

百田「……で、で、デ−トの約束、忘れてないだろうな?」

春川「は?」

巌窟王「百田。そういうことを言うヤツは大抵、後で死ぬ」

百田「う、うっせー!」

百田「……っぶねー、口から出まかせでなんとか誤魔化せたぜ」フイー

春川「……」

春川「私の部屋にする?」

百田「は? 何の話だ?」キョトン

春川「ふんっ!」バキィッ

百田「ハイキック!?」ゴヘア

春川「……くだらないこと言ってないで捜査再開するよ」プンプン

百田「????????」イテェ



ドタドタドタッ


茶柱「東条さん! 東条さんはいますか?」

巌窟王(茶柱……?)

東条「どうかしたの?」

茶柱「それが……!」

東条「……!」

東条「任せて。すぐに行くわ」ダッ

巌窟王「……」

百田「……おっと。東条だけじゃ心配だぜ。俺もちょっと様子見てくらァ……」ソローッ

春川「……?」
740 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 20:20:30.20 ID:PnjfJZhF0
今日のところはここまで!
741 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/08(月) 22:48:29.84 ID:PnjfJZhF0
いつの間にか700代に来てしまった……キリのいいところで終わらせて次スレに持ち越した方がいいかもしれない。
私はいつでもツイッターでエゴサしているので気が付いたら感想そっちで書くと嬉しいかもしれない
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 09:08:34.99 ID:ifK/UX720
面白いけど短いってなんだっけ?という感想
743 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 10:58:58.71 ID:vvVxwOiiO
一章ごとの長さは短いはずでさあ!
そう。一章ごとにスレ分けすればよかったんだよなあ!

ポプテピピック見て落ち着きます
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 14:45:42.46 ID:uvXgI23bo
いっぱいちゅき
745 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 19:03:52.35 ID:pfNLB4ZS0
巌窟王「茶柱。最原に何かがあったのか?」

茶柱「……ちょっと怪我しちゃいました。更に王馬さんのちょっかいのせいで悪化しました」

巌窟王「王馬……」

茶柱「……元はと言えば転子を庇ったせいですよ。庇ったりしなければ怪我なんかしなかったのに」

巌窟王「余計なお世話だったか? そう断じるだけの胆力がお前にあるのか?」

茶柱「……考えれば考えるほどにイライラします。夢野さんが死んだことに関して悲しんでいるのは自分自身もでしょうに」

茶柱「こっちの気も知らないで、自分の傷は置き去りで人の心配してばかり」

茶柱「同じ痛みを背負ってるのに、こっちばかり守られたら、転子の立つ瀬がないじゃないですか」

巌窟王「……」

巌窟王(チッ。あの人間城塞の顔がチラつくな……)

巌窟王「気に入らないのなら導けばいい。自分好みにな」

茶柱「……」

巌窟王「なあアンジー? そう思うだろう、お前もッ!」





アンジー「そうですね。確かにそう思います」

巌窟王「どうしたアンジー!? 言葉遣いが変だぞ!?」ガビーンッ!
746 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 19:14:02.37 ID:pfNLB4ZS0
巌窟王「……ハッ! 天海! 隠し部屋の空調設定はどうなっている!? 具体的には湿度だ!」

天海「え? えーっと……うわ。なんか知らないけど加湿されてるっすね」

巌窟王「それだ! アンジーは湿気の類が大嫌いだ! 今すぐに除湿しろ!」

巌窟王「さもなければこの場にいる全員の眼球を生きながら抉り出すぞ……」

巌窟王「……アンジーがな!」ギンッ

茶柱「アンジーさんが!?」

獄原「虫さんたちが過ごしやすいように、それなりにジメジメさせられていたみたいだね」

天海「これも犯人の腐敗促進の一環ってことっすか。道理でなんか蒸し暑いなって思ってたんすよ」

アンジー「うあうあー……」ジメジメーッ

入間「巌窟王! コレを使え! 口の中でひんやりするタイプの棒付きキャンディーだ!」ブンッ

巌窟王「上出来だ入間!」ガシッ

ティンコ型キャンディー「」ヤッホー

巌窟王「最悪だ入間!」ガビーンッ

茶柱「ぎゃああああああああ! 公然わいせつ物陳列罪ーーーッ!」チョップ

バキィィィィンッ!

入間「俺様の飴ーーーッ!」ガビーンッ
747 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 19:23:10.26 ID:pfNLB4ZS0
天海「……あれ。変っすよ。空調が操作を受け付けないっす」

マザーモノクマ「そりゃそうだよ。そこも首謀者権限のロックによって制限された『一定の操作』だから」

天海「今更っすけど、犯人は自分の罪を隠すつもりはあっても自分が首謀者であることを隠すつもりがないみたいっすね」

入間「あああああああ! やめろ! やめてくれ! 俺様の目を抉るのはやめ、あああああああああ!」

アンジー「イケニエーッ」

入間「と、止めてくれ巌窟王! このままじゃ俺様のつぶらなお目目が!」

巌窟王「……英霊でもできないことはある。つまりそういうことだ」

入間「いやああああああああ!」

真宮寺「滅茶苦茶だね」
748 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 19:24:06.22 ID:pfNLB4ZS0
夕飯の休憩!
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 19:46:21.20 ID:+IUYi4G7O


ところで清姫さんや、何でもここの>>1安珍は話は短くなると言いながら本編よりも長く2スレの大長編を執筆したどころか3スレ目に突入しそうだとか
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 19:54:59.30 ID:A4CW8mHQ0
水着清姫「おやそうなんですか。では>>1を約束通り焼きましょう。そーれ!『道成寺鐘百八式火竜薙(どうじょうじかねひゃくはちしきかりゅうなぎ
)』! 一発!!」
751 :アフロと化した安珍の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 20:38:21.19 ID:pfNLB4ZS0
ごめんね! ともかく850過ぎたら本格的にどうにか次スレの準備進めます
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 20:41:52.79 ID:A4CW8mHQ0
ダブル清姫「もし次嘘ついたらダブルで焼きますよ
753 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 21:17:13.76 ID:pfNLB4ZS0
眼帯入間「……」ズーン

アンジー「うおおおおおおおおおうううう……」ゴゴゴゴゴゴゴ

巌窟王「完全に変容してしまったか……アレはもはや人ではない」

茶柱「おふざけもそこまでにしておいてください」

アンジー「うん」スンッ

入間「ちくしょー……なんで俺様がこんな目に……」

入間「あ。修理終了した」

巌窟王「やっとか。貸せ。後は俺の役目だ」

巌窟王「……二重にロックがされているな。二つ目のロックはマザーモノクマの首謀者権限によるロック」

天海「やっぱり無駄足っす?」

巌窟王「いや。半分は見れる」

巌窟王「……なるほど。最原の睨んだ通りか。このノートパソコンは……!」

モノクマ「そう! ボクが使っていた『モノクマファイル作成用デバイス』なのでーす!」

天海「……えっ?」

春川「まあ、当然だよね。モノクマファイルも当然どこかで作ってるに決まってる」

春川「まさかこんな何でもないパソコンだとは思わなかったけど」

巌窟王「さあ最原。お前は一体、このパソコンにどんな可能性を見た?」

巌窟王「存分に暴かせてもらおう」
754 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/09(火) 21:18:12.07 ID:pfNLB4ZS0
今日のところはここまで!
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 02:44:21.71 ID:hr/rrQTK0
あれま?パソコン天海のやつかと思ってたけど違うんか。
756 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 18:56:34.71 ID:E7l1mHSX0
巌窟王「……」カタカタカタ

春川「急に静かにならないでよ……それが叶わないならせめて普段からもっと声を落とすよう努力してよ……」

天海「まあ、ビックリするっすよね」

アンジー「そう? アンジーと一緒のときはずっとこんな感じだし慣れるよー」

巌窟王「……首謀者特典」

獄原「え? 巌窟王さん、今なんか言った?」

巌窟王「このパソコンの中身を一通りさらった。中にはモノクマファイルの編集履歴が残っている」

巌窟王「どういうわけだか知らないが、その履歴が入っていたファイルの名前が『首謀者特典』だ」

天海「……特典?」ピクッ

春川「天海? なにかに気付いたの?」

天海「大したことじゃないんすけど……特典って言い方が変だなって」

天海「まるで『誰かから与えられた』みたいな言い方じゃないっすか」

春川「……は? アンタ、天然なの?」

天海「えっ」

春川「逆でしょ。このファイルを手に入れることによって『私たちに与えられる首謀者からの特典』って意味でしょ?」

春川「それ以外にどう解釈のしようがあるっての?」

天海「……」

天海「……うーん……?」

巌窟王「釈然としていないようだな。続けるぞ」
757 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 19:08:16.86 ID:E7l1mHSX0
巌窟王「それと、生徒とモノクマ(とモノクマーズ)に例外なく適用される校則とは別にして、モノクマルールなるものの存在も明記してあった」

春川「内容は?」

巌窟王「モノクマルールは生徒ではなく、モノクマとモノクマーズにのみ適用され、尚且つ生徒には周知されないルールのことだ」

巌窟王「現状見れる範囲で見つかったモノクマルールは二つ」

巌窟王「一つ、このパソコンへの干渉を禁止する校則を作ってはならない」

巌窟王「二つ、モノクマにも校則は適用されるが、生徒に指摘されなければその限りではない」

春川「……」アゼン

アンジー「あ。魔姫が凄くビックリしてる」

春川「……クソじゃん。それじゃあゲームとして成立しない」

巌窟王「さて。それはどうだろうな。生徒に指摘されなければ、の話だ。指摘すればモノクマも校則が適用される」

天海「……でも一つ目のモノクマルールはひたすら妙っすね。なんでそんなルールが……」

巌窟王「それはおそらく、このパソコンの『モノクマファイルを作る』という機能に起因する」

天海「……聞かせてください」
758 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 19:08:56.94 ID:E7l1mHSX0
夕飯の休憩!
759 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 19:37:01.26 ID:E7l1mHSX0
巌窟王「……それにはまず必要なものがあるな。アンジー! 俺の部屋から今までのモノクマファイルを持って来るのだ!」

アンジー「あいあいさー!」ダッ

春川「一応言っておくけどさ。アンタの部屋じゃなくって夜長の部屋だよね?」

巌窟王「ム? 今となってはアンジーの部屋は俺の部屋だ」

春川「……頭が痛い」

天海「いやコレは仕方ないっすよ。巌窟王さんの部屋はもうずっと用意してないんすから。モノクマ」

モノクマ「クソめんどい」

巌窟王「死ね」

獄原「病院は用意できるのに部屋の増設はしないんだね……」

巌窟王「……さて。アンジーが帰ってくるまでは暇だ。他の場所を捜査するぞ」
760 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 19:46:46.62 ID:E7l1mHSX0
スパコン室

最原「……ん?」

星「来たか」

キーボ「あ。最原クン。王馬クンも」

王馬「お前もついに落ちるところまで落ちちゃったなキー坊……まさか証拠を隠滅しにかかるなんて」

キーボ「出会い頭に不名誉すぎる濡れ衣やめてください」

最原「珍しい組み合わせだね。ここで何か調べもの?」

星「まあな。少し気になることがあった。それの確認のためにキーボと同伴だ」

キーボ「ボクだからこそ役に立てることがあるので!」

最原「この部屋で気になることと言えば……」

星「俺たちと別行動を取っていた巌窟王の行動だな」

最原(ん?)

キーボ「結論から言うと、巌窟王さんは別行動中であっても、この部屋から脱出はしていませんでした」

最原「ええっと、どういうこと?」

星「忘れたか? 巌窟王は俺たちが新世界プログラムに入ってから、ほぼ完全に別行動だったろう」

最原「ああ……」

最原「……なるほど。そういうことか。だからキーボくんなんだね?」

王馬「えー。なになに? 俺には全然わかんないから説明してよー」ニヤニヤ

最原(本当にわかってないのかな……)
761 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 20:01:13.65 ID:E7l1mHSX0
最原「ええっと、王馬くん。僕たちがこのスパコン室に入ったのは大体午後八時前後のことだったよね」

最原「その後、夢野さんの失踪の件で怖がっていた何人かが新世界プログラムの中に入ることを渋った」

最原「そのとき、巌窟王さんは外から誰も入れないように、このスパコン室の扉を焼いて破壊した……ていうか歪めて開閉できなくしたんだよ」

王馬「俺には溶接したようにも見えたけど」

最原「やっぱり覚えてたんじゃないか……」

王馬「なるほどねぇ。確かに俺たちとほとんど別行動を取っていた巌窟王ちゃんなら、こっそり外に出ることもできるか」

王馬「破壊された扉に関しても『再度焼いて開けて、戻ってきたときに再度焼いて閉じる』ってだけだし」

王馬「……今日の二時半に夢野ちゃんを殺すよう仕向けるのなら、可能なのは巌窟王ちゃんしかいないわけだ」

星「だがその仮説は否定された。キーボの録画機能のお陰でな」

キーボ「間違いありません。王馬クンの言った通り巌窟王さんが別行動中、外に出たとするなら扉に変化がなければおかしい」

キーボ「でもボクの録画機能で照合した限り、ボクたちがこの部屋に入ったときと出る直前とで扉に一切の差異はなかった」

最原「故に巌窟王さんは外に出ていない、か……」

最原(そして壊れた扉から出ることができない、他の全生徒も……)

最原(……段々固まってきたな)
762 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 20:05:45.44 ID:E7l1mHSX0
ちょっとジャンぬ召喚してきます。祈っててください(ガチャガチャガチャ
763 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/10(水) 20:42:19.65 ID:E7l1mHSX0
サーバーが重すぎて引く気が起きない……ひとまず今日のところはここまで!
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 20:51:49.24 ID:a2S1MJKD0
生徒達と巌窟王は出ることは出来なかった・・・か
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 21:29:58.82 ID:YmOwGKz90
FGO運営ははやく稼ぎをサーバー増強に当てろよって話
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 21:46:09.39 ID:4SorbC4v0
30連で邪ンヌゲット おまけでラーマとフランとアンメアでホクホク
余った石は巌窟王まで貯めとくかな
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 22:31:28.76 ID:/wBMlXXU0
えるしっているか
どこにでも
ものくまはあらわれる
んだ
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 22:37:01.01 ID:GGljaGkMo


769 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 10:20:39.79 ID:qDREmedRO
日向クン、ボクはね? ジャンぬにカルデアに来て欲しかったんだ……残念だがエレシュキガルが財布に与えたダメージが大きすぎて今月はもう……無理だよ……
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 12:26:55.97 ID:Or4Ujs2DO
君の希望はその程度のものだったのかい?
771 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 19:40:07.20 ID:KuTpifBi0
最原「……じゃあ次はコンソールかな。扉のことは予想外の収穫だった」

星「なに?」

キーボ「え? 最原クンは別の何かを調べに来たんですか?」

最原「大したことじゃないんだけど……一応、念のため。新世界プログラムの入退室のログとか手に入らないかなって」

王馬「よしキーボ! あのスパコンちゃんとお話ししてこい! 話を何が何でも途絶えさせないことがポイントだぞ!」

キーボ「ナンパ!? いやできませんよ、そんなこと!」

最原「……うーん。仕方ないな。ひとまず自力でどうにかしてみて、どうもできなかったら巌窟王さんを頼ろう」

最原「誰か一人くらいは機械に強い人が調べてると思ったんだけど……」

東条「呼んだ?」ガシッ

最原「!?」ビクゥッ

東条「治療開始」ブチッ


ブシャアアアアアア!


最原「にぎゃあああああああああああああッ!」

キーボ「最原クンが血飛沫に飲まれたーーーッ!?」ガビーンッ

王馬「違うよキー坊。あの血飛沫が最原ちゃんなんだ。汚ぇ花火だ」
772 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 19:51:18.69 ID:KuTpifBi0
数分後

東条「ひとまずはコレでOKよ。まったく……無茶苦茶な施術だったわ。どう修正しようか惑うくらい」

王馬「キー坊の仕事ならこんなもんだよね」

キーボ「え? いやボクじゃないですけどッ!?」

最原「あの……なんか段々頭がフラフラしてきたんだけど……」

百田「後で食堂からスポドリでも持ってこようぜ」

最原「うん……ん? 百田くん?」

百田「野暮用があって戻ってきちまった」

東条「……さておいて、入退室のログね? すぐにさらうわ」カタカタカタ

最原(すっかり回復したなぁ、東条さん)

東条「……出たわよ」ピロンッ

最原「あ。早い。えーと中身は……」


20:15 不明なプログラム入室
20:23 入間入室
20:23 最原入室
20:24 茶柱入室……


最原(その後、大体の生徒は午後八時二四分を中心に新世界プログラムへとやってきていたようだった)

最原(最後に新世界プログラムに入ったのは……白銀さんか)

最原(不明なプログラムっていうのはまず間違いなく巌窟王さんだろうな)
773 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 20:03:06.03 ID:KuTpifBi0
最原「うん。入室のログに関してはわかった。退室のログを見せてよ」

東条「ないわ」

最原「は?」

東条「……元からないの。何故かは不明よ。もしかしたら誰かに消されたのかも」

最原「……データの復元は?」

東条「流石にそこまでは不可能よ。入間さんに頼んでみましょうか?」

最原(そこまでの時間があるかどうか微妙だな……)

東条「……あと、この入退室のログに関して調べている内に、一つ気になる記述があったの」

東条「入間さんは前に、このプログラムがアップデートされたと言っていたけれど……」

東条「そのとき『アルターエゴ』というプログラムが実装されたと書いてあったわ」

最原「アルターエゴ?」

東条「もう一人の自分。親友。色々と意味はあるけど、プログラムにおいてこの言葉が出るときは『強いAI』のことね」

東条「あの新世界プログラムの中にNPCがいた、ということなのだけど……」

東条「最原くん。そんなものを見た?」

最原「それってモノクマとは違うの?」

モノクマ「違うよ! 補足しておくと、この新世界プログラムの入退室のログにボクは記帳されないんだよ!」

モノクマ「ボクは顔パスで入れるからね!」

最原「ああ、そう……」

東条「この事件とは関係はないでしょうけど……」

最原(……事件が終わった後で新世界プログラムをもう一度調べる必要があるかもな)
774 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 20:07:59.13 ID:KuTpifBi0
休憩します!
775 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 21:12:15.30 ID:KuTpifBi0
百田「……ああ、くそっ! ない! ねぇぞ! イシュタルか巌窟王かのどちらかに殺されちまう!」

最原「あ。もしかして百田くん! アレなくしたの!?」

最原「まずいよ! 巌窟王さんに先に見つかったら普通に不機嫌になっちゃうよ!」

百田「ああ! どころかイシュタルから何か変なものを押し付けられる可能性すらあるぜ!」

百田「頼む終一! 俺と一緒にアレを探してくれ!」

最原「無理! 後回しにしよう!」

百田「チクショーーー!」

王馬「じゃ。最原ちゃん。一緒に隠し部屋の方にもどろっかー!」ケラケラ

最原「……気が向いたら探しておくよ」
776 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/11(木) 21:12:44.34 ID:KuTpifBi0
今日のところはここまで!
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 21:16:42.13 ID:HRoaMJ5/0
NPCに操作させても外に出られないわけだから、モノクマを操れる首謀者以外ないな
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 21:17:03.00 ID:iCq4U2vd0
何無くしたんだろ…?
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 01:04:33.50 ID:a5foJrSP0
233のデバイスじゃね
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 16:17:48.54 ID:bMSHtXv5O
こまどりると小松崎グラの鯖達でコロシアイ生活やってもらいたいべ
781 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 18:03:40.89 ID:EoQKMPHd0
隠し部屋

獄原「……うん。そっか。わかったよ。ありがとうクロバエさんたち」

巌窟王「獄原。確かこの学園には野生の虫は存在しないのだったな?」

獄原「うん。ゴン太の研究教室にしか虫さんはいない。間違いないよ」

獄原「……繁殖したら別だけど、今回は別だし」

巌窟王「別?」

獄原「えっとね。クロバエさんの卵は孵化するのが結構早いんだ。大体産みつけられてから二十四時間くらいかな」

獄原「でも今回、夢野さんの死体に大量に産み付けられた卵は一個たりとも孵化していなかった」

獄原「夢野さんが死んだ時間が具体的にいつだったのかは別として、クロバエさんがバラまかれたのは二十四時間以内ってこと」

巌窟王「待て。そんな判別が簡単につくのか?」

獄原「つくよ。根拠は二つ。まずゴン太がクロバエさんの数と成長度合いを完璧に記憶してる。ウジさん状態の子たちもね」

獄原「二つ。元から卵状態だったものをバラまいたのか、それが直接夢野さんの体に産み付けられたのかの判別は付く」

獄原「少なくとも夢野さんの体に直接産み付けられたものは全部孵化していない。だからゴン太は間違ってない」

巌窟王「……流石に虫のことになると心強いな。お前は」

獄原「そう言ってもらえてうれしいけどさ……本当ならこんな才能、役に立たない方がよかったのかもしれない」

天海「……!」ギクッ

巌窟王「天海?」

天海「いや……最原くんも似たようなこと言ってたなってこと、思い出しただけっす」

天海(……才能が人を幸せにするとは限らない。それでも俺は……)

獄原「……多分、犯人はクロバエさんが嫌いな人だと思う」

巌窟王「根拠は?」

獄原「なんか、あえて『卵が孵化しないタイミング』を狙ってクロバエさんが散布されている気がする」

獄原「なんとなくだけど……」
782 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 18:29:19.96 ID:EoQKMPHd0
春川「真宮寺の事件のときも思ったけど、なんかここの生徒ってば虫の使い方が上手くない? 無駄に」

天海「まあ……毎度毎度巧妙っすよね」

獄原「あ。多分それはゴン太が虫さんたちの生態をことこまかにノートに書いてたからだと思う。ノートは研究教室に放置してたし」

春川「アンタのせいか……」

獄原「そもそも虫さんは使うものじゃないけどね! そこら辺勘違いしないでね!」

獄原「……いや。協力してもらえれば凄く心強いお友達であることは確かだけど! こんな方法での協力は間違ってるよ!」

アンジー「神様ー! モノクマファイル持ってきたよー!」ダダッ

巌窟王「よし。モノクマファイルについての説明を再開するぞ」

天海「了解っす!」
783 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 18:36:59.52 ID:EoQKMPHd0
編集履歴

・第一の事件 巌窟王
死因
死亡推定時刻
☆その他死体の細かい状況


・第二の事件 巌窟王
☆死因
☆死亡推定時刻
☆その他死体の細かい状況


・第三の事件 夜長アンジー
なし


・第四の事件 都合により欠番

・第五の事件 夢野秘密子
死因
★死亡推定時刻
その他死体の細かい状況


巌窟王「これが編集履歴のページだ。残念だがこれ以上詳しい情報は探しても出てこなかった」

巌窟王「おそらく首謀者のロックが効いているせいだろうな。BBの協力があれば破れたかもしれないが……」

天海「字面だけだとよくわかんないっすね?」

巌窟王「そこで、アンジーが持ってきたモノクマファイルと見比べる」

アンジー「とくと御覧じろー!」
784 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 18:47:31.64 ID:EoQKMPHd0
第一の事件のモノクマファイル『被害者は巌窟王。死体発見現場は図書室。死因は頭を強い力で打ち抜かれての撲殺。死亡推定時刻は午後九時五十分前後』

第二の事件のモノクマファイル『被害者は巌窟王。死体発見現場は体育館。以上』

巌窟王「そして次に、今回の事件のモノクマファイルだ」

夢野のモノクマファイル『被害者は夢野秘密子。死亡推定時刻は夜の午前二時半ごろ。何らかの理由で死後の腐敗が極端に促進されている』

夢野のモノクマファイル『死因は銃撃による失血死。もがいた形跡がほぼないことから、撃たれた直後あたりから気絶したようだ』

天海「……?」

春川「……もしかして編集履歴で星のマークが付いてる情報って『消された情報』って意味?」

巌窟王「正確ではないだろうな。詳しくは編集された情報という意味だろう」

天海「あれ? でもそうだとするとおかしいっすよ? だって編集履歴には」



・第五の事件 夢野秘密子
死因
★死亡推定時刻
その他死体の細かい状況


天海「……死亡推定時刻の欄に間違いなくチェックが付いてるのに、モノクマファイルにはキッチリ記されてるし……」

巌窟王「……」

巌窟王「何故殺されたのが夢野だったのか……その理由を考えるべきだったかもな」

天海「えっ?」

巌窟王「何故夢野だった? もし犯人が首謀者だとするなら、他に殺したい人間なぞいくらでもいるだろう」

巌窟王「わざわざ夢野を選んだ理由はなんだ?」

巌窟王「この事件には明確に動機が存在するのかもしれない。モノクマが用意した紛い物ではない、正真正銘の動機が」

天海(正真正銘の、動機……?)

春川「それよか、第四の事件ってのが気になるんだけど……」

巌窟王「そこに関しては俺にとっても不明だ。最原ならわかるかもしれないが?」
785 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 18:50:01.83 ID:EoQKMPHd0
休憩します!
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 18:55:43.95 ID:bMSHtXv5O
白星は情報を消して伏せる、黒星は嘘情報に書き換えたってことかな?
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 21:18:46.73 ID:mKVMMeWd0
やっぱ天海の才能って明らかになってないのか?
788 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 21:32:39.40 ID:EoQKMPHd0
図書室

最原「……ふう! なんとか戻って来れた! 時間あとどのくらいかな」

王馬「ま、ひとまず最後までやってみようよ。何か新発見あったー? 茶柱ちゃん!」

茶柱「……」

最原「……顔が真っ青だよ。どうしたの?」

茶柱「指が……」

白銀「夢野さんの無くなった指が見つかったの」

最原「!」

真宮寺「……焼けちゃってて死後のものか、そうでないものなのか判別が付かないけど……」

真宮寺「何かに引っかかって爪が割れてたヨ」

最原「……そっか」

最原「うん。わかった。ありがとう」

最原(これは……どっちだ? 犯人を示す証拠か、犯人が残した証拠か……)

白銀「……そういえば最原くん。制服が血塗れだけど大丈夫? 王馬くんも」

最原「ん?」

王馬「俺のは返り血だから大丈夫だけど、不潔ではあるねー。捜査が終わったくらいのタイミングで服を着替えて来るよ」

白銀「さっきまでの巌窟王さんみたいだよ。もう元に戻ってるけどさ」

白銀「……ところで、なんで巌窟王さんはあんな怪我してたの?」

最原「……?」

真宮寺「王馬くんのせい……って、よく考えたら確かに変だよネ。電子虚構世界でのことだしさ」

茶柱「まあ、巌窟王さんは転子たちとは違って体ごと全部入っちゃってたわけですし、あの中で怪我したら怪我すると言われたらそれまでですよ」

白銀「ふーん?」

最原「……」
789 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/12(金) 21:36:04.00 ID:EoQKMPHd0
今日のところはここまで!
あと何があったかな……ああそうだ。破壊されたパソコンについての情報まだだな。あと一つ……
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 00:43:59.66 ID:DUW2vgkL0
天海って才能だけなら動機ビデオですでに確認済みだよな?具体的にどんな才能かは本人分かってないけど…
791 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 11:17:22.46 ID:yHUqitT00
ふわふわした記憶と攻略サイトを見ながら書いてるからアレだけど、確か天海くんの研究教室って五章冒頭で(ルールのせいで封鎖されてたけど)解放されてた気がするんすよね……

おじいちゃんが骨をバカスカ食うから午前中はずっと周回だぜ!
792 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 17:40:04.67 ID:yHUqitT00
隠し部屋

キタカサイハラ……クハハハハオソイトウチャクダナ? ウン?

最原(……そういえば赤松さんの事件の学級裁判終盤で、巌窟王さんがなにか金言めいたこと言ってたな)

……ム? サイハラ? オイ? ナゼヘンジヲシナイ? サイハラ?

最原(殺人の一番厄介な性質は……)

王馬「おーい。最原ちゃん」

最原「ん? なに?」

王馬「巌窟王ちゃんがずっと呼んでる」

巌窟王「……」ゴゴゴゴゴゴゴ

最原「へあっ!? すっごい不機嫌になってる!」ガビーンッ

巌窟王「入間のパソコンの修繕が終わった。中のロックは出来る限り外しておいた」

巌窟王「おそらくお前の望み通りのものが中にあるはずだ」

最原「……あ、ありがとう」

入間「中身見たいんなら勝手に見ろよ」
793 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 17:53:33.43 ID:yHUqitT00
五分後

最原「……ああ、これ最悪のパターンだ!」

巌窟王「だろうな。お前も『こうだったら本当イヤだな』と思っただけで、本気で現実がこうだと認識していたわけではあるまい」

最原(……第四の事件が欠番、か)

最原「入間さんが生き残ってくれていてよかった。じゃないと誰もコレを修繕なんかできなかったよ」

入間「は? 口説いてんのか?」ニヤニヤ

最原「そうだと言ったら?」

入間「……えっ」

最原「……」

入間「……あっ、はっ、いやっ、そのっ……」アタフタ

最原(やばい。脊髄反射で出た冗談だとは今更言いづらくなっちゃったぞ!)

巌窟王「最原。脊髄反射で冗談を言うのはやめておけ」

入間「ざけんなぶっ殺すぞダサイ原ッ!」ウガァ

最原「ごめん!」

最原「……あ。そうだ。入間さん。時間に余裕があるようなら、ちょっと僕とスパコン室に行かない?」

入間「ねーんじゃねーの? 今まで通りなら、あと十分くらいでモノクマが捜査を打ち切るタイミングだぜ」

最原「そうだけど……できる限り捜査しておきたいんだ」

入間「ヒールで走り回りたくねぇし」

巌窟王「脱げ」グイッ

入間「ぎゃんっ!」
794 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 18:02:12.83 ID:yHUqitT00
入間「ああもう! だからって裸足で走らせる鬼畜プレイがあってたまるかよォ!」ダッ

最原「無駄口叩いてないで走って!」ダッ

アンジー「……」

巌窟王「ついていきたかったか?」

アンジー「ついていったところでアンジー、役に立てそうにないから」

アンジー「走ったら靴擦れするしー」

巌窟王「……」

巌窟王「靴のサイズがあっていないのではないか? 靴擦れ対策はキチンとしているか?」

巌窟王「後でモノクマから色々と貰ってくるぞ?」

春川「巌窟王。多分酸っぱいブドウ的な負け惜しみだから本気にしなくていいよ」

春川「ていうか本気にしてほしくなさそう」

アンジー「……」ムクー

巌窟王「……」アセッ

天海(随分と仲良くなったなぁ、この二人も)
795 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 18:12:08.80 ID:yHUqitT00
スパコン室

星「お? また戻ってきたのか?」

キーボ「おや。入間さんも一緒ですか」

入間「ぜはーっ……ぜはーっ……あー、くそ! しんど! おっぱいが痛い!」

最原「入間さん! お願い!」

入間「命令すんじゃねぇ!」カタカタカタ

入間「……?」カタカタカタ

入間「……」ピタッ

最原「……え。なんで操作やめちゃったの? データの復元は?」

入間「必要ねぇ」

最原「ん?」

最原(……必要が、ない?)

入間「……アホらしいぜ。走って損した」

最原「ええっと……どういう意味?」

入間「消されてない。退室のログは元からない」

入間「……俺様にとっても、この新世界プログラムには謎が多いんだ」

入間「せいぜい一%程度の確率だけどよ……みんなが退室するタイミングで、故障して記帳されなかったんじゃね?」

最原「……」

最原(その一%の偶然が、たまたまこのタイミングで起こるか……?)
796 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 18:18:52.41 ID:yHUqitT00
隠し部屋

春川「……」ジーッ

春川「……?」

春川(このパソコン、時計が狂ってる?)

春川「……巌窟王。昨日の……いや、今となっては一昨日の午後八時になにしてたか覚えてる?」

巌窟王「入間と話していたな。食堂で」

春川「……そうか。その時間はほとんど全員、食堂にいたっけ」

春川「いなかったのは何人で、誰?」

巌窟王「赤松、白銀、夢野の三人だったか?」

アンジー「正確に言うとアンジーも食堂にいなかったよー。ちょっと気まずかったからねー」

春川「……これ、最原は気付いてる……よね」



キーンコーンカーンコーン


巌窟王「!」
797 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 18:19:39.10 ID:yHUqitT00
休憩します!
798 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 21:02:43.10 ID:yHUqitT00
モノクマ『愚かなる人類よ! 裁きの時は来たれり!』

モノクマ『今こそ自らの生の価値を示すのだ!』

モノクマ『というわけで、始めますよ学級裁判! 全員、中庭の赤い扉へとお集まりください!』

ブツンッ

最原「……ついに、か」

百田「ちっ。結局最後の最後まで見つからなかったぜ。アレがありゃあイシュタルと連絡取れると思ったんだけどよ」

最原「え? でも巌窟王さんのデバイスは……」

百田「巌窟王のデバイスが使えないからって、こっちが使えないとは限らねーだろ?」

最原(実は使えないんだよなぁ……)

入間「……裸足でもう動きたくねーんだけど」

最原「も、もうちょっと頑張れない?」

入間「これ以上走らせたら目覚めるぞ。テメェの枕元に鞭を持って毎晩立っておねだりしてやるかんな?」

最原「わかったよ! 巌窟王さんのところまでおぶるよ! もう!」

入間「……」

入間「えっ」

東条(あら。予想外って顔)
799 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 21:12:37.83 ID:yHUqitT00
校舎の出入り口付近

アンジー「あ。終一ー! 美兎もー! 待ってたよー!」キラキラキラ

最原「ん? アンジーさん」

百田「……お。それ、入間の靴か?」

アンジー「うん! 神様からのプレゼントフォーユーだよー!」

最原(助かった。正直背中に来る胸の感触のせいで後悔しっぱなしだったからなぁ)

入間(うう。運ばれている間、恥ずかしくって口が回らなかった……!)

最原「入間さん。それじゃあそろそろ降ろすよ」

入間「ん……」

入間「……アンジー」

アンジー「ん? なにー、美兎? これから学級裁判だから手短にお願いねー」

入間「……悪かったよ。前はちょっと言い過ぎた」

アンジー「ん……」

アンジー「……もう気にしてないって思ってた。だって美兎、アンジーのために新世界プログラムを……」

入間「……ハッ。ノーテンキブス。俺様が何の打算もなくあんな提案を巌窟王にしたと思ってんのか?」

入間「んなわきゃねーだろ……そんなわけ……」

最原「……」

百田「何言ってんのかわかんねーけど、さっさと行こうぜ?」

星「ああ。真相を確かめないと、俺たちはどこにも行けない」

星「……真相を確かめたところで、どこかに行ける保証はないがな」
800 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 21:22:28.69 ID:yHUqitT00
赤い扉付近

巌窟王「……最原たちはまだか」

春川「まだでしょ。せっかちすぎだよ、巌窟王」

天海「はやる気持ちもわからないでもないっすけど」

春川「……」

春川「巌窟王。これ」スッ

巌窟王「む?」

春川「……聴診器」

巌窟王「!」

春川「最後まで夢野が持ってたヤツ。ショボいプレゼントだったけどさ、アイツ、本当に喜んでたんだよ」

巌窟王「……」

春川「渡そうかどうか迷ったんだけどさ」

巌窟王「……受け取っておく」

春川「うん。それでいいと思う」

白銀「……犯人、誰なんだろう。本当にこの中にいるのかな」

白銀「信じられないよ」

巌窟王「……ふん。現実とはそういうものだ。残酷で、理不尽。救いようがない」

巌窟王「もちろんそんなことは膝を屈する理由にはならないがな」

白銀「巌窟王さん……」

巌窟王「……俺はこのコロシアイに勝つ。それに便乗したいというのなら勝手にするがいい」

天海「勝手にさせてもらうっすよ」
801 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 21:27:33.41 ID:yHUqitT00
今日のところはここまで!
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 21:35:36.62 ID:yW29bD6c0
果たして冤罪に引っかからず覆せるのか・・・
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 22:03:40.46 ID:FSsEwB6mO
これ赤松がたまたま居なかったから白羽の矢が立ったのか…
804 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/13(土) 23:25:56.46 ID:yHUqitT00
才囚学園生徒一同の巌窟王への評価

天海
頼り甲斐に溢れた御仁。たまに頼りっぱなしな現状に嫌気が刺す

王馬
音の出る丈夫なオモチャ

キーボ
人間ではないというところにシンパシーを感じていた(過去形)

獄原
ぶっちゃけ言っていることの半分以上がわかっていないけどいい人だと思ってる

最原
憧れている。ただ彼と同じパフォーマンスができないことを理性ではわかっている

真宮寺
実はちょいちょい処分されかかっていることに気付いている


帰る意志と生きるエゴを丸出しにしている巌窟王がちょっと羨ましい

百田
上から目線が気に食わない。気に食わないだけで嫌いではないけど

赤松
一度殺したことへの謝意とか助けられた感謝とかは置いといて最原にとって有害だと思っている

入間
凄く欲しいのほおおおおお!

白銀
視聴率の取れるゴミクズ

茶柱
男死。アンジーへの思いは認めるし、年長者として敬意は払う

東条
凄まじい功績とそれを成し続ける力に感服はするが、配慮が一欠けら足りないことに対して説教はする

春川
絶対に表には出さないが、かなり明確に友情を感じている

夢野
いつか絶対に乗り越えるべきライバル

アンジー
評価不能
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 00:24:49.42 ID:iGgjNTWL0
このSSの設定覚えてないけど、研究教室全部解放されてるわけではないの?白銀のと最原のが解放されてるから一緒に天海のも解放されてると思ってた
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 01:44:49.99 ID:BoT0c3f40
原作だと5章開始時に解放、百田と同タイミングだな
入間の事件すっ飛ばしてるからまだギリギリ未開放なんじゃね?
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 14:00:20.05 ID:o9qT3OPe0
百田と一緒だったか、勘違いしてたわ
808 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 15:53:16.47 ID:YTh/qlbW0
節分……? 出撃制限……いやそんなことよりアンケによる呼符の配布だと!?


主よ。この身を捧げます……! 水曜日に!
809 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 16:13:03.21 ID:YTh/qlbW0
赤松「……あ。来たよ!」

バタバタバタ

最原「ごめん! 遅くなっちゃった!」

入間「ぜーっ……ぜーっ……おい! 走る必要あったのか!?」

百田「しゃーねーだろ。モノクマに急かされちゃよ」

モノクマ「結構時間押してるんだよ! さっさとエレベーターに入りな!」ビッ

入間「……東条はよくもまあそんな靴で走り回れるよな」

東条「あら。心配してくれるのかしら?」

入間「ケッ」

アンジー「……なにかあったのー? さっきから妙に優しすぎて怖いよー」

最原(確かに。なにか憑き物が落ちたみたいな顔してるな……)

星「これで全員か?」

キーボ「いえ。まだ夢野さんが……」

キーボ「……!」

茶柱「……」

王馬「キー坊。あのさ。ネタ抜きで言っても最悪」

キーボ「す、すみません……でした……」
810 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 16:21:21.90 ID:YTh/qlbW0
白銀「無理もないよ。私だってまだ信じられないもん……」

白銀「今もまだ、とってもリアルな悪夢を見てる気分だしさ」

白銀「……嘘だったらよかったのにさ……全部……」ポロポロ

赤松「白銀さん……」

巌窟王「……仮に。これから何かの奇跡が起こって夢野が帰ってきたとしても、だ」

巌窟王「今このときの感情は間違っても嘘にはならない」

巌窟王「ああ、そうだ。俺の胸の内は、激憤によって熱くなっている」

百田「分かるように言え! 巌窟王!」

巌窟王「つまりこういうことだ。この学園生活が最終的にどうなろうと」

巌窟王「モノクマ。お前と、お前の裏にいる首謀者は必ず焼き尽くす」

モノクマ「ふーん。やってみろよ」

巌窟王「……」

巌窟王「ところでモノクマーズはどこだ?」キョロキョロ

モノクマ「モノタロウとモノファニー揃って産休!」

巌窟王「何ィ……? しまった。花束でも用意しておくべきだったか」

巌窟王「いや。この際、実用的な育児グッズだろうな。用意すべきは」

百田「せんでいいせんでいい」

春川「アンタ……あんな啖呵切っておいて……」ズーン

アンジー「神様は真面目なんだよー」
811 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 16:34:10.24 ID:YTh/qlbW0
ガタンッ

ゴウンッ

最原(そして僕たちは、またエレベーターに乗り込んだ。ここに乗り込むのはこれで四度目だけど……)

最原(今は夢野さんがいない)

最原(その事実を認識すると、どうしようもなく胸が痛んだ)

巌窟王「通信が回復次第、BBたちに俺の部屋の財産を切り崩させて育児グッズをいくつか買うが……」

モノクマ「あ。それよか妊娠線が気になるみたいだからクリーム買ってくれる? 高いのは本当高いんだよねぇ」

巌窟王「了解した。ところでベビーカーの用意は……」

白銀「巌窟王さん! 今ちょっとしんみりムードだから黙って! モノクマも!」ウガァ

モノクマ&巌窟王「……」シュン

最原(この二人だけはいつも通りだった……)ズーン
812 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 16:46:24.98 ID:YTh/qlbW0
チーンッ

モノクマ「あ。ついた」

巌窟王「モノクマ。話は途中だ。ゆめゆめ忘れるなよ」

モノクマ「うぷぷ……その言葉、そっくりそのまま返してあげるよ」ニヤァ

百田「『必ずお前たちを焼き尽くしてやる』の方だよな? 『出産祝い周り』の話じゃねーよな?」

春川「藪蛇になりそうだから絶対に訊かないでよ」

モノクマ「オマエラ! それじゃあ、さっさといつも通り自分の席についてくださーい!」

最原「……」

最原(夢野さん。巌窟王さんに出会ってからは、一途にその背中を追い続けていた超高校級のマジシャン)

最原(必死に、健気に、コロシアイの渦中を今まで生きて来た彼女を殺した犯人が……)





最原(この中にいる……!)

巌窟王「モノクマ。俺は夢野の席につくぞ」

モノクマ「いいよ!」

巌窟王「さあ。始めるぞ」

巌窟王「……必ずや! 真実を暴け!」
813 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 16:49:08.93 ID:YTh/qlbW0
最原(もしも……もしも一連の犯行に意味があったのなら、いつも通りに暴けばそれでいい)

最原(……そうでない場合は、かなり難しい裁判になる)

最原(それでもやるしかない。僕たちが前に進むためには……)

最原「……前、か」

最原(もうどこにも、何もないことがわかった後だけど)

最原(……大人しく死んでやる理由も特にない)

最原(やるしか、ないんだ……!)
814 :セーブしますか? ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 16:50:56.39 ID:YTh/qlbW0
ひとまず中断! で。これから新スレ立てる用意しなきゃ
815 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 17:56:15.37 ID:YTh/qlbW0
カルデア劇場

BB「ひとまずテスラさんとエジソンさんには向精神薬を投与しておきました」

イシュタル「え? 自力でチューンナップするんじゃなかったの?」

BB「まあやっぱりあの人たちがいた方が速く済みそうですので……」

BB「ひとまず彼らをベッドに縛り付けた上でダイナミックコー●と異世界スマ●とポプテピピッ●を延々とヘビロテさせてます」

イシュタル「拷問はジュネーブ条約で禁止されてるのよ?」

BB「ひとまず正気にはなると思います!」キャルンッ

BB「……ところで異世界スマ●に関しては言うほどクソアニメではないと思うのですが」

イシュタル「いや知らないわよ」

BB「ところで、なんで彼らは私たちと最後に通信したとき、あんなところに揃ってたんですか?」

イシュタル「え? あんなところって、スパコン室のこと?」

BB「ん? まあスパコン室ではありますけど。一応」

BB「あら? イシュタルさんってば気付いてなかったんですか? アレって――」




ネタバレにより自主規制



イシュタル「……」

BB「ね?」

イシュタル「なんでそれ先に言わなかったの!?」ガビーンッ

BB「いやわざわざこんなこと確認するまでもなく……」

イシュタル「私たちはそうだけど、アイツら絶対に気付いてないわよ!」

イシュタル「アイツらの向精神薬の量を増やして! 今すぐ!」

BB(チャージマ●研でも追加しましょうか……)
816 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 17:56:46.47 ID:YTh/qlbW0
ひとまずこのスレでの本編更新はここまで!
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 18:18:26.78 ID:fLf8xAEdO

白銀の白々しさは本当腹立つな……
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/14(日) 18:42:57.97 ID:w5P1KHNP0
過去作の白銀ヒロインssは可愛く感じたんだがなぁ…
819 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 18:53:13.43 ID:YTh/qlbW0
私は性格がカスな拗らせ系ヒロインがちゅきなので、これから可愛くなるんですよ!
嘘じゃないよ!
820 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 19:05:43.94 ID:YTh/qlbW0
NEXT

最原「僕らが往くは恩讐の彼方!」 巌窟王「これで終わりだ!」
821 :逆転の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2018/01/14(日) 19:06:26.57 ID:YTh/qlbW0
こちらになります。HTML化依頼出してきます

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515924300/
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 19:18:47.17 ID:WndI5YK50
3スレ目とは短いなあ
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