北条加蓮「藍子と」高森藍子「郊外のカフェで」

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36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 17:59:49.61 ID:CYD2qNyo0
>>35 重複失礼しました。最初の2行は不要です。


加蓮「……」グデー

藍子「……♪」

加蓮「……私さ、やっぱり知らない人がいっぱいいる場所って、微妙なんだ」

藍子「この前の、都会のカフェみたいな?」

加蓮「うん。私さ、ちいさい頃から、"知ってた"ことが多かった気がする。知識も、人も、場所も」

加蓮「だからかな。人が多い場所っていうより……知らない人がいっぱいいるのって落ち着かないのかも。分かんないことばっかりで」

加蓮「実際、事務所に入ったばっかりの頃って結構ビクビクしてたんだよ? これでも」

藍子「そうだったんですか。あはっ、なんだか想像できませんね」

加蓮「うっさいなー。私って結構臆病なんだよー? 今は知ってる人しかいないから、ま、ご覧のとーりだけど」

加蓮「かといって静かすぎる田舎も微妙。わがままでしょ?」

藍子「ふふっ。わがままな加蓮ちゃん」

加蓮「ねー」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:00:19.59 ID:CYD2qNyo0
加蓮「それでもさ……。静かで寂しくなった時でも、こうして話をしていたら……色々、紛れちゃいそうだし」

加蓮「話してるだけで、1日がなくなっちゃいそうで、そんな毎日があってもいいかな? なんて思っちゃうんだ」

藍子「はい」

加蓮「マンガとかドラマでよくある、静かな縁側に寝そべって、どーでもいいおしゃべりをしたりとかさ」

加蓮「そういうのいいなー、なんて。ちょっとおばさん臭くなっちゃった?」

藍子「そんなことないですよ。私だって、そういう毎日に、たまに憧れますから」

加蓮「そっかー……」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:00:49.70 ID:CYD2qNyo0
加蓮「ねー、藍子」

藍子「はい」

加蓮「もしホントに私の病気が再発して、田舎暮らしすることになったらさー」

藍子「なったら?」

加蓮「……ごめん。なんでもない」

藍子「……」ウーン

藍子「……」ンー?

藍子「……くすっ♪」

加蓮「な、何」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:01:19.53 ID:CYD2qNyo0
藍子「いーえっ♪ でも、……♪」

加蓮「だから何よ、もー! そんなニヤニヤしてないでコラムでも書いてなさい!」

藍子「加蓮ちゃんっ」

加蓮「何!」

藍子「その時は、一緒に川に遊びに行って、夜に月明かりの道をお散歩しましょうね♪」

加蓮「……藍子なんて田舎の神様にでも拐われちゃえ!」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:01:49.65 ID:CYD2qNyo0
□ ■ □ ■ □


加蓮「ふわ……」ゴシゴシ

藍子「紅茶、美味しい……♪」

<〜〜〜〜♪
<〜〜〜♪

藍子「あ、Pさんからメールだ」

加蓮「私にも届いてる。一斉送信かな?」

藍子「そうかもしれませんね」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:02:19.58 ID:CYD2qNyo0
加蓮「……」

藍子「……」

加蓮「一斉送信のメール」

藍子「お花見の予定」

加蓮「盛り上がる私達」

藍子「体調を崩しちゃった加蓮ちゃん」

加蓮「……」

藍子「……」

加蓮「……」

藍子「……」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:02:49.75 ID:CYD2qNyo0
藍子「ふ、不吉なことを考えるのはやめて、せーので開きましょう!」

加蓮「そうだよね! それがいいよね! うん!」

加蓮「じ、じゃあカウントダウンするよ? さん、にー、いち! せーのっ」

藍子「えいっ」

加蓮「えい!」

藍子「って、これ、事務所のみなさんへの一斉送信じゃないみたいです」

加蓮「私と藍子にだけっぽい。藍子、Pさんに今日ここに来ること伝えてる?」

藍子「はい、伝えていますよ。一応お仕事ですから。加蓮ちゃんが一緒だとも言っています」

加蓮「それでかなー。さて中身は、っと」

藍子「次のコラムの期限が……え、今週末に前倒し!?」

加蓮「で、私には是非藍子を手伝ってほしい、って……無茶なこと言うねPさん! 私だってお仕事とかレッスンとかあるんだけど!」

藍子「うぅ。まだようやく書くことがまとまっただけなのに」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:03:19.68 ID:CYD2qNyo0
加蓮「やっぱりさ、せっかくだしここで書いちゃおうよ。コラム」

加蓮「今日1日は大丈夫だし。私も手伝うから、そうしたら私に気を遣うこともないでしょ?」

藍子「いいんですか……?」

加蓮「いいっていいって。ほら、メモ見せて。隣座るよ?」スッ

藍子「ゎ……」

加蓮「えーっと……ほら、まずこっちのメモの……ここ。カフェに行く途中の話を書いて――」ズイ

加蓮「って聞いてる? おーい」

藍子「か、加蓮ちゃんっ。えと、そうだ、加蓮ちゃんの分も何か注文しませんか?」

藍子「ココアでも飲みながらゆっくり考えましょ? それにPさんにメールの返信もしなきゃ」

加蓮「それもそっかー。返信は私がするから注文してもらっていい?」

藍子「はいっ」

藍子「(小声)……隣に加蓮ちゃんがいるのって、こんな感じなんだ……。……ふふ♪」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:03:49.55 ID:CYD2qNyo0
加蓮「?」

藍子「い、いえ。すみませーんっ」

加蓮「返信返信。"オッケー。藍子と頑張って書いてみるね"っと」

藍子「甘いココア、お願いします。ちょっぴり甘さ控えめで!」

加蓮「よしっと。さ、藍子。せっかくメガネまでつけてるんだから、今日はゆるふわモード封印でやるよ!」

藍子「は、はいっ。よろしくお願いします、加蓮ちゃん!」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:04:49.80 ID:CYD2qNyo0
――後日・高森藍子のコラムより一部抜粋――

都会にも、こんな場所があるんですよ。
まるでダイニングキッチンにいるようなくつろぎ空間、みなさんもどうですかっ?



お土産には、牛乳を選びました。
友だちみんな大喜びで、また買ってきてほしい、なんて言われちゃいました♪


――左下に小さな吹き出しがある――

藍子ちゃんが超おいしそうにお昼ごはんを食べてる生音声、○月×日の私のラジオにて大公開〜♪(加蓮)
↑録音していたんですか!?(藍子)
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/02(月) 18:05:49.96 ID:CYD2qNyo0


おしまい。読んでいただきありがとうございました。

前回のお話の前半、藍子はアップルジュースを飲んでいた筈なのに途中でアップルティーと誤表記してしまっていたみたいです。
あれは単なるミスです。投下してだいぶん経ってから気づきました。
……今回も含めて最近ミスが多すぎることを自覚しています。次回から今まで以上に気をつけますね……。
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/02(月) 20:02:44.02 ID:1EIERLjDO
おつですー

修正の流れ含めて、作者さまの味として楽しませていただいてますよー
にぱゆるも楽しみにしてますー
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