ジャン「もしかして俺、入れ替わってる!?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 02:22:20.03 ID:guuTh/GH0



キャラ崩壊、無理やり設定。




・・・・・・・・



ジャン「ここ数週間で、わかったことがある。一つ、俺と…あっちの俺が言うにはパラレルワールドっていう世界の俺は、不定期に、入れ替わる。」


ジャン「あっちの世界は2017年らしい。世界は壁には覆われていない。言い尽くせないほどにこことの違いがある。」


ジャン「向こうの世界の俺は、コウコウセイというやつらしい。がくせい寮に入っていて、同室は…あっちの世界の、マルコと、ライナーと、ベルトルトだ。」


ジャン「なぜか空調整備が常に行われている部屋。食べるものや飲むものには基本困らず、信じられないことに巨人も存在しないらしい。」


ジャン「高速で動く鉄の乗り物、空に浮かぶ鉄の乗り物。黒い板には鮮明に写真が映される…仕組みは説明してもらったがわからなかった。」


ジャン「夢のような話だが、俺はもうすでに5回アイツと入れ替わってる。入れ替わるタイミングに条件がないか探るために、入れ替わった瞬間の記録をとってみたところ、三つの条件と二つのルールが発見された。」



ジャン「一つ、入れ替わる瞬間は気を失う。その間、マルコによると1分程度らしい。二つ、気が抜けているときに入れ替わりやすい。5回中3回が休日で、1回は昼の食事の時間、そして…最初の一回目は、眠る前だった。そして三つ目、入れ替わりたいと思っても入れ替われない。いくら気を抜いてみても、入れ替わりたいっつう気持ちがあると入れ替わりにくい。」


ジャン「二つのルールっつうのは、まず一つに身体が入れ替わっても身に付いた訓練とかの動きは俺の方に残ってること。だから訓練前にあっちの俺に入れ替わった場合、俺は死を覚悟しなければいけない。二つ目は、入れ替わった先で俺が過ごす時間とあっちの俺がこっちで過ごす時間が同じとは限らない事。前に、俺が3時間あっちで過ごしたのに戻ってみたら10分しか経ってないってこともあった。」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510507339
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 02:37:38.75 ID:CkCVEcaO0


数週間前__訓練兵男子部屋


マルコ「ジャン、今日は休日だけどジャンは何か予定があるのか?」

ジャン「え?いや、俺は…別に、何も予定はねえよ。寝る。」

マルコ「せっかくなら、座学の勉強でも…」

ジャン「試験までまだあるだろ、お前は真面目す…ぎ……?」ドサッ

マルコ「…あれ、ジャン?もう寝た…にしては早すぎる、おいジャン!ジャン!?」

アルミン「わっ、ど、どうしたのマルコ、急に大きな声を出して…」

マルコ「ジャンがいきなり気絶したんだ!」

アルミン「え!?」

ザワザワ







「……!…ん!……じゃ…ん!」

ジャン「……」

ジャン「(うるせぇな、マルコ…そんなに名前を呼ばなくても……今日は…休みだろ…)」

まるこ「じゃん!よかった…目が覚めたんだね?」

ジャン「……マルコ、お前それは何のジョークだ?」

まるこ「え?」

ジャン「いや…だから、その服…は?それ何て書いてあるんだ…?って、おい、ここ…何処だよ!?ハァ!?なんだ此処ッ…」

らいなー「じゃん、目が覚めたのか!」

ジャン「ラ…ライナー…?」


ジャン「(これは何だ??悪い夢か?マルコは異国の字が書かれた薄い服を着て、て、ライナーは…特に変わった様子は見られないが、見たことねえ服だ。そして何より、この部屋。なんだ、この部屋。見たことねえし、全てが異質だ。)」

ジャン「…ッ、ラ、イナー、便所どこだッ…案内しろッ…」

らいなー「はぁ?トイレなら…あっちの扉だが、お前大丈夫か?顔色悪いぞ。」

ジャン「ッ…」ダッ


ガチャッ

バッ

ジャン「ぅ、げえぇえ…!」


その日俺は初めて知った。

人間は、自分の許容範囲が超えることが起き続けると、平常を保っていられないと。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 02:55:33.56 ID:CkCVEcaO0


まるこ「…じゃん、出てきてくれないか?体調が悪いんだろ?出てこなくてもいいから、今の様子だけでも…」

ジャン「早く覚めろ、覚めろッ、覚めろッ…覚めろよクソッタレ!!」

まるこ「…だめだ、中で何か言ってるみたいだけど、良く聞こえない。」

らいなー「混乱しているみたいだが…参ったな」

べるとると「らいなー、まるこ…時間だよ」

らいなー「あー…すまん、べるとると。先に行っててくれないか?さすがにこのまま放っておけないだろ。」

まるこ「べるとると一人で行かせるのもな、らいなーも行っておいでよ」

らいなー「もしもの時、この扉をぶち破れるのは俺だけだと思う。俺がここに残る、お前がべるとるとについていってやってくれ。」

まるこ「…確かにそうだね、僕がべるとるとについてくよ。行こう、べるとると。」

べるとると「う、うん…。じゃん、落ち着いたらでておいで。今日の給食は君の好きなオムライスらしいから…」

まるこ「じゃん、体調が治らなかったら休んでもいいから、トイレから出てちゃんと水飲むんだぞ。じゃ、先に行くね。頼んだよ、らいなー。」

らいなー「あぁ、すぐ行く。」


らいなー「…」

ジャン「…」

らいなー「…生きてるか?」

ジャン「…………あぁ…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 03:03:59.34 ID:CkCVEcaO0

らいなー「…どうしたってんだ。」

ジャン「…」

らいなー「出てこれないか?」

ジャン「いや…出る、少し落ち着いて…きた、気がする…」

らいなー「おっ…」


ガチャ


らいなー「…水飲むだろ。ほら、飲めよ。ひどい顔だぞ、じゃん。今日…授業休むか?」

ジャン「…?」

らいなー「…?どうした、とりあえず飲めよ」

ジャン「…こ…これ、何だ?ガラス…じゃねえよな、透明だ…その、らいなー。授業って…ハハ、俺ら…休みじゃなかったっけか…」

らいなー「…じゃん、そりゃペットボトルに決まってんだろ。それに今日は平日だ。どうしたんだ、怖い夢でも見たのか?お前らしくない動揺の仕方だな…」

ジャン「ぺっと…ぼとる…??このボトルが…ペット…?」

らいなー「貸せ。」グッ カシュッ…

らいなー「ほら、開いたぞ。とりあえず飲んで…そこ座れ。」

ジャン「………」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 03:09:39.80 ID:CkCVEcaO0
らいなー「それで?」

ジャン「はっ?」

らいなー「水飲んで、座って、すこしは落ち着いただろ。どうしたんだ、今日のお前は」

ジャン「…えっ」

ジャン「(そりゃこっちのセリフだ…どうしちまったんだ、この部屋は…お前は…あいつらは…)」

ジャン「…ライナー…ここは、トロスト区か…?」

らいなー「…?いや…ここは、104号室だ。」

ジャン「?…今は、八百四十…西暦、いくつだ?」

らいなー「はぁ?……2017年。」

ジャン「……ここは、どこなんだよ…」

らいなー「………日本……だが……。お前…本当に、どうしたんだ……」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 03:31:47.94 ID:CkCVEcaO0
ジャン「……はぁ、無理だ…もうわけがわかんねぇ…」

らいなー「………」

ジャン「字?もわけわかんねえし、もう全部、わけわかんねえ、ライナーも、頼りにならねえし、」メソ、

らいなー「……な、泣くなよ…」

ジャン「……」

ジャン「(知らねえ世界、知らねえもの…知らねえ文字。たぶん目の前のこいつも…知らない人間だと思った方が、正しいのかもしれねえ…)」

らいなー「…。」

ジャン「…らいなー、一ついいか?信じてもらえないかもしれねえけど…」

らいなー「! お、おう。」

ジャン「俺、たぶん、お前らの知るじゃん・きるしゅたいんとは別人で、その、お前らも俺の知るライナー達じゃねえんだ…と、思う…。」

らいなー「…」

ジャン「(…普通に考えたら信じられるわけない話だ……笑われるか…?もし、笑われたら…とりあえず、さっきの便所…鍵がついてたから、そこに籠城して…)」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 03:55:39.30 ID:CkCVEcaO0
らいなー「あー…信じがたいが、まぁ…今のお前の状況を見て、なんとなくわかった。それで?どこまでわかる?」

ジャン「は……?」

らいなー「俺らの名前くらいは分かってるみたいだが…ほかのクラスメイトの名前はわかりそうか?ここにあるお前の私物がどれかとか、そういう…」

ジャン「ちょ、ま、待てよらいなー!何でそうすぐに信じるんだよ!?」

らいなー「なんだ、ジョークだったのか?」

ジャン「ジョークじゃねぇけどッ…」

らいなー「なら問題はないな、今はとにかく…いろいろと話すべきだと、思う。」

ジャン「お、おう……」

らいなー「それで、わかることはあるのか?」

ジャン「えっと…お前らの名前は、わかる…というか、お前らによく似た知り合いがいるっつうのが正しいのか…、ほかのクラスメイト…ってのは、思い当たらねえ。私物…も、正直どれがどれかは…」

らいなー「…そうか、わかった。」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 12:33:37.05 ID:/Di8zP+z0
らいなー「…とりあえず、出るか」

ジャン「…は!?」

らいなー「話は聞いたが、正直全くわからん。とりあえず、お前は今日風邪をひいて喉を傷めて、喋れないということにしておけ。風邪ってのは…わかるか?」

ジャン「…わかる…この部屋から出るのか?」

らいなー「あぁ。これをつけろ。」

ジャン「マ……マスク…?」

らいなー「お、わかったか。」

ジャン「耳にかけられるようになってんのか…うお、ここに固い…なんだ?針金が入ってる!」

らいなー「耳にかけたらそこを指でつまんでやる、そうするとマスクの上の部分が鼻の形に添うだろ」

ジャン「す、すごいな…うちにもこれがあったら、座学で習った死体からの感染病予防にも使える…!」

らいなー「…(さらっとえぐい事を言ったが…まぁいいか)」

らいなー「外に出れば、今のお前を見る限り…知らない事と危険がいっぱいだ。まるこ達に合流するまでは俺から絶対離れるな」

ジャン「わ、わかった!」

らいなー「それから変に騒ぐと目立つ。静かにしてるんだぞ。」

ジャン「な、なぁらいなー…俺はやっぱり部屋にいた方が…」

らいなー「何の使い方もわからない、ましてや俺たちの知り合いのじゃんでもないお前をここに一人で置いとけるわけないだろう。」

ジャン「そ、それもそうか…わかった」

らいなー「じゃあ、さっさと行くぞ。ほら、これが上着でこっちがお前のカバンだ。えーと…スマホは充電中か?」

ジャン「すま…?」

らいなー「…わかった、スマン。ああ、あった…これがお前のだ、カバンの中にでも入れとけ。なくすなよ。」

ジャン「え、あ、あぁ…この黒い小さな鉄の塊がなんの役目を果たすんだ?」

らいなー「後で説明してやる。今ならぎりぎり授業に遅刻で間に合うんだ、行くぞ」


ジャン「お、おう」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 12:46:36.76 ID:/Di8zP+z0
ジャン「………」

らいなー「学校と寮は隣りあわせだ。寮を出てすぐ目の前のあのでかい白い建物が俺らの高校なんだが…」

ジャン「……そんな目で見られても、わかんねぇよ…」

らいなー「…だよな。」

らいなー「ジャン、何かあったらすぐに俺を呼べよ。お前の席はまるこの隣だ、教室に入ったらまるこの隣に着けばいい。数学はやったことあるか?」

ジャン「す、数式……一応あるが、ここのと同じかどうかは…」

らいなー「そうだな…もしも教師に当てられたら俺が助けよう。お前はこのかばんに入ってる…この教科書と、ノートを開いてればいい。」

ジャン「あ、あぁ…わかった…」

らいなー「(まぁ、今日は簡単な内容だと思うし教科書さえあれば大丈夫だろう。)」

ジャン「(教科書…たぶん、教材の事だよな?…字が読めねえけど…大丈夫なのか…?!)」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 12:54:27.25 ID:/Di8zP+z0


__2年Aクラス教室


ガララララ


先生「遅いぞー、お前ら」

らいなー「遅れてすみません」

ジャン「あっ、遅れてすみません!」

先生「お?なんだなんだ、じゃん、どうした〜。今日は随分と素直で元気だな。まあいい、二人とも席につけ〜」

らいなー「さっき言った通り、うまくやれよ」コソッ

ジャン「あ、あぁ…」

ジャン「(な、なんで遅れたのに怒鳴られねえんだ…?)」


スッ


まるこ「じゃん、おはよう。もう大丈夫なの?」

ジャン「あ、あぁ…おう…」

まるこ「そうか、良かった。お前にしては珍しく取り乱してたから心配してたんだ。また体調が悪くなったらすぐ言うんだぞ。」

ジャン「あぁ…ありがとな。まるこ…お前…」

ジャン「(俺の知ってるマルコじゃねえけど、こいつは変わらねえな…)」


先生「こら、じゃん。お前遅刻してきたのにおしゃべりはだめだろ〜。よしっ、前に出てこの問題解いてみろ〜。」

ジャン「…!」

ジャン「あっ…(数式は同じだ…!たぶん、解けるぞ…!)」

らいなー「…(大丈夫か、アイツ…?)」ハラハラ
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 12:59:50.41 ID:/Di8zP+z0


カッ カカッ カッ カッ


ジャン「で…できました。」

先生「お〜…いや、公式を使わずに解いたのか…そんな遠回りしなくても、この公式を使えば簡単に解けるんだぞ?」

ジャン「えっ…?」

先生「まぁ解けたからな、戻っていいぞ。」

ジャン「は、はい…」

先生「ところでじゃん、この字は何だ?」

ジャン「えっ?…「回答」って、書きました…」

先生「??」

らいなー「先生!公式の説明をお願いします!」

先生「あ、ああ、そうだな!戻っていいぞ」

ジャン「…失礼します」ペコ


ザワザワ  あのジャンが… ザワ 礼儀正しいぞ…


先生「はい静かにー。じゃあ公式の方から…39pを開け〜」


12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/14(火) 03:04:44.27 ID:Tny8+F8R0
らいなー「(アイツの話は、よくはわからないが…嘘じゃない気がする。嘘だとしたら手が込んでるし、もしもじゃん以外の人間が嘘をついて成りすましているとしたら似すぎてる。ありえない。)」

らいなー「(何より、あの時…吐きそうになったときに、良く知ってるはずの自分の部屋のトイレの場所を把握してなかった。あれはとても演技には見えねえ。)」

らいなー「(もしもあれが…記憶喪失や、精神病なら、俺たちが良く知るあのじゃんは帰ってくるのか…?)」


らいなー「(俺らの…ヒーローのじゃんは………)」


べるとると「…らいなー」

らいなー「あ、あぁ。どうした?」

べるとると「じゃんの調子は?やっぱり、どこか変みたいだ…あんな簡単な問題、じゃんが解けないわけがないよ…」

らいなー「……いや…それがな…」

カクカクシカジカ


べるとると「…それ、本当かい?」

らいなー「嘘ではないと思うが…どうだろうな。」


べるとると「そう…ジャン……なのかもしれないな…」

らいなー「…?何か言ったか?小声過ぎて聞き取れなかった」

べるとると「…いや、何でもないよ。授業に集中しよう、当てられたくない」

らいなー「?……そうだな」




べるとると「…………」


べるとると「…覚えてるのは、僕だけだ………。」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/14(火) 03:08:54.17 ID:Tny8+F8R0

_________昼休み


らいなー「ジャン!お前、現代文酷かったな。一文字も読めなかったのか?」

ジャン「字…字が、俺の知る字と全く違うんだよ……!」

まるこ「何を言ってるんだ…?」

らいなー「あぁ、まるこ。実はな…」

カクカクシカジカ

まるこ「え!?じゃ、じゃあ彼はじゃんであってじゃんでないって事かい…?」

らいなー「そういうことだ。」

ジャン「……」

べるとると「…とりあえず、食堂に行こう。ジャン、今日のお昼は…オムライスなんだよ。好きだろ?」

ジャン「えっ…!す、好きだ。」

べるとると「ほら。早く行こう。」

らいなー「…べるとると、お前…」

まるこ「状況の呑み込みが早すぎる……」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/14(火) 03:19:34.58 ID:Tny8+F8R0


_________食堂


らいなー「持ってきてやったぞ」

ジャン「わ、悪い…」

まるこ「仕方ないさ、仕組みがわからないんだから。はい、これお前の分のお茶。」

らいなー「べるとると、何してるんだ?」

べるとると「…ジャンに、ここの通貨を教えてたんだ。」

ジャン「あぁ、役に立ちそうだ。これがいちえん、ごえん、じゅうえん。ごじゅうえん、ひゃくえん、ごひゃくえん…せんえん、ごせんえん、いちまんえん。」

べるとると「うん、数字は同じだから、1000を求められたら1000を出したらいい。基本、法外な値段を出す場所はこの近くにはないから。」

ジャン「で、これが俺の財布だ!」どやっ

らいなー「ブフォッ」

まるこ「ちょ、わ、笑ってやるなよ!ジャンは真剣なんだから!」

らいなー「くくっ、わ、悪い悪い!あまりにも子供くさくてよ」

べるとると「らいなー、早くご飯食べよう。ジャンがお腹空いたって。」

まるこ「そうだね、食べようか。」

ジャン「おう。」

まるこ「いただきまーす」

らいなー・べるとると「いただきます」

ジャン「…」

ジャン「イタダキマス。」

ジャン「…」モグ

ジャン「…!?は、う、うめぇ!肉が入ってる!うまっ…え、うめぇ!」バクバク

らいなー「お、おお、そうか?」

べるとると「そんなに今日のオムライス美味しいの?」

まるこ「べるとるとは今日もパンなの?いつもと変わらないけど、おいしいよ、オムライス。」

ジャン「水も心なしかうめえ気がする…」

らいなー「…な、なぁジャン?これ食ってみるか?」

ジャン「…なんだそれ…揚げ物だよな?」

らいなー「唐揚げだよ。おら、食ってみろ」

ジャン「じゃ、じゃあ…イタダキマス。」ぱくっ

ジャン「………!!!!」

ジャン「う、うめえ……!!」ワナワナ
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/14(火) 03:34:59.63 ID:Tny8+F8R0
ジャン「オムライスも、からあげも、ぽっきいもすげえ旨かった……」

ジャン「……怖い世界だけど、恵まれてんな…」

ジャン「(宗教には入ってねえが、今ばかりは感謝するぜ…神様…)」


べるとると「…らいなー、一ついいか?」

らいなー「どうした?」

べるとると「ジャン…あの調子でさ、あれは大丈夫なの?」

らいなー「あれ?授業なら隣のまるこが全面的にフォロー…」

べるとると「違う!そっちじゃなくて…今のジャン、全然怖くないから…ジャンに恨みのある奴が、今のジャンを見たら、間違いなく喧嘩沙汰になると思うんだけど…」

らいなー「…!」

まるこ「そんなの、僕らが止めればいいだろ。」

べるとると「だ、だめだ…!じゃんと約束しただろ、もう僕らは喧嘩しないって」

らいなー「……そう、だな…とりあえず、絶対に一人にさせるな。」

べるとると「うん…」

まるこ「……(じゃんとの約束は大事だ、破ったら絶交だって言われてるし…でも、その約束のために僕らを守ってくれたアイツを見捨てていいのか…?)」




ジャン「…(難しい話してんのか…三人で話されちゃ、俺どうしたらいいのかわかんねえんだけど…)」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/14(火) 03:51:07.67 ID:Tny8+F8R0

ジャン「(その後の授業は、マルコの手伝いもあって何とか乗り切れた。実技、ここでは体育というらしいがその科目では元々の俺の記録らしい短距離走の記録を1秒縮めたらしく、先生から褒められた。)」



______学生寮104号室


ジャン「…で、手書きでちょっとわかりにくいかもしれねえが、俺のいた世界はこんな感じになってる。この壁の中に人類はいるんだ。」

べるとると「…(あれ?)」

ジャン「巨人は、でかいやつで15mとか…60mっつう特殊な奴もいるが、まぁとにかく基本的には3〜15mが多いな。壁の外にいるから、これに向かってくのが調査兵団だ。」

まるこ「ジャンも、兵士なんだろ?この…巨人とかいうのと、戦うのか?」

ジャン「はっ、ごめんだね。俺が目指してるのはこっちだ。一番安全なところ…内地だ。ここには憲兵団がつく、だから俺はそっちを志願してる。調査兵団になりたいなんて抜かす奴は、命知らずの死に急ぎ野郎だけだ。」地図トントン

まるこ「そうか…」ホッ

ジャン「おっと、憲兵団ってのは誰にでもなれるわけじゃないぜ?優秀な上位10名者のみが志願する権利を得られる。」

らいなー「なれそうか?」

ジャン「今は断言できないが、まぁ俺の実力と周りの実力を見る限り…俺は5位くらいには入れると思うぜ。」

らいなー「すごいじゃないか」

べるとると「ね、ねぇ…どうしてここの壁の中には、人類が住んでないんだ?」

ジャン「あ?あぁ、そこは…前は住んでたんだが、巨人に侵攻されたんだよ。ひどい話らしいだよな、ウォールマリアっつうんだが…ここが突破されただけで、数十万の人間が死んだんだ。食糧不足も酷ぇせいで、俺ら兵士にも薄い味のスープと味気のねえパンしか配給されねえ。」

べるとると「そう、だったんだ…理解行ったよ。」

らいなー「……そう、なのか…」

ジャン「ここはすごいよな。屋内に入れば快適で、あたりを囲う壁も…巨人もないんだろ?飯にも恵まれてて…正直、羨ましくて仕方ねえよ。」

まるこ「ジャン………」
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