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ありす「合同ライブ、ですか?」 杏「うへぇ……」
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1 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:02:19.03 ID:vBR8DJ32o
※モバマスSSです
※ありすと杏がメインです
※続き物です。前作と繋がっています。
前々作:ありす「あのっ!」 杏「んぁ……?」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1473421580/
前作:ありす「ユニット活動、です」 杏「ふわぁ〜」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493899276/
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1509451338
2 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:03:27.48 ID:vBR8DJ32o
ありす(その日は珍しく、プロデューサーの機嫌が目に見えて良い日でした)
ありす(普段なら微笑と言える表情を浮かべているのに、今は満面の笑みといった具合です)
ありす(そして……)チラッ
杏「……」
ありす(反比例するように、杏さんの表情は苦虫を噛みしめたようなものになっていました)
ありす「あの、プロデューサー。要件は一体なんでしょうか」
モバP「ああ、ごめん。実はね、大きい仕事が入ったんだ」
ありす「本当ですかっ!?」
杏「うへぇ……やっぱり」
ありす「やっぱり、って杏さんは知ってたんですか」
杏「いんや。でも、プロデューサーの機嫌がやたらといいときは、何か大きい仕事が転がり込んできたときだからさ。いやーな予感はしてたんだ」
ありす「大きい仕事なんだから喜ぶ……わけがないですよね、杏さんですし」
杏「あーもう、聞かずに帰りたーい」ゴロン
ありす「杏さんっ、せめて起き上がっていてくださいよ!」
モバP「あー、いいよいいよ。とりあえず話だけ聞いてもらえれば」
ありす「そう、ですか? 杏さんもちゃんと聞いててくださいよ」
杏「はーい」ヒラヒラ
3 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:04:45.39 ID:vBR8DJ32o
モバP「今回の仕事は……プロダクション合同ライブだ!」
ありす「合同ライブ?」
モバP「橘さんは知らないか。合同ライブっていうのは、うちのプロダクションのアイドルが集まって、ユニットの垣根を超えてライブをするんだ」
モバP「別のユニットのアイドルと臨時のユニットを組んだり、ユニット同士でさらにユニットを組んでみたり。参加する人数も人数だから、数日間に及ぶかなり大規模なライブになる」
ありす「それは……すごそうですね」
モバP「いや、実際すごいことになるよ。会場が大きいから、ステージも大きくなって。ステージが大きいから色々な仕掛けや飾りなんかも増える」
モバP「その分、色んなことを覚えなきゃいけないし、ライブ前は本当に忙しい」
杏「うわー、思い出したくない」
モバP「お前はあのときもいつも通りだっただろ、全く」
ありす(杏さんの表情からは心の底からそう思っているのだろうと思わせるものが感じ取れます)
ありす(恐らく、私が想像している以上に大変なんでしょう)
モバP「確かに大変ではあるけど、でも、それだけの苦労に見合うだけのものは得られる。きっといい経験になるはずだ」
ありす「は、はい」
モバP「よし、それじゃあ詳細な説明の方をしていくから、この資料を確認しながら話を聞いてね」ペラッ
………
……
…
ありす(合同ライブの説明を受けました。どうやら本当に大規模なライブのようです)
ありす(ライブ会場の収容人数は数万人規模。正直なところ、全く想像がつきません)
ありす(アイドルたちが一同に会して、それぞれのファンが一か所に集まるわけですから、それくらいの大きさはやはり必要なのでしょう)
ありす(参加アイドルの名簿には、テレビで見るような名前が並んでいます)
4 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:06:30.54 ID:vBR8DJ32o
ありす(この人達の中に私も混ざるのかと思うと、緊張から資料を持つ手が強張ってしまいます)
ありす(そして、そんな人たちのファンが集まる会場……数万もの視線を考えると、頭がぼぉっとするようでした)
モバP「――って感じで、二人には全体、臨時ユニット、ユニットでの三つの種類の曲を。杏はさらに個人曲を歌ってもらう」
杏「杏はいいからありすちゃんに枠を譲ってあげてよ」
モバP「いい先輩っぽく振る舞おうとしても楽しようって考えているのが丸分かりだし、それはソファに寝転んだまま言うセリフではないな」
モバP「とまあ、ごめんね、橘さん。枠を用意してあげられなくて」
ありす「いえ、構いません。当然の判断ですよ」
ありす(このプロダクションのオールスターじみた面子に私を入れるのだけでも、相当プロデューサーが頑張ってくださったのだということくらいは分かります)
ありす(そのうえソロ曲の枠を、だなんて高望みでしょう)
杏「遠慮しなくていいのに」
ありす「杏さんがよくてもファンの皆さんが納得しないでしょう」
杏「そんなことないと思うけどなぁ」
ありす「またそんなことを……」
ありす(杏さんはごろりと寝転がって言いました。なんというか、いつも通りの姿すぎて緊張している自分が馬鹿らしく思えてきます)
モバP「それじゃあ、早速だけどレッスンのスケジュールについて詰めていこうか」
ありす「はい」
杏「はーい……」
5 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:07:45.29 ID:vBR8DJ32o
〜レッスンルーム〜
ありす(柔軟体操を始める)
ありす(室内にはまだ私一人しかいません。プロデューサーも、トレーナーさんも、そして“一緒にレッスンを受ける他のアイドル”の方も)
ありす(いつもなら隣でだらけながら柔軟をしている杏さんも、今は別の場所でレッスンを受けています)
ありす(今日は合同ライブで組まれる臨時ユニットのレッスンです)
ありす(……正直不安ではありますが、頑張るしかありません、よね)
ありす(今回ユニットを組ませていただく方の詳細は既に調べてあります。確か――)
ガチャ
?「……失礼、します」
?「あら? もう来ていたのね」
ありす「あ……お、おはようございます」スクッ
ありす(立ち上がって、入ってきた人に視線を向ける)
ありす「橘ありすです。本日はよろしくお願いします」
奏「ええ、よろしく。私は速水奏よ。それでこっちが……」
文香「鷺沢文香と申します。合同ライブでの、臨時ユニットを組ませていただきます」
ありす(速水奏さんと、鷺沢文香さん。こちらのお二人が、今回私が臨時でユニットを組むことになったアイドルです)
ありす(速水さんはクールでミステリアスな雰囲気が人気の方で、とても杏さんと同い年とは思えない色気のようなものを感じます)
ありす(鷺沢文香さんは知的な読書アイドルとして有名で、落ち着いた立ち居振る舞いと、膨大な読書量で培われた知識が特徴のアイドルです)
ありす(二人とも大人の女性、といった人で、今までに会ったことのないタイプのアイドルでした)
奏「あなたが……」
ありす(そう言って、速水さんはすっと近づいて私の顔を見つめてきました。速水さんは端正な顔立ちをしていて、なんだかドキドキとしてしまいそうです。私は動揺を隠しながら、速水さんに訊ねます)
ありす「あの、何か……?」
奏「いいえ、噂通りのかわいらしい女の子だな、って思っただけ。不快に思わせたらごめんなさいね」
ありす「い、いえ、そんな不快だなんて」
ありす(その噂の出所を知りたいところではありますが、恐らく杏さんかプロデューサー経由でしょう。そう考えていると、次は鷺沢さんが話しかけてきました)
6 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:08:18.28 ID:vBR8DJ32o
文香「ありすちゃんは、もう柔軟体操を終わらせたところ、ですか?」
ありす「あ、私もまだ来てすぐなので、本格的なものはこれからしようかと……」
文香「それでしたら、一緒にやりませんか」
奏「これからしばらくの間一緒にレッスンするわけだし、お互いのことを知るきっかけにもなると思うの。どうかな?」
ありす「え、っと。お二人が構わないなら、お願いします」
奏「ふふっ、そんなに固くならないでいいわ。さ、始めましょう」
ありす「はいっ」
………
……
…
ありす(そうして始まったレッスンは、私にとって新鮮味に溢れるものでした)
ありす(キリキリと動いて、時間内で最大限の成果を得ようとする。トレーナーさんもレッスンを受ける側も、それをよく理解して、真面目にレッスンをしていました)
ありす(……そう思ってから、これが普通なのだと気づいたとき、少し落ち込んでしまいましたが)
ありす(いつもであれば杏さんが一緒なので、隙あらば休もうとする彼女を起こすことがレッスン中に何度かあったりもするのですが、今日のレッスンでは当然のようにそういった場面はありませんでした)
ありす(うん、そうですよね、これが普通なんですよね)
ありす(自分の中の常識が杏さんによって書き換えられていたことに若干の衝撃を受けつつ着替えをしていると、速水さんに声をかけられました)
奏「ねえ、ありすちゃん。このあと、時間空いてるかしら」
ありす「えっ? はい、何も予定はありませんが……」
奏「文香とカフェに行こうかと思っているのだけれど、一緒にと思って」
ありす「よろしいんですか?」
奏「もちろん。それで、どうかな?」
ありす「はい。大丈夫です」
奏「よかった。もう少し落ち着いたところで話をしたいと思っていたの、私も文香も。それじゃあ、更衣室の前で待っててもらえるかな」
ありす「はい、分かりました」
ありす(私は速水さんのお誘いを受けて、お二人とカフェに行くことになりました)
ありす(なんとなく緊張するのは、杏さんのようなだらけきった雰囲気が無いからなんでしょうね)
7 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:08:52.06 ID:vBR8DJ32o
〜カフェ〜
ありす(……かっこいい)
ありす(速水さんたちと一緒にカフェに来て、思ったことがそれでした)
ありす(速水さんはブラックコーヒーを、鷺沢さんはストレートの紅茶を頼み……私はホットココアを頼みました)
ありす(お二人がそれぞれ頼んだ飲み物を飲む姿が、そう、絵になっている、と言いますか。雑誌の切り抜きみたいで)
ありす(私もあんな風にコーヒーや紅茶を飲めるようになったらなぁ……なんて考えながら、ココアを啜っていました)
文香「……ありすちゃんは、今日のレッスンはいかがでしたか」
ありす「はい。とてもためになりました。でも、お二人に助けてもらってばかりで……」
文香「いえ。私もあまり上手くはできていなかったので、お互いさまといったところでしょうか」
奏「でも練習でちゃんとできないところはできるようになったじゃない。二人ともよく頑張っていたと思うわ」
ありす「あ、ありがとうございます、速水さん」
奏「どういたしまして。ねえ、ありすちゃん」
ありす「はい、なんでしょう」
奏「速水さん、なんて他人行儀に呼ばなくていいよ。私たちだってありすちゃんのこと名前で呼んでいるんだから」
ありす「あ……」
ありす(言われて初めて気づきました。ずっと名前で呼ばれていたのです)
ありす(いつの間にか、名前で呼ばれることに慣れを覚えていたようでした)
ありす(……私も、アイドルになってから随分と変わったみたいですね)
ありす(その事実に少々の驚きを覚えつつ、私は応えました)
ありす「……はい。では、奏さん、文香さんと呼ばせていただいてよろしいですか」
奏「ええ」
文香「もちろんです」
8 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:10:27.93 ID:vBR8DJ32o
ありす(その後、私たちは色々なことを話しました)
ありす(ユニットのこと、ライブのこと、そのほかにも色々なことを)
ありす(アイドルの先輩として、杏さんとは違った視点で話を聞けたのはとてもためになりました)
ありす(……私自身のアイドルとしての自覚はまだ薄いですが、以前杏さんに言われたように、そういったことも意識し始めた方がよいのでしょう)
ありす(そういった意味で、別の先輩アイドルからアドバイスをいただけたのはいい経験になったと思います)
ありす(気づけば一時間以上もそうして話していました)
奏「あら、もうこんな時間。ありすちゃん、時間は大丈夫?」
ありす「あ……えっと、そろそろ戻った方がいいかもしれません。杏さんもそろそろレッスンが終わる頃だと思いますので」
文香「それでは、今日はここまで、ということにしましょうか」
ありす「はい。本日はお誘いいただきありがとうございました」
文香「私も、ありすちゃんとお話しできて楽しかったですよ」
奏「また今度、一緒にお茶しましょうね」
ありす「ええ、喜んで! では、失礼します」
ありす(私は二人に会釈をして、その場を去りました)
ありす(それにしても……素敵な方たちでした)トテトテ
ありす(奏さんは一挙手一投足がまるで洗練されているよう、文香さんは言葉の端々から知性を感じる喋り方をしていました)
ありす(まさに大人の女性です。自分があと数年であれだけの魅力を身に着けられるか……)
ありす(うーん、やっぱり知識量なんでしょうか。本は割と読む方だと思っていましたが、もっと色々なジャンルの本を読んだ方がいいのかもしれません。後は人生経験とか)
ありす(そんなことを考えながら事務所の扉を開くと……)
杏「ぐぅ……」
ありす(いつものようにソファに寝転がる杏さんの姿がありました)
9 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:11:39.37 ID:vBR8DJ32o
ありす「……はあ」
ありす(……なんというか。これで奏さんと同い年だというのだから、なんと言えばいいのか)
ありす(本当にこの人は一七歳なのかと疑いたくなる気持ちも湧いてきます)
ありす(奏さんも年齢不相応な面もありましたが、杏さんのそれは逆方向に突き抜けている気がします)
ありす(……ときどきは、信頼できるところもありますけれど)
ありす(でもやっぱり、杏さんはぐうたらな先輩です)
ありす(眠っている杏さんを見て物思いに耽っていると、事務所の奥からプロデューサーが顔を覗かせます)
モバP「お帰り。少し遅かったけど、何かあったのかな」
ありす「すみません。奏さんたちとカフェに行っていました。連絡するべきでしたね」
モバP「いいや、謝る必要はないよ。仲良くやれてるみたいで安心した」
モバP「それでどうだった、杏以外の人とのレッスンは?」
ありす「……なんというか、新鮮でした。練習している曲も、これまでのものとは違った曲調でしたから」
モバP「かっこいい感じの曲だろ? 杏じゃああまり似合わないけど、橘さんは結構好きなんじゃないかなって」
ありす「そう、ですね。確かにそうかもしれません」
モバP「なら良かった。これからはストロべリィ・キャンディとしての仕事とレッスンに加えて、そっちの臨時ユニットとしてのレッスンも同時にやってもらうことになるんだけど、大丈夫かな」
ありす「問題ありません。やれます」
モバP「分かった。ただし、くれぐれも無理はしないようにね。じゃあ、杏を起こしてミーティングをしようか」
………
……
…
10 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:12:56.32 ID:vBR8DJ32o
ありす(それから、私の日常には奏さんたちとのレッスンが追加されました)
ありす(なんというか、生活にメリハリができたというか、二極化してきたというか……)
ありす(杏さんと騒がしくレッスンをするときと、奏さん、文香さんと真面目にレッスンをするとき)
ありす(体力と気力の使い方が両極端すぎて、逆に疲労が溜まらない気がしていたり)
ありす(それがいいことなのかどうかはさておき、レッスンの方は思っていたよりも順調に進んでいました)
ありす(楽曲やダンスとの相性が良かったのでしょうか? 苦戦らしい苦戦もせず、余裕を持ってレッスンの予定を立てられるほどでした)
ありす(その分レッスンも居残りなどはあまりせず、奏さんと文香さんの三人でカフェに行くことが習慣になりつつあります)
ありす「――あの、奏さん」
奏「あら、何かしら」
ありす「ブラックコーヒーというのは……どのような味なのでしょうか」
奏「気になる?」
ありす「その、少しだけ」
文香「珍しい、ですね。普段はココアや紅茶ですのに」
ありす「それは、その。興味が湧いたと言いますか」
奏「そうね……。基本的には苦味よ。それから、ちょっとした酸味や甘味」
ありす「美味しいんですか?」
奏「飲み慣れれば、と言ったところかしらね」
ありす「はあ……」
11 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:13:37.23 ID:vBR8DJ32o
奏「ありすちゃんも飲んでみる?」
ありす「いいんですか?」
奏「ええ、どうぞ」
ありす「それじゃあ……失礼します」スッ
ありす(奏さんからカップを受け取り、一口飲んでみると……)
ありす「うう……っ」
ありす(苦い! 想像以上の苦さです。私は思わず顔をくしゃりと歪ませてしまいました)
奏「その様子だとお気に召さなかったかしら」
ありす「はい……まだまだ子供、ですね」
文香「……苦味への耐性は、年を経ると段々と強くなっていくといいますし、ありすちゃんくらいの年頃だと無理もないのでは」
奏「それじゃあ、私よりも年上の文香はコーヒーも平気ってことね」
文香「そ、それは、その……苦いのは、少し」
ありす「そうなんですか?」
奏「……ねえ、ありすちゃん。こんな風に私より年上でも、苦味が好きじゃない人はいるわ。結局、苦いの甘いのなんて個人の好みでしかないの」
奏「甘いものが好きだから子供、苦いものが平気だから大人、なんてことはない。好きなものを選べばいいわ」
奏「本当にかっこいい大人なら、好きなことをしていても自然と格好良く見えるものよ」
ありす「そういう、ものなんでしょうか」
奏「そういうものよ」
文香「そうですね。私の歳でも、まだ格好いい大人になれたとは思いません」
文香「ですから、ありすちゃんも焦らず、ゆっくりと色々なことを知って、経験していけばいいのではないでしょうか」
ありす「……はいっ」
………
……
…
12 :
◆fuWkWfr/Bc
[sage]:2017/10/31(火) 21:14:23.90 ID:vBR8DJ32o
ありす(本当にかっこいい大人なら、好きなことをしていても自然とかっこよく見える……かぁ)
ありす(そんな風に言えちゃう奏さんは、すごい大人って感じでした)
ありす(自信、なのかな。だから堂々と振る舞えて、それがかっこよく見える)
ありす(堂々と好きなことをする。言葉にすると簡単だけれど、やっぱり実践するとなると難しいんだろうな)
杏「すぅすぅ……」
ありす(……この人もある意味で堂々と振る舞っていますが)
ありす「ほら、杏さん。起きてください。プロデューサーが送っていってくれるそうですよ」
杏「うーん……んっ」スッ
ありす「……なんですか、急に両手を上に上げたりして」
杏「連れてってー……」
ありす「年下相手に何言ってるんですか、あなたは」
杏「ありすちゃんの方が身長高いし……」
ありす「そういう問題じゃありません! 自分で立って歩いてください!」
杏「でも今立ったら丁度眠気が飛びそうで、なんだかそれはそれで嫌というか……」
ありす「もーっ!」
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