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ことり「花になろう」
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1 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:47:06.52 ID:slrjrDJf0
〜放課後
絵里「ことり!」
ことり「あ、絵里ちゃんどうしたの?」
絵里「…今日何の日か分かる?」
ことり「……知ってるよ、知ってて当たり前だよ」
絵里「そう…ならいいけど…」
絵里「ねぇあの言葉の意味…分かる?」
ことり「ううん…全然分からないよ…」
『一年経ったら、雨の季節に戻って…くるよ…!』
絵里「……幽霊になって戻ってくるなんてやめてよ…?」
ことり「あはは…はは…ははっ…」
絵里「今日で一年…よ?」
ことり「うん…」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1505220426
2 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:47:46.02 ID:slrjrDJf0
絵里「みんなどうだった?気にしてた?」
ことり「ううん、みんなその話には触れなかった」
ことり「多分触れたくないんだと思う…」
絵里「…まぁそうよね」
絵里「希が言ってたのよ」
希「雨の季節にして今日、奇跡が起きる!」
希「ってカードが告げてるんや!!」
絵里「ってね…」
絵里「って、え?希?!」
希「今日で一年、だけどそんな暗い顔してちゃあ穂乃果ちゃんも悲しむよ?」
希「分かってても笑顔でいなきゃ」
ことり「そう…だよね!」
ことり「……もういくね!」ニコッ
ダダッ
絵里「…あんまり無理させても穂乃果は悲しむわよ?」
3 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:48:38.98 ID:slrjrDJf0
希「あはは…ことりちゃんは今でもはち切れんとばかりに溜め込んでるからまずいことしたかもね…」
絵里「穂乃果が死んで一年…か」
絵里「穂乃果が生きてたら今頃どうしてたのでしょうね?」
希「…きっと破天荒起こしてたんやろうなぁ」
絵里「ふふふ、そうね」
タッタッタッ
ことり「はぁ……」
ことり(穂乃果ちゃんが死んで一年が経った)
ことり(穂乃果ちゃんは病気で死んだ、当時の私はどうすることも出来なかった)
ことり(酷く重い病気でお医者さんもただ黙って首を横に振ってたのを今でも鮮明に覚えてる)
ことり(そんな頭に焼き付く記憶が怖くて仕方が無かった)
ことり(振り切れない絶望感、何を犠牲にしても欲しくなった恋しすぎる日常、どうにもできない過酷な未来…あの時を思い出すとそんなものが一緒にやってくる)
ことり(だから穂乃果ちゃんを記憶の片隅に置いてた、思い出さないように)
ことり(大事な人だけどそれだけ失った時の記憶は忌々しいものだったから)
4 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:49:40.58 ID:slrjrDJf0
ことり「……!」フルフル
ことり「いけないいけない!ことりがしっかりしてないと穂乃果ちゃんが悲しんじゃう!」
ことり(穂乃果ちゃんだってことりが悲しむことなんて望んでないはずだから、今日も“ことりらしく”していかなきゃ)
ことり「…あの言葉」
『一年経ったら、雨の季節に戻って…くるよ…!』
ことり「…なんなんだろう」
ことり(絵里ちゃんも言ってたあの言葉)
ことり(穂乃果ちゃんが死ぬ間際にことりの手を握って言ったんだ)
ことり(悪あがきだったのかな、穂乃果ちゃんが死んだ今じゃ答えなんて分からないないよ)
ことり「……」
ことり(そして穂乃果ちゃんが死んでから一年、今は丁度梅雨で雨の季節なんだ)
ことり(…その答えがそろそろ分かってもいいと思うんだ)
ことり「穂乃果ちゃん…」
5 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:50:56.53 ID:slrjrDJf0
〜帰り道
ことり「るん♪るんるるん♪」
ことり「マカロン♪アルパカさん♪もふもふ♪」
ことり「あ、そうだ穂乃果ちゃんの為にも神社でお祈りしとこう」
ポツ…ポツポツ…
ことり「ひゃっ…今雨はないよぉ…」
ことり(鼻先にポツンと落ちた雨粒)
ことり(梅雨だし雨が突然降ってもおかしくないけど急すぎる雨だった)
ザーザーザーザー…
ことり「はぁ…近くに神社があって運よく雨宿り出来たけど…」
ことり「まだ帰れそうにないかな…?」
6 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:52:10.37 ID:slrjrDJf0
ことり「あ、そうだお祈りしなきゃ」
ことり「……濡れるの承知でダッシュ!」ダッ
タッタッタッ
ことり「うひゃあ…結構濡れた…」
ことり「と、取り合えずお賽銭だね!」
チャリン…パン…パン!
ことり「………」
ことり「…うん、これで穂乃果ちゃんも安心だね」
「隣、いいですか?」
ことり「あ、は…い…?」
7 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:53:35.87 ID:slrjrDJf0
「こんなところで会うなんて奇遇だね」ニコッ
ことり「ほ、穂乃果ちゃん?!」
「ちょっと雨宿りしようか」
ことり「う、うん…」
ことり(突然横から聞こえた声、その声はことりを照らして導いてくれる人の声だった)
ことり(私を変えてくれたかけがえのない人、私を永遠に照らしてくれるはずだった太陽の声)
グイッ
ことり「いたいっ…」
ことり(夢だと思ってほっぺをつねった、でも夢なんかじゃなかった)
ことり(今見てる夢みたいな景色が夢じゃないってことりのほっぺが言ってるんだ)
8 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:54:55.20 ID:slrjrDJf0
ことり「…あ、あの」
「ん?どうしたの?」
ことり「穂乃果ちゃん…だよね?」
「うん!そうだよ!」
ことり「…ホントに?」
「ホント!」
ことり「……」
ことり(確かにことりが見てるのは穂乃果ちゃんなんだろうけどそれでも信じられなかった)
ことり(だって死んだ人がここにいるんだよ?ことりは穂乃果ちゃんが死んだのをこの目で見たんだよ?)
ことり(それなのに今穂乃果ちゃんはことりの前にいる)
ことり(意味…わからないよ…)
9 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:56:17.81 ID:slrjrDJf0
ことり「ホント…?」
「もーどうしたのさーいつものことりちゃんらしくないよ?」
ことり「!」
ことり「い、いつもことりって…」
「何言ってるの?みんなに優しさを振りまくことりちゃんのことじゃん!」
ことり「う、うーん…」
ことり「…ホントに穂乃果ちゃん…?」
「もー!私は穂乃果だって!」
穂乃果「正真正銘!ことりちゃんと一緒にいた高坂穂乃果だよっ!!」
ことり「…!」
ことり(穂乃果ちゃんだと思う人が放った穂乃果だよっの言葉、前に聞いた時とそっくりだった)
ことり(中学の時何回、何十回と聞いたあの時とそっくりだったんだ)
10 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:58:06.47 ID:slrjrDJf0
ことり「穂乃果ちゃん…穂乃果ちゃんっ!」
ギューッ!
穂乃果「わーあはは苦しいよことりちゃーん」
ことり「なんで…なんで死んじゃったの…!」
ことり「私寂しくて…!寂しくて…!!」
穂乃果「…ごめんね、ことりちゃん」
ことり「うわああああん穂乃果ちゃあぁん……!」ギューッ
ことり(その時はいっぱい泣いた)
ことり(ことりが触れてたのは幻覚とか幻とかそんなものじゃない、確かな感触もあったし“温もり”だってあった)
ことり(どうして?何故?という気持ちはあってもその時は“また”穂乃果ちゃんに出逢えた嬉しさが心の底から溢れ出てた)
ことり(例えこの出逢いが偽物だとしてもことりはそれをかけがえのない出逢いと捉えよう)
ことり(きっとこの出逢いは人生で一番幸せな出来事だっただろうから…)
ことり「ふぇええええん…穂乃果ちゃあん…」
穂乃果「よしよし私はここにいるよー」ナデナデ
ことり(泣き始めてなお時間が経っても涙は枯れなかった)
ことり(穂乃果ちゃんに情けない声をずっと出してたと思う)
11 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 21:59:18.95 ID:slrjrDJf0
穂乃果「よしよし私はここにいるからもう泣かない、わかった?」
ことり「う、うん…」グスンッ
ザーザーザー…
穂乃果「雨、止まないね」
ことり「…梅雨だから」
穂乃果「そうだよね、梅雨だもんね」
ザーザーザー…
穂乃果「ことりちゃんはさ、この雨好き?」
ことり「雨…?」
ことり(灰色の雲を見つめて穂乃果ちゃんは言った)
ことり(雨ってどうだろう、景色として見るならすごく好きだけど濡れるし気分的にも晴れないし、雨なだけに…というのはともかく好きか嫌いかでいったらやっぱり…)
ことり「雨は…あんまり好きじゃないかな…」
穂乃果「…そっか」
12 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:00:54.17 ID:slrjrDJf0
穂乃果「実はいうとね、私も嫌い」
ことり「え?」
穂乃果「濡れるし気分もなんか晴れないし何より」
穂乃果「空の上の人が泣いてるみたいでやだじゃん」
ことり「う、うん…?」
穂乃果「帰ろっか」
ことり「えぇ?!今?!」
穂乃果「うん!ちょっと待ってて!」
スタスタスタ
ことり「ちょ、ちょっと濡れちゃうよ!」
ことり(大粒の雨が…いやこの場合は“涙”っていうべきなのかな、大粒の涙が打ち付ける外に穂乃果ちゃんは飛び出した)
穂乃果「………すぅ」
穂乃果「雨止めー!!!」
13 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:02:23.89 ID:slrjrDJf0
ことり「え……」
ことり(灰色の雲で覆われた空に向かって叫んでた)
ことり(その叫びは何重にもなって響いてた、風で靡く葉の音が共鳴してその声は透き通った声に変わってた)
ザー…ポツポツ……ポツッ…
キラキラキラ…
ことり「ウソっ…なんで…?!」
ことり(穂乃果ちゃんの叫びに反応したかのように雨は止んだ)
ことり(雲間から日が差し込みはじめてそれと同時に穂乃果ちゃんは振り向きことりに太陽と等しい笑顔を見せてくれた)
穂乃果「空、晴れたね!」ニコッ
ことり「…!」
ことり(驚きはあったけどその感情は弱かった、弾ける笑顔を見せてくれる穂乃果ちゃんに対して抱いた一番の感情は)
ことり(穂乃果ちゃんならなんでも出来るっていう穂乃果ちゃんへの期待と信頼だった)
ことり「うんっ!!」
ことり(そしてことりも涙を弾く笑顔を穂乃果ちゃんに見せた)
14 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:03:58.27 ID:slrjrDJf0
穂乃果「人間その気になればなんだって出来るよ!雨だって止ませることもできるし」
穂乃果「また私と会うことだって出来た!」
穂乃果「そしてそれはことりちゃんだって同じ!」
穂乃果「ことりちゃんだってその気になればなんだって出来るよ!」
ことり「ことりも…?」
穂乃果「うん!」
タッタッタッ!
ギュッ
穂乃果「帰ろっ!」
キラキラキラ
ことり「!!」
ことり(穂乃果ちゃんの瞳は輝いてた、何かに反射したわけでもなく穂乃果ちゃん自身の瞳が輝いてた)
ことり(何物にも囚われない一人だけでも輝ける瞳にことりは果てないほどの憧れを感じた)
ことり(そしてそのことりの憧れの全てを持つのが穂乃果ちゃんなんだから、いつまでも輝いてるのが穂乃果ちゃんなんだからまたことりもその輝く穂乃果ちゃんについていくんだ)
ことり「うんっ!帰ろ!」
15 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:05:24.00 ID:slrjrDJf0
タッタッタッ!
ことり(今止んだばかりというのにことりたちが走る向こう側には虹が出来てた)
ことり(ことりと穂乃果ちゃんはそれに向かって走ったんだ)
穂乃果「ねえことりちゃん!今日はことりちゃんの家に泊まっていい?」
ことり「えっ…」
ことり(ここで新たな疑問がことりの頭をグルグル回る)
ことり(まず前提として穂乃果ちゃんは“この世界では死んだ人”なはず、それを今になってことりが穂乃果ちゃんをつれて帰ったらどうなるんだろう?)
ことり(ただじゃ済まないよね、行方不明者が見つかった…ってことにもならないよね)
ことり(だって穂乃果ちゃんは病気で死んだんだもん、少なくとも穂乃果ちゃんの周辺にいる人は穂乃果ちゃんが死んだことを“周知の事実”として受け止めてる、またことりのお母さんもその一人だということ)
ことり(それはつまりどうだろう…生きてる穂乃果ちゃんを連れて帰ったら大問題だよね)
16 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:06:29.20 ID:slrjrDJf0
ことり「……そ、それはダメだよ」
穂乃果「どうして?」
ことり「だって…穂乃果ちゃんは…っ…」
ことり「………」
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり(喉の辺りにまで上がった言葉が出てこなかった、仮にも今の穂乃果ちゃんは“生きている”)
ことり(そんな中でことりが穂乃果ちゃんは死んだんだよなんて言えるはずがないよね、死んだならここにいる穂乃果ちゃんは何なのさってことになるよね)
ことり(だから…言葉が出てこなかった、穂乃果ちゃんにどう説明してあげればいいかわからなかった)
17 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:07:57.43 ID:slrjrDJf0
ことり「…ううんなんでもない!いいよ!お泊りしよっか!」
穂乃果「わーい!やったー!」
穂乃果「このままことりちゃんのお家にいくね!」
ことり「う、うん!」
ことり(これについてはあえて追及しなかった、穂乃果ちゃんが死んでる状態のこの世界で穂乃果ちゃんの家族となんか会わせられないよ)
ことり(だからことりが穂乃果ちゃんを導いてあげないといけないんだ)
タッタッタッ!
ことり(今まで穂乃果ちゃんがことりを支えててくれたんだから)
ことり(今度はことりが支えてあげないといけないんだ)
18 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:09:05.65 ID:slrjrDJf0
〜南家
ガチャッ
穂乃果「おじゃましま」
ことり「しーっ」
穂乃果「ん?どうしたの?」
ことり「う、ううんなんでもない、でもことりのお部屋にいくまで静かにしてて」
穂乃果「う、うん」
スタ…スタ…スタ…
ことり(私のお母さんは私の通う学校の理事長だけど今日お母さんは早く帰ってた、穂乃果ちゃんが死んでからちょうど一年だからね)
ことり(だからお母さんは今家にいる、そんな中で穂乃果ちゃんをみせることなんて出来ない)
ことり(ペットを飼うのを禁止されてる中秘密で野良猫を持ち帰る気分だった)
19 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:10:50.69 ID:slrjrDJf0
ガチャッ
ことり「!!」ビクゥッ!
ことりママ「あらことり」
ことり「お、お母さん…」ビクビク
ことりママ「…?なんでそんなに怯えてるの?」
ことり「あ、ううん…」
ことりママ「にしても…」チラッ
穂乃果「…あ」
ことり(お母さんと穂乃果ちゃんと目があった)
ことり(絶体絶命だと思った)
ことりママ「なんだ、穂乃果ちゃんじゃない、楽しんでいってね?」
穂乃果「はいっ!おじゃましてます!」
20 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:12:03.05 ID:slrjrDJf0
ことり「あっ…えっ…」
ことりママ「どうしたの?」
ことり「あ、ううんなんでもない!」
ことり「いこっか穂乃果ちゃん」
穂乃果「うんっ!」
スタスタスタ
ことり「…」
ことり(状況についていけなかった、どういうことなんだろう)
ことり「…」チラッ
穂乃果「?」
ことり(穂乃果ちゃんはこの世界では死人扱いのはずなのにお母さんはあたかもいつも通りのように振舞ってた)
ことり(何が起こってる?)
ことり(なんで怪しまれなかった?穂乃果ちゃんは死んでる人なんだよ?それなのに…それなのに…)
21 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:13:10.65 ID:slrjrDJf0
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり「…ん?なぁに?」
穂乃果「さっきから難しい顔してるからさ、何かあった?」
ことり「う、ううんなんでもない!」
穂乃果「……嘘つき」ボソッ
ことり「え?」
穂乃果「ううんなんでもない」
ガチャッ
穂乃果「わー!ことりちゃんのお部屋久々に入ったなー」
ことり「えへへ、そう…だね?」
ことり(いまいち考えがまとまらず疑問形で返しちゃった、久しぶりも何も穂乃果ちゃんはあの時死んだんだから久々もクソもないよね)
ことり(穂乃果ちゃんの思考は一年前なのかな、それともパラレルワールドの穂乃果ちゃんなのかな)
ことり(分からない、けど直接聞くほどことりも無神経じゃない、ここは心の中だけに溜めておくことにする)
22 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:14:32.76 ID:slrjrDJf0
ことり「あ、飲み物持ってくるね」
穂乃果「うん!」
ガチャッ
ことり「………」
スタスタスタ
ことりママ「ことり、これ穂乃果ちゃんと食べなさい」
ことり「あ、ありがとう」
ことり(お母さんからお饅頭をもらった、やっぱりお母さんも何かおかしい)
ことり「ねえお母さん」
ことりママ「何?」
ことり「穂乃果ちゃんって…生きてるよね?」
ことりママ「何いってるの?当然じゃない」
ことり「う、うんそうだよね!」
23 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:17:05.25 ID:slrjrDJf0
ことり「あ、じゃあ去年のこの日のこと覚えてる?」
ことりママ「ええ覚えてるわよ、穂乃果ちゃんが病気から立ち直った日よね?」
ことり「!」
ことり「立ち直った…」
ことり(状況は把握できなかったけど理解にまでは至ってた)
ことり(過去が変わってる)
ことり(穂乃果ちゃんが生きてる世界になってるんだ)
ことり(どうやってそんなこと出来たの…?そもそも今思えばなんで穂乃果ちゃんがこの世界にいるの…?)
ことり(分からないよ…あの時は嬉しさのあまり焦点が当てられなかったけど今思えばおかしな話だよね…?)
ことり「……」
ことりママ「ことり?」
ことり「…あ、お饅頭ありがとう穂乃果ちゃんと食べるね」
ことりママ「ええ」
24 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:18:18.73 ID:slrjrDJf0
スタスタスタ
ことり(飲み物を取って二階へ上がった)
ことり(もう一生会えないと思ってた穂乃果ちゃんに会えたのはものすごく嬉しい、けどその裏側ではあまりにも不可解で現実離れしてて“魔法”でもないと説明がつかない超常現象に頭を悩ましてた)
ことり(きっとあの穂乃果ちゃんは本物、抱き着いた時の温もりもあの輝く瞳も穂乃果ちゃんしか持ってないモノだったから)
ことり(でもそんな本物の穂乃果ちゃんがどうして“今”ここにいるのかな)
ことり(それが分からないよ…)
ガチャッ
ことり「お待たせ穂乃果ちゃん」
穂乃果「あ、待ってたよー」
25 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:19:14.46 ID:slrjrDJf0
ことり「はい、これお母さんから食べてって」
穂乃果「わーお饅頭だ!」
ことり「うふふふっ」
ことり(でも、とりあえずは今を楽しんだ)
ことり(もしかしたらこれは夢なのかもしれない、そう思ったりすると今ある時間の中で楽しまなきゃって思うんだ)
ことり(だから、今は穂乃果ちゃんのことだけを考えて楽しんだんだ)
ことり(分からないこと全てを後回しにして…)
26 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:20:58.04 ID:slrjrDJf0
〜次の日、学校
穂乃果「おっはよーう!」
ことり(次の日、穂乃果ちゃんは何事もなく学校へ来た)
海未「おはようございます、穂乃果、ことり」
穂乃果「おはよう海未ちゃん!」
ことり「おはよう海未ちゃんっ」
ことり(そして何事もなかったかのように海未ちゃんと会話してる)
ことり(やっぱりことり以外の人は穂乃果ちゃんが死んだことを知らないみたいなんだ)
海未「宿題やってきましたか?」
穂乃果「ふっふ〜ん!昨日はことりちゃんの家に泊まったからやってきたよー!」
海未「ほう…珍しいですね」
海未「でもまぁことりが一緒にいるなら納得ですね」
穂乃果「えへへーでしょー?」
27 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:22:23.97 ID:slrjrDJf0
海未「なんでそんな自慢気なんですか!たるみすぎです!」
穂乃果「んもー…」
ことり「あはは…」
ことり(すごく見たことのある景色だった)
ことり(こうやってあの二人が言いあうのは何回も何十回も何百回も見た)
穂乃果「もー海未ちゃんになんかいってあげてよことりちゃーん!」
海未「ことりを盾にしないでください!」
ことり「ま、まぁまぁ二人とも…ねっ?」
穂乃果「はーい」
海未「まったく…」
ことり(そしてことりが二人を止めるんだ)
ことり「ふふふっ…」クスクス
ことり(こんなことするなんて久しぶりで思わず笑みが出てた)
28 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:23:56.92 ID:slrjrDJf0
穂乃果「あ、私絵里ちゃんと希ちゃんのところ行ってくるね!」
タッタッタッ!
穂乃果「じゃあ!」
海未「まったく穂乃果は…」
ことり「ふふふ」
海未「…にしても穂乃果ホントに元気ですね」
ことり「そうだねっ」
海未「一年前、病気だったのがウソみたいです」
海未「やはり穂乃果は強いのですね」クスッ
ことり「えっあ、うん…そうだね」
ことり(過去が変わってるだけに複雑な気持ちだった)
ことり(ごめん海未ちゃん、穂乃果ちゃんが強いのは否定しないけど)
ことり(ことりの元いた世界の穂乃果ちゃんは死んじゃったから…)
ことり(きっとパラレルワールドなんだよ、ここは)
29 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:25:03.02 ID:slrjrDJf0
海未「あの元気さに私たち惹かれていったのでしょうね」
ことり「うんっそうだね」
海未「一年前はホントにどうなるかと思いましたけどホントによかったですよ」アハハ
ことり「…うん」
海未「なのにまったくいつもだらしない生活で…少しは気を付けてほしいところですよ…」
ことり「う、うんそうだね…」
ことり(昨日まで穂乃果ちゃんが死んで一年だなんて悲しんでたのがウソみたいだった)
ことり(ねえ穂乃果ちゃん、どうしてこの世界では生きてるのにことりの世界では死んじゃったの?)
ことり(正直に言えばこの世界の過去なんてどうでもよかった、というか聞きたくなかった)
ことり(だってそうでしょ?例え今穂乃果ちゃんが生きてようとことりの世界の穂乃果ちゃんが死んで今に至るまでは空っぽなんだからさ)
ことり(ことりには“過去が変わってる事実”さえ知ってればどうでもよかったんだ)
30 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:26:00.18 ID:slrjrDJf0
海未「そういえばことり」
ことり「ん?何?」
海未「今日は保健委員の方で集まりがあるのでは?」
ことり「…あっ」
ことり「そ、そうだよ!どうして言ってくれなかったの海未ちゃんっ?!」ウルウル
海未「い、いや昨日言ったじゃないですか!明日忘れないでくださいよって!」
ことり「はっ…」
海未『あ、ことり!明日忘れないでくださいよー?』
ことり「そうだった…」
海未「とりあえず早くいかないと…」
ことり「う、うん!じゃあね!」
海未「はい、それでは」フリフリ
タッタッタッ!
ことり「…ん?」
ピタッ
ことり「昨日…?」
ことり(過去が変わってるなら昨日という過去も変わってるはずだと思うんだけどそこはどうなんだろう、ふと疑問に思う)
31 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:27:04.58 ID:slrjrDJf0
ことり「…ま、いっか」
ことり(集会に遅刻してるしとりあえずは後回しにした、今考えててもろくな答えなんて出てこないだろうから)
タッタッタッ
「絵里ちゃーん!!」
ことり「!」
穂乃果「絵里ちゃん絵里ちゃん!」ギューッ
絵里「わぁ…困った子ね」フフフ
穂乃果「希ちゃんにもぎゅー!」
希「まったく…大きな妹やなぁ」ナデナデ
ことり「ふふふっ穂乃果ちゃんらしいなっ」クスッ
穂乃果「えへへ〜二人とも抱き着きたくなるオーラを出してるんだもーん!」
絵里「何よ抱き着きたくなるオーラって」クスッ
希「穂乃果ちゃんは相変わらずやなぁ」
穂乃果「とーぜん!せっかく希ちゃんと絵里ちゃんっていう優しい先輩がいるんだから抱き着かないわけにはいかないでしょー?」
32 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:28:11.45 ID:slrjrDJf0
絵里「ふふふっこんなにも愛されてて幸せね」クスッ
希「そうやなぁ」
ことり「ふふっ」
ことり(穂乃果ちゃんがいるだけこうも違うんだ、そう実感した)
ことり(私とあの二人じゃきっと浅く笑いあうだけなのに穂乃果ちゃんといるあの二人はとても楽しそうだ)
ことり「…すごいな、穂乃果ちゃんは」
ことり(もし空白の一年の中で穂乃果ちゃんという太陽がいたらあの景色も日常風景だったのかな、当たり前のように見てたのかな)
ことり(分からないな…でも穂乃果ちゃんがいるだけでみんなも違ってたからやっぱり)
ことり(穂乃果ちゃんには敵わないよ)
ことり「…あ、いけない集会だった」ダダッ
33 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:29:14.67 ID:slrjrDJf0
〜昼
ことり「穂乃果ちゃん、お昼一緒に食べよ?」
穂乃果「うんっ!」
「ほっのかちゃーん!」
穂乃果「ん?」
ことり「あ、凛ちゃん」
凛「やっほー!一緒にお昼たーべよっ!」
花陽「だ、大丈夫かな?」
穂乃果「うん!全然おっけー!」
穂乃果「おーい!海未ちゃーん!海未ちゃんも一緒に食べよー!」
海未「はいっ!」
穂乃果「じゃあじゃあ屋上で食べよっ!」
凛「よーっしいっくにゃー!」
タッタッタッ
ことり「わ、待ってよー」
ことり(穂乃果ちゃんがいるだけでお昼も全然違ってた)
ことり(穂乃果ちゃんと凛ちゃんが眩しい笑顔を見せながら走っていってそれを後の三人が追う形、空白の一年と比べると賑やかすぎてなんだかな…)
34 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:30:55.40 ID:slrjrDJf0
タッタッタッ!
ガチャッ
穂乃果「ふうー!風が気持ちいいなー!」
凛「にゃー!」
ことり「はぁ…はぁ…」
花陽「疲れた…」
海未「ほんとあの二人は…」ヤレヤレ
ことり「あははは…」
ことり(その後は五人でお昼を食べた、昨日がまるで悪い夢であったと錯覚に陥ってしまうほど今日という日は明るく賑やかだった)
穂乃果「ことりちゃん!その卵焼きちょーだい!」
ことり「あ、うんいいよ」
穂乃果「あーん」
ことり「あ、あーん」
穂乃果「んっ」パクッ
穂乃果「ん〜!おいしいっ!」
35 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:32:31.44 ID:slrjrDJf0
ことり「ならよかったよ」
穂乃果「これことりちゃんの手作り?」
ことり「そうだよ」
凛「おお〜手作りなんてさっすがことりちゃーん!」
花陽「やっぱりことりちゃんはすごいね」
ことり「えへっそうかなっ?」
穂乃果「うん!そうだよっ!」
ことり「えへへありがとうみんな」
穂乃果「卵焼きくれたお礼にぎゅーっ!」
ギューッ!
ことり「わぁ…じゃあことりもぎゅー!」
穂乃果「あはははっ」
ことり「うふふふふっ」
ことり(この再度昇ってきた太陽はいつまでことりの上にいてくれるんだろう)
ことり(いつ、ことりに月のない夜が訪れるんだろう)
ことり(抱きしめ合ったこの瞬間が懐かしくて嬉しくてことりの中の全てが弾けてしまうほどに心地が良くて)
ことり(今度こそ穂乃果ちゃんを手放したくないって思ったんだ)
36 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:34:57.36 ID:slrjrDJf0
穂乃果「えへへーやっぱりことりちゃんの抱き心地はナンバーワンだよ!」
凛「おー流石みんなを抱いてる穂乃果ちゃんは言うことがすごいやー」
花陽「その言い方だと色々誤解を生むような…」アハハ
海未「わ、私を何番なのでしょうか…」
穂乃果「うーん海未ちゃんはねー…」
穂乃果「分からない!」
海未「わ、分からない?」
穂乃果「ことりちゃんが一番ってこと以外はよくわからないかなー」
海未「そ、そうですか…」
凛「ふーんじゃあ凛もことりちゃんにぎゅーっ!」
ことり「もー凛ちゃん苦しいよぉ」
凛「確かにこの抱き心地は…最高にゃ!」
凛「かよちんもきてきて!きてぎゅっとしてみてよ!」
花陽「え…で、でも…」
ことり「ふふふっいいよ花陽ちゃんおいでっ」
37 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:37:04.28 ID:slrjrDJf0
花陽「じゃあお言葉に甘えて…」
ギューッ
花陽「…あっなんだか温かい」
ことり「そ、そうなの?」
穂乃果「うんうん!なんだかは〜んって感じ!」
海未「なんですかその“は〜ん”って…」
凛「いやいやそんな感じだよ!は〜んだよ!」
花陽「は〜ん…うん、そんな感じだと思う」
海未「え、えぇ…?」
ことり「海未ちゃんもくる?」
海未「……分かりました、ぎゅっとしましょう」
ギュッー
穂乃果「どう?海未ちゃん」
海未「確かにこれは…」
海未「は〜んですね…」
穂乃果「でしょー?」
38 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:38:15.84 ID:slrjrDJf0
ことり「あはは…なんだろは〜んって…」
穂乃果「は〜んはは〜んだよっ!」
凛「そうだよっ!」
花陽「うんうん」
海未「ふふっそうですね、は〜んですね」クスッ
ことり「も、もーは〜んって何なの〜?」
ことり(こんなに盛り上がったのもいつぶりだろう、ことりが、そしてみんながこんな本当の意味で笑いあえたのっていつぶりだろう)
ことり(いつもいつも海未ちゃんや希ちゃんがことりに見せる笑顔はことりを労わるような慰めの笑顔、凛ちゃんや花陽ちゃんが見せる笑顔はことりを悲しませないようにと無理をしてる作り笑顔)
ことり(ことりはみんなの笑顔の裏に気付いてたよ、だって海未ちゃんや花陽ちゃんの笑顔ってすごくわかりやすくて、希ちゃんが見せてくれた笑顔っていうのは海未ちゃんにそっくりだったから、それは凛ちゃんも同様に)
ことり(でも今はどうだろう、みんな心から笑えてると思う、慰めの笑顔もないし作り笑顔もない)
ことり(穂乃果ちゃん一人だけでこんなに違う、月のない夜に突然太陽が現れた)
ことり(だからことりは、ただその太陽に感謝をしたんだ)
39 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:39:36.06 ID:slrjrDJf0
〜放課後
穂乃果「うへへへ…希ちゃーん」
ワシッ
希「ひゃんっ!」
希「…って穂乃果ちゃーん?ウチにワシワシをするとはいい度胸やね〜」ニコニコ
穂乃果「えっ…あっ…それはー…」ダラダラ
希「悪い子にはお仕置きが必要やね!わしわしー!!」
穂乃果「やあああああああ!!!」
絵里「何やってるのよあの二人は…」
ことり「た、楽しそうだね」アハハ
絵里「それで穂乃果、何の用かしら?」
希「ほれほれー!」
穂乃果「やー!助けてことりちゃーん!!」
ことり「え、ええ?!え、えっと…」
絵里「こらっ希」ペシッ
希「あいてっ…もーいいところなのにー」
穂乃果「がくりっ…」
40 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:41:17.25 ID:slrjrDJf0
希「これに懲りたらウチにわしわしなんてしないことやね」ニッコリ
穂乃果「うー…肝に銘じます…」
絵里「それで、もう一回言うけどどうかしたの?」
穂乃果「あーあのねっ!クレープ食べに行こうって言おうとしたの!」
絵里「クレープ?」
穂乃果「そうそう!なんか気分的にクレープ食べたくなって丁度希ちゃんと絵里ちゃんがいたからさ!」
穂乃果「そしていったら希ちゃんの無防備な後姿が…これはやるしかないと思って」
絵里「いやそこは言わなくていいわよ」
希「んー流石に警戒はしてなかったけどまさか穂乃果ちゃんに後ろを取られるなんて…」
絵里「なんかバトル漫画の模擬戦後のセリフね、それ」
穂乃果「それでいいかな?クレープ!」
絵里「え、ええまぁいいけど」
希「ウチもいいよー」
穂乃果「わーい!やったー!」
41 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:42:44.69 ID:slrjrDJf0
ことり「よかったね、穂乃果ちゃん」
穂乃果「うん!」
穂乃果「それじゃあクレープ屋さんにレッツゴー!レッツゴー!」ダッ
絵里「あっ!廊下は走っちゃダメよ穂乃果!」
穂乃果「分かってるよー!」タッタッタッ!
絵里「分かってないじゃない…」
ことり「穂乃果ちゃんらしいね…」アハハ
希「まぁとりあえずいこ?」
絵里「ええ」
ことり「うんっ」
ことり(穂乃果ちゃんがこの世界に帰ってきて初めての学校の帰りはこの四人で歩いた)
ことり(今思えばみんな小学校の頃からずっと一緒だった人達だ、小学生の頃は毎日この四人に海未ちゃんを入れて帰ってた)
ことり(今日は海未ちゃんは家の用事で早く帰っちゃったけどここに海未ちゃんがいれば、小学校の頃とまた同じだね)
42 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:44:16.30 ID:slrjrDJf0
ことり(そしてことりたちの足はクレープ屋さんに移る)
希「ほーなんか見ないうちに色々メニュー増えたねー」
絵里「そうね、バナナ雪見だいふく…ユニークね」
希「そうやねーアイスチョコなんてものもあるし」
希「穂乃果ちゃんは何にするんー?」
穂乃果「それはもちろんイチゴチョコ!」
希「おっやっぱりそれかー小さい頃から変わらんね」クスッ
穂乃果「伝統の味だからね」エッヘン
絵里「いやいやそこ威張るところじゃないわよ…」
穂乃果「えへへ…ことりちゃんは何にするの?」
ことり「んーどうしよっか、迷っちゃってて」
希「そうだよねー迷っちゃうよね」
絵里「んー私はこのバナナチョコでいいわ」
希「普通やね」
絵里「そりゃそうよ、希はこのツナアボカドでも食べてなさい」フフッ
希「もー酷いよえりちー」
43 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:45:28.73 ID:slrjrDJf0
希「じゃあウチはー…これっ!」
穂乃果「おー豪華…」
ことり「アイスティラミス…」
希「ふへへーたまにはこういうのもアリだよね」
絵里「まぁそうね」
絵里「ことりはどうする?」
ことり「うーん…そうだなー…」
ことり「うーん…うーん…」
希「迷ってるねー」クスッ
絵里「まぁことり甘いモノにはうるさいからね」フフフッ
穂乃果「ことりちゃんはこのイチゴショコラにしなよ!」
ことり「え、あ、うん!」
絵里「こら穂乃果は横やりを入れない」
穂乃果「あ、そうだよねごめんことりちゃん」
ことり「ううんいいよいいよ、どうせ決められなかったからこのイチゴショコラにするね」
絵里「いいの?」
ことり「うん、大丈夫」
44 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:46:28.73 ID:slrjrDJf0
穂乃果「よーし!けってーい!レジにいこいこ!」
絵里「もうっ穂乃果ちゃんははしゃぎすぎよ」
希「そういうえりちは堅すぎな気もするけどねー」クスクス
絵里「なんですってー?」
希「ひゃー!これが噂の鬼生徒会長やー!」
絵里「のぞみぃー!」
希「ことりちゃんウチは逃げる!クレープは頼んどいて後で取りに行くから!」ダッ
ことり「あ、うん!」
希「巫女のバイトで鍛えたウチの体力舐めるんやないでー!」
絵里「それならバレエで鍛えた私の体力舐めるんじゃないわよー!!」ダッ
絵里「待ちやがれー!!!」
希「ひええええええ!!!」
タッタッタッ…
ことり「あはは…あの二人はほんとに…」
45 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:48:00.50 ID:slrjrDJf0
穂乃果「ことりちゃーってあれ?二人は?」
ことり「鬼ごっこしにちょっと遠くに行っちゃった」
穂乃果「えー?!鬼ごっこなら私もしたかったよー!」
ことり「んー今は行かないほうがいいかも…なんて」クスッ
穂乃果「??」
穂乃果「あ、それでちょっと時間かかるって」
ことり「うん、分かった」
ことり(穂乃果ちゃんはことりが迷ってる時代わりに選んでくれる)
ことり(どうせことりじゃ選べないんだから穂乃果ちゃんが選んだ選択肢がことりの選択肢なんだ、穂乃果ちゃんがまたことりの前に現れてくれたからことりの足りないものが、欠けてたものが元通りになっていってるんだ)
穂乃果「時間かかるみたいだし座ろっか」
ことり「そうだね」
ストンッ
穂乃果「ふー…なんか歩いてるだけなのに疲れたー」
ことり「運動不足かもね」
穂乃果「どうかなー?」
46 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:49:39.03 ID:slrjrDJf0
穂乃果「…あ、あんなところに花がっ!」
ことり「ホントだ…あんな場所に咲くなんて力強いね」
穂乃果「ねっ」
ことり(公道の道沿いのコンクリートの隙間から白い花が咲いてた、その姿は弱さを感じさせないシャキっとした姿だった)
ことり「でもこんなところで咲いちゃったら…」
穂乃果「すぐ枯れちゃうかもね…」
ことり「なんか…不幸だね」
穂乃果「…まあね」
チリンチリンッ
グシャッ
ことり「…あ」
穂乃果「あっ…」
ことり(ことりの視界に自転車が入る、そして次の瞬間には視界から消える、そしてその一瞬の間で)
ことり(白い花が散った)
ことり「………」
穂乃果「………」
ことり「…あはは、そんなこともあるよ」
穂乃果「そ、そうだね」アハハ
ことり(穂乃果ちゃんの死もそうだった、それは突然すぎる出来事でまたそれはどうしようもない一瞬のことで)
ことり(考えすぎかもだけど、不思議なことにあの花には既視感を覚えてた)
47 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:52:09.07 ID:slrjrDJf0
タッタッタッ
希「はぁ…はぁ…」
ことり「あ、希ちゃん」
穂乃果「希ちゃん酷いよー!鬼ごっこするなら私も誘ってよ!」
希「いやいやそんな鬼ごっこなんてお子様の遊びをしてるわけやないんよ穂乃果ちゃん」
穂乃果「え?」
希「これは戦なんよ、死闘と書いてデスゲームって言うんよ」
穂乃果「なんかすごそうだね…」
ことり「た、大変そうだね…」
希「いやーあのポンコツ生徒会長には困ったものだよ、副生徒会長としては…」ハァ
絵里「へぇ〜ポンコツ生徒会長ねぇ…」ニッコリ
希「!!」ビクゥッ!
希「あ、えっと今のは…あはっ…あははは…」アハハ
絵里「へぇ〜副生徒会長さんがこの生徒会長である私に向かってポンコツ呼ばわりか〜」ニッコリ
絵里「うふふふ…ちょ〜っと絵里さん怒っちゃったかな〜」
穂乃果「絵里ちゃんの顔が笑ってない…」
48 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:53:00.71 ID:slrjrDJf0
希「こ、ここはワシワシで対抗や!」
絵里「一瞬で終わらせるわ!」
ワイワイガヤガヤ ワシワシ
ことり「ちょ、ちょっと二人ともここ公共の場所だよ!!」アセアセ
穂乃果「は、破廉恥だね…」
「こぉら!こんな場所でなんてことしてんのよ!」
ことり「!」
穂乃果「ん?」
希「あ、にごっぢぃ…!」
絵里「にごぉ…!」
にこ「こんな場所で胸の揉み合いなんてあんたらはプライバシーの欠片も無いの?」
希「それとこれと話が別で!」
絵里「そうよ!」
にこ「ったくあんたらは本当に頭お花畑ね…」
49 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:53:56.82 ID:slrjrDJf0
絵里「はぁ?!なんでこんなスピリチュアル野郎と一緒にされなきゃならないのよ!」
希「なんやスピリチュアル野郎って!」
絵里「そのままの意味よ!」
にこ「あーまぁ確かにスピリチュアル野郎はあってるわ」
希「にこっちまでえりちの味方して!」
希「…んまぁにこっちには揉み合える胸が無いから仕方ないかー」クスッ
にこ「!」ピキッ
希「あっちゃーのんたん意地悪しちゃったなーいやーごめんなー?」
にこ「おうおう言ってくれるじゃない、じゃあ私はあんたの胸が潰れるまで揉んでやるわよ!!」ダッ
希「うひゃっ?!また死闘かいなー!」ダッ
にこ「待ちやがれー!このスピリチュアルおっぱい野郎おおお!!!!!」
希「なんやその怪物ー?!?!」
タッタッタッ!
50 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:55:40.42 ID:slrjrDJf0
絵里「これじゃあミイラ取りがミイラになってんじゃないの…」
穂乃果「あはは…仲いいねホントに」
絵里「あれは仲が良いっていうのかしら…?」
ことり「仲良しだよっ」
ことり(突然現れたのは希ちゃんと絵里ちゃんの親友のにこちゃん)
ことり(にこちゃんは絵里ちゃんと希ちゃん関係で知り合って体は小さいけどすごく頼りがいがあって穂乃果ちゃんが死んじゃってからもことりのこと熱心に励ましてくれたりしてとっても人情深い人)
ことり(穂乃果ちゃんが死んでことりが悲しんでる時まず最初にことりを抱きしめてくれたのがにこちゃん、にこちゃんって水臭いこととか後は暗い雰囲気とか苦手みたいで最近はことりも暗いオーラ駄々洩れだったからにこちゃんと関わらずにいた)
ことり(でも穂乃果ちゃんがきて一気に雰囲気は良くなってにこちゃんも気軽に入れる輪っかが出来上がってるのだと思う、これがきっとことりと希ちゃんと絵里ちゃんだけだったらにこちゃんも入りづらかったんだろうなってすごく思うから)
穂乃果「あ、クレープ出来たみたいだから取ってくるね!」
ことり「はーい」
絵里「はぁ…ほんとこの五人だとテンション上げ要員しかいないから困るわね」
ことり「こ、ことりもテンション上げ要員なの?」
絵里「いやことりはお味噌汁でいうダシよ、ことりは唯一のまとめ役、この絶望的アホしかいないメンツの希望だから頑張って」グッ
ことり「え、えぇ…」
絵里「ここに凛とか放り込んだらもうすごいことになるわね…」
ことり「小さい頃からのメンバー集めたら色々起こりそうだね」アハハ
絵里「ホントにね」
51 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:57:00.48 ID:slrjrDJf0
穂乃果「お待たせ!」
ことり「あ、ありがとう」
絵里「ありがとう」
希「ぜぇ…ぜぇ…」
穂乃果「あ、希ちゃんはいどうぞっ」
希「あぁ…どうも…」
にこ「待ち…なさいっ…」ガクッ
絵里「やれやれ」
穂乃果「絵里ちゃんがそれをいうのはなんか違うような…」
絵里「にこもそこでくたびれてないで座りなさい、そんなに苦しいなら」
にこ「ぜぇ…くだらない理由で走るんじゃなかった…」
穂乃果「鬼ごっこなら私も混ぜてほしかったよ」
にこ「鬼ごっことかそんなお子様がやるようなものじゃないのよこれは…」
ことり「希ちゃんと同じこと言ってる…」
穂乃果「はーこんなに盛り上がるなら凛ちゃんたちも誘えばよかったなー」
にこ「誘わなかったの?」
穂乃果「凛ちゃんたちの帰り道とこっちの道が逆方向だからさ、なんか悪いじゃん?」
にこ「なるほどね」
52 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:57:51.14 ID:slrjrDJf0
穂乃果「私とことりちゃんは遠回りしてく感じだし絵里ちゃんや希ちゃんに関しては寄り道程度だし」
にこ「なんで私を呼ばなかったの?」
穂乃果「呼ぼうと思ったけど教室にいなかったからだよ」
にこ「…まぁそうよね、でもまぁ今日はちょっと用事あったし誘われても断ってたと思うけど」
希「どうせにこっちのことやからアイドルアイドルちゅっちゅーって感じやろ?」
にこ「ぶっ飛ばすわよ?」
希「やーんやめてやークレープ持ってるんやし」
ことり「…」
穂乃果「どうしたの?そんな嬉しそうな顔して」
ことり「ん?ううんなんだか微笑ましいなって」
絵里「ほら希とにこの漫才が微笑ましいってよ、ことりのお墨付きよ」
にこ「勝手に漫才化させるな!」
希「なんでやねん!」ビシッ
にこ「定石か!」ビシッ
絵里「いや漫才でしょそれ…」
53 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 22:59:06.72 ID:slrjrDJf0
穂乃果「あははははっ!」
ことり「ふふふふっ」クスクス
ことり(まだ今日が終わったわけじゃないけど、今日という一日はもう既に満足出来たくらいだよ)
ことり(ホントに面白かった、そして今思えばことりたち中学生の頃はいつもこんな時間を過ごしてたんだ)
ことり(当時は何も思わなかったけど失ってからだと痛いほど感じるよ)
ことり(あの日常がどれだけ幸せで溢れていたのかが)
ことり(この今という今を楽しんでる半面心はその痛さが染みて過去と今の違いがハッキリ目に映ってた)
にこ「大体漫才なら絵里の方が向いてるから!」
絵里「いや私はやれないしやりたくないしやらないわよ」
希「拒否の三段構えやん…」
54 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:00:34.56 ID:slrjrDJf0
穂乃果「じゃあじゃあみんな!」
希「?」
にこ「ん?」
絵里「何かしら?」
穂乃果「凛ちゃんと言ったら〜?」
のぞにこ「イエローだよおおお!」絵里「やっぱりラーメンが好きなところじゃないかしら」
穂乃果「じゃ、じゃあどんなに逃げてもずっと追いかけてくるものってなーんだ?」
希「やっぱりえりちやね」にこ「いやワシワシしようとしてるあんたでしょ」
絵里「死、かしら」
穂乃果「………」
のぞにこ「………」
穂乃果「…ぁえっとじゃあ最後におばあさんが川で洗濯をしてる時に川から何が流れてきたのでしょう?」
にこ「ももでしょ」希「ももやね」
絵里「川から流れてくるものなんてゴミくらいでしょ」
穂乃果「絵里ちゃん…」
絵里「…?何よ」
55 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:01:52.02 ID:slrjrDJf0
希「えりち、えりちは天才だよ」グッ
にこ「絵里、見直したと同時に見損なったわ」
絵里「えっ?!なにそれ?!どういうこと!」
希「自覚無し…やはりえりちはすごい人や…」
絵里「どういうことよそれ!」
にこ「あんたがお笑い体質だってことよ」
絵里「何よその不名誉な体質は!」
穂乃果「絵里ちゃんお笑い芸人になりなよ!」
絵里「ならないわよ!」
ことり「…」クスッ
ことり(ことりの目に映る光景が今と昔の違いだった)
ことり(今こうやってゲラゲラ笑いあえる環境が整ってるって思うと嬉しすぎて幸せ過ぎて舞い上がりたくなって)
ことり(でもここで舞い上がるなんて出来なくて、そんな自分の欲望を我慢してたらその欲望は思わぬ形で漏れ出した)
ことり「…」
ポロポロ…ポロポロ…
穂乃果「ん?ってことりちゃんどうしたの?!」
絵里「どうしたの?!どこか痛いの?!」
希「ごめんごめん!仲間外れにしてたわけじゃないんよ!」
にこ「そ、そうよ!ことりも大事な仲間よ?」
56 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:03:25.67 ID:slrjrDJf0
ことり「違うの…!違うの…!!」
絵里「違う!?何が違うの?!」
ことり「またっ…みんなとこうやって笑いあえるのが嬉しくて…!」
希「んん?ウチらはいつもこんな感じやん?」
絵里「違うわよ、きっと改めて身に染みたのよ」
希「おー理解があるねえりちは、そこは素直に感心やわ」
にこ「そもそもそれ当たってるの?」
ギューッ
希「寂しくなったらいつでも言ってな?ウチら親友以上の仲やん」
にこ「なにその怪しい言い方」
希「超超超ちょーう仲がいい関係って言ってほしいな〜」
絵里「そもそもずっと一緒にいるし私たち全員恋人ですっていうのも悪くはないと思うけどね」
穂乃果「ありかも!」
ことり「うん…!うんっ…!ありがとうみんな…!!」
絵里「まったく急に泣きだしたから何かと思ったわよ」
希「μ’sのウチらはずっと一緒やん?」
にこ「何よミューズって」
希「穢れなき女神たちと書いて《ミューズ》!どうやウチのネーミングセンス!」
にこ「厨二ね」
57 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:05:21.65 ID:slrjrDJf0
穂乃果「永遠フレンズとかでよくない?」
絵里「いやなんでそこ永遠にする必要あるのよ」
穂乃果「そこはご愛嬌!!」
穂乃果「…まぁとにかくこんなにもみんな優しいんだからことりちゃんが気にする必要なんて何もないんだよ」
ことり「うん…!うん!」
ことり(なんてことりは幸せなんだろう)
ことり(人生の最大の不幸が人生の最大の幸せになって帰ってくるなんて)
ことり(穂乃果ちゃんの死が不幸であり穂乃果ちゃんとの出会いが幸せであった)
ことり(ことりが泣き止んだ後も会話は弾んで気付けば帰り道は穂乃果ちゃんと二人きりだった)
スタスタスタ
ことり「今日…ごめんね」
穂乃果「泣いたやつ?」
ことり「そうそう」
穂乃果「別にいいよ、私もことりちゃんの気持ち…すごくわかるから」
58 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:07:15.79 ID:slrjrDJf0
ことり「穂乃果ちゃんも?」
穂乃果「うんっ私も同じようなこと感じてたから」
穂乃果「…時間がないから痛いほどに」ボソッ
ことり「え?」
穂乃果「ん?どうしたの?」
ことり「あ、ううんなんでもない」
ことり「あ、もうすぐお別れだね」
穂乃果「そうだね〜今日もことりちゃんの家にお泊りって流石に迷惑か」エヘヘ
ことり「あ、ううん別に」
穂乃果「ううんやっぱいいよ!ごめんことりちゃん私走るね!」
ことり「あ、う…うん」
穂乃果「じゃあね!また明日!」
ことり「また明日!」
タッタッタッ!
ことり(穂乃果ちゃんは背中を消す最後の最後まで明るい姿を見せてくれた)
ことり(そんな明るさを肌で感じてたらこの一人の時間がものすごく寂しくて自然と俯いてた)
59 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:07:58.64 ID:slrjrDJf0
ことり「…ううんダメダメ!“ことりらしく”いかないとっ!」
ことり(ことりらしく、そんな意味深な言葉を使ってことりの足を動かした)
ことり(その後は何もなかった、昨日と違う点があるっていうなら穂乃果ちゃんとメールしてたくらいかな)
ことり「ふぅ〜おやすみぃ…」
ことり(今日は色々あって疲れちゃった)
ことり(だからすぐに眠りにつけたし見てた夢もいい夢だったと思う)
ことり(寝て起きるその間は感じた限りだと一瞬だから穂乃果ちゃんがいないあの時は明日になるのがイヤでよく夜更かししてたけど今はそんな抵抗がない)
ことり(これもまた、一つの違い)
ことり(早寝早起きも、悪くはないね♪)
60 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:09:16.98 ID:slrjrDJf0
〜次の日、学校、昼
希「穂乃果軍曹!穂乃果軍曹!」
穂乃果「なんだね希隊長!」
希「お昼を一緒に共にしたいのですが!」
穂乃果「うむっ!よかろう!」
穂乃果「ことり司令部〜ことり司令部〜!」
ことり「は、はい!」
穂乃果「お昼を共にしてもらおう!」
ことり「は、はい!了解ですっ!」
海未「あなたたちは何をしているのですか…」
ことり(次の日、今日も何事もなく穂乃果ちゃんは来た)
ことり(今日穂乃果ちゃんがいることを実感するともう夢でないことに自覚を持つようになった)
ことり(そして穂乃果ちゃんが来てからは楽しいことばかりだ)
61 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:11:13.84 ID:slrjrDJf0
穂乃果「何って私たちではよくあることじゃん!」
海未「いやまぁ知ってますけど…」
希「そうだよ海未ちゃん、初めは小さい部隊だったよ…」
希「凛二等兵と希隊長の二人だけ…そこから穂乃果軍曹のおかげで絵里中将やにこ大佐…強力な仲間が増えていって…くぅ…!」
海未「なんか語りだしましたよ…」ハァ
希「えへへまぁウチらは少数精鋭部隊なんやからテンションあげてこ?」
海未「精鋭…なのでしょうか?」
穂乃果「精鋭だよ!!」
ことり「食い気味だね…」
海未「は、はぁ…そうですか…」
穂乃果「まぁいいや、そういえば絵里ちゃんは?」
希「今日はなんでも忙しいらしくてウチとなんか構ってられないって追っ払われたよ」
海未「まぁ生徒会長ですからね」
ことり「それをいうなら希ちゃんは副生徒会長だけど…?」
希「ん?あ、いや別に生徒会関係じゃないよ?生徒会ならウチもちゃんとやってるし」エッヘン
海未「そうなのですか?」
希「そうそう、まぁえりちの好きにさせてあげよ」
ことり「そうだねっ」
62 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:13:02.38 ID:slrjrDJf0
海未「じゃあ行きましょうか、屋上でも中庭でもいいので」
穂乃果「あ、待って待って一人呼びたい子がいるんだ」
ことり「呼びたい子?」
穂乃果「そうそう!ちょっと待ってて!」
タッタッタッ
海未「あ、ちょっと!」
希「行っちゃったね」
ことり「凛ちゃんとかかな?」
希「どうやろうね、名前を言わない辺り別人っぽいけど」
海未「それ外したら究極にダサい人ですよ」
希「ウチの占いは90%当たるから」ドヤ
海未「…それ占いと関係あります?」
希「ウチの心には小宇宙《コスモ》が存在してるからね、未来が見えるんよ」ニッ
海未「あっはい」
63 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:14:58.27 ID:slrjrDJf0
海未「では試しに私がこれから20秒以内にすることを予言してください」
希「海未ちゃんはこれから20秒以内に息を吸うよ」
海未「小学生ですか!」
希「強ち間違ってないやん?」
ことり「確かに…」
希「これが勝利の力《スピリチュアルパワー》やで?」
海未「一々ルビ振らなくていいですから…後それはハンドパワーのパチモンですか?」
希「パチモンとは人聞きの悪い!ウチの固有魔法やで?」
海未「そうですか…」
ことり「関心すらないし…」
希「こう見えても心理学は得意なんやけどな〜…」
海未「…じゃあそのわけわからないルビと言葉の数々も心理学の何かですか?」
希「これはウチの個性《オリジナリティー》やで?」
海未「一々ルビ振ってるのに腹が立ちますね」
ことり「あはは…」
64 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:16:43.75 ID:slrjrDJf0
穂乃果「お待たせ!」
希「お、帰ってきた」
海未「どこに行ってたのですか?」
穂乃果「えへへちょっと一年生の教室に行っててね」
ことり「一年生の教室?」
穂乃果「はい、入っていいよ」
のぞことうみ「…?」
「あ、え、えっと……」
希「おっ?」
海未「穂乃果、この方は…」
ことり「お友達?」
穂乃果「そうそう!今日知り合ったばっかりの」
穂乃果「真姫ちゃんだよっ!」
真姫「よ、よろしくお願いします」ペコリ
希「ほうほう真姫ちゃんかーウチ東條希よろしくなー」
ことり「南ことりです♪よろしくね♪」
65 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:19:40.56 ID:slrjrDJf0
海未「園田海未と申します、後そこの希はちょっと頭にお花畑が咲いてるらしいのであまり気にしないであげてください」
希「なんでや!ウチは100%…ひゃっくぱー健全やで!!」
海未「希が健全なら私は200%健全ですよ」
希「じゃあウチは300%健全や!」
海未「なら私は1000%健全ですよ!」
希「一気に桁上がったね?!」
海未「限界は超えるためにあるんです」
希「おお…名言っぽい…」
海未「ふっ…」キリッ
希「…ないわ」
海未「あぁん?!」
穂乃果「も、もう二人とも!」
ことり「あははごめん、これがアットホームな雰囲気だからもしかしたら肌に合わないかも…」
真姫「い、いえ大丈夫ですよ」
ことり「ならいいけど…」
ことり(三人の前に現れたのは穂乃果ちゃんが今日知り合ったという真姫ちゃんという子)
ことり(つり目でなんだかちょっと怖いけどすごく常識はありそうな感じがする)
ことり(まぁとりあえずこの五人で中庭でお昼を食べた)
66 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:21:07.06 ID:slrjrDJf0
穂乃果「それでそれで〜真姫ちゃんが音楽室にいてー」
希「それで出会ったと?」
穂乃果「そうそう!」
海未「へー…ピアノが出来るのですか」
真姫「は、はい少しですけど…」
穂乃果「少しじゃあんなに弾けないよ!真姫ちゃんはすごい人だよ!天才だよっ!」
真姫「うぇええ?!そ、そんな別に…普通よっ!」
海未「希希」ボソボソ
希「なんやなんや?」ボソボソ
海未「顔赤くしてますよ、真姫」
希「あぁあれは内心超嬉しがってるパターンやね」
海未「チョロいですね」
希「チョロイね」
67 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:23:00.37 ID:slrjrDJf0
ことり「希ちゃんと海未ちゃんって不思議な関係だよね…」
海未「何がですか?」
ことり「い、いやさっきのあの言い合いがウソみたいで…冗談なのは分かってるけど」
希「ウチらはああいう関係が望ましいんよ、ふざけられるときに思いっきりバカやってでも真面目な時は一心同体、海未ちゃんが死がウチの死と同義であるように協力し合うそんな仲間やろ?ウチら」
海未「ええ希にしては満点を上げたいくらいにいいことを言いますね」
希「せやろー?ちなみにテストの点数は海未ちゃんより勝ってるからな?」
海未「あ?」
希「負け惜しみべろべろべー」
海未「もしかして死にたいのですか?」ゴゴゴゴゴ
ことり「う、海未ちゃん抑えて」アセアセ
真姫「…ホントにあの人達私より先輩なんですか?」
穂乃果「う、うんそうだよ、でもすごく優しくて頼りになる人だから」
真姫「そ、そうなんですか…」
68 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:24:14.75 ID:slrjrDJf0
穂乃果「希ちゃんはいつもあんな感じだけど真面目な時は超がつくほど人が変わるよ、この中で一番頼りになる人なら絶対希ちゃんだし」
穂乃果「海未ちゃんはちょっと抜けてるところあるけどどんなことにも真摯に受け止めてくれる人だからすごく悩み事とか相談しやすいし」
穂乃果「ことりちゃんは私が一番信頼してる人だから、困ったらまずことりちゃんのところに行けばいいよ」
真姫「ことりさんのところに?」
穂乃果「うん!頼りないって思うかもだけどことりちゃんはすごい力を秘めてるからさ」
真姫「すごい力…?」
穂乃果「うんうん!もう言葉じゃ説明出来ないくらいにすごい力だよ!!」
真姫「そ、そうなんですか…」
希「いやー小さい頃の海未ちゃんはあんなに可愛かったのに…今も可愛いけど」シクシク
海未「な、なんですか急に」
希「真姫ちゃん聞いてよぉ〜ウチの独り言だと思ってぇ」
真姫「えっは、はい…」
69 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:26:13.29 ID:slrjrDJf0
希「海未ちゃんはね…小さい頃は希お姉さまなんて呼んでくれて…ホントに可愛かったのに今じゃこんな…反抗期になってしまってお姉さん悲しいよ…」シクシク
海未「なっ…!」カアアア
海未「あ、あれ一時の気に身を任せてただけで!」
希「ほらほら見てよこれ…こんな堅物が希お姉さまなんて言ってたんやで?あり得んやろ??」
真姫「そ、そうですね…」
海未「大体ですね、今と昔は違うのですよ!希が本当の姉ならまだしも違うのであれば言わなくなることも何も不思議ではありません!」
希「ぐすんっ…小学校の頃はにこっちが長女でウチが次女でえりちが三女でそれからそれから…」
穂乃果「あーあったなー懐かしい!」
ことり「ねっやったね」
真姫「小さい頃から一緒なの?」
穂乃果「そうだよ!長い付き合いの人は幼稚園から、それ以外は小学校から!」
真姫「へ、へぇー…」
穂乃果「でもこれからは真姫ちゃんも一緒だからっ!」
希「そうやで!」
海未「ですねっ!」
ことり「うん!」
70 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:27:26.33 ID:slrjrDJf0
真姫「………」ウルウル
真姫「あ、ありがとう…!」
希「いいっていいって!」
ことり(真姫ちゃんは涙目ながらに笑顔を見せてくれた)
ことり(ことりたちのこの関係は切っても切れぬ強い絆で結ばれてる、それは穂乃果ちゃんが死んでもなお続いてたと思う)
ことり(ただそんな絆も知らないうちに手を当てただけですぐに綻んでしまいそうな絆に成り下がってた)
ことり(みんながみんなを支えてたから穂乃果ちゃんが死んだとき、穂乃果ちゃんの代わりがいなくて崩れちゃったんだ)
ことり(ただね、代わりなんて世界のどこにもいないよ)
ことり(私たちの穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんしか務まらない、海未ちゃんは海未ちゃんしか務まらない)
ことり(穂乃果ちゃんが帰って来て二日目になるけど感じるモノはまだ懐かしさとか昔がどれだけ幸せであったかとかことりでもくどいなと思うほどにしつこく思ってるんだ)
ことり(学校の帰り道、穂乃果ちゃんと二人っきりでお話ししてた)
71 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:29:23.96 ID:slrjrDJf0
スタスタスタ
穂乃果「……」
ことり「…」
穂乃果「真姫ちゃん、どうだった?」
ことり「すごく礼儀正しくて、それにしっかりものだったなって思ったよ」
穂乃果「そっか、ならよかったよ」
ことり「どうして?」
穂乃果「ことりちゃんがイヤな思いとかしてないかなって思ってさ、急な話だったから」
ことり「そんな気持ちは全然ないよ、むしろ私たちの輪に新しい人がきて嬉しいくらい」
穂乃果「そっかそっか」
穂乃果「…真姫ちゃんね、音楽室で一人ピアノを弾いててさ」
ことり「うん」
穂乃果「私はそのピアノの演奏を終わるまでドアの窓からじっと見つめてたけど終わったときにね俯いて悲しそうな顔をしててね」
穂乃果「私、それみただけで分かったんだ」
ことり「分かった?」
穂乃果「この子、独りぼっちなんだって」
ことり「!」
72 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:31:06.36 ID:slrjrDJf0
穂乃果「だから私が手を差し伸べなきゃって思って真姫ちゃんと知り合ってみんなのところに呼んだんだ」
ことり「…そっか」
ことり「………」
ことり(ことりもその穂乃果ちゃんの優しさに救われた)
ことり(穂乃果ちゃんがこんな何も出来ないことりを引っ張ってくれて今ことりが希ちゃんや絵里ちゃんなんかがいるあの輪に入れてることが奇跡でしかなかった)
ことり(絵里ちゃんが言ってたでしょ?ことりは唯一のまとめ役、この絶望的アホしかいないメンツの希望だって)
絵里『いやことりはお味噌汁でいうダシよ、ことりは唯一のまとめ役、この絶望的アホしかいないメンツの希望だから頑張って』グッ
ことり(絵里ちゃんにそんなつもりはないのは知ってるけどことり的にはただあの輪にしては異色の存在だ、と言われてるように感じた)
ことり(穂乃果ちゃんがいなかったらことりはあの輪にはいなかった、だってことりはみんなみたいにツッコミを入れることもボケを挟むことも出来ない、いうなればみんなのノリについていけない人だから)
ことり(絵里ちゃんのいうように私はみんなとは違う存在だったから)
ことり(だから余計に穂乃果ちゃんの優しさは“痛かった”)
ことり(長いこと感じていなかったその優しさはあまりにも鋭すぎる優しさだった、優しさに触れてるはずなのに痛みを感じるなんておかしな話だよね)
73 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:32:44.86 ID:slrjrDJf0
ことり(でもこの優しさはことりを救ってくれた時感じた優しさによく似てたから…また…)
ことり「………」
ポロポロポロ…
穂乃果「もう、ことりちゃんは泣き虫なんだからっ……」
ギューッ
ことり「うぅ…穂乃果ちゃあぁ…!!」
穂乃果「ことりちゃんは笑顔が可愛い人なんだから、笑顔でいようよ?」
ことり「ふぇええええええええええん!!」
穂乃果「あはは…」
ことり(感情が抑えきれなかった、今まで心の内に溜め込んだ感情にブレーキが無くて、あったとしても効かなくてとにかく涙が止まらなかった)
穂乃果「ほらほら泣かない泣かない、私はここにいるから」ヨシヨシ
ことり「ぐすっ…ひぐっ…」
穂乃果「よくわからないけどことりちゃんは色々溜め込みすぎだよ、私だけじゃなくて希ちゃんや海未ちゃんとかだっているんだからさっ」
ことり「そうだけど…そうだけどぉ…!」
穂乃果「もうっ泣かない、それ以上泣いちゃうとことりちゃんを置いてっちゃうぞ」
ことり「!」
ことり「な、泣き止むから、ま、待って…」グズグズ
穂乃果「ふふふっうんうん分かった分かった」クスッ
74 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:34:39.71 ID:slrjrDJf0
穂乃果「…でもまぁね、ことりちゃんが泣いた理由さっなんとなく分かるよ」
ことり「えっ…?」
穂乃果「過去、思い出しちゃったんでしょ?真姫ちゃんとことりちゃんが似てたから」
ことり「う、うん…」
穂乃果「やっぱり…今思えばことりちゃんの時もよく似てたね」
ことり「…」
穂乃果「でも、あの時は真姫ちゃんの時よりもっともっと運命的だったよね」
ことり「そう…かな…?」
穂乃果「そうだよ、道端で迷子のことりちゃんを私が見つけて、でも結局私も一緒に迷子になっちゃって夜遅くまで近くにあった公園で野宿したよね」
ことり「…あはは、あの時はね」
75 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:35:41.70 ID:slrjrDJf0
穂乃果「…私、すごく思うんだ」
ことり「何が?」
穂乃果「例えばの話をしない?」
ことり「例えばの話…?」
ビュンッ!
ことり「きゃっ?!」
ことり(突然ことりと穂乃果ちゃんの周りに突風が吹いた、思わず両の腕で顔を隠し目を瞑った)
ことり(そして少し経つとなんだろう、とても甘い香りがした)
ことり(身体に何かが当たってる感触もする、だけど風が止むまで目を開かなかった)
76 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:36:39.85 ID:slrjrDJf0
ことり「んん…?」
ことり「!」
ことり(そして目を開くとどうだろうか、地平線の彼方、無限に広がる花園に目先数十mの地点には湖があった)
ことり(穂乃果ちゃんはその湖の近くで黄昏てた、湖の先、白い花が咲く一面を見てた)
ことり「穂乃果ちゃん!」
穂乃果「ことりちゃん」
ことり「ここって…ここはどこなの?!」
穂乃果「…ここはどこでもないよ」
ことり「どこでもない…?」
穂乃果「それより例えばの話をしようよ」
ヒラヒラヒラ
ことり「!」
ことり(ふとことりが触れたものに意識を向けるとこのお花畑は赤い花びらが舞ってるのに気が付いた)
77 :
◆iEoVz.17Z2
[saga]:2017/09/12(火) 23:38:15.60 ID:slrjrDJf0
穂乃果「よいしょっ」
ことり「穂乃果ちゃん…?」
穂乃果「今、この何百、何千とある花びらの中で掴んだこの一つの花びら」
穂乃果「これがことりちゃんだよ!」
ことり「それが私…?」
穂乃果「私とことりちゃんが出逢えたのはホントに奇跡だったんだよ、この花びらに、いやことりちゃんに出逢えたことが私の一番の幸せだよ!!」
ことり「!」
穂乃果「こんな数えきれない花びらがあるのにそんな中で私がことりちゃんという花びらを掴んだ、それってホントに夢みたいな出来事だと思わない?!」
穂乃果「何千、何億といる人の中で何十、何百とある国の中更に、何百、何千とある地域の中、そしてそして偶然という必然が重なって出来た私とことりちゃんの出逢い!」
穂乃果「これってキセキでしょ?!誰が何と言おうとそれをバカにすることなんて出来ないでしょ?!」
穂乃果「だからことりちゃんは一生忘れないでほしいんだ!」
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