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百合子「コイスルオトメ」
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1 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 20:52:35.67 ID:cwmawftP0
ある日
七尾百合子「はぁ………………」
望月杏奈「百合子さん、どうか、したの?」
百合子「うぇぇっ!?あ、杏奈ちゃんいたの!?」
杏奈「ぁ……も、もしかして、じゃまだった?」
百合子「う、ううん!!そんなことないよ!ちょっとびっくりしちゃっただけだから!」
杏奈「なら、よかった……でも、百合子さん、ため息ついてたよね?」
百合子「へ!?あぁいや、うん、ちょっと…………」アワアワ
杏奈「…………ちょっと?」
百合子「し、しごと!ちょっとお仕事のことで悩んでたの!」
杏奈「そうなの……?杏奈、相談にのるよ?」
百合子「ううん!別に大したことじゃないから、うん!ありがとう!」
杏奈「ほんとに……?」
百合子「本当に!あっ、私レッスン行かなきゃ、杏奈ちゃんまたね!!」
杏奈「あっ……百合子、さん…………」
百合子「ほんとに大丈夫だからー!!」ピューン
杏奈「…………本、忘れてる……………………」
杏奈「……?なにか書いてある」ペラッ
杏奈「!」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1507290755
2 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 20:54:12.02 ID:cwmawftP0
会議室
杏奈「みんな、いる……?」
春日未来「急にどうしたの杏奈ちゃん、いきなり乙女ストーム!会議をやるって」
伊吹翼「あれ?そういえば百合子がいないけど……?」
真壁瑞希「望月さんから集合の声がかかるとは、珍しいですね…………どきどき」
杏奈「……最近の百合子さん、元気がないと、思わない?」
未来「百合子ちゃんの、元気がない?」
翼「うーん…………そういえば」
瑞希「そう言われると最近、ため息をついていることが多いですね」
杏奈「百合子さん、いつも持ってる本、忘れていったんだけど…………こんなこと、書いてた」スッ
「「「?」」」
3 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 20:55:28.67 ID:cwmawftP0
『プロデューサーさんと、手をつなぎたい』
「「おぉ……………………」」
未来「?べつに普通に手を繋げばいいんじゃないの?」
翼「未来、違う違う」
瑞希「これが噂に聞く、"コイスルオトメ"というものですか…………きゅんきゅん」
杏奈「最近の百合子さん、よくプロデューサーさんのこと、見てる」
翼「あー…………言われてみれば」
未来「ほぇー……つまり、百合子ちゃんはプロデューサーさんがすきなんだね」
杏奈「たぶん。…………杏奈、なんとかしたい」
翼「……杏奈、いつになくやる気じゃない?」
杏奈「百合子さんが落ち込んでるところ、見たくない、から」
瑞希「それで乙女ストーム!ですか。これは熱い展開だぞ……めらめら」
杏奈「うん…………」
杏奈「みんなの力、貸してほしい」
4 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 20:57:48.01 ID:cwmawftP0
Growing Storm! ミリシタ実装記念作品
※一部アイドルに関する独自の解釈があります
5 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 20:59:27.65 ID:cwmawftP0
当日
事務所
杏奈「……………………」ピコビコ
コイ、ヲシタナラ、コイ、ヲシタヒョウジョウ。♪
杏奈「!」ピッ
瑞希『望月さん?萩原さんから、準備できたと』
杏奈「分かった…………じゃあ、始める」
瑞希『わかりました、では打ち合わせの通りにいきます……がんばるぞ』
杏奈「うん……お願い」
ピッ
ピコンッ
【プロデューサーさんと手をつなぎたい大作戦!(4)】
もちづきあんな/vivid rabit 『作戦スタートっ!(>▽<)/』
未来「!」コクッ
翼「!」コクッ
6 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:01:15.55 ID:cwmawftP0
プロデューサー(以下、P)「……………………」カタカタ
未来「プロデューサーさーん、ちょっと休憩しませんかー?」
P「ん?……あー、ちょっと待ってくれ、この書類だけ終わらしちゃうから」カタカタ
翼「まぁまぁ、最近頑張りすぎですし、ちょっとくらい、いいんじゃないですかー?」
P「むぅ……いや、しかし…………」
音無小鳥「大丈夫ですよ?その書類、私がやっておきますから」
P「えっ?いや、それは」
小鳥「いえいえ、翼ちゃんの言うとおり、たまには休憩も大事ですし…………それに、みんなとのスキンシップは、もっと大事でしょう?」
P「それは…………そうですけど」
未来「ですよね!ですからプロデューサーさん、ちょっとお散歩に行きませんか?」
P「……うん、最近クルマ移動が多かったし、たまには歩きたいかな」
翼「じゃ、決まりってことで!」
P「まてまてそんなに急かすな……じゃあすいません、ちょっとお願いします」
小鳥「行ってらっしゃーい」
ガチャ バタン
小鳥「…………」グッ
杏奈「…………」グッ
7 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:02:41.06 ID:cwmawftP0
杏奈(あの会議のあと、杏奈たちは百合子さんにバレないように、こっそり準備を進めた)
杏奈(奥手な百合子さんにどうやって手を出させるか、空いてる日はいつか、何が必要か……)
杏奈(もちろんプロデューサーさんにも内緒。知ったら勝手に手をつないじゃうから)
杏奈(いろんな条件がありすぎて、どうしようかと困っていたけど……)
河原
瑞希(百合子さんが、自発的にプロデューサーさんと手を繋ぐ方法)
瑞希(それ自体は、特に意図しない形でも良い……という結論に至りました。要は、きっかけさえ掴めればいいのです)
瑞希(というわけで、偶然でもいいので何とかして手を繋がせようと検討したのですが……)
小鳥『プロデューサーさんを落とし穴に落として、百合子ちゃんが助ける……というのは、どうかしら?』
小鳥『スケジュール調整?できるわよ?』
小鳥『あぁ、プロデューサーさん?あの人ああ見えていろいろ鈍いから平気よ』
瑞希(そばで聞いていた小鳥さんの作戦が採用されました)
8 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:05:14.87 ID:cwmawftP0
散歩道
翼(そして、作戦はこう)
翼(近くの河原に落とし穴を作って、そこに百合子とプロデューサーさんを呼び出す)
翼(百合子には先に待っててもらって、プロデューサーさんは遅れてくるように私と未来で誘導して……)
未来(途中で別れて百合子ちゃんに会ったプロデューサーは……落とし穴にズボッと落ちる!)
未来(もちろん百合子ちゃんは穴に落ちたプロデューサーさんを助けようとするから、自然と手をつなげる……というわけ)
P「未来?なんか楽しそうな顔してるな」
未来「うぇっ!?い、いやあ、その……プロデューサーさんとの散歩、楽しいなぁって……でへへ〜」
杏奈(落とし穴は雪歩さんに協力してもらって作った。瑞希さんは周囲の確認で現場待機、杏奈が全体を指揮する)
杏奈(作戦はカンペキ…………!あとは)
杏奈「プロデューサーさんが来るのを待つだ…………!!!?」
杏奈「……百合子さん、呼んで、ない」マッサオ
9 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:06:49.82 ID:cwmawftP0
未来「でへへ〜、やっぱりくさいですよね〜」
P「ははは、それはくさいなぁ」
ドキドキモットハージケテー♪
未来「あれ?杏奈ちゃん……私のケータイじゃないみたい」
翼「あ、私だ。ちょっとあっち行ってますね」
P「おう」
ピッ
翼「もしもし〜?」
杏奈『ど、どうしよう…………』
翼「ん?なにかあったの?」
杏奈『百合子、さん……河原に、呼んで、ない…………』
エェ〜ッ!?
P「!?な、何かあったのか!?」
未来「まさか、なにかトラブルが!?」
P「ん?未来、なにか知ってるのか?」
未来「え゛っ……い、いやぁ〜、と、特に何も無いですけど……」ダラダラ
P「???」
10 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:09:01.07 ID:cwmawftP0
翼「どうするの?もう落とし穴の近くまで来てるんだけど……」
杏奈『と、とにかく……百合子さん、来るまで、時間かせぎ、して……!!』
翼「おっけー、じゃあ、百合子が来たら瑞希ちゃんに連絡するよう、言っといてね!」
杏奈『わかった……!』
ピッ
翼「プロデューサーさーん!」
P「翼、杏奈から何かあったのか?なにかトラブルとか……」
翼「い、いや〜……そんなに大したことじゃ、なかったですよ〜」アセアセ
P「そ、そうか?」
翼「えっと、それより……この近くに、すっごく気になってたケーキ屋さんがあって〜プロデューサーさんと食べたいなぁ〜って」
P「ケーキ屋?」
未来「え?でも、かわら」
翼(未来!いまは私に合わせて!!)パクパク
未来「!…………そ、そうですねっ!私も、翼ちゃんオススメのケーキ、気になるなぁ!」
P「?……いや、でもケーキ屋で休んでたら、流石に時間が……」
翼「プロデューサーさーん……だめぇ?」ウルウル
P「ダメじゃねぇ!俺もケーキ食べたくなってきたぞぉ!!」
翼「やったぁ!」
11 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:10:22.73 ID:cwmawftP0
ピコンッ
もちづきあんな/vivid rabit『百合子さん』
LilyKnight/Yuriko Nanao『どうしたの?』
もちづきあんな/vivid rabit『いま大丈夫?』
LilyKnight/Yuriko Nanao『うん』
もちづきあんな/vivid rabit『すぐに』
もちづきあんな/vivid rabit『行ってほしい場所があるんだけど』
12 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:12:41.48 ID:cwmawftP0
LilyKnight/Yuriko Nanao『場所?』
LilyKnight/Yuriko Nanao『迎えにとか?』
もちづきあんな/vivid rabit『劇場から少し歩いたところの 、橋の近く』
もちづきあんな/vivid rabit『違う』
LilyKnight/Yuriko Nanao『何かあったの?』
もちづきあんな/vivid rabit『とにかく行ってほしいの』
もちづきあんな/vivid rabit『なるべくすぐにお願い!』
LilyKnight/Yuriko Nanao『いいよ、行ってみるね』
LilyKnight/Yuriko Nanao『学校からだから』
もちづきあんな/vivid rabit『ありがとう!』
LilyKnight/Yuriko Nanao『30分くらいかかるかも』
もちづきあんな/vivid rabit『おっけー!』
ピロリンッ
百合子「どうしたんだろ、杏奈ちゃん」
13 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:14:58.13 ID:cwmawftP0
河原
瑞希(望月さんから連絡が来ました。七尾さんがここに来るまで、30分くらい時間を稼ぐそうです)
瑞希(しかし、ここは定番のランニングスポットが近く、七尾さんが来ると騒ぎになりそうです)
瑞希(つまり、七尾さんが来るまで、人の注意をそらす必要があります……つまり)
瑞希「私に注意が集まれば、大丈夫……!そして、私ができることといえば…………!!」
お前らA「ん?あそこにいるの、なんか見覚えないか?」
お前らB「え?どこだ…………あれ?あれってまさか」
瑞希「れでぃーす、あーんど、じぇんとるめーん。みなさま、真壁瑞希の即興マジックショーが、はじまりますよ」
お前らA「すげぇ!瑞希ちゃんのマジックショーだと!?」
お前らB「オレ瑞希ちゃんの大ファンなんだよ!」
瑞希「ありがとうございます。それではまずは、このシルクハットから」
瑞希「見ての通り、タネも仕掛けもありませんが……このステキなステッキで……わん、つー、すりーっ」トントン
バサバサーッ!!
お前らAB「うおおおお!?」
瑞希「はい、このとおり……えっへん」
瑞希(周囲の視線が集まってきました…………このまま時間を稼ぎましょう)
14 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:16:33.90 ID:cwmawftP0
ケーキ屋
翼「ん〜〜っ!やっぱりここのチーズケーキ最高〜!!」キラキラ
未来「このフルーツタルト、とっても美味しいです!」
P「ははは、そりゃよかったなぁ……しかし本当に美味いなこのプリン。みんなに買って帰るか」
翼「……プロデューサーさ〜ん?」
P「ん?」
翼「はい、あ〜ん?」
P「!?」
未来「あーっ、プロデューサーさんズルーい!」
P「いやいやいやいや、翼、何してんだお前!?」
翼「え〜っ?だって、このケーキ食べたそうにしていたから、あ〜んしてるんですよ?」
P「そ、そんなわけないだろ……翼、ほら、人の目をあるから、な?」
翼「……だめぇ?」ウルウル
P「………………あーん」
15 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:18:19.66 ID:cwmawftP0
ヒョイッ パクッ
未来「ん〜っ!ありがとう翼ちゃん!」モグモグ
翼「あれぇ〜?プロデューサーさん、もしかして、自分にくれるんだと思ってました〜?」ニヤニヤ
P「………2人とも、後でレッスン入れておくな」
みらつば「「えぇ〜っ!?」」
P「大人をからかうんじゃありません!!」
翼(でも、あーんした時の慌てよう……)
未来(プロデューサーさん、意外と子供っぽいところもあるし……なりより)
みらつば「「いろいろにぶすぎるよねぇ……」」
P「レッスン場空いてるみたいだから2、3時間くらいみっちりやってこい」
みらつば「「えぇ〜っ!?」」
16 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:22:37.91 ID:cwmawftP0
河原
百合子「杏奈ちゃんが言ってたところ…………このあたりかな?」
川沿い
瑞希「はい、ここに縦じまのハンカチがあります。タネも仕掛けもありませんが、ハンカチをこうやって手の中で揉むと……なんと、縦じまのハンカチが横じまになりました」
ワハハハハ!!
瑞希(師匠のネタまでやることになるとは……時間稼ぎも、そろそろ限界が近いですね……)
事務所
杏奈(百合子さん……まだ…………!?)ソワソワ
17 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:24:14.63 ID:cwmawftP0
アリガトウゴザイマシター
P「さて、じゃあそろそろ帰ろうか」
翼「あ、あ〜…………そ、そうですね……」
P「?」
翼(まずいまずい〜!このままだとプロデューサーさん、帰っちゃうよ……!?)
翼(でも、ヘタに出て勘繰られちゃうのもマズいし……ど、どうしよう……!)
未来「………………プロデューサーさん!!」
P「うぉっ!?」
翼「み、未来!?」
18 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:26:43.81 ID:cwmawftP0
未来「えっと、その……お、お願いがあるんです!」
P「ど、どうした急に?」
未来「今すぐ……いますぐに、河原に行ってくれませんか!?」
翼「未来!?ちょっと、急に」
未来「いいの!!とにかく、行ってほしいんです!」
P「河原?って、たしか、そこの橋のことか?」
未来「はい!」
P「そ、そうか……じゃあ、いっしょに」
未来「ダメです!プロデューサーさんが、ひとりで行かないと……!」
P「お、俺ひとりでか?」
翼「うぅ…………もうっ!プロデューサーさん、私からもお願い!!」
P「し、しかし、どうして急に河原なんか」
未来「…………それは………………………」ウツムキ
P「……翼、もしかして俺を散歩に誘ったのは、これが目的なのか?」
翼「…………うん」
P「……どうしても、理由は言えないんだな?」
みらつば「「……………………はい」」
19 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:27:48.99 ID:cwmawftP0
P「…………わかった。とにかく、行ってみるよ」
みらつば「「!!」」パアアッ
P「お前たちが何か考えてることは分かった……でもお前たちのことだ、悪いことには、ならないんだろ?」
未来「もちろんっ!」
P「先に帰っててくれ。気をつけろよ?」
翼「はーいっ!」
河原
百合子「この辺かな……?あ、看板…………」
看板【ここで待て!】
百合子「?」
20 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:29:18.71 ID:cwmawftP0
瑞希(!!あれは、百合子さん!)
瑞希「みなさま、申し訳ありませんが、これが最後の手品です……ごめんね」
エー?
瑞希「最後はド派手に脱出マジックでいきましょう……!見ての通り、このテーブルとテーブルクロスには、何のタネも仕掛けもありませんが……?」
瑞希「私がテーブルに隠れたところで、みなさん、わーんつーすりー!……と声をかけてください」
ハーイ
瑞希「それではいきます……」モゾモゾ
瑞希「…………せーの」
ワーンツ
瑞希「って言ったらお願いしますね?」ヒョコッ
ワハハハハ
瑞希「おほん、ちょっとおふざけが過ぎました…………それではいきます。せーのっ」
お前ら「「「「わーん……つー……すりー!」」」」
バサッ
お前らA「えっ……………?」
お前らB「いない……?」
ウオオオオオオ!?
21 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:31:26.37 ID:cwmawftP0
河原
百合子「ここで待て、っていわれても……杏奈ちゃん、どうしたんだろう……?」
百合子「…………………はぁ」
百合子(最近、ずっとプロデューサーさんのことばかり、だなぁ…………)ポワポワ
ふとしたことから出会ったお姫様と王子様が、お互い愛し合って、障害を乗り越えて結ばれる。
よくあるラブストーリーとかの展開だけど、こういうお話は何度読んでも楽しい。
だって、あんなに想っている2人が結ばれるなんて、とっても素敵なことだから。
あんなに想っている2人なのに結ばれないなんて、あまりにも残酷すぎるから。
2人の結末にバッドエンドなんて似合わないんだ。
22 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:32:54.44 ID:cwmawftP0
ペーストみすった
>>21
は忘れてください
23 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:34:41.15 ID:cwmawftP0
河原
百合子「ここで待て、っていわれても……杏奈ちゃん、どうしたんだろう……?」
百合子「…………………はぁ」
百合子(最近、ずっとプロデューサーさんのことばかり、だなぁ…………)ポワポワ
24 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:37:04.86 ID:cwmawftP0
ふとしたことから出会ったお姫様と王子様が、お互い愛し合って、障害を乗り越えて結ばれる。
よくあるラブストーリーとかの展開だけど、こういうお話は何度読んでも楽しい。
だって、あんなに想っている2人が結ばれるなんて、とっても素敵なことだから。
あんなに想っている2人が結ばれないなんて、あまりにも残酷すぎるから。
2人の結末にバッドエンドなんて似合わないんだ。
じゃあ、私は?
本の虫とか、妄想爆発少女なんて呼ばれてた私。
そんな私を見つけてくれたプロデューサーさん。
2人で歩いてきた道は、大好きな本のように、幸せなハッピーエンドにつながっているのかな?
もしも、私のアプローチを、プロデューサーさんが拒んだら?
もしも、私の過ちで、プロデューサーさんを傷つけてしまったら?
仮にプロデューサーさんが受け入れてくれても、劇場のみんなとの関係が壊れてしまったら?
紙に書いた文字とは違う、無かったことになんてできないバッドエンドは、怖すぎるから。
25 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:38:36.83 ID:cwmawftP0
だから、プロデューサーさんを諦めよう。「ーイ」
褒めて「コー」なんてくれなくていいから。
運命の人とか、思ってくれな「ユ」く「コー」ていいから。
頑張ってるプロデューサ「オーイ」さんの、横顔を見る「リコ」ーだけでいいから。
手をつなぐ「ユリコー」なんて、まるで恋人みたいなことも「ユリコー」いらないから。
「おーいってばー」
ましてや…………
「ゆりこー!」
26 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:39:58.24 ID:cwmawftP0
百合子「だき………………へ?」
P「きこえてるか百合子ー!?」オーイ
百合子「…………プロ、デューサー……さん?」
P「うん……お前も呼ばれたのか?」
百合子「……まさか、聞こえて、ました?」
P「え?」
百合子「…………………………」
P「えっと、その……?」
27 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:41:07.62 ID:cwmawftP0
カァァァァァァァァァ
P「…………ゆり、こ?」
百合子「………………む」
P「む?」
百合子「むりいいいいいいいいい!!!」ダッ
P「百合子!?」
百合子「いまはむりですううううう!!」
P「落ち着け百合子!いったい」ダッ
ズボッ
28 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:42:23.61 ID:cwmawftP0
P「なにが…………ぁ?」
百合子「…………えっ?」
P「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!?」ヒュー
ドシーン!!
百合子「ぷ、プロデューサーさーん!?」
P「いてててて……何でこんなところに落とし穴が……未来たちが言ってたのはこれか……?」
百合子「だ、大丈夫ですか!?」
P「なんとかな……しかし、意外と深いな。百合子、ちょっと助けてくれないか?」
百合子「は、はい!手、つかまってください!」スッ
P「ありがとう……」
パシッ
ギュッ
百合子「しっかりつかまってください……!」
P「おう、頼むぞ百合子!」
29 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:43:55.76 ID:cwmawftP0
百合子(……………………あれ?)
百合子(いま、私…………)
手、つなげたんだ………………
P「おい!?百合子ちょっと待て落ち」
百合子「…………ふぇ?」フラッ
30 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:45:44.96 ID:cwmawftP0
ヒューーーン
百合子「わ、わわわわわわ!!?」
P「なんとぉぉぉぉぉぉぉお!?」
ドシーン!!
P「いてててて……2度も落とし穴に落ちるとは…………」
百合子「……………………」ポケー
P「…………百合子?」
31 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:48:41.96 ID:cwmawftP0
わたし…………穴に落ちて……
いま…………プロデューサーさんと……手、つないでて……
でも…………そんなこと、しちゃいけないのに……
…………………………でも……
偶然なら…………いいよね?
32 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:49:47.53 ID:cwmawftP0
百合子「………………えへへ///」ギュウッ
P「!?」
百合子「プロデューサーさん…………///」スリスリ
P「えぇ…………?」
翼「よかった……のかな?」
杏奈「うん……百合子さん、幸せそう」
未来「あんなPヘッドのどこがいいんだろうね?」
瑞希「春日さん」
33 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:50:50.05 ID:cwmawftP0
杏奈(あのミーティングのとき、みんなに見せた、百合子さんの本)
杏奈(実は、みんなに見せた所には、つづきがあった)
『プロデューサーさんと、手をつなぎたい』
ペラッ
『できれば、抱きしめてほしい!』
杏奈(だけど、これは杏奈と百合子さんだけの秘密……良かったね、百合子さん)
34 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:51:43.48 ID:cwmawftP0
翼「まぁいいじゃん!終わりよければすべてよしってことで!!」
瑞希「そうですね。では、帰りましょうか……」
P「………………あのー?」
杏奈「?」
未来「どうかしましたか?プロデューサーさん?」
P「いや…………穴の上から見てるんだったら、助けてくれない?」
瑞希「………………」
P「てか、これ…………お前らの仕業だよな?」
杏奈「…………えっと……」
翼「……………………せーのっ」
35 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:52:39.25 ID:cwmawftP0
「「「「おふたりとも、ごゆっくりーーーー!!!!」」」」
P「うぉーい!?たすけてくれぇー!!」
百合子「プロデューサーさん…………だいすき」ギュ-
36 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:54:01.59 ID:cwmawftP0
すきです。
だいすきです。
いつまでもいっしょ。
だって、
恋する私には、プロデューサーさんだけだから。
あなただけですから!
おしまい
37 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:55:08.58 ID:cwmawftP0
乙女ストーム!ミリシタ参戦おめでとうございます。
38 :
上のやつ送信ミスです
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2017/10/06(金) 21:57:32.32 ID:cwmawftP0
乙女ストーム!ミリシタ参戦おめでとうございます。
元ネタは、いきものがかり「コイスルオトメ」のMVです。
39 :
◆NdBxVzEDf6
[sage]:2017/10/06(金) 22:45:31.12 ID:qoy8WQ9V0
上位ですな...
http://i.imgur.com/GfQPIIN.png
恋する百合子かわいい、乙です
>>1
七尾百合子(15) Vi/Pr
http://i.imgur.com/MeJaqUS.jpg
http://i.imgur.com/oNaYKxk.jpg
望月杏奈(14) Vo/An
http://i.imgur.com/EP9Zy5G.jpg
http://i.imgur.com/4eHfLZQ.jpg
>>2
春日未来(14) Vo/Pr
http://i.imgur.com/00CMdus.jpg
http://i.imgur.com/bLcgMYZ.jpg
伊吹翼(14) Vi/An
http://i.imgur.com/HmRuKHK.jpg
http://i.imgur.com/Ro4vPdM.jpg
真壁瑞希(17) Da/Fa
http://i.imgur.com/Pro45Dr.jpg
http://i.imgur.com/h6WJMF9.jpg
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 23:26:05.77 ID:bAUudIpP0
乙女!
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 23:56:45.16 ID:cv37qvh0o
乙ー
呼称ブレが結構目立った気がした(呼称警察感)
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/12(木) 15:45:23.92 ID:8wlKtJM7O
乙女ストーム!は良いチーム
乙
26.09 KB
Speed:0
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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荒巻@中の人 ★
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