サーバル「ジャパリスクールってなになにー!?たのしそー!!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 16:38:52.25 ID:VK5f6lH+o
―ジャパリバス 車内―

サーバル「このあたりにはどんなフレンズがいるんだろうねー」

かばん「楽しみだね」

ラッキービースト『コノアタリニハ アマリフレンズハ スンデイナイネ』

かばん「そうなんですか?」

ラッキービースト『ソノカワリニ トクベツナ タテモノガアルヨ』

かばん「どんな建物なんですか?」

ラッキービースト『ジャパリスクールダヨ』

サーバル「ジャパリスクールってなになにー!? たのしそー!!」

ラッキービースト『フレンズタチガ ベンキョウスルトコロダヨ』

かばん「勉強って……」

ラッキービースト『ミエテキタヨ。ヒダリニミエル オオキナタテモノガ ジャパリスクールダヨ』

サーバル「すごーい!! あれがスクールなんだー!! ねえねえ、かばんちゃん、行ってみようよ!!」

かばん「あ、うん」

サーバル「どんなところだろうねー! たっのしみー!!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1505633931
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 16:47:03.24 ID:VK5f6lH+o
―ジャパリスクール 校門―

ラッキービースト『ココガ ジャパリスクールダヨ』

サーバル「なになに、ここー!? すっごーい!! かばんちゃん、向こう側におおきな砂場があるよー!!」

かばん「ホントだね。雑草が何もないし砂漠みたいだけど、暑くないね」

ラッキービースト『アレハ グラウンドダネ アソコデハシッタリ アソンダリ スルンダ』

かばん「へぇ……」

サーバル「うみゃみゃみゃー!!」ダダダッ

かばん「サーバルちゃーん!?」

サーバル「何もないから走りやすくてたのしーよー!! かばんちゃんもおいでよー!!」

かばん「あはは……。サーバルちゃんは相変わらずだなぁ……」

サーバル「これなんだろー? これでなにするのかなぁ」

かばん「ラッキーさん、あの高い棒はなんですか?」

ラッキービースト『アレハ ノボリボウダネ。コレデ ノボリオリヲスルンダ』

サーバル「登って遊ぶんだね! なら木登りと一緒だー!! うみゃみゃみゃー!!」

かばん「木登りの練習をするための棒なのかな?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 16:53:06.79 ID:VK5f6lH+o
サーバル「かばんちゃーん!! こっちに大きな水たまりがあるよー!!」

かばん「水たまりというか、水を溜める場所のような気も……」

ラッキービースト『ココハ プールダネ ココデオヨイダリデキルヨ』

かばん「泳ぐ練習ができるってことですね」

サーバル「泳ぐのはあんまり得意じゃないから、いいかなぁ」

かばん「プールの隣にある大きな建物はなんですか?」

ラッキービースト『タイイクカンダネ コノナカデ ウンドウシタリスルンダ』

かばん「運動なら外でもできるんじゃあ……」

ラッキービースト『アメガ フッタトキニ シヨウスルネ』

サーバル「私は雨が降っても気にしないけどなー」

かばん「もしかしたら濡れるのが嫌なフレンズさんもいるんじゃないかな?」

サーバル「あー。そうかも。鳥のフレンズにそう言う子いるって聞いたことあるよ」

ラッキービースト『コウシャノ ナカニハイッテミヨウカ』

かばん「コウシャ?」

ラッキービースト『イチバンオオキナ タテモノダヨ』
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 16:59:45.36 ID:VK5f6lH+o
―校舎内 廊下―

サーバル「おぉー!! なにここ、なにここ!! 道がなっがーい!!」

かばん「部屋が沢山あるけど、どこも同じみたい」

ラッキービースト『コノヘヤハ キョウシツッテイウンダ キョウシツデ フレンズタチハ ベンキョウヲスルコトニ ナッテイルヨ』

かばん「勉強……」

サーバル「ねえねえ、かばんちゃん!! この道で思い切り走ってみていいかな!?」

かばん「え? いいんじゃない?」

サーバル「よーし!! はしるぞー!! うみゃぁー!!!」ダダダダッ

ラッキービースト『ロウカハ ハシッチャダメダヨ』

かばん「え? そうなんですか?」

ラッキービースト『スベリヤスイカラネ』

かばん「サーバルちゃ――」

サーバル「うみゃぁああああ!!!!!」

ガシャーン!!!

かばん「あぁ、遅かったぁ。サーバルちゃん、大丈夫ー!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:06:55.78 ID:VK5f6lH+o
サーバル「いたた……。いきなりツルっていっちゃった。氷でもないのに不思議だなー」

かばん「木とか土の感触じゃないね、この床。何でできているんだろう」

サーバル「ビーバーを連れてきたらわかるかな?」

ラッキービースト『ツギハ ウエニイコウカ』

かばん「上、ですか」

ラッキービースト『コノカイダンデ ノボルヨ』

かばん「わかりました」

サーバル「のっぼろー!」ピョンピョン

かばん「ん? 壁に何か貼られてる」

サーバル「かばんちゃん、どうしたの?」

かばん「この壁に何か貼ってあるんだけど……」

サーバル「なになにー。よんでよんでー」

かばん「文字がかすれてて全部は読めないけど、成績発表って書いてあるみたい」

サーバル「せいせき? せーせきってなに?」

かばん「フレンズさんたちが勉強するところ……。何を勉強してたんだろう」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:13:03.72 ID:VK5f6lH+o
ラッキービースト『ココハ オンガクシツ ダヨ。コノキョウシツデハ フレンズタチガ ウタッテイタンダ』

かばん「トキさんが喜びそう」

サーバル「うみゃぁ? この黒いのなんだろー」ペシッペシッ

かばん「ここが開くんじゃないかな?」パカッ

サーバル「あいたー。でも、よくわかんないね」

かばん「押せる、のかな?」

サーバル「どこが押せるのー?」

かばん「多分、ここ」グッ

ド〜♪

サーバル「すっごーい!! 音がでたよ!! 私もやりたーい!!」

かばん「どうぞ」

サーバル「こっち押してみよっ」グッ

ミ〜♪

サーバル「おぉー!! たーのしー!! うみゃみゃみゃみゃー!!!」ジャーン!!!ジャーン!!!ジャーン!!!!

かばん「そんな一度にたくさん押すものなのかな?」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:20:05.20 ID:VK5f6lH+o
ラッキービースト『ココハ ビジュツシツ ダヨ ココデ フレンズタチハ エヲカイテイタンダ』

かばん「絵をですか」

サーバル「これなにかな?」

かばん「筆、みたいだね」

サーバル「ふで? ふでってなに?」

かばん「絵を描く道具だとは思うんだけど」

サーバル「そうなんだー」

ラッキービースト『ウシロヲミテ』

かばん「はい? あ、絵がたくさんある……」

ラッキービースト『アレハ フレンズタチガ カイタ エ ダネ』

かばん「みなさん、とても上手……」

ラッキービースト『ココデ エヲカクレンシュウヲ シタカラダロウネ』

かばん「すごい……」

サーバル「あっれー? かばんちゃん、このふで、壊れてるみたい。何もかけないよー?」

かばん「そうなの? 描く道具じゃないのかな」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:28:56.89 ID:VK5f6lH+o
ラッキービースト『ココハ リカシツ ダネ』

かばん「ここでは何をしていたんですか?」

ラッキービースト『ジッケンヲ シテイタハズダヨ』

かばん「実験?」

サーバル「なにこれ、なにこれー? いろんなコップが置いてあるー。このさんかくのコップなんて面白い形してるー」

かばん「けど、水や紅茶を飲んだりするには向いてないかも」

サーバル「それじゃあ、何を飲むんだろー?」

かばん「そもそもコップなのかな?」

サーバル「うみゃぁ!?」ビクッ

かばん「どうしたの?」

サーバル「こ、これ……な、なんだろう……」

かばん「わぁぁ!? ほ、骨になったフレンズ……さん……?」

サーバル「えぇぇ!? なんでー!? どうしちゃったのー!? ジャパリまん食べれなかったのかなぁ!? かわいそー!!」

かばん「わからないけど……。ええと……どうしたらいいんだろう……ちゃんと土に還してあげたほうがいいのかな……」

ラッキービースト『アンシンシテ ソレハツクリモノダヨ』
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:36:09.17 ID:VK5f6lH+o
ラッキービースト『ココハ カテイカシツ ダネ ココデハ リョウリヲ ツクレタリスルヨ』

かばん「料理を? このスクールって色んなことができるんですね」

ラッキービースト『ベンキョウスルトコロダカラネ』

かばん「それにしたって……」

サーバル「これなにかなー?」ペシッペシッ

かばん「白い箱……」パカッ

サーバル「おぉー。中はどうなってるのー?」

かばん「この箱の中、とっても涼しい。むしろ寒いくらい」

サーバル「えー? どうしてどうしてー? なんでここだけ冬なのー?」

かばん「なんでだろうね」

ラッキービースト『レイゾウコダネ コノナカニ タベモノヲイレテオクト ナガモチスルヨ』

かばん「そういう使い方ができるんですね」

サーバル「それじゃあ、ジャパリまんいれとこーっと」

かばん「ジャパリまんは保存しなくてもいいんじゃない?」

ラッキービースト『ホカニモ イロイロナキョウシツガアルヨ。セッカクダカラ ミニイコウカ』
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:45:50.97 ID:VK5f6lH+o
―体育館―

サーバル「みてみてー、かばんちゃーん!! 色んなボールがあるよー!!」コロコロ

かばん「種類が多いね。遊びによってボールを変えていたのかも」

サーバル「それにしても広いよねー。今までみてきたどの建物よりも広いよー」

かばん「うん。ここまで広いってことは、とても多くのフレンズさんが利用していた場所なんだろうね」

サーバル「なんでそこまでわかるの?」

かばん「ひとりやふたりのためにこんなに大きな場所は作らないだろうし、どの教室にも椅子と机がたくさん並んでいたから、そうかなって」

サーバル「すっごーい!! さすがかばんちゃんだね!! 私、全然気が付かなかったよー!!」

かばん「あはは……」

ラッキービースト『イチバン オオイトキデ 300ニングライノフレンズガイタミタイダヨ』

サーバル「300ぅ!? それって、それって、どれぐらいー!? 想像できないよー!! ね、かばんちゃん?」

かばん「……」

サーバル「かばんちゃん? どうしたの?」

かばん「あ、ごめん。それだけ多くのフレンズさんたちと一緒に遊んだり、料理したりできたら楽しそうだなって」

サーバル「そうだねー。セルリアンが出るといけないから、みんなが同じちほーに集合することってあんまりないし」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 17:56:44.55 ID:VK5f6lH+o
ラッキービースト『ソレニ フレンズタチニハ ナワバリガアルカラネ サーバルミタイ二 タクサンイドウスルフレンズハ トリケイイガイデハ メズラシイヨ』

サーバル「私って珍しいの? 隣のちほーぐらいなら遊びにいってたけどなー」

かばん「スナネコさんやキタキツネさんはあんまり移動しなさそうだけどね」

ラッキービースト『イドウシテモ トナリノチホーグライガ イッパンテキダネ』

サーバル「それじゃあ、私は変じゃないねっ。よかった」

かばん「そこを気にしてたんだ」

サーバル「でも、昔はここまでたくさんのフレンズが来てたんでしょ? 隣のちほーからみんなが来たとしても300も集まるかなぁ」

かばん「さばんなちほーやじゃんぐるちほーからは遠すぎるよね。ラッキーさん、やっぱり利用していたのは隣のちほーにいるフレンズさんだけなんですか」

ラッキービースト『トオクノチホーカラモ サンカシテイルフレンズモ タクサンイタヨ ムカシハ バスガタクサンアッテネ ジャパリスクールバスナンカモハシッテイタンダ』

かばん「スクールバス……」

サーバル「ジャパリバスとは違うの?」

かばん「きっとこのスクールに通うためだけのバスがあったんじゃないかな? 遠くのちほーにいるフレンズさんはそれに乗って、ここまで通ってたんだよ」

サーバル「それなら、ここってすっごく楽しい場所だったんだね」

かばん「うん。きっとそうだよ」

サーバル「すごいねー。たくさんのフレンズが絶対に集まる場所かぁ」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 18:19:25.33 ID:VK5f6lH+o
―保健室―

ラッキービースト『ココデハ タイチョウヲクズシタフレンズガ キュウケイシテイタンダ』

サーバル「わーい! 休憩しよー!!」

かばん「サーバルちゃん、体調悪いの?」

サーバル「わるくないよっ!」

かばん「よかった」

サーバル「けど、ちょっと疲れちゃったかも。ここって見て回るだけでもたいへんだもんね」

かばん「確かに。まだまだ教室あるみたいだし」

サーバル「全部みるだけで一日終わっちゃうよぉ」

かばん「……」

サーバル「かばんちゃん?」

かばん「あ、ごめん。なに?」

サーバル「なにか考えてたの?」

かばん「うん。ちょっと想像してた。ここでたくさんのフレンズさんが一緒に遊んだり勉強したりするところ。それが毎日ならとっても素敵なことだなぁって」

サーバル「うんっ。わたしもそう思うよ! あ! だったら、みんなに来てもらえばいいんじゃない? 今から呼びに行ってみる?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 18:38:07.20 ID:VK5f6lH+o
かばん「みんなって?」

サーバル「カバでしょー、カワウソでしょー、ジャガーでしょー、アルパカでしょー、トキでしょー、スナネコでしょー、ツチノコでしょー、ビーバーとプレーリーもいるし、あとハシビロちゃんやライオンにヘラジカに――」

かばん「ちょ、ちょっと待って、サーバルちゃん。もしかして、今まで出会ったフレンズさん全員を呼ぶの!?」

サーバル「だめなの?」

かばん「ダメというか、そこまでの大人数だと一か所には集まりににくいんじゃなかったの?」

サーバル「そっかー。嫌がる子もいるよね」

かばん「隣のちほーのフレンズさんに声をかけるだけでいいんじゃないかな。それで数人のフレンズさんが来てくれたら十分だと思うし」

サーバル「かばんちゃんがそう言うなら、そうするねっ」

かばん「無理矢理連れてくるつもりだったの?」

サーバル「よーし、早速誘ってみようよ!!」

かばん「ここから一番近いのは……」

ラッキービースト『ココカラダト ヘイゲン ト コハン ガチカイネ』

かばん「ライオンさんやビーバーさんがいるところですね」

サーバル「わーい!! あそこのフレンズならみんなきてくれそー!!」

ラッキービースト『イッテミル?』
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 19:03:38.56 ID:VK5f6lH+o
―へいげん―

ライオン「うーん。すっごく面白そうではあるけどなぁ」

サーバル「でしょでしょ!」

ヘラジカ「しかし、私たちはそう簡単に離れるわけにもいかないからな」

ライオン「セルリアンが出たときに他のフレンズを守ってあげられなくなっちゃうと困るからねぇ。かといって全員で移動するにはちょっと遠いよね。みんな一緒にはバスに乗れないしさぁ」

サーバル「えー!? ダメなのー!?」

かばん「仕方ないよ、サーバルちゃん」

サーバル「うん……」

ライオン「私とヘラジカはダメだけど、他の子なら連れていってもいいよー」

ヘラジカ「誰か、ジャパリスクールとやらへ行きたいものはいるか」

アルマジロ「どうする?」

ヤマアラシ「ヘラジカ様のお傍を離れて遊ぶのも気が引けますぅ」

オーロックス「私も大将から離れるわけにはいかないな」

サーバル「そっかぁ……」

ハシビロコウ「……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 19:41:07.04 ID:VK5f6lH+o
ライオン「みんなぁー? いきたくないのかぁー?」

オリックス「いざというときのために複数は残っていたほうがいいかと」

ツキノワグマ「大きいセルリアンが出てきたら流石の大将も危ないもんね」

ライオン「えー? 折角、かばんとサーバルが誘ってくれているのにぃ?」

かばん「あの、そんな無理にとはいいませんし、僕たちもできればいいなーってだけですから」

ライオン「そう? なんかごめんねぇ」

ヘラジカ「無理矢理はお互い楽しめないからな」

かばん「他のところに行ってみます」

ライオン「うん、また気が向いたら誘ってよ」

かばん「ありがとうございます」

サーバル「ざんねんだなぁー……」

ラッキービースト『ツギハ ドコヘイコウカ』

かばん「ここまで来たらこはんはむしろ遠くなるから……」

サーバル「図書館に行ってみない? はかせたちなら来てくれるかもしれないよ」

ハシビロコウ「……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 19:52:07.98 ID:VK5f6lH+o
―図書館―

オオコノハズク「スクール……。学校のことですね」

ワシミミズク「学校ですか」

かばん「どうでしょう?」

オオコノハズク「我々はこれ以上、勉強する必要はないのです。賢いので」

ワシミミズク「我々は既にたくさん勉強しているのです。賢いので」

サーバル「それもそっかー……」

かばん「あの、でしたら教える側に来てもらえませんか?」

オオコノハズク「教える側、ですか」

かばん「学校の先生としてなら適任かなぁって思うんですけど」

ワシミミズク「先生、ですか」

オオコノハズク「先生……」

かばん「ダメ、でしょうか?」

オオコノハズク「考えておきます」

かばん「よろしくお願いします」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 20:42:24.93 ID:VK5f6lH+o
―こはん―

プレーリードッグ「学校、たのしそうであります!!」

ビーバー「いいっすね。是非、参加してみたいっす」

サーバル「やったぁー! やったよ、かばんちゃーん!!」

かばん「ありがとうございます」

プレーリードッグ「みんなでお勉強なんて、絶対に面白いでありますよぉ」

ビーバー「おれっちもかばんさんから学びたいことたくさんあるっすから」

かばん「ぼ、ぼくからですか!?」

ビーバー「ちがうっすか?」

プレーリードッグ「私もてっきりかばん殿が教えてくれるものだと思ったでありますが」

かばん「教えてくれるのは多分、はかせさんになるかと」

ビーバー「なるほどぉ。あ、そうなるとジャパリまんをいくらか用意しないといけないっすね……。2個でたりるっすかね。でも、長時間になるなら10個でも足りない可能性も……」

サーバル「はかせたちがダメならかばんちゃんが教えてあげればいいんだよ」

かばん「えぇー!? な、何を教えれば……」

サーバル「何がいいかなー? あ、飛行機の作り方とかどうかな!?」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 21:07:50.68 ID:VK5f6lH+o
かばん「あれは簡単にできちゃうと思うんだけど」

サーバル「できないよぉ」

ビーバー「おれっちたち以外にどんなフレンズが来るんすか」

かばん「それが他のフレンズさんからはまだいい返事をもらえていなくて」

サーバル「プレーリーとビーバーが最初のスクールフレンズだよ」

プレーリードッグ「そうだったのですか! それは光栄であります!!」

ビーバー「はかせはちがうんっすか」

かばん「考えてはくれるといっただけで、確定したわけじゃないんです」

ビーバー「そういうことっすかぁ」

プレーリードッグ「我々だけでも良いスクールにできるでありますよ。ところで、いい感じに掘れるところはあったりするでありますか?」

サーバル「グラウンドっていうんだけど、すっごく広いお庭があるんだよー」

プレーリードッグ「おぉぉ!! それは掘り甲斐がありそうです!!」

かばん「あまり掘らない方がいいような……」

ビーバー「できるだけ集まって欲しいっすね」

かばん「はい。けど、皆さんは皆さんの事情がありますから」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:39:15.37 ID:VK5f6lH+o
―ジャパリスクール グラウンド―

プレーリードッグ「うおおお!! これは素晴らしいであります!! 穴!! 穴を掘りたくなる場所でありますなぁ!!」

かばん「あぁ、プレーリーさん、落ち着いてください。ここはあんまり掘らないようにしてください」

ビーバー「うわぁ……。凄い家っすねぇ。これは見ただけじゃ造れそうにないっす」

サーバル「ビーバーでも分からないなら、きっとパーク内のフレンズで分かる子っていないんだろうなぁ」

ビーバー「お、おれっちはそんなにすごくないっすよぉ」

プレーリードッグ「穴を掘れないなら、ぐっと我慢するであります。それで、何から始めればいいのですか」

かばん「うーん。そうですね……」

ラッキービースト『マズハ キョウシツニ イコウカ ソコデ ジュギョウヲ ハジメレバ イインダヨ』

かばん「だ、そうです」

サーバル「よーし、なら教室まできょーそーしよーよ!!」

ビーバー「サーバルさんには勝てないっすよぉ」

プレーリードッグ「絶対に負けないでありますぅ!!」

かばん「対照的だなぁ」

サーバル「かばんちゃん、用意はいい!? いっくよー!! うみゃぁ!」ダダダッ
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:43:06.52 ID:VK5f6lH+o
―教室―

サーバル「いっちばーん!!」

プレーリードッグ「くぅぅ!! あと10秒だったのにぃ!!」

かばん「すごい大差だと思うんですけど」

ビーバー「はぁ……はぁ……。やっぱりサーバルさんには勝てないっすねぇ」

サーバル「あー。楽しかった。次は何をしたらいいの?」

かばん「とりあえず、座ろう。ビーバーさんもプレーリーさんも好きなところに座ってください」

プレーリードッグ「了解であります!!」

ビーバー「はいっす」

サーバル「外が見えるところがいいなー」

かばん「窓際だね」

サーバル「かばんちゃんは私の隣だよね」

かばん「そうしようかな」

サーバル「わーい。お隣さんだー」

ビーバー「ここからどうしたらいいっすかね」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:47:19.28 ID:VK5f6lH+o
かばん「ええと……」

ラッキービースト『ナニカヲ オシエルコトガ ジュギョウダヨ』

かばん「教えること、か」

サーバル「かばんちゃん! 飛行機の作り方教えてよ! 私、もっとうまくなりたいもんっ!」

プレーリードッグ「私も教えてほしいであります!!」

かばん「わ、わかりました。それでは、まずは……。って、紙がないとどうにも……」

ビーバー「あのぉ、机の中にこんなものが入ってたっすけど」

サーバル「なになにー? それって本?」

ビーバー「みたいっすね。けど、真っ白っす」

プレーリードッグ「バカには見えない系の本でありますか」

サーバル「わたしってバカだったの……!?」

ビーバー「おれっちも……」

プレーリードッグ「私もバカってことになります……」

かばん「い、いや、それは多分、何かを自分たちで書くものだと思うんですけど」

サーバル「それじゃあ本当に何も書かれていない本ってこと? そんなのあるんだ。すっごーい」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:52:58.69 ID:VK5f6lH+o
ビーバー「けど、本って何かが書かれているから本って言われているんじゃないっすか」

かばん「この本は大切なことを書き込むための本じゃないかと。教えてもらったことを忘れないように」

プレーリードッグ「おぉぉ。私たちで本を作るわけでありますね」

ビーバー「だから真っ白なんすね」

サーバル「わかった! かばんちゃんが今から教えてくれることをここに書けばいいんだね!」

ビーバー「だ、だったら、今教えてもらったことも描かないといけないっすね」

サーバル「早速かこーよ!!」

プレーリードッグ「はいであります!!」

かばん「机の中をもう一度見てもらえませんか? もしかしたら書くもの入ってるかも」

サーバル「どーだろー?」ゴソゴソ

サーバル「あ! あったよ! これ、なにかなー? 短くて、細い棒だねー」

ビーバー「木っすかね? 中心に黒いものがみえるっすけど……」ガジガジガジ

プレーリードッグ「とりあえず齧ってみるであります」カジカジカジ

かばん「えぇぇ……」

ビーバー「おぉ、黒いのが見えてきたっす。これは木じゃなさそうっすね」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:58:04.47 ID:VK5f6lH+o
サーバル「これでなにかかけるのかなぁ」

ビーバー「ためしてみるっす」カキカキ

かばん「どうですか?」

ビーバー「おぉ……。描けるっすよ。これ、すごいっすね。石をつかって地面に描くより力がいらないっす」

サーバル「私もかきたーい!! よーし! かくぞー!!」カキカキ

サーバル「あれー? おかしーなー。かばんちゃん、私のは壊れてるのかも。かけないよー」

かばん「黒い部分を出さないといけないんじゃないかな」

サーバル「そーなんだ。周りの木を削ればいいんだね。よーし! うみゃみゃみゃー」ガリガリガリ!!!

かばん「そんなに力強く削ったら……」

ボキッ

サーバル「うみゃぁ!? 折れた!? なんでー!?」

かばん「あはは……」

プレーリードッグ「かばん殿」

かばん「どうしたんですか?」

プレーリードッグ「齧っていたらいつの間にかこんなに小さくなっていたであります。不思議でありますなぁ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:04:03.74 ID:VK5f6lH+o
かばん「ええと、とりあえず書くものは置いておきましょうか。これじゃあ授業ができませんし」

サーバル「えー? かばんちゃんから教えてもらったこと忘れたくないよー」

プレーリードッグ「私も忘れたくはないであります」

ビーバー「おれっちがここに描いておくっすから、ちゃんと残るっすよ」

サーバル「ありがとー、ビーバー!」

プレーリードッグ「ビーバー殿! 頼りになるであります!!」

ビーバー「いや、おれっちなんて大したこと……ないっすよ……」

かばん「それでは、紙飛行機の折り方の授業をします」

サーバル「わーい! たのしみー!!」

ビーバー「しっかり、ここに描くっすよぉ」

かばん「紙は今、手元にある白い本から千切って使ってください」

サーバル「こうだね!」ビリッ

プレーリードッグ「とお!!」ビリリリッ

ビーバー「綺麗に破らないと……うーん……失敗したら折れなくなるし……こう慎重に……あぁ……変なところから破けそうで怖いっすね……これ……」プルプル

かばん「あの、僕がちぎります」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:10:36.91 ID:VK5f6lH+o
かばん「まずは、このように紙の先端をとがらせるように折り――」

プレーリードッグ「できたであります!!」

サーバル「はやいよぉ! かばんちゃん、まだ説明の途中だよ!」

ビーバー「一度折っちゃうと、紙に癖がついちゃって、折りにくくなっちゃうっすよね。なにより、見た目が悪くなっちゃうっすよね……。あぁ、一回で綺麗に折らないともう一枚本から千切らないといけないっすよね……」

ビーバー「うぅ……こわいっす……折るの、難しいっす……」プルプル

かばん「そ、そんなに深く考えなくてもいいですから!」

ビーバー「で、でもぉ」

かばん「プレーリーさん、ビーバーさんを手伝ってあげてください」

プレーリードッグ「了解であります!!」

ビーバー「すみません」

プレーリードッグ「気にしなくていいでありますよ。まずは、ここを――」

かばん「待ってください」

プレーリードッグ「はい?」

かばん「できるだけ、ビーバーさんに折らせてあげてください。プレーリーさんはビーバーさんの手に手を重ねて、動きを教えてあげてください」

プレーリードッグ「おぉー! わかったであります!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:17:29.37 ID:VK5f6lH+o
サーバル「かばんちゃん、こんな感じかなー!?」

かばん「うん。いい感じだね」

サーバル「えっへん」

かばん「けど、一回で綺麗に折れるようになればもっといいかもね。この辺りとか何度も折り直してるから」

サーバル「そんなことわかっちゃうのー!?」

かばん「これだけ紙に皺ができていればね」

サーバル「うぅ……。よーし、もう一回だー!!」

ビーバー「な、なんとかできたっすぅ」

プレーリードッグ「おめでとうございます!!」

ビーバー「折り方の手順を描いておくっすよ」カキカキ

プレーリードッグ「おぉ! 絵にするとわかりやすいでありますなぁ!!」

サーバル「いいなぁ。あとで私にもみせてー!」

ビーバー「もちろんっす」

かばん「授業ってこんな感じなのかなぁ……」

ラッキービースト『コンナカンジダヨ』
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:22:18.39 ID:VK5f6lH+o
かばん「ぼくはただ、授業をみたかっただけで、授業をしてみたかったわけじゃないんだけどなぁ……」

ラッキービースト『トコロデ カバン マドノソトヲ ミテ』

かばん「え?」


ハシビロコウ「……」


かばん「うわぁぁぁぁ!?」ビクッ

サーバル「かばんちゃん、どうした――」


ハシビロコウ「……」


サーバル「わぁぁぁぁ!!!」

ビーバー「だ、だれっすかぁ……」

プレーリードッグ「やや。窓からこちらを見つめているのは一体……」

かばん「ハ、ハシビロウコウさん……?」

ハシビロコウ「……いれて、ほしい」

かばん「あ、はい。ちょっと待ってください」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:30:44.79 ID:VK5f6lH+o
サーバル「ハシビロちゃん!? どうしたの!? というか、いつからいたの!?」

ハシビロコウ「みんなが白い本を取り出したあたりから居たけど」

かばん「声をかけてくれたら……」

ハシビロコウ「ごめんね。いつもの癖で機を伺っちゃって……」

サーバル「はぁー。もうすっごいびっくりしちゃったよぉ。怖いなぁ」

ハシビロコウ「ひどい」

かばん「参加、してくれるんですか?」

ハシビロコウ「うん。本当は誘いにきたときに言えばよかったんだけど、言い出す前にふたりがいっちゃったから」

かばん「そうだったんですか」

ビーバー「初めましてっす。おれっちは、アメリカビーバー。ビーバーでいいっす」

ハシビロコウ「私はハシビロコウ」

プレーリードッグ「私はプレーリードッグであります!! ご挨拶をさせてください!!」

ハシビロコウ「うんっ」

プレーリードッグ「では!! んー」ギュゥゥ

ハシビロコウ「……!!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:36:43.37 ID:VK5f6lH+o
プレーリードッグ「ぷはぁ!! これがプレーリー式のご挨拶であります!!」

ハシビロコウ「……!?」

ビーバー「最初は驚くっすよね。けど、毎朝されると流石に慣れてくるっすよ」

ハシビロコウ「……!!」

かばん「ええと、だ、大丈夫ですか?」

ハシビロコウ「……?!」

サーバル「ハシビロちゃん、おーい」

ハシビロコウ「……」

かばん「しばらく、そっとしておこう」

サーバル「そうのほうがいいかもね」

ハシビロコウ「……」

プレーリードッグ「次は何をするでありますか!!」

かばん「そ、そうですね……。あ、そうだ。次はビーバーさんが教える側に来てもらえますか」

ビーバー「お、おれっち、教えられることなんてなにもないっすけど……」

かばん「いえ、あの、僕が模型の造り方を聞いてみたかったんです」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:44:41.14 ID:VK5f6lH+o
―グラウンド―

プレーリードッグ「続いては、この私、プレーリードッグが穴の掘りかたを伝授するであります!!」

かばん「おねがいします」

サーバル「よろしくねー」

ハシビロコウ「……」

ビーバー「どうしたっすか」

ハシビロコウ「あんなことされたの初めてだから、どうしたらいいかわからないの」

ビーバー「おれっちも慣れるまでは大変だったっすから、わかるっす」

ハシビロコウ「そうなんだ……」

ビーバー「プレーリーさんに悪気はないっすから、大目に見てあげてほしいっす」

プレーリードッグ「ぷっはぁ!! これが穴掘りのコツであります!!」

サーバル「はやすぎて全然わかんないよ!!」

かばん「ええと、もう少しゆっくりで」

プレーリードッグ「ゆっくりでありますね!! 了解であります!!」

「到底、授業とは呼べないのです。全く、ポンコツばっかりで世話が焼けますね」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:50:22.15 ID:VK5f6lH+o
プレーリードッグ「誰でありますかぁ!!」

オオコノハズク「それではただ遊んでいるのと変わらないのです」

ワシミミズク「生徒と先生という立場があやふやになっているのです」

かばん「来てくれたんですね!」

サーバル「わーい!! はかせたちが先生をしてくれるんだー!!」

オオコノハズク「違うのです。今はオオコノハズクのこーちょーなのです」

ワシミミズク「ワシミミズクのきょーとーなのです」

サーバル「え? どういうこと?」

オオコノハズク「学校という場所の長は、こーちょーと呼ばれているのです」

ワシミミズク「その助手はきょーとーなのです。これぐらいは常識です」

ビーバー「そ、そうなんっすか」

オオコノハズク「学校にいる間はこーちょー、きょーとーと呼ぶように」

サーバル「えー? むずかしいよぉ」

かばん「はかせさんたちは先生ってことでいいんですよね? 今から授業を……?」

オオコノハズク「我々は授業なんてしないのです。せんせーの長なので」
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