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17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/02(月) 22:03:50.44 ID:NFI3w5WjO
「メフト、どうしたの?」
「ん? あぁ、済まないな。少し、地下のことを思い出してた」
内容はどうであれ、嘘ではない。
「……そう。でも、そうだよね。分かるよ」
フェリアは、メフトが地下に思いを馳せていると勘違いしているようだ。
そっと手をとると、両手で包み込む。それは、自分の寂しさを紛らわすようにも見えた。
(お前に何が分かる)
心内で毒を吐きながら、メフトも空いた手を重ねた。
「……ありがとう」
「お礼を言うのは俺の方だよ。一緒に頑張ろう」
ぎゅっと手を握り、軽く微笑んでみせる。こうすることで、同じ立場であることを強調する。
意に沿わなくとも、この哀れな自殺者の望むような行動をしなければならない。
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 22:08:06.68 ID:NFI3w5WjO
>>16
もう少し先になるとはおもいますが、探索する時などに取ろうかと思っています。
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/02(月) 22:22:52.23 ID:NFI3w5WjO
油断させてから殺害するのも手だが、しくじれば終わりだ。
武装と言うにはお粗末だが、フェリアは刃物を持っている。
メフトも同様だが、女だからと言って軽く見ると怪我では済まないだろう。
(……あの砂塵に耐え、ここまで付いてきた女だ。慎重に行こう)
この先でどんなことがあろうと、共倒れだけは避けなければならない。
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/02(月) 22:45:41.91 ID:NFI3w5WjO
「あっ、風が止んだわ」
フェリアは顔を出し、周囲を見渡した。その声色は、未だ希望に満ちている。
「メフト、どうする?」
ぱっと身を戻すフェリア、その表情を見るに、今すぐにでも進みたいようだ。
(一時的に止んだだけだ。もう少し様子を見た方が良いと思うが……)
↓1
21 :
>>1
:2017/10/02(月) 23:49:26.96 ID:Vlsu2svkO
「焦る気持ちは分かるけど、この先に身を隠せる場所があるとは限らない。慎重に行こう」
「そ、そうよね。ごめんなさい……」
(上がったり下がったり面倒な女だ。しかし、気を削ぐのも厄介だ。仕方ない……)
「じゃあ、少しだけ周囲を探索してみよう。何かあるかもしれない」
「何かって?」
「物資だよ……」
「物資って言っても……あっ…」
荷物の中には干し肉や缶詰などの食料はあるが、それほど量はない。
食料を確保する方法は今のところ一つ。遺体の所持品を漁ることだけだ。
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:11:32.30 ID:KCd+qDyBO
「この先を考えるとそうするしかない。今のままではラヤタハを越えるのは難しい」
「それは、分かるよ。でも……」
「フェリア、気持ちは分かる。でも、キシュエナに着く前に倒れたら元も子もないんだ」
「……分かったわ」
納得はしないが理解はしたと言った顔だ。
一度も罪を犯したことのない人間にとって、死体から遺品を盗ることに抵抗があるのは当然だ。
「俺が行ってくる。フェリアはここで待っていてくれ」
その心理を察してか、メフトは一人、瓦礫の山から身を出した。背後からフェリアの声は無い。
(この程度で項垂れるのか。まあいい、俺もその方がやりやすい)
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 00:11:51.52 ID:JDppmxCRO
↓1とだけかかれてもなんとか着込めばいいやらってなるよ
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 00:12:37.41 ID:JDppmxCRO
何と書き込めば、のミスです
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 00:14:57.20 ID:KCd+qDyBO
>>23
安価は初めてなので指摘は有難いです。
選択肢を出してみます。
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 00:17:09.17 ID:JDppmxCRO
↓1と出すにしても何と書いて欲しいのか補足するくらいはした方がいいんじゃないかな
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/03(火) 00:25:10.63 ID:KCd+qDyBO
(さて、ここからはいつも通りだな)
黙したままのフェリアを残し、白い木の根元へと向かう。
そこには、劣化した白い木々の破片が散在していた。
白い木々の破片は、手持ちの破片よりもの頑強で、ナイフに括り付ければ刃を傷付けずに済む。
長い枝に括り付ければ、槍としても使えるだろう。
(もう少し、探してみるか)
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 00:32:37.15 ID:KCd+qDyBO
手持ちの破片×
手持ちの刃物○
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/03(火) 00:48:03.24 ID:KCd+qDyBO
「あの、メフト……」
「……フェリア、無理して来なくても良かったのに」
「いえ、私も手伝う。あなたをキシュエナに誘ったのは私なんだから」
彼女は責任を感じているようだ。
メフトを真っ直ぐに見つめ、きつく拳を握っている。剥ぎ取りには強い抵抗があるようだ。
「分かった。じゃあ、フェリアはこの辺りの破片を集めてくれないか」
「破片? 何に使うの?」
「触ると分かるけど凄く硬いんだよ。刃物が壊れた時、替えに使えるんじゃないかと思って」
「本当に硬い。こんなに薄いのに……一体、何で出来ているのかしら……」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/03(火) 01:03:01.46 ID:KCd+qDyBO
「これは、何かしら?」
フェリアは、持っていた破片に文字が書かれていることに気が付いた。
地下で使われているものと同じ文字のようだが、この破片だけでは何と書いてあるかは分からない。
「ねえ、メフト、白い木々の破片に文字が刻まれているわ」
(ここに来るのは五度目だ。そんなことは知ってる)
「私、ちょっと調べてみたい……手伝ってくれないかしら?」
1 「後にしよう。俺は物資を探してくる」
2 「実は俺も気になってたんだ。ちょっと調べてみよう」
↓1
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 01:08:19.89 ID:Yu+bt72xO
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