【安価コンマ】箱庭系萌えソシャゲの世界へ異世界転移Part2【オリジナル】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

538 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:07:03.74 ID:swc8pzL/o

報告は良い物でした。

なんでも、難民達の一部で互助のための組織が作られているそうです。
領主に手を引かれるままを良しとする事無く、早急に自分たちの足で立ち上がれるようにと。

今はまだ大きな効果は上がっていないようですが、幾らかの効果はあるそうです。
一番大きいものは彼らが自分達の状態を正しく把握・申告できるようになった事。
これが配給や医師の派遣の効率改善にどれだけ寄与するかは言うまでもありません。

全くもって、この領地は良い事ばかりが起きています。

これも女神様の思し召しか。
いや、さては御使い様が何やら魔法でも使ったのでは?
明るい表情で冗談を交し、あなた達は肩を叩きあったのでした。



■ 領地状況改善

『生活』 および 『健康』 の自動減少量が一ヶ月間 『1』 軽減されます。
539 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:11:32.83 ID:swc8pzL/o

■ 11月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑@』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週
『畑A』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週
『畑B』 トマトLv6       健康+3 文化+2  70金貨/週
『畑C』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


◆ 精霊リスト(8/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60
『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度30
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度23


◆ 倉庫

『981金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』
540 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:12:11.00 ID:swc8pzL/o

■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 僅かに成長しました。
『健康』 現状を維持しています。
『嗜好』 現状を維持しています。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『大豆』の栽培研究が行われています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が議論され始めています。
『創作活動』が一部で始まっています。
『羊毛』が僅かに流通しています。
『農耕馬』が僅かに利用されています。
541 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:12:38.25 ID:swc8pzL/o

■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』
「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ツバキとの交流を行う。
542 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:13:34.46 ID:swc8pzL/o

■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。
543 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:19:52.49 ID:swc8pzL/o

■ 行動選択 / 交易


その日の夜、あなたは自室で机に向かいました。
今月の交易をどうするか、考える時間です。

前月は中々良い結果に終わりました。
領地に流れ込んだ文化と嗜好品は、悪くない成果を出しています。

また、交易相手にも十分喜んでもらえたようです。

特に好評だったのはホウレンソウでした。
すっかり絆の深まったスピナとの間に生まれた種は、今やちょっと目を剥く程の味と栄養を備えた作物となるのです。
フィオとイブキからの感謝の書状には、決して社交辞令では有り得ない賞賛が綴られていました。



◆ 作物レベルによるボーナス友好度加算

『フィオ』

30 + 10 = 40

『イブキ』

23 + 10 = 33
544 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:21:56.39 ID:swc8pzL/o

それを踏まえて、さて今月はどうするかをあなたは決定します。


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度40
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


>>下1  交易する相手を 「0〜2名」 選択してください
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 00:22:58.51 ID:PRVlvYqk0
フィオ レーヴェ
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 00:23:15.68 ID:XRAoR/UNo
レーヴェ、イブキ
547 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:26:26.29 ID:swc8pzL/o

■ 交易作物の決定


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑@』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週
『畑A』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週
『畑B』 トマトLv6       健康+3 文化+2  70金貨/週
『畑C』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週
548 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:26:53.25 ID:swc8pzL/o

>>下1

畑を「2つ」選択して下さい。
この場で作付変更をした上で指定する事も出来ます。
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 00:29:21.81 ID:XRAoR/UNo
ホウレンソウ、トウモロコシ
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 00:30:28.62 ID:hmW3fORDO
ホウレンソウ トマト
551 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:39:44.40 ID:swc8pzL/o

※ 友好度に差がある場合は、最終的な合計金額がより高くなるように振り分けられます ※



■ 交易計算式 / ホウレンソウ

基礎金額 : 80 × 4 = 320

評価倍率 : Lv10 × 5% = 50%

友好倍率 : 友好度 = 40% (高い方を採用)

最終金額 : 320 + 50% + 40% = 608



■ 交易計算式 / トウモロコシ

基礎金額 : 70 × 4 = 280

評価倍率 : Lv7 × 5% = 35%

友好倍率 : 友好度 = 10% (低い方を採用)

最終金額 : 280 + 35% + 10% = 406



■ 交易開始

『1014金貨』 を獲得しました。

一ヶ月間、フィオとレーヴェの文化が流入します。
552 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:42:22.34 ID:swc8pzL/o

■ 11月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑@』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑A』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑B』 トマトLv6       健康+3 文化+2  70金貨/週
『畑C』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


◆ 精霊リスト(8/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60
『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度40
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『1995金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』
553 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 00:54:46.37 ID:swc8pzL/o

■ 11月 1週目



あなたの部屋に、控え目な、しかし確かな水音が響きました。

音の出所は……おっと、これはちょっと言えません。
ただ確かな事は、音が一つ鳴る度にあなたが身を悶えさせている事。
それと、あなたの手が真っ赤なツインテールの頭を撫でている、という事。

あなたが撫でると赤い少女、マトはより行いを深くし。
そして、少しずつあなたを追い詰めていくのです。

「あの日」からこちら、時折見られる光景でした。
羞恥心の強い彼女は未だ最後までに踏み切る事は出来ていません。
その代わりにと言うのでしょうか。
一歩手前まではこうして許してくれています。

というよりも、嬉しそうというか楽しそうというか。
随分上達した手管は、早くもスピナ顔負けでした。
554 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:02:16.07 ID:swc8pzL/o

「ん、く。
 うへぇ、いがいが」


今日もまた、あなたはあっさり崖から追い落とされました。

顔を上げたマトは何かを飲み下します。
その感触に顔を歪めながらも、滲み出る達成感は隠しきれていません。
今にも「ふふん」だなんて言いそうな、ドヤ顔ならぬドヤ雰囲気でした。


「……ほら、今度はそっちな。
 じゅ、順番じゃん?」


そうして、後始末までを済ませると今度はあなたの脚の間に座ります。

これから与えられる物への期待でしょう。
体中をほんのり赤く染めて、瞳は早速潤み始めていました。

勿論あなたが断る訳がありません。
ゆるゆると、小さな―― 一部はやたら大きな――体を包むように腕を回します。
555 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:06:15.14 ID:swc8pzL/o

と、そこに思わぬ邪魔が入りました。


「主様、今日も……あら?」


扉をガチャリと開けて、さも当然のように現れたスピナです。
ノックも何も無し。
明らかに季節にそぐわない薄着で、自分の枕まで携えての登場でした。

あなたの腕の中からは、ぴぃっ、という妙な悲鳴。
致し方の無い所です。
そういう気分になっていた姿を乱入者に目撃されてはそうもなります。


それから数瞬を空けて、再起動したマトは慌てて身を整え、扉に突撃しました。
556 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:15:50.10 ID:swc8pzL/o

「きょ、今日は私の番だから!
 スピナは帰って! 自分の部屋で寝よう! な!」

「あ、はぁ……私はご一緒でも大丈夫ですよ?」

「んなっ……!
 こっ、こっちはダメだから! ほんとに帰って!」


そうでしたか、ダメでしたか。

しょんぼりと萎びたスピナはそれで帰ってくれました。
本気で嫌がっている相手に無理強いをするようなスピナでもありません。
部屋の中には、焦りからの興奮で息を荒くするマトと、それを微笑ましく見守るあなただけが残りました。


うー、と声を上げるマトがあなたに振り向きます。

では続き、とは行きません。
先程までの雰囲気は、ちょっと壊れてしまいました。
修復には幾らかの時間とが必要となるでしょう。

それまでを色を含まない触れ合いで過ごすのも悪くありません。
マトは元々、色々と愉快な女の子なのです。
きっと少しの退屈も感じません。


おいでと手招くあなたに近付きながら、マトはぶつぶつと愚痴を零します。
その中に本気の怒りが含まれてはいない事を確認して、あなたは安堵しつつマトの飛込みを受け入れました。

艶っぽく、けれどどこか間の抜けている。

今日はどうやら、そんな一夜となりそうでした。
557 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:17:55.37 ID:swc8pzL/o

■ 好感度自動上昇

『ロコ』

72 + 3 = 75

『マト』

57 + 3 = 60


◆ 作物レベル上昇

トマトLv6  健康+3 文化+2  70金貨/週
558 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:23:13.92 ID:swc8pzL/o

■ ログインボーナス


明けて翌朝。
ちょっと女の子としてどうかと思う寝相で枕に涎まで垂らすマトを置いて、あなたは部屋を出ました。
向かう先は勿論、礼拝堂です。


「おはようございます、ご主人様。
 今日も良い天気で、素敵な一日となりそうですよ」


そこに居る先客にもすっかり慣れました。
黒い修道服は今日も皺の一つも無く、貞淑かつ清楚な様です。
二者の落差にあなたは少しおかしくなりました。

そんなショコラと共に、あなたは今日も朝の祈りを捧げます。



>>下1 コンマ判定
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:24:49.88 ID:PRVlvYqk0
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:29:25.31 ID:hmW3fORDO
ゾロ目か
561 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:34:47.61 ID:swc8pzL/o

祈る二人の間に、ぽとりと何かが落ちました。

はて今日は何かと、あなたが視線をやると。
そこにはなんと仄かに光を放つ種が落ちていました。
精霊召喚の触媒となる「輝く種」です。

喜びに声を上げたショコラがすぐにしゃがみ、それを拾い上げます。
そうしてあなたの手を包むように種を渡しました。


「おめでとうございます、ご主人様!
 あぁ……日々の祈りを欠かさない姿を、母なる女神様は見守って下さっていたのですね」


我が事のように喜ぶショコラは、あなたの手を取ったまま踊り出しそうな程でした。
幸福そうな溜め息を吐く彼女が冷静になるまで、まだ幾分かかりそうです。
あなたの手が解放されるのも、勿論その後となるのでしょう。

まぁそれも良いか。
嬉しそうな顔が見れるのは、それこそ嬉しい事であるのだし。

あなたはそう考え、しばらくのんびりと成すがままにされるのでした。



■ アイテム獲得

『輝く種 x1』
562 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:42:22.27 ID:swc8pzL/o

■ 精霊召喚 / 種


手に入ったばかりの種を前に、あなたはむむむと唸ります。

これを早速使うかどうか。
あなたは選択を迫られておりました。


この種は極普通の召喚を行うための物です。
レアリティの下限はノーマルから。
空き部屋が一つしかない現状で使用すべきかどうかは判断の分かれる所でしょう。

ただ、ノーマルレアリティの精霊が不足している事も事実です。
生活の根幹となる日々の主食。
そこをロコのトウモロコシにだけ負担させている現状、むしろノーマルは歓迎すべきかも知れません。

特に、もし運良く同じ穀物類の精霊を引き寄せられれば生じる波紋は大きな物となるはずです。


慎重に慎重を重ねて考え、熟考の末にあなたは結論を出しました。
563 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:43:05.20 ID:swc8pzL/o

◆ 倉庫

『輝く種 x1』 (ノーマル〜)



『選択肢』


◆ 精霊を召喚する

◆ 今回はやめておく

◆ ○週間保留する (2〜4週間の自由指定 保留中はこの選択が発生しません)


>>下2
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:43:46.76 ID:NsUXqEV70
精霊を召喚する
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:45:09.30 ID:hmW3fORDO
566 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:52:08.35 ID:swc8pzL/o

※ 時間がアレなので、急ぎコンマだけ取って詳細は明日書きます。



■ アロマディフューザー


『選択肢』


◆ ノーマル (通常50% → 80%)

◆ レア (通常35% → 50%)

◆ Sレア (通常10% → 20%)

◆ SSレア (通常5% → 10%)

◆ 確率変更無し


>>下1
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:54:31.98 ID:hmW3fORDO
ノーマル
連取りダメなら安価↓
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:55:59.33 ID:XRAoR/UNo
のーまる
569 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 01:56:05.11 ID:swc8pzL/o

※ 平気平気 ※


01〜80 ノーマル
81〜90 レア
91〜95 Sレア
96〜00 SSレア

>>下1 コンマ判定
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:56:42.37 ID:NsUXqEV70
そい
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 01:58:03.57 ID:XRAoR/UNo
ほいさ
572 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 02:07:39.08 ID:swc8pzL/o

01〜10 コメ
11〜20 ミレット
21〜30 ジャガイモ
31〜40 ひよこ豆
41〜50 大豆
51〜60 小豆
61〜70 小麦
71〜80 キャッサバ
81〜90 ソバ
91〜00 カラスムギ


>>下1 コンマ判定
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 02:08:06.66 ID:XRAoR/UNo
えい
574 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 02:10:13.89 ID:swc8pzL/o
穀物御三家のコムギちゃん御当選。

ではここまでで。
おやすみなさい。
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 02:13:51.50 ID:XRAoR/UNo
乙〜

個人的にだけど最近ちょっと表現やりすぎっていうかギリギリ狙い過ぎじゃないかなーと思うので
もちっと控えるというかオブラートに包んでくれると嬉しいっす
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 02:31:38.45 ID:hmW3fORDO
乙です
幼馴染風田舎娘キター
>>1の文章力でさくちえとの営みは個人的に怖いもの見たさな部分はある
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 04:07:47.27 ID:wCrC1vy+o
びみょんなようならもう片方に移って描写このままとかでもいいのです
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 08:23:06.14 ID:Kkfso4ie0
エスカレートしそうならバッサリキンクリしてそこだけR板で書くとか?

そんなことよりうどんが食えるやったー!
579 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 13:06:19.99 ID:swc8pzL/o
(冷静に考えてやりすぎだったので自重スイッチを入れる音)

ご意見ありがとうございます。
今日は8時からやります。
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 14:35:56.71 ID:LCUTZuRl0
主人公が吹っ切れたあたりから次第にエスカレートしてた感はあるね。個人的にはもう少し葛藤フェイズ見たかったな……
581 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 20:01:50.31 ID:swc8pzL/o
葛藤フェイズは書いてる方も楽しかったんですけど長くやると苛立ちを生みかねないっていうアレが。
このスレではストレス要素を可能な限り排除しようとしてるので何とも難しいです。



ちょっと30分ほど遅れます、申し訳ない。
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 20:23:24.82 ID:X/v/TtkVo
マタ-リと待機
583 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 20:37:46.33 ID:swc8pzL/o

「……で、またこれですか?」


ルシュはじっとりとした目で、あなたを見ました。
その手が指差す先にはアロマディフューザー。
前回のように盛大に蒸されると思っているのでしょう。

あなたは慌てて否定しました。
流石に10個で取り囲むのはやりすぎだったと反省しているのです。

もうあんな風にはしない。
今回は地下の四隅に配置するだけ。
あなたは弁解し、何とか矛を収めてもらいます。


そうして、皆で地下の召喚陣前に集まりました。

あなた達は、現在ちょうど十名です。
それなりに広く作られた地下もそろそろ手狭ではあります。
ですが、折角召喚された新しい仲間を全員で迎える事には小さくない意味もありましょう。
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 20:38:54.60 ID:oNAlH84Q0
ストレス排除しようとして自分にストレス溜めないでね?(`・ω・´)つ旦スッ
585 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 20:40:59.09 ID:swc8pzL/o

「――――」


四方にアロマディフューザー。
後方に精霊達。
召喚準備を整えたあなたは、種を乗せた手を突き出した状態で瞑想しました。

消すべきは煩悩。
より良い結果を引き寄せたいという願いこそを悪と定義し、まず滅ぼす。
かの名高き物欲センサーを騙し切る事を主眼とした不惑の瞑想こそが無欲教の真髄なのです。


やがて訪れた、完全なる空白の一瞬。
思考が全くの無に溶けた瞬間に、あなたの掌から種が零れ落ちました。


余りにも緩やかな時の中。
種が落ち、そして発せられた光は――。
586 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 20:43:48.32 ID:swc8pzL/o

地下の空間は、柔らかく発せられた銅の光に塗り潰されました。
レア以上を示す甲高い音は無し。
つまりはノーマル、最も普遍的な種の精霊を引き当てたようです。

それにこそ、あなたは「良し」と拳を握りました。
丁度もっとも不足していたレアリティです。
生活の根幹を支える穀物や芋、豆類。
そういった物はどれだけあっても困りません。


さて、となれば一体誰が来たのか。
あなたは光の中に目を凝らしました。
587 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 20:54:00.11 ID:swc8pzL/o

「――お待たせっ」


光の中から真っ先に届いたのは、快活な言葉でした。

明るく弾むように。
あるいは軽く背を叩くように。

初めて出会うはずであるというのに、何故でしょうか。
その声は十年来の親友に対するような親しみを篭めて投げかけられました。


たたん、と。
軽快な足音に続いて、その姿が現れます。

ふわりと靡く白いワンピース。
柔らかく流れる亜麻色の髪。
それを隠すように覆うのは、大きな麦藁帽子。

息を呑むような麗しさはありません。
目を見張るような可憐さもありません。
それでも、あなたはそこにある美しさをただ理解します。


新しい精霊は帽子を外して胸に抱き。
ニカッと相好を崩して、あなた達に名を告げました。


「麦の精霊、コムギ。
 呼んでもらえたからやってきました!

 これからよろしくね?」


そこに居たのはどこまでも普遍的な。
きっと誰もが思い描けるであろう、当たり前の少女像でした。
588 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 21:14:14.21 ID:swc8pzL/o

さて、いつも通りの一階です。
今回少し違うのは、歓迎の準備が完璧に整っていた事でした。

種を使うと朝に決め、収穫を終えて今は午後。
呼ぶとわかっていて時間もあるなら歓迎会だとのロコの号令で、諸々用意されたのです。
地下に入る前に殆どを終わらせておいて、再度温めた物が次々に並べられました。


「わー、すっごいね!
 どれも美味しそう!」


コムギが手を叩いて喜びます。
その横にはツバキもいました。
更に挟むようにラスペルとショコラも。
未だそれらしい歓迎会をしていなかった三人もまとめて今日の主役です。

彼女達の前には様々な料理がどどんと。
ほかほかと湯気を立てるそれらは今日までの努力の賜物。
畑で取れた野菜は勿論、交易で得たチーズやバターや調味料。
それらをフルに活用した、今のあなた達が出来る最大の贅沢です。


長々と話をして折角のご馳走が冷めてはもったいない。
話は食べながらすれば良いと乾杯の音頭はごく短く、あなた達は各々のカップを掲げました。
589 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 21:37:48.06 ID:swc8pzL/o

「ねぇ、そのぼうし見てもいい?」

「わたし、とっても気になるわ!」


楽しく進む食事の中、最初にコムギへと突撃したのは最も幼い双子でした。
椅子の脇に置いてあった麦藁帽子に興味津々の様子です。

精霊達は殆ど皆、妖精から購入した服で着飾るのに凝っています。
日頃からブレザー姿を崩さないルシュ、着物のツバキ、修道服のショコラの三人が今の所の例外です。

さくらとちえりは、その中でも筆頭と言って良いでしょう。
日々全く違った衣服を纏い、様々なファッションをこれでもかと楽しんでいます。
幼くとも女の子。
興味だって人一倍のようです。


「もっちろん、いいよー。
 こっちおいで、被せてあげる」


コムギの方もそれに快く応じます。
ぱたぱた駆け寄ったさくらの小さな頭を、すっぽり帽子が覆いました。
サイズが合わずズレていくのを、コムギは後ろから支えます。


「ちえり、どう? にあってるかしら?」


得意げに片目を瞑るさくらに、ちえりとコムギはちょっと微妙な表情。


「さくら、なんだかキノコみたい」


流石にサイズ違いではどうしようもありません。
ぷぅと膨れるさくらを、笑いながらなだめるコムギでした。
590 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 21:51:35.07 ID:swc8pzL/o

それを皮切りに、話は少しずつ盛り上がっていきました。

騒がしい日々の楽しさ。
時々起こるちょっとしたトラブルの刺激。
当たり前の家族の生活も、十人の女の子達の手にかかれば何だか夢物語のようです。

一つ一つは紛れも無い真実。
だというのにまとめて聞いてみれば、現実味の無い御伽噺じみていました。

そこまで考えてあなたは苦笑します。
じみている、というかまさにその物ではありませんか。
何せここは楽園だと、あなた自身いつだったか自覚していたのですから。


「あっ、御使いさん。
 何か取る?」


と、その時。
コムギがあなたに手を伸ばして言いました。

それにあなたは少しキョトンとし、気付きます。
確かに、ちょうどバターコーンを食べきっていました。
お代わりが欲しいけれど大皿が遠く、立ち上がろうとした所であったのです。


「うん、じゃあそれを取ってもらっていいかな」


どうやら良く気の利く子です。

取ってもらった新しいバターコーンを匙で掬いながら眺めていると、同様の光景は何度かありました。
どちらがホストか分からない程に周囲を見ています。
それを、どうもコムギは負担と感じてはいなさそうです。
勿論、無理をしてあなた達の中に溶け込もうという風でもありません。

生粋の気遣いの人なのだなと、あなたは納得しました。
591 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 22:14:17.92 ID:swc8pzL/o

食事を終えても、歓迎会は続きました。

今のあなた達の家には遊戯室があるのです。
親睦を深めるにはうってつけでしょう。

ダーツで的を外す度に。
ポーカーで読みを外す度に。
ビリヤードで玉を明後日の方向に飛ばす度に。
コムギは分かりやすく嘆きました。

ただそれは陰性ではなく陽性の嘆き。
笑いを誘うおどけた様に、距離はますます縮まった気がします。


そうしてたっぷり遊んだ末に、皆で裸の付き合いとなりました。

一日の締めは何と言っても露天風呂。
かがり火以外に何の明かりも無い野外では、夜になれば驚く程星がよく見えます。
体をふにゃふにゃにしてしまう心地良い温泉の中から見上げるのはまさしく最高の贅沢なのです。
これを味合わずに聖域を楽しんだとは言えません。


ただ勿論、そして残念な事にあなたはそこに参加できません。
手持ち無沙汰になった唯一の男はただ一人、食卓に戻って後片付けです。
本格的なものは後で皆でやりますが、触りでもやっておくと色々楽になるでしょう。

そこへ。


「御使いさん、御使いさん。
 ちょっといい?」


ひょっこりと、コムギが一人で戻ってきました。
592 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 22:23:31.27 ID:swc8pzL/o

はて、何でしょう。
あなたは片付けの手を止め、向き直りました。


「ちょっと考えたんだけど思いつかなくって。
 御使いさんの事、これからどう呼べばいいかな?」


そういう用件のようです。

てっきり御使いさんで呼ばれるものと思っていましたが、彼女の中では違ったのでしょう。
あくまで暫定の呼び名であったようです。


「ロコはロコだし、ルシュもルシュだし。
 さくらちゃんにちえりちゃん。
 スピナさんはピーちゃん呼びが気に入っちゃったみたいだし……冗談のつもりだったんだけど」


ぺろっと舌を出しておどけるコムギです。

他の皆には敬称無し。
中にはあだ名も早速つけているのに一人だけ「御使いさん」はどうかと思ったようでした。
593 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 22:30:07.50 ID:swc8pzL/o

自分がどう呼ばれたいか。
他の精霊を参考にするとなると。


旦那様。
主様。
ご主人様。
御使い様。
お兄様……お兄ちゃん、お兄さん?


むむむ、とあなたは唸りました。
いざ聞かれると中々迷うものです。

それでも何とか思考をまとめ、何でもいいよー、と待つコムギへとあなたは返答しました。



>>下2  希望する呼び名を指定して下さい。
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 22:31:37.25 ID:PRVlvYqk0
ミッちゃん(御使いだから)
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 22:34:22.41 ID:+uCVXdTC0
あなた
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 22:34:46.22 ID:XRAoR/UNo
きみ
597 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 22:51:42.88 ID:swc8pzL/o

あなた、と呼んでみて欲しい。

熟考の末に出たのはそんな言葉でした。
何というか、一種の憧れです。
女性からそう呼ばれる事に特別感を抱かない男もそうそういないでしょう。


それを聞いたコムギは、ふぅむと少し考えました。

ちょっと早くも馴れ馴れしすぎただろうか。
あなたは僅かに不安になりましたが。


「ん、分かった。
 これからそう呼ぶね。

 あ・な・た」


可愛らしく甘えるようにコムギは乗ってくれました。

思わずどきりとするあなたです。
まるっきり幼な妻プレイか何かでした。
598 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:04:03.64 ID:swc8pzL/o

あれ、これまずいな、と。
謎の罪悪感に苛まれるあなたへと、更に追い討ちです。


「どうかしたの?
 呼んでって言ったのは、あなたでしょ?」


によによとした笑みでコムギはあなたの懐へ。
殆ど触れそうな距離からの上目遣いで、からかうように見上げます。

そうして、さも今思いつきましたという体で言い放ちます。


「そうそう♪
 夫婦になるんだったら、しなくちゃだめな事あるよね?」


目を閉じて、あなたへと伸び上がり。
あなたは支えるように腰を引き寄せ、ちゅっ、と唇を重ねました。

あっ、と思ったときにはもう遅し。
完全に反射的な動きでした。
あなたの体は既に、女性に求められれば応えるように出来上がっていたようです。
599 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:27:14.71 ID:swc8pzL/o

「わ、種いっぱい。
 こんなに沢山できるんだ。

 それにしてもやっぱりキスすっごい慣れてるね」


パラパラと散らばり落ちた種を拾って、コムギはまたもあなたをからかいました。
そういう当の本人が、誰かに見られていればからかわれそうな程度には頬を赤くしているのは、まぁ指摘すべきではないでしょう。


むしろ、誰にも見られないためにとこういう機会を設けたのかも知れません。
呼び名の件は口実とも考えられます。
お役目を果たし、慣れを養いつつ、恥じらいを皆に隠すために。

もしそうだとすれば、と考えてそのいじらしさに少しくらりとしました。
あなたの脳裏に、脱衣所からちょっとした決意を胸に引き返すコムギが描き出されます。
実際に見た訳ではないので本当の所どうなのかは分からないのですが。


「ロコ達にも種見せてあげなきゃ。
 それじゃまたねっ、あ・な・た?」


最後まであなたをからかう幼な妻の風で、コムギは再度露天風呂に向かいました。
半分だけ振り返って笑顔を向ける彼女に、あなたは手を振って見送ります。
600 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:32:11.93 ID:swc8pzL/o

何となく、あなたは自身の唇に触れました。
きっと、そこに振り絞られた少女の勇気が残っているような気でもしたのでしょう。


それからすぐに、あなたは片づけを再開しました。
ですがそこに寂しさはもうありません。

鼻歌混じりで気分よさげに。
あなたの手は止まる事無く動いたのでした。
601 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:44:37.34 ID:swc8pzL/o

■ 11月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑@』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑A』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑B』 トマトLv6       健康+3 文化+2  75金貨/週
『畑C』 サクランボLv6    嗜好+3       65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60
『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 10/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度40
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『1995金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』
602 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:45:25.45 ID:swc8pzL/o

■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ サブクエスト 『メリークリスマス!』

12月4週目を迎える。
イベント発生までにどんな準備をしたかで内容が変化します。
603 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:46:12.83 ID:swc8pzL/o

■ 行動選択 / 雑事


『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張 (選択不可/所持金不足)

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 23:47:29.50 ID:Z6EkMJ3DO
作付変更
605 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:49:54.31 ID:swc8pzL/o

■ 作付変更


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑@』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑A』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑B』 トマトLv6       健康+3 文化+2  75金貨/週
『畑C』 サクランボLv6    嗜好+3       65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60
『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 10/60
606 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:50:32.53 ID:swc8pzL/o

>>下1

変更内容を指定して下さい。

ただし、交易中の畑は変更できません。
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 23:50:59.26 ID:M6IpTdvoO
トマトをカカオに
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 23:51:34.65 ID:XRAoR/UNo
トマトをカカオに
609 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/24(金) 23:54:16.66 ID:swc8pzL/o

■ 正常に変更されました


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑@』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1        75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑A』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑B』 カカオLv1       健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
『畑C』 サクランボLv6    嗜好+3             65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週
610 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:05:37.21 ID:REESbdWVo

■ 行動選択 / メイン


目を瞑る少女の肩をあなたはそっと掴みました。
修道服を纏うショコラは、微笑を湛えてその時を静かに待っています。

その様はまるで神の啓示を待つ聖女を思わせました。
余りにも清らかにして貞淑。
本当にこの少女に口付けるのかと、あなたは思わず唾を飲み込みました。

途端に、何やら自分が汚くはないかと気にかかり始めます。
身嗜みは十分に整えてきたのに、それらが全くの不足に思えてなりません。


ですが勿論、ずっとこのままで居る訳にも、ここで止める訳にも行かないのです。
あなたは意を決して、ショコラへと顔を寄せ。

触れるよ、と一声をかけて、唇を優しく奪いました。
611 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:28:40.32 ID:REESbdWVo

キスは一瞬だけ。
すぐに離れたあなた達の間に、カカオの種が降り注ぎました。

それを見て、ショコラは当たり前のように幸福を纏います。


「ありがとうございます、ご主人様。
 母の意思、母の愛に沿い救済の一助となれる事は、まさしく光栄に他なりません」


こんなに嬉しい事は無い。
そんな風情であなたの手を両手で握り、ショコラは何度も感謝を伝えてくれました。

それから用意してあった籠に全ての種を集め、決して落とさないようにしずしずと礼拝堂へ向かいます。
女神像にも感謝を捧げ、カカオの健やかな生育を祈るのでしょう。
心なしか、その足取りは普段よりも弾んでいるように見えました。
612 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:34:27.07 ID:REESbdWVo

後姿を見送り、あなたはちょっと複雑な気分でした。

嫌がられたいとは少しも思っていません。
が、羞恥もまるで無いとなれば何となく寂しさを覚えるのです。
男として意識されていないという事だろうかと、所謂そういう気持ちでした。

しかしあなたは湧き上がる物を、いやいや、と打ち消します。

お役目のキスは本来そういう物では無いのです。
最近では別の意味を大きく伴うようになっていますが、正しいのはショコラです。
自分自身の事ながら度し難いなと、少々反省しました。


落ちかけた気持ちを持ち直し、あなたは顔を上げます。

これからカカオの種を撒き、その後はさてどうしようかと。
やるべき事は多くなく、背を追われるような用事もありません。
どこへ行き、誰と何をしようが、それはあなたの自由でした。
613 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:36:28.16 ID:REESbdWVo

※ お知らせ ※


キャラクタークエストの閲覧方法を変更します。
メインの行動選択時に、選択肢に 『キャラクタークエスト』 の項目が追加されます。
通常の交流ではなくクエストを希望する場合、そちらを選択して下さい。
614 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:37:12.53 ID:REESbdWVo

『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ キャラクタークエスト

◆ 精霊召喚

◆ 文通

◆ 外出



>>下1
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:37:34.55 ID:lTcuwWSDO
外出
クリスマスのことエラ達に相談したいし
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:38:33.21 ID:XYcXXiCc0
キャラクエ
いいかげんさくちえの上限上げないと
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:39:08.74 ID:zNfQfzOX0
キャラクエ
618 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:39:30.93 ID:REESbdWVo

■ 外出


『選択肢』


◆ 町

◆ 領主の館

◆ ユーリの領地


※ 精霊を連れて行く場合は、ここで指名して下さい



>>下1
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:40:57.69 ID:WB03kJhmo
領主の館 ショコラ
620 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 00:45:13.10 ID:REESbdWVo
殆ど進んでなくてすみませんが、ここまでで。
召喚からの流れがやっぱ一番時間取られますね。
おやすみなさい。
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:47:13.41 ID:fgvFOJHMo
乙〜

圧倒的畑不足
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:57:37.16 ID:LN+f8OIx0
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 01:11:44.73 ID:zNfQfzOX0

次のターンでようやく畑ふやせそうやね。
文化と嗜好優先させたいしマトかツバキかな。
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 02:37:34.79 ID:9tY60jd9o
月イチのお願いに畑お願いするのってありなのかな
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 07:28:58.30 ID:lTcuwWSDO
文化と嗜好より生活と健康の維持、向上のほうが大事だと思う
なんにしても畑を増やしたい
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 09:08:36.94 ID:XYcXXiCc0

畑増やして小麦を植えたいかなぁ
妖精さんにお願いして霊脈的ななんかに繋がないと畑として機能しないらしいし、領主経由で増やすならストレートに金貨2000枚くださいって言うしかないだろうな
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 11:40:27.12 ID:ybMfUyvVO
条件に「作付している」が入ってるさくちえのキャラクエストは早めに消化して交代したいな。
畑に余裕ないし、嗜好は現状ショコラでなんとかなるし。
628 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 22:20:39.69 ID:REESbdWVo
週末の洗礼(大)

なんぼかでもやります
11時から
629 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 23:03:13.94 ID:REESbdWVo

本来こちらから伺うべきところを……から始まる挨拶はまず初手からあなたにダメージを負わせました。
エラを初め、領主に仕える使用人達や騎士、病床に臥している領主本人までが並んで跪いての、です。
分かっていた事ではありましたが、あなたとしては頬を引きつらせる他ありません。

もし同伴したショコラがあなたの顔色を読み取り、取り成してくれなければ時間がどれ程浪費された事か。
あなたはショコラへ感謝の視線を送り、彼女を伴うと決めた過去の自分を賞賛しました。


それから、あなた達は領主の館、その一室に通されました。

勿論、館に存在する最上の一室です。
その中の最上の椅子を勧められ、今エラ達が用意できる最上の茶を用意され、部屋の隅には数人の楽師が待機していました。

さらにはしっかりと武装した騎士がエラの後背、部屋の扉、窓際、楽師の左右、それぞれに二名ずつ立っています。
彼らが守るのはエラではなくあなた達です。
もし何者かが不敬を働いたならば、彼らの剣は即座に下手人の首を刎ねにかかるとの事でした。
ここは聖域ではなく、であれば不心得者が現れる可能性はゼロでは無い、というのが彼らを配したエラの主張です。


「私もその例外ではございません。
 この場の騎士は全て入念に選別を行った、特に信仰篤き者のみで構成しております。
 雇い主であるからと手心を加える事は決してありません」


どうぞご安心下さいと、エラは胸を張って言いました。

何も安心出来ないあなたは、痛み始めた頭を押さえる事さえできません。
御使い様に頭痛を与えたとして目の前の少女が首無しになっては困るのです。
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 23:06:39.01 ID:fgvFOJHMo
そのうち何も言ってないのに女の子貢がれそう
631 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 23:14:49.03 ID:REESbdWVo

穏やかな落ち着いた雰囲気の音楽が奏でられ始めても、あなたの心は乱れたままでした。

視界の端に見える楽師達の表情は余りに鬼気迫っています。
一つでも音を外せばその瞬間に死ぬとでも言うような水準で。
まさか故意では無いただのミスで死罪となるとも思えませんが、本当に「死罪ではない」というだけの重罰が科せられる可能性は頭から消えてくれません。

あなたの認識はまた一つ改められました。
御使いというのは、ここまでの者なのです。


このままではろくに話など出来そうにありません。
何せ、彼らが心配で本題はおろか前置きさえ思い出せなくなってしまいました。

早急に何とかしなければ。
あなたは懸命に頭を働かせます。

と、その時、あなたの隣からパチパチと拍手が起こりました。


「なんと素晴らしい演奏でしょう。
 皆様方が積まれた努力が、この目に見えるようです」


黒い修道服の少女、ショコラは楽師へと向けて笑顔で賞賛を送ります。
ちょうど曲の切れ目だったために、そこで一度演奏は中断されました。
632 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 23:27:03.02 ID:REESbdWVo

ショコラは続けます。


「ですが……申し訳ありません。
 ご主人様は今日、内密の用件のために足を運ばれたのです。
 耳にする者は可能な限り減らさねばなりません」


おぉ、とあなたは頷きました。
ここは乗っておくべきでしょう。

実はそうなんだとあなたは引き継ぎます。
勿論、このような事情が無ければもっと楽しみたかったと付け加える事は忘れずに。

エラはそれに、酷く恐縮した様子で楽師達を帰しました。
すぐに椅子から降りて跪き、あなた達に無用な手間をかけさせた事を詫び。
それをあなたは、事前に説明していなかったのだから罪ではない、と何とか止めさせました。


これでようやく、どうにかこうにか話を始める事ができそうです。

ショコラを連れて来て本当に良かった。
その思いで隣の少女を見やれば、気付いたショコラはふわりと微笑み返してくれました。
これは後で何かお礼をしなければならないでしょう。
忘れないよう、あなたはしっかりと心に書き留めます。
633 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 23:40:52.40 ID:REESbdWVo

そうして、あなたはまず切り出しました。
12月の末を彩る、クリスマスというイベントについてです。

この異世界ファーミアにはクリスマスは存在しません。
そもそも十字架のあの宗教も、恐らく以前の世界で最も有名な聖人も居ないのですから当たり前でした。

ですのでまずどういったイベントなのかを説明せねばなりません。
そこであなたは、その日は「普段共に在る家族や隣人に贈り物と感謝を届ける日」だと教えました。
日本においては何やら恋人達の日のようになっていましたが、そこはそれ。

転移前は女性との付き合いなどまるで無かったあなたにとっては、クリスマスとは家族で過ごす日だったのです。
もはやあなたしか知らないイベントである以上、あなたの常識をそのまま適用しても良いでしょう。


「それは……素晴らしい催しかと。
 領民達は今や皆、御使い様の御力の恩恵に与り、日々の暮らしにも幾らかの余裕を持っています。
 落ち着きを見せ始めた今この時、彼らの背に負った者、そして隣に立つ者を意識させる事は、足元を強く固める事に繋がりましょう。
 大きく息を吐くための祭りとしても、恐らくは最良の時期と考えられます」


流石は御使い様です。

エラの惜しみない崇敬や賞賛が贈られ、あなたの提案は受け入れられました。
別にそこまでを考えていた訳では無いあなたとしては苦笑するしかありません。
精霊達と祝うついでに、領民達にもどうかと思っただけだったのですが。
634 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/25(土) 23:44:46.67 ID:REESbdWVo

さて、とりあえずクリスマスの説明は終わりました。

領民達を主導し12月末に備えるとエラが確約した以上、町はこれから徐々にクリスマス色に染まっていくでしょう。
他領地から流れ込む品にも多少の変化が生まれるかも知れません。
町で贈り物を探すならばこれできっと楽になるはずですし、当日に精霊達と町に繰り出す事も視野に入ってきました。。


一段落し、あなたは少し思考を回します。

他に、エラに伝えておくべき事。
あるいは要望しておきたい事などは無かったでしょうか。



>>下1  何かあればどうぞ、クリスマス以外でも大丈夫です (何も無ければ無いで、問題なく進行します)
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 23:47:27.61 ID:J6U7rjmPo
金貨が欲しい
636 : ◆qwMXGMSbw5bw [saga]:2017/11/26(日) 00:06:41.32 ID:n5kaOew2o

あなたは気まずく思いながらも、何とか口を開きます。

金貨の要求です。
先月末、つまりは先週に何も必要でないと告げたばかり。
このタイミングでの無心は実に恥ずかしく感じはしましたが、先立つ物は欲しいのです。

畑を広げるにも、家を増築するにも、家具を買うにも。
とにかく妖精の仕事には金貨が不可欠。


幸い、エラは表情一つ変える事無く応じてくれました。

騎士の一人が音を立てずに部屋を退出し、どこかへ去ります。
蔵を開けるための準備に向かったのでしょう。
どうやらあなた達の帰宅は、金貨と共にという事になりそうです。



◆ 金額計算

『生活』 倍率 x5
『健康』 倍率 x5
『嗜好』 倍率 x20
『文化』 倍率 x20

非月末 -75%


■ アイテム獲得

『250金貨』
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/26(日) 00:09:38.72 ID:TZHtGbDLo
嗜好と文化重要やん
478.41 KB Speed:0.3   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)