喪黒福造「頭のツノを消したいのですか」毛利蘭「そうなんです……」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:11:34.44 ID:pO0cEWcPo
喪黒「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん」

喪黒「ただのセールスマンじゃございません」

喪黒「私の取り扱う品物は心……人間のココロでございます」


喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心の寂しい人ばかり」

喪黒「そんな皆さんの心のスキマをお埋めいたします」

喪黒「いいえ、お金は一銭も頂きません」

喪黒「お客様が満足されたら、それがなによりの報酬でございます」

喪黒「さて、今日のお客様は……」



毛利蘭(17) 女子高生



オーッホッホッホッホッホ……

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1506161494
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:13:52.95 ID:pO0cEWcPo
―毛利探偵事務所―

蘭「ふんふ〜ん」

蘭「!」ハッ

蘭(あれ……? また伸びてる……)

蘭(どうしてなのかしら……)
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:16:47.40 ID:pO0cEWcPo
―町―

蘭「ハァ〜……どうして、こんなに伸びちゃったんだろ」

蘭「……あら?」





チンピラ「いってぇなぁ〜……」

喪黒「これは失礼しました」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:19:05.70 ID:pO0cEWcPo
チンピラ「ちょっと待てよ!」

喪黒「はい?」

チンピラ「人にぶつかっといて、謝るだけで済ませようってのかよ!?」

喪黒「おや? ではどうしろとおっしゃるのですか?」

チンピラ「決まってんだろ、金だよ、金ぇ! 金出せってんだよぉ!」

喪黒「ホッホッホ、これは困りましたねぇ……」



蘭(あの人……絡まれてる! 助けないと!)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:23:29.37 ID:pO0cEWcPo
蘭「やめなさい!」

チンピラ「あ? なんだ姉ちゃん? 邪魔すると……」

蘭「セヤァッ!」ビュオッ

チンピラ「ヒッ!」

蘭「すぐ立ち去らないと……」

チンピラ「へ、へへ……わ、悪かったよ……ひえぇ〜っ!」タタタタタッ

蘭「大丈夫ですか?」

喪黒「これはこれは、ありがとうございます」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:25:41.76 ID:pO0cEWcPo
喪黒「ところで、今お暇ですか?」

蘭「ええ、まあ……」

喪黒「でしたら、そこらの喫茶店でお茶でもしませんか?」

喪黒「ぜひとも助けていただいたお礼をしたいのです」

蘭「はい……かまいませんけど」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:29:36.63 ID:pO0cEWcPo
―喫茶店―

喪黒「ほう、空手をやってらっしゃるのですか。どうりでお強いわけですねえ」

蘭「いえ、私なんてまだまだです」

喪黒「ホッホッホ、ご謙遜を」

喪黒「それにしても、あなたほど強くてお綺麗な方なら、男性も放っておけないでしょうね」

蘭「やだ……そんな人いませんよ」

喪黒「いないのですか?」

蘭「えぇと、いるような、いないような……」

蘭「ただ……色々あって、今はめったに会えない状況にあるんですけど……」

喪黒「そうだったのですか。失礼いたしました」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:31:50.95 ID:pO0cEWcPo
蘭「だけど……いつか必ずまた会えると信じてます」

蘭「そうなったら、今度こそずっと離れないようにしたい……」

喪黒「恋人を信じてらっしゃるのですね」

蘭「はい! ……って恋人じゃないですけどね! やだ、私ったら!」

蘭「でも……」

喪黒「? まだなにか気になることでも?」

蘭「あの……私の髪型を見て、何か思いませんか?」

喪黒「……そういえば、一部がツノのように盛り上がってますね」

蘭「でしょう?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:34:47.84 ID:pO0cEWcPo
蘭「さっき話した人……えぇと、新一っていうんですけど」

蘭「新一と離れ離れになった時は、まだこんな髪型じゃなかったんです」

蘭「でもここ半年のうちに、どんどん髪の一部が盛り上がってきて……ツノみたいになって……」

蘭「このままじゃ、また新一と出会った時にからかわれちゃう、と思うと……」

喪黒「なるほど、頭のツノを消したいのですか。それで浮かない顔をされていたわけですね」

蘭「そうなんです……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:38:01.04 ID:pO0cEWcPo
喪黒「分かりました」

蘭「え?」

喪黒「でしたら、先程助けて頂いたお礼に、あなたのツノを消し去って差し上げましょう」

蘭「そんなことできるんですか? 失礼ですけど、あなたは?」

喪黒「わたくし、こういう者です」スッ

蘭「喪黒福造さん……」

喪黒「私は悩める人々のココロのスキマを埋めるボランティアをしているのです」

喪黒「あなたの望み、叶えて差し上げましょう」

蘭「だけど、どうやって……?」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/23(土) 19:42:56.14 ID:pO0cEWcPo
喪黒「この整髪料をお使い下さい」スッ

喪黒「これをあなたの髪のツノ部分に塗って一晩もたてば、すぐさまツノはなくなるでしょう」

蘭「ホントですか!? ありがとうございます!」

喪黒「ただし、ご忠告しておきます」

喪黒「この整髪料がしっかりと髪に馴染むには、三日はかかります」

喪黒「なので、明日からの三日間は、先程おっしゃった新一さんと口を利かないで下さい」

喪黒「もし、この約束を破ると、大変なことになってしまいます」

蘭(三日か……三日のうちに新一と会えるとも思えないし、今まで散々待ったんだもん。それぐらい平気だわ)

蘭「分かりました! 約束します!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/23(土) 19:44:14.38 ID:sl92rkOSO
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