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【安価】男「俺はこの能力で成し遂げてみせる!」
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49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/21(火) 15:04:56.29 ID:hqOwuHrno
了解しました。
>>43
から
>>48
のなかで一つずつ採用してかいてきます。
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:31:17.53 ID:iIKJpMMQ0
二話目。
今回は
>>44
の人格を作る能力と
>>47
の財宝を見つける目的で書いてきました。
投下ー。
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:31:48.98 ID:iIKJpMMQ0
男「俺の名前は男。職業は怪盗」
男「お宝を求めて世界各地を巡っている」
男「そんな俺が今回目に付けた獲物は……この大豪邸のどこかに隠された財宝だ」
男「もちろん警備は厳重」
男「だが、今日は年に一回開かれるパーティーでその招待状も手に入れている」
男「さらにこの俺の能力、好きな人格を作りその姿に変身する能力を使えば……楽勝なミッションだな」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/23(木) 22:32:25.22 ID:iIKJpMMQ0
<パーティー会場>
男「広いな……」
男(流石世界的富豪の居宅だ。サッカーコートさえ収まるだろう広さの会場を、埋めつくさんばかりの人が訪れている)
男「……っと、雰囲気に呑まれている場合じゃない。まずは情報収集だ。財宝がどこにあるかの見当を付けないと」
男「何か知っていそうなやつは…………」
美人OL「……」
男「あの美人OLが怪しいな……よし、ああいうお堅い雰囲気の女性には……」
男(俺は能力を発動。俺の中にある人格の内、遊び慣れたホストを呼び出す)
男(姿もそれに伴って変わるが、こうも人が多ければ誰も気づかないだろう)
男(ホスト)「うぃーっす、よしっアタックするぜ」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:32:56.91 ID:iIKJpMMQ0
男(ホスト)「ねえねえ、お姉さん一人?」
美人OL「ええ……本当は二人で来る予定だったんだけど……」
男(いきなり重っ!? マジかよ!)
男(彼氏にフラれたとかか? それなら……)
男(ホスト)「なら、その心のスキマ俺と埋めないかい?」
美人OL「……気遣ってくれてありがとう」
美人OL「でも、今はそういう気分じゃなくて……ごめんなさい」
男(美人OLが去っていく……難しかったか)
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:33:25.58 ID:iIKJpMMQ0
男「まあいい、気を取り直してだ」
男「今度はもっと情報を持っていそうな……」
社長「……」
男「あの良いスーツを着た社長のおじさんを狙うか。ああいう男を落とすには……」
男(またも能力を発動。今度は遊び慣れた……ギャルの人格を呼び出す)
男(そうだ、この能力なら俺は女にだって成れる)
男(姿もああいうやつが好きそうなわがままボディに変わったし……今度こそ!)
男(ギャル)「上手くやるんだから!」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:33:54.28 ID:iIKJpMMQ0
男(ギャル)「あいたっ……ごめーん、おじさん」 ダキッ
男(俺はわざと転んだフリで社長の腕に抱きつく)
男(どうだ、この圧倒的重量を持つ胸の感触でデレデレに――)
社長「……何だね、君は」
男(なってない……!?)
男(ギャル)「えっと、転びそうになったところにちょうどおじさんがいて……何て言うか助かったって感じで」
社長「……そうか。この会場も人が多い、また転ばないように落ち着いて行動するといい」
男(社長は俺(ギャル)の体勢を立て直させると、そんな注意までして離れていった)
男(くそっ……ああいうおじさんってムッツリって相場が決まってるんじゃねえのかよ。紳士じゃねえか)
男(抱きついたのにピクリとも反応しなかったな)
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:34:22.47 ID:iIKJpMMQ0
男「くそっ、失敗続き……そろそろどうにかしないと」
男「こうなれば難易度は高いが――」
警察官「…………」
男「あの警察官から警備情報を手に入れるか。警備の傾向から、重要な場所が見えてくるかもしれない」
男「とはいえこんな豪邸に仕えるくらいだ、職務に忠実だろう。簡単に情報を漏らすとは思えない」
男「だからこそ付け入る隙がある……!」
男(俺は能力を発動)
男(今回の人格は警察官だ。これだけ広い豪邸の警備だし、かなりの人数の警察官が配備されているはず。全員の顔を覚えているとは思えないし、仲間のフリをすればこの格好だ。信じてくれるだろう)
男(これで今度こそ情報を手に入れる……!)
男(警察官)「本官、出動します!!」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:34:50.27 ID:iIKJpMMQ0
男(警察官)「よう、お疲れさん」
警備員「お疲れさまであります!!」
男(敬礼で応えられる。どうやらいい感じに上官だと思われたようだ)
男(警察官)「どうかね、調子は」
警察官「はっ、今のところ不審な人物は見られません!!」
男(警察官)「そうか……しかし、今回の警備はどうも不自然とは思わないか? まるである地点を重点的に守っているような。君はどう思う?」
男(ちょっと強引かもしれないが……これで――)
警察官「えっと……会議で話したことを忘れたのですか?」
男(警察官)「え?」
警察官「今回この豪邸には何者にも化ける怪盗が侵入している恐れがあります。そのため警備の情報については何者にも……仲間にさえ漏らしてはいけないと」
男(警察官)「…………ははっ、そうだったね。これはうっかりしていた。雑談のつもりだったが、これもその決まりに抵触するか。君はまじめなんだな」
警察官「はっ、お褒めに与り恐悦至極であります!」
男(警察官)「それじゃ私は自分の持ち場に戻るよ」
警察官「お疲れさまです!!」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:35:16.62 ID:iIKJpMMQ0
男「くそっ…………」
男(話を聞いた警察官から十分に離れた俺は、能力を解いて悔しがる)
男(ちっ、俺の侵入がバレていたとは)
男(まだ尻尾は捕まれていないようだが……情報が奪えなかったのは痛い)
男「しかし、雑談ですら情報を漏らさないように統制されているということは……他の警察官に聞いても同じだろうな……」
男(あそこまで職務に忠実となると厳しい)
男「仕方ない他の方法を考えるか」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:35:44.37 ID:iIKJpMMQ0
男「また地道に情報を集めるしかないか」
男(こうも失敗続きだと嫌になる。まずは成功が必要だ。ということで次は難易度が低そうな……)
オヤジ「がははっ、酒を持ってこい! どうだ、俺に挑戦するやつはいねえのか!?」
男「あいつからだ」
男(俺は能力を発動)
男(対象は酒飲みに付き合ってくれるやつを探していた)
男(ちょうどいい、こちらにも酒豪の人格がある。恰幅の良い、まさにおじさんといった姿で、おそらく警戒させずに接することが出来るだろう)
男(酒豪)「おう、何でい? おじさんより飲めるやつがいるってのか?」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/23(木) 22:36:10.65 ID:iIKJpMMQ0
オヤジ「がははっ、おまえ飲めそうだな! ほれっ、一杯」
男(酒豪)「いただこう。……ごくっ、ごくっ……ぷはぁっ!」
オヤジ「おうグラスを一気か。中々やりそうだな!」
男(酒豪)「ところで……今のは挨拶かい? おじさんはまだまだ行けるぞ?」
オヤジ「……ははっ、言ったな?」
男(そこから潰し合いが始まった結果、数分後にはぐでんぐでんの二人が出来上がっていた)
オヤジ「中々飲めるじゃねえか。まだまだ行けるが……今日はパーティーの席だ。ここまでにしといてやる」
男(酒豪)「おじさんも余裕だが、まあ節度を守っておこうか」
オヤジ「しかし、いい飲みっぷりだな。今度個人的に飲みに行かないか、潰れてもいいようなときに。そこで決着を付けよう」
男(酒豪)「ああ、いいだろう」
男(ダミーの連絡先を交換して、俺はようやく本題に入る)
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:36:39.81 ID:iIKJpMMQ0
男(酒豪)「しかし、こんな立派なパーティー会場に招待してもらえるとはねえ。主催してくれた大富豪には感謝だ、お酒もたくさんあるし」
オヤジ「がははっ、そうだな!」
男(酒豪)「……ところであんたも聞いたことがあるだろ? この館のどこかに財宝が隠されているって話。この大豪邸の主が財宝っていう位なんだからすごいもんなんだろうな」
男(範囲が広い質問だが……とりあえず今は情報が欲しいところだ。少しでも情報引き出して――)
オヤジ「財宝? そんなものがあるんか?」
男(酒豪)「………………ああ、聞いたところによると――」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:37:05.03 ID:iIKJpMMQ0
<数分後>
男(酒豪)「ちっ、そうじゃねえか。情報を引き出しやすそうなやつ=情報を持って無さそうなやつだぜぇ……」
男(オヤジと別れた後、俺は自分の頭の悪さに頭を抱えていた)
男(酒豪)「ミスったでえ……」
男(くそ、時間を無駄にした。パーティー終了まで余裕がある訳じゃないし、どうにかしないといけないが……)
男(うっ……頭が痛い。酒豪の人格と記憶を共有しているところから、酔いが回ってきたようだ。考えがまとまらない)
男(とにかく誰かに話を聞いて……というか、まずは能力を解除しないと……まだ酒豪の人格のままだし……)
美人OL「あっ……」
男(ん、あいつは……最初に会った美人OL?)
男(あいつにはホストの人格で話してもガードが堅かったし……この酒豪の人格、見るからにおっさんな格好じゃなおさら無理だろ)
男(でも、目があったし反応しないと不自然か)
男(酒豪)「おう、どうした嬢ちゃん?」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:37:42.36 ID:iIKJpMMQ0
美人OL「……パパ!!」
男(酒豪)「……え?」
美人OL「って……あ、ごめんなさい。パパ……じゃなかったあなたがお父さんに似ていて」
美人OL「本当は今日も一緒にパーティーに行けるって楽しみにしてたのに……ぎっくり腰で来れなくなって……」
美人OL「ああもう、思い出しただけで腹が立ってきた。この日を待ちわびていたっていうのに、酷いと思いません?」
男(酒豪)「…………はははっ、そうだな」
男(こいつ……ファザコンかよ!! 雰囲気からして自立してそうなのに……!?)
男(つうか、さっきの深刻な感じもただのぎっくり腰かよ!? 死んだんじゃなかったのかよ!)
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:38:25.05 ID:iIKJpMMQ0
美人OL「でもこう見るとおじさんも中々……」
男(酒豪)「え?」
美人OL「あ、そ、その……// えっと……ところでおじさん、今一人ですか?//」
男(酒豪)「ああ、さっき結構飲んでね。ちょっと休憩を入れて仕切り直しといったところだよ」
美人OL「なら……一緒しても良いでしょうか?//」
男(……完全に女の顔になってやがる)
男(こいつ……ファザコンでおじさん好きか。いや、ファザコンだからおじさん好きなのか……それともおじさん好きだからファザコンなのか……)
男(どちらだとしても、さっきホストの人格で迫ってもなびかなかったことに納得が行った。若い男は眼中にないってことだろう)
男(こんな落とし穴があったとは……。まあいい、何にしろ……情報を聞き出すチャンスだ)
男(酒豪)「がははっ、いいぞ! おじさんの飲みっぷりに付いてこれるかな?」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:38:53.47 ID:iIKJpMMQ0
<数分後>
男(それから美人OLとしばらく酒を飲みながら世間話をした)
男(その中でこの豪邸の財宝について、どこか地下に収められているという噂を聞いたことがあるということが分かった)
男(それ以上の情報は持って無さそうだったので適当なところで切り上げる)
男(酒豪)「ちょっと野暮用でい、じゃあな嬢ちゃん」
美人OL「あっ……その……」
男(美人OLの名残惜しい表情に後ろ髪を引かれる思いだったが……目標のためには立ち止まっていられない)
男(一人になったところで能力を解除した)
男「さて……目標は地下か。予想の範囲内だな」
男(しかし、まだ場所を絞りきれるわけではない。情報を集めるために……もう一回挑戦してみるか、あの社長に)
社長「…………」
男(ギャルの人格で抱きついても反応しなかった紳士。あのガードを崩すためにはどうすれば…………)
男(いや、やつも男だ。もっと大胆に迫れば行けるだろう。となればもう一回ギャルに変身して……)
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/23(木) 22:39:22.28 ID:iIKJpMMQ0
男「うっ……」
男(くそっ、酔いが回ってきた。美人OLに付き合ってまた飲んだからな……頭がふらつくが……やらないと……)
男(能力発動……!)
男(ホスト)「ちぃーっす!!」
男(……あ、ミスってホストの人格呼び出してしまった。もう一回――)
社長「ん、そこの君?」
男(ホスト)「……俺っすか?」
男(やべっ、見つかった。見られている前で姿を変えるわけにもいかないし……ホストの人格で応対するしかないが……これじゃ話を聞き出すことも)
社長「ふむ……」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:39:57.52 ID:iIKJpMMQ0
社長「ウホッ! いい男……」 ボソッ
男(ホスト)「……っ!」 ゾクッ!!
社長「んっ……そこの君、一人かね? ちょっと飲みに付き合ってくれないか」
男(ホスト)「え、えっと……それは……」
男(取り繕った社長の態度だが……俺にはハッキリと聞こえた)
男(こいつ……ホモかよ!?)
男(社長の視線が、今の俺、ホストの体をねっとりとくまなく見定めている)
男(そりゃそうだよ! ギャルの豊満ボディにも反応しねえはずだよ!!)
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/23(木) 22:40:23.53 ID:iIKJpMMQ0
社長「それでどうかね、あちらの方で親睦を深めるとか」
男(ホスト)「……い、いいっすね!」
男(声が震えながらも同意する。元々情報を集めるために近づいたのだ、あちらから誘ってくれるならありがたい)
男(ありがたい……が)
社長「その雰囲気ホストかい? どうかね、最近?」 ガシッ!
男(ホスト)「え、ええ。何とかやっています」
男(有無を言わさず肩を組まされる。ただのスキンシップが……こんなにも怖いなんて)
男(情報のために我慢せねば………………でも、絶対に貞操は守り抜くからな)
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:40:49.34 ID:iIKJpMMQ0
<数分後>
男(あの後スキンシップの範疇ではあるものの、確実に狙ってきている社長の魔の手をやり過ごしつつ、必要な情報を聞き出すことが出来た)
男(地下に降りるには豪邸のどこかにある鍵が必要と聞いたことがあるそうだ)
男(どうやらこれ以上の情報は持って無さそうだし……あとは適当なところで切り上げて……)
社長「ふむ、ここは少し騒がしいな。どうかね、二人でちょっと人気の無い場所に行かないか?」
男(ホスト)「失礼します!!」 ダッ!!
男(本能の警鐘のままに逃げ出す)
男(ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ)
男(あのままあの場にいたら……ヤバい) ←語彙力が死んでいる
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:41:16.53 ID:iIKJpMMQ0
社長「ちょっと待ってくれー」 ダダダダダッ!!!!!
男(ホスト)「ひぃっ……!?」
男(言葉とは裏腹に、ものすごいスピードで社長が追いかけて来ていた)
男(ホスト)「こうなったら……!」
男(角を曲がって追いかけてくる社長の視線を外した瞬間に、能力を発動し別の姿になる)
社長「ホストくん、私は君と――――あれ?」
男(ギャル)「どうしたの、おじさん?」
社長「……ああ、さっきの君か。ちょっと聞きたいんだが、こちらに若い男が走ってこなかったか?」
男(ギャル)「それならあっちに行ったよー」
社長「そうか、意外と逃げ足が速いんだな……でも逃がさないぞー」 ダダダダッ!
男(俺が指したデタラメの方向にダッシュする社長。出来れば永遠に幻影を追いかけていてください)
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:41:42.47 ID:iIKJpMMQ0
男(ギャル)「何とかやり過ごせたなー」
男(本当に危ないところだった。お宝のために危険な目に遭うことは日常茶飯事だが……次元の違うピンチだった)
男(しかし元の姿に戻ればいいだけのところを、あの社長の前で男の姿を取ることが恐怖でギャルに変身してしまったな)
男(さっさと戻って……)
警察官「そんなところでどうしましたか?」
男(こいつは……さっき会った警察官か。職務に真面目で上官のフリをしても情報を聞き出せなかった)
男(ギャル)「いえ、何でもありませーん」
男(どうせこいつからは情報を聞き出せるとは思えない。さっさと離れようとしたそのとき――)
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:42:46.23 ID:iIKJpMMQ0
警察官「怪しい……」
男(ギャル)「……え?」
警察官「任意ですが事情聴取してもいいでしょうか? お時間は取らせません」
男(この物々しい雰囲気……まさか俺が怪盗だってバレたのか!?)
男(くそっ、完璧な擬態のはずなのに……もしかして能力発動の瞬間でも見られてたか……?)
男(ギャル)「で、でも……アタシ悪いこととかしてないしー」
警察官「いえ、あなたには罪状が出ています」
男(……っ!? そこまで手が回っていたか!!)
男(くそっ、どうにか逃げる方法を――)
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:43:16.39 ID:iIKJpMMQ0
警察官「それは――本官の心を盗んだ罪です」
男(ギャル)「」
男(……何言ってるんだこいつ?)
男(何を考えて……いやよく見るとかっこつけてはいるが、鼻の下が伸びているのを隠しきれていない)
男(今の俺は豊満ボディのギャル状態……なるほど、ムッツリはこっちだったのか。職務に真面目なやつだと思ってたんだが……その反動だろうか?)
男(そういうことなら――)
男(ギャル)「えーじゃあ、アタシ逮捕されるんですか!?」
警察官「はい、その刑は本官の休憩に付き合うことです」
男(ギャル)「……あははっ、アンタ面白いね!」
男(ギャル)「うん、いいよっ! あっちで一緒に飲もっ!」
警察官「いよしっ……!!」 グッ!
男(ガッツポーズを取る警察官。いや、設定忘れてんだろこいつ)
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:43:48.67 ID:iIKJpMMQ0
<数分後>
男(席に付くとますます本性を現した警察官)
男(俺のギャルの姿の前にデレデレであり、頼みは何でも聞いてくれる状態だった)
男(男をもてあそぶ悪女の気持ちを堪能しながら、俺を本命の警備状況を探ることも忘れない)
男(とはいえ、プライベートと仕事は分けてそうなやつだし聞き出すのは難しいかと思ったが……)
男(ギャル)「ねえ、この豪邸って広いけど警備とか大変じゃない? どんな感じにしてるの?」
警察官「なるべく均等配置が基本ですが、本官のいる南の方には多くの人員が配置されているようです!!」
男(一瞬だった)
男(……おい、仲間にも漏らしちゃ駄目な情報じゃなかったのかよ)
男(その後休憩時間が終わるということで、俺は連絡先を交換して(もちろんダミーである)名残惜しそうに去る警察官を見送った)
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:44:19.14 ID:iIKJpMMQ0
男「南……か」
男(ここまでの情報を合わせると……南の地下に鍵を使って降りれば財宝を手に入れられる)
男「そこまで分かれば……後は行動だな」
男(鍵と地下への入り口を探さないといけない。この警備の固い豪邸を自由に歩くためには――)
男(警察官)「やっぱり警備に紛れるのが一番だな」
男(俺は能力で警察官に変身すると探索を始めることにした)
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:44:47.49 ID:iIKJpMMQ0
男(警察官)「……よっ、お疲れさん」
警察官「お疲れさまです!」
男(警察官に会う度に挨拶をして通る)
男(こういうときは度胸が大事だ。堂々としていれば人間怪しむのは難しいものだから)
男(しかし、かなり探索したが……地下への入り口も鍵も見当たらないな…………どうすれば……)
男(ちょっと一回どこかで立ち止まって考えてみるか)
男(俺は人に見られないように物陰に入ると)
オヤジ「……ん?」
男(警察官)「あ」
男(ちょうど飲み比べをしたオヤジがいた。……あれ、どうしてこんなパーティー会場からかなり離れたところに……?)
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:45:13.28 ID:iIKJpMMQ0
オヤジ「やべっ……!?」 ダッ!
男(俺の顔を見るなり逃げ出すオヤジ)
男(警察官を見て逃げ出したその意図は……よく分かる。いつも俺が逃げる側だから)
男(つまり……こいつはおそらく同業者。やつも財宝ねらいなのだろう)
男(財宝の情報を全く持ってないような素振りをしておいて……ちっ、騙されたぜ)
男(警察官)「待ちなさい!!」
オヤジ「くそっどうして……巡回ルートには入ってなかったはず……!?」
男(どうやらやつは俺と違って、きちんと警備状況を調査してから侵入した様子)
男(だからこそ俺というイレギュラーを想定していなかった)
男(準備をしっかりしているってことは……鍵ももう盗んでいそうだな。よし、さらに奪わせてもらおうか)
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:45:39.36 ID:iIKJpMMQ0
オヤジ「………………」 ピクピク
男(警察官)「制圧完了……そしてやっぱり鍵も持っていたか」
男(追いかけて気絶させたオヤジの懐から鍵を取り出す)
男(さらにこの豪邸の地図まで持っていて……南の区画の一カ所に×印が付いている。ここがおそらく地下への入り口)
男(ふむ、一気に手に入るとは……)
男(よしっ……いよいよ大詰めだ)
男(必ず財宝を手に入れるぞ……!!)
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:46:07.05 ID:iIKJpMMQ0
<翌日>
『号外!! 大富豪の財宝、盗まれる!!』
男(新聞にデカデカと載った記事)
男(手に入れた宝石を掲げて見上げながらご満悦の俺)
男「くくっ、俺の手にかかればどんな財宝だって手に入るのさ」
男(だが、俺の欲は尽きない。次の獲物について考える)
男「何か情報は……ん?」
男「発掘された失われし秘宝、ある個人が買い取る……」
男「いいな、これ。よし、次の獲物はこいつに――」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 22:46:51.29 ID:iIKJpMMQ0
買い取った人物:社長
男「」
<数日後>
社長「秘宝を譲ってくれだって? いいだろう、私を満足させてくれたらな」 パンパンッ!
男(ホスト)「アッーーーー!!」
〜fin〜
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/23(木) 22:55:30.40 ID:DB+qSKpC0
乙
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 23:02:13.97 ID:iIKJpMMQ0
二作目終了。
三作目の安価募集します。注意は今までと同じでエログロ版権物無しです。
また一レスで一つまででお願いします。
あと、一作目、二作目で募集した際に出てきた能力目的も出来れば無しでお願いします。安価にあったら下で。
では下より男の『能力』と『目的』が三つずつ出るまで安価。お願いします。
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/23(木) 23:03:00.35 ID:DB+qSKpC0
能力:触れた非生物を小さくして持ち歩ける(もとに戻す事も可)。
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/23(木) 23:23:03.66 ID:26CzdPUa0
一定の範囲だけ自由に重力を変えることができる(能力者本人も可能)
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/23(木) 23:27:56.31 ID:iySE3AAFO
モノを投げるとどんな状況であってもかならず目標に当たる絶対必中の投擲
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/23(木) 23:53:44.30 ID:iTsM3nXu0
目的「とあるお嬢様の護衛で戦う」
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/24(金) 00:04:47.62 ID:PRVlvYqk0
暗殺任務を成功させる
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/24(金) 06:37:51.59 ID:Y7k2GjAt0
無実を証明する
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/24(金) 07:59:49.04 ID:uaC02HzAo
安価了解しました。そろそろバトルものも書いてみたい……構想もどれを採用するかもまだ決まってませんが……。
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/05/14(月) 22:30:05.59 ID:iMPhuhth0
放置してました。落とします、ここまで読んでいただきありがとうございました。
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/14(月) 22:35:26.17 ID:cpcD5NQx0
思い出したんだから書いてほしいんだけど…
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/16(水) 21:47:55.77 ID:EOm2IKWpo
乙
面白かったよ
またスレたててくれ
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