ほむら「勇気の花がひらくとき」

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87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/15(日) 04:11:42.87 ID:t8vwITPH0
織莉子は出ないのか
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/15(日) 12:33:36.94 ID:soHA/DTc0
>>87 少し時間ががかかるかもしれません…


――――繫華街近く

マミ「ふふっ、鹿目さん、嬉しそうだったわね」

さやか「全く…、見せつけてくれちゃってまあ…。
    は〜あ、嫁を取られちゃったなぁ」

マミ「そういえば、鹿目さんの家は遠いの?」

さやか「いや、それほどでも」

マミ「それじゃ、暁美さんが戻ってくるまでに魔女を見つける、って言うのは厳しすぎるかしら?」

さやか「マミさぁ〜ん…、流石にあたしを見くびりすぎですよぉ〜…」

マミ「ふふ、冗談よ」

さやか「もう、酷いっスよ…、…ん?」


仁美「〜♪」フラフラ…


マミ「…どうしたの?」

さやか「あれ、仁美だ。お稽古の帰りかな?」

マミ「お友達?」

さやか「はい。お金持ちで、それ故に色々とやらなきゃいけないことだらけなんですよ。
    …でもおかしいな…、塾帰りだとしても、なんでこんなところに…?」ハテナ

マミ「あらまあ…」

さやか「お〜い、仁美ー!」タッタッタッ…

マミ「あっ、待って美樹さん!」タッタッタッ…
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/15(日) 12:34:55.03 ID:t8vwITPH0
中沢くん出てこないの?
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/15(日) 21:17:08.55 ID:soHA/DTc0
さやか「仁美ー、今日は珍s…」アッ

マミ「何だかフラフラしているわね…。…もしかして」

さやか(あれ…、これ、あの時のOLさんと同じ…)

マミ「美樹さん、彼女に呼び掛けてみて」

さやか「仁美…、ねえ、仁美ってば!」ユサユサ

マミ「やっぱり…、…魔女の口づけが、首に…!」

仁美「あら、美樹さん、それから…」フラフラ

マミ「私は巴マミです」

仁美「巴さん、御機嫌よう」

さやか「ど、どうしちゃったの…!?ねえ、どこ行こうとしてんの?!」

仁美「どこって、それは…、ここよりもずっといい場所、ですわ」フラフラ

さやか「仁美…」

仁美「ああ、そうだ。美樹さんと巴さんさんもぜひご一緒に」

さやか「えっ…!?」

マミ「美樹さん、ここは大人しくついて行ってみましょう。
   魔女の結界にたどり着けるかもしれないわ」

さやか「…はい!!」

仁美「ええそうですわ、それが素晴らしいですわ」

さやか「じ…、じゃあ、案内してもらおうかな!」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/15(日) 21:52:56.34 ID:soHA/DTc0
――――同時刻 鹿目家前

まどか「そういえば、私の弟、タツヤって名前なんだけれどね?もうアンパンマンが大好きで、
    よくテレビをジャックされちゃうんだー。まいっちゃうよ」ウェヒヒ

ほむら「!…そうなの…、そういえば、幼稚園児だったものね、タツヤ君」

まどか「うん。…あ、でもね、子供向けだと思ってたけど、意外とすごく面白かったんだよ!」

ほむら「ふふっ、もしかしたら自分の幼い頃を思い出したりしているのかもしれないわね」

まどか「う〜ん…、そんなことはないと思う…。この前観たのは、初めて観た映画だったんだよね」

ほむら「へぇ、なんてタイトルなの?」

まどか「う〜んと、う〜ん…。…あっ、思い出したよ!『勇気の花がひらくとき』って映画なんだ!」

ほむら「!」

まどか「この映画、すごくいい歌が流れてね、私、あの話が一番好きなんだ!」

ほむら「…そうなの…、…実は私も、アンパンマンが好きなの」

まどか「へー、ほむらちゃんも?」

ほむら「ええ。見滝原中に転校する前、見滝原病院に入院してたんだけれど、退院間近の日に、お見舞いの品として
    アンパンマンのDVDを貰ったの。ホームシックになったら、これを観て実家を思い出して、って」

まどか「そうだったんだ…」

ほむら「私も、あの映画が一番好きだった。『勇気の花がひらくとき』が。あの映画の歌で、悲しい時を乗り越えたり、
    寂しさを紛らわせたりしてきたのよ」

まどか「ほむらちゃんも好きだったんだね、『勇気の花がひらくとき』。…タツヤが泣いたりしてる時にね、あの歌を
    歌を歌うと、泣き止んで笑顔になっちゃうんだ。…私は、タツヤの勇気の花になれているってことなのかな」

ほむら「むしろ、誰がそのことを否定できると思う?…そんなのいたら、私が許さない」

まどか「うぇひひ…、ちょっと怖いけど、ありがとう、ほむらちゃん」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/25(水) 23:36:39.85 ID:WBRPCud50
さやか<ほむら!聞こえる??>

ほむまど「!」

まどか「さやかちゃんの声だよ!」

ほむら「ええ…、もしかして、魔女の居場所を突き止めたのかしら?」

さやか<うん、そんなとこ…。仁美が魔女に操られて、それについて行ってる>

まどか「えっ…、仁美ちゃんが…、魔女に??」

マミ<暁美さんの言う通り、工場に向かっているわ。…この瘴気の強さから考えると、かなりの人が操られてるかも…>

ほむら「わかったわ、すぐ行く。…じゃあ、申し訳ないけれど、まどか…」

まどか「そ、そんな申し訳なさそうな顔しないでよほむらちゃん!…気をつけてね」

ほむら「ええ」ニコッ タッタッタッ…
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/25(水) 23:59:42.20 ID:WBRPCud50
――――工場

ドヨドヨ…ザワザワ…

町工場の工場長「そうだよ、俺は、駄目なんだ…。こんな小さな工場一つ、満足に切り盛りできなかった…。
今みたいな時代にさ…、俺の居場所なんてあるわけねぇんだよな…」

中沢「俺ってなんでこんなに救いがないんだろうな…。そうだよ…、何だって「どっちでもいい」わけがないのに…。
そりゃモテるわけがないよな…」


さやか「この人達、皆生気がない…」

マミ「急いで魔女をどうにかしましょう…。何をしでかすかわからないわ」


サラリーマン「そうだ、ここから旅立とう」フラフラ…


さやマミ「…えっ?」


キャリアウーマン「そうね、それが素晴らしいわ」フラフラ…

中沢「うん、素晴らしい世界に旅立とう」フラフラ…

「そうだ、そうしよう」「生きてる身体なんて邪魔なだけよ」「ああ、楽しみだ」

ドヨドヨ…ザワザワ…
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/29(日) 20:51:28.30 ID:1l1QPaoI0
ガラガラガラ――――…


さやか「マ、マミさん、あれって…、ヤバイものなんじゃ…」

マミ「ええ、まずいわ…。この人たち、集団自[ピーーー]るつもりだわ…??」

さやか「…くそおおおおお????」ダダダダ――…

マミ「み、美樹さん??」タッタッタッ

仁美「美樹さん、ダメですよ」ドグッ…??

さやか「がふっ…??…がぁぁぁあああ…」ピク…ピク…

マミ「美樹さん??志筑さん、一体何を――」

仁美「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」

さやか「バカ言ってんじゃないわよ!あれ危ないんだよ?ここにいる人達、みんな死んじゃうよ!」

仁美「そう。私達はこれからみんなで、素晴らしい世界へ旅に出ますの」

さやマミ「えっ…」.

仁美「それがどんなに素敵なことかわかりませんか?生きてる体なんて邪魔なだけですわ」

さやマミ「…!」サアアアァァァ…

仁美「美樹さん、それに巴さん、貴女方もすぐにわかりますから」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/29(日) 20:54:06.47 ID:1l1QPaoI0
すまん、Sagaつけ忘れた


ガラガラガラ――――…


さやか「マ、マミさん、あれって…、ヤバイものなんじゃ…」

マミ「ええ、まずいわ…。この人たち、集団自殺するつもりだわ…!!」

さやか「…くそおおおおお!!!!」ダダダダ――…

マミ「み、美樹さん!?」タッタッタッ

仁美「美樹さん、ダメですよ」ドグッ…??

さやか「がふっ…!?…がぁぁぁあああ…」ピク…ピク…

マミ「美樹さん!?志筑さん、一体何を――」

仁美「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」

さやか「バカ言ってんじゃないわよ!あれ危ないんだよ?ここにいる人達、みんな死んじゃうよ!」

仁美「そう。私達はこれからみんなで、素晴らしい世界へ旅に出ますの」

さやマミ「えっ…」.

仁美「それがどんなに素敵なことかわかりませんか?生きてる体なんて邪魔なだけですわ」

さやマミ「…!」サアアアァァァ…

仁美「美樹さん、それに巴さん、貴女方もすぐにわかりますから」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/29(日) 21:37:37.76 ID:1l1QPaoI0
さやか「…ええええええええええい!!!!!」ダダダダ――…、 ガシャアアアァァ――… ン

仁美「あっ…!?」

マミ「やったわ、美樹さん!」

さやか「はぁ、はぁ、…ヘヘッ!…ヒッ、マ、マミさん…!!」サァ
ァアアア…

マミ「えっ…?」


中沢「よくもやってくれたな…」ゾロゾロ…

サラリーマン「俺たちの希望への道を…」ゾロゾロ…

工場長「潰しやがったな…!!」ゾロゾロ…

「許さない…」「許さない…」「許さない…」「許さない…」「許さない…」ゾロゾロ…

仁美「絶対に許しませんわ…!!」ギラッ、ゾロゾロ…


マミ「ひぃっ、に、逃げましょう!!」ダッ

さやか「うわあああああ!!!!」ダッ
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/14(火) 18:32:44.49 ID:LRcPq/4g0
ガチャ、バタン!

マミさや「はぁ…、はぁ…―――」

さやか「…あ?」

マミ「ここは…」

――――魔女の結界

ハコの魔女「んvふぁえかいとんmswぃjんcmxpxx;anzvi」ポロポロ…

さやか「…魔女が、泣いている」

使い魔「jbchんぁ」「chsdl、xwmcgん」ヨシヨシ

マミ「使い魔も、慰めている…?」


「そぉ…らぁっ!!」グサァッ!!


ハコの魔女「jんvscljんkjjjjjjjjjjjjjjjj――――…!!!!!」カチッ

さやマミ「!?」

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 13:12:05.08 ID:DVf4SqCX0
「…よっと、グリーフシードゲットー」パシッ

マミ「…!あ、貴女は…!!」

杏子「よぉ、久しぶりだなぁマミ」

さやか「え…、マミさん、知ってるんですか?」

マミ「ええ、昔ちょっと…、ね」


使い魔「kssjぃwwwwwwww!!」ポロポロ…、タッタッタッ…


さやか「あっ、使い魔が!」

杏子「おっと、行かせねえよ」チャキッ

さやか「な、何すんのよ!あれ放っといたら誰かが殺されるんだよ!?」

杏子「そんなの当たり前じゃん」

さやか「なっ…!?」

杏子「何人か喰わせりゃあ魔女になってグリーフシードも孕むのにさぁ、卵生む前の鶏殺してどうすんのさ」

さやか「な…!普通の人は使い魔が見えないんだよ!?それをほっとけっていうの!?」

杏子「アンタ大元から勘違いしてんじゃない?弱い人間を魔女が喰う。その魔女をアタシたちが喰う。学校で習わなかったか?食物連鎖ってさ」

マミ「くっ…」

杏子「まさかとは思うけど、やれ人助けだ正義の味方だなんて冗談かます為に契約したわけじゃないよね、アンタ」

さやか「あんた…!」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 14:29:56.18 ID:DVf4SqCX0
マミ「…貴女、そうやって何人の人たちを犠牲にしてきたの?」

杏子「はっ、知らないねそんなの。じゃあマミ、逆に聞くけどよ、アンタの好きだった漫画にあったセリフだけど、
   『おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?』」

マミ「…質問を質問で返すのはよくないわよ、それに私はそんなことを聞いているんじゃないわ」

さやか「あんた…、良心は痛まないの…?関係のない人たちを巻き込んで…」ワナワナ…

杏子「…チッ、うぜえな…。ちょっとさ、やめてくれない?」

さやか「はぁっ…!?」

杏子「何も知らないくせして…、首突っ込んでくんじゃねえよっ!!!」ザシュッ!!

さやか「ぐあぁっ…!!」ヨロヨロ…

マミ「美樹さん!!」

さやか「…くぅ…!!」ググッ、キュィイイィィン…

杏子「…おっかしーな、全治三ヶ月ぐらいにはかました筈だけど?」

さやか「ハア…、ハア…、…場所、変えさせてもらうよ」

杏子「…別にいいけど、結果は一緒だと思いな」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 15:03:20.11 ID:DVf4SqCX0
――――繫華街 路地裏

さやか「ここでやらせてもらうよ」

杏子「ふん、ほざけ」

マミ「…止めるつもりではないけれど、一応言わせていただくわ。
   帰りなさい。他の魔法少女のテリトリーで暴れることがどういう意味か知ってるでしょ」

杏子「知ってるさ。だからこそ、来たんだよ」

マミ「…」

杏子「見滝原はアタシのテリトリーにする。マミ、それとそこのルーキーはご退場願おうか」

さやか「ふざけるな!あんたみたいな奴にこの街は渡さない!」

マミ「私も美樹さんと同意見よ。…今の貴女を止めることは、できそうにないし」

杏子「よく分かってんじゃねぇか、『センパイ』…!」ニヤ…

マミ「…どこまでも手のかかる後輩よ、貴女」

さやか「…マミさんの元弟子だろうと、人を殺させて、その魔女を喰おうとするあんたに、絶対負けたりしない…!」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 15:06:11.35 ID:DVf4SqCX0





「やめろー!キョーコをいじめるなー!!」



102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 17:26:25.32 ID:DVf4SqCX0
一同「!?」

「キョーコをいじめる奴はゆまがやっつけてやる!」

杏子「ゆ、ゆま!?お、お前は風見野に残ってろって言っただろバカ!!」

ゆま「バカはキョーコだよ!」

杏子「なんだとコラ!」


さやか「ど、どうなってるの…?」

マミ(あの子も魔法少女…。佐倉さんとどういう関係…?)


ゆま「ゆまのこと…、ひとりにしないでよ…」グスッ

杏子「…くぁああああもう、しょうがねーな!ゆま!」チャキッ

ゆま「キョーコ…?」グシグシ…

杏子「お前は青い方をやれ!足手まといになるんじゃねえぞ!」

ゆま「…!うん!まかせて、頑張る!」グッ

さやか「ち、ちょっと!そんな小さな子戦わす気!?」

杏子「はっ、だから何も知らないくせして首突っ込んでくんじゃねえよっつったろばーか。
   ゆまだって魔法少女だ」

ゆま「そうだよ!ゆまは役に立つんだから!」

マミ「でも、もし万が一のことg」

杏子「ごちゃごちゃうるせえん!いくぞ!!」ダッ

ゆま「おー!!」ダッ
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 17:27:43.89 ID:DVf4SqCX0





ほむら「待ちなさい、貴女達」



104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 17:50:51.18 ID:DVf4SqCX0
さやか「ほ、ほむら!!」

マミ「暁美さん!?」

杏子「ほむら…?…そうか、アンタが噂のイレギュラーって奴か」

ゆま「お姉さんもキョーコをいじめるの!?」グッ

ほむら「ふふっ、いじめたりなんかしないわ。だから安心して」ニコッ

ゆま「わぁ…、うん!」パァァ

杏子「おいゆま、油断すんな!今更気づいたけど、お前のメイスもアタシの槍も全部あいつが持ってやがる…。
   おい、暁美ほむら」

ほむら「…何かしら」

杏子「いきなりアタシらの目の前に現れたと思ったら、気づかせもせずに武器を奪うなんざ、妙な魔法を使うもんだねぇ…。
   アンタ、一体何者だ?何の能力をもってやがんだ?」

ほむら「聞かれたところで態々丁寧に答えるほど、出来た人間でもないから答えないけれど…、
    強いて言うなら、私は冷静な人の味方で、無駄な争いをする馬鹿の敵。
    もっとも、今までの私こそ後者であったのだけれど…」

杏子「はぁ…?」

ほむら「貴女達はどっちなの?佐倉杏子、千歳ゆま」

一同「!?」

杏子「な…!?…どこかで会ったか?」

ほむら「さあ、どうかしら」

さやか「…一体どういうことなの?」

マミ「暁美さん、佐倉さんを知ってるの…?」

ほむら「後で説明するわ」

ゆま「ゆまはキョーコの味方だよ!」

ほむら「ふふっ、本当に杏子のことが好きなのね」ニコッ

ゆま「うん!」ニコッ

杏子「う、うるせえ///!!…手札がまるで見えないとあっちゃね。今日のところは降りさせてもらうよ」

ほむら「賢明ね」

杏子「ゆま、帰るぞ」スッ

ゆま「うん、帰ろう!」ギュッ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/20(月) 12:36:40.22 ID:Iadr/w320
ほむら(杏子、それから千歳ゆま…、貴方達には申し訳ないけれど、今話してしまうとさやかとマミたちから
    顰蹙を買ってしまうの。だから、後で、話すわ)

さやか「…ほむら、どういうこと」

マミ「何故、貴女が彼女たちのことを知っているの?」

ほむら「単純なことよ。あの二人とは前の時間軸で共闘したことがある。
    そこでは貴女達も私たちと一緒に戦ってたわ」

さやか「あんな奴らとあたしたちが一緒に戦う!?…信じられない」

ほむら「仕方がなかったのよ。…そういえばさやか、昨夜私にどんな願いをして魔法少女になったか、
    と聞いてきたわよね。今答えるわ。…『ワルプルギスの夜を倒すのをやり直す』ことよ」
   (…ごめんなさい、嘘をついてしまって…。…本当の目的は、いつか必ず話すから…)

マミ「ワ…、ワルプルギスの夜…、ですって…!?」

ほむら「ええ」

さやか「わ、ワルプルギスの夜…ってなんですかそれ?」

マミ「魔法少女の間で噂されている超弩級の大型魔女のことよ。…もしかして、暁美さん」

ほむら「…実は、3週間後に奴がやってくるの」

さやか「3週間後!?ヤバいじゃん!!」

マミ「そんな…、3週間しか時間がないなんて…」

ほむら「ふふっ、まだ諦めるには早いわよ」

さやか「…え?」

ほむら「私には、仲間になったら頼もしそうな『当て』があるの」

マミ「暁美さん、まさか…」

さやか「…あいつら…?」

ほむら「ご名答」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 13:02:20.44 ID:S4Ma+UM50
――――風見野 ゲームセンター

ゆま「キョーコ、踊るの上手だねー!」キャッキャッ

杏子「へっ、こんなの屁でもないよ!」シュタッ、ビシッ、タップ、ターン―――…


ほむら(…楽しそうね。今話しかけに行っても水を差してしまうでしょうから待ちましょうか)


――数分後…

ゆま「…あれ?あー、さっきのお姉さん!」

杏子「…え?」

ほむら「こんばんは」

ゆま「こんばんはー!」

杏子「よお、今度は何だい」

ほむら「話し合いに来たの」

杏子「へー…。随分と平和的じゃん」

ほむら「元々、こちらに争う気はないわ」

杏子「ふーん。で、話って何?」

ほむら「3週間後、見滝原にワルプルギスの夜が来る」

杏子「!?…なぜわかる?」

ゆま「わるぷるぎす…?なにそれー?」

杏子「後で説明してやるよ」

ほむら「…さっきは話せなかったけど、私は別の時間軸の未来からやってきた時間遡行者。
    私の魔法は、『時間停止』と『時間遡行』の2つ。時間停止は読んで字の如く。自分と、私が触れている物以外の時を止める。
   そして、時間遡行は、盾の砂時計の砂が落ちきったとき、ひっくり返すことによって1ヶ月時を遡る」

杏子(成程、だからいきなりアタシらの目の前に現れて、気づかせもせずに武器を奪うなんてことができたのか…。
   …しかし、あの砂時計をひっくり返すことによって1ヶ月時を遡る…?つまり、1か月後からやってきたってことか?
   …こいつ…、マジで一体…?)

ゆま「…?」エーット…?

杏子「…だったら何だってんだよ」

ほむら「何故、私が自分の魔法を、致命的なことを貴方達に話したか。その真意をわかってもらいたいわ。
    …私は、この前の時間軸で、貴女達とさっきの彼女たちと共におr…、…ワルプルギスの夜を倒すために戦ったの。
    …でも、勝てなかった。だから、この時間軸に来たの。嘘と思うかもしれないけれど、これが私の正体よ。
    私の目的はあいつを倒すこと。だから、あなた達にも協力して欲しい」

杏子「『も』ってことは、マミやあのルーキーもいるんだよな。おいおい、仲間ごっこでもさせようってか?
   …つーか、アタシらとあいつらが一緒に戦ったってのも信じらんねぇんだけど」

ほむら「ええ、前の時間軸でもそう言っていたわよ、貴女。
    でも、戦力は多いに越したことはないわ」

杏子「…嘘ってわけじゃなさそうだな。いいぜ、協力してやるよ」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 13:28:04.16 ID:S4Ma+UM50
――――ほむホーム

QB2「杏子が予想外に早く出てきたね」

ほむら「ええ、更には千歳ゆままでついてきてたわ。
    この時点で杏子が来るのは度々あったのだけれど、千歳ゆまが来るのは初めてよ」

QB2「…魔女、結局倒されちゃったね」

ほむら「…仕方ないことよ。魔女の願望を叶えれば、浄化してグリーフシードになるなんて、
    貴方達すら知らなかったんだから。杏子はおろか魔法少女皆そんなこと知らないはずよ」

ほむら(今までの時間軸も、こんな手を使えばどうにかなったのかな…。…いや、無理かしらね)

QB2「話を変えるけど、これからどうするんだい?ゆまが関わるとなると、織莉子とキリカとも
   関わることになるんだろう?でも、彼女たちはまどかを殺しに来るから…」

ほむら「…ええ、彼女たちも、何とかするつもりよ」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/27(水) 13:16:27.48 ID:rfa9cyu70
――――ホテル

ゆま「…」スゥ…スゥ…

杏子「…」ナデナデ

杏子(間違いない、あいつ、確実に『織莉子』と言いかけてた。
   つまりは織莉子を知ってる)…チラ

ゆま「…キョーコ…」ムニャムニャ…

杏子「…このオトシマエは必ずつけさせてやる」ボソ
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/27(水) 13:21:14.90 ID:rfa9cyu70
――――さやか、マミの帰路

マミ「…美樹さん」

さやか「…何すか、マミさん」

マミ「佐倉さんのことだけど、本当はいい子なの」

さやか「…元弟子だからって、贔屓が過ぎてませんかそれ」

マミ「実はね、――――――――」


マミ「――――――というわけだったの」

さやか「…」

マミ「あの子は―――」

さやか「あいつの事、色々と誤解してました。その事は、申し訳ないと思っています。
    …でも、やっぱりあいつとは分かり合えない気がします」

マミ「…」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/27(水) 14:22:04.77 ID:rfa9cyu70
――――3日後 見滝原中学 屋上

杏子「…」

「あら」

「誰だい?キミは」

杏子「…お前が織莉子か」

「おい、初対面でいきなりお前呼ばわりして呼び捨てにするのは、織莉子に失礼だろ!」

織莉子「まあまあ、キリカ」

キリカ「しかしだね―――」

杏子「茶番は済ませたか」

キリカ「何だと!」

杏子「お前がゆまを魔法少女の道に引きずり込んだのは何故だ」

織莉子「救世を成し遂げるためよ」

杏子「…あ?」

織莉子「しかし、そのためには犠牲も必要だったのです。
    だから――――」

杏子「てめえ!!!!」

織莉子「…!!」ズズズ――――――――…
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/22(月) 13:58:23.86 ID:NZffnIMQ0
ほむら「(そろそろ彼女たちが来る…。…貴方、ここにいて大丈夫なの?
     杏子に彼女たちの出現を教えたなら、帰った方が良かったんじゃない?)」

QB2「(大丈夫だよ。それに、そろそろ他の個体たちに僕の存在が気づかれそうなんだ。
   だから、君の近くにいた方が多分安全なんだ)」

ほむら「(…そろそろ家も危なくなってきたのね…)」


ズ…

ほむら「!!」

パァァァアァァン
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/22(月) 16:04:23.39 ID:HBB/yfNw0
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/23(金) 00:33:40.12 ID:7jB3kw+c0
更新無さすぎィ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/04(日) 01:50:49.58 ID:qZxxyjzT0
キャアアアアア!!

「教室が変わってく…」「やだーなにこれー?」ザワザワ…


まどか「さやかちゃん、これって…」

さやか「間違いない、魔女の結界だよ」


和子「み、みんな落ち着いて…」オロオロ…

ほむら「みんな教室から出て!」

和子「あ、暁美さん?」

ほむら「先生も早く避難してください。急がないと」

和子「え、ええ…」

使い魔「ぶkdこcぬcd」アーン

ほむら「!…」バシッ

使い魔「!いっヴぉえvff…」ポテッ

和子「ひっ…!」

ほむら「…先生、早く避難を」

和子「み、みんな教室から出て!…ありがとう、暁美さん」タッタッタッ…

ワーワーキャーキャー!


ほむら「…皆、行ったわね」シュインッ!

さやか「ほ、ほむら」

ほむら「さやか、まどかのことを頼んだわよ」ヒュンッ…

さやか「ち、ちょっと!…もういない」

まどか「さ、さやかちゃん」

さやか「…行こう。大丈夫、あたしがみんなを護るから」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/04(日) 02:06:22.38 ID:qZxxyjzT0
―――3年○組(マミのクラス)

使い魔「cづいbkqちゅqc」「bひえしbhbqhcjbq」ワラワラ…

「ひっ…いやぁ…!」「く、来るなぁ…!!」


マミ「下がりなさい!」ドガンッ!!


使い魔「いcdbhhくぇ©…」「うっじゅqwc…」シュゥゥ…

「た、助かった?」 「今のうちに逃げよ!」「うん!」タッタッタッ…


使い魔「びぃhdqbhd」「ybgひhdふいqぶう」ワラワラ…

マミ(キリがないわ!生徒達一人一人助けるなんてとても無理…。
   一刻も早く魔女を倒さないと…!)ドキャッ

マミ(…あそこが最深部ね。あそこから呪いのような、…いえ…、もっと明確な何かの意志を感じる)チラッ

使い魔「cbqセb」「kjbjンkckqwwセ」ワラワラ…

マミ(くっ、本当にキリがないわね。それに見られないようにすると動きが制限されて――)シュバッ!

マミ「しまっ…!」ギュルルルルル!

使い魔「bcでぃkdcbhbh」

マミ「むーっ!むーむむーっ!」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/04(日) 09:08:15.04 ID:BwJXka0T0
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 02:15:50.46 ID:tLvaqTE00
マミ「くっ…!…!?」ヒュパッ

マミ「ぷはっ…、さ、佐倉さん」

杏子「なっさけねーな、マミ」

マミ「どうしてここへ…?」

杏子「キュゥべえに呼ばれてな。織莉子がここにいるって来てみたら、結界が張られたんだよ」

マミ「織莉子?」

杏子「白い魔法少女だ。そいつには、ちょっと借りがあるんだよ」

マミ「そうだったの…」
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 02:28:49.68 ID:tLvaqTE00
ゆま「キョーコー!」

杏子マミ「!?」

マミ「あ、貴女は」

杏子「ゆ、ゆま!?おま、何でここに」

ゆま「キュゥべえがね、ゆまにできることをすればいいって言ってたの。
   …独りぼっちで待つのは嫌だから、できないから…、…キョーコを探しに来たの!」

杏子「お前…、…そうだよな。独りぼっちは…、寂しいもんな。いいよ、一緒にいてやるよ、ゆま」ギュ

ゆま「うん!」ギュッ!

マミ「…」ニコニコ

杏子「…はっ!な、何見てんだコラ、さっさと行くぞ!!」バッ

ゆま「そうだ、マミおねえちゃん、痛いところある?ゆまが直すよ」

マミ「大丈夫よ。ありがとう」ニコッ
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 02:40:02.89 ID:tLvaqTE00
ほむら「…」

ほむら「(キュゥべえ、貴方千歳ゆまにも声をかけたの?)」

QB2「(…いや、まだ経験の浅い彼女をここに連れてくるのは僕もよくないと思ってる。
    大方、他のインキュベーターが杏子の魔女化の切っ掛けにしようとして来させたんだろう)」

ほむら「(とりあえず、貴方の仕業ではないのね。安心したわ)」スタスタ


マミ「!あ、暁美さん!」

杏子「杏子「よう。ほむら」

ほむら「杏子。あなた達も来たのね」

杏子「まあな。ん?ボンクラはどうした?」

ほむら「別行動よ」

杏子「なるほど、足手まといは置いてきたと」

ほむら「そんなこと言ってないわ。それより、早く織莉子たちの元にいきましょう」タッ

杏子「へっ、わかってるっつーの」タッ

マミ「ふふ、じゃあ行きましょうか」タッ

ゆま「あー、待ってー!」タッ
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 03:02:57.24 ID:tLvaqTE00
―――――同時刻 2階廊下

さやか「ふっ、はっ!」ザン!ザン!

使い魔「んjq;qdjkjん;」「んじょdj;んkj;q」ワラワラ

ズズズズ―――…

まどか「さやかちゃん、結界がどんどん広がってくよ…!」

さやか「はぁ、はぁ…、うん、使い魔たちの数もかなり増えてきた…」

まどか「…ほむらちゃん達、大丈夫かな…」プルプル

さやか「…ぷっ、なーに辛気臭い顔してんのさまどか!あいつだけじゃない、マミさんだっている!
    大丈夫だよ!…だからさ、震えないでよ。あんたの騎士様に怒られちゃうじゃん」

まどか「ふええっ!?べ、別にほむらちゃんのことを私は…」ドギマギ

さやか「…フフッ」チャキッ

さやか(ほむら…、あんた、絶対に戻ってきなさいよ…!)
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 03:11:13.62 ID:tLvaqTE00
――――結界 最深部

ほむら「…」



織莉子「ようこそ」

キリカ「…あれ、君一人だけ?」

織莉子「いいのよキリカ、そのうちに来るでしょう」



ほむら「この魔女結界を解いてもらえないかしら」

織莉子「何の話かしら?」

ほむら「…」ス…

織莉子「時を止めて爆撃を起こしても無駄よ」

ほむら「…流石ね」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 03:30:08.74 ID:tLvaqTE00
織莉子「貴女のこと知っているわ。あの場所にいた子…。
    …世界の終末に」

ほむら「…予知能力を持つ貴女なら、もう私の正体もわかるはずよ」

織莉子「…一つ質問をさせて頂戴。何度繰り返したの?あと何度繰り返すの?
    貴女が歩いた昏い道に、望んだものに似た景色はあった?
    時間遡行者、暁美ほむら」

ほむら「…何度繰り返したかなんて、もう忘れたわ。望んだ景色も一度も見れてない。
    …でも、もう繰り返すことはないわ」

織莉子「…どういうことかしら」

ほむら「道が昏いなら自ら陽を灯す。…それに、彼女の苦しむ姿をもう作りたくないから…」

織莉子「…随分と強い目をお持ちのようだけど…、今まで違う道に逃げ続けてきた貴女が、私達に敵うと思わないで」ス…

ほむら「…そろそろ…、私は一人ではなくなる」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/10(土) 03:36:56.95 ID:tLvaqTE00
杏子「おいほむら、何一人で先に行ってやがんだ」

ほむら「ごめんなさい、一度対話を求めようとしたのだけど」

マミ「もう、一人で勝手な行動は控えてちょうだい」

ゆま「先行っちゃうからびっくりしちゃったよー」

杏子「…さて、と…」クルッ

キリカ「ふむ、四対二か。分が悪いね」

マミ「降参するなら今の内よ」

杏子「アタシは許さねーけどな」

織莉子「ご安心を。元々そのつもりだから」…ヴォン…
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/10(土) 13:38:46.71 ID:0K0L5TGX0
更新きたー
おつです
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 02:01:33.74 ID:6/qt75Z10
マミ「させないわ!」ドガガガガガガガ―――――…!!!!

キリカ「ははっ!」キンキンキン―――…!!

マミ(全部の弾を弾かれた!?)

織莉子「ありがとう、キリカ」

キリカ「どういたしまして」

杏子「ちぃっ…!ゆま!!」ダッ、ジャラ―…

ゆま「うん!」ダッ

杏子「おらおらおらおらぁ!!」ブンブンブンブン―――…!!

ゆま「てやあ!!」ドーン!

杏子「喰らえ!」ブンッ!!

キリカ「フフッ…」キィン!

杏子「テメェ…!」ギリ…

キリカ「残念。織莉子には届かないよ」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 02:15:53.33 ID:6/qt75Z10
ほむら「…!」ダァン!ダァン!―――…

キリカ「はぁ…」キンキンキン―――…!!

ほむら「…流石だわ」

キリカ「まったく…、後ろから狙うなんてひどいじゃないか」

杏子「呑気にお話してんじゃねえ!!」ダダダダダ―――…

織莉子「…!」

杏子「オラァッ!!!」グワッ

キリカ「…」キィン!

杏子「てめぇまた…」ギギギ…

キリカ「…たな…」ボソ…

杏子「あ…?」

キリカ「よくも織莉子に攻撃しようとしたな…!!」ギロッ、ジャキィン

マミ(!?…さっき感じた気配…、…まさか…?)

杏子「…ちぃっ、だらああああああああああ!!!!!」ブンブンブン―――…!!

キリカ「うおああああああああああ!!!!!」ガンッダンッジャギャンッ―――…!!!…グサッ

杏子「ぐぅっ…!!!」ヨロヨロ

ゆま「キョーコ!!」タッ

マミ「佐倉さん!!」タッ

ほむら「…」カシャンッ
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 02:20:56.37 ID:6/qt75Z10
キリカ「はぁはぁ…、うぅ…」ヨロ…

織莉子「キリカ!」タッ

キリカ「平気…、これくらいなんてことないよ…」

織莉子「動ける…?」

キリカ「大丈夫だって。…でも、このままじゃ勝てないね」

織莉子「いいえ、勝てるわ。私とあなたなら」

キリカ「…フフッ…、そうだね。私が魔法少女をやめれば、きっと勝てる筈だ」

織莉子「え…、ダメよ!そんなことしたら…」

キリカ「大丈夫。私は何があっても、織莉子を護るよ」

織莉子「キリカ…」

キリカ「急ごう。さっきの一撃で結界の崩壊が始まってしまった」

織莉子「…ええ、必ず勝ちましょう。私達は救世を成し遂げなければならないのだから」キッ
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 02:35:39.29 ID:6/qt75Z10
ほむら(…そろそろキリカが仕掛けに入るころかしら…)

グニャグニャ…ゴゴゴゴ…

マミ「結界の様子がおかしいわ…」

杏子「何つーか…、崩れ始めてきたな…」ポリポリ…

ゆま「キョーコ、あの黒いお姉ちゃん、なんだかさっきよりも怖い…」ギュッ

杏子「ゆま…。…大丈夫だよ、あんな奴、とっととブッ飛ばしてやらぁ!」ポン


キリカ「お喋りとは余裕だね客人!」ザッ!

ほむら「ハッ!」キィン!

キリカ「君は…!」ギギギ…

ほむら「私が相手よ」バッ

キリカ「…ハハッ、そんな物でかい?ふざけるのも大概にしておくれよ」

ほむら「一度試してみたかったのよ、ゴルフクラブと鉤爪、どっちが強いのかしら」

キリカ「…ぷっ、あははっ!客人はおもしろい事を言うねえ…」チャッチャッ

ほむら「…」グッ

キリカ「もちろん…、私の爪だよ!!」ニヤァッ…、ダッ!!
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 02:43:59.65 ID:6/qt75Z10
ほむら「(呉キリカの相手は私がする。あなた達は美国織莉子を!)」ダッ

マミ「(わかったわ!)」ダッ

杏子「言われなくても最初からそのつもりだあああああ!!」ダダダダダダダ―――…!!

ゆま「行くぞおー!」タッ


織莉子「…」ポロ…

ゆま「やあっ!…泣いてるの?」ブワ…、キョトン

織莉子「哀れな子達…。真実を知らずに、あの嘘吐きの思うままに動かされて」

杏子「ああ…?何言ってんだてめえ!」

織莉子「前に進むことしか知らない貴女達は、やがて自分の愚かさを呪うでしょう」

マミ「一体何のことよ!」

織莉子「魔法少女の行く末。その真実に、あなた達は絶望せずにいられるかしら」

杏子「魔法少女の行く末…」

マミ「真実…、絶望…?」

ゆま「…なんなの、それ」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 03:01:18.85 ID:6/qt75Z10
ほむら「くっ、はっ――…!」キィン!キィン!―――…

キリカ「ハハハハハハハハハ――――…!!」キィン!キィン!―――…

ほむら(くっ、やっぱりキリカの爪と渡り合うには私は弱すぎる…!)

キリカ「ラああああああああああああっ!!!!」ザシュッ

ほむら「うああっ…!!!」ヨロッ…

キリカ「さあ…、終わりにしようか」スッ…

ほむら(…ここで終わりじゃないわ…。私は…、皆を…!!)パァアアア…!スクッ

キリカ「…」ス…

ほむら「…え?」

キリカ「どうやら勝負はついたみたいだ」フフ…
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 03:05:54.50 ID:6/qt75Z10
マミ「…」

杏子「…」

ほむら「貴女達…」

杏子「…おい、ほむら」

マミ「魔法少女が魔女になるって、本当なの?」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 03:18:03.87 ID:6/qt75Z10
ほむら「…ごめんなさい」

織莉子「魔法少女の真実。それは、敵としていた者が未来の自身だということ」

マミ「嘘よね…、暁美さん…」フラ・・・

ソウルジェム『…』ゾゾゾ―――…

ほむら「マミさん…」

マミ「私がしてきたことって…、…人殺しだったの?」ヘタ…

織莉子「哀れな子。真実に押しつぶされ、立ち止まってしまった」

杏子「…おらああああああ!!」ダダダダダダ―――…!!

キリカ「ハハッ!」ドッ!

杏子「がっ…!」ドサッ

織莉子「例え立ち止まらなくても、心乱されまともに戦うことすら出来ない」

ゆま「キョーコ!マミおねえちゃん!」

織莉子「そして真実を受け入れなお、違う道に逃げるもの。暁美ほむら、貴女はあと何度繰り返す気なのかしら」

ほむら「…言ったはずよ、もう繰り返さないって…。
    私の目的は、まどかを、この世界を、皆を…、守ってみせることよ」

織莉子「…なら、自分の出した答えの矛盾に永遠に葛藤し続けるがいいわ!!」

ほむら「…」ス…
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 03:34:46.28 ID:6/qt75Z10
ゆま「待ってて、すぐ治すから!」

杏子「…もういい。やめろ、ゆま、お前だけでも逃げろ」

ゆま「え…?」

マミ「そうね…、魔法少女は魔女になる…」ポロ…

杏子「結局、騙されたアタシたちがバカだったてことだよ…」ハハ…

ゆま「でも、傷が…」

マミ「傷を治して何になるって言うの?ソウルジェムが魔女を生むなら…、死ぬしかないじゃない…!!」ポロポロ…

ゆま「…」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 03:56:07.99 ID:6/qt75Z10
ゆま「そんなの、いやだ!」パァアアア――…

マミ「傷が…、治ってる…」

杏子「ゆま…?」

ゆま「ゆまはママにいじめられたとき、死んじゃった方がいいっていつも考えてたよ。
   でも魔女に襲われた時、死にたくないって、全然反対のこと思った。
   毎日怖くて辛かったけど…、それでも生きたかった。
   諦めないで、必死に生きようとしたんだ。そしたらね、キョーコに逢えた」

杏子「ゆま…」

マミ「でも…、でもいつか私達は魔女になるのよ…!?」

ゆま「いつかはいまじゃないよ」

杏マミ「…!」

ゆま「それに、ほむらおねえちゃんは諦めてないよ」クルッ


キリカ「くっ、うっ――!!」キィン!キィン!――…

ほむら「ふっ、はっ―――!!」キィン!キィン!―――…

織莉子(…おかしい。何故、彼女は諦めないの。仲間も、勝機も失くなっていたはずなのに)

キリカ(くっ…、何故だ、さっきとはまるで別人じゃないか)キィン!キィン!――…

ほむら「ふっ、はっ―――!!」キィン!キィン!―――…、キラキラ―――…

ソウルジェム『…』キラキラ―――…

織莉子「!?何故ソウルジェムが輝いて…?」オロオロ…

キリカ「うぐぐ…、でえりゃああああああああああああ!!!!」ズシャァッ

ほむら「ぐあぁっ…!!…まだよ、まだ…、終わってない…」ヨロ…、パァアアア…
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 04:06:01.58 ID:6/qt75Z10
ゆま「諦めた方が楽なのに、それでもほむらおねえちゃんは諦めない
   マミおねえちゃんもキョーコも、その「いつか」に脅えて何もかも諦めるの?
   生きることも、進むことも、戦うことも」

杏マミ「…」

ゆま「ゆまは諦めない。魔女にもなりたくない。だから、生きるために戦うよ。
   二人は、ほんとうに諦めて死ぬの?」


ほむら「かはっ…!」キィン!カランカラン…

織莉子「終わりよ。暁美ほむら」

ほむら「はぁ…、はぁ…、まだ、まだよ…」パァアアア…、グッ、チャキッ

織莉子「そんな銃一丁と折れたゴルフクラブで何をしようというの?貴女が進む道に、救いなど無いわ」

ほむら「そうかもしれないわ…、でも、それでも私は…、諦めない…、諦めたくない…!!!」ヨロヨロ…

織莉子「残念よ。最後は、せめて安らかに」ヴォン…

キリカ「さよなら」ジャキ…

ほむら「…」ニッ
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 04:17:17.00 ID:6/qt75Z10
マミ「フッ!」タッ…、シュイィィン…

マスケット銃『』ジャキンッジャキンッジャキンッジャキンッジャキンッ―――――…


織莉キリ「――!?」

マミ「暁美さん!離れて!」

織莉子・キリカ「!」バッ!

マミ「ハッ!」ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ―――――…!!!!

織莉子「巴マミ…!」


杏子「だらあああああああああ」ブンブンブンブンッ!!


織莉子「―――」

キリカ「織莉子!」ギィン!!

杏子「ちっ…!」ギギギ…

キリカ「佐倉、杏子…!」ギギギ…

杏子「アタシらしくねーな。ガキに説教されるなんて」バッ

マミ「ソウルジェムは魔女を生む。そして私達の本体はそのソウルジェム…。…それが、なんだっていうのかしらね」スタッ

織莉子(バカな…、どうして立ち上がれる…。真の恐怖を識らない彼女達が…、…まさか…)チラッ


ゆま「ほむらおねえちゃん、大丈夫?」パァアアア―――…

ほむら「…ありがとう」ニコッ


織莉子(千歳ゆま…、あんな子供の言葉で…!?)

マミ「QBのやつ、後で詳しく聞かせてもらわないと」

杏子「だが、まずは先にあいつらを…」

マミ「そうね、さっきのお礼を」

マミ杏「返させて貰う!!」ダッ!!
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/11(日) 07:00:46.81 ID:5Vhlz/0Q0
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/11(日) 12:59:45.26 ID:HrIwh3Mk0
熱いね 乙
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/29(火) 01:14:04.08 ID:9g7Yj4570
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