八幡「俺の居場所」【俺ガイルSS】

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1 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 21:51:02.71 ID:wbdBcasA0
俺ガイルSS書きました!長編です!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1509195062
2 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 21:52:02.32 ID:wbdBcasA0
立ちましたか?初めてなのでいまいちやり方が・・・
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/28(土) 21:52:44.72 ID:C31n6I2M0
[ココナッツベガ・チームハウス]


ハヅキ「突然なんだけどエロなぞなぞでもしようと思ってねぇ」


リョウコ「はい、解散ー!」


アコ「お疲れ様なのだー」


イミナ「おう、お疲れー」


マリ「じゃ、帰るとするかね」


ハヅキ「話ぐらい聞いてくれたっていいじゃないか」


アコ「話を聞いたぐらいで状況が好転すると思うのだ?」


ハヅキ「なかなか手厳しいねぇ」


ハヅキ「まぁ聞いてもらえればわかるさ」


リョウコ「禅問答じゃないですか」


イミナ「もうほっといて帰ろう」


ハヅキ「実は真面目な話でね」


マリ「勝手に語り出してるけど」


リョウコ「というよりエロなぞなぞがどうなれば真面目な話になるんですか」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/28(土) 21:52:53.13 ID:iUiIWEXU0
立ってるよ。自分のペースで頑張ってな
5 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 21:54:27.90 ID:wbdBcasA0
ありがとうございます!完結してるので、ゆっくり投下していきますね
6 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 21:56:05.06 ID:wbdBcasA0
八幡「俺の居場所」


―比企谷家―

小町「お兄ちゃん、ご飯置いとくね・・・」

八幡「・・・」

お兄ちゃんが部屋に引きこもってから1週間が過ぎた。トイレやお風呂以外は部屋を出ない。それも誰にも気づかれないように。小町と会話もしてくれない。ご飯は小町が扉の前から離れたら、部屋に持って入って食べてる。でも、ほとんど食べていなくて、また扉の前に置いてある。
 
お兄ちゃんがこんなことになった原因は、周りの人たちからの情報で知っている。でも、部屋から出なくなってしまったのは、小町のせいだ。小町があんなこと言わなければ。

小町「小町リビングに降りるから、ご飯食べてね」

八幡「・・・」

ごめんね、お兄ちゃん。小町のこと嫌いだよね。でも、嫌われたままでもいいから、返事をしてほしいよ。
7 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 21:57:46.50 ID:wbdBcasA0
〜♪♪

小町「はい!小町ですよー」

結衣「やっはろー、小町ちゃん!ヒッキーどう?」

小町「兄のために、毎日ありがとうございます。兄もきっと感謝してると思います」

結衣「それはどうかな?今のヒッキーにとっては邪魔なだけかも。メールも電話も無視だし」

小町「小町も声はかけるんですけど、返事してくれなくて。ご飯は食べてくれるんですけど」

結衣「やっぱり今日も小町ちゃんでも、だめだったんだね。あのシスコンのヒッキーが小町ちゃんを無視するなら、あたしなんかじゃ無理だよねー・・・」

小町「そんなことありませんよ!今の兄は小町に対してとても怒っていると思いますし・・・。それに誰が相手とか関係なく、人と関わりたくないみたいですから」

結衣「それならあたしのほうが・・・。あ、小町ちゃん、今日は行けなかったけど、明日の放課後も家に行ってもいいかな?」

小町「もちろんです!よかったら晩御飯も食べていってください!両親は仕事で遅くなるので、ひとりで食べるのも寂しいですから」

結衣「ほんとに!?ありがとう!楽しみにしてるね!」

小町「こちらこそ、結衣さんが来てくれるの楽しみです!・・・雪乃さんはどうですか?」

結衣「んーと、ゆきのんも気にしてるんだけど、今は会わないって」

小町「そうですか・・・」

結衣「で、でもね!ゆきのんは心配してないわけじゃないんだよ!その、なんて言ったらいいか分からないけど・・・」

小町「大丈夫ですよ、結衣さん。雪乃さんが言いたいことは小町も分かります。兄を信じてくれているということですもんね」

結衣「そうそう!ゆきのんも素直じゃないけど、ヒッキーは私たちにとって大事だからさ」

小町「ありがとうございます。その気持ちだけで嬉しいです」

結衣「うん。小町ちゃんも自分を責めすぎないようにね」

小町「はい。ありがとうございます」

結衣「それじゃあ明日ね!小町ちゃんのご飯楽しみにしてるね!」

小町「はい!また明日です!」

結衣さんは小町を元気づかせようと明るく話してくれたけど、空元気なのは丸わかりだった。
お兄ちゃんはちゃんとご飯食べたかな。心配してても何もできないし、今日は寝よう。

小町「カー君、小町と一緒に寝よう」

足元にいたカー君を抱っこして部屋に連れていく。明日は久しぶりに誰かと一緒にご飯食べれるし、ちょっと豪勢にしよう。

明日はお兄ちゃんと話せれば良いな。
8 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 21:58:50.80 ID:wbdBcasA0
―結衣の部屋―

小町ちゃんとの電話を終えたあたしは、携帯のメールボックスを確認する。いくつかメールは来てたけど、ヒッキーからのはない。分かってはいたけど、残念な気持ちで携帯の画面を閉じた。

結衣「ヒッキー、ごめんなさい」
 
これまで何度も口にしてきた言葉を、また呟く。明日は顔を見て言えたらいいな。そんなことを考えながら、もう一人の、ヒッキーを大事に思っている人に電話する。

雪乃「はい、もしもし」

結衣「ゆきのん、やっはろー」

雪乃「こんばんは、由比ヶ浜さん。元気がないわね。また、あの引きこもり谷くんのことを心配してるのかしら?」

結衣「そうだよ。ヒッキーのことが心配だよ。ゆきのん、明日暇かな?一緒にヒッキーに会いに行かない?会ってくれるか分からないけど・・・」

雪乃「ごめんなさい、残念ながら忙しいくて。だから彼のところにも行けないわ」

結衣「ゆきのん。それ本当なの?」

雪乃「ほ、本当のことよ!それに、学校でも言ったけど今の比企谷くんとは会えないわ。というより、どんな顔して会えっていうのよ」

結衣「ゆきのんが悪いんじゃないよ。ゆきのんはいつも通りの感じだったし。あの時、ヒッキーを守ってあげられなかったあたしのせいだよ。だから、ちゃんと謝りたい」

雪乃「由比ヶ浜さんは悪くないわ。私が弱ってる比企谷くんにあんなこと言わなければ。謝りたい、その気持ちはあるわ。でも・・・。やっぱり私は行けないわ。悪いけれど、一人で行ってくれるかしら?」

結衣「許してもらえないと思ってるんだね。分かったよ、ゆきのん。明日は一人で行ってくるよ。家に帰ったら様子を教えるね」

雪乃「別に比企谷くんの様子なんてどうでも良いのだけれど・・・いえ、教えてちょうだい」

結衣「うん。じゃあ、ゆきのん。また明日ね」

雪乃「ええ、また明日」

ゆきのんも自分を責めてる。小町ちゃんも。もちろんあたしも。
ううん、それだけじゃない。今までヒッキーと関わって、変わってきたみんなが。とりあえず、明日会いに行こう。そしてちゃんと謝ろう。

結衣「ヒッキー、おやすみ。また明日ね」
9 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:06:18.08 ID:wbdBcasA0
―雪乃の部屋―

由比ヶ浜さんからの誘いに嘘をついてまで断ってしまった。本当なら私が一番に会いに行って謝らなければいけないというのに。私は弱い。本当に嫌になる。由比ヶ浜さんは前に進もうというのに。

雪乃「比企谷くん。ごめんなさい」

誰もいない自分の部屋でそう呟いてみる。けれど、何も変わらないことは当然よね。こんなことで自分が救われるなんて思ってない。でも、弱い私にはどうすることもできない。

私は自分を責めながら、悔いながら、そして彼への謝罪を感じながら眠りについた。

10 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:07:03.33 ID:wbdBcasA0
行間狭すぎて最初めっちゃ見にくいですね・・・
11 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:11:04.58 ID:wbdBcasA0
―学校―


朝。あたしは通学路や廊下でヒッキーに会わないかキョロキョロしながら歩く。でも、残念ながら会えなかった。


教室の扉の前で心配そうな顔を直してから、扉を開ける。


結衣「やっはろー、みんな!」


三浦「おはよー、結衣」


海老名「はろはろー、結衣!」


葉山「やあ、結衣。残念だけど、彼は今日も来てないよ」


結衣「そっか。ありがと」


戸部「ヒキタニくんのこと探しすぎっしょ!」


三浦「ていうか、結衣は心配しすぎ。あいつの妹からご飯食べてるとか聞いてるんでしょ?」


結衣「それは聞いてるけど・・・。もしヒッキーが学校に来たら、一番に謝りたいし」


葉山「結衣は優しいな」


結衣「あたしは優しくなんてないよ!もしそうなら、こんなことになってない!」


葉山「結衣・・・」


結衣「あっ。ごめんね。思ったより大きい声が出ちゃった」


葉山「いや、大丈夫だよ。謝りたいのは僕らも同じさ。ね、優美子?」


三浦「まぁそうだけどさ。それは同意する。でも、あーしはいつまでも切り替えられないことに腹立つの!もう一週間過ぎたし!土日で切り替えて来いっつの。それに心配なんてしてないし」


戸部「とか言いながらさ、月曜日の授業でヒキタニくんの点呼取らなかった数学の先生に、キレたのは優美子だべ?」


三浦「あれは別に・・・。心配してるわけじゃなくて、居ないことが普通っておかしいと思っただけだし!」


戸部「『ちょっとさ!比企谷を呼ばないのは、なんでなわけ!?人数の確認もできないなら点呼なんてやめれば?』って。チョーかっこ良かったべ!」


三浦「戸部マジうるさいから」


葉山「ま、まぁ優美子。気持ちは分かるけどね。彼は確かに普段から目立たないけど、居ないものとして扱われるのはおかしいからね」


結衣「みんなありがとう。きっとヒッキーも喜ぶよ」


三浦「結衣はもっとあいつを信じてやんな。立ち直るって」


結衣「そうだね!ありがとう」


葉山「ふふ。あ、そろそろ授業が始まるね」


三浦「ん。あー、だりー」


結衣「がんばろうね」


なんだかんだ言いつつ、みんなも心配してくれてる。それに後悔も。ヒッキーに謝りたいと思ってる。もし今日会えたら、それも伝えよう。
あたしはそんなことを考えながら、授業へ意識を移した。
12 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:15:07.72 ID:wbdBcasA0
―奉仕部―

平塚「やあ、雪ノ下。1人か?」


そんなことをいいながら、私たちの顧問である平塚先生は部室へ入ってきた。私は本から目線をあげ、応対する。


雪乃「先生。ノックしてくださいといつも言ってるじゃないですか」


平塚「すまんすまん。由比ヶ浜はどうした?」


雪乃「由比ヶ浜さんは比企谷君の様子を見に行きました」


平塚「そうか。君は行かなくてもいいのか?」


雪乃「部室に誰もいないのは避けなければいけませんから。依頼人が来るかもしれませんので」


平塚「良い心がけではあるがな。それが君の本心ならばな」


雪乃「嘘をついているとでも言いたげですね」


平塚「まあな。強制はせんよ。好きにするといい。ただ後悔をしないようにな」


雪乃「そのことについてはもう遅いですよ、先生。それに私は虚言を言いません」


平塚「いつでも比企谷が帰ってこれる場所を開けているというわけか」


雪乃「!?っご想像にお任せします」


平塚「ふふ。まあいい」


雪乃「それでなんですか?教師が勤務時間中にさぼるというのは好ましくないと思うのですが?」


平塚「おいおい。これでも私は顧問だぞ。立派な職務中だよ」


雪乃「そうでしたね。それでどうしましたか?」


平塚「いや、なに。これから比企谷の家に行くから、希望するなら乗せていこうと思ってな」


雪乃「それでしたら結構です。私は今、忙しいので」


平塚「読書しているだけにしかみえんが。まぁそれならいい。私は行くとしよう」


雪乃「ええ。お気をつけて」
13 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:15:36.67 ID:wbdBcasA0
平塚「なぁ雪ノ下。私は君たちを見ていて、仲もよくなってきていたし安心をしていたんだ。君と比企谷の共に捻くれた部分が、由比ヶ浜を通して上手く相乗効果を生み出しているとな」


雪乃「私の捻くれた部分というのは同意しかねますが、言いたいことは分かります」


平塚「今まで数々あった比企谷のやり方は称賛できるものでないにしろ、一定の実績を残してきた」


雪乃「はい。そうだと思います。それで?」


平塚「比企谷は自分が傷つきながらも、みんなを良い方向へと動かしてきた。それも大きく変化させて。自分はどうなってもいい、とか思いながらな」


雪乃「そうですね。確かに彼の周りは変わりました」


平塚「そのおかげで、本人が気づかない内に居場所ができた。家以外の場所にな。だが、それに本人が気づかなければ意味がない。大切なものは認識しないと守れない」

雪乃「先生は何が言いたいのですか」

平塚「勘の鋭い君ならすでに分かっているだろう。居場所というのは簡単には裏切らず、いつでも迎え入れてくれる。そしてその場所というものは元気を与えてくれる。その場所に居たいとな」


雪乃「なんのことだか分かりません」


平塚「今はそれでもいいさ。だが、一番長く近くにいたのは君だ。私は先生としても、一人の人間としても、君のことを信じているよ」


雪乃「はぁ。期待に応えられないかもしれませんね」


平塚「雪ノ下なら大丈夫さ。では私は行くよ」


雪乃「はい。お気をつけて」
14 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:17:10.51 ID:wbdBcasA0
―川崎家―


大志「姉ちゃん、お兄さんは今日も休みだったんだね。それ捨てるの?」


弟の大志が中身の入ったままのお弁当を指さしながら話す


沙希「さすがに痛むからね。お腹すいたなら、晩御飯もうすぐだから我慢しな」


大志「うん。それは大丈夫だけど。心配だね、姉ちゃん」


沙希「まあね」


大志「お兄さんが登校したら食べてもらおうとお弁当を作り出して3日だけど・・・。家に届けてくれば?」


沙希「いや、今は人に会いたくないみたいだし、押し付けるのも迷惑だからね」


大志「比企谷さんもずっと元気ないし、お兄さんは全く・・・」


沙希「あいつは今まで頑張りすぎたのさ。そして、それを気づいてあげられなかった。そんなときに、あの出来事が起きたから限界を超えたんだよ」


大志「まあそうかもしれないけど。これから姉ちゃんどうするの?」


沙希「別にどうもしないよ。あの時なんにもできなかったあたしにはね。ただ信じて待ってるさ。絶対大丈夫だからね」


大志「凄い信頼だね。犯人捜しとかしないの?」


沙希「だれかするかもしれないけど、私はしないよ。まぁ殴ってやりたい気持ちはあるけどね。それに比企谷がああなった直接の原因はそれじゃないからね」


大志「そっか」


沙希「ほら、ご飯を作るからテーブル片づけといで」


大志「はーい」


夕食を作りながら、明日のお弁当について考える。あいつの好きなものを沢山作ろう。私には何もできないけど、がんばって登校したらご褒美がないとね。


私は信じてる、比企谷を。それにあいつが作った居場所を。だから、今は勝負の時だよ。負けるんじゃないよ、比企谷。
15 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:18:10.86 ID:wbdBcasA0
だれか、みていますか?
16 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:22:28.83 ID:wbdBcasA0
とりあえず続けますね
17 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:23:42.36 ID:wbdBcasA0
―比企谷家―


小町「はーい」


結衣「小町ちゃん。やっはろー!」


小町「やっはろーです!結衣さん」


約束どおり、放課後に結衣さんが来てくれた。小町はとても嬉しいです。


小町「さぁどうぞ!あがってください」


結衣「おじゃまします」


小町「とりあえずお兄ちゃんの部屋の前に行きますか?」


結衣「そうだね」


小町「では、行きましょう」


今日も小町には返事してくれなかったけど、結衣さんならどうかな?お兄ちゃん。
18 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:25:10.89 ID:wbdBcasA0
―八幡の部屋の前―


結衣「ヒッキー、あたしだよ!」


やっぱり返事がない。毎回そうだけど、本当に辛いよ。ううん、あきらめちゃだめだ。


結衣「ヒッキー、今日は学校でね!・・・」


なんでもいい、ヒッキーが返事したくなるかもしれないから、あたしは話し続ける。起きてるかも分からないけど、ヒッキーに届いてることを信じる。そうするしか、方法がないから。


―リビングルームー


あの後、数十分は扉越しに話をしたけど、やっぱり返事はなかった。途中で先生も来たから、あたしは一旦ヒッキーに話すのをやめて、小町ちゃんと先生と話をする。


平塚「今日も君ら二人でもだめだったか」


結衣「はい・・・」


平塚「そんなに落ち込むな、由比ヶ浜。君は自分ができることを精いっぱいやってるじゃないか」


小町「そうですよ!小町は本当に感謝しています。小町が原因なのに、助けてもらって」


平塚「小町くんもそんなに自分を責めるんじゃないよ。君も頑張っているじゃないか」


小町「小町は妹ですから、当たり前ですよ。むしろ・・・こんなことになってしまって・・・」


結衣「小町ちゃん泣かないで!大丈夫だよ。ヒッキーは小町ちゃんを責めたりしないよ!」


小町「うぐっ、んんっ。すいません、お恥ずかしいところを」


平塚「気にするな。それで、今日私が来たのは様子見ももちろんだが、比企谷についての現状報告というのを書かなくてはならなくてな。そのために、今までのことをもう一度整理させてほしい」


小町「分かりました。学校でのことは結衣さん、お願いしますね」


結衣「うん、きっかけは先週の月曜日です」
19 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:27:34.49 ID:wbdBcasA0
〜回想・教室〜


三浦「体育、超だるかったし。そのあと、すぐ数学とか無理」


葉山「確かにちょっとしんどいね。彼もすでに寝てるみたいだし」


三浦「彼?ああ、ヒキオか。あいつ数学捨てたとはいえ、始まる前から熟睡モードとか」


結衣「あはは・・・。まだ起きてるとは思うけど、ヒッキー本当に数学になるといつも寝るよね。点呼の後からずっと」


三浦「結衣もよく寝てるじゃん?」


結衣「え、そんなことないよ!?たまーにだよ!」


三浦「どうだか」


ヒッキーについて、みんなと話している間にチャイムが鳴り、先生が入ってきた。数学の先生、眼鏡かけたおじいさん先生なんだけど、ちょっと高圧的であたしは苦手。


先生「よし、席につけー。点呼する」


女子A「あ、先生。ちょっと」


先生「ん?なんだ?」


普段あまり目立つ方ではない女の子が先生に近づいていく。名前なんだっけ?そのまま2。3会話をし、その子が座った


先生「あー、椅子に置いておいたひざ掛けがどこかに行ったらしい。ちょっと探してあげてくれ。オレンジ色だそうだ。一番後ろの席の者は、みんなのロッカーを適当に探してやれ」


えー、男子もいるのに勝手にロッカー見られるの嫌だなあ。ほんとデリカシーないんだから!優美子も同じように思ったらしく、舌打ちをしていた。


三浦「なんであーしのロッカーを勝手に見られるわけ?マジ、あの先生腹立つ」


優美子は結構大きめの声で言ってる。聞こえてないかな?怒られるよ・・・。

 
どうやら先生には聞こえてなかったみたい。良かった。そんなことを思ってたら、一番後ろの席でみんなのロッカーを探してた男子が声を上げた。


男子A「それっぽいものありましたけど・・・」


女子A「あ、それ!」


先生「見つかったか。どこにあった?」


男子A「えっと、比企谷のロッカーの中から・・・」
20 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:28:04.34 ID:wbdBcasA0
その瞬間慰める声とか、野次みたいなのとか、ええっなんで?とかいろいろ混ざり合ってざわざわする。あたしはびっくりしてヒッキーを見る。え、こんな空気の中、ヒッキー寝てる?


先生「おい、比企谷!起きろ!」


八幡「んっ?あ、本当に寝てた。すんません先生、点呼でしたか?」


先生「それよりも大事なことだ。お前、ひざ掛け持ってるか?」


八幡「何のことですか?持ってませんけど?」


先生「拾ってもないか?」


八幡「ええ、知らないですけど。え、てか、この空気はなんだ?」


ヒッキーは目が覚めたのか、一瞬周りに目をやると、ほとんどの生徒が自分に注目していること。そして女の子が怪訝な表情をしているのを確認したらしい


先生「今、お前のロッカーから女子Aのひざ掛けが出てきてな。お前のじゃないんだろ?」


八幡「え、なんで!?は、違いますけど」


先生「はぁ。あのな。お前は高校生だから気持ち理解してやるが・・・。そういうことは、今の時代ネットとか使って解消しろよ」


その瞬間、さらに教室がざわついた。女子の悲鳴、男子の感嘆の声、そして罵詈雑言


戸部「ヒキタニくん、マジ男だべ!」


三浦「ヒキオ、あんた・・・」


葉山「おいおい、比企谷・・・」


まるで犯人確定のような扱い。死ねとかキモイとか散々な声が聞こえる。


八幡「いや、ちょっと待ってくれよ!知らねえって!俺じゃねえよ!」


先生「この状況だ。素直に謝罪は難しいだろう。ちょっと生徒指導室に来い」


八幡「違うって!」


先生「いいから、来い!他は自習しとれ」


先生の、ほかを許さないような一喝のせいで、教室は静かになった。そしてヒッキーも仕方なくといった様子で立って、先生に続いた。
21 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:28:54.53 ID:wbdBcasA0
平塚「ふむ。状況証拠と思い込みを利用されたな。かわいそうに。だが、比企谷がそのまま認めるとは思わないが。もちろん、自分の意見を言ったんだろ?」


結衣「おそらくそうだと思いますが・・・。たまたま保健室の帰りに生徒指導室の様子を見た、いろはちゃんの話では、先生が怒鳴り散らした後、追い出すように廊下に出させられていたとか」


平塚「私がその場に居ればなぁ。生活指導は私の役目なのだが、生憎出張でな」


結衣「いろはちゃんは声をかけようとしたらしいですけど、ヒッキー泣いてたみたいで・・・。走ってどこかに行ったって」


平塚「あいつの天敵ともいえる、話を聞かずに決めつける相手・・・か。それで?」


結衣「教室には帰ってきませんでした。授業後もみんなざわざわしてましたが、私は授業が終わった後、すぐヒッキーを探しに行きました。でも、居なかったので、あきらめて奉仕部へ向かいました」


小町「お兄ちゃんはどこにいたのでしょうか?」


結衣「分からないけど、ヒッキーがいつもご飯食べてるところがいくつかあって、そのうちのどれかかな?入れ違ったりしたのかもしれないし・・・」


平塚「その可能性は高いな。でも、そのあと奉仕部には来たんだろう?」


結衣「はい。あたしがヒッキーの荷物を持って部室に行ったので、一度教室を覗いてから来たんだと思います。あたしは先にゆきのんに話してて・・・」

22 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:30:20.00 ID:wbdBcasA0
―回想・奉仕部―


結衣「やっはろー・・・。ゆきのん」


雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん。どうしたの?すごく暗いじゃない」


結衣「えっとね。・・・。〜ってことがあって、ヒッキー大丈夫かな?」


雪乃「そんなことがあったのね。でも、彼のことだから、いつも通りの捻くれた理論で逆に言いくるめてるんじゃない?ヘタレの比企谷くんが本当にやったとは思えないし」


結衣「ヘタレって。まぁあたしもヒッキーがやった訳じゃないとは信じてるけどさ」


雪乃「彼がやったというよりも、誰かの策略で加害者にされたという方が現実的だわ。特に文化祭では悪目立ちしてしまったわけだし」


結衣「そうだね。そうなると、やっぱり、さがみんかな?」


雪乃「第一重要参考人としてはそうね。でも、今の話を聞くだけでは根拠がなさすぎるわ」


結衣「確かにね。あっヒッキー来たかな?」


廊下の足音が止まり、扉を開ける音がする


八幡「・・・よう。鞄ありがとうな」


結衣「あ、ううん。勝手にごめんね?ヒッキー大丈夫?」


八幡「・・・まあな」


雪乃「こんにちは、変態ガヤくん。それで、取り調べは自供したから終わったのかしら?」


八幡「っ。雪ノ下も俺が犯人だと思うのかよ」


雪乃「あなたのように腐った目をしていれば、犯人だとしても不思議はないわ」


結衣「ゆきのん、ちょっと・・・」


八幡「チッそうかよ・・・」


結衣「ヒッキー!?どこ行くの!?」


八幡「俺はどうせ犯人だからな。教室では誰も俺を擁護してくれる奴は居なかったし、犯人は居ない方が良いだろ。ほっといてくれ!」


雪乃「え、待ちなさい、比企谷くん!待ちな・・・」


結衣「行っちゃった・・・。ゆきのん!どうしよう!ヒッキー怒って行っちゃったよ!」


雪乃「ええ、今のは言い過ぎたわ。謝らないといけないわね・・・」


結衣「あたしも教室でのこと謝らないと・・・。追いかけよう!」


雪乃「待って。きっと今の彼は平常心ではないわ。だから明日、比企谷くんが部室に来た時にでも謝るわ」


結衣「その方が良いかな?そうかもね・・・。でも、来てくれるかな?」


雪乃「きっと大丈夫よ。彼は疑われたり、悪意にさらされたりするのは初めてじゃないから。きっと1日経てば、怒りも収まるだろうし」


結衣「そうだと良いけど・・・うう、ごめんね、ヒッキー」
23 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:31:17.12 ID:wbdBcasA0
小町「それでいつもより早く帰宅したんですね」


結衣「そうだね。うう、ヒッキー・・・」


平塚「由比ヶ浜泣くな。泣いても変わらんじゃないか。今はこらえるんだ」


結衣「は、はい・・・」


平塚「それで家に帰ってきたんだな。学校でのことは以上か?」


結衣「そうですね。そのあと、いろはちゃんが部室に来たので、それまでの話をして、代わりに生徒指導室の話を聞きました。いろはちゃんは何が何でも追いかけるべきだったって悔やんでました。それがあの日あったことです」


平塚「そうか。比企谷も災難だったな。それで、帰ってきた比企谷とは何があったんだい、小町くん?」


小町「はい。これは偶然でしかないのですが、お兄ちゃんがそんなに傷ついて帰ってきたとは知らず・・・」

24 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:32:10.28 ID:wbdBcasA0
―回想・比企谷家―


小町「あっれー、おかしいなぁ、。小町のパンツがない。お気に入りの奴なのにー」


八幡「・・・ただいま」


小町「お兄ちゃん、小町のパンツ知らない?」


八幡「いや・・・」


小町「お兄ちゃん?いくら小町が可愛くて、小町のことが好きでも、妹のパンツを盗んだりしちゃだめだよ?」


八幡「・・・小町は俺が盗んだと思っているのか?」


小町「まあね!小町可愛いからね!なーんて・・・」


八幡「チッそうかよ!結局はみんな、普段から腹の底で疑う相手は俺なのかよ!」


小町「えっ?お兄ちゃん?」


八幡「もういい・・・。やはり昔から俺は一人なんだな。俺の居場所なんてどこにもなかったんだからよ」


小町「お兄ちゃん!?ちょっと待って・・・」
25 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:35:44.65 ID:wbdBcasA0
小町「そのまま、自分の部屋に行ってしまって・・・。それから呼びかけても返事もしてくれません」


平塚「なるほど。普段ならともかく、タイミングが悪すぎたな・・・」


小町「知らなかったとはいえ、壊れかけて帰ってきたお兄ちゃんに最低のことをしてしまいました。それさえしなければ、家の中だけは居場所を守れたのに。夜に結衣さんから電話をしてもらって、学校でのことを知りました。結局、猫のカーくんがおもちゃにしているだけでしたし」


平塚「いつものじゃれあいがこんなことになってしまうとはな。比企谷の食事はどうしてる?」


小町「部屋の前に置いています。でも、少ししか食べてくれません」


平塚「そうか。ご両親はどう言っておられるのだ?」


小町「元々、いつも仕事で学校に行っていないことも気づいていませんでした。気付いたのは学校を休んで3日目ですね。学校から母に電話があったようで、その日に小町が両親に言いました。話を聞いたお父さんが始めはドアを壊してでも引っ張り出すって言ってたんですけど、小町がお願いして止めてもらいました」


平塚「お父上の気持ちも分からんではないが・・・」


小町「とりあえず無理やりするのは、1週間待ってもらう約束をしています」


結衣「あと2日しかないんだね」


小町「はい・・・。無理やりにお兄ちゃんを部屋から出しても、お兄ちゃんの心はより傷つくだけだと思うのですが」


平塚「しかし、話してみないと分からないってのが、ご両親の考えなのだな」


小町「そうです。そうなる前に、どうにかしたいです」


結衣「うん。でもどうすればいいんだろう・・・」


平塚「今の比企谷は全てに絶望しているだろう。元々、人を信用するのは裏切られるのが怖かったからだ。そして時間をかけてやっと信用できると感
じていた居場所がやはり勘違いだった。さらに、最後の支えだといえる小町くんからも・・・。これは相当厄介だな」


小町「教室の様子はどうなんですか?お兄ちゃん目立たないし、すでに普段どおりですか?」


結衣「え、えと、ほとんどの人はそんな感じかな。でも、優美子や隼人くんたちは自分たちの会話でヒッキーを話題にして、なかったことというか風化?させないようにしてるよ。彩ちゃんと沙希は時々、あたしに様子を聞きに来るし、いろはちゃんも部室にきて、話をするかな」


結衣「ゆきのんは部室に毎日いて、いつヒッキーが来ても良いようにしてる。ここに来ないのは、なにを言えばいいかわからないって。謝って済む話じゃないからって、すっごく責任を感じてる」


平塚「我々、教職員も比企谷を疑っている者がほとんどだ。当時の状況を伝えてきたのは数学教諭しかいないのでな。あの先生は自分の都合の良いように解釈をしているよ。私は学生に事情を聞こうと思ったが、女生徒の傷を抉って何になる、学校から不埒な奴が居なくなったのだから良いじゃないか、だと。あの老害め!」


小町「平塚先生・・・」


平塚「おっとすまない。つい感情的になってしまった。だが、こういう事情で学校も動かない。私は比企谷を信じてはいるが、今の状況で迂闊に強引な行動をするのは難しくてな。私の立場などはどうでもいいが、女生徒の傷をという部分は正しいのでな。本当にすまない」


小町「いえ、先生が悪いわけではないですから・・・」


結衣「うーん、あと2日でヒッキーが家の中だけでも出てこれるようにか・・・」


平塚「難題だな。こんな時、比企谷に相談できたらなどと思ってしまう辺り、あいつには本当に助けられていたのだと実感するよ」


結衣「本当にそうですね。ヒッキー・・・」


小町「そんなに大したものではありませんから・・・。温めてきますね」


結衣「うん!ありがとう!」
26 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:37:06.53 ID:wbdBcasA0
順番ミスりました。もう一回やりますね
27 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:38:50.38 ID:wbdBcasA0
小町「そのまま、自分の部屋に行ってしまって・・・。それから呼びかけても返事もしてくれません」


平塚「なるほど。普段ならともかく、タイミングが悪すぎたな・・・」


小町「知らなかったとはいえ、壊れかけて帰ってきたお兄ちゃんに最低のことをしてしまいました。それさえしなければ、家の中だけは居場所を守れたのに。夜に結衣さんから電話をしてもらって、学校でのことを知りました。結局、猫のカーくんがおもちゃにしているだけでしたし」


平塚「いつものじゃれあいがこんなことになってしまうとはな。比企谷の食事はどうしてる?」


小町「部屋の前に置いています。でも、少ししか食べてくれません」


平塚「そうか。ご両親はどう言っておられるのだ?」


小町「元々、いつも仕事で学校に行っていないことも気づいていませんでした。気付いたのは学校を休んで3日目ですね。学校から母に電話があったようで、その日に小町が両親に言いました。話を聞いたお父さんが始めはドアを壊してでも引っ張り出すって言ってたんですけど、小町がお願いして止めてもらいました」


平塚「お父上の気持ちも分からんではないが・・・」


小町「とりあえず無理やりするのは、1週間待ってもらう約束をしています」


結衣「あと2日しかないんだね」


小町「はい・・・。無理やりにお兄ちゃんを部屋から出しても、お兄ちゃんの心はより傷つくだけだと思うのですが」


平塚「しかし、話してみないと分からないってのが、ご両親の考えなのだな」


小町「そうです。そうなる前に、どうにかしたいです」


結衣「うん。でもどうすればいいんだろう・・・」


平塚「今の比企谷は全てに絶望しているだろう。元々、人を信用するのは裏切られるのが怖かったからだ。そして時間をかけてやっと信用できると感じていた居場所がやはり勘違いだった。さらに、最後の支えだといえる小町くんからも・・・。これは相当厄介だな」


小町「教室の様子はどうなんですか?お兄ちゃん目立たないし、すでに普段どおりですか?」


結衣「え、えと、ほとんどの人はそんな感じかな。でも、優美子や隼人くんたちは自分たちの会話でヒッキーを話題にして、なかったことというか風化?させないようにしてるよ。彩ちゃんと沙希は時々、あたしに様子を聞きに来るし、いろはちゃんも部室にきて、話をするかな」


結衣「ゆきのんは部室に毎日いて、いつヒッキーが来ても良いようにしてる。ここに来ないのは、なにを言えばいいかわからないって。謝って済む話じゃないからって、すっごく責任を感じてる」


平塚「我々、教職員も比企谷を疑っている者がほとんどだ。当時の状況を伝えてきたのは数学教諭しかいないのでな。あの先生は自分の都合の良いように解釈をしているよ。私は学生に事情を聞こうと思ったが、女生徒の傷を抉って何になる、学校から不埒な奴が居なくなったのだから良いじゃないか、だと。あの老害め!」


小町「平塚先生・・・」


28 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:39:18.25 ID:wbdBcasA0
平塚「おっとすまない。つい感情的になってしまった。だが、こういう事情で学校も動かない。私は比企谷を信じてはいるが、今の状況で迂闊に強引な行動をするのは難しくてな。私の立場などはどうでもいいが、女生徒の傷をという部分は正しいのでな。本当にすまない」


小町「いえ、先生が悪いわけではないですから・・・」


結衣「うーん、あと2日でヒッキーが家の中だけでも出てこれるようにか・・・」


平塚「難題だな。こんな時、比企谷に相談できたらなどと思ってしまう辺り、あいつには本当に助けられていたのだと実感するよ」


結衣「本当にそうですね。ヒッキー・・・」


平塚「おっと、こんな時間だし、そろそろ私は帰らせてもらうよ。二人ともすまないが、よろしく頼む。私にできることがあれば、なんでも言ってくれ」


小町「はい、ありがとうございます」


平塚「私は無力だがな・・・。では、ありがとう。ご両親にも宜しく」


小町「はい、お気をつけて。・・・結衣さん、私たちも食事にしましょうか」


結衣「そ、そうだね。実は楽しみにしてたんだ!」


小町「そんなに大したものではありませんから・・・。温めてきますね」


結衣「うん!ありがとう!」
29 :ZAKI ◆1sN2SBRQUQ [saga]:2017/10/28(土) 22:40:12.48 ID:wbdBcasA0
―台所―


平塚先生が帰った後、小町は結衣さんとご飯を食べるために、台所に来た。今日はお鍋なので、温め始める。先に一人前を別に用意しておく。お兄ちゃんに熱々を届けるために。


結衣「小町ちゃん、何か手伝えることはある?」


小町「そうですね・・・。あ、じゃあお兄ちゃんに届けてもらえますか?声かけて、部屋の前に置いてもらえれば良いので」


結衣「うん、分かった!調理するのはちょっと不安だったんだよね。それなら任せて!」


ああ、そういえば昔、結衣さんのクッキーでお兄ちゃんが・・・。調理手伝ってもらわなくて助かったかも・・・。


結衣「じゃあ、行ってくるね!」


小町「はい!階段に気を付けてくださいね!」

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