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【艦これ】艦娘「提督が風邪をひいた」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/12(木) 16:18:21.17 ID:XzXyto2c0
霞「情けない。バカは風邪ひかないってのは迷信ね」
漣「なんかでもかなり深刻なほど高熱らしいよー」
霞「あ、あっそ。まあ私は秋刀魚集めに行くので忙しいから」
雷「大変じゃない!すぐにお見舞いに行きましょ!」
電「なのです!」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1507792700
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:23:23.73 ID:XzXyto2c0
雷「司令官ー……?」ソ-…
提督「ハァ……ハァ……」
暁「ど、どうしよう!司令官苦しそうじゃない!!救急車呼ばなきゃ!」
大淀「しぃー……お静かにお願いします」
響「大淀さんが司令官の仕事を代わりに?」
大淀「はい。全てとは行きませんがやれるだけ……お見舞は有難いのですけど、手短にお願いしますね」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:29:22.54 ID:XzXyto2c0
雷「司令官……」
電「はわわ……死んじゃダメなのです……」
暁「縁起でもないこと言わないでよ!」
電「でも……司令官さんとても苦しそうなのです……ひっく、ひっく……」
提督「ゲホッ!ゲホッ!うっ……」
雷「どうしたの司令官!?手を伸ばして……わかったわ!雷の暖かい手で握ってあたためてあげる!」ギュッ
提督「ああ……冷たくて気持ちいい……」
雷「そんな……雷の手が冷たく感じるほど司令官の手がこんなに熱いなんて……」
雷「司令官!死んじゃやだ!!」
暁「ぢょっど!雷まで死ぬどがいわないでよぉ!うわあぁぁぁん!!」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:33:24.59 ID:XzXyto2c0
響「司令官、こっちの手を貸してごらん」ギュッ
提督「冷たい……」
響「まさかこんな形で響の低体温が役に立つなんてね」
響「顔とか、他の場所も触ってもかまわないよ」
提督「ああ……」ペタペタ
響「んっ……司令官、あまりその辺りを触られると……すまない、こっちまで少し熱くなってきたみたいだ」
雷「ムキー!!雷も氷水で手を冷やしてくる!!」
暁「あ、暁もー!!」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 16:38:39.88 ID:rlaQhuQ8O
電「響ちゃんは凄いのです。電は体温も普通だからお役に立てないのです」
響「そんな事ないさ。病は気からって言うように病気の人間は気持ちが不安になるらしい」
響「だから電が手を握ってあげるだけで司令官も落ち着くんじゃないかな」
電「はわわ……」
提督「電……」
電「はいなのです!」
提督「少しだけ手を握ってもらっても、いいかな……」
電「もちろんなのです……電、少しはお役に立てましたか……?」
提督「ああ……助かるよ……」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:43:26.86 ID:XzXyto2c0
雷「司令官ー!きんっきんに冷やしてきたわよ!」
暁「暁の方が冷たいんだから!!」
パタン
雷「あら?どうしたのよ2人とも」
響「面会時間終了だって」
暁「ええ〜!?」
響「お見舞いに来たい子は山ほどいるだろうからね。大淀さんが時間を区切って交代してもらうって」
雷「そんなぁ……響だけずいっぱい褒められてるいわ!電もなんとか言ってやりなさいよ!」
電「電はありがとうって言われて頭を撫で撫でして貰ったので満足なのです……」ポ…
暁「ずるいずるいずるいずるい!雷について行くんじゃなかった〜!」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:49:32.85 ID:XzXyto2c0
金剛「提督ぅー!ていとく!ていとくていとくていとくぅぅー!!」バタバタバタバタ
ガチャッ
金剛「提督ぅー!!私が演習へ行ってる間に大病を患ったと聞いて急いで帰ってきたデース!!」
榛名「金剛お姉様、あまり騒がしくすると提督のご迷惑になりますよ。それに症状は風邪──」
提督「ハァ…………ハァ……ッ、ゴホッ……!」
榛名「いやあぁぁぁぁ!!提督!お気を確かに!!」
霧島「お姉様方落ち着いて!こんな事もあろうかとこの霧島、マイク──」
バタンッ!
比叡「あれ?みんな先に行ったんじゃなかったんですか?」
金剛「大淀に追い出されたデース……」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:53:42.95 ID:XzXyto2c0
比叡「はあ……?とりあえずポカリとか買ってきたものだけ渡してきますね」
ガチャッ
比叡「司令、スポーツ飲料持ってきましたけど飲みますかー?水分は大事らしいですよー」
比叡「ちょっと体起こしますよー。大丈夫ですかー?」
比叡「わっ、凄い汗。大淀さん、タオルと着替えありますか?あとお湯も」
大淀「はい、すぐに用意しますね。っと、その前に」
金剛「!!」
ガチャン…
金剛「ノォー!!鍵を閉められたデース!!もう乗り込めないネ!」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 16:57:33.15 ID:XzXyto2c0
比叡「大淀さん、少し身体を支えててもらえますか?」
大淀「は、はい、もちろん(役得役得……)」
比叡「司令、ばんざいしてくださーい」
比叡「ちょっと寒いかも知れませんけどすぐに拭いちゃいますから」
比叡「それにしてもいい身体してますねー。腹筋バッキバキじゃないですか。これだけ鍛えてるのに風邪引いちゃうなんて、人間は不思議ですねー。ね、大淀さん」
大淀「ハァ…………あ、え?あっ……はい!とてもいい身体ですよね!」
比叡「?」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 17:02:11.36 ID:XzXyto2c0
比叡「はい、いっちょあがりです」
比叡「この汗を拭いたタオルは洗──」
大淀「私が!」
比叡「はい?」
大淀「いえ、あの、私が責任を持って片付けておきますね」
比叡「ではお願いします」
比叡「そうだ。肝心の飲み物を忘れてましたね。はい、どうぞ」
提督「比叡……」
比叡「なんですか?」
提督「ありがとう。頼りになるよ」
比叡「困った時はお互い様ですよ。なにか必要な物があればまたお呼びください。でわ」
バタン
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 17:06:45.42 ID:XzXyto2c0
金剛「比叡ー……」
比叡「金剛お姉様!まっていてくれたんですか!?比叡感激です!ひえ〜!」
榛名「匂いは……」
比叡「わっ、榛名まで」
榛名「提督の匂いはどうだったんですか!?」
比叡「匂い?あー……布団の中で熱がこもっていたので汗臭いムワッとした感じでしたよ?私は嫌いじゃありませんけど」
榛名「ああああああ!!提督の汗臭いムワッと!!榛名は、榛名は嫌いじゃないどころか大好物です!!」
金剛「どうしてスポイトを持って汗を採取してくれなかったんですかー!!」
霧島「せめて買い物袋でこもった空気だけでも!」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 17:11:16.87 ID:XzXyto2c0
比叡「ひえー、みんなしてヤバすぎませんか!?」
榛名「すんすんっ……お姉様から提督スメルが……」
霧島「お姉様。服の首元の濡れたところは?」
比叡「あー、司令の身体を起こす時、手を回して貰ったのでその時……に……」
金剛「つまり比叡の身体に提督の汗か付着しているという事デスカ……フムフム」
比叡「あのー……金剛お姉様?」
金剛「確保ー!身体の隅々までぺろぺろしてやるデース!!」
比叡「ひえー!!金剛お姉様からはともかく、他の2人はやめてくださーい!!」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/12(木) 17:11:58.90 ID:XzXyto2c0
風邪ひいても見舞いなんて来ないし艦娘なんていないしんどい
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 17:52:46.76 ID:612on4of0
お大事に。SS書けば治るよ
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 18:14:51.98 ID:dx36l5F8O
>>13
ざまあwwwwww
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 18:59:07.20 ID:rQe++MlmO
オラァ風ひいてる暇なんかねぇぞ!
さっさと続きを書く仕事に戻れ!
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 19:02:53.68 ID:DJqe9aO8O
>>13
もう少し熱を上げたら艦娘の幻影が見えるかもしれんぞ
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 21:07:51.30 ID:5KUfVKJjO
>>13
SS書いてないで休めw
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 22:44:57.75 ID:oGSZNmMCo
>>13
課金が足りないんだよ
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 22:57:28.24 ID:JqlP3q3lO
おまえら辛辣すぎるだろww
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:27:11.99 ID:XzXyto2c0
陽炎「やっとあえた!」
不知火「ご指導ご鞭撻」
黒潮「よろしゅうなぁ」
陽炎「で、おなじみ陽炎シスターズでーす」
提督「ぐっ……ゲホッ、ゲホッ」
陽炎「あらら、これが風邪ってやつね!」
不知火「司令、とても苦しそうですが大丈夫ですか?」
大淀「気管支炎の疑いもありますから会話はあまり……」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:33:04.14 ID:XzXyto2c0
黒潮「うちらは風邪とかひかんから苦しみはよう分からんなぁ」
陽炎「とりあえずお話ししましょ!気がまぎれるでしょ!」
黒潮「せやな。うちジェンガ持ってきてん!司令はんも一緒にやろ!」
提督「しら……ハァ、しら、ぬい……」コイコイ
不知火「なんでしょう?司令」
提督「ハァ……ハァ……みみ…………」
不知火「?」
陽炎「なになに?2人で内緒話?私たちも混ぜなさいよ」
黒潮「ぬーい、司令はんは何て言うとるんや?白状しぃ」
不知火「司令は「この口うるさい豚2匹を一刻も早く駆除せよと不知火に命令しました」
陽炎・黒潮・提督「!?」
大淀(すこし静かにするように言ってくれって聞こえたけれど……)
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:38:22.70 ID:XzXyto2c0
陽炎「ほーん。ずいぶん生意気言ってくれるじゃない」
黒潮「こりゃお仕置きが必要やなぁ」
提督「ぬい……」
不知火「はい」
陽炎「今度はなんだって?」
不知火「提督は不知火愛してる結婚しようと言っています」
黒潮「見え見えの嘘つきなや。ほんまは何て言うとるんや?」
不知火「本当ムリだから今日は丁重にお引き取り願いますと」
陽炎「お断りよ!こうなったら意地でも看病してあげるんだから!」
大淀「では二択から選んでください。丁重にお引き取りしていただくか、この正拳突きをもってお引き取りいただくか♪」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:42:57.59 ID:XzXyto2c0
大淀「申し訳ありませんでした。艦娘に風邪や病気などは無縁でして……「人間がかかる病というもの」程度にしか認識していない子が多数なんです」
大淀「ですからあの子達も提督を元気づけようとしただけで悪気があった訳では……」
提督「ああ……わかっ、てる……」
提督「ただ、いまは静かに……」
愛宕「ぱんぱかぱかぱかぱかぱかぱ〜ん♪提督いますかー?」
提督「……」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:47:18.23 ID:XzXyto2c0
愛宕「いろいろ調べて胃腸を悪くしていないならアイスクリームが口当たりよくて良いって聞いたから持ってきたんだけどー」
高雄「食事も全くとっていないようですし提督、すこし口に入れてみませんか?」
提督「そうだな、アイスなら……」
愛宕「それじゃあ、あ〜ん♪」
提督「ん」パク
愛宕「や〜ん、提督ったら可愛い♪」
高雄「つ、次は私が!さあどうぞめしあがれ」
提督「」パク
高雄「なるほど……これは病みつきになりますわね」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:52:18.06 ID:XzXyto2c0
愛宕「はい、これでおしまいよ〜」
提督「はぁ……喉がスッとした……美味かったよ」
高雄「それは良かったです」
愛宕「頑張って作った甲斐があったわね〜♪」
大淀「あのアイス手作りだったんですか?」
愛宕「ええ♪あれだけ作るのにミルク搾るの大変だったんだから」
大淀「そこから作ったんですか!?」
高雄「愛宕ちゃんから沢山出て助かったわ」
大淀「……え?」
愛宕「提督、また食べたくなったら言ってくださいね?愛宕ミルクアイス♪」
バタン
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/12(木) 23:53:09.32 ID:XzXyto2c0
薬飲んでも咳が止まらない。愛宕母乳アイス食べれば治る気がする
みんなの優しいコメに励まされてます。ありがとう
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 23:58:29.07 ID:MqDiJIc4o
いいから寝ろ
体が楽になったらさっさと書くんだよ!
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 00:03:13.13 ID:8cruQoY5o
俺でよければミルク出そうか?
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 00:35:18.15 ID:32NiDlZhO
いいから寝ろ、休め!
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 02:43:40.44 ID:gmZOGA680
俺も白露ちゃんに看病してもらいたい(ロリコン
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 06:25:45.56 ID:+nV4xGSwo
うーちゃんとか意外と真面目に看病してくれそう
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 09:29:51.09 ID:hKAyYnXBO
>>29
俺と兜合わせして一緒にミルクだすか?
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 17:18:09.16 ID:8nQf4aW80
このスレバカばっかか…w
お大事にな。おつ
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 13:58:22.72 ID:zLR9zjCD0
川内「お見舞いお見舞い!お見舞いきたよー!」
神通「提督、お加減はいかがですか?」
那珂「病気の人の元へアイドルが来ましたみたいなー?ドッキリみたいでしょ♪きゃはっ」
提督「……」ニコッ
川内「あらら、こりゃ重症だねぇ」
那珂「せっかく超人気アイドルが来てあげたのに提督かわいそう」
神通「私で良ければ何かお役に立てないでしょうか……」
川内「んー、まあしんどそうだしまた今度にしよ。さー行くよー、2人ともー」
大淀「神通さんは相変わらず気遣いの出来る方ですね」
提督(川内が一言も夜戦と言わないなんて、随分気を使ってくれたんだな)
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:00:46.26 ID:zLR9zjCD0
島風「島風はいりまぁーす!」
島風「提督、お風邪ひいたんだって!?」
島風「んー、まぁお風邪が何なのかよく分かんないけど」
島風「元気出してね!じゃーねー!」」
バタン
大淀「お見舞いも速さ重視なんですね」
提督「……」
大淀(あっ、心なしか少し寂しそう)
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:08:02.64 ID:zLR9zjCD0
那智「失礼するぞ。提督、貴様風邪とやらをひいたらしいな」
足柄「弱ってる獲物は肉食獣のエサにもってこいなんだから」
羽黒「し、司令官さん、大丈夫ですか?」
那智「調べたところ、風邪とは菌が体内に入り込み悪さをしているらしいではないか」
足柄「菌を殺す!殺菌ならやっぱりアルコールよね!」
羽黒「それで間宮さんにお願いしてたまご酒と言うのをご用意──」
足柄「そい!」ゴクゴク
羽黒「姉さん!?」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:13:03.45 ID:zLR9zjCD0
那智「そのような子供騙しな酒で風邪が治るわけ無いだろう」
羽黒「それならどうして作ったんですか……」
足柄「妙高姉さんから酒保のカギを手に入れる口実に決まってるじゃない!」
羽黒「そんな……嘘をついたりしたら叱られるのに……」
足柄「大丈夫よ!その為に羽黒も連れて来たんだから!」
那智「うむ。我々だけでは怪しまれるからな。羽黒が参加する事により妙高姉さんも信じ切ってあっさりカギを渡してくれた」
羽黒「もう、私を巻き込まないで……」
大淀(羽黒ちゃんも苦労するわね……でもこれ絶対後でひどい目にあうやつだわ)
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:18:20.09 ID:zLR9zjCD0
那智「と言うわけでだ!菌を殺すならこれしかないだろ!」
『鬼ごろし』
那智「鬼をも殺す酒だ、菌なんてイチコロだ!イチコロ!」
羽黒「ごめんなさい……!那智姉さん、たまご酒の味しちゃって……普段はこんなんじゃ無いんです……」
大淀「たまご酒で酔っ払うなんて、なんだか意外と言うか可愛いですね」
羽黒「いえ、たまご酒につかう日本酒をがぶ飲みしちゃって……」
大淀「……」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:23:54.21 ID:zLR9zjCD0
足柄「さらに!その鬼ごろしにビタミンやミネラルを追加するわ!」
大淀「お酒無しでビタミンやミネラルだけお願──」
足柄「もちろん私の身体を使ってワカメ酒よ!!」
大淀「……もしかして足柄さんもお酒を?」
羽黒「ごめんなさい……!足柄姉さんはいつも通りシラフなんです……」
大淀「あー……」
足柄「すぐに脱いで用意するから待っててちょうだい!」
妙高「どれくらい待てば良いのかしら?」
羽黒「姉さん!那智姉さんしっかりして!」
那智「…………」
足柄「……ちがう、の。これは」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/16(月) 14:29:46.74 ID:zLR9zjCD0
妙高「馬鹿な妹がご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
足柄「…………」
那智「…………」
妙高「さあ羽黒、あなたもそれ(那智)を持って来なさい。引きずって良いから」
妙高「まさかとは思うけど……あなたからも後で話を聞いて、場合によっては2人と同じように……」
羽黒「ひっ……」
大淀「あ、あの、羽黒さんは無実と言うか、利用されただけと言うか」
妙高「その辺りも含めてゆっくり聞かせてもらいます。内容が内容ならこの2人にも更に罰を与えなければいけませんから」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/16(月) 14:38:39.21 ID:zLR9zjCD0
提督「妙、高……」コイコイ
妙高「はい!提督。何か御用でしょうか!」ポイ
足柄「あだっ」ゴン
提督「ハァ……ハァ……、羽、黒……」
妙高「提督……?」
提督「ん……」グィッ
妙高「きゃっ……そんないきなり、提督、妹たちが見ていますから」
提督「はぁ、はぁ……羽黒は、悪く無い……から、んっ……ハァッ、許して、やれ……」
妙高「ててて、提督、耳元でそんな息使いされますと、夜に色々と捗ってしまいますから」
提督「足柄と那智も、ハァ……もう許してやれ。わかったな……?ゲホッ!ゲホッ!」
妙高「分かりました!3人とも不問にしますから!もうお休みください!」ジュンジュワ…
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:44:14.90 ID:zLR9zjCD0
大淀「なんとか皆さん無事に済んで良かったですね」
提督「ああ……」
大淀「内容を知ったら羽黒さんはともかく、あの2人はさらなる折檻を受けていたでしょうし」
提督(そうなる事が分かっていると、羽黒は2人をかばって自分も悪かった事にしそうだからな)
摩耶「おーい、邪魔するぞー」
大淀「あのー、母乳で何か作って来たりしてませんよね?」
摩耶「いきなり何言い出すんだよ」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:48:23.78 ID:zLR9zjCD0
摩耶「風邪ひいたらしいじゃねーか。なっさけねぇなぁ」
摩耶「腹こわしたりしてんのか?」
大淀「いえ、咳が酷いですけどお腹は大丈夫みたいです」
摩耶「そっか。なら良かった。梨持ってきたから剥いてやるよ」
摩耶「梨は水分が多くてよ、あのー、なんとかって成分とかで咳にも効くらしいぞ」
摩耶「あとは水分補給も兼ねてな。飲料ばっかりも飲んでて飽きるだろ?これで水分補給もばっちりだ」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:52:54.60 ID:zLR9zjCD0
大淀「皮を剥いたいするのお得意なんですね。こんな言い方失礼ですけど、少し意外です」
摩耶「そうか?これくらい普通だよ、普通」
摩耶「さあ出来たぞ。身体起こせるか?」
摩耶「ああ、良い良い。手肩かしてやっから無理すんなって。ほら、つかまれ」
摩耶「って、どこにつかまってんだよ。私の胸はいつから肩になったんだ?そんなに固いか?ああん?」
摩耶「ったく、風邪が治ったら覚えとけよな」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 14:59:36.14 ID:zLR9zjCD0
摩耶「ほら、口開けろ」
摩耶「どーだ、美味いだろ?八百屋の親父から1番良いのを貰ってきたからな」
摩耶「まだ食えるか?美味いからって無理して食うんじゃねーぞ?」
提督「ゲホッ、ゲホッ……」
摩耶「はいはい、咳をするときは口を押さえる。背中さすってやるからゆっくり息吸って」
摩耶「空気が冷えてたり乾燥してたり、横になっても咳は出やすいからな。身体がしんどく無いときは壁にもたれて座ってみるのも良いぞ」
摩耶「まぁベッドの上じゃ壁も無いし、特別にこの摩耶様に寄りかかる事を許可して──」
摩耶「こ、こら、許可する前に寄りかかる奴があるか。ったく、仕方ねぇなぁ……」
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 15:05:36.79 ID:zLR9zjCD0
大淀「摩耶さんは風邪についてもお詳しいんですね」
摩耶「今はネットでなんでも調べられっからなー」
大淀「でも身体が弱ってる時にこんな事されたら男性はイチコロですよきっと」
摩耶「は、はぁ!?ないない、こんなの普通だって!」
大淀「いえ、今現在摩耶さんの肩に提督が頭を乗せて寄りかかっている状況が、すでに血反吐を吐きそうなくらい羨ましいですから」
摩耶「これは仕方なく……」
提督「いや……この数分で、今まで以上に、めちゃくちゃ好きになったんだけど」
大淀「ゴフッ!!」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/16(月) 15:11:06.60 ID:zLR9zjCD0
摩耶「そ、そんだけ馬鹿な事が話せるならもう大丈夫だな!」
提督「ああ、梨食って、座ってたら少し、楽になった」
摩耶「だろ!この摩耶様に感謝すんだな!」
提督「ほんとに摩耶のおかげだよ。ありがとう」
摩耶「よ、よーし!んじゃあたしは行くからな!まだ見舞い来るやつはいっぱいいるだろうし」
摩耶「元気になったら3倍返しでお礼しろよな!」
バタン
摩耶「…………」
摩耶「よしっ!よしよしよし!!やった!」
鳥海「何がやったの?」
摩耶「うわぁ!い、いきなり出てくんなよな!」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/16(月) 15:11:32.94 ID:zLR9zjCD0
まぁ梨も自分で剥いて食ったわけですけどね
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/16(月) 15:16:38.53 ID:ll2mhLUWo
剥こうか?ウサギちゃんでいいか?
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/16(月) 15:33:59.46 ID:ijVyj47P0
北上さまなら魚雷型に剥いてくれるかも
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/16(月) 15:46:51.68 ID:o1DaTKOgO
一部の艦娘は肩借りたら頭の横のアレに刺さりそう
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/16(月) 23:30:29.40 ID:rghjWRnpo
>>1
の発言で現実に強制送還させられて辛い
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/17(火) 01:18:10.93 ID:5K0mPQJ+O
なにこの面白いのに悲しいss
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/18(水) 08:43:27.56 ID:XjgH9vDsO
オレが代わりに風邪引いとくからさっさと続きを書く作業に戻るんだ
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 11:40:17.78 ID:Ct0WH3LTO
叢雲「司令官、入るわよ」
叢雲「風邪をひいたんですって?まったく、自己管理をしっかり出来てないから風邪なんてひくのよ」
叢雲「で?なんで病人がベッドに座ってるのよ?寝てなきゃダメじゃない」
提督「さっき摩耶が来てな、座ってるほうが……咳がマシなんだ」
叢雲「ふーん。そう言うもんなの?でも座ってるのもそれはそれでしんどいんじゃないの?」
大淀「ベッドを壁際に寄せて見ましょうか?」
叢雲「そうねえ……少し待ってなさい」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 11:47:11.97 ID:Ct0WH3LTO
叢雲「お待たせ。良いものを持って来てあげたわよ」
大淀「それは……丸めた布団ですか?」
叢雲「ええ、これをクッションみたいにして上体を高くすれば良いんじゃない?」
提督「なるほど。こりゃ楽だな」
叢雲「でしょ?しっかり私に感謝なさい」
提督「ありがとう、叢雲」
叢雲「……ふんっ」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 11:50:44.95 ID:Ct0WH3LTO
大淀「それでニヤニヤするのを隠しているところ悪いんですけど」
叢雲「ニ、ニヤニヤするのを隠してなんてないわよ!」
大淀「今夜は冷えるみたいですよ。お布団持って来ちゃって良かったんですか?その布団──」
叢雲「良いのよ別に。私たち艦娘は寒くて風邪をひくような軟弱な生き物じゃないでしょ」
大淀「風邪はひかなくても寒さは感じるんですけど……お優しいんですね」
叢雲「と、とにかくさっさと風邪を治しなさいよ!」
吹雪「あれ?白雪ちゃん、私の布団知らない?」
磯波「さっき叢雲ちゃんが持っていったような……あと私は磯」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 11:54:35.85 ID:Ct0WH3LTO
叢雲「じゃあ私は部屋に戻るわ。大淀さん、この子の事よろしくね」
提督「俺も……」
叢雲「ちょっと、何してるのよ。また来てあげるから寝てなきゃダメでしょ」
提督「いや、あの」
叢雲「ほんと仕方のない子ね。もう少しいてほしいの?はっきり言いなさい」
提督「トイレに……」
叢雲「…………」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 12:00:17.80 ID:Ct0WH3LTO
叢雲「大淀さん、バケツとかあるのかしら?」
大淀「バケツ?何に使うんですか?」
叢雲「司令官がトイレですって」
提督「え?」
叢雲「病人をウロウロさせて転んだりしたらどうするのよ。ここでしなさい」
提督「いや、そういうプレイは……それにトイレくらいなら全然」
叢雲「ダメよ。ワガママ言わないでちょうだい」
大淀「申し訳ありません。バケツはなくて……」
提督「ほっ……」
大淀「ですがペットボトルならこちらに!」キラキラ
提督「大淀さん!?ゲホッ、ゲホッ!」
叢雲「なによ。大きい方なの?」
提督「いや、小だけど……」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 12:04:50.98 ID:Ct0WH3LTO
叢雲「冗談に決まってるでしょ」
提督「変な冗談はやめてくれ……」
大淀「冗談だったんですか……」
叢雲「ほら、車椅子持って来たわよ」
提督「車椅子?」
叢雲「トイレまで連れて行ってあげるから乗りなさい」
提督「そんな大袈裟な……」
叢雲「この車椅子で中破した子を毎回毎回港からドックまで半泣きで運んでるあんたがよく大袈裟なんて言うわね」
提督「みんなの怪我と比べればトイレくらい」
叢雲「大淀さん、やっぱりペットボトルにしましょうか」
大淀「はい!」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 12:13:54.11 ID:Ct0WH3LTO
提督「そんな事しなくても……そうだ、手を貸してくれれば歩いて行けるから」
叢雲「嫌よ、そんなの誰かに見られたら私が恥ずかしいじゃない!」
提督「ええ……」
叢雲「青葉のバカに写真撮られて明日には鎮守府中の噂になるのよ!?ラブラブお似合いカップルとか!」
叢雲「そんなの恥ずかし過ぎて耐えられないわ!」
提督「あの……」
叢雲「ま、まぁ、この部屋の中でなら少しだけ繋いであげても良いけれど?あんたがどうしてもって言うなら」
提督「叢雲?」
叢雲「で?どう繋ぎたいわけ?普通に?それとも指を絡めて、こ、恋人繋ぎみたいな?まぁ部屋の中だけなら私はどっちでも──」
とりあえず抱きしめたら叢雲は真っ赤になって頭のアレが飛んでいき、大淀のメガネは割れた
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 12:21:05.76 ID:Ct0WH3LTO
叢雲「落ち着いたなら車椅子に乗りなさい」
提督「鼻血止まったな」
叢雲「別に車椅子に乗る事は恥ずかしい事でもなんでもないんだから。言う事聞きなさいよね」
叢雲「それとも手を繋いでる所を撮られてお似合い新婚夫婦とか言われたいわけ?」
提督「わかったわかった。さっきの繰り返しになりそうだから車椅子にのるよ。チョボパンだし」
叢雲「ふんっ、最初から素直にそうしてれば良いのよ。じゃあ行きましょ」
ガチャッ
青葉「あ、司令……官…………はわわわわ……あ、青葉、見ちゃいました……」
翌日の青葉新聞一面
『提督、椅子が無くては身動き出来ない程に!!』
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/18(水) 12:30:30.09 ID:Ct0WH3LTO
ざわざわ……
浜風「新聞見ましたか?」
磯風「ああ、まさかそこまでの重体だったとはな……」
島風「そんなに重病だったなんて……提督の命、はやき事島風のごとし」
天津風「やめなさいよ縁起でもない」
天龍「つかよぉ、椅子がなくては身動き出来ないってなんだ?」
青葉「すみません、それは車椅子の打ち間違いです」
漣「こんな形でご主人様とお別れなんて……」
曙「ば、ばっかじゃないの!これくらいで死んじゃうとか──」
潮「曙ちゃん!ダメだよ!!もう、最後なんだから……優しくしてあげなきゃ、ダメだよ……」
曙「……分かってるわよ…………ぐすっ」
提督「あ、だいぶ調子良くなってきた!」
提督の復調とは裏腹に、艦娘の態度は急変して行くのだった。
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/18(水) 12:31:12.24 ID:Ct0WH3LTO
まぁたまにドアの方見るけど見舞いなんて誰も来ないよね
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