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27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/10(火) 01:36:06.22 ID:Zgljdcx60
女にとどめさして気が緩んだ瞬間をチェーンソーでざっくりと
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 20:54:26.05 ID:3HopVPfQ0
野球部風の男は満身創痍の女をひたすら殴る。
何度も何度も。
「あ…ああ……」
女から悲鳴らしきものも何も聞こえなくなった。きっともう死ぬ。
「今しかない…」
そう、このタイミングだ。
これから僕は、人生で初の人殺しをする。
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 21:42:42.09 ID:rDg6X8kY0
──死ぬ。
もしくは、殺される。飢える?
どちらにせよ涼宮 波の人生は終わりだった。昔から目が見えなかった訳ではなく、ある日から徐々に視力を失ったのだ。完全に見えなくなったのは数ヶ月前ほどである。
目の見えない彼女には厳しすぎる環境だ。ましてや今は殺人ゲームの真っ只中。そもそも生存という選択肢などない。
「ここは…海の近く?」
彼女は名前と同じ字をあてる、さざ波が好きだった。
波はゆっくり寝転がり大の字になった。
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:14:35.67 ID:rDg6X8kY0
視力が落ちてからは文字通り『世界が変わっていった』。
医者には完治すると言われた。治療は続けていたが、徐々に悪くなる視力を実感していた。
「涼宮さん! 困ったらいつでも言ってね!」
「私たち友達なんだから当然じゃん」
クラスメイトにそんなことを言われた記憶がある。そのうち学校には行かなく、ふさぎこんでいた。
生活に支障が出始める頃にはやはり友人達の助けを借りることすらなく、虚しい友情にやるせなくなっていた。
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 23:05:39.76 ID:rDg6X8kY0
視力がほぼなくなってからは世界が『美しく見えた』。
眼に映るものが──正確に映っているとは限らないが、ありとあらゆる全てが何よりも美しかった。
残酷だった。彼女はこの美しい世界には手が届かない。
彼女は、彼女自身のすすり泣く声で悪夢から覚醒した。
さざ波の音が聞こえないことにすぐ気がついた。
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