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アンチョビ「黒森峰諸君!ノリと勢いとパスタの国からドゥーチェ参戦だーっ!」
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1 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/19(木) 22:23:01.91 ID:s8qTWybo0
―アンツィオ高校―
カルパッチョ「ぜんい〜ん、気をつけっ」
\バッ!/
アンチョビ「みんな揃ってるな!今日は前々から言っていた大事な日だ!何の日か全員わかっているだろうなーっ!」
\エー?/ \ナンダッケ?/ \ドゥーチェノタンジョウビ?/
アンチョビ「お、おいおい!忘れたのか?なんてことだ!ペパロニ、教えてやれ!」
ペパロニ「お前達、こんな大事な日を忘れるとはたるんでる証拠だ!今日はお昼のランチにトリュフが追加できる日だ!」
\オオ〜!/ \ソウダッタソウダッタ!/ \マチキレナイ!/
アンチョビ「ちがぁ〜う!今日は次期ドゥーチェを決める選挙を行う日だと言っただろう!私が卒業した後のアンツィオの隊長を決める日だぞ!」
\ソウダッケ?/ \ヨクワカンナイヨー/ \ドゥーチェハドゥーチェダモン!/
ペパロニ「みんな、春にはドゥーチェは卒業しちゃうから、来年は私達だけになるのよ」
\エエエエエ〜!?/ \ウッソダァ〜!/ \ジョウダンユッチャッテ〜!/
アンチョビ「・・・だ、大丈夫なのだろうか・・・来年のアンツィオは・・・」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1508419381
2 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/19(木) 22:43:18.33 ID:s8qTWybo0
<ゴ〜ン・・・ゴ〜ン・・・
アンチョビ「あ」
「わー!お昼だお昼だー!」ドタバタ 「急がないトリュフが売り切れちゃうよ〜!」ドタバタ 「いやっほぉぉぉう!」ドタバタ
アンチョビ「お、お前達待て!まだ話は――」
ペパロニ「そうはさせるか〜!一番に食堂に辿りつくのはあたしだ〜!」ダダダ
アンチョビ「・・・・・・」ポツン
カルパッチョ「心配しなくても大丈夫ですよ。ドゥーチェの分も取ってくれてますって」
アンチョビ「それどころじゃなぁい!全国大会も終えて、もうすぐ私も引退だというのに、皆全く自覚がない!私抜きでやっていけるのか!?これで!」
カルパッチョ「みんなドゥーチェにおんぶにだっこですからね。それだけドゥーチェが偉大なドゥーチェということです」
アンチョビ「でぇへへへ、そうかな〜。・・・っじゃなぁ〜い!このままではアンツィオの危機だ!私がいなくてもちゃんとやっていけるようにならないとまずい!」
カルパッチョ「アンツィオで不味いのはマズイですね」
アンチョビ「カルパッチョ!私は旅に出る!しばらくの間、お前達だけでやってくんだ!」
カルパッチョ「ええ〜!・・・大丈夫かなぁ・・・」
アンチョビ「大丈夫だ。あいつらはなんだかんだいって、やる時はやる子達だ。それにカルパッチョ、お前がいるんだ。きっと大丈夫さ」ポンポン
カルパッチョ「いえ、私達よりドゥーチェの方を心配してるんですよ」
アンチョビ「子供あつかいするなーっ!」
3 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/19(木) 23:10:09.46 ID:s8qTWybo0
―黒森峰女学園―
アンチョビ「たのもー!」バーン
まほ「よく来たな」
アンチョビ「短期転校を引き受けてくれてありがとうな!しばらく世話になるぞ!」アクシュ ブンブン
まほ「ああ。私のことは西住とでもまほとでも好きなように呼んでくれ。私も安斎と呼ばせてもらう。ここは黒森峰だ。通称で呼び合うと下級生にしめしがつかんからな」
アンチョビ「了解だ!」
まほ「これからお前も黒森峰の生徒だ。遠慮なく意見を言ってくれ。さあ、こっちだ。戦車道履修者に紹介しよう」
エリカ「整列!」
\\\ザッ!///
アンチョビ「おお・・・さすが天下の黒森峰・・・ビシっとしてるナア」
まほ「今日は転校生を紹介する。アンツィオ高校から来た安斎だ。・・・安斎、自己紹介を」
アンチョビ「うむ!」ザッ!
アンチョビ「黒森峰の諸君!私はアンツィオ高の、ドゥーチェアンチョビだっ!ノリと勢いと料理なら負けないぞー!よろしくっ!」ハッハッハー
黒森峰生徒「・・・」 黒森峰生徒「・・・」 黒森峰生徒「・・・」
エリカ「・・・」
アンチョビ「あれ?なんかノリわるいね」
まほ「いえーい。ひゅーひゅー」パチパチ
アンチョビ「無理して盛り上げようとしないでくれ!余計に痛い!」
4 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/19(木) 23:46:32.03 ID:s8qTWybo0
エリカ(フン・・・何が短期転校よ。余所者にウチのハードな訓練についてこれるわけないじゃない)
エリカ(そもそも隊長も、どうして他校の隊長の短期転校を受け入れたりなんかするのかしら・・・手の内を見せるようなものなのに・・・)
まほ「安斎は三年生として私と同じクラスに入る。安斎にはわからないこともあるだろうが、皆、手をかしてやってくれ」
\\\ハイ!///
エリカ(・・・隊長にひいきにされてるみたいで・・・なんだか気にくわないわね・・・)
まほ「エリカ、何か言いたいことでも?」
エリカ「いえ」
まほ「では早速だが、基礎トレーニングを始める。全員体操着に着替えた後にグラウンドに集合。散開!」
\\\バッ!///
アンチョビ「すごい!みんな忍者みたいに素早い動き!」
まほ「安斎、更衣室はこっちだ。いきなりのトレーニングになるが、平気か?」
アンチョビ「へーきへーき!私だってアンツィオの隊長なんだ!そんじょそこらの乙女とは一味も二味も違うんだからな!黒森峰の練習メニューなんかちょちょいのちょいだ!」
・
・
・
アンチョビ「ぜはーっ!んはーっ!ぎはーっ!」ゼイゼイ ヘトヘト
まほ「あとグラウンド十週ー」タッタッタッタ
\\\ハイ!///
アンチョビ「んあっ・・・あと・・・じゅっしゅ・・・」ゼイゼイ ヘトヘト
5 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/20(金) 00:00:18.66 ID:V5lgt7vY0
まほ「がんばれ安斎。あと少しだ」
アンチョビ「かひぃーっ・・・はひぃーっ・・・」ゼーハーゼーハー
エリカ(・・・フン、やっぱり黒森峰のトレーニングメニューに一山ナンボの女子がついてこれるわけないのよ。毎年新入生の八割がこのランニングで保健室送りになるんだから)
黒森峰生徒A(アンツィオの隊長・・・無理して頑張らなくてもいいのに・・・)
黒森峰生徒B(私達だって今でもキツイくらいなんだから、初めての人についてこれっこないよ・・・)
黒森峰生徒C(あーあー・・・倒れて保健室に運ばれたりしなきゃいいけど・・・)
アンチョビ「ぃひぃー・・・ひひぃーっ・・・」ヘトヘト ゴールッ
まほ「よくがんばったな安斎。さすがだ」
アンチョビ「こ・・・これくらいっ・・・た、たいしたことじゃ・・・なっ・・・」ゼーハーゼーハー
まほ「よし、次は二人一組になって手押し車でグラウンド三十周だ」
\\\ハイ!///
アンチョビ「んなっ・・・!」ガーン
まほ「安斎は私と組むぞ。やれるか?それとも、向こうのベンチで休むか?」
アンチョビ「っ・・・や、やってやるさ!ドゥーチェを舐めるなよ!」バッ
まほ「・・・フッ」
6 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/20(金) 00:09:09.82 ID:V5lgt7vY0
まほ「次は腹筋背筋腕立て各三百回セットだ」
まほ「砲弾を抱えてシャトルラン百本」
まほ「戦車リフトアップ五十本」
アンチョビ「カヒューッ・・・カヒューッ・・・」
まほ「よし、基礎トレーニングはここまで。各自、水分補給の後に次の授業の準備に移れ」
\\\お疲れ様でした!///
エリカ(・・・案外がんばったじゃない・・・さすがに隊長格ともなると違うのね)
まほ「やるじゃないか安斎。初日でトレーニングメニューを全部こなすとは。さすがだな」ポン
アンチョビ「ヒュー・・・ヒュー・・・」
まほ「大丈夫か?水飲む?」
アンチョビ「・・・ぃ・・・意地・・・ドゥーチェ・・・だから・・・」ヒューヒュー
まほ「そうかそうか。がんばったな。だが次の授業に遅れるわけにはいかない。次は科学の授業だから制服に着替えるぞ。立てるか?」
アンチョビ「・・・む・・・」ブンブン
まほ「仕方ないな。ほら、おんぶしてやるから」スック
アンチョビ「・・・ごめん・・・」ヒューヒュー
まほ「気にするな」
エリカ(ぐぬぬぬぬぬ!隊長におんぶしてもらうなんて〜!)
7 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/20(金) 00:44:25.97 ID:V5lgt7vY0
―――・・・・・・
アンチョビ「さあ!午前の授業も終わっていよいよお昼だ!」ワーイ!
まほ「元気になったようだな」
アンチョビ「当然!実を言うとな、黒森峰に短期転校して一番楽しみだったのは食事だ!ドイツのオイシイ地ビール!絶品のソーセージ!ジューシーなハム!想像しただけでヨダレズビッだ!」ズビッ
まほ「ほう」
アンチョビ「あれだけ厳しいトレーニングもお昼においしいご飯が食べれると思えばこそ乗り越えられたんだ!早く食堂に行こう西住!ドイツ料理を堪能するぞ〜!」
――食堂
アンチョビ「・・・」
まほ「いただきます」スッ
アンチョビ「・・・」
まほ「ごちそうさまでした」
アンチョビ「・・・」
まほ「食べないのか?安斎」
アンチョビ「ぬゎんぬゎんだこれはぁぁぁ!この小粒の!カゼのお薬みたいなカプセルがお昼ご飯だというのか!?」
まほ「女子高生が一日に必要とするエネルギーをこれ一粒で摂取できる。黒森峰が開発した栄養食だ。ほしい者には栄養ゼリーも配布されるぞ」
アンチョビ「こっ!こっ!こんなのしか食べないのか!?ソーセージは!?ハムは!?おいしいドイツ料理はないの!?」
まほ「そんなもの、ウチにはないよ」
アンチョビ「」
8 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/20(金) 00:51:32.26 ID:V5lgt7vY0
今回はここまでで。更新は非常にゆっくりになると思います
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/20(金) 12:31:20.23 ID:NCsB/fHw0
面白い期待
ついでに他校編も期待
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/20(金) 15:55:22.53 ID:j4shu0Pao
燃え尽きちまったな…真っ白に…
乙
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/20(金) 20:55:02.36 ID:JXi0O/qho
乙ー
12 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/24(火) 18:26:52.99 ID:h5kyXx9w0
>>9
他校編等のシリーヅ化は予定してません。やりだしたらキリがないので
アンチョビじゃなく、まほが他校に行く奴はいっぱいあるのでそっちで我慢してください
13 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/24(火) 18:45:24.10 ID:h5kyXx9w0
数学教師「えー、ではここの問題を・・・転校生の安斎、答えてくれ」
アンチョビ「はい。仔牛の挽き肉のソーセージです」
・
英語教師「安斎さん、この英文を訳せるかしら?」
アンチョビ「『私はグリューワインとアイスバインを食べたかったが、ザウアーブラーテンとザワークラウトを食べた』」
・
歴史教師「ここの空白には何が入るかわかるか?安斎」
アンチョビ「ごはん」
・
・
・
まほ「放課後だ。戦車道の練習に行くぞ、安斎。どうした机にうつぶせになって」
アンチョビ「おなかがすいてちからがでない・・・」
まほ「それで素っ頓狂な答えばかりだったのか」
アンチョビ「よくあれだけの昼食で我慢できるな・・・アンツィオでは考えられないぞ・・・」
まほ「安心してくれ。今日の夕飯は週に一度の豪華メニューの日だ」
アンチョビ「なんだとーっ!そういうことなら頑張れるぞ!よーしいくぞ西住!今日も元気に全速前進だーっ!」
まほ「切り替えがすごい」
14 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/24(火) 19:18:11.39 ID:h5kyXx9w0
エリカ「整列!」
\ザッ!/
まほ「これより放課後訓練を開始する。各自、配属車輌の点検に入れ。10分後に走行訓練、陣形訓練、砲撃訓練を始める」
\ハイッ!/
まほ「安斎は私が乗るティーガーTに車長として乗ってもらう。私の代わりを任せるぞ」
アンチョビ「おおーっ!任せられるぞ!」
まほ「その前にこれを装備してもらう。西住流強化矯正ギプスだ」ガチャンッ
アンチョビ「えっ」
・
アンチョビ「なんなんだこれは!全身をバネの鎧で固めてるみたいじゃないか!」ギチギチ
まほ「これを装備して訓練をするのが黒森峰の戦車道だ。他の生徒も常に装着している」
アンチョビ「こ、これではホッペをかいかいすることすらままならない・・・」ギチギチ・・・ カイ・・・カイ・・・
まほ「この矯正ギプスを装備することによって強靭な肉体を作れるのだ。私も5才の頃からプライベートでも常に装備していた」
アンチョビ「西住流ヤバすぎるだろ・・・」
15 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/24(火) 20:11:18.41 ID:h5kyXx9w0
アンチョビ「ふぬお〜〜〜!」ギギギ・・・ カチャカチャ
黒森峰生徒A「あ、あの・・・安斎さん、戦車の整備は私達がやりますから・・・」
アンチョビ「そうはいかん!私はこの戦車の車長を任されたんだ。整備も一緒にやらないわけにはいかない!」ギギギ・・・
黒森峰生徒A「は、はあ・・・」
アンチョビ「それにしても・・・黒森峰の生徒はいつもこんな強力なギプスを着てるのか・・・そりゃ強いはずだな。西住にいたっては子供のころからなんて・・・」ギギギ
エリカ「何を言ってるの。あなたが装備しているギプスは初級入門編のものよ。今、隊長が装備しているのとは比べものにならないわ」ザッ
アンチョビ「ぬゎに!?もっと強力なものを!?」
エリカ「隊長が今装備していのは、西住流超々々強化矯正外骨格三十六式改アブソリュートカスタムVer,セカンドよ」
アンチョビ「か・・・か・・・かっこいい・・・」
エリカ「だから初級のギプスでひいひい言ってるアナタと隊長では雲泥の差が――」
アンチョビ「西住ぃ!私もお前と同じやつにしてくれ!なんとかかんとかカスタムに!」チョビッ
エリカ「なっ!・・・」
16 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2017/10/24(火) 21:07:12.92 ID:h5kyXx9w0
アンチョビ「う・・・動けん・・・」ギッチギチヤゾ!
まほ「無茶をするな安斎。それは成人男性五人分の筋肉が無いと腕を曲げることすらできない矯正ギプスだ。西住流を数年はやっていないとかなり厳しいぞ」
アンチョビ「こ、これはたしかに・・・両腕ピーンって大の字になってる状態から身動きが取れん・・・」ギッチギチヤゾ!
まほ「安斎、さっきのギプスに変えよう」
アンチョビ「い、いやいや!私はドゥーチェで、西住に代わって車長を務めるんだ!これくらい努力と根性でなんとかする!」ギッチラギッチラ
エリカ「・・・両手広げたままぎこちなく歩いてる。ただのカカシですな。隊長、どうします?」
まほ「・・・安斎がやると言ってるんだ。無理やり引き剥がすわけにもいくまい」
黒森峰生徒A「あ、安斎さん!無茶しないでください」
アンチョビ「大丈夫だ。見ていろ・・・ふんんん〜〜〜!」ギチギチギチ・・・
黒森峰生徒B「!・・・う、腕を動かそうとしてるんですか?危ないですよ!下手したらどうなるか・・・」
黒森峰生徒C「西住隊長じゃないと無理なんですよ!出来っこないですって!」
アンチョビ「にゅぉぉおおおお!ドゥーチェパワー全開ぃ〜〜〜!」ギギギギギ!
エリカ「!」
アンチョビ「はいー!」バーン!
黒森峰生徒A「す、すごい!荒ぶるドゥーチェのポーズだ!」
黒森峰生徒B「ま、まさかほんとにあのギプスを着てこんなに身体を可動させるなんて・・・!」
アンチョビ「ぶは〜〜〜っ!・・・」ギッチィン!
黒森峰生徒C「あ、戻った。でもすごいですよ安斎さん!」
アンチョビ「はあ・・・はあ・・・ど、どんなもんだい!私だって西住に負けてないんだからな!」エッヘン
まほ「フ・・・」
エリカ「ぐぬぬぬ・・・」
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