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勇者「ここがFC城か・・・」
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1 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 09:19:53.11 ID:Q8BdMhpG0
勇者「まだ500メートルはあるのに良い香りがしてくるな・・」
魔法使い「気を付けて!何を食べさせられるか分からないわ!!!」
僧侶「大丈夫ですよ!美食家として経験を積んできた私達なら!」
戦士「腹減ったな!!」シャキンッ
勇者「よし、皆いくぞ!!!!」
勇者一行「おっー!!!!!」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1507249192
2 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 09:26:39.27 ID:Q8BdMhpG0
ギィイバタンッ
【練り物レストラン・側近】
側近「よく来たな、人間どもよ!」キラリンッ
勇者「貴様は・・・?」
側近「さしずめ、刺客といったところかな?」
側近「貴様等に魔王様の絶品料理を食べさすのは勿体ない」
戦士「なんだとー!?」シャキンッ
側近「我がレストランの料理を食って大人しく感動するが良い」
勇者「俺達がお前ごときの料理で感動させられてたまるか!!!」
側近「ふっ・・・魔物よ!一品目を持って参れ!!!」
魔物「ギィッ!」 コトッ
勇者「こ、これは!?」
側近「豆腐ハンバーグだ・・・ニヤリッ」
魔法使い「まずいっ!私達女性には大ダメージよ!!!」モグモグ
僧侶「ヘルシー、そして美味しいッッ」バタリッ
戦士「僧侶がやられちまったぁ!!!!」モグモグ
勇者「くっ・・・魔法使い!今は男だと思え!!!」モグモグ
魔法使い「ごめん・・・勇者・・私・・・」ドサッ
勇者「魔法使い!!!!!くそぉぉぉ!!!」モグモグ
戦士「こんな安っぽいハンバーグ俺達には効かねぇ!!!!」モグモグ
勇者&戦士「ごちそうさま!!!」
側近「ほう?流石、男と言ったところかな?フフフ」
3 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 09:32:19.46 ID:Q8BdMhpG0
魔物「ギィッ!」 コトッ
【二品目 チーズ入りはんぺん】
戦士「んぐおっ!?」モグモグ
勇者「これはなかなか・・・」モグモグ
戦士「噛めば噛むほど甘味がでてきやがる・・・」モグモグ
戦士「チーズの風味もたまらない・・・・グハッ」ドサッ
勇者「戦士ぃぃぃぃぃ!!!!」モグモグ
側近「クックック・・・」
側近「次で最後だ」 コトッ
【三品目 カニ?】
勇者「?」モグモグ
勇者「これはカニじゃないか?練り物じゃないような?」モグモグ
側近「ふっ、騙されたな?」
勇者「・・・何?」
側近「これは【カニかま】だ」
勇者「なん・・・・だと?」
側近「美食家失格だなぁ勇者よ」
勇者「お、俺は・・・美食家勇者だ!」
側近「ふ、貴様はただの食いしん坊なだけだな」
勇者「ぐふぁっ!」ドゴォオォンッ
側近「出直してくるが良い!!!フハハハッ」
勇者「無念・・・」ドサッ
4 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 10:27:18.18 ID:Q8BdMhpG0
始まりの街 居酒屋「ハンバ・GU」
ペタペタ ジュー
コトッ
カチャカチャシュッシュッシュ
勇者「」モグモグ
ドッドッドッド
戦士「おい、勇者」
勇者「」モグモグ
戦士「勇者辞めるってどういう事だよ!」
勇者「」モグモグ
勇者「・・・俺はこのうまいハンバーグが食えればそれで良い」モグモグ
戦士「・・・お前それでも美食家かよ!!!!」ナグシッ
ドンガラガッシャーンッ
勇者「・・・食事の邪魔をしないでもらおうか?」ポタッポタッ
戦士「あぁそうかい!そいつは悪かったな!」
ドッドッドッドッド
ギィイバタンッ!
勇者「モグモグ」
亭主「いいのかい?」ジュッー
勇者「あぁ。おかわりをもらえるか?」
亭主「あいよ」トントントンッ
勇者 (・・・俺はもう、勇者なんかじゃない)
勇者 (ただの食いしん坊なんだ・・・)
コトッ
亭主「これ食ったら、二度とうちには来るな」
勇者「お茶漬け・・・」
亭主「こんなシケた店のハンバーグ食ってる場合じゃないだろ?」ニヤリッ
勇者「・・・」ズルルッ サラサラッ
亭主「一度、家に寄ったらどうだ?」
勇者「分かった・・・」ズルルルッ サラサラサラッ
勇者「ごちそうさま」チャリンッ
亭主「あいよー!」ジュッー
5 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 10:30:33.45 ID:Q8BdMhpG0
始まりの街 勇者ハウス
ギィィパタンッ
勇者「・・・ただいま」
母「あら、お帰りなさい?」
勇者「俺・・・勇者やめたから」
母「そう・・・」
母「久しぶりに帰ったなら、お夕飯食べていく?」
勇者「うん。そうさせてもらうよ」
トコトコトコトコ ガチャッ
勇者「ただいま。父さん」
写真に写る父の姿はいつ見てもカッコ良かった
俺がまだ幼い頃、父はコックだった。
時々、父のレストランに行っては大好きなオムライスを
食べるのが習慣になっていた。
いつか、俺も父の様に、人々を笑顔にする料理が作りたい
そう願っていた。
6 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 10:38:17.14 ID:Q8BdMhpG0
父親「そんなんで料理を作ったつもりか!!」パリーンッ
勇者「なんでだよ!これのどこが駄目なんだよ!」
父親「お前は料理を分かってない!!!」
勇者「ならいい!」バンッ
勇者「俺は美食家になってやるよ!」
勇者「すべての味を身につけて、最高の料理を作れるようになってやるよ!」
父親「今のままじゃ、お前が美食家になれたところで最高の料理なんて無理だ!」
勇者「うるせぇええ!!」
ボコスカボコスカッ
人生で初めての親子喧嘩をした。最後でもあったが
その後、すぐに俺は家を飛び出した。
幸い、仲間にも恵まれ数年後には俺は美食家の勇者と
呼ばれるようになっていた。
父に自慢してやろう。
どうだ?あとは料理を作るだけだぜ?と
けれども、久しぶりに家に帰った時、
家に父の姿は無かった。
美食家を名乗る魔王がやって来て
父の料理にブチ切れ殴り殺したと
母は泣きながら俺に話してくれた。
その話を聞いてから
俺は、魔王を倒すために再び
旅に出た。
勇者「父さん・・・」
写真に写る父は笑顔で料理を客に提供する姿だった。
俺は父の様な人になりたかった。
勇者(俺は・・・)
気がつけば、写真の前で数時間ほど
考え事をしていたらしい。
辺りは既に暗くなってきており、
台所の方からは良い香りが漂って来ていた。
母「ごはんよー」
勇者「今行く!!」
ガチャ キィィバタンッ
7 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 10:48:13.37 ID:Q8BdMhpG0
母「今夜はオムライスよ!」
テーブルの上には、とろとろのオムライスが置かれていた。
勇者「オムライスを食べるのは久しぶりだな・・・」
勇者「いただきます」チャキッ
母「召しあがれ」
勇者「ッ!?」
勇者「・・・この味は父さんの味じゃないか!」
母「嘘〜?普通のオムライスじゃない」
勇者「どうして、父さんのオムライスの味がするんだ・・・」
母「うーん、強いて言うなら愛情かしら?」
勇者「愛情?」
母「お父さんの料理は、別にそんなに誰もが旨いっていうほど美味しくなかったのよ?」
勇者「そんな・・・バカな!あんなに美味しかったのに!」
母「そうね、お父さんの料理は本当に美味しかったわ」
母「でもね?美食家が噂を聞きつけては食べに来ていたけど評価はいつもEランク」
母「見た目はボロボロしてて、カチカチのオムライス」
母「そんな辛口のコメントばかり本に載せられてたわね」
勇者「そんな・・・」
父さんの料理が不味い訳が無い。
いつも美味しくて、俺にとっては
父さんの料理より旨い物は無いほどに
母「お父さんはね?料理は下手だけど、何より食べてくれる人の」
母「・・・食べてくれる人の事を常に考えてたの」
母「だから、お客さんもまた食べに来たいって思ってくれるの」
母「あれよ?私の方が料理は上手なんだからね?」ニコニコ
勇者(愛情か・・・)
考えた事も無かった。
料理は単純に味付けと食材の質
それで決まる物だと思っていた。
たしかに世界を旅している間、
そんなに美味しくも無いのに
何故か行列のある店もあったが・・・
勇者「はっ!」
勇者「俺、もう一度魔王を倒しに行ってくる!」
母「そう。頑張ってね?」ニコリッ
勇者「うん!」モグモグ
8 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 10:52:17.24 ID:Q8BdMhpG0
ギィィバタンッ
【練り物レストラン・側近】
側近「また来たのか?」
勇者「・・・あぁ」
側近「今回は容赦しないぞ?」
勇者「かまわん・・さっさと出せ」シャキンッ
側近「ふっ、この前と同じメニューをまとめてだしてやろう!」
魔物「ギィッ!」コトッ
勇者「」モグモグ
勇者 (・・・やはりか)モグモグ
勇者「ごちそうさま」
側近「なんだと!?」
勇者「悪いが、先に行かせてもらうぜ?二流シェフさんよ」チャリンッ
側近「そ、そんな・・・バカな・・・・」ドサッ
勇者 (待っていろよ!魔王!!!)
9 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 11:00:41.01 ID:Q8BdMhpG0
ウィーンッ
【レストラン Maou】
魔王「ほほう・・・よく来たな」
勇者「お前を倒しに来たぞ」
魔王「ほう?我を倒すとな?」
魔物「ギィッ」コトッ
魔王「まずは小手調べだ」
【コーンスープ】
勇者「」ゴクッ
勇者「ッ!?」
魔王「どうだ、美味しいだろう?」ニヤリッ
勇者「」ゴクッ
勇者「味は良かったよ。ご馳走様」
魔王「ほほう!?やるではないか!!フハハハハ」
魔物「ギィッ」
魔王「手加減はせんぞ?」
【魔王のオムライス】
勇者「ッ!?」
勇者 (テーブルに置かれた瞬間に甘い香りが!!!)
魔王「良い香りだろう?いまならギブアップしても良いぞ?」
勇者「いただきます!!!」モグモグ
勇者 (正直、一生食べていたいと思えるほど旨い・・・しかし)モグモグ
勇者「ごちそうさまでした!!!!!」モグモグ
魔王「・・・やるじゃないか?常人なら旨すぎて死ぬレベルだと言うのに」
魔王「だが、幸運もここまでだ」コトッ
魔王「後悔するがよい!!!」
【特製 イチゴパフェ】
勇者 (負けるものか・・・!)モグモグ
勇者 (うまい・・・旨すぎる・・・・)モグモグ
勇者「今まで食った事が無い。スイーツの王か・・・」モグモグ
魔王「どうだ?素直に諦めろ」
勇者「だけどな・・・・俺はこんなもんじゃ足りないんだよ!!!」モグモグ
勇者「ごちそうさま!!!!」チャリンッ
魔王「なんだと!!!!????」
10 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 11:05:09.30 ID:Q8BdMhpG0
魔王「何故だ・・・何故だ!!!!何故貴様は平然と食している!!!」
魔王「頭がおかしい!!!」
勇者「・・・愛だよ」
魔王「なんだそれは?」
勇者「お前の料理には愛が無い」
魔王「何だそれは・・・」
勇者「食べてくれる人への感謝が全く込められていない」
魔王「なんだと?」ゴォォォッ
魔王「我を愚弄するのもほどほどにせい!!!!」
魔王「何が愛だ!!!!」スチャッ
勇者「愛は最高の調味料だ・・・」
魔王「ふざけるなぁあああああ!!!!!」
ダッダッダッダッダッ
包丁を握り締め、俺の肉体を切り裂こうと
魔王が襲いかかってくる。
バシッ
魔王「ガハッ」バタリッ
勇者「包丁は料理に使うものだ・・・」
魔王「おの・・れ・・・」ドサッ
こうして魔王は倒された
11 :
◆tMjLcPnC2k
[saga]:2017/10/06(金) 11:16:42.67 ID:Q8BdMhpG0
戦士「ハンバーグセット」
僧侶「同じ物で!」
?「かしこまりました!」
?「ハンバーグセット二つ!」
?「あいよー!!!」
トントントンッ ペッタンペッタン ジューッ
?「あい!ハンバーグセット二つー!」
ハーイッ トコトコトコッ
戦士「おお、早いな」
僧侶「お腹空いてたし早いのは嬉しいねアナタ」
戦士「そうだな!」ジュルリッ
戦士&僧侶「いただきます!」チャキンッ
魔法使い「どうぞ召し上がって!」ニコニコ
戦士「美味いな!!!!」モグモグ
僧侶「ほんとっ!美味しいです!」
トコトコトコッ
勇者「そうだろう?」ニコニコ
魔法使い「あら、アナタ厨房はいいの?」
勇者「おう!魔王がいるからな!」
魔王「いやいや、手伝え!!!」トントントン ジュッー
あれから俺は魔王と和解し父が昔店を営んでいた場所に
新しくレストランを建てて今ではそこの料理長をしている。
父もきっとそう望んでいると思ったからだ。
仇であろうと、料理を愛する気持ちは同じだ
ウィーンッ
魔法使い「いらっしゃいませー!何名様ですか?」
客A「4人です」
魔法使い「ご注文がお決まりでしたら承ります!」
客B「激からスーパウルトラジャンボステーキだぁあああ!!!」
客C「アタシはぁ、和風ハンバーグセット!」
客D「私はこの神聖ステーキでお願いします!」
客A「じゃぁ俺は勇者デラックスセットで!」
魔法使い「かしこまりました!」
魔法使い「オーダー入ります〜」
勇者「あいよー!!!!」
【勇者亭 Love&cook】OPEN
完
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 11:24:42.70 ID:nVeJA6eSO
ファミコンかサッカーかと思った
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[ Aramaki★
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