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【バンドリ】友希那「これも試練よ!」リサ「えぇ……」【ガルパ】
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/09(月) 22:19:23.89 ID:cZ13jyLV0
バンドリ、ガルパss
※キャラ崩壊注意
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1507555163
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:24:29.24 ID:cZ13jyLV0
-スタジオ-
ジャンジャガジャジャジャーン!
友希那「……ふぅ、今日はこのくらいかしら」
あこ「はぁ〜、やっと終わったぁ〜!あこ、もう腕が上がらないよぉ…」
燐子「お疲れ様……あこちゃん……でも、あこちゃんの今日のドラムソロ…すごく、良かった…よ?」
あこ「ありがとー!りんりん!りんりんも、こう、ババーンって感じで、超かっこよかったよ!」
紗夜「……ふぅ、まぁ、確かに、今日は皆の演奏が冴えていたように感じますが……」
リサ「お、紗夜が褒めるなんて珍し〜。確かにみんな良かったよね!ね、友希那?」
友希那「……」
紗夜「湊さん?」
リサ「どうしたの?友希那、目を閉じて黙り込んじゃって」
友希那「こんなものではダメよ」
全員「「「「え!?」」」」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:28:21.89 ID:cZ13jyLV0
友希那「今日のような気持ちで演奏をしていたら、駄目だと言ったのよ」
あこ「で、でも、今日の練習は、みんな音も揃ってて、すっごく良かったなって、あこは思うんですけど……」
友希那「確かに、音はそろっていた、パフォーマンスも向上している、けれど……純粋な、音楽への気持ちが伝わってこなかったわ」
燐子「音楽への……気持ち……」
友希那「あこ、あなた、ドラムソロの時、何か音楽以外の、別の何かを考えていなかったかしら?」
あこ「え!!?えっと……実は、ちょっと、お腹すいたなぁって、思ってました」
友希那「その気持ちが、音に入ってしまっているのよ、あなたの味噌ラーメンを食べたいという、気持ちが!」
あこ「へ!!?ど、どうして……あこが味噌ラーメンの気分だって……」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:31:21.16 ID:cZ13jyLV0
友希那「紗夜!」
紗夜「は、はい!」
友希那「あなたも、さっきの曲、サビの部分で音楽以外の、別の事を考えていたでしょう?」
紗夜「!……そ、それは……」
友希那「……」
紗夜「……す、すみません、実は、今日はお昼を食べていなかったので、つい……」
友希那「そう……」
紗夜「っく、私としたことが、集中力が欠けてしまっている証拠ですね。ついペペロンチーノを食べたいなどと……」
友希那「……ペペロンチーノ?」ピクッ
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:35:41.77 ID:cZ13jyLV0
リサ「ま、まぁまぁ友希那、そういうこともあるじゃん?もうそろそろ夜ご飯も近いし……」
友希那「待ってリサ……紗夜、本当のことを言ってちょうだい?」
紗夜「ほ、本当の事ですか?私は、正直に……」
友希那「紗夜」
紗夜「…………」
あこ「さ、紗夜さん?」
紗夜「……ガー」
燐子「え?」
友希那「……紗夜、聞こえないわ、もっと大きな声で!」
紗夜「つ、月見バーガーを!まだ、食べていないと、そ、そう思っていました……」カァ
友希那「…紗夜!」
紗夜「つ、月見チーズバーガー、です」
友希那「えぇ、そうね、あなたは、あの目玉焼きとチーズに心を奪われていたはずだわ、ギターにのって伝わってきたもの」
紗夜「//」カァ
燐子「す、すごい、私たちの演奏を聞いただけで……そんなことまで……」
あこ「うんうん、友希那さん、超カッコいい!」
リサ「か、カッコいいかなぁ?」
リサ(それよりも、顔を手で隠してしゃがみ込む紗夜が可愛すぎるんだけど!)
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:42:39.41 ID:cZ13jyLV0
友希那「リサ」
リサ「え!?次、アタシ!?」
友希那「……今日のおかずは、筑前煮で良いわ。自分の好きなものだからと言って、変な引け目を感じないでちょうだい」
リサ「え、えっと、はい」
リサ(なんでアタシが今日の晩御飯のおかずに悩んでたことを知ってるの!!?)
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:43:56.27 ID:cZ13jyLV0
友希那「最後に……燐子」
燐子「…は、はい!」
友希那「……」
燐子「……」
友希那「……//」カァ
リサ「!?」
友希那「と、兎に角、皆、音楽に集中しきれていないわ!」
紗夜(し、白金さん)
リサ(一体何を……)
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:48:49.50 ID:cZ13jyLV0
友希那「私たち、Roseliaは頂点を目指すバンド……演奏中に音楽以外の事を考えて集中できていないようでは困るわ」
紗夜「……」
あこ「……」
燐子「……」
リサ(うぅ、確かに、今日は後半ちょっと疲れてきてて集中できてなかったかも。こういう時に、一喝してまとめられる友希那って、やっぱりリーダーとして、頼りになるっていうか……すごいよ)
友希那「……なので、私たち、Roseliaは今週末、強化合宿を行うわ」
全員「「「「え!?」」」」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/09(月) 22:54:42.13 ID:cZ13jyLV0
友希那「合宿と言っても、遊びに行くわけではないわ。集中力を養うために、たまには、違う環境、静かな場所で、自分の音楽を見つめ直す必要があると、そう思っただけよ。それができるのなら、別に合宿という形でなくても構わない」
友希那「少なくとも、私たちRoseliaが次のステップへと進むためにはこのままただ練習をこなすだけでは駄目と、そう判断したの」
紗夜「なるほど……流石は湊さん……!確かにスタジオで練習を続けるだけでは限界が……私に異論はありません」
あこ「合宿!!うん!!あこも、賛成賛成!!大賛成!Roseliaのみんなと合宿何て本当、最高ですよ!」
燐子「し、静かな場所で、みんなとだったら……はい、私も賛成です」
リサ「……」
友希那「リサ?」
リサ「え?いや、その、うん、アタシも良いと思うよ!?」
リサ(うっそ、友希那が自分から合宿だなんて、そんなことあるんだ……なんか、感動して泣いちゃいそう……)
友希那「では、決まりね。実は父さ……父の知り合いがちょうど施設を貸してくれると言っているの、機材も揃っているらしいし、今週末、そこで合宿にするわ。詳しいことは、後でリサから聞いてちょうだい」
リサ(あ、でもそういうことはアタシがやるんだ……でも、ちょっと、安心したかも)
あこ「はい!!うわーどうしよう、あこ、今からすっごくドキドキしてきちゃいました!」
紗夜「ちょっと、宇田川さん、落ち着いて。まったく……遊びに行くわけではないんですから」
リサ「あはは、なーんていって、紗夜も口元にやけてるよ〜?」
紗夜「わ、私は別に……」
ワイワイキャキャ
友希那「……」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/10(火) 06:35:54.15 ID:m0lo1Sp5o
りんりん一体何を…
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 21:37:21.32 ID:uMNKwDfT0
-合宿当日 駅前-
あこ「すみませーん!お待たせしました!」タタタ
紗夜「遅いですよ!宇田川さん。白金さん!もう皆揃っています」
燐子「ご、ごめんなさい、あの、でも、時間まだ5分前……」ハァハァ
紗夜「え……」
リサ「あはは、紗夜ってば。ワクワクして30分前には来てたもんねー」
紗夜「ち、ちが、時計が、ずれていたんです!時計が!……すみません、宇田川さん、白金さん」
燐子「いえ、だって私も……すごく楽しみで……」
友希那「……皆、そろったわね…………」
リサ「あこ〜、ちゃんと歯ブラシ持ってきた〜?」
あこ「うん!この、闇の力を宿した、聖なる……えーっと…」
燐子「グングニル……」
あこ「そう!グングニルハブ・ラーシュで!あこの歯は今日もピカピカなのであった〜!」
リサ「あははっ!すっごい強そうな歯ブラシ持ってきたんだね〜あこは〜」
燐子「ふふ……」
紗夜「……」
友希那「……さて、準備は万端のようね……でも、出発する前に、聞かせてちょうだい」
友希那「あなたたちは、本当にRoseliaに全てをささげる覚悟はある?」
全員「「「「っ!!」」」」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 21:44:36.51 ID:uMNKwDfT0
燐子「……覚……悟」
友希那「えぇ、初めに言っておくけど、今回の合宿……生半可ではないわ」
友希那「きっと、逃げ出したい、音楽なんてやめてしまいたいと、そう思う時が来るかもしれない……」
あこ「…」ゴク
紗夜(あの湊さんが、そこまで……)
友希那「……あなたたちに、それに耐えるだけの覚悟はある?」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 22:38:34.53 ID:uMNKwDfT0
紗夜「……愚問ですね」
リサ「当然♪」
あこ「あこ、友希那さんにどこまでも付いて行きます!」
燐子「わ、私も……!」
友希那「あなたたち……それを聞いて安心したわ……じゃあ……行くわよ!」
全員「「「「はい(うん!)!!!」」」」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 22:43:28.87 ID:uMNKwDfT0
-山-
紗夜「……」
あこ「……」
燐子「……」
リサ「……」
リサ「え〜っと、友希那?ここって……」
友希那「ここは……」
友希那「寺よ」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 23:01:47.25 ID:uMNKwDfT0
リサ「寺……あ〜、うん、それは見ればわかるんだけど……」
紗夜「……なるほど、流石は湊さん」
リサ「え?」
友希那「フ、紗夜はわかってくれたみたいね」
あこ「ど、どういうことですか、紗夜さん!」
紗夜「ふ、簡単なロジックですよ、ここでRoseliaの今後を祈願してから、合宿場へ移動する、そういうことですね?湊さん」
友希那「いえ、全然違うわ。ここがその合宿所そのものよ」
紗夜「え?」
友希那「静かに自分を見つめ直す……私には、寺しか、思いつかなかったわ」ファサ
紗夜・あこ「……」ポカン
リサ「え〜っと、ま、まぁ!こういう所で、練習っていうのも、たまには悪くない、かも、だよ!?」
あこ「……」
燐子「……」
リサ(う、うわ〜、みんな見るからにテンション下がっちゃってるじゃん!)
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 23:02:34.38 ID:uMNKwDfT0
友希那「……」ザッザ
紗夜「……」ザッザ
リサ「……」ザッザ
燐子「……?……ああああ!!!!」
友希那「!な、何事!?」
リサ「燐子、どうしたの!?む、虫でも出た!?」
燐子「あ、あぁぁ、あぁぁ、こ、ここ、電波が一つも入ってなくて」圏外
リサ「え?あ〜……まぁ、これだけ山奥じゃ仕方ないよね」
燐子「連続……ログインボーナス……」ズゥン
あこ「りんりん〜、元気出してよぉ」
友希那「……早速、試練が訪れたみたいね」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 23:15:07.31 ID:uMNKwDfT0
-寺-
友希那「今日は……よろしくお願いします」
全員「「「「よ、よろしくお願いします!」」」」
住職「はい、こちらこそ。では早速始めましょうか……」
友希那「えぇ、よろしくお願いします」
紗夜(……湊さんは、私たちをこんなところに連れてきて……)
あこ(一体、何をさせるつもりなんだろう…)
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 23:19:54.19 ID:uMNKwDfT0
住職「カッ!」バシン!
あこ「うわぁ!ご、ごめんなさーい!」
友希那「……」
リサ(うわぁ、あこ、これで何回目?)
紗夜(座禅……テレビで見たことはありますが、実際に体験するのは初めてですね……少しでも余計な雑念が入ると……)
住職「カッ!」バシン!
紗夜「っく」
紗夜(このように、住職に警策で肩を叩かれるというわけですか……)
紗夜(……集中……集中……いえ、無にするという意味では、今は音楽の事だけを考えましょう……)
紗夜(ギター……音楽……練習……)
-------
----
---
-
紗夜「練習……練習……」
紗夜(そう、私は今日もギターの練習、それ以外、何もいらない、そう、何も……!)ギュイーン
日菜「……お姉ちゃん!あそぼ!」ポン!
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 23:24:31.62 ID:uMNKwDfT0
紗夜「日菜!……悪いけど、私は今ギターにだけ集中したいの」ギュイーン!
日菜「えぇ〜!そんなぁ……」シュン
紗夜「あなたも、遊んでないで、少しは練習したらどう?」
日菜「ん〜……あ!じゃあ、お姉ちゃんが、ギター教えてくれる?」
紗夜「ど、どうしてそうなるの!?」
日菜「だって、あたし、お姉ちゃんのこと、だーいすきだもん!」
紗夜「日菜……「カツ!」!?」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/10(火) 23:26:10.36 ID:uMNKwDfT0
紗夜「っは!だ、ダメよ、私は今は、音楽の事だけ……」
日菜「お姉ちゃん、あたしの事も忘れちゃうの……」
紗夜「日菜、いえ、これは……「カツ!」」
日菜「おねえちゃ〜ん……」バシューン
紗夜「ひ、日菜!!!」
---
--
-
住職「カツカツカツ!ハァハァ……」バシンバシンバシン
紗夜「うぅ、ひ、日菜……ち、違うのこれは……」
燐子「ひ、氷川さん……」
リサ「うわぁ……或る意味、すごい集中力だね……」
友希那「えぇ……さすがは紗夜……」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/11(水) 00:38:23.92 ID:wD1E9E54o
4コマで紗夜のシスコンが露呈したから面白い
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:12:26.77 ID:mFyYCFnN0
-写経-
あこ「我の竜の力を秘めし、この右手にかかれば…………うぅ、でもやっぱりお経をなぞるだけなんて、疲れるよぉ……」
友希那「……この感じ、何か、新しいフレーズが思い浮かぶかもしれないわ……」
リサ(……Roseliaがお経を歌詞にするなんて嫌だなぁ)
燐子「……」モクモク
紗夜「……日菜……」ボー
-掃除-
リサ「今度は、掃除ぃ!?」タタタ
友希那「……使わせてもらうのだから、仕方ないわ……」タタタ
-滝行-
ズドドドド!
リサ「友希那ああああ!」
友希那「リサああああ」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:18:21.19 ID:mFyYCFnN0
-夜-
リサ「はぁ疲れた〜!修行のあとは、練習までして……中々、ハードな一日だったね……」
あこ「うん……あこもすっごく疲れた……でも、こう、聖なる力を取り込んでこう、ぐわーってパワーアップできた!……ような気がする!」
燐子「……あ、あの、氷川さん……大丈夫、ですか?」
紗夜「……日菜……」ボー
友希那「どうも、元気がないわね紗夜……修行に耐えられなかったのかしら」
リサ「っていうよりこれは……」
リサ(妹分が不足してる、って感じかな……)
紗夜「ギター……日菜……音楽……日菜……」ブツブツ
あこ「もう!おねーちゃん!しっかりしてよ!……なんて」
紗夜「!!?」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:19:46.92 ID:mFyYCFnN0
リサ「あっはっは、日菜の真似?似てる似てる!」
あこ「本当〜!?ふっふっふ、あこはおねーちゃん持ちのリアル妹だかr」ガシィ!
紗夜「……日菜?……日菜なのね?」ジー
あこ「え?……え?ちょ、さ、紗夜さん!?」
紗夜「日菜……ごめんなさい」ギュ
あこ「」
友希那「」
リサ「ど、どういうこと……」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:30:32.25 ID:mFyYCFnN0
-10分後-
紗夜「……」
あこ「さ、紗夜さん!」
紗夜「……」
あこ「……お、おねーちゃん!」
紗夜「……日菜」
あこ「も〜!しっかりしてくださいよ〜!」
友希那「……あこ、これも試練よ……紗夜の事、頼んだわよ」
あこ「そんなぁ〜……」
リサ(……あこのこと抱っこして膝にのせて……この光景、日菜が見たら目を開いたまま怒りそうだなぁ〜……写メとっとこ)ピロリン
紗夜「はぁ、湊さんたちはさっきから何を言っているのですが、私は普通です!……そうでしょう、日菜?」
あこ「う、うん、そうだね、おねーちゃん……」
あこ(で、でも、何だか普段より紗夜さん優しい……!)
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:34:23.89 ID:mFyYCFnN0
ガララ
住職「皆さん、お待たせしました。食事をお持ちしました」
リサ「お、待ってました!」
あこ「ご飯!あこ、もうおなかぺこぺこ〜!」ヒョイ
紗夜「あ……今日は、別に隣で食べても構いませんよ?」プイ
あこ「え?あ、う、うん」
あこ(うわあああ、何だか、優しい紗夜さん新鮮でおかしいよおおぉぉ……)
リサ「気になるメニューは……っと」
住職「野菜と山菜たっぷりの栄養満点、精進料理ですよ」
友希那・紗夜・あこ・燐子「「「「!?」」」」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:35:09.58 ID:mFyYCFnN0
燐子「せ、セロリ……!」
住職「栄養満点ですよ」
あこ「ぴ、ぴーまん!?」
紗夜「にんじん……!?」
住職「どれもうちの畑でとれた新鮮なものです」
友希那「……」
リサ「友希那〜、ピーマンだべられるようになったんだっけ?」
友希那「あ、当たり前よ」
友希那「……」ダラダラ
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:42:33.98 ID:mFyYCFnN0
カチ……カチ……
友希那「……」
紗夜「……」
あこ「……」
燐子「……」
リサ「……」モグモグ
友希那「これも……試練よ」
リサ「えぇ……」
紗夜「はい、今日一番の難関と言っても差し支えないでしょう」
あこ「こんなボス……あこ逃げ出したいよぉ!」
燐子「うぅ、セロリ……」
友希那「皆、わかってるわね。私たち、Roseliaに、お残しは許されないわ!」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/11(水) 22:45:24.52 ID:mFyYCFnN0
リサ「あっはっは、全く、みんな野菜くらいで大げさだなぁ〜こんなに美味しいのに〜」
住職「あぁ、そうそう、最近の若い女の子たち向けに、ほら、こんなものも作ってありますよ」
住職「グリーンスムージーです」ドン!
リサ「」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 21:31:28.65 ID:qZ+ywQ8C0
-寝室-
友希那「……はぁ、何だかどっと疲れたわ……」
紗夜「えぇ……野菜を否定するつもりはありませんが、にんじんを入れるセンスはいただけませんね」
あこ「ん〜……」
紗夜「宇田川さん、キチンと寝る前に歯を磨かなければいけませんよ」
リサ(あ、正気に戻ったんだ)
あこ「ん〜……は〜い、おね〜ちゃん……」フラフラ
紗夜「!!……ま、全く……ほら、こっちですよ、宇田川さん」ッス
トコトコ…
リサ(へぇ、紗夜ってば、ちょっと丸くなった?今度、アタシもやってみようかな。おねーちゃんって言って……あれ?)
燐子「」カタカタカタカタ
リサ「燐子〜?どうかした?」
燐子「い、今井さん、私、私、もうだめです!」
リサ「ちょ、どうしたのさ、燐子」
燐子「携帯が圏外で、落ち着かなくて!!…え、駅まで行ってきます!」ッバ
リサ「うわ!ちょ、落ち着いて燐子!もう夜だし、危ないよ?それに、明日になれば下山できるんだし……」
燐子「でも、でも、思い出したんです。今日で、連続ログインボーナス600日目……早く、早くインしないと……」ジタバタ
リサ(う、燐子ってば、すごい力。やるって決めたときの燐子ってば、本当行動力高いんだよね……)
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 21:33:15.54 ID:qZ+ywQ8C0
友希那「……」
燐子「ちょっと友希那!見てないで手伝ってよ〜!」
友希那「……燐子、その、連続ログインボーナス?というのはそれほど重要なものなのかしら?」
燐子「は、はい、連続ログイン600日ボーナスは、無償で10連分の召喚石がもらえるんです……おこづかいをあまり使えないから、このガチャが、楽しみで……」
友希那「……そう……諦めなさい」スク
リサ「ほら、友希那もこういってるし……ガチャガチャならほら、今度商店街で奢ってあげるからさ」
燐子「今井さん……」
燐子(今井さんってゲームの事を全部ファミコンって、言いそう……)
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 21:34:40.08 ID:qZ+ywQ8C0
友希那「いいえ、あきらめるのはあなたよ、リサ」
リサ「!?」
友希那「燐子、私はそのログインボーナスがどんなものかはわからないけれど……きっと大切なものなのでしょう?」
友希那「もがいて、あきらめたくないほどに……!」
燐子「友希那さん……!」
〜締めの時に流れるピアノの音〜
燐子「え、えっと……正直、そこまででは……」
友希那「……」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 21:35:36.97 ID:qZ+ywQ8C0
燐子「でも、こう、圏外だと、落ち着かなくて……」ソワソワ
リサ「もう、しょうがないなぁ〜……ほら、じゃあ、何かやって、気を紛らわせよ!トランプとか」
燐子「今井さん……はい……」
友希那「……」
リサ「ほらほら、友希那も座って。えっと、あったあった」
友希那「私は別に……」
リサ「まぁまぁ、たまにはさ」
友希那「……ババ抜きしか知らないわよ」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 21:37:45.05 ID:qZ+ywQ8C0
-10分後-
あこ「すぅ……すぅ……」
紗夜「すぅ……」
友希那「な、中々やるわね!燐子」
燐子「ゆ、友希那さんも!」
リサ「残り1枚をかけて、白熱の展開が続いてるけど……そろそろあたし暇なんだけどなぁ〜」
友希那(……右、左、どっちなの?わからない、読めない、燐子の顔……)
友希那(……さっきは左を引いたから、ここは、右で攻めてみようかしら……)
燐子「……」ススス
友希那「!!!??」
友希那(ひ、左側が、わずかに突き出してきたわ……!?)
燐子「……」
友希那(試しているの燐子?私にそのカードを引けるかどうかを……その、ジョーカーを!?)
友希那(でも、控えめな燐子の性格を考えると……私に勝たせようとして、わざと、少し突き出してきたのかもしれないわ……でもやっぱりジョーカーは突き出した……)
燐子「……」チラ
友希那「……!!!!!?????」
友希那(わ、わずかに、左側に目配せしたわ!!?どうなっているの、そちらに、まさかジョーカーが……!?危うく、騙されるところだった…!)
リサ「え〜っと、もう、先には歯、磨いているよ〜」
燐子「……」ッス
友希那(燐子が鼻を触った!!)
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 21:42:57.92 ID:qZ+ywQ8C0
---------
------
--
チュンチュン……
あこ「ん〜!おはようございます!」
紗夜「おはようございます。宇田川さん、少しボリュームを下げてください。まだ湊さんたちは寝ているらしくて……」
あこ「え、そうなんですか?……って、うわ〜……」
友希那「迷う時こそ……深呼吸……すぅ……して……」
燐子「すぅ…………スタンダップ……すぅ……」
あこ「か、カードを突き出しまま二人とも寝てる……!」
紗夜「そっとしておきましょう……」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:23:11.40 ID:qZ+ywQ8C0
その後も容赦なく襲いかかる試練の数々……
住職「今朝も精進料理です」
友希那「……」
しかし、その試練も、絆の力で乗り越えるRoselia一行……
紗夜「し、白金さん、にんじん、お好きでしたよね、セロリと交換を……」
燐子「は、はい」
友希那「り、リサ!」
リサ「まぁ、一口がんばろっか」
友希那「」
そして…………!!
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:24:37.55 ID:qZ+ywQ8C0
-午後 ライブハウス(楽屋)-
あこ「あの地獄のような修行を乗り越え、闇の悪魔、あこはえーっと」
燐子「黄昏より昏き深淵より……」
あこ「そう!昏き深淵より這いあがってきたのだ〜!」
紗夜「宇田川さん、白金さん、無駄口はやめてください……ライブに集中を……」
リサ「まさか、お寺からライブハウスに直行だなんてね……相当ハードスケジュールだよね……」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:27:32.72 ID:qZ+ywQ8C0
友希那「……皆、今回の合宿の目的を、覚えているかしら」
あこ「それは、えっと……」
紗夜「集中力が足りないからそれを養うためと、そういっていましたね、湊さん」
友希那「ええ、今のあなたたちは修行のおかげで格段に集中力が上がったはずよ……そして何よりあなたたちにもわかるはず」
友希那「音楽で気持ちが伝わる、あの感覚が……!」
リサ(……本当かな〜……)
燐子(で、でも友希那が言うのなら、そうなのかもって、思えてくる……)
友希那「今、皆の気持ちは一つになっているはずよ!さぁ、行くわよ!」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:29:20.09 ID:qZ+ywQ8C0
-ステージ-
ワーワー!!
リサ(!こ、この感覚)ジャーン
紗夜(あの時と、違う!?音が、でも、それより皆の気持ちが……)ギュイーン!
燐子(一つに……!)ジャガジャーン!
友希那「……ヒーローイックアドベンっ!!」
あこ(なんていうか、こう!)ダダン!
全員(((((お肉を!食べたい!!)))))
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:30:33.79 ID:qZ+ywQ8C0
-ステージ終了-
〜締めのピアノのBGM〜
紗夜「ようやくわかりました、音から、考えていることが伝わってくる感覚が……」
あこ「うん!あこも、みんなの気持ちがすっごく伝わってきた!」
友希那「分かってくれたかしら?」
リサ「うんうん。みんなが「焼肉」を食べたい気持ち、アタシにもすっごい伝わってきた!」
紗夜「は?」
あこ「え?」
燐子「えぇ……?」
友希那「……」
リサ「あ、あれ?」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:33:25.65 ID:qZ+ywQ8C0
リサ「……えっと、り、燐子は何が食べたいの?」
燐子「わ、私は、ローストビーフを……」
あこ「え〜、あこ〜、牛より豚肉のシャブシャブ気分だよ〜」
紗夜「皆さん、ここは常識的に考えて……目玉焼きハンバーグではないでしょうか?」
友希那「何を言っているの、ここはチキン南蛮で心が一つになるべきところよ」
全員「「「「「…………」」」」」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/12(木) 23:35:25.26 ID:qZ+ywQ8C0
友希那「ふふ、いえ、でも私たちはこれで良いのかもしれないわね」
リサ「え、どいうこと友希那?」
友希那「Roseliaに馴れ合いはいらない……皆、各自で好きなものを食べに行きましょう……!」
そう言いつつも、皆でサイゼリアに行くロゼリア一行は今日も仲良しであった。
完
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/13(金) 06:50:44.08 ID:FKcq9zvEo
あこさよの可能性を見た
乙
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/01(水) 22:31:15.35 ID:GT/3lchWo
ロゼリアといえば、焼肉でしょ!
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